JP2006231029A - 粘膜切開剥離術補助具 - Google Patents

粘膜切開剥離術補助具 Download PDF

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    • A61B2017/00269Type of minimally invasive operation endoscopic mucosal resection EMR

Abstract

【課題】
本発明は、皮膚表面に穿孔や刺創を作らないために内視鏡の脇に粘膜切開剥離術補助具を導入し、切除する粘膜をカウンタートラクションすることができる粘膜切開剥離術補助具を提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明の粘膜切開剥離術補助具によれば、操作線の操作により粘膜把持部を可変として切開剥離する粘膜を把持することができる。また、可撓性を備えることで体内の器官の形状に対応させることができ、内視鏡とともに体内に導入させることができる。すなわち、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。
【選択図】
図1

Description

本発明は、胃、食道、大腸等の粘膜を切開剥離する際に、内視鏡とともに導入し、粘膜を持ち上げ、粘膜切開剥離術を補助する粘膜切開剥離術補助具に関するものである。
従来、粘膜を切開剥離する粘膜切開剥離術において、切開剥離するべき粘膜を持ち上げる(カウンタートラクション)ための内視鏡補助具としては、粘膜を貫通して把持、牽引するものがある(例えば、非特許文献1参照)。
Gastrointestinal Endoscopy,59(2),284,2004,H.Kondo,T.Gotoda,H.Ono,I.Oda,T.Kozu,M.Fujishiro,D.Saito,S.Yoshida
上記の内視鏡補助具は、体外から皮膚等を貫通させて直接粘膜を把持、牽引するものである。したがって、体外から内視鏡補助具を入れるために穿孔を設ける必要があり、補助具を導入するために時間がかかる。また、皮膚表面に穿孔ができてしまう。
そこで、本発明は、上記実状に鑑み、皮膚表面に穿孔や刺創を作らないために内視鏡の脇に粘膜切開剥離術補助具を導入し、切除する粘膜をカウンタートラクションすることができる粘膜切開剥離術補助具を提供することを目的とする。
本発明の粘膜切開剥離術補助具は、粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を持ち上げる粘膜切開剥離術補助具であって、第1の管状部材及び該第1の管状部材に対する間隔が可変とされる第2の管状部材との間に前記粘膜を挟みこむことによって前記粘膜を把持する粘膜把持部と、前記粘膜把持部の一端に接続された可撓性を有する管と、前記管の内側に挿通され、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を可変とするように操作する操作線とを備えることを特徴とする。
本発明の粘膜切開剥離術補助具によれば、操作線の操作により第1の管状部材と第2の管状部材との間隔を可変として切開剥離する粘膜を把持することができる。また、可撓性を備えることで体内の形状に対応させることができ、内視鏡とともに体内に導入させることができる。すなわち、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。さらに、把持する粘膜を点ではなく線で持ち上げるため、カウンタートラクションが一様にかかり、粘膜下層の視野も十分確保することができる。すなわち、粘膜下層の血管の走行を観察しやすくすることができ、事前に止血できるように補助することができる。また、把持する粘膜に傷をつけるのを防ぐことができる。
また、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記粘膜把持部は、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を小さくして前記粘膜を把持し、前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を大きくして把持した前記粘膜を開放することを特徴とする請求項1記載の粘膜切開剥離術補助具。これにより、管に対して操作線を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。
さらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記粘膜把持部は、前記第1の管状部材の一端と前記第2の管状部材の一端とが前記管に対して固定されるとともに、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端とが互いに離間可能に形成され、前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端との間隔が大きくなり、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端との間隔が小さくなることを特徴とする。これにより、管に対して操作線を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。
またさらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管の内側に挿通された前記操作線は、そのまま前記第1の管状部材の内側に挿通され、前記第1の管状部材に挿通された前記操作線は、前記第1の管状部材の他端から前記第2の管状部材の他端に挿通されるとともに、前記第2の管状部材の一端に固定されることを特徴とする。これにより、操作線の管に対して引き出すような操作に応じて、第1の管状部材の他端と第2の管状部材の他端との間隔が広がるため、把持する粘膜に応じて適宜間隔を調整することができる。また、粘膜を把持する際に操作線を引き出す力に応じて粘膜を把持する力を調節することもできる。
また、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記粘膜把持部は、前記操作線の前記管に押し入れるような操作に応じて、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を小さくして前記粘膜を把持し、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を大きくして把持した前記粘膜を開放することを特徴とする。これにより、管に対して操作線を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。
さらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記第1の管状部材は、可撓性を有し、前記第2の管状部材は、前記第1の管状部材よりも長手方向長さが短く、前記粘膜把持部は、前記第1の管状部材の一端が前記管に対して固定され、前記第2の管状部材の一端が前記管に対して離間して形成されるとともに、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端とが固定され、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記第1の管状部材が撓むことで前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔が大きくなり、前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔が小さくなることを特徴とする。これにより、管に対して操作線を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。
またさらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管の内側に挿通された前記操作線は、前記第2の管状部材の一端からそのまま挿通されるとともに、前記第2の管状部材の他端に固定されていることを特徴とする。これにより、操作線の管に対して引き出すような操作に応じて、第1の管状部材の他端と第2の管状部材の他端との間隔が広がるため、把持する粘膜に応じて適宜間隔を調整することができる。この間隔は、第2の管状部材と第1の管状部材との長さの差に対応するため、粘膜把持部の開きすぎることも防ぐことができる。また、第1の管状部材が撓みを解消する力によって操作線を引く力を解除するだけで第1の管状部材と第2の管状部材との間隔を小さくすることもできる。
また、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記第1の管状部材及び前記第2の管状部材は、糸が巻かれていることを特徴とする。これにより、粘膜に傷がつきにくくなり、粘膜把持部により把持した粘膜が滑り落ちることを防止することができる。
さらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管は、該管を撓ませる第2の操作線に接続されるとともに、前記第2の操作線を挿通させた導管が一体形成され、前記第2の操作線を前記導管から引き出す操作に応じて前記管を撓ませ、前記第2の操作線を前記導管から押し出す操作に応じて前記管の撓みを解除することを特徴とする。これにより、前記粘膜把持部の位置を調節することができ、操作性が向上する。また、内視鏡の脇に一体として取り付けたとしても、粘膜の位置にあわせて粘膜把持部の位置を調節することができる。
またさらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管は、前記操作線を挿通した第2の管を前記管の内側で回動可能に挿通されていることを特徴とする。これにより、粘膜把持部の位置を調節することができ、操作性が向上する。また、内視鏡の脇に一体として取り付けたとしても、粘膜の位置にあわせて粘膜把持部の位置を調節することができる。
また、本発明の粘膜切開剥離術補助具は、粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を持ち上げる粘膜切開剥離術補助具であって、管状部材を環状に形成し、その環内に粘膜を挟みこむことによって当該粘膜を把持する粘膜把持部と、前記粘膜把持部の一端に接続された可塑性を有する管と、前記管の内側に挿通され、前記粘膜把持部の環径を可変とするように操作する操作線とを備えることを特徴とする。
本発明の粘膜切開剥離術補助具によれば、操作線の操作により管状部材と管との間隔を可変とし、粘膜把持部の環内に切開剥離する粘膜を把持することができる。また、可撓性を備えることで体内の形状に対応させることができ、内視鏡とともに体内に導入させることができる。すなわち、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。これにより、粘膜にカウンタートラクションをかけられ、粘膜下層の視野も充分確保することができる。すなわち、粘膜下層の血管の走行を観察しやすくすることができ、事前に止血できるように補助することができる。
また、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記粘膜把持部は、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記管状部材及び前記操作線で形成される環径を小さくして前記粘膜を把持し、前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記粘膜把持部の環径を大きくして把持した前記粘膜を開放することを特徴とする。これにより、管に対して操作線を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。また、医療用クリップ等を介して粘膜にカウンタートラクションをかけることができる。
さらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記粘膜把持部は、前記管状部材の一端が前記管に対して前記操作線を介して接続されるとともに、前記管状部材の他端と前記管とが互いに離間可能に形成され、前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記粘膜把持部の環径が大きくなり、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記粘膜把持部の環径が小さくなるを特徴とする。これにより、管に対して操作線を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。また、医療用クリップ等を介して粘膜にカウンタートラクションをかけることができる。
またさらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管状部材の一端は、前記管の一端に操作線を介して接続され、前記管の内側に挿通された前記操作線は、前記管の一端と前記管状部材の他端とを繋ぐように前記管の一端から前記管状部材の他端にそのまま挿通されるとともに、前記管状部材の一端に固定されていることを特徴とする。これにより、操作線の管に対して引き出すような操作に応じて、管状部材の他端と管との間隔が広がり、把持する粘膜又は医療用クリップ等に応じて、粘膜把持部の環径の大きさを適宜調整することができる。また、粘膜を把持する際に操作線を引き出す力に応じて粘膜又は医療用クリップ等を把持する力を調節することもできる。
さらにまた、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管は、該管の一端から他端の間に前記操作線が挿通される開口を有し、前記管状部材の一端は、前記開口に操作線を介して接続され、前記管の内側に挿通された前記操作線は、前記管と前記管状部材の他端とを繋ぐように前記開口から前記管状部材の他端にそのまま挿通されるとともに、前記管状部材の一端から前記開口を介して再び前記管に挿通され、前記管に固定されていることを特徴とする。これにより、操作線の管に対して引き出すような操作に応じて、管状部材の他端と管との間隔が広がり、把持する粘膜又は医療用クリップ等に応じて、粘膜把持部の環径の大きさを適宜調整することができる。また、粘膜を把持する際に操作線を引き出す力に応じて粘膜又は医療用クリップ等を把持する力を調節することもできる。また、管の一端から他端の間に粘膜把持部を有しているため、粘膜を把持した後に、この管を中心として粘膜を巻くこともできる。したがって、容易にカウンタートラクションをかけることができる。
また、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管状部材は、エラストマーにより形成されていることを特徴とする。これにより、粘膜又は医療用クリップ等を把持する際に粘膜把持部から滑り落ちることを防止することができる。
さらに、本発明の粘膜切開剥離術補助具において、前記管は、該管を撓ませる第2の操作線に接続されるとともに、前記第2の操作線を挿通させた導管が一体形成され、前記第2の操作線を前記導管から引き出す操作に応じて前記管を撓ませ、前記第2の操作線を前記導管から押し出す操作に応じて前記管の撓みを解除することを特徴とする。これにより、前記粘膜把持部の位置を調節することができ、操作性が向上する。また、内視鏡の脇に一体として取り付けたとしても、粘膜の位置にあわせて粘膜把持部の位置を調節することができる。
またさらに、前記管は、前記操作線を挿通した第2の管を前記管の内側で回動可能に挿通されていることを特徴とする。これにより、粘膜把持部の位置を調節することができ、操作性が向上する。また、内視鏡の脇に一体として取り付けたとしても、粘膜の位置にあわせて粘膜把持部の位置を調節することができる。
本発明の粘膜切開剥離術補助具によれば、操作線の操作により第1の管状部材と第2の管状部材との間隔を可変として切開剥離する粘膜を把持することができる。また、可撓性を備えることで体内の器官の形状に対応させることができ、内視鏡とともに体内に導入させることができる。すなわち、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。
以下、本発明の粘膜切開剥離術補助具について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明においては、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
[実施の形態1]
図1は、本発明の粘膜切開剥離術補助具の一例を示す図である。本発明の粘膜切開剥離術補助具は、第1管状部100と第2管状部101とにより構成される粘膜把持部10と、粘膜把持部10の一端に接続された管15と、管15の他端に接続されるとともに操作線の端部を有する操作部とを有している。
粘膜把持部10は、主に第1管状部100及び第2管状部101とで構成されている。そして、粘膜把持部10には、図2のように、第1管状部100及び第2管状部101との内側に下記で説明する操作線11が挿通されている。
粘膜把持部10は、管15と接続されている。粘膜把持部10と管15との接続箇所に設けられる固定部17は、第1管状部100の管15側の一端と及び第2管状部101の管15側の一端を管15に対して固定している。この粘膜把持部10には、管15に挿通された操作線11が第1管状部100の一端にそのまま挿通され、その第1管状部100の管15側の一端と反対側の他端から第2管状部101の管15側の一端と反対側の他端に挿通され、第2管状部101の一端で固定されている。これにより、第1管状部100の他端と第2管状部101の他端とが操作線11を介して離間可能に接続されている。
この第1管状部100及び第2管状部101は、可撓性を有する素材で、例えばスプリングを使用することができる。スプリングを使用することで、把持する粘膜の形状、厚さに応じて粘膜把持部10の形状が可変し、的確に粘膜を把持することができる。
また、第1管状部100及び第2管状部101には、糸16が巻かれている。この糸16により把持する粘膜に傷がつきにくくなり、粘膜把持部10により把持した粘膜が滑り落ちることを防止することができる。
粘膜把持部10に接続されている管15は、第1可撓管12と第2可撓管13と第3可撓管とにより構成され、それぞれ可撓性を有している。管15が可撓性を有することにより例えば口腔や食道等の器官、臓器等の体内の形状に対応することができ、図示されていない内視鏡とともに体内に導入することができる。また、操作線11を操作することで、粘膜把持部10は、第1管状部100と第2管状部101で粘膜を把持し、粘膜剥離方向に対応させて粘膜把持部10を回転させることで粘膜を剥離することができる。
第1可撓管12は、可撓性を有する管状の部材で、粘膜把持部10及び第2可撓管13と接続している。この第1可撓管12は、粘膜把持部10を管15に対して任意に撓ませることができる。すなわち、粘膜の剥離方向にあわせて粘膜把持部10の向きを可変とすることができ、粘膜剥離の際の操作性が向上する。第1可撓管12の材質としては、可撓性を有し、内視鏡とともに体内に導入される際、粘膜把持部10が導入できる程度の剛性を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、スプリング等が挙げられる。
第2可撓管13は、可撓性を有する管状の部材で、第1可撓管12及び第3可撓管14と接続している。そして、この第2可撓管13の可撓性は、第1可撓管12の可撓性と異なり、より撓み難いものである。第2可撓管13は、下記で説明する第3可撓管15と第1可撓管12とを中継するものであり、粘膜切開剥離術補助具の導入や粘膜把持部10の回転といった動作を円滑に行なわせることができる。また、第1可撓管12の過度な撓みを抑制し、操作性をより向上させることができる。第2可撓管13の材質としては、第1可撓管12よりも撓み難い程度の可撓性を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、第1可撓管12とは異なる可撓性のスプリング等が挙げられる。
第3可撓管14は、可撓性を有する管状の部材で、第2可撓管12及び操作部18と接続されている。そして、この第3可撓管14の可撓性は、第2可撓管13の可撓性と異なり、より撓み難いものである。第3可撓管14は、可撓性を有するものの適度な直線性を有しており、粘膜切開剥離術補助具の器官や臓器への導入を容易とすることができる。また、粘膜把持部10を回転させるために粘膜切開剥離術補助具を回転する際、この回転を第2可撓管13及び第1可撓管を介して的確に粘膜把持部10に伝えることができる。この第3可撓管14の材質としては、第2可撓管13よりも撓み難い程度の可撓性を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、塩化ビニルやポリエチレン等の樹脂製の管を使用することもできる。
このように管15は、第1可撓管12、第2可撓管13及び第3可撓管14により構成される。この管15は、図3のように内側に操作線11を挿通しており、この管15を介して管15の一端に接続された粘膜把持部10の操作を、粘膜把持部10が接続されている一端とは反対側の一端である管15の他端に接続されている操作部で行なうことができる。
操作部は、その一端が管15に接続され、図4のように、内側に操作線11を挿通する操作管18と、その操作管18、管15及び粘膜把持部10の内側に挿通される操作線11とにより構成されている。この操作管18は、管15の第3可撓管14に接続されている。この操作管18を本発明の粘膜切開剥離術補助具を導入する体内に対して押し入れる又は引き出すことによって粘膜切開剥離術補助具の導入、引き出しを行い、粘膜把持部10の位置を把持する粘膜の位置にあわせることができる。また、この操作管18を管15の軸を中心に回転させることで、粘膜切開剥離術補助具全体を管15の軸を中心に回転させることができる。これにより、粘膜把持部10で把持した粘膜を巻くことができる。
操作線11は、可撓性を有し、操作管18、管15及び粘膜把持部10の内側に挿通され、その操作線11の端部を操作することで粘膜把持部10を構成する第1管状部100及び第2管状部101の間隔を可変とすることができる。操作線11は、操作管18、管15及び粘膜把持部10の内側に挿通でき、押し入れる又は引っ張る操作を粘膜把持部10に伝えることができるものであれば特に限定されるものではない。
この操作線11は、操作管18の管15側の一端と反対側の他端から挿通され、操作管18に接続されている管15にそのまま挿通される。そして、管15の内側に挿通された操作線11は、そのまま粘膜把持部10の第1管状部100の内側に挿通される。その第1管状部100の内側に挿通された操作線11は、第1管状部100の他端から第2管状部101の他端に挿通される。第2管状部101の他端から挿通された操作線11は、第2管状部101の一端に固定される。そして、操作線11の固定されていない端部は、操作管18の管15に接続された一端とは反対側の他端から出されている。この端部は、操作線11を管15に対して押し入れる又は引き出す操作に使用される。
この操作線11は、図5のように、操作管18に押し入れる又は引き出す操作をすることで粘膜把持部10を構成する第1管状部100と第2管状部101との間隔が可変となる。操作線11は、第2管状部101の一端で固定されている。そのため、操作線11を操作管18及び管15に押し入れるように操作すると、固定されていない第1管状部100の他端と第2管状部101と他端と間で、操作線11が押し入れられた長さに対応して撓み、第1管状部100の他端と第2管状部101の他端との間隔が大きくなる。これにより、把持する粘膜に応じて操作線11を管15に押し入れる長さを調節し、第1管状部100の他端と第2管状部101の他端との間隔を調整することができ、把持する粘膜に応じて適宜間隔を調整することができる。逆に、この操作線11を操作管18から引き出すように操作すると、第1管状部100の他端と第2管状部101他端との間で撓んでいる操作線11が管15及び操作管18の方向に引っ張られ、第1管状部100の他端と第2管状部101他端との間隔が小さくなる。これにより、操作線11を管15から引き出す力に応じて、粘膜把持部10が粘膜を把持する力を調整することができる。すなわち、操作線11を管から15から強く引き出すことで、粘膜把持部10を構成する第1管状部100の他端と第2管状部101の他端との間隔が広がり難くなり、強く粘膜を把持することができる。
このように、操作線11を管15に押し入れるような操作に応じて、第1管状部100の他端と第2管状部101他端との間隔が大きくなり、操作線11を管15から引き出すような操作に応じて、第1管状部100の他端と第2管状部101の他端との間隔を小さくすることができる。これにより、管15に対して操作線11を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部10を動かすことができる。粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。さらに、操作管18を管15の軸を中心に回転させることで、粘膜把持部10で挟み込んだ粘膜を粘膜把持部10に巻きつけることもできる。これにより、粘膜下層の視野を十分確保することができる。
図6は、本発明の粘膜切開剥離術補助具を使用して粘膜を剥離する工程を示す断面図である。本発明の粘膜切開剥離術補助具は、内視鏡とともに体内に導入され、内視鏡で映される画像を見ながら、剥離する粘膜90の周囲を切り、生理食塩水で粘膜90を浮かせる。次に、図6aのように、粘膜90の一端を粘膜把持部10で挟みこみ、粘膜90にカウンタートラクションをかける。そして、図6bのように、針状メスなどで粘膜90の下側を切りながら、操作管18を管15の軸を中心に回転させることで粘膜把持部10を回転させ、粘膜把持部10に粘膜90を巻きつけるように粘膜90を剥離する。
このように、内視鏡とともに本発明の粘膜切開剥離術補助具を導入することができる。そのため、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。また、把持する粘膜を点ではなく線で持ち上げるため、カウンタートラクションが一様にかかり、粘膜下層の視野も十分確保することができる。すなわち、粘膜下層の血管の走行を観察しやすくすることができ、事前に止血できるように補助することができる。また、把持する粘膜に傷をつけるのを防ぐことができる。
[実施の形態2]
本実施の形態の粘膜切開剥離術補助具は、図7のような粘膜把持部20を有している。粘膜把持部20は、管15と接続され、主に第1管状部200及び第1管状部200よりも長手方向長さが短い第2管状部201とで構成されている。そして、粘膜把持部20には、図8のように、第2管状部201の内側に操作線11が挿通されている。
粘膜把持部20は、管15と接続されている。第1管状部200の管15側の一端は、管15に対して固定されている。粘膜把持部20と管15との接続箇所とは反対側に設けられる固定部27は、第1管状部200の管15側の一端とは反対側の他端と第2管状部201の管15側の一端とは反対側の他端とを固定している。すなわち、図7のように、第2管状部201の管15側一端は、管15に対して離間して形成されている。この粘膜把持部20には、管15に挿通された操作線11が第2管状部201の一端にそのまま挿通され、第2の管状部201の他端で固定されている。
この第1管状部200及び第2管状部201は、可撓性を有する素材で接続され、例えばスプリングを使用することができる。スプリングを使用することで、把持する粘膜の形状、厚さに応じて粘膜把持部20の形状が可変し、的確に粘膜を把持することができる。
また、第1管状部200及び第2管状部201には、糸26が巻かれている。この糸26により把持する粘膜に傷がつきにくくなり、粘膜把持部20により把持した粘膜が滑り落ちることを防止することができる。
操作線11は、操作管18の管15側の一端と反対側の他端から挿通され、操作管18に接続されている管15にそのまま挿通される。そして、管15の内側に挿通された操作線11は、そのまま粘膜把持部10の第2管状部201の一端から挿通される。その第2管状部201に挿通された操作線11は、第2管状部201の他端で固定される。
この操作線11は、図9のように、操作管18に押し入れる又は引き出す操作をすることで粘膜把持部20を構成する第1管状部200と第2管状部201との間隔が可変となる。操作線11は、粘膜把持部20の第2管状部201の他端に固定されている。この操作線11を操作管18及び管15から引き出すように操作すると、第2管状部201の他端が管15側に引っ張られる。第1管状部200は弾性を有し、第2管状部201は第1管状部200よりも短いため、第1管状部200が撓み、第1管状部200と第2管状部201との間隔が大きくなる。この間隔は、第1管状部200と第2管状部201との長さの差に対応する。そのため、所定の大きさ以上に第1管状部200と第2管状部との間隔が大きくならない。すなわち、粘膜把持部20が開きすぎることを防止することができる。逆に、この操作線11を操作管18に押し入れるように操作すると、第2管状部201の一端と管15とが離間し、第1管状部200と第2管状部201との間隔が小さくなる。操作線11を操作管18すなわち管15に対して押し入れる操作の際、第1管状部200が撓みを解消する力によって操作線11を管15に対して押し入れることもできる。
このように、操作線11を管15に引き出すような操作に応じて、第1管状部200と第2管状部201他端との間隔が大きくなり、操作線11を管15から押し出すような操作に応じて、第1管状部200と第2管状部201との間隔を小さくすることができる。これにより、実施の形態1と同様にこれにより、管15に対して操作線11を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部10を動かすことができる。粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。さらに、操作管18を管15の軸を中心に回転させることで、粘膜把持部10で挟み込んだ粘膜を粘膜把持部10に巻きつけることもできる。これにより、粘膜下層の視野を十分確保することができる。
このように、内視鏡とともに本発明の粘膜切開剥離術補助具を導入することができる。そのため、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。また、把持する粘膜を点ではなく線で持ち上げるため、カウンタートラクションが一様にかかり、粘膜下層の視野も十分確保することができる。すなわち、粘膜下層の血管の走行を観察しやすくすることができ、事前に止血できるように補助することができる。また、把持する粘膜に傷をつけるのを防ぐことができる。
[実施の形態3]
本実施の形態の粘膜切開剥離術補助具は、図10のような粘膜把持部30と、第2可撓管13を撓ませる第2操作線41と、第2操作線41を導く第2操作線導管40を備えている。また、第1可撓管12は、第2可撓管13及び第3可撓管14の内側に挿通され、操作管18に接続されている。
粘膜把持部30は、管状部材である管状部300により構成されている。そして、管状部300の一端は、管15内部に挿通される操作線11を介して管15の一端に接続されている。この管状部300の一端は、管15の一端に固定されるように接続されていてもよい。そして、管状部300の一端の反対側の他端は、管15と互いに離間可能に形成されている。この粘膜把持部30には、図11のように、管15の一端と管状部300とを繋ぐように、管15に挿通された操作線11が管15の一端から管状部300の他端にそのまま挿通され、その管15の一端で固定されている。これにより、管状部300の他端と管15とが操作線11を介して離間可能に接続される。すなわち、粘膜把持部30は環状となり、操作線11の操作によりその環径の大きさを可変とすることができる。
この管状部300は、可撓性を有する素材で、ゴムや熱可塑性エラストマーといったエラストマーを使用することができる。例えば、ゴムを使用することで、切開剥離する粘膜やその粘膜に備え付けた医療用クリップ等が滑り落ちることを防止し、的確に把持することができる。また、粘膜を直接把持した場合、粘膜に傷をつけることを防止することができる。
粘膜把持部30に接続されている管15は、実施の形態1と同様に、第1可撓管12と第2可撓管13と第3可撓管14とにより構成され、それぞれ可撓性を有している。この第2可撓管13は、図12のように、内側に操作線11を挿通させた第1の可撓管12が内側に挿通され、第2可撓管13と同様に第3可撓管14にも挿通されている。この第1可撓管12は、操作管18と接続固定され、操作管18を押し入れる又は引き出す操作に応じて第1可撓管12の長さを調節することができる。すなわち、管15を動かさずに第1可撓管12を動かすことができる。例えば、内視鏡の脇に本発明の粘膜切開剥離術補助具を一体となるように備え付けても、操作管18を押し入れる又は引き出す操作に応じて粘膜把持部30の位置を切開剥離する粘膜の位置に合わせることが可能となる。よって操作性が向上する。
第2可撓管13には、第2可撓管13と第1可撓管12との接続点近傍の第2可撓管13側に第2操作線41の一端が固定されている。そして、この第2操作線41の他端は、第2可撓管13及び第3可撓管14の外側に備え付けられた第2操作線導管40に挿通されている。この第2操作線41は、図13のように、第2操作線導管40から引き出すように操作することで、第2可撓管13を撓ませることができる。これにより、粘膜把持部30の位置を調節することが容易となる。例えば、内視鏡の脇に本発明の粘膜切開剥離術補助具を一体となるように備え付けても、第2操作線41を押し入れる又は引き出す操作に応じて粘膜把持部30の位置を切開剥離する粘膜の位置に合わせることが可能となる。よって操作性が向上する。
操作線11は、実施の形態1と同様に操作管18の管15側の一端と反対側の他端から挿通され、操作管18に接続されている管15にそのまま挿通される。そして、管15の内側に挿通された操作線11は、管15の一端と粘膜把持部300の管状部300の他端とを繋ぐように管15の一端から管状部300の他端にそのまま粘膜把持部30の管状部300の他端から挿通され、管15の一端で固定される。
この操作線11は、図14のように、操作管18に押し入れる又は引き出す操作をすることで管状部300及び操作線11とにより環状に形成される粘膜把持部30の環径の大きさが可変となる。操作線11は、粘膜把持部30の管15の一端に固定されている。この操作線11を操作管18及び管15に押し入れるように操作すると、離間可能に管15に接続されている管状部300の他端と管15との間隔が大きくなり、その間で操作線11が撓み、粘膜把持部30の環径が大きくなる。これにより、把持する粘膜に応じて操作線11を管15に押し入れる長さを調節し、管状部300の他端と管15との間隔を調節することができ、把持する粘膜又は切開剥離する粘膜に備えられた医療用クリップ等に応じて粘膜把持部30の環径の大きさを適宜調整することができる。逆に、この操作線11を操作管18から引き出すように操作すると、管状部300の他端と管15との間隔が小さくなり、粘膜把持部30の環径が小さくなる。このとき、操作線11を管15から引き出す力に応じて、粘膜把持部10が粘膜を把持する力を調整することができる。すなわち、操作線11を管から15から強く引き出すことで、粘膜把持部30の環径が大きくなり難くなり、強く粘膜又は医療用クリップ等を把持することができる。
このように、操作線11を管15に押し入れるような操作に応じて、粘膜把持部30の環径が大きくなり、操作線11を管15から引き出すような操作に応じて、粘膜把持部30の環径を小さくすることができる。これにより、管15に対して操作線11を押し入れる又は引き出すような操作に応じて粘膜把持部10を動かすことができる。粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。そして、剥離する粘膜及びその粘膜に備えた医療用クリップ等を把持し、粘膜にカウンタートラクションをかけることができる。これにより、粘膜下層の視野を十分確保することができる。
図15は、実施の形態3で示された粘膜切開剥離術補助具を使用して粘膜を剥離する工程を示す断面図である。実施の形態3で示された粘膜切開剥離術補助具は、内視鏡の脇に一体となるように備え付けられ、体内に導入される。そして、内視鏡で映される画像を見ながら、剥離する粘膜90の周囲を切り、粘膜90の一端にクリップ91を備え、生理食塩水で粘膜90を浮かせる。次に、図15aのように、クリップ91を粘膜把持部30で挟みこみ、粘膜90にカウンタートラクションをかける。そして、図15bのように、針状メスなどで粘膜90の下側を切りながら、粘膜90を剥離する方向に対応させて粘膜把持部30を動かし、粘膜90を引っ張るように剥離する。
このように、内視鏡とともに本発明の粘膜切開剥離術補助具を導入することができる。そのため、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。また、粘膜下層の視野も充分確保することができる。すなわち、粘膜下層の血管の走行を観察しやすくすることができ、事前に止血できるように補助することができる。
また、第1可撓管12を第2可撓管13及び第3可撓管14の内側に挿通させ、操作管18と一体となるように接続したり、第2操作線41を備えたりすることで、内視鏡の脇に本発明の粘膜切開剥離術補助具を一体となるように固定しても粘膜把持部30を容易に動かし、剥離する粘膜との位置を調整することができる。
[実施の形態4]
本実施の形態の粘膜切開剥離術補助具は、図16のような粘膜把持部50と、実施の形態1で説明したような管15及び操作線11とを有している。管15の一端から他端の間に操作線11を介して粘膜把持部50と接続する開口51とを有している。
粘膜把持部50に接続されている管15は、実施の形態1と同様である。実施の形態1の管15との違いは、管15の一端から操作管18側の他端との間に開口51を有していることである。より詳細には、第1の可撓管12に開口51を有していることである。
操作線11は、管15の他端から挿通され、操作管18に接続されている管15にそのまま挿通される。そして、管15の内側に挿通された操作線11は、管15の開口51から下記で説明する粘膜把持部50の管状部500に挿通される。
粘膜把持部50は、管状部材である管状部500により構成されている。そして、管状部300の一端は、管15内部に挿通される操作線11を介して管15の開口51に接続されている。この管状部500の一端は、管15の開口51に固定されるように接続されていてもよい。そして、管状部500の一端の反対側の他端は、管15と互いに離間可能に形成されている。より詳細には、管15の開口51と離間可能に形成されている。この粘膜把持部50には、図17のように、管15の開口51と管状部500とを繋ぐように、管15に挿通された操作線11が管15の開口51から管状部500の他端にそのまま挿通され、その管15で固定されている。この固定箇所は、特に限定されず、開口51であってもよく、操作線11の末端のない管15の一端であってもよい。これにより、管状部500の他端と管15とが操作線11を介して離間可能に接続される。すなわち、粘膜把持部50は環状となり、操作線11の操作によりその環径の大きさを可変とすることができる。なお、この管状部500は、実施の形態3の管状部300と同様の材質で形成されているため、説明を省略する。
操作線11は、図18のように、操作管18に押し入れる又は引き出す操作をすることで管状部500及び操作線11とにより環状に形成される粘膜把持部50の関係の大きさが可変となる。操作線11は、粘膜把持部50の管15の一端に固定されている。この操作線11を操作管18及び管15に押し入れるように操作すると、離間可能に管15に接続されている管状部500の他端と管15との間隔が大きくなり、その間で操作線11が撓み、粘膜把持部50の環径が大きくなる。これにより、把持する粘膜に応じて操作線11を管15に押し入れる長さを調節し、管状部500の他端と管15との間隔を調節することができ、把持する粘膜又は切開剥離する粘膜に備えられた医療用クリップ等に応じて粘膜把持部50の環径の大きさを適宜調整することができる。逆に、この操作線11を操作管18から引き出すように操作すると、管状部500の他端と管15との間隔が小さくなり、粘膜把持部50の環径が小さくなる。このとき、操作線11を管15から引き出す力に応じて、粘膜把持部10が粘膜を把持する力を調整することができる。すなわち、操作線11を管から15から強く引き出すことで、粘膜把持部50の環径が大きくなり難くなり、強く粘膜又は医療用クリップ等を把持することができる。
このように、実施の形態4で説明した粘膜切開剥離術補助具は、実施の形態3と同様に動かすことで、粘膜把持部10を動かすことができ、粘膜の把持と開放を容易に行うことができる。そして、剥離する粘膜及びその粘膜に備えた医療用クリップ等を把持し、粘膜にカウンタートラクションをかけることができる。これにより、粘膜下層の視野を十分確保することができる。実施の形態3と同様に、カウンタートラクションをかけ、針状メスなどで粘膜の下側を切りながら、粘膜を剥離する方向に対応させて粘膜把持部50を動かし、粘膜を引っ張るように剥離することができる。このとき、第1の可撓管12すなわち、管15を中心として把持した粘膜を巻くことができ、より容易にカウンタートラクションをかけることができる。
実施の形態4で説明した粘膜切開剥離術補助具は、実施の形態3と同様に、内視鏡とともに導入することができる。そのため、カウンタートラクションのために穿孔をあける必要がない。また、粘膜下層の視野も充分確保することができる。すなわち、粘膜下層の血管の走行を観察しやすくすることができ、事前に止血できるように補助することができる。
この第1可撓管12を第2可撓管13及び第3可撓管14の内側に挿通させ、操作管18と一体となるように接続したり、第2操作線41を備えたりすることは、実施の形態3に限られるものではなく、実施の形態1や実施の形態2や実施の形態4にも備えることができ、同様の効果を得ることができる。
本発明の粘膜切開剥離術補助具の一例を示す図である。 図1におけるA−A’断面図である。 図1におけるB−B’断面図である。 図1におけるC−C’断面図である。 図1で示した粘膜切開剥離術補助具の操作線を押し入れた状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具を使用して粘膜を把持した状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具を使用して粘膜を巻きつけた状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具の別の一例を示す図である。 図7におけるD−D’断面図である。 図7で示した粘膜切開剥離術補助具の操作線を引き出した状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具の別の一例を示す図である。 図10におけるE−E’断面図である。 図10におけるF−F’断面図である。 図10で示した粘膜切開剥離術補助具の第2操作線を引き出した状態を示す図である。 図10で示した粘膜切開剥離術補助具の操作線を押し入れた状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具を使用して粘膜を把持した状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具を使用して粘膜を剥離方向に引っ張った状態を示す図である。 本発明の粘膜切開剥離術補助具の別の一例を示す図である。 図16におけるG−G’断面図である。 図16で示した粘膜切開剥離術補助具の操作線を押し入れた状態を示す図である。
符号の説明
10、20、30、50 粘膜把持部
100、200 第1管状部
101、201 第2管状部
11 操作線
12 第1可撓管
13 第2可撓管
14 第3可撓管
15 管
16、26 糸
17、27 固定部
18 操作管
300、500 管状部
40 第2操作線導管
41 第2操作線
51 開口

Claims (18)

  1. 粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を持ち上げる粘膜切開剥離術補助具であって、
    第1の管状部材及び該第1の管状部材に対する間隔が可変とされる第2の管状部材との間に前記粘膜を挟みこむことによって前記粘膜を把持する粘膜把持部と、
    前記粘膜把持部の一端に接続された可撓性を有する管と、
    前記管の内側に挿通され、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を可変とするように操作する操作線とを備えることを特徴とする粘膜切開剥離術補助具。
  2. 前記粘膜把持部は、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を小さくして前記粘膜を把持し、
    前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を大きくして把持した前記粘膜を開放することを特徴とする請求項1記載の粘膜切開剥離術補助具。
  3. 前記粘膜把持部は、前記第1の管状部材の一端と前記第2の管状部材の一端とが前記管に対して固定されるとともに、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端とが互いに離間可能に形成され、
    前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端との間隔が大きくなり、
    前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端との間隔が小さくなることを特徴とする請求項2記載の粘膜切開剥離術補助具。
  4. 前記管の内側に挿通された前記操作線は、そのまま前記第1の管状部材の内側に挿通され、
    前記第1の管状部材に挿通された前記操作線は、前記第1の管状部材の他端から前記第2の管状部材の他端に挿通されるとともに、前記第2の管状部材の一端に固定されることを特徴とする請求項3記載の粘膜切開剥離術補助具。
  5. 前記粘膜把持部は、前記操作線の前記管に押し入れるような操作に応じて、前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を小さくして前記粘膜を把持し、
    前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔を大きくして把持した前記粘膜を開放することを特徴とする請求項1記載の粘膜切開剥離術補助具。
  6. 前記第1の管状部材は、可撓性を有し、
    前記第2の管状部材は、前記第1の管状部材よりも長手方向長さが短く、
    前記粘膜把持部は、前記第1の管状部材の一端が前記管に対して固定され、前記第2の管状部材の一端が前記管に対して離間して形成されるとともに、前記第1の管状部材の他端と前記第2の管状部材の他端とが固定され、
    前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記第1の管状部材が撓むことで前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔が大きくなり、
    前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて前記第1の管状部材と前記第2の管状部材との間隔が小さくなることを特徴とする請求項5記載の粘膜切開剥離術補助具。
  7. 前記管の内側に挿通された前記操作線は、前記第2の管状部材の一端からそのまま挿通されるとともに、前記第2の管状部材の他端に固定されていることを特徴とする請求項6記載の粘膜切開剥離術補助具。
  8. 前記第1の管状部材及び前記第2の管状部材は、糸が巻かれていることを特徴とする請求項1記載の粘膜切開剥離術補助具。
  9. 前記管は、該管を撓ませる第2の操作線に接続されるとともに、前記第2の操作線を挿通させた導管が一体形成され、
    前記第2の操作線を前記導管から引き出す操作に応じて前記管を撓ませ、
    前記第2の操作線を前記導管から押し出す操作に応じて前記管の撓みを解除することを特徴とする請求項1記載の粘膜切開剥離術補助具。
  10. 前記管は、前記操作線を挿通した第2の管を前記管の内側で回動可能に挿通されていることを特徴とする請求項1記載の粘膜切開剥離術補助具。
  11. 粘膜を切開剥離する際、前記粘膜を持ち上げる粘膜切開剥離術補助具であって、
    管状部材を環状に形成し、その環内に粘膜を挟みこむことによって当該粘膜を把持する粘膜把持部と、
    前記粘膜把持部の一端に接続された可塑性を有する管と、
    前記管の内側に挿通され、前記粘膜把持部の環径を可変とするように操作する操作線とを備えることを特徴とする粘膜切開剥離術補助具。
  12. 前記粘膜把持部は、前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記管状部材及び前記操作線で形成される環径を小さくして前記粘膜を把持し、
    前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記粘膜把持部の環径を大きくして把持した前記粘膜を開放することを特徴とする請求項11記載の粘膜切開剥離術補助具。
  13. 前記粘膜把持部は、前記管状部材の一端が前記管に対して前記操作線を介して接続されるとともに、前記管状部材の他端と前記管とが互いに離間可能に形成され、
    前記操作線を前記管に押し入れるような操作に応じて、前記粘膜把持部の環径が大きくなり、
    前記操作線を前記管から引き出すような操作に応じて、前記粘膜把持部の環径が小さくなるを特徴とする請求項12記載の粘膜切開剥離術補助具。
  14. 前記管状部材の一端は、前記管の一端に操作線を介して接続され、
    前記管の内側に挿通された前記操作線は、前記管の一端と前記管状部材の他端とを繋ぐように前記管の一端から前記管状部材の他端にそのまま挿通されるとともに、前記管の一端に固定されていることを特徴とする請求項13記載の粘膜切開剥離術補助具。
  15. 前記管は、該管の一端から他端の間に前記操作線が挿通される開口を有し、
    前記管状部材の一端は、前記開口に操作線を介して接続され、
    前記管の内側に挿通された前記操作線は、前記管と前記管状部材の他端とを繋ぐように前記開口から前記管状部材の他端にそのまま挿通されるとともに、前記管状部材の一端から前記開口を介して再び前記管に挿通され、前記管に固定されていることを特徴とする請求項13記載の粘膜切開剥離術補助具。
  16. 前記管状部材は、エラストマーにより形成されていることを特徴とする請求項11記載の粘膜切開剥離術補助具。
  17. 前記管は、該管を撓ませる第2の操作線に接続されるとともに、前記第2の操作線を挿通させた導管が一体形成され、
    前記第2の操作線を前記導管から引き出す操作に応じて前記管を撓ませ、
    前記第2の操作線を前記導管から押し出す操作に応じて前記管の撓みを解除することを特徴とする請求項11記載の粘膜切開剥離術補助具。
  18. 前記管は、前記操作線を挿通した第2の管を前記管の内側で回動可能に挿通されていることを特徴とする請求項11記載の粘膜切開剥離術補助具。
JP2005254472A 2005-01-31 2005-09-02 粘膜切開剥離術補助具 Pending JP2006231029A (ja)

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