JP2006232202A - 車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法 - Google Patents
車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006232202A JP2006232202A JP2005052502A JP2005052502A JP2006232202A JP 2006232202 A JP2006232202 A JP 2006232202A JP 2005052502 A JP2005052502 A JP 2005052502A JP 2005052502 A JP2005052502 A JP 2005052502A JP 2006232202 A JP2006232202 A JP 2006232202A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle
- lashing
- deck
- rope
- fixing structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
Abstract
【課題】 本発明は、車両を安全確実に固定して運航できる車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 船倉内の甲板(A)上の所定位置又は任意位置に駐車する車両(B)を、カーストッパー(6)等の固定手段により固定して車両搬送する車両運搬船の車両固定構造において、前記甲板(A)の車両左右部相当位置に、それぞれラッシングロープ(C)の一端との連結が可能な第1の係止具(2)が設けられ、車両(B)の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板(A1)に前記ラッシングロープ(C)の他端との連結が可能な第2の係止具(3)が設けられていて、これにより運航搬送時における車両(B)を安全確実に固定して搬送できるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】 船倉内の甲板(A)上の所定位置又は任意位置に駐車する車両(B)を、カーストッパー(6)等の固定手段により固定して車両搬送する車両運搬船の車両固定構造において、前記甲板(A)の車両左右部相当位置に、それぞれラッシングロープ(C)の一端との連結が可能な第1の係止具(2)が設けられ、車両(B)の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板(A1)に前記ラッシングロープ(C)の他端との連結が可能な第2の係止具(3)が設けられていて、これにより運航搬送時における車両(B)を安全確実に固定して搬送できるようにした。
【選択図】 図2
Description
本発明は、トレーラー、乗用又は貨物自動車、トラック、バス及び電車等の車両を運搬する車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法に関する。
従来、車両運搬船の車両固縛装置として、テンションワイヤーロープ式車両固縛システムが提案されており、この車両固縛システムは、図9に示すように、ウインチ04と、ガイドシーブ02と、ガイドシーブ02を連通するワイヤロープ03と、ワイヤロープ03を車両Bの固縛部に結合するスナッチブロック01により構成され、車両Bの固縛に際しては、ガイドシーブ02間のワイヤロープ03を引き出し、スナッチブロック01を用いて車両の固縛部に結合し、ウインチ04により一斉に固縛締付けを行うものである(特許文献1参照方)。しかし、この車両固縛システムだけでは、船舶の大きな波浪揺れに対しては充分な車両固縛システムであるとは言えなかった。
また、自動車運搬船の自動車固縛装置として、図10に示すように、自動車Bの積付位置の直上の天井に沿って四隅でほぼ水平に張られたカバー05と、カバー05の四隅を一斉に上昇下降する昇降手段とを具え、自動車Bの上面にカバー05を被せてその四隅を、ロープ06を介して下方へ引張るものがある(特許文献2参照方)。しかし、この自動車固縛装置は、ロープ06やカバー05の張巡らし構造が複雑であり、装置コスト高となる不具合があった。
また、自動車専用コンテナーの事例において、コンテナー内に自動車を固縛するものが提案されていて、この固縛手段は、図11に示すように、自動車Bの足元の右側および左側から、自動車の上方のコンテナーケース07隅の左側および右側の上部プーリ08に、ゴムベルト09をたすき状に掛け回して固縛するものがある(特許文献3参照方)。しかし、この固縛手段は、自動車の左右側から、車幅を超え、反対側の上部プーリ08にゴムベルト09を掛け渡すものであるので、オーバーラッシングの角度αがきつくなり、自動車Bの上部の角部に大きな応力が加わる恐れから、自動車の耐強度上、同固縛手段を実施できない車両が多くあった。
本発明は、上述の不具合などに鑑み、車両を安全確実に固定して運航できる車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下(1)〜(4)の手段を提案する。
(1)第1の手段に係る車両運搬船の車両固定構造は、船倉内の甲板上の所定位置又は任意位置に駐車する車両を、カーストッパー等の固定手段により固定して車両搬送する車両運搬船の車両固定構造において、前記甲板の車両左右部相当位置に、それぞれラッシングロープの一端との連結が可能な第1の係止具が設けられ、車両の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板に前記ラッシングロープの他端との連結が可能な第2の係止具が設けられていることを特徴とする。
本手段において、前記車両は、トレーラー、乗用および貨物自動車、バス、トラック、電車などを意味するものである。なお、車両運搬船においては、多くの場合、船幅方向には駐車位置が決まっていますが、船の長さ方向には任意の位置に駐車可能となっています。
また、前記の第1、2の各係止具は、ワイヤロープ等の一端が連結、または、フックなどが引掛け係止できるものでよく、例えば、ラッシング用アイプレートや固縛金物、吊環などでよい。
また、前記中央部の直上位置付近は、ある程度の幅を有すもの、および、若干のズレを許容するものであるが、少なくとも、車両幅を超えない幅である。
(1)第1の手段に係る車両運搬船の車両固定構造は、船倉内の甲板上の所定位置又は任意位置に駐車する車両を、カーストッパー等の固定手段により固定して車両搬送する車両運搬船の車両固定構造において、前記甲板の車両左右部相当位置に、それぞれラッシングロープの一端との連結が可能な第1の係止具が設けられ、車両の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板に前記ラッシングロープの他端との連結が可能な第2の係止具が設けられていることを特徴とする。
本手段において、前記車両は、トレーラー、乗用および貨物自動車、バス、トラック、電車などを意味するものである。なお、車両運搬船においては、多くの場合、船幅方向には駐車位置が決まっていますが、船の長さ方向には任意の位置に駐車可能となっています。
また、前記の第1、2の各係止具は、ワイヤロープ等の一端が連結、または、フックなどが引掛け係止できるものでよく、例えば、ラッシング用アイプレートや固縛金物、吊環などでよい。
また、前記中央部の直上位置付近は、ある程度の幅を有すもの、および、若干のズレを許容するものであるが、少なくとも、車両幅を超えない幅である。
(2)第2の手段に係る発明は、第1の手段に係る車両運搬船の車両固定構造において、前記第1および第2の係止具が車両の屋根部分に相対する範囲位置に、それぞれ設置されていることを特徴とする。
なお、上記屋根部分は、車両の前後および幅方向の屋根部分を意味し、第1の係止具は車両屋根の前後方向に相対する範囲位置に、第2の係止具は車両幅方向に相対する範囲位置に、それぞれ設置すればよい。
なお、上記屋根部分は、車両の前後および幅方向の屋根部分を意味し、第1の係止具は車両屋根の前後方向に相対する範囲位置に、第2の係止具は車両幅方向に相対する範囲位置に、それぞれ設置すればよい。
(3)第3の手段に係る発明は、第1の手段又は第2の手段に係るにおいて、前記第2の係止具が取付台に着座固定されていて、同取付台が、前記天井側の甲板の縦通材に垂設する所定長さの一対の脚部材と、一対の脚部材相互間に連結固定され、前記第2の係止具の着座固定用の横桁材とで構成されていることを特徴とする。
(4)第4の手段に係る車両運搬船の車両固定方法は、船倉内の甲板上の所定位置又は任意位置に、カーストッパー等の固定手段により車両を固定すると共に、車両の右側および左側の甲板から、車両の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板に、それぞれラッシングロープを張設して、同ラッシングロープにより車両の両側部を抑止することを特徴とする。
なお、前記手段(1)、(4)における前記ラッシングロープは、荷物の固縛や引張り固定時に慣用されている、ワイヤロープやベルト、チェーンでよい。要するに、一端が各係止具に係止できるものでよく、それは、両端にフックや環などを具え、係止具に引掛け係止するものや、直接固縛して連結するものでよい。前記固定手段としては、引張り固定式の前記カーストッパーの他、車両の車輪の回り止めや、車輪を挟圧固定するものでもよい。
なお、前記手段(1)、(4)における前記ラッシングロープは、荷物の固縛や引張り固定時に慣用されている、ワイヤロープやベルト、チェーンでよい。要するに、一端が各係止具に係止できるものでよく、それは、両端にフックや環などを具え、係止具に引掛け係止するものや、直接固縛して連結するものでよい。前記固定手段としては、引張り固定式の前記カーストッパーの他、車両の車輪の回り止めや、車輪を挟圧固定するものでもよい。
第1の手段よりなる請求項1に記載の車両運搬船の車両固定構造によれば、第1の係止具と第2の係止具間に、ラッシングロープを張設することができ、ラッシングロープを張設すると、車両はその両側からラッシングロープにより支えられることになり、車両の横揺れを抑止することができるので、車両を安全確実に固定できる。また、第2の係止具が車両の幅方向の中央部の直上位置付近に設けられているので、車両とラッシングロープとのオーバーラッシングの角度が、従来に比べゆるく(鈍角に)なり、オーバーラッシング部(例えば車両屋根部分)の押え付け応力が、従来に比べ小さくなり、オーバーラッシングを安全に実施することができる。
また、第1と第2の係止具の前記位置関係から、第1と第2の係止具間に張設されるラッシングロープの長さが、比較的、短いものとなり、ラッシングロープの取り扱い、着装が容易かつ迅速に行い得る。
また、第1と第2の係止具の前記位置関係から、第1と第2の係止具間に張設されるラッシングロープの長さが、比較的、短いものとなり、ラッシングロープの取り扱い、着装が容易かつ迅速に行い得る。
第2の手段よりなる請求項2に記載の車両運搬船の車両固定構造は、第1の手段の作用効果を奏すると共に、第1および第2の係止具の間にラッシングロープを張設した場合に、車両の屋根部分に相対する範囲位置、つまり、車高の高い屋根部分をその両側から支えることになり、車両の横揺れを安定してより確実に抑止でき、車両を安全確実に固定できる。
第3の手段よりなる請求項3に記載の車両運搬船の車両固定構造は、第1の手段及び第2の手段の作用効果を奏すると共に、一対の脚部材の長さを適正に設定することで、第3の係止具の天井設置高さを適正に設定できる。つまり、車両搬出入時に邪魔にならない、かつ、ラッシングロープなどの装着作業者のアクセス容易な高さ位置に設定できる。また、取付台の脚部材長さ及び横桁材への第2の係止具の固定位置のみを調整することで、従来は、船殻構造に合わせるため、1隻当たり数十種類の取付台パターンが必要であったのを、本手段では容易に対応できる。
第4の手段よりなる請求項4に記載の車両運搬船の車両固定方法によれば、固定手段により車両を甲板上に固定することで、運航時での車両の移動を防止する共に、一対のラッシングロープにより車両の横揺れを抑止するので、車両を安全確実に輸送できる。また、横揺れを抑止することにより、固定手段の緩みなども防止することができ安全性が増す効果がある。
本発明に係る車両運搬船の車両固定装置および車両固定方法を図1ないし図7に示す実施例図に基づき、また、車両固定装置の第2の係止具の取付工程を図8に基づき説明する。
図1は本発明の実施例に係る車両運搬船の船倉の正面図、図2は本発明の実施例に係る船倉の拡大正面図、図3の(a)は本発明の実施例に係る第1の係止具を示す平面図、(b)は(a)の側面図である。図4は本発明の実施例に係る第2の係止具を示す正面図、図5は本発明の実施例に係る第1の係止具の第2事例を示す正面図である。
図6は本発明の実施例に係る側面説明図である。図7の(a)は車両の固定時に使用される公知のカーストッパーの正面図、(b)は(a)の側面図である。図8は本発明の実施例に係る第2の係止具の取付工程を示す説明図である。
図1は本発明の実施例に係る車両運搬船の船倉の正面図、図2は本発明の実施例に係る船倉の拡大正面図、図3の(a)は本発明の実施例に係る第1の係止具を示す平面図、(b)は(a)の側面図である。図4は本発明の実施例に係る第2の係止具を示す正面図、図5は本発明の実施例に係る第1の係止具の第2事例を示す正面図である。
図6は本発明の実施例に係る側面説明図である。図7の(a)は車両の固定時に使用される公知のカーストッパーの正面図、(b)は(a)の側面図である。図8は本発明の実施例に係る第2の係止具の取付工程を示す説明図である。
図1および図2に示すように、車両運搬船の船倉は、甲板Aやその上部の天井側の甲板A1などで、複数の階層に区画されており、各甲板上に多数の車両(以下、トレーラーと称す)を縦列および横列的に(所謂、碁盤の目状に)、相互に間隔を置いて配列して駐車している。各トレーラーBの駐車位置範囲は所定位置に定まっており、同範囲周辺の甲板Aには、トレーラーBの主に前後方向固定用の固縛金物1(図6参照方)が複数設置されている。また、トレーラーBは、図7に示すカーストッパーを用いて固縛金物1に連結固定されている。
本実施例に係る車両固定構造は、上記連結固定構造を採用すると共に、図3などに示すラッシング金物2(第1の係止具)と、図4などに示すアイプレート3(第2の係止具)とを具えている。ラッシング金物2は、トレーラーBが所定の駐車位置範囲内に駐車した時に、トレーラーBの、左側部および右側部(両側)の相当位置となる設計位置の甲板A上に、それぞれ固定されている。
また、それら一対のラッシング金物2はトレーラーBを挟んだ対称位置に配置されている。このラッシング金物2は十字状の溝部2a(図3参照方)に、ラッシングロープCの一端に取付けてある金具(図示せず、例えばフック)を引掛けることによりラッシングロープCとの連結が行い得るものである。
また、それら一対のラッシング金物2はトレーラーBを挟んだ対称位置に配置されている。このラッシング金物2は十字状の溝部2a(図3参照方)に、ラッシングロープCの一端に取付けてある金具(図示せず、例えばフック)を引掛けることによりラッシングロープCとの連結が行い得るものである。
アイプレート3は、トレーラーBが所定の駐車位置範囲内に駐車した時に、トレーラーBの、幅方向の中央部の直上位置付近となる設計位置に配置され、天井側の甲板A1の縦通材A2に、取付台4を介して固定されている。このアイプレート3には、リングC1を介して、ラッシングロープCが連結されている。なお、リングC1を開閉可能な構造のものを採用するか、フックとしてその都度、アイプレート3に連結してもよい。
また、アイプレート3に直接、ラッシングロープCをその中央部まで長く巻きかけて、ラッシングロープCの両端を、ラッシング金物2に固定して、ラッシングロープCを二重掛けしても良い。また、上記ラッシング金物2およびアイプレート3は、トレーラーBの屋根部分に相対する範囲位置内に、それぞれ設置されている。つまり、第1の係止具であるラッシング金物2はトレーラーBの屋根部分の前後方向に相対する範囲位置内の甲板Aに設置され、第2の係止具であるアイプレート3はトレーラーBの屋根部分の幅方向に相対する範囲位置内の天井側の甲板A1に、それぞれ設置している。同範囲位置内に設置することで、比較的、高い位置であるトレーラーBの屋根部分の角部をラッシングロープCにより押さえることができるようにしている。このようにすれば、トレーラーBの横揺れを効果的に抑止できる。
また、アイプレート3に直接、ラッシングロープCをその中央部まで長く巻きかけて、ラッシングロープCの両端を、ラッシング金物2に固定して、ラッシングロープCを二重掛けしても良い。また、上記ラッシング金物2およびアイプレート3は、トレーラーBの屋根部分に相対する範囲位置内に、それぞれ設置されている。つまり、第1の係止具であるラッシング金物2はトレーラーBの屋根部分の前後方向に相対する範囲位置内の甲板Aに設置され、第2の係止具であるアイプレート3はトレーラーBの屋根部分の幅方向に相対する範囲位置内の天井側の甲板A1に、それぞれ設置している。同範囲位置内に設置することで、比較的、高い位置であるトレーラーBの屋根部分の角部をラッシングロープCにより押さえることができるようにしている。このようにすれば、トレーラーBの横揺れを効果的に抑止できる。
図2などに示す、アイプレート3取付け用の取付台4は、天井側の甲板A1の縦通材A2に垂設する所定長さの一対の脚部材4aと、同一対の脚部材4aの相互間に連結固定された横桁材4bとで構成されていて、横桁材4bにアイプレート3を着座固定している。
脚部材4aの脚長は、天井側の甲板A1のウエッブA3のフェースA5から、アイプレート3が突出しない長さに設定されており、作業時のハンドリングを考慮し、できるだけ低い位置に、かつ、天井側から下側に突出して邪魔にならないように設定している。
また、アイプレート3の設計配置位置である、トレーラーBの車両幅の中心の直上位置付近は、ある程度の幅を許容するものであり、トレーラーBの車両幅の中心の直上位置が最も好ましいが、同直上位置より若干離れた左右対称位置としてもよい。また、上記実施例では、左右のラッシングロープCの先端側が、若干、交差するようにアイプレート3に係止しているが、交差させずに、左側のアイプレート3に左側のラッシングロープCを、右側のアイプレート3に右側のラッシングロープCを、それぞれ、係止するようにしてもよく、更に、左右のアイプレート3相互間の間隔を、図示のものよりも、広げても良いが、横揺れ抑止効果を損なわないために、その幅は、車両幅を超えない幅である必要がある。
脚部材4aの脚長は、天井側の甲板A1のウエッブA3のフェースA5から、アイプレート3が突出しない長さに設定されており、作業時のハンドリングを考慮し、できるだけ低い位置に、かつ、天井側から下側に突出して邪魔にならないように設定している。
また、アイプレート3の設計配置位置である、トレーラーBの車両幅の中心の直上位置付近は、ある程度の幅を許容するものであり、トレーラーBの車両幅の中心の直上位置が最も好ましいが、同直上位置より若干離れた左右対称位置としてもよい。また、上記実施例では、左右のラッシングロープCの先端側が、若干、交差するようにアイプレート3に係止しているが、交差させずに、左側のアイプレート3に左側のラッシングロープCを、右側のアイプレート3に右側のラッシングロープCを、それぞれ、係止するようにしてもよく、更に、左右のアイプレート3相互間の間隔を、図示のものよりも、広げても良いが、横揺れ抑止効果を損なわないために、その幅は、車両幅を超えない幅である必要がある。
なお、図1および図2の実施例では、図4に示すアイプレート3を、2個並設した事例を示しているが、図5に示すように、アイプレート3を1個として、左右のラッシングロープCを、一対のリングC1にそれぞれ係止するようにしてもよい。
また、本実施例では、図6に示すように、トレーラーBの屋根部分B2の前後方向に相対する範囲内の、3箇所に、ラッシングロープCを設けて、トレーラーBの横揺れを防止し、トレーラーBの前後を複数のカーストッパー6で引張り固定している。また、本実施例では、固縛金物1とラッシング金物2とは同構造のものを用いている。なお、図6はトレーラーBにコンテナを搭載している事例で説明しているので、コンテナの屋根部分B2を抑えているものであり、本願発明での車両の屋根部分とは、本事例での車両搭載コンテナの屋根部分、車両運転者や車両乗客者区画の屋根部分、車両積荷区画の屋根部分などを含むものであり、車両の高い位置で抑えることにより、横揺れ防止効果が向上する。
また、本実施例では、図6に示すように、トレーラーBの屋根部分B2の前後方向に相対する範囲内の、3箇所に、ラッシングロープCを設けて、トレーラーBの横揺れを防止し、トレーラーBの前後を複数のカーストッパー6で引張り固定している。また、本実施例では、固縛金物1とラッシング金物2とは同構造のものを用いている。なお、図6はトレーラーBにコンテナを搭載している事例で説明しているので、コンテナの屋根部分B2を抑えているものであり、本願発明での車両の屋根部分とは、本事例での車両搭載コンテナの屋根部分、車両運転者や車両乗客者区画の屋根部分、車両積荷区画の屋根部分などを含むものであり、車両の高い位置で抑えることにより、横揺れ防止効果が向上する。
前記の車両固定構造の実施例でも述べたように、本車両固定方法は、船倉内の甲板A上の所定位置又は任意位置に、カーストッパー6(固定手段)によりトレーラーB(車両)を固定すると共に、トレーラーBの右側および左側の甲板Aから、トレーラーBの幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板A1に、それぞれラッシングロープCを張設して、同ラッシングロープCによりトレーラーBの両側部を抑止するものである。
同固定方法によれば、カーストッパー6によりトレーラーBの、主に前後の移動が抑止されると共に、トレーラーBは、その両側(左右)から、一対のラッシングロープCにより支えられることになり、トレーラーBの横揺れを抑止することができるので、トレーラーBを安全確実に固定できる。また、アイプレート3(第2の係止具)がトレーラーBの幅方向の中央部の直上位置付近に設けられているので、トレーラーBとラッシングロープCとのオーバーラッシングの角度α(図2参照方)が、従来(図11参照方)に比べゆるく(鈍角に)なり、オーバーラッシング部の押え付け応力が、従来に比べ小さくなり、オーバーラッシングを安全に実施することができる。
また、ラッシング金物2とアイプレート3の相対位置関係から、ラッシング金物2とアイプレート3との間に張設されるラッシングロープCの長さが、比較的、短いものとなり、ラッシングロープCの取り扱い、着装が容易かつ迅速に行い得る。
また、トレーラーBの、比較的、高い位置の屋根部分をその両側から、ラッシングロープCにより支えることになり、トレーラーBの横揺れを安定してより確実に抑止でき、トレーラーBを安全確実に固定して、運航輸送できる。
また、横揺れを抑止することにより、カーストッパー6(固定手段)の緩みなども防止することができ安全性が増す効果がある。
また、本実施例装置および方法によれば、図2中、B1で示すように、トレーラーBが所定位置より、若干、上下左右にずれた場合でも対応が可能である。
また、トレーラーBの、比較的、高い位置の屋根部分をその両側から、ラッシングロープCにより支えることになり、トレーラーBの横揺れを安定してより確実に抑止でき、トレーラーBを安全確実に固定して、運航輸送できる。
また、横揺れを抑止することにより、カーストッパー6(固定手段)の緩みなども防止することができ安全性が増す効果がある。
また、本実施例装置および方法によれば、図2中、B1で示すように、トレーラーBが所定位置より、若干、上下左右にずれた場合でも対応が可能である。
なお、図2において、右側のラッシングロープCは左側のアイプレート3に、左側のラッシングロープCは右側のアイプレート3に、連結しているが、右側のラッシングロープCを右側のアイプレート3に、左側のラッシングロープCを左側のアイプレート3に連結しても良い。但し、左右のラッシングロープCを一連とした場合には、ロープずれが生じ、所期の横揺れ防止効果が達成できないので好ましくない。その場合には、アイプレート3部において、ロープずれが生じないように、両者を固定すればよい。
また、ラッシングロープCの長さや張力を調節する場合には、ラッシングロープCを各係止具(2、3)に係止する時に調節すればよいが、引張り装置(チェーンブロックやラチェットハンドル)などを併用してもよい。また、コスト高になるが、ラッシングロープCを甲板Aまたは天井側の甲板A1側で手動又は電動巻取り構造としても良い。
また、ラッシングロープCの長さや張力を調節する場合には、ラッシングロープCを各係止具(2、3)に係止する時に調節すればよいが、引張り装置(チェーンブロックやラチェットハンドル)などを併用してもよい。また、コスト高になるが、ラッシングロープCを甲板Aまたは天井側の甲板A1側で手動又は電動巻取り構造としても良い。
次に、図8に基づき、車両運搬船の天井側の甲板A1の船殻および取付台4の組み立て手順を説明する。天井側の甲板A1を製造する場合には、天井側の甲板A1の上面を下にして定番D上に載置し、天井側の甲板A1に縦通材A2、ウエッブA3を取り付ける。
次に、縦通材A2のフェースに門型構造に予め組み立てた取付台4を取り付ける。
次に、横桁材4bの上面にアイプレート3を取り付けて完成する。なお、図8中、4cは補強ブラケットである。
これら一連の組み立ておよび部材取付け溶接は、全て、下向き溶接にて行うことができるので、取り付け工数が、ウエッブA3のフェースA5の天井側に、上向き姿勢でアイプレート3を取付けていた従来に比べて、少なくてすむ。
また、この取付台4の構造を採用することで、脚部材4aの長さ及び横桁材4bへのアイプレート3(第2の係止具)の固定位置のみを調整することで、天井側の甲板A1の船殻構造に合わせるための、種々の取付台4のパターンが必要とならず、容易に適応できる。
次に、縦通材A2のフェースに門型構造に予め組み立てた取付台4を取り付ける。
次に、横桁材4bの上面にアイプレート3を取り付けて完成する。なお、図8中、4cは補強ブラケットである。
これら一連の組み立ておよび部材取付け溶接は、全て、下向き溶接にて行うことができるので、取り付け工数が、ウエッブA3のフェースA5の天井側に、上向き姿勢でアイプレート3を取付けていた従来に比べて、少なくてすむ。
また、この取付台4の構造を採用することで、脚部材4aの長さ及び横桁材4bへのアイプレート3(第2の係止具)の固定位置のみを調整することで、天井側の甲板A1の船殻構造に合わせるための、種々の取付台4のパターンが必要とならず、容易に適応できる。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく必要に応じ、適宜設計変更し得るものである。また、上記実施例における各構成要素には、当業者が容易に想定できるものや、実質的に同一のものが含まれる。
1 固縛金物
2 ラッシング金物(第1の係止具)
3 アイプレート(第2の係止具)
4 取付台
4a 脚部材
4b 横桁材
A 甲板
A1 天井側の甲板
B トレーラー(車両)
C ラッシングロープ
2 ラッシング金物(第1の係止具)
3 アイプレート(第2の係止具)
4 取付台
4a 脚部材
4b 横桁材
A 甲板
A1 天井側の甲板
B トレーラー(車両)
C ラッシングロープ
Claims (4)
- 船倉内の甲板上の所定位置又は任意位置に駐車する車両を、カーストッパー等の固定手段により固定して車両搬送する車両運搬船の車両固定構造において、前記甲板の車両左右部相当位置に、それぞれラッシングロープの一端との連結が可能な第1の係止具が設けられ、車両の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板に前記ラッシングロープの他端との連結が可能な第2の係止具が設けられていることを特徴とする車両運搬船の車両固定構造。
- 前記第1および第2の係止具が車両の屋根部分に相対する範囲位置に、それぞれ設置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両運搬船の車両固定構造。
- 前記第2の係止具が取付台に着座固定されていて、同取付台が、前記天井側の甲板の縦通材に垂設する所定長さの一対の脚部材と、一対の脚部材相互間に連結固定され、前記係止具の着座固定用の横桁材とで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両運搬船の車両固定構造。
- 船倉内の甲板上の所定位置又は任意位置に、カーストッパー等の固定手段により車両を固定すると共に、車両の右側および左側の甲板から、車両の幅方向の中央部の直上位置付近の天井側の甲板に、それぞれラッシングロープを張設して、同ラッシングロープにより車両の両側部を抑止することを特徴とする車両運搬船の車両固定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005052502A JP2006232202A (ja) | 2005-02-28 | 2005-02-28 | 車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005052502A JP2006232202A (ja) | 2005-02-28 | 2005-02-28 | 車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006232202A true JP2006232202A (ja) | 2006-09-07 |
Family
ID=37040312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005052502A Withdrawn JP2006232202A (ja) | 2005-02-28 | 2005-02-28 | 車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006232202A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104724252A (zh) * | 2013-12-20 | 2015-06-24 | 中核建中核燃料元件有限公司 | 一种车辆在汽车滚装船上的系固方法 |
-
2005
- 2005-02-28 JP JP2005052502A patent/JP2006232202A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104724252A (zh) * | 2013-12-20 | 2015-06-24 | 中核建中核燃料元件有限公司 | 一种车辆在汽车滚装船上的系固方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5516246A (en) | Strap hook retainer | |
US6799927B2 (en) | Tie down anchor system | |
US4954030A (en) | Load hauler | |
GB2167354A (en) | Cargo tie-down device | |
US4553781A (en) | Streamlining apparatus for sea/land containers | |
US5108237A (en) | Tiedown strap assembly for retaining a vehicle during transportation | |
US20020012576A1 (en) | Cargo tie-down rail | |
US6328511B1 (en) | Vehicle transport restraint anchor | |
US5980173A (en) | Device for securing a load | |
JP2006232202A (ja) | 車両運搬船の車両固定構造および車両固定方法 | |
CN101626920B (zh) | 卡车和拖车车体的侧帘布 | |
US7318694B2 (en) | Apparatus for securing objects to vehicles or trailers | |
DK1451037T3 (da) | Anordning ved en laststötte | |
US8595935B2 (en) | Method of lifting a cab onto a chassis | |
JP2022180147A (ja) | タイヤ固縛装置、タイヤ固縛装置を備える車両運搬車 | |
US7845886B2 (en) | Tiedown system | |
US6702317B2 (en) | Apparatus for temporarily retaining a component within a vehicle passenger compartment | |
JP7337467B1 (ja) | 転落防止補助具 | |
JPH107073A (ja) | 可動式ラッシング装置 | |
JP2007283855A (ja) | ダンプカー用の荷台 | |
JP7463319B2 (ja) | 車両用積載物固定具、車両用固定具付き積載物、および車両への積載物固定方法 | |
JP4163601B2 (ja) | 車両運搬車 | |
KR100478052B1 (ko) | 자동차용 화물 고정 네트 | |
KR20070021716A (ko) | 화물트럭의 트럭 데크 | |
EP3597481A1 (en) | Fastening system for holding belts |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080513 |