JP2006232014A - 車両用制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両の坂路からの発進を支援する車両用制動装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 ブレーキ操作部材の操作量に応じて電動アクチュエータ21、23を駆動し、車輪と共に回転する回転体に摩擦材を押圧して車両を制動する車両用制動装置において、ブレーキ操作部材の操作を検出するブレーキ操作検出手段と、ブレーキ操作検出手段により制動力を保持する制動力保持操作が検出された場合、車輪の制動力を所定の値に保持する制動力保持手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両を制動する車両用制動装置に関し、特に、電動モータの駆動力により摩擦材を車輪と共に回転する回転体に押圧して車両に制動する車両用制動装置に関する。
電気自動車やハイブリッド車では、インホイールモータにより車両を駆動すると共に、電力を作動源とするモータ駆動ブレーキシステム(以下、EMB(Electromechanical Brake)という)により車両を制動するブレーキシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。該ブレーキシステムでは、例えば、EMBを装着した車輪には従来の油圧ブレーキを用いず、その他の車輪では油圧ブレーキを用いるなど、制動力やコスト等を考慮して、EMBと油圧ブレーキが組み合わせて用いられる場合が多い。例えば、後輪にインホイールモータとEMBを装着し、前輪に油圧ブレーキを装着した場合、後輪にはEMBとインホイールモータの回生ブレーキ(又はインホイールモータの逆駆動トルク)による制動力が作用して車両を制動する。
特開2004−155390号公報
このようなブレーキシステムでは、EMBと共に回生ブレーキ(又はインホイールモータの逆駆動トルク)を併用するので、EMBの負担を低減でき、EMBの小型軽量化が可能となる。また、油圧ブレーキは前輪にのみに用いられるので、後輪へのブレーキオイルの配管や圧力の配分システムの装着が不要となるので、ブレーキ構造の簡易化、軽量化が可能となる。
本発明は、かかる特性を生かした車両の制動装置において車両の坂路からの発進を支援する車両用制動装置を提供することを目的とする。
上記の問題に鑑み、本発明は、ブレーキ操作部材の操作量に応じて電動アクチュエータを駆動し、車輪と共に回転する回転体に摩擦材を押圧して車両を制動する車両用制動装置において、ブレーキ操作部材の操作を検出するブレーキ操作検出手段と、ブレーキ操作検出手段により制動力を保持する制動力保持操作が検出された場合、車輪の制動力を所定の値に保持する制動力保持手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、制動力保持操作により制動力が保持されるので、運転者がブレーキペダルを操作し続けなくても、車両を停止させておくことができる。なお、制動力保持手段は、例えば図1のEMB21、23が相当し、EMB21、23がブレーキパッド22、24を押圧した状態を保持することで制動力保持手段が作用する。
また、本発明の一形態において、制動力保持操作は、車両が停止した後における前記ブレーキ操作検出手段の所定時間以上の継続した操作、又は、車両が停止した後における前記ブレーキ操作検出手段の追加操作、であることを特徴とする。
本発明によれば、ブレーキペダルを踏み続けたり、強く踏み込んだりという簡単な操作で、制動力を保持させることができる。
また、本発明の一形態では、制動力が保持されても、ブレーキ操作検出手段により再度ブレーキ操作部材の操作が検出された場合に制動力保持手段は制動力の保持を解除することを特徴とする。また、本発明の車両用制動装置は、車両の駆動力を検出する駆動力検出手段(例えば図3のモータ駆動トルクセンサ140が相当する)を有し、駆動力検出手段により検出された車両の駆動力が所定以上となった場合、制動力保持手段は制動力の保持を解除する、ことを特徴とする。
本発明によれば、再度ブレーキペダルを操作することで容易に制動力の保持を解除できる。また、電気モータの駆動トルクやエンジンの出力など車両の駆動力をモニターし、駆動力が所定以上となった場合に制動力を解除できるので、坂道発進する場合に車両の後退を防いで車両を発進できる。
また、本発明の一形態において、路面の傾斜量を検出する路面傾斜量検出手段(例えば図3の傾斜角センサ190が相当する)を有し、制動力保持手段は、路面傾斜量検出手段により検出された路面の傾斜角が所定以上の場合、車輪の制動力を所定の値に保持する、ことを特徴とする。
本発明によれば、坂路を検出して、坂路に車両が停止した場合に制動力を保持することができる。
また、本発明の一形態において、本発明の車両用制動装置は回生により制動力を得る回生制動手段(例えば電動モータ16、18により構成される)を有し、電動アクチュエータは、回生制動手段により回生された電力により駆動される、ことを特徴とする。
本発明によれば、制動時に電気モータ等の回生ブレーキにより発電し、発電された電力で電動アクチュエータを駆動して車両を制動させることができるので、電動アクチュエータを小型化できると共に、発電された電力を効率よく利用できる。
車両の坂路からの発進を支援する車両用制動装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。図1は、本実施の形態におけるインホイールモータ駆動車両の車両用制動装置の構成図を示す。図1の車両用制動装置は、電動モータで後輪を駆動する後輪駆動の車両に搭載され、前輪を油圧により、後輪を電動ブレーキ及び回生ブレーキにより制動して車両を制動するものである。
油圧ブレーキ53,54は、四つの車輪のうち、油圧制御装置20が制動力を制御する車輪である前輪FR,FLに配設され、油圧により制動力を得るものである。電動ブレーキ26,28は、回生ブレーキEMB制御装置48が制動力を制御する車輪である後輪RL,RRに配設され、モータの駆動力により制動力を得るものである。回生ブレーキは後輪RL,RRに配設され、後輪が電動モータ16、18を回転させる際の回生力により制動力を得るものである。
本実施の形態の車両用制動装置はブレーキECU46を有し、ブレーキECU46は油圧ブレーキ制御装置47と回生ブレーキEMB制御装置48を統合して制御する。油圧ブレーキ制御装置47は油圧ブレーキ53、54へのブレーキオイルの液圧を制御可能な液圧制御弁58、60を制御する。回生ブレーキEMB制御装置48は、ブレーキECU46の制御信号を受けて電動ブレーキ26、28の制動力を制御し、また、ブレーキECU46は回生ブレーキの作動を制御する。
油圧ブレーキ53,54は、従来の一般的な構成のものが適用でき、本実施の形態では油圧ブレーキ53、54にディスクブレーキを用いる。前輪FL、FRとに設けられた油圧ブレーキ53、54は、それぞれ油圧制御弁58、60に接続されている。油圧ブレーキ53、54は、前輪FL、FRのディスクロータ(DR)に設けられ、油圧制御弁58、60を介して供給されるブレーキオイルによりキャリパを作動させることでブレーキパッドをディスクロータに押圧して車輪に制動力を付与する。
また、油圧ブレーキ53、54は、ブレーキペダル10に連結されたマスタシリンダ35からブレーキオイルを供給され、ブレーキペダル10の踏み込み量に応じた油圧を発生するとともに、油圧ブレーキ53、54の液圧を示す信号を、油圧ブレーキ制御装置47を介してブレーキECU46へ送出する。また、油圧ブレーキ制御装置47は、液圧制御弁58、60の開度を個々に調整し、マスタシリンダ圧からの圧力を調整し、又、遮断や連通することで油圧ブレーキ53、54の油圧を制御できる。
なお、図1では、マスタシリンダ35の液圧により前輪の制動力が得られるとしたが、マスタシリンダ35とは別にアキュムレータを設け、マスタシリンダ35の液圧に応じた制動圧となるように油圧ブレーキ制御装置47が液圧制御弁58,60の開度を調整してアキュムレータから油圧ブレーキ53,54に制御された液圧のブレーキオイルを供給してもよい。
電動ブレーキ26、28には、従来の一般的な構成のものが適用でき、本実施の形態では電動ブレーキ26、28にディスクブレーキを用いる。電動ブレーキ26は、ブレーキパッド22と該ブレーキパッド22をモータの駆動力によりディスクロータに押圧するEMB(Electromechanical Brake)とにより構成され、同様に、電動ブレーキ28はブレーキパッド24と該ブレーキパッド24をモータの駆動力によりディスクロータに押圧するEMB23とにより構成される。
電動ブレーキ26、28は、後輪RL、RRのディスクロータに設けられ、EMB21、23のモータの回転運動が直線運動に変換されて得られる、ディスクロータの回転軸方向への駆動力によりブレーキパッド22、24をディスクロータに押圧して車輪に制動力を付与する。なお、EMB21、23は蓄電装置38に接続されており、EMB21、23を駆動するモータの電力を蓄電装置38から供給される。
回生ブレーキには、従来の一般的な構成のものが適用でき、本実施の形態では、車両の運動エネルギーを電動モータ16、18の回転に変換することで回生ブレーキを構成する。後輪RLには減速機34を介して、電動モータ16及び電力変換装置30が接続される。同様に、後輪RRには減速機36を介して電動モータ18及び電力変換装置32が接続される。すなわち、後輪毎に電動モータ16、18が用いられており、回生ブレーキは制動時の電動モータ16、18に生じる負荷を電力変換装置30、32により電気に変換する。
ブレーキECU46は、電動モータ制御装置42と回生ブレーキEMB制御装置48とにそれぞれ接続されている。また、回生ブレーキEMB制御装置48は、電動モータ制御装置42と電動ブレーキ26、28とにそれぞれ接続されている。
運転者がブレーキペダル10を踏み込むと、踏み込み力に応じたマスタシリンダ圧をブレーキECU46が検出し、ブレーキECU46はマスタシリンダ圧に応じた車両の減速度を演算する。ブレーキECU46は、油圧ブレーキ53、54から送出された液圧に基づき前輪FL、FRの制動力を算出し、要求された減速度のうち、後輪RL、RRに必要な制動力を算出する。また、ブレーキECU46は、電動モータ16、18による回生ブレーキの制動力と電動ブレーキ26、28とによる制動力を、後輪に必要な制動力や電力の利用効率等に応じて分配し、分配の結果得られた制動力を回生ブレーキEMB制御装置48に送出する。
回生ブレーキEMB制御装置48は、ブレーキECU46に指示された制動力となるように電動ブレーキ26、28の制動力を製御する。すなわち、回生ブレーキEMB制御装置48は、EMB21,23のモータを駆動してブレーキパッド22,24をディスクロータの回転軸方向に移動させることで、ディスクロータにブレーキパッド22、24を押圧して制御された制動力を得る。
また、ブレーキECU46は、制動要求のあった旨の信号を電動モータ制御装置42に送出すると共に、電動モータ16、18を回生ブレーキとして作動するように制御する。これにより、電動モータ制御装置42は、電動モータ16、18による走行を中断し、電動モータ16、18に生じる負荷により回生ブレーキが作動する。また、ブレーキECU46は、回生ブレーキにより所望の制動力となるよう、減速機34、36のギアの係合状態を制御する。
回生ブレーキにより回生された電力は、電力変換装置38を介しそのままEMB21、23に供給され、電力の変換による損失なしに回生ブレーキにより回生された電力がEMB21、23の作動電力として利用できる。また、EMB21、23の作動に必要な電力よりも多く発電された場合、回生された電力は電力変換装置30、32により交流から直流に変換され、蓄電装置38を充電する。
このように、ブレーキペダル10の踏み込みに応じてブレーキECU46により、油圧ブレーキ53,54、電動ブレーキ26、28並びに回生ブレーキが作動して、車両の制動力が制御される。なお、アクセルペダルの操作により、そのアクセルペダルの踏力が解除された場合、ブレーキペダルが踏み込まれなくても電動モータ16、18による回生ブレーキが作動する。
車両の走行駆動について説明する。本実施の形態の車両は、後輪RL、RRにインホイールモータが装着された電動トルク付与装置14により駆動制御される。電動トルク付与装置14は、電動モータ制御装置42により制御される。電動モータ制御装置42は、電動モータ16、18にそれぞれ接続され、電動モータ16、18は減速機34、36を介して後輪RL、RRにそれぞれ接続されている。また、電動モータ16、18は、電力変換装置30、32を介して蓄電装置38に接続される。なお、各車輪FL、FR、RL、RRには、車輪速センサ55、57、13、11が配設されており、各車輪の回転速度に応じた車速パルスがブレーキECU46に送出される。
電動モータ制御装置42は、アクセルペダルの踏み込み量やシフトポジション等に基づき、運転者の要求動力を算出する。電動モータ制御装置42は、算出された要求動力となるように電動モータ16、18の駆動トルクを制御する。電動モータ16,18は、電動モータ制御装置42により、電力変換装置30により交流に変換された電流を蓄電装置38から供給され、電動モータ制御装置42に指示された駆動トルクを生じさせる。また、電動モータ制御装置42は、駆動輪が好適な回転数となるよう減速機34、36の変速比を制御する。減速機34、36は、複数の遊星歯車機構を備えており、各遊星歯車機構のギヤの係合状態の設定に応じて、シフトレンジや変速段の切り替えを行っている。電動モータ制御装置42は、制御目標とする駆動トルクや車速に応じて遊星歯車機構のギア係合状態を切り替える。
図2は、本実施の形態の車両用制動装置の機能構成図を示す。なお、図2において図1と同一構成部分には同一の符号を付しその説明は省略する。
ブレーキECU46には、車輪速センサ55、57、13、11、シフトポジションセンサ120、アクセルペダルセンサ130、モータ駆動トルクセンサ140、ブレーキペダルセンサ150、ブレーキ液圧センサ160、ブレーキパッド圧センサ(EMB)170、前後加速度センサ180、及び、傾斜角センサ190が接続されている。これらの各センサは、車両の制動に必要な情報をブレーキECU46に送出する。
車輪速センサ55、57、13、11は上記のように各車輪の回転速度を検出し、回転速度に応じた車輪速パルスをブレーキECU46に送出する。ブレーキECU46は、車両の走行速度と車輪速パルスとに基づき各車輪が所定のスリップ率を超えないよう電動ブレーキ26,28及び油圧ブレーキ53,54の制動圧を制御するABS制御や発進時に各車輪が所定のスリップ率を超えないように制動圧を制御するトラクションコントロール(TRC)等、従来の制動制御を行う。また、坂路等で停止している車両が、停止状態を保持しているか否かを車輪速パルスに基づき判別する。
なお、ブレーキECU46は、車両のヨーレートや操舵角、各車輪のスリップ率に基づき、車両が横滑りしていると判定したら、油圧ブレーキ制御装置47と回生ブレーキEMB制御装置48に、横滑りが低減されるよう各輪の制動力を統合して制御するよう制御信号を送出する。
シフトポジションセンサ120はシフトレバーの操作位置を検出し、ブレーキECU46に送出する。また、アクセルペダルセンサ130はアクセルペダルの踏み込み量を検出し、踏み込み量に応じた信号をブレーキECU46に送出する。ブレーキECU46は、上記のようにアクセルペダルセンサ130やシフトポジションセンサ120等の信号に基づき運転者の要求動力を演算し、電動モータ制御装置42に要求された駆動トルクを送出する。
モータ駆動トルクセンサ140は、電動モータ16,18の駆動トルクを検出して、電動モータ16、18の駆動トルクに応じた信号をブレーキECU46に送出する。
ブレーキペダルセンサ150は、ブレーキペダルが踏み込まれているか否かを検出する。例えば、ブレーキペダルセンサ150によりブレーキペダルの踏み込みが検出されている場合、運転者により制動要求があることが検出され、また例えばブレーキランプがオンとなる。ブレーキ液圧センサ160は、マスタシリンダ圧を検出してマスタシリンダ圧に応じた信号をブレーキECU46に送出する。上記のように、ブレーキECU46はマスタシリンダ圧に基づき、車両を減速させるための減速度を演算し、該減速度となるように回生ブレーキEMB制御装置48に制御信号を送出すると共に、回生ブレーキを作動させる。
回生ブレーキEMB制御装置48は、ブレーキECU46から送出された制御信号等に応じてEMB21、23のモータの駆動力を制御する。ブレーキパッド圧センサ(EMB)170は、EMB21、23が押圧するブレーキパッド22、24の圧力を検出し、圧力に応じた信号をブレーキECU46に送出する。回生ブレーキEMB制御装置48はブレーキパッド圧センサ(EMB)170により検出されたブレーキパッド22、24の圧力が制御した制動圧となるようにEMB21、23のモータの駆動力をフィードバック制御する。
また、ブレーキペダル10が踏み込まれた場合、ブレーキECU46は、駆動トルク付与装置14を駆動トルクを発生させる走行モードから電力を発電する回生モードに切り替える。これにより、回生ブレーキが作動すると共に電動モータ16、18で発生した電力がEMB21、23や蓄電装置38に供給される。
前後加速度センサ180は制動時や加速時の車両の加速度を検出し、また、傾斜角センサ190は車両が停止又は走行している斜面の傾斜角を検出し、それぞれをブレーキECU46に送出する。
以上のように、本実施の形態の車両用制動装置は、油圧ブレーキ53、54、電動ブレーキ26、28及び回生ブレーキにより車両に制動できる。電動ブレーキ26、28がその作動による制動時に電力を消費すると同時に、回生ブレーキもその作動による制動時に電力を回生することができる。このため、制動時に回生ブレーキで回生された電力を、蓄電装置38に一旦蓄電せずとも、EMB21、23にそのまま供給することができる。したがって、回生ブレーキにより回生された電力を制動用として使うことができ、同時に、蓄電する際の損失や蓄電状態による放電を防ぐことができる。これにより、回生された電力の利用効率が向上でき、また、電動ブレーキ26、28のEMB21、23を小型化することができる。
図1及び図2の構成に基づき本実施の形態の車両が坂路を発進する際の制御について図3のフローチャート図に基づき説明する。車両が坂路を走行すると、傾斜角センサ190が検出する傾斜角に基づきブレーキECU46は坂路の走行を開始したことを検出する(S101)。
ブレーキペダル10が踏み込まれると、マスタシリンダ35から前輪にブレーキオイルが供給され前輪FL、FRに制動力が作用する。また、ブレーキECU46は必要な制動力を演算し、回生ブレーキEMB制御装置48に演算の結果得られた制動力を後輪RL、RRに加えるように制御する制御信号を送出すると共に、電動モータ16,18により回生ブレーキを作動させる。
車両が制動されるとブレーキECU46は、車輪速センサ55、57,13、11により検出された車輪速パルスにより車両が停止したことを検出する(S102)。車両が停止すると車両は、傾斜角センサ190が検出する傾斜角を保持する(S103)。
ブレーキECU46は、車両が停止した後、ブレーキペダル10の操作を監視し、車両の停止状態を保持した状態からブレーキペダル10が追加して踏み込まれたこと、又は、所定時間以上ブレーキペダル10の踏み込みが継続されていること(以下、制動力保持操作という)を検出した場合、電動ブレーキ26、28の制動力を保持する制動力保持制御を作動させる(S104)。制動力保持制御により、ブレーキペダル10の踏み込みが開放されても回生ブレーキEMB制御装置48は車両が停止するために必要な制動力を保持するようEMB21、23を制御する(S105)。本実施の形態の制動力保持制御では、EMB21がモータにより駆動されているので、モータを逆回転してブレーキパッド22、24の押圧力を下げなければ制動力が保持される。
また、ブレーキペダル10の踏み込みが開放されると、マスタシリンダ圧が低下し油圧ブレーキ53、54による前輪の制動力が解除される。しかしながら、制動力保持制御により後輪の制動力が保持されているので、ブレーキペダル10の踏み込みが開放されても、また、パーキングブレーキの操作がなくても、車両を坂路に停止した状態を保持できる。なお、ブレーキペダル10の踏み込みが開放されなくても、制動力保持操作が検出された場合、油圧ブレーキ制御装置47が液圧制御弁58、60の開度を開き油圧ブレーキ53、54の制動を解除してもよい。
次いで、ブレーキECU46は、ブレーキペダル10の踏み込みが開放された状態から再度ブレーキペダル10が踏み込まれたか否かを判定する(S106)。運転者により再度、ブレーキペダル10が踏み込まれた場合(ステップS106のYes)、ブレーキECU46は制動力保持制御を解除し、マスタシリンダ圧に応じて回生ブレーキEMB制御装置48を制御する(S107)。また、この場合、マスタシリンダ圧に応じて油圧ブレーキ53、54が前輪FL、FRを制動する。
次いで、ブレーキECU46は、運転者により再度、制動力保持操作が検出されたか否かを判定する(S108)。運転者により再度、制動力保持操作が行われた場合(ステップS108のYes)、ステップS105の制御と同様に、電動ブレーキ26、28の制動力を保持する制動力保持制御を再度作動させる(S109)。したがって、ブレーキの踏み込み操作を検出する度に、ブレーキECU46は制動力保持制御の作動と解除を切り替えることができる。
運転者により再度、制動力保持操作が行われない場合(ステップS108のNo)、ブレーキECU46は運転者によるアクセルペダルの操作があったか否かを判定する(S110)。ブレーキECU46はアクセルペダルの操作が検出されるまで、ブレーキペダルの踏み込み操作に応じて、ステップS106〜S109の制御を繰り返す。
運転者によるアクセルペダルの操作が検出された場合(S110のYes)、ブレーキECU46は、制動力保持制御を解除する(S111)。なお、ステップS110の判定の段階では、制動力保持制御が作動した状態と解除された状態の場合がある。制動力保持制御が作動している場合には、アクセルペダルの踏み込みに応じてモータ駆動トルクセンサ140により検出された駆動トルクを監視し、駆動トルクが所定値を超えたら制動力保持制御を解除する。
駆動トルクの所定値は、路面傾斜角や車両の乗員数に応じて設定されることが好適である。例えば路面傾斜角が大きい場合、駆動トルクの所定値を増大させることで車両は坂路からスムースに発進でき、また、路面傾斜角が小さい場合、駆動トルクの所定値を小さく設定することで車両の急発進を防止できる(S112)。
なお、ステップS111において、すでに制動力保持制御が解除された状態の場合、ブレーキペダル10の踏み込み量に応じてEMB21,23が制御されるので、ブレーキペダル10が開放されアクセルペダルが踏み込まれた状態(ステップS110のYes)ではEMB21、23による制動力はすでに解除されている。したがって、制動力保持制御が既に解除されている場合には、アクセルペダル10の踏み込みに応じて駆動トルクが上昇し、車両が発進する(S112)。以上で、図3の坂道発進の制御手順が終了する。
本実施の形態の坂路の発進支援によれば、坂道に停車した場合、車両の停止状態を保持した状態から制動力保持操作により、ブレーキペダル10の踏み込みを開放しても、車両に制動力を保持することができる。したがって、運転者は坂道で制動力を保持するためにブレーキペダル10を操作し続ける必要がない。また、油圧ブレーキでは一定の液圧でディスクロータを押圧しても液圧漏れ等により時間の経過と共に押圧力が低下するが、電動ブレーキではモータにより機械的にディスクロータを押圧しているので、モータを逆回転して制動を解除しなければ、時間が経過しても押圧力が低下することがなく長時間の制動力保持が可能となる。
また、本実施の形態のように、坂路における制動力を電動ブレーキにより保持する場合、電動ブレーキがあれば制動力を保持するために追加の構成を必要としないため、油圧ブレーキだけで車両を制動する制動装置に液圧を保持する装置を搭載する場合に比較してコストをかけずに坂路の発進操作を支援する車両用制動装置を提供できる。
また、坂道から発進する場合、パーキングブレーキを掛けた状態からアクセルペダルの踏み込みと共に徐々にパーキングブレーキを開放する等の坂道発進操作が行われる場合があるが、本実施の形態の坂道発進補助装置によれば、アクセルペダルを踏み込み駆動トルクが充分に上昇するまで制動力保持制御が作動しているので、かかる繁雑な操作が必要ない。また、誤って坂路を後退することも防止できる。また、制動力保持制御が作動した状態から、再度ブレーキペダル10を踏み込むと制動力保持制御が解除されるので、パーキングブレーキ(ハンドブレーキ)を解除する場合よりも簡単な操作で制動力の保持を解除できる。また、制動力保持状態のまま車両を駐車してもよく、かかる場合パーキングブレーキをかける必要がない。
なお、図1又は図2では、前輪を油圧ブレーキにより後輪を電動ブレーキにより制動することとしたが、本実施の形態の車両用制動装置は、前後輪を構成する四輪を電動ブレーキで制動する場合にも好適に適用できる。すなわち、制動力保持制御が作動した状態では、四輪をEMBにより所定の制動力に保持し、アクセルペダルの操作が検出された場合、駆動トルクが所定値を超えたら制動力保持制御を解除する。なお、制動力保持制御が作動した場合、坂路に停止するだけの制動力が保持されればよいので四輪のうち前輪の制動力を解除しておいてもよい。
また、本実施の形態では、電動モータにより車両を駆動する車両について説明したが、本実施の形態の車両用制動装置は、エンジンと電動モータとにより車両を駆動するハイブリッド車にも好適に用いることができる。
インホイールモータ駆動車両の車両用制動装置の構成図である。 インホイールモータ駆動車両の車両用制動装置の機能構成図である。 インホイールモータ駆動車両が坂路を発進する際の制御手順を示すフローチャート図の一例である。
符号の説明
10 ブレーキペダル
11、13、55、57 車輪速センサ
14 電動トルク付与装置
16、18 電動モータ
20 油圧制動装置
21、23 EMB
22、24 ブレーキパッド
26、28 電動ブレーキ
30、32 電力変換装置
34、36 減速機
38 蓄電装置
42 電動モータ制御装置
46 ブレーキECU
47 油圧ブレーキ制御装置
53、54 油圧ブレーキ
58、60 液圧制御弁

Claims (6)

  1. ブレーキ操作部材の操作量に応じて電動アクチュエータを駆動し、車輪と共に回転する回転体に摩擦材を押圧して車両を制動する車両用制動装置において、
    前記ブレーキ操作部材の操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
    前記ブレーキ操作検出手段により制動力を保持する制動力保持操作が検出された場合、車輪の制動力を所定の値に保持する制動力保持手段と、
    を有することを特徴とする車両用制動装置。
  2. 前記制動力保持操作は、車両が停止した後における前記ブレーキ操作検出手段の所定時間以上の継続した操作、又は、車両が停止した後における前記ブレーキ操作検出手段の追加操作、
    であることを特徴とする請求項1記載の車両用制動装置。
  3. 前記ブレーキ操作検出手段により再度ブレーキ操作部材の操作が検出された場合に、前記制動力保持手段は制動力の保持を解除する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用制動装置。
  4. 車両の駆動力を検出する駆動力検出手段を有し、
    前記駆動力検出手段により検出された車両の駆動力が所定以上となった場合、前記制動力保持手段は制動力の保持を解除する、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用制動装置。
  5. 路面の傾斜量を検出する路面傾斜量検出手段を有し、
    前記制動力保持手段は、前記路面傾斜量検出手段により検出された路面の傾斜角が所定以上の場合、車輪の制動力を所定の値に保持する、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用制動装置。
  6. 回生により制動力を得る回生制動手段を有し、
    前記電動アクチュエータは、前記回生制動手段により回生された電力により駆動される、ことを特徴とする請求項1記載の車両用制動装置。
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