JP2006231880A - 装飾用フイルム - Google Patents
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Abstract
【課題】グラデーション自体が意匠性に優れ、かつ縦方向に長いガラスや透明樹脂製板(例えば、窓ガラスやパーティション)においてもグラデーションの中に継ぎ目を有することなく貼付することができ、ガラス等に貼付したときに優れた外観および目隠し効果を与えると共に、室内の明るさも確保できる装飾用フイルムを提供する。
【解決手段】基体フイルム上に、フイルムの長さ方向に1〜4m当たり1回繰返すグラデーションを有するところの模様を有する装飾用フイルムであって、該模様が、基体フイルムの地の色(色相、明度及び彩度を言う)と異なる色を有する、等間隔に配置された多数の図形で構成され、図形の各々は、その外周輪郭の内側に基体フイルムの地の部分を有しまたは有さず、該内側の地の部分の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによってグラデーションが形成されている装飾用フイルム。
【選択図】図1
【解決手段】基体フイルム上に、フイルムの長さ方向に1〜4m当たり1回繰返すグラデーションを有するところの模様を有する装飾用フイルムであって、該模様が、基体フイルムの地の色(色相、明度及び彩度を言う)と異なる色を有する、等間隔に配置された多数の図形で構成され、図形の各々は、その外周輪郭の内側に基体フイルムの地の部分を有しまたは有さず、該内側の地の部分の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによってグラデーションが形成されている装飾用フイルム。
【選択図】図1
Description
本発明は、装飾用フイルムに関する。特に本発明は、窓ガラス等に貼付したときに優れた目隠し効果を有し、かつ意匠性に優れた装飾用フイルムに関する。
ガラスや透明な樹脂製板、例えば窓ガラスに目隠し機能を持たせるために、窓ガラスに遮光性フイルムを貼付することが広く行われている。また、フイルムにグラデーションを付与することにより、窓ガラスの一部のみに目隠し機能を持たせることも行われている。例えば、窓ガラスの下方部分、例えば目線以下を目隠しして外から室内が見えないようにし、上方部分では日光を透過させて室内を明るくすることができる。
フイルムにグラデーションを付与するには、砂目またはドットを使用し、その大きさや密度を変化させることによって行うのが通常である。例えば、ドットの大きさおよび密度を変化させることによってグラデーションを付与したガラス用フイルム(例えば商品名イルミナ(3M社製))が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この商品は、1270mmのロール幅に亘ってグラデーションを有する。グラデーションの方向に1270mmより長いフイルムを要するときには別のフイルムが継ぎ足される。
カタログ「3M FasaraTM ファサラTMガラスシェード」住友スリーエム株式会社発行、2003−2004年版
本発明の目的は、グラデーション自体が意匠性に優れ、かつ縦方向に長いガラスや透明樹脂製板(例えば、窓ガラスやパーティション)においてもグラデーションの中に継ぎ目を有することなく貼付することができ、ガラス等に貼付したときに優れた外観および目隠し効果を与えると共に、室内の明るさも確保できる装飾用フイルムを提供することである。
すなわち、本発明は、基体フイルム上に、フイルムの長さ方向に1〜4m当たり1回繰返すグラデーションを有するところの模様を有する装飾用フイルムであって、該模様が、基体フイルムの地の色(色相、明度及び彩度を言う)と異なる色を有する、等間隔に配置された多数の図形で構成され、図形の各々は、その外周輪郭の内側に基体フイルムの地の部分を有しまたは有さず、該内側の地の部分の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによってグラデーションが形成されている装飾用フイルムを提供する。
本発明の装飾用フイルムは、フイルムの長さ方向に1〜4m当たり1回繰返すグラデーションを有するので、縦方向に長い窓ガラスにおいてもフイルムを継ぎ足すことなく貼付することができる。従って、継ぎ足す手間を省くことができ、かつグラデーションの中に継ぎ目がないので外観性に優れる。
また、本発明の装飾用フイルムは、グラデーションが、ドットの使用によって形成されているのではなく、上記したように特定の構成を有する模様によって形成されている。その結果、意匠性がより高められたグラデーションが得られると共に、目隠し効果がより高められ、かつ室内の明るさも確保できる。
以下に、本発明の装飾用フイルムを、図を参照して説明する。
図1は本発明の装飾用フイルムの一例を模式的に示す図である。図1において、黒く塗りつぶした部分は、基体フイルムの地の色と異なる色を有し、その他の部分は基体フイルムの地である。本発明の装飾用フイルムは、基体フイルム上に、フイルムの長さ方向に1〜4m、好ましくは1.5〜3m当たり1回繰返すグラデーションを有するところの模様を有する。模様は、図1に示すように、基体フイルムの地の色と異なる色を有する多数の図形が等間隔に配置されて構成される。図形の各々は、その外周輪郭の内側に基体フイルムの地の部分2を有しまたは有しない。そして、上記内側の地の部分2の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによってグラデーションが形成される。なお、本明細書において、「色」は色相、明度及び彩度を意味する。
図1は本発明の装飾用フイルムの一例を模式的に示す図である。図1において、黒く塗りつぶした部分は、基体フイルムの地の色と異なる色を有し、その他の部分は基体フイルムの地である。本発明の装飾用フイルムは、基体フイルム上に、フイルムの長さ方向に1〜4m、好ましくは1.5〜3m当たり1回繰返すグラデーションを有するところの模様を有する。模様は、図1に示すように、基体フイルムの地の色と異なる色を有する多数の図形が等間隔に配置されて構成される。図形の各々は、その外周輪郭の内側に基体フイルムの地の部分2を有しまたは有しない。そして、上記内側の地の部分2の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによってグラデーションが形成される。なお、本明細書において、「色」は色相、明度及び彩度を意味する。
図2は図1の一部を拡大した図である。本明細書では、図2に示される実線で囲まれた部分を繰返し模様1単位と定義する。実線は、互いに隣り合う2つの図形の間の地の中央を通る。図2において、Lは、フイルムの長さ方向における繰返し模様1単位の長さを示し、Wはフイルムの幅方向における繰返し模様1単位の長さを示す。なお、本発明の好ましい実施態様では、模様が、上記したように、多数の図形を等間隔に配置することにより構成される。本明細書において「等間隔に」は、繰返し模様1単位の大きさ、すなわちLおよびWが一定であることを意味する。
本発明の装飾用フイルムでは、上記したように、模様が等間隔に配列しているため、フイルムの一部を切り取って使用したいとき、余計な部分を含むことなく必要な部分のみを切り取ることができるという利点がある。これは、模様がドットで形成されている場合よりも都合が良い。ドットの場合は、配列が不規則であり、一部を切り取ったとき、余計な部分が入り得るからである。
模様を構成する図形は、種々の形および大きさの外周輪郭を有し得る。外周輪郭は、曲線及び/又は直線によって形成されるいずれの形でもよく、例えば円形(例えば円、楕円)、多角形(例えば三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形)、星形、樹木形、動物形、人形、雲形などが挙げられる。また、外周輪郭の大きさは、繰返し模様1単位の中に入る大きさであればよい。模様を構成する図形は、外周輪郭の形および大きさが互いに同一であっても異なっていてもよい。好ましくは、上記形および大きさが互いに同一である。
図形の外周輪郭の内側における地の部分2の形状は特に制限されない。意匠性の点から、地の部分2の全ての形状が同一であるのが好ましい。
本発明の装飾用フイルムにおけるグラデーションは、上記したように、内側の地の部分2の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによって形成される。このとき、繰返し模様1単位における、基体フイルムの地の色と異なる色を有する部分(以降、「地と異なる部分」と言う)1の面積は、フイルムの長さ方向に、上記内側の地の部分2の面積の漸増又は漸減に応じて漸減又は漸増する。繰返し模様1単位における、地と異なる部分1の面積は、繰返し模様1単位の面積に対して99.5%〜0%の範囲の割合を有する。
繰返し模様1単位において、その面積に対する、地と異なる部分1の面積の割合は、フイルムの長さ方向に好ましくは5〜100段階の変化を有することによって漸減又は漸増する。例えば図1では、フイルムの長さ方向に28の繰返し模様を有し、繰返し模様の1単位毎に上記面積の割合が変化しており、従って27段階の変化を有する。上記割合は、フイルムの幅方向には一定であるのが好ましい。
繰返し模様1単位は、フイルムの長さ方向に好ましくは0.6〜33cmの長さ(L)を有する。好ましくは1.2〜22cm、さらに好ましくは1.2〜11cmである。
本発明の装飾用フイルムは、基体フイルムに上記模様を付与することによって製造される。模様は、塗料を含む。塗料は、フイルムに遮光性を付与するものであれば特に制限されない。好ましくは、模様がパール系顔料またはアルミニウム系顔料を含む。
基体フイルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂;ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリメタクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂;スチレン−アクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂;塩化ビニル系樹脂;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ環状オレフィンなどのポリオレフィン系樹脂が挙げられ、これらの1以上が使用される。これらの中で、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムは、機械的強度と寸法安定性が良好なので好適に用いることができ、トリアセチルセルロースフィルムは、等方性と透明性が良好なので好適に用いることができる。基材フイルムは、好ましくは、以下に定義する透明性を有する。すなわち、本明細書において、「透明性」は、JIS A 5759で規定される可視光線透過率が60%以上であることを意味する。本発明における基体フイルムは、好ましくは、上記可視光線透過率が80%以上、より好ましくは90%以上である透明性を有する。
基体フイルムの厚さは、好ましくは10〜300μm、より好ましくは25〜188μmである。
基体フイルムへの模様の付与は、フイルムの長さ方向に1〜4m当たり1回繰返すグラデーションを有するように行われる。模様の付与に用いられる方法としては、各種印刷方法(例えば、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法)や着色フイルムのラミネート等が挙げられる。好ましくは、スクリーン印刷が使用される。スクリーン印刷を使用すると、フイルムの長さ方向に1m以上の長い印刷が可能であり、また、インクの転写量が多いので、遮光あるいは深みのある色彩を得るために十分な厚みが1回の印刷で得られる。これに対して、グラビア印刷は、ロール径の大きさに限界があり、1回繰返すグラデーションの長さはフイルムの長さ方向に高々1mである。また、インクの転写量が少ないので、1回の印刷では遮光あるいは深みのある色彩を得るために十分な厚みを得ることができない。
模様を付与した後の塗料の厚みは、乾燥時で2〜50μmが好ましく、より好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは2〜12μm、よりさらに好ましくは3〜9μmである。
本発明の装飾用フイルムは、好ましくは、模様を有する基体フイルムの、模様を有する面または模様を有しない面に粘着剤層を有する。粘着剤層は、例えばポリウレタン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリメタクリレート系、またはポリアクリレート系などの粘着剤を所望の厚さ、例えば20〜100μmの厚さに塗布することによって形成される。粘着剤層として、剥離ライナー付き粘着剤層を使用することもできる。剥離ライナーあるいは剥離ライナー付き粘着剤層は、商業的に容易に入手可能である。
次に、本発明を実施例および比較例を参照してさらに説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、実施例および比較例で用いた評価試験の方法は以下の通りである。
評価試験
(1) 目隠し効果:
得られた装飾用フイルムを、縦に長い窓ガラス(縦方向の長さ3m)に貼り付け、室内の人物(窓ガラスから20cm離れた地点に立っている)が見えるか否かを、屋外の、窓ガラスから3m離れた地点に立つ観察者5名で下記評価基準に従って観察し、3名以上の評価を結果とした。フイルムの貼付に際しては、グラデーションの方向を窓ガラスの縦方向に合わせ、また、フイルムの、地と異なる部分の面積が大きい方が窓ガラスの下方になるようにした。
○:色、輪郭を明確に認識できない。
×:色、輪郭を明確に認識できる。
(1) 目隠し効果:
得られた装飾用フイルムを、縦に長い窓ガラス(縦方向の長さ3m)に貼り付け、室内の人物(窓ガラスから20cm離れた地点に立っている)が見えるか否かを、屋外の、窓ガラスから3m離れた地点に立つ観察者5名で下記評価基準に従って観察し、3名以上の評価を結果とした。フイルムの貼付に際しては、グラデーションの方向を窓ガラスの縦方向に合わせ、また、フイルムの、地と異なる部分の面積が大きい方が窓ガラスの下方になるようにした。
○:色、輪郭を明確に認識できない。
×:色、輪郭を明確に認識できる。
(2) 室内の明るさ:
得られた装飾用フイルムを、上記(1)と同様に窓ガラスに貼り付け、昼間の室内の明るさを、無灯火の室内にいる観察者5名で下記評価基準に従って評価し、3名以上の評価を結果とした。
○:新聞を楽に読むことができる。
×:薄暗く感じる。
得られた装飾用フイルムを、上記(1)と同様に窓ガラスに貼り付け、昼間の室内の明るさを、無灯火の室内にいる観察者5名で下記評価基準に従って評価し、3名以上の評価を結果とした。
○:新聞を楽に読むことができる。
×:薄暗く感じる。
(3) 印刷部分の色彩の深み
得られた装飾用フイルムを窓ガラスに貼り付け、印刷部分の色彩の深みを、屋外の、窓ガラスから3m離れた地点に立つ観察者5名で下記評価基準に従って観察し、3名以上の評価を結果とした。
○:色彩に深みがある。
×:色彩に深みがない。
得られた装飾用フイルムを窓ガラスに貼り付け、印刷部分の色彩の深みを、屋外の、窓ガラスから3m離れた地点に立つ観察者5名で下記評価基準に従って観察し、3名以上の評価を結果とした。
○:色彩に深みがある。
×:色彩に深みがない。
(4) フイルムが与える美感
得られた装飾用フイルムを上記(1)と同様に窓ガラスに貼り付け、フイルムから受ける美感を、屋外の、窓ガラスから10m離れた地点に立つ観察者5名で下記評価基準に従って観察し、3名以上の評価を結果とした。
○:美しい。
×:ありきたりであり、美感を感じない。
得られた装飾用フイルムを上記(1)と同様に窓ガラスに貼り付け、フイルムから受ける美感を、屋外の、窓ガラスから10m離れた地点に立つ観察者5名で下記評価基準に従って観察し、3名以上の評価を結果とした。
○:美しい。
×:ありきたりであり、美感を感じない。
図1に示すような模様を有する装飾用フイルムを製造した。すなわち、厚さ50μm、幅1280mmのポリエチレンテレフタレートフイルム(PET)(T600E50、三菱化学ポリエステルフイルム(株)製)上に、長さ方向に3mにわたって1回繰返すグラデーションを有する模様をスクリーン印刷法によって付与した。模様を構成する図形は直径40mmの円形の外周輪郭を有し、繰返し模様1単位の大きさは、L=45mmおよびW=45mmであった。図形の外周輪郭の内側に存在する地の部分は、図形の外周輪郭と同心の円形である。繰返し模様1単位の面積に対する、地と異なる部分の面積の割合は、フイルムの長さ方向に最大62.0%から最小6.0%までであり、66段階の変化を有して漸減させた。
上記スクリーン印刷法では、偏光パールインク(5重量%の濃度で、鱗片状の二酸化チタン被覆雲母片を含有する;雲母片の平均粒径は約0〜50μm;メルク社からIriodin シリーズとして入手可能)を使用した。スクリーン印刷された部分のインクの厚みは4μmであった。
さらに、PETフイルムの印刷面(模様を有する面)とは反対の面に、アクリル系粘着剤(SKダイン1429DT、綜研化学(株)製)を25μmの厚さで塗布して、実施例1の装飾用フイルムとした。
得られた装飾用フイルムを用いて上記(1)〜(4)の評価試験を行った。結果を表1に示す。
得られた装飾用フイルムを用いて上記(1)〜(4)の評価試験を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、図1に示すような模様を印刷して装飾用フイルムを製造し、評価試験を行った。ただし、図形の外周輪郭は直径26mmの円形であり、繰返し模様1単位の大きさをL=31mmおよびW=31mmとした。また、繰返し模様1単位の面積に対する、地と異なる部分の面積の割合は、フイルムの長さ方向に最大55.2%から最小15.7%までであり、96段階の変化を有して漸減させた。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
図3に示すような模様を有する装飾用フイルムを実施例1と同様にして製造し、評価試験を行った。模様を構成する図形は1辺27mmの正方形の外周輪郭を有し、繰返し模様1単位の大きさをL=30mmおよびW=30mmとした。図形の外周輪郭の内側に存在する地の部分は、図形の外周輪郭と同心の正方形である。また、繰返し模様1単位の面積に対する、地と異なる部分の面積の割合は、フイルムの長さ方向に最大81.0%から最小22.2%までであり、100段階の変化を有して漸減させた。
結果を表1に示す。
結果を表1に示す。
比較例1
実施例1と同様の模様を有する装飾用フイルムを実施例1と同様にして製造した。ただし、スクリーン印刷法に代えてグラビア印刷法を使用した。使用したグラビア印刷機はロール外周が0.95mであり、フイルムの長さ方向に0.95mにわたって模様を印刷した。印刷された部分のインクの厚みは1μmであった。
得られた装飾用フイルムを用いて上記(1)〜(3)の評価試験を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同様の模様を有する装飾用フイルムを実施例1と同様にして製造した。ただし、スクリーン印刷法に代えてグラビア印刷法を使用した。使用したグラビア印刷機はロール外周が0.95mであり、フイルムの長さ方向に0.95mにわたって模様を印刷した。印刷された部分のインクの厚みは1μmであった。
得られた装飾用フイルムを用いて上記(1)〜(3)の評価試験を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1の装飾用フイルムにおいて、図1の2に対応する部分以外を全て印刷部分とした他は実施例1と同様にして装飾用フイルムを製造した。得られた装飾用フイルムについて、上記(1)〜(4)の評価試験を行った。結果を表1に示す。
実施例1の装飾用フイルムにおいて、図1の2に対応する部分以外を全て印刷部分とした他は実施例1と同様にして装飾用フイルムを製造した。得られた装飾用フイルムについて、上記(1)〜(4)の評価試験を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明に従う実施例1〜3の装飾用フイルムは、機能および外観に優れていた。
一方、比較例1の装飾用フイルムは、1回繰返すグラデーションの長さが0.95mであったので、試験(1)における縦に長い窓ガラスに貼付するときには別の装飾用フイルムを継ぎ足す必要があり、比較例1のフイルム1枚のみでは、室内の明るさは得られるものの、目隠し効果を得ることはできなかった。また、印刷部分のインクの厚みが1μmであったので、印刷部分の色彩の深みが不充分であった。
比較例2の装飾用フイルムは、グラデーションを、本発明とは異なる構成の模様で形成したものである。窓の外から室内を見たとき、室内の人の輪郭が本発明の装飾用フイルムの場合よりも分かりやすく、目隠し効果が不充分であると共に、室内では薄暗く感じられ、室内の明るさの確保も不充分であった。また、フイルムの美感も、本発明のものより劣っていた。
本発明の装飾用フイルムは、意匠性に優れ、また1回繰返すグラデーションをフイルムの長さ方向に1〜4mにわたって有するので、縦方向に長いガラスや透明樹脂製板、例えば窓ガラスやパーティション、においてもグラデーションの中に継ぎ目を有することなく貼付することができ、ガラス等に貼付したとき、優れた外観および目隠し効果を付与すると共に、室内の明るさも確保することができる。
1 基体フイルムの地の色と異なる色を有する部分
2 図形の外周輪郭の内側に存在する、基体フイルムの地の部分
L フイルムの長さ方向における繰返し模様1単位の長さ
W フイルムの幅方向における繰返し模様1単位の長さ
2 図形の外周輪郭の内側に存在する、基体フイルムの地の部分
L フイルムの長さ方向における繰返し模様1単位の長さ
W フイルムの幅方向における繰返し模様1単位の長さ
Claims (12)
- 基体フイルム上に、フイルムの長さ方向に1〜4m当たり1回繰返すグラデーションを有するところの模様を有する装飾用フイルムであって、該模様が、基体フイルムの地の色(色相、明度及び彩度を言う)と異なる色を有する、等間隔に配置された多数の図形で構成され、図形の各々は、その外周輪郭の内側に基体フイルムの地の部分を有しまたは有さず、該内側の地の部分の面積がフイルムの長さ方向に漸増又は漸減することによってグラデーションが形成されている装飾用フイルム。
- フイルムの長さ方向に1.5〜3m当たり1回繰返すグラデーションを有する請求項1記載の装飾用フイルム。
- 1つの図形及びそれと隣り合う図形との間の地とで構成される繰返し模様1単位において、該繰返し模様1単位の面積に対する、基体フイルムの地の色と異なる色を有する部分の面積の割合が99.5%〜0%の範囲であり、該割合がフイルムの長さ方向に漸減又は漸増している請求項1または2に記載の装飾用フイルム。
- 該割合がフイルムの長さ方向に5〜100段階の変化を有することによって漸減又は漸増している請求項3に記載の装飾用フイルム。
- 繰返し模様の1単位が、フイルムの長さ方向に0.6〜33cmの長さを有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 図形の外周輪郭が円形、多角形、星形、樹木形、動物形、人形、雲形、およびその他の、曲線及び/又は直線によって形成される形からなる群から選ばれる1以上の形を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 図形の外周輪郭が互いに同一の形及び大きさを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 模様がスクリーン印刷された請求項1〜7のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 模様がパール系顔料またはアルミニウム系顔料を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 基体フイルムの厚さが10〜300μmである請求項1〜9のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 基体フイルムが、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂およびポリオレフィン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つを含む請求項1〜10のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
- 模様を有する基体フイルムの、模様を有する面または模様を有しない面に粘着剤層を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の装飾用フイルム。
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