JP2006231548A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006231548A
JP2006231548A JP2005045547A JP2005045547A JP2006231548A JP 2006231548 A JP2006231548 A JP 2006231548A JP 2005045547 A JP2005045547 A JP 2005045547A JP 2005045547 A JP2005045547 A JP 2005045547A JP 2006231548 A JP2006231548 A JP 2006231548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
maintenance
processing medium
recording apparatus
operation content
inkjet head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005045547A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichiro Watanabe
圭一郎 渡邊
Masaji Nakatani
政次 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005045547A priority Critical patent/JP2006231548A/ja
Publication of JP2006231548A publication Critical patent/JP2006231548A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】 インクジェットヘッド6のメンテナンスが行われるインクジェット記録装置4においては、メンテナンスに割当てる時間分処理タクトが長時間化することから、連続稼動が行われるインクジェット記録装置4では、処理タクトの短縮化とインクジェットヘッドの性能の維持との両立が困難であった。
【解決手段】 前回処理された処理媒体2のインクジェット記録装置4から搬出されるタイミングから次の処理媒体2がアライメントされるタイミングまでの時間にあわせて、次に処理される処理媒体2のインクジェットヘッド6をメンテナンスすることにより、インクジェットヘッド6のメンテナンスが行われる処理時間を確保し、処理タクトを短縮することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、液体を吐出可能なインクジェットヘッドを用いて、処理媒体に液体を塗布することにより描画を行うインクジェット記録装置に関する。
従来より、インクジェットヘッドから記録紙等の処理媒体にインク(液体)を吐出させることにより描画を行うインクジェット記録装置が多く知られている。このようなインクジェット記録装置は、通常、連続して処理媒体に描画が行われる(連続処理)ため、インクジェットヘッドから的確にインクを吐出させることができなくなった場合(インク吐出ノズルに不吐チャンネルが生じた場合)には、この状態のまま使用し続ければ、ドット抜けや、ライン抜けなどの欠陥が生じ、処理媒体に適切に描画ができなくなる。
また、上記欠陥を解消するために、インクジェットヘッドを良好な状態に維持するためのメンテナンス(メンテナンス処理)が行われた場合には、そのメンテナンスを行う分、処理媒体に描画を行うための処理時間が長くなってしまう。
特に、処理媒体を搬入する処理(処理媒体搬入処理)、処理媒体を描画できる位置にアライメントする処理(処理媒体アライメント処理)、処理媒体に描画を行う処理(描画処理)、処理媒体を搬出する処理(処理媒体搬出処理)といった一連の処理(以下「描画処理」という)を処理開始命令後に行う家庭用インクジェット記録装置では、描画処理の記録開始信号(記録要求信号)を受けてから描画処理が開始されるまでの待機時間が長くなり、メンテナンス処理を導入すると、描画処理が完了するまでの時間がさらに長期化する。
このことから、従来では、処理媒体に対して記録を行うためのインクジェットヘッドの準備動作(メンテナンス処理動作含む)と、インクジェットヘッドにより記録が可能な位置に処理媒体を搬入される搬入動作のうち、一方の動作が終了する前に他方の動作が開始されるようにして、一枚の処理媒体の処理に要する時間を短縮させるものがあった(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−341047号公報
しかしながら、上記従来のインクジェット記録装置では、記録開始信号をインクジェット記録装置が受信してから、記録可能な状態となるまでの時間を短縮することができるが、その反面、インクジェットヘッドのメンテナンス処理を描画処理の直前に行う必要があることから。上述したような連続処理が行われるインクジェット記録装置においては、描画処理後に次の処理媒体への描画処理が行われるので、処理媒体を搬入させるタイミングを基準にしてメンテナンス処理を行うと、メンテナンス処理のための時間を十分確保することができないという課題があった。
また、大型の処理媒体対応可能な大型のインクジェット記録装置においては、処理媒体の幅方向に多数の大型のインク吐出ノズルが配列されたラインノズルタイプのインクジェットヘッドが使用されていることから、このような大型のインクジェット記録装置では、インク吐出ノズルの大型化に伴って、大型のインク吐出ノズルを有する大型のメンテナンス部を設置することが必要であった。このようにインクジェット記録装置の大型化につれてメンテナンス処理に要する時間も増え、インクジェットヘッドから処理媒体へインクが吐出されて描画が行われるまでの時間も長期化するという課題もあった。
本発明は、以上の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な処理手順で、短時間でかつ効率的にインクジェットヘッドのメンテナンスを行うことが可能なインクジェット記録装置を提供するものである。
本発明は、処理媒体を搬入する処理媒体搬入手段(図3のP2、図4のS12など)と、該処理媒体搬入手段により搬入された処理媒体を描画可能な位置にアライメントする処理媒体アライメント手段(図3のP3、図4のS13など)と、該処理媒体アライメント手段によりアライメントされた処理媒体に描画を行う描画手段(図3のP5など)と、インクジェットヘッドの性能を維持するためにメンテナンスを行うインクジェットヘッドメンテナンス手段(図3のP4など)と、前記描画手段により描画が行われた処理媒体を搬出する処理媒体搬出手段(図3のP6など)とを、有し、前記メンテナンス手段は、前記処理媒体搬出手段により処理媒体が搬出されるときから、前記処理媒体搬入手段により搬入された次の処理媒体について前記処理媒体アライメント手段によりアライメントされるまでの間に、インクジェットヘッドのメンテナンスを行う。
さらに、本発明は、前記処理媒体搬出処理により処理媒体が搬出されるときから次の処理媒体について前記処理媒体アライメント手段によるアライメントが完了されるときまでの時間を計時する計時手段と、該計時手段により計時された時間に基づいて、前記インクジェットヘッドメンテナンス手段により行われるメンテナンスの動作内容を決定するメンテナンス動作内容決定手段(図4のS23など)とを有する。
さらに、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段は、前記計時手段により計時された時間内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが終了するようにメンテナンスの動作内容を決定する。
さらに、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドの吐出状態を確認する不吐検出処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドからインクを捨て吐出するパージ処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドに対してインク供給側から加圧することによりインクジェットヘッドの吐出口からインクを捨てるプライム処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドをキャップで覆い、そのインクジェットヘッドとキャップで覆われる空間を負圧することにより、インクジェットヘッドの吐出口からインクを捨てる吸引プライム処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドの吐出口が並ぶノズルプレートに対してゴム等のブレードでワイプするワイプ処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドにインクを供給する供給配管を水や有機溶媒等の洗浄液で洗浄を行う液体クリーニング処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクタンクにインクの充填を行うインク充填処理を含む。
また、本発明は、前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容にインクジェットヘッドの吐出状態を確認する前記不吐検出処理が含まれる場合には、不吐検出処理を行った結果、インクジェットヘッドが不吐状態であることが確認された場合に不吐を解消するためのメンテナンス動作を行う。
また、本発明は、前記インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが複数回行われる場合には、その複数回行われるメンテナンスのうち、少なくとも所定の回数に1回は前回のメンテナンス動作内容と異なるメンテナンス動作内容のメンテナンスを行う。
また、本発明は、前記インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが複数回行われる場合には、その複数回行われるメンテナンスのうち、少なくとも所定回に1回は前記計時手段により計時された時間内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが終了しない。
本発明では、メンテナンス手段が、処理媒体搬出手段により処理媒体が搬出されるときから、処理媒体搬入手段により搬入される次の処理媒体について処理媒体アライメント手段によりアライメントされるまでの間に、インクジェットヘッドのメンテナンスが行われるので、処理タクトを長期化することなくインクジェットヘッドのメンテナンスを効率的に行うことが可能となる。また、1回あたりにかけられるインクジェットヘッドのメンテナンス時間が増えるためより十分なメンテナンスを行うことが可能となる。
本発明では、処理媒体搬出処理により処理媒体が搬出されるときから、次の処理媒体について処理媒体アライメント手段によるアライメントが完了されるときまでの時間に基づいて、前記インクジェットヘッドメンテナンス手段により行われるメンテナンスの動作内容が決定されるので、効果的なインクジェットヘッドのメンテナンスの動作内容が決定でき、装置の稼働率、生産性の向上に貢献する。
本発明では、計時手段により計時された時間内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが終了するようにメンテナンスの動作内容が決定されるので、
インクジェットヘッドのメンテナンス処理の処理時間を長期化させることなく、効率的なメンテナンスの動作内容が決定でき、装置の稼働率、生産性向上に貢献する。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクジェットヘッドの吐出状態を確認する不吐検出処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクジェットヘッドからインクを捨て吐出するパージ処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクジェットヘッドに対してインク供給側から加圧することによりインクジェットヘッドの吐出口からインクを捨てるプライム処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクジェットヘッドをキャップで覆い、そのインクジェットヘッドとキャップで覆われる空間を負圧することにより、インクジェットヘッドの吐出口からインクを捨てる吸引プライム処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクジェットヘッドの吐出口が並ぶノズルプレートに対してゴム等のブレードでワイプするワイプ処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクジェットヘッドにインクを供給する供給配管を水や有機溶媒等の洗浄液で洗浄を行う液体クリーニング処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容に、少なくともインクタンクにインクの充填を行うインク充填処理が含まれるので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容にインクジェットヘッドの吐出状態を確認する不吐検出処理が含まれる場合に、不吐検出処理を行った結果、インクジェットヘッドが不吐状態であることが確認された場合に不吐を解消するためのメンテナンス動作を行うので、インクジェットヘッドを良好な状態で連続使用することができ、稼働率上昇に貢献できる。
本発明では、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが複数回行われる場合に、その複数回行われるメンテナンスのうち、少なくとも所定の回数に1回は前回のメンテナンス動作内容と異なるメンテナンス動作内容のメンテナンスが行われるので、良好なインクジェットヘッド状態を維持でき、生産性の向上に貢献する。
本発明では、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが複数回行われる場合には、その複数回行われるメンテナンスのうち、少なくとも所定回に1回は計時手段により計時された時間内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが終了しないので、不吐検出処理により不吐が確認された場合等でも、充分な時間メンテナンスを行うことで不吐を解消し、良好なインクジェットヘッド状態を維持でき、生産性の向上に貢献する。
以下に、本発明の実施の形態で用いるインクジェット記録装置を図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の一実施形態における処理媒体カセットの側面図であり、図1(b)は、本発明の一実施形態における処理媒体搬送ロボの側面図であり、図1(c)は、本発明の一実施形態におけるインクジェット記録装置の側面図である。
図1(a)に示すように、処理媒体2は処理媒体カセット1に配列され、この処理媒体カセット1に配列された処理媒体2を用いて、描画が行われる。
図1(b)に示す処理媒体搬送ロボ3は、上述した処理媒体カセット1に配列されている処理媒体2をインクジェット記録装置内4に搬入するとともに、インクジェット記録装置4内の処理媒体2をインクジェット記録装置4外へ搬出させ、その処理媒体2を処理媒体カセット1に配列させるものである。
図1(c)に示すインクジェット記録装置4は、主な構成としてキャリッジ部5と、インクジェットヘッド6と、メンテナンス部7と、処理媒体ステージ8と、シャッター部9と、インクタンク10とを有する。
インクジェットヘッド6は、処理媒体ステージ8上に載置されている記録紙等の処理媒体2に対してインク(液体)を吐出させて描画(描画処理)を行わせるものである。
キャリッジ部5は、インクジェットヘッド6を保持するものである。後述するように、処理媒体2がインクジェット記録装置4内に搬入されると、このキャリッジ部5により、インクジェットヘッド6がメンテナンス部7から処理媒体2上に移動させられ、処理媒体2に対し描画処理が行なわれる。そして、描画処理が終了すると、処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出されるとともに、キャリッジ部5により、インクジェットヘッド6がメンテナンス部7に移動させられ、メンテナンス部7でインクジェットヘッド6のメンテナンスが行なわれる。
シャッター部9は、処理媒体搬送ロボ3により、インクジェット記録装置4内の処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出されるとき、またインクジェット記録装置4外から処理媒体2をインクジェット記録装置4内に搬入されるときに開閉されるものである。
具体的には、インクジェット記録装置4内の処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出される際に、インクジェット記録装置4内に備えられているマイコン(図示略)によりシャッター部9を開放させる搬出開始信号が送信され、その信号をシャッター部9を制御するマイコン(図示略)が受信し、そのマイコンによりシャッター部9が開放され、所定の時間経過後に閉鎖される。
また、インクジェット記録装置4外から処理媒体2がインクジェット記録装置4内に搬入される際には、処理媒体搬送ロボ3によりシャッター部9を開放させる搬入開始信号が送信され、その信号をインクジェット記録装置4のシャッター部9を制御するマイコンが受信し、そのマイコンによりシャッター部9が開放され、所定の時間経過後に閉鎖される。
なお、本実施形態のシャッター部9は、開放後所定の時間が経過すれば閉鎖されると説明したが、これに限らず、インクジェット記録装置4内に処理媒体2を搬入する場合は処理媒体2が搬入されたことをセンサ(図略)により検知されたときに、またインクジェット記録装置4外に処理媒体2を搬出する場合は処理媒体2が搬出されたことをセンサ(図略)により検知されたときに、それぞれ送信される検知信号をシャッター部9を制御するマイコンが受信することによりシャッター部9を閉鎖するようにしてもよい。
インクタンク10は、インクジェットヘッド6に供給される液体であるインクを貯留するものである。このインクを用いて、処理媒体2に描画される。
次に、図1(a)〜図1(c)を用いて、処理媒体の搬送動作とインクジェットヘッドのメンテナンス動作について説明する。
まず、処理媒体搬送ロボ3によって、処理媒体カセット1に配列されている処理媒体2が1枚保持され、その処理媒体2をインクジェット記録装置4に搬送される。処理媒体搬送ロボ3により保持された処理媒体2がインクジェット記録装置4内に搬入される際には、インクジェット記録装置4のシャッター部9が開放され、処理媒体2をインクジェット記録装置4内の処理媒体ステージ8に載置された後(所定の時間経過後)にシャッター部9が閉鎖される。
処理媒体ステージ8に載置された処理媒体2は、その処理媒体ステージ8上でアライメント(処理媒体2の位置合わせ)され、インクジェットヘッド6から記録紙等の処理媒体に対してインク(液体)が吐出されることにより描画が行われる(描画処理)。
インクジェット記録装置4内で描画処理が終了すると、描画処理を終えた処理媒体2が、処理媒体搬送ロボ3によって保持され、インクジェット記録装置4外に搬出される。処理媒体搬送ロボ3により保持された処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出される際には、インクジェット記録装置4のシャッター部9が開放され、処理媒体2をインクジェット記録装置4外に搬出された後(所定の時間経過後)にシャッター部9が閉鎖される。
このインクジェット記録装置4外に搬出された処理媒体2は、処理媒体カセット1まで搬送され、処理媒体カセット1に挿入される。
そして、次に描画処理が行われる処理媒体2が、処理媒体搬送ロボ3により、処理媒体カセット1からインクジェット記録装置4に搬送される。処理媒体2がインクジェット記録装置4内に搬入される際には、インクジェット記録装置のシャッター部9が開放され、インクジェット記録装置4内に処理媒体2が搬入された後にシャッター部9が閉鎖される。
キャリッジ部5は、描画処理を終えた処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出されるタイミング(処理媒体搬送ロボ3やシャッター部9の制御部(図示略)が搬出命令を受信するタイミング)から、次に描画処理が行われる処理媒体2をインクジェット記録装置4内に搬入されて処理媒体ステージ8上でのアライメント(処理媒体2の位置決め)が完了するタイミング(アライメント完了信号を受信するタイミング)までの間に、メンテナンス部7上でインクジェットヘッド6のメンテナンス処理を行なわせる。
このインクジェットヘッド6のメンテナンス処理が終了した後には、処理媒体2の描画処理として、インクタンク10のインクがインクジェットヘッド6に供給され、そのインクが吐出されることにより処理媒体2に描画が行われる。
上述したインクジェットヘッド6のメンテナンス処理として、インクジェットヘッド6の吐出状態の確認をおこなう不吐検出処理、インクジェットヘッド6の吐出口からインク(液体)を捨て吐出するパージ処理、インクジェットヘッド6の吐出口からインク(液体)をインクタンク10側から加圧して排出するプライム処理、インクジェットヘッド6をキャップしインクジェットヘッド6とキャップで覆われる空間を負圧に引くことでインク(液体)を吐出する吸引プライム処理、インクジェットヘッド6をゴム等のブレード(ゴム板)でワイプするワイプ処理、またインクジェットヘッド6やインクジェットヘッド6にインク(液体)を供給する供給配管を水や有機溶媒等で洗浄を行う液体クリーニング処理、インクタンクに対しインク(液体)の充填を行うインク充填等のインクジェットヘッドメンテナンス処理などの処理が行われる。
図2(a)は、従来のインクジェット記録装置の処理フローを示す図である。この従来の処理フローは本発明のインクジェット記録装置の処理フローを容易に説明するために示したものである。
まず、図2(a)を参照して、従来のインクジェット記録装置の処理フローについて説明する。この処理フローは、処理媒体Aの描画処理が終了し、その処理媒体Aがインクジェット記録装置4外に搬出されるタイミングからの処理フローである。
処理媒体A搬出処理(P1)は、処理媒体Aをインクジェット記録装置4から搬出する処理である。具体的には、処理媒体Aについて描画処理が行われた後には、その描画処理が行われた処理媒体Aはインクジェット記録装置4外に搬出させるが、その搬出に際してインクジェット記録装置4のシャッター部9が開かれ、処理媒体搬送ロボ3により処理媒体ステージ8上に載置されている処理媒体Aが保持され、その処理媒体搬送ロボ3によりインクジェット記録装置4内から処理媒体Aが搬出される。そして搬出された後シャッター部9が閉じられ、処理媒体搬送ロボ3により処理媒体Aが処理媒体カセット1に戻される。
処理媒体B搬入処理(P2)は、処理媒体Aの次に描画処理が行われる処理媒体Bをインクジェット記録装置4内に搬入する処理である。具体的には、処理媒体搬送ロボ3により処理媒体2が載置されている処理媒体カセット1から次に描画処理が行われる処理媒体Bが保持され、インクジェット記録装置4内に搬入させるが、その搬入に際してインクジェット記録装置4のシャッター部9が開かれ、処理媒体搬送ロボ3によりインクジェット記録装置4外から処理媒体Bが搬入される。そして搬入された後には処理媒体搬送ロボ3が所定の待機位置に載置され、インクジェット記録装置4のシャッター部9が閉鎖される。
処理媒体Bアライメント処理(P3)は、処理媒体ステージ8上に載置された処理媒体Bに対し、アライメント(位置合わせ)を行う処理である。具体的には、処理媒体B搬入処理により、処理媒体Bはインクジェット記録装置4内に搬入されるが、その搬入された処理媒体Bは処理媒体ステージ8上に載置されて、描画処理を行うのに適した位置に位置合わせされる。
インクジェットヘッドメンテナンス処理(P4)は、処理媒体Bに対し描画処理を行う前に、インクジェットヘッド6の性能を維持するためのメンテナンスを行う処理である。ここで、メンテナンスの処理の動作内容としては、インクジェットヘッド6の吐出状態の確認を行う不吐検出処理、インクジェットヘッド6の吐出口からインクを捨て吐出するパージ処理、インクジェットヘッド6の吐出口からインクをインク供給側から加圧して排出するプライム処理、インクジェットヘッド6をキャップで覆い、そのインクジェットヘッド6とキャップで覆われる空間を負圧に引くことでインクを吐出する吸引プライム処理、インクジェットヘッド6をゴム等のブレードでワイプするワイプ処理、またインクジェットヘッド6やインクジェットヘッド6にインクを供給する供給配管を水や有機溶媒等で洗浄を行う液体クリーニング処理等がある。このメンテナンス処理の動作については図5を用いて後述する。
処理媒体B描画処理(P5)は、処理媒体Bに対しインクジェットヘッド6の吐出口からインク(液体)を吐出させ、処理媒体2上に描画を行う処理である。
次に、P6の処理媒体B搬出処理において、P1で処理媒体Aについて行われた処理媒体A搬出処理と同様の処理が処理媒体Bについて行われる。
このように処理媒体A、処理媒体Bで行った処理と同様の処理を順次処理媒体C,D… と行われることで処理媒体2の描画処理が行われる。
なお、処理媒体A、処理媒体B、処理媒体Cなどは処理媒体2の種類を特定するために便宜的に付した記号であり、たとえば、上記で説明した処理媒体A搬入処理とは、処理媒体Aについての搬入処理を意味する。
図2(b)は、本発明のインクジェット記録装置の処理フローを示す図である。ここで、図2(b)の上段の処理は主に処理媒体を搬送する処理(搬送処理)であり、下段の処理は主にインクジェットヘッド6をメンテナンスする処理(メンテナンス処理)である。
図2(b)に示す本発明のインクジェット記録装置4の処置フローと、図2(a)に示す従来のインクジェット記録装置4の処理フローの違いは、図2(a)に示す従来のインクジェット記録装置4の処理フローでは、インクジェットヘッドメンテナンス処理が、処理媒体Bおよび処理媒体Cについていえば、P6〜P8の処理媒体B搬出処理、処理媒体C搬入処理、および処理媒体Cアライメント処理が終了した後に行われるのに対し、図2(b)に示す本発明のインクジェット記録装置4の処理フローでは、インクジェットヘッドメンテナンス処理が、処理媒体Bおよび処理媒体Cについていえば、P6〜P8の処理媒体B搬出処理、処理媒体C搬入処理、および処理媒体Cアライメント処理と並行して行われる点である。
具体的には、図2(b)に示す本発明のインクジェット記録装置4の処理フローでは、処理媒体Bと処理媒体Cについていえば、処理媒体B描画処理が終了したとき(P5)にインクジェット記録装置4のマイコンの制御部から送信される搬出開始信号に基づいて、インクジェット記録装置4のシャッター部9が開放され、処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬送されるが、その搬出開始信号と同時期にインクジェット記録装置4のマイコンの制御部から送信されるメンテナンス開始信号により、インクジェットヘッド6のメンテナンスを行うインクジェットヘッドメンテナンス処理が開始される。
このメンテナンス処理は、前回の処理媒体A搬出処理(P1)の処理時間、処理媒体B搬入処理(P2)の処理時間、および処理媒体Bアライメント処理(P3)の処理時間に要した時間から算出された合計時間Tm2に基づいて実行される。
このように、インクジェットヘッド6のメンテナンス処理を、前回の処理媒体搬出処理の処理時間、処理媒体搬入処理の処理時間、および処理媒体アライメント処理に要した時間から算出された合計時間に合わせて実行されることにより、処理媒体搬入処理〜処理媒体搬出処理までに要する処理タクトT2が長時間化することなく、かつインクジェットヘッド6のメンテナンス処理にも十分な時間を確保することができる。
(実施の形態2)
次に、処理媒体2の描画処理の処理工程中にロットの入れ替わり等で待ち時間が発生した場合について図3を用いて説明する。図3は本発明の第2の実施形態のインクジェット記録装置の処理フローを示す図である。
図2(b)に示す本発明の第1の実施形態のインクジェット記録装置4の処置フローと、図3に示す本発明の第2の実施形態のインクジェット記録装置4の処理フローの違いは、図2(b)に示すインクジェット記録装置4のインクジェットヘッドメンテナンス処理では、処理媒体Aおよび処理媒体Bについていえば、P1〜P3の処理媒体A搬出処理、処理媒体B搬入処理、および処理媒体Bアライメント処理とを並行して行うものであるのに対し、図3に示すインクジェット記録装置4では、処理媒体A搬入処理の後にロットの入れ替えにより生じた待ち時間Tsが発生している点である。
この待ち時間Tsは、ロットの入れ替え等が行われるときから工程管理用パソコンの待ち時間計時手段で計時される。この工程管理用パソコンで計時された待ち時間Tsに関する情報は工程管理用パソコンからインクジェット記録装置4内のマイコンに送信され、そして、インクジェット記録装置4のマイコン内で処理媒体搬出処置(P1)と処理媒体搬入処理(P2)と処理媒体アライメント処理(P3)の処理に要した時間の総計であるTm2との待ち時間Tsの合計時間Tm3が算出される。そして、この算出されたTm3の時間に基づいてインクジェットヘッドメンテナンス処理が行われる。
このように、図3に示すインクジェット記録装置4の処理フローでは、図2(b)のインクジェット記録装置4の処理フローと比較して、待ち時間Tsに相当する時間だけ処理媒体Aおよび処理媒体Bについていえば、処理媒体A搬出処理(P1)〜処理媒体Bアライメント処理(P3)までの処理時間が長くなっているが、この長くなった待ち時間Tsに相当する時間だけ、インクジェットヘッド6のメンテナンス処理(P4)に割当てられる時間Tm3が図2(b)に示すTm2の処理時間より長く確保することができるので、インクジェットヘッドメンテナンス処理で行われるメンテナンスの動作内容の選択枝(組合わせ)が増え、十分なメンテナンス処理を行うことができる。
次に、処理媒体2の処理媒体搬出処理(P1など)〜処理媒体2の描画処理(P5など)までの処理と、インクジェットヘッドメンテナンス処理(たとえば、P4の処理)について、図4を用いて説明する。
図4は本発明のインクジェット記録装置の搬送処理とメンテナンス処理を示すフローチャ―トである。
このフローチャートでは、処理媒体2の描画処理が終了し、その処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出されるタイミングからのフローチャートである。
まず、インクジェット記録装置4の搬送処理について説明する。
図4のフローチャートでは、処理媒体2の描画処理が終了し、その描画処理が行われた処理媒体2をインクジェット記録装置4から搬出させるための搬出開始信号とインクジェットヘッド6のメンテナンス開始信号が発せられた(受信した)時点から説明する。
まず、S10において、インクジェット記録装置4から送信される搬送開始信号を、処理媒体搬送ロボ3のマイコンおよびインクジェット記録装置4のマイコンのシャッター部9の制御部(図示略)が受信し、かつインクジェットヘッドのメンテナンスの制御を行う制御部(図示略)がメンテナンス開始信号を受信したとする。
この搬出開始信号は、描画処理が完了したことが検知された後に、インクジェット記録装置4のマイコンの送信部から送信され、処理媒体搬送ロボ3のマイコンおよびインクジェット記録装置4のマイコンのシャッター部9の制御部により受信される。また、このメンテナンス開始信号は、描画処理が完了したことが検知された後に、インクジェット記録装置4のマイコンの送信部から送信され、インクジェット記録装置4のマイコンのインクジェットヘッド6のメンテナンス処理を行う制御部により受信される。
なお、本実施形態では、上記搬送開始信号とメンテナンス開始信号は、描画処理が完了したことが検知された後に同時期にインクジェット記録装置4から送信される。この同時期は厳密に同一時間である必要はなく、ほぼ同時期であってもよい。
また、インクジェット記録装置4内の送受信については、描画処理が完了したことが検出された後にインクジェット記録装置4の送信部および受信部を介さずにインクジェット記録装置4内を制御する制御部に送信してもよい。
S11において、S10により送信された搬出開始信号に基づき、処理媒体搬送ロボ3によりインクジェット記録装置4内の処理媒体2がインクジェット記録装置4外に搬出され、処理媒体カセット1に戻される。
そして、S12の処理媒体搬入処理では、処理媒体搬送ロボ3により処理媒体2が配列されている処理媒体カセット1から次に描画処理される処理媒体2が保持され、その保持された処理媒体2がインクジェット記録装置4内に搬入される。
その処理媒体2が搬入されるに際し、インクジェット記録装置4のシャッター部9が開放され、処理媒体搬送ロボ3によりインクジェット記録装置4内に処理媒体2が搬入され、インクジェット記録装置4内の処理媒体ステージ8上に処理媒体2が載置される。そして、処理媒体搬送ロボ3を所定の待機位置に載置された後(所定の時間経過後)に、インクジェット記録装置4のシャッター部9が閉鎖される。
S13においては、S12によりインクジェット記録装置4内の処理媒体ステージ8上に載置された処理媒体2を描画処理できる位置にアライメント(位置合わせ)される。
次に、インクジェット記録装置4の搬送処理と並行に行われるメインジェットヘッドのメンテナンス処理について説明する。
S21においては、前回の描画処理が行われたS11の処理媒体搬出処理〜S13の処理媒体アライメント処理のそれぞれの処理時間の合計時間であるTm(実施形態1ではTm2、実施形態2ではTm3)がインクジェット記録装置4のマイコンの記憶手段(図示略)から読み出される。
なお、上述した時間Tmは、S10の搬出開始信号がインクジェット記録装置4により送信されたときから、S13の処理媒体2のアライメントが完了時のアライメント完了信号が送信されるまでの時間がインクジェット記録装置4内の計時手段(図示略)により計時される。具体的には、時間Tmは、実施形態1では処理媒体搬出処理(P1)、処理媒体搬入処理(P2)、および処理媒体アライメント処理(P3)のそれぞれの処理時間の合計時間となり、実施形態2では処理媒体搬出処理(P1)、待ち時間(Ts)、処理媒体搬入処理(P2)、および処理媒体アライメント処理(P3)のそれぞれの処理時間の合計時間となる。
次に、S22において、S21により読み出された前回の描画処理の時間Tmと図5に示すメンテナンスの動作内容とを比較する。この比較により、時間Tmとあらかじめ定められた優先順位により定められているメンテナンスの動作内容が順次比較される。そして、S23により、時間Tmに収まるメンテナンスの動作内容が決定される。
なお、メンテナンスの動作内容の決定方法については、図5を用いて後述する。
次に、S24において、S23により決定されたメンテナンスの動作が開始されるインクジェットヘッドメンテナンス処理が開始される。
そして、S25において、S23により選択されたメンテナンスの動作が全て終了したか否かが判断され、終了していないと判断された場合は再びS25により終了したか否かが判断される。S23により選択されたメンテナンスの動作が全て終了したと判断された場合はS14に進む。
S14において、S13の処理媒体アライメント処理が終了し、かつインクジェットヘッドメンテナンス処理が終了したか否かが判断され、終了していないと判断された場合は再びS14により終了したか否かが判断される。S14により終了したと判断された場合は搬送メンテナンス処理が終了する。そして、その後処理媒体2の描画処理が行われる。
このように、時間Tmに収まるようにメンテナンス処理の動作内容が決定され、その動作内容を搬送処理と並行して行うので、インクジェットヘッド6のメンテナンス処理の処理時間を長期化させることなく、十分なメンテナンスの動作内容を行うことができる。
また、待ち時間Tsが生じたときにおいては、インクジェットヘッド6のメンテナンス処理に十分な時間を確保することができるので、さらに描画性能の優れたインクジェットヘッド6の状態を長時間維持することができる。
なお、本実施形態では、時間Tmの読み出し(S21)〜メンテナンスの動作内容の決定(S23)を処理媒体搬入処理(S11)〜処理媒体アライメント処理(S13)と並行して行ったが、これに限らず、今回実行されているメンテナンス処理では、時間Tmの読み出し(S21)〜メンテナンスの動作内容の決定(S23)を行わず、時間Tmの読み出し(S21)〜メンテナンスの動作内容の決定(S23)を、前回実行された搬送処理の後で今回実行されるS10の搬送開始信号・メンテナンス開始信号の受信前に行ってもよい。この場合では、前回実行された搬送処理の後でS10の搬送開始信号・メンテナンス開始信号の受信前に行われたメンテナンスの動作内容を記憶手段(図示略)に記憶しておき、その記憶手段に記憶されているメンテナンスの決定内容を今回実行されるメンテナンス処理で読み出す動作を行うこととなる(S21〜S23の代わりにメンテナンスの決定内容を記憶手段から読み出す処理が行われる)。
次に、S23のメンテナンス動作内容について図5を用いて説明する。なお、このメンテナンス動作内容はメンテナンス処理により行われる内容である。
図5は、本発明のインクジェット記録装置のメンテナンス動作内容とそのメンテナンス動作に要する所要時間との関係を示した図である。それぞれのメンテナンスの動作内容と、その左側にメンテナンス動作に要する時間(所要時間)が示されている。
メンテナンスの動作内容の決定方法として、まず、処理媒体B、処理媒体Cについて考えれば、前回の描画処理の処理媒体A搬出処理(P1)、処理媒体B搬入処理(P2)、および処理媒体Bアライメント処理(P3)のそれぞれの処理時間の合計時間(図2(b)ではTm2)が50秒で、待ち時間Tsが例えば20秒であった場合には、図4に示すインクジェットヘッドメンテナンス処理(P4)に費やすことができる時間Tm3は最大70秒となる(S21により読み出す)。
そして、S21により読み出された時間Tm3(70秒)よりも短い時間となるようにメンテナンスの動作内容と比較される(S22)。このメンテナンスの動作内容は、それぞれ時間Tm3より短い時間となるように、あらかじめ定められた優先順位にしたがって決定される(S24)。たとえば、第1の優先順位が不吐処理で、第2の優先順位が吸引プライム+ワイプ処理である場合には、上記のように時間Tm3が70秒であった場合は、図6に示す不吐検出処理(例えばT2が20秒)と吸引プライム+ワイプ処理(例えばT4が40秒)が選択される。
このように、本実施形態では、メンテナンス動作内容が、図5に示すパージ処理、不吐検出処理、プライム+ワイプ処理、吸引プライム処理+ワイプ処理等のそれぞれの優先順位にしたがって、時間Tmに収まるように決定される。
特に、本実施形態では、不吐検出処理はインクジェット記録装置4のメンテナンス処理には不可欠な処理であると理由から、不吐検出処理は第1の優先順位で選択するようにしている。
これにより、インクジェットヘッドメンテナンス処理が行われるときには必ず不吐検出動作が行われるので、インクジェット記録装置4の信頼性を高めることができる。
なお、本実施形態では、不吐検出処理を第1の優先順位で決定するようにしているが、これに限らず、機器の種類や使用者のニーズなどに応じて、図5に示す、パージ処理、不吐検出処理、プライム処理、ワイプ処理、吸引プライム処理、液体クリーニング処理、またはインク充填処理のいずれを第1の優先順位で決定するようにしてもよい。
(他の実施の形態)
次に、本発明の他の実施形態を図6を用いて説明する。
他の実施形態と上述した第1の実施形態および第2の実施形態と異なる点は、実施形態1および実施形態2では、メンテナンス処理を搬送処理と並行に行ってインクジェット記録装置4の処理タクト(記録媒体1枚を処理するために必要な時間)を短縮されたものであったが、他の実施形態では、さらにメンテナンス処理として不吐検出処理を行った結果、複数のインク吐出ノズルで不吐が検出された場合にそのメンテナンスの動作内容を行う点である。
図6は本発明の他の実施形態のインクジェット記録装置4の搬送処理とメンテナンス処理を示すフローチャ―トである。なお、S10〜S14については図4のフローチャートの同様の処理であるため説明を省略し、図4のS21〜S25の部分に相当部分(S31〜S35)についてのみ詳細に説明する。
S31において、図4のS21と同様に、前回の描画処理が行われた処理媒体搬出処理(S11)〜処理媒体アライメント処理(S13)のそれぞれの処理時間の合計時間であるTm(図2(b)ではTm2、図3ではTm3)がインクジェット記録装置4のマイコンの記憶手段(図示略)から読み出される。
次に、S32において、図4のS22と同様に、S31により読み出された前回の描画処理の時間Tmと図5に示すメンテナンスの動作内容とを比較する。そして、S33により、図4のS23と同様、時間Tm(たとえば、50秒)に収まるメンテナンスの動作内容が決定される。このメンテナンス動作内容も、図5に示すパージ処理、不吐検出処理、プライム処理、吸引プライム処理等のそれぞれの優先順位にしたがって、時間Tmに収まるように選択され、本実施形態では不吐検出処理が第1の優先順位で選択されるようにあらかじめ定めている。
なお、他の実施形態でも、第1の実施形態および第2の実施形態と同様に、機器の種類や使用者のニーズなどに応じて、図5に示す、パージ処理、不吐検出処理、プライム処理、ワイプ処理、吸引プライム処理、液体クリーニング処理、またはインク充填処理のいずれを第1の優先順位で決定するようにしてもよい。
次に、S34において、図4のS24と同様に、S33により選択されたメンテナンスの動作内容が実行されるインクジェットヘッドメンテナンス処理が開始される。
本実施形態のインクジェットヘッドメンテナンス処理では、不吐検出処理が第1の優先順位と定められているので、まず、S341により不吐検出処理(たとえば、T2が20秒)が行われる。
次に、S342において、この不吐検出処理が行われた結果、インク吐出ノズルの不吐が検出されたか否かが判断され、インク吐出ノズルの不吐が検出されたと判断された場合(S342でYESの場合)には、S343により次のメンテナンスの動作内容してプライム+ワイプ処理(たとえば、T3が15秒)が行われる。
そして、S341において、S343により行われたプライム+ワイプ処理の効果を確認するため再度不吐検出処理(たとえば、T2が20秒)が行われ、S342によりこの不吐検出処理でインク吐出ノズルの不吐が全て解消したか否かが判断される。
S342により、インク吐出ノズルの不吐が全て解消したと判断された場合には、S35において、S33により選択されたメンテナンスの動作内容が全て終了したか否かが判断される。S33により選択されたメンテナンスの動作内容が終了していないと判断した場合は、再びS35により終了したか否かが判断される。そして、S35により全て終了したと判断された場合はS14に進む。
なお、図6においても、図4と同様に、時間Tmの読み出し(S31)〜メンテナンスの動作内容の選択(S33)を今回実行されるメンテナンス処理で行わず、前回実行された搬送処理の終了後で、かつ今回実行される搬送開始信号・メンテナンス開始信号の受信前に行うようにしてもよい。
このように、メンテナンス処理として、不吐検出処理が行われた結果、複数のインク吐出ノズルで不吐が検出された場合には、プライム+ワイプ処理、そして不吐検出処理が行われることから、インクジェットヘッドメンテナンス処理の処理時間はT2+T3+T2・・(55秒以上)となり、この場合は上述した時間Tmより一時的に長くなる。
その結果、他の実施形態では一時的に処理媒体2の処理タクトも長期化することになるが、この処理タクトの長期化は一時的なものであるため、長期的に考えれば処理タクトに要する時間が短縮することができる。
すなわち、不吐のインク吐出ノズルを有しながら描画処理が行われると、不吐のインク吐出ノズルの作業を他のインク吐出ノズルが補って描画しなければならず、その分、描画処理の処理時間が長期化することとなるが、他の実施形態では、すべてのインク吐出ノズルが吐出可能な状態となることから、ロット単位(管理されている処理媒体2一式)で考えた場合の処理タクトに要する時間は短縮することができる。
なお、上述した実施形態において、メンテナンス処理の最初に行われる不吐検出処理の結果、複数のインク吐出ノズルに不吐が検出された場合には、その後にプライム+ワイプ処理、そして再度不吐検出処理が行われるとしたが、これに限らず、インク吐出ノズルについて不吐が発生しているか否かに関わらず、定期的にプライム+ワイプ処理やワイプ処理などのメンテナンス処理を行い、インクジェットヘッド6を常に良好な状態に保つようにしてもよい。
また、メンテナンス処理が複数回行われる場合には、その複数回行われるメンテナンス処理のうち、少なくとも所定の回数に1回は前回のメンテナンス動作内容と異なるメンテナンス動作内容のメンテナンス処理をしてもよい。
また、その複数回行われるメンテナンス処理のうち、少なくとも所定回に1回は計時手段により計時された時間(S10の搬出開始信号がインクジェット記録装置4により送信されたときから、S13の処理媒体2のアライメントが完了時のアライメント完了信号が送信されるまでの時間)内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメインテナンスが終了しないメンテナンス動作(たとえば、不吐検出+プライム+ワイプ処理など)を行なってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(a)は、本発明の一実施形態における処理媒体カセットの側面図である。(b)は、本発明の一実施形態における処理媒体搬送ロボの側面図である。(c)は、本発明の一実施形態におけるインクジェット記録装置の側面図である。 (a)は、従来のインクジェット記録装置の処理フローを示す図である。(b)は、本発明のインクジェット記録装置4の処理フローを示す図である。 本発明の第2の実施形態のインクジェット記録装置の処理フローを示す図である。 本発明のインクジェット記録装置の搬送処理とメンテナンス処理を示すフローチャ―トである。 本発明のインクジェット記録装置のメンテナンス動作内容とそのメンテナンス動作に要する所要時間との関係を示した図である。 本発明の他の実施形態のインクジェット記録装置4の搬送処理とメンテナンス処理を示すフローチャ―トである。
符号の説明
1 処理媒体カセット、2 処理媒体、3 処理媒体搬送ロボ、4 インクジェット記録装置、5 キャリッジ部、6 インクジェットヘッド、7 メンテナンス部、8 処理媒体ステージ、9 シャッター部、10 インクタンク。

Claims (13)

  1. 液体を吐出可能なインクジェットヘッドを用いて、処理媒体に液体を塗布することにより描画を行うインクジェット記録装置において、
    処理媒体を搬入する処理媒体搬入手段と、
    該処理媒体搬入手段により搬入された処理媒体を描画可能な位置にアライメントする処理媒体アライメント手段と、
    該処理媒体アライメント手段によりアライメントされた処理媒体に描画を行う描画手段と、
    インクジェットヘッドの性能を維持するためにメンテナンスを行うインクジェットヘッドメンテナンス手段と、
    前記描画手段により描画が行われた処理媒体を搬出する処理媒体搬出手段とを、有し、
    前記メンテナンス手段は、前記処理媒体搬出手段により処理媒体が搬出されるタイミングから、前記処理媒体搬入手段により搬入される次の処理媒体について前記処理媒体アライメント手段によりアライメントされるまでの間に、インクジェットヘッドのメンテナンスを行うことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記処理媒体搬出処理により処理媒体が搬出されるときから、次の処理媒体について前記処理媒体アライメント手段によるアライメントが完了されるときまでの時間を計時する計時手段と、
    該計時手段により計時された時間に基づいて、前記インクジェットヘッドメンテナンス手段により行われるメンテナンスの動作内容を決定するメンテナンス動作内容決定手段とを有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記メンテナンス動作内容決定手段は、前記計時手段により計時された時間内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが終了するようにメンテナンスの動作内容を決定することを特徴とする請求項2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドの吐出状態を確認する不吐検出処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドからインクを捨て吐出するパージ処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドに対してインク供給側から加圧することによりインクジェットヘッドの吐出口からインクを捨てるプライム処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドをキャップで覆い、そのインクジェットヘッドとキャップで覆われる空間を負圧することにより、インクジェットヘッドの吐出口からインクを捨てる吸引プライム処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドの吐出口が並ぶノズルプレートに対してゴム等のブレードでワイプするワイプ処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクジェットヘッドにインクを供給する供給配管を水や有機溶媒等の洗浄液で洗浄を行う液体クリーニング処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容には、少なくともインクタンクにインクの充填を行うインク充填処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記メンテナンス動作内容決定手段により決定されるメンテナンス動作内容にインクジェットヘッドの吐出状態を確認する前記不吐検出処理が含まれる場合には、不吐検出処理を行った結果、インクジェットヘッドが不吐状態であることが確認された場合に不吐を解消するためのメンテナンス動作を行うことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが複数回行われる場合には、その複数回行われるメンテナンスのうち、少なくとも所定の回数に1回は前回のメンテナンス動作内容と異なるメンテナンス動作内容のメンテナンスを行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが複数回行われる場合には、その複数回行われるメンテナンスのうち、少なくとも所定回に1回は前記計時手段により計時された時間内に、インクジェットヘッドメンテナンス手段によるメンテナンスが終了しないことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。

JP2005045547A 2005-02-22 2005-02-22 インクジェット記録装置 Pending JP2006231548A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005045547A JP2006231548A (ja) 2005-02-22 2005-02-22 インクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005045547A JP2006231548A (ja) 2005-02-22 2005-02-22 インクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006231548A true JP2006231548A (ja) 2006-09-07

Family

ID=37039740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005045547A Pending JP2006231548A (ja) 2005-02-22 2005-02-22 インクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006231548A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009056705A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2014008635A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Canon Inc プリント方法およびプリント装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009056705A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2014008635A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Canon Inc プリント方法およびプリント装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6410525B2 (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの吸引方法
JP6094349B2 (ja) 液滴吐出装置及びプログラム
EP1632356B1 (en) Ink jet printer, method for controlling an ink jet printer, and computer program product for an ink jet printer
JP2009184123A (ja) 記録装置および制御方法
US20030174186A1 (en) Printer device and method
US20110175957A1 (en) Image forming apparatus, control method therefor, and medium storing program
JP2006231548A (ja) インクジェット記録装置
US20060290735A1 (en) Inkjet printhead, inkjet image forming apparatus including the same, and method for performing maintenance operations in inkjet image forming apparatus
US9162490B2 (en) Sheet supply apparatus and printing apparatus
JP2016187884A (ja) インク供給装置、画像記録装置、およびインク供給方法
JP2017052161A (ja) 液体吐出装置
JP2009143131A (ja) 画像記録装置、その装置によるインク循環方法及びそのプログラム
JP2006198924A (ja) インクジェット記録装置,制御方法,プログラム,および記録媒体
JP6971903B2 (ja) 記録装置および記録ヘッドの検査方法
JP2017074741A (ja) インクジェットプリンターおよびその制御方法
CN102529352B (zh) 记录装置
JP2008132680A (ja) 記録装置
JP2009285898A (ja) ライン式記録ヘッドのメンテナンス方法
JP2001088375A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
US20240092101A1 (en) Head replacement method, inkjet printing apparatus, and non-transitory computer-readable recording medium recording head replacement support program
CN102991126B (zh) 记录装置、记录装置的控制方法及程序
JP2009184122A (ja) 記録装置および制御方法
US20150239271A1 (en) Recording device and recording method
JP2004168514A (ja) 画像形成装置及び記録媒体用保持部材
JP2021154666A (ja) 液体吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081007

A521 Written amendment

Effective date: 20081205

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090317

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090707

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02