JP2006230117A - 電機子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ティースとバックヨークを嵌め合わせて結合してもモールドなどにより固定することなく組み立てでき、放熱特性の良い磁気抵抗の小さな電機子構造を得る。
【解決手段】 複数のティース21とこれらのティース21を保持するバックヨーク4とを有する電機子コアを備え、ティース21とバックヨーク4とが別体で形成されており、これらティース21とバックヨーク4とを結合して組立てられている電機子において、バックヨーク4に溝部5を、ティース21にこの溝部5内に挿入され溝部5の両壁に嵌合する弾性を有する一対の突起部7を設けるとともに、溝部5には位置決め用突起11を、突起部7には溝部5の位置決め用突起11に嵌合する位置決め用溝27を設け、突起部7を溝部5に挿入し、位置決め用溝27と位置決め用突起11とを弾性嵌合させることによりティース21とバックヨーク4とを結合した。
【選択図】 図5

Description

この発明は、リニアモータや回転式モータの電機子に係り、特に磁路を形成する電機子コアの構造に関するものである。
従来のリニアモータの電機子として、複数個のティースとこれらのティースを連結するバックヨークとを別体として電機子コアを構成し、各ティースに各相に相応する電機子巻線を施した後(1ティースに1相の電機子巻線のみが巻き線された集中巻きをした後)、各ティースをバックヨークに形成された溝(ティースのバックヨーク結合部と同一形状をした溝)に挿入(嵌め合い)することによって、各ティースとバックヨークとを結合したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の回転式モータの電機子として、ティース(スロット部)にコイル(電機子巻線)を巻く又は自己融着電線をティース(スロット部)にはめ込んでから、ティース(スロット部)をバックヨーク(ステータ)差し込むことによって結合して組立てたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−299342号公報(第3−4頁、第2図)
特開平2−133055号公報(第2−3頁、第1図、第2図)
上記のような従来のリニアモータの電機子では、各ティースをバックヨークに形成された溝(ティースのバックヨーク結合部と同一形状をした溝)に挿入(嵌め合い)することによって、各ティースとバックヨークとを結合して組立てられているから、多数のティースとバックヨークを嵌め合い位置がずれないように、モールドなどにより両者を固定する必要があり、生産効率に関する問題があった。
また、ティースとバックヨークの嵌め合い部には空隙が存在し、この空隙が、ティースで発生する銅損や鉄損により発生した熱をバックヨークに放熱する場合の熱抵抗になり、また空隙はティースやバックヨークを構成するコア材に比べて磁気抵抗が格段に大きいため、磁束密度を向上させてリニアモータの推力や回転式モータのトルクを増加させる上で問題があった。
また、上記のような従来の回転式モータの電機子は、ティース(スロット部)をバックヨーク(ステータ)に差し込むことによって結合しているが、ティース(スロット部)とギャップを介して設けられたロータ磁石の磁気吸引力によりティース(スロット部)がバックヨーク(ステータ)から外れるという欠点があった。
この発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、ティースをヨークに押し込むだけで位置決め固定することができ、モールドなどによる固定が無くてもティースがヨークから外れることのない電機子を得ることを目的としている。
また、ティースとヨークを結合して電機子を組立てる構造でも、ティースで発生する銅損や鉄損により発生した熱を効率良くヨークを経て外部に放熱でき、またティースとヨーク間に存在する磁気抵抗を小さくして磁束密度を向上させることができる電機子を得ることを目的としている。
この発明に係る電機子においては、複数のティースとこれらのティースを保持するヨークとを有する電機子コアを備え、前記ティースとヨークとが別体で形成されており、これらティースとヨークとを結合して組立てられている電機子において、前記ティースとヨークの何れか一方に嵌合部を、他方にこの嵌合部に嵌合する弾性を有する一対の嵌合突起部を設け、この嵌合突起部と嵌合部とを弾性嵌合させて前記ティースとヨークとを結合したものである。
また、この発明に係る電機子においては、前記弾性を有する嵌合突起部と嵌合部とを弾性嵌合させる際、前記弾性を有する嵌合突起部を前記嵌合部に押圧するガイド部を設けたものである。
また、この発明に係る電機子においては、複数のティースとこれらのティースを保持するヨークとを有する電機子コアを備え、前記ティースとヨークとが別体で形成されており、これらティースとヨークとを結合して組立てられている電機子において、前記ティースとヨークの何れか一方に溝部を、他方にこの溝部内に挿入され溝部の両壁に嵌合する弾性を有する一対の突起部を設けるとともに、前記溝部には位置決め用溝又は位置決め用突起を、前記突起部には前記溝部の位置決め用溝又は位置決め用突起に嵌合する位置決め用突起又は位置決め用溝を設け、前記突起部を前記溝部に挿入し、前記位置決め用溝と位置決め用突起とを弾性嵌合させることにより前記ティースとヨークとを結合したものである。
また、この発明に係る電機子においては、前記位置決め用溝と位置決め用突起とが嵌合するよう前記突起部を案内するガイド部を前記溝部に設けたものである。
また、この発明に係る電機子においては、前記溝部に設けたガイド部として、開放部に向かって突出するとともに、両側に前記突起部を案内するスロープを有するものとしたものである。
また、この発明に係る電機子においては、ティースとヨークとの結合部に良熱伝導材を設けたものである。
更にまた、この発明に係る電機子においては、前記ティースとヨークの結合部に設けた良熱伝導材に磁性粉末を混入させたものである。
この発明によれば、ティースとヨークが簡単に精度よく固定できるため、樹脂モールドしてティースとヨークを固定する必要が無く、コストの低減と納期の短縮に大きな効果がある。
またこの発明によれば、突起部のばね作用を利用して突起部と溝(嵌合部)を嵌合させる場合に、突起部に塑性変形による撓みが発生し、突起部がばね作用により元の形状に戻らなくても、ガイド部により突起部と溝(嵌合部)を勘合でき、精度良くティースとヨークを結合させることができる。
またこの発明によれば、ティースとヨークの結合部に存在する隙間に設けた良熱伝導材の作用により、コイルやティースで発生する発熱を効率良くヨークを経て外部に放熱することができ、モータ駆動時における巻線温度を低く抑えることができるので、許容最高温度は低いが安価な絶縁を施した巻線を使用できる効果がある。
またこの発明によれば、ティースとヨークの結合部に存在する隙間に設けた良熱伝導材に磁性粉末を混入させたことにより、放熱効果の向上に加えて、磁気抵抗が低減するので磁束密度が高くなり、リニアモータの推力やモータトルクが向上できる効果がある。
実施の形態1.
以下この発明の実施の形態1を、図1〜図6を用いて説明する。
即ち、図1はリニアモータの全体構造を示す図、図2は電機子コア2の内部の構造を示す図、図3はバックヨーク4のみを図1の矢印Z方向から見た図、図4はバックヨーク4に、電機子巻線3を巻回していないティース21を取り付けた状態を示す図、図5はティース21とバックヨーク4との結合部を説明する図、図6はティース21をバックヨーク4の溝部5に挿入する過程を示す図である。
図1において、永久磁石1が、交互に異極になるように直線状に所定間隔を介して界磁側バックヨーク10に配列されることにより、界磁極が構成されている。
また、電機子コア2を構成するバックヨーク4とティース21は別個に形成されており、各ティース21に電機子巻線3を施した後(1ティースが1相となる集中巻を採用)、この各ティース21をバックヨーク4に結合することにより電機子が組立てられている。なおこの電機子は、界磁極における永久磁石1の配列方向の長さより短く構成されている。またこの電機子の詳細構成については後述する。
そして、この電機子は、そのティース21が永久磁石1の間に一定の空隙を介して対向するよう配置され、界磁極との間で相対移動する(本実施の形態1の場合には、紙面左右方向に移動する)。
この発明の実施の形態1におけるリニアモータの概略構成は以上のとおりである。
次に電機子の詳細構成を説明する。
即ち、図2、図5(a)に示すように、嵌合部を構成する、溝部5及びこの溝部5の両壁に対向位置する一対の位置決め用突起11が設けられた抜き板(磁性鋼板)4bと、図1に示す溝部5が無い抜き板(磁性鋼板)4aとを所定枚数積層することにより、即ち、所定枚数積層された、溝部5及び突起11が設けられた抜き板4bの両側に、溝部5が無い抜き板4aが配置された積層構成とすることにより、図3に示すように、3つのティース挿入溝部5を有する電機子のバックヨーク4が形成されている。なお、抜き板4bに形成された位置決め用突起11には、図5(a)に示すように、直角状の位置決め用突起角部12が設けられている。
また、バックヨーク4の溝部5に挿入されバックヨーク4とともに電機子コア2を構成するティース21は、その長手方向(電機子の相対移動方向)寸法が、バックヨーク4における溝部5の長手方向(電機子の相対移動方向)寸法と同一またはそれより若干小さい寸法となっている。このため、このティース21をバックヨーク4の溝部5に嵌合したとき、図4に示すように、長手方向(電機子の相対移動方向)に移動することがない。また、このティース21は、図5(b)に示すように、その先端には直線状に延在する一対の突起部7が設けられており、突起部7の先端外部には斜めにカットされた突起先端角部9と位置決め用溝27が夫々設けられている。また、位置決め用溝27の溝巾L27を、位置決め用突起11の幅L11より僅かに大きく設定するとともに、突起部7間幅Aを、溝部5幅Bと同一またはそれより若干小さい幅とし、且つ位置決め用溝27の深さを位置決め用突起11の高さと実質的に同一高さとすることにより、位置決め用溝27が位置決め用突起11にガタなく確実に嵌め合うことができるように考慮されている。なお、ティース21もバックヨーク4と同様に、磁性鋼板を積層することにより構成されている。
そして、このように構成されたティース21は、各ティースに電機子巻線3を施した後、図6に示すようにバックヨーク4に結合される。なお、図6はティース21を溝部5に挿入する過程を示す図であり、図6(a)は挿入前の状態、図6(b)および図6(c)は挿入途中の状態、図6(d)は、挿入完了後の嵌め合った状態を示す図である。また、図6ではバックヨーク4の溝部5周辺の断面を示しており、ティース21に設けられる電機子巻線3を省略して図示してある。
図6(a)の状態において、ティース21を溝部5に押し込むと、突起部7は図6(b)のように突起先端角部9が位置決め用突起角部12に当接することにより撓み始め、位置決め用突起11が位置決め用溝27に嵌まり込む直前に図6(c)の状態のように突起部7の撓みが最大になる。突起部7の位置決め用溝27が位置決め用突起11に達すると、突起部7はばね作用により変形前の状態へ戻り、位置決め用溝27と位置決め用突起11が嵌め合い結合し、図6(d)の状態となりティース21とバックヨーク4とが位置決め固定される。
ティース21は、永久磁石1による磁気吸引力により紙面下方向に吸引されるが、位置決め用溝27と位置決め用突起11の弾性嵌め合い結合により抜け落ちることなく固定される。またティース21の長手方向(電機子の相対移動方向)への移動は、抜き板4bの両側に配置された溝部5が無い抜き板4aにより阻止される。
以上のように実施の形態1によれば、集中巻線したティース21をバックヨーク4に押込むだけで、バックヨーク4に正確に位置決めできて、電機子が容易に組立てられるため、ティース21とバックヨーク4を固定するために必要であったモールドが省略できる。
また、モールド材は固まるのに長時間要していたので、モールド材や製造工程の省略によるコスト削減だけでなく、製造時間の短縮に障害となっていた工程が無くなるため短納期も実現できる効果がある。
実施の形態2.
また実施の形態1では、突起部7がティース21から真直ぐに突出した形状のものについて説明したが、突起部7を、例えば図7のように鉛直からθ1傾けてもよい。
因みに、図7のように鉛直からθ1傾けた突起部7構成とした場合、次の利点を有する。即ち、突起部7は位置決め用突起11により撓みが発生し、その発生力Fは材料力学の式からF=3・H・E・I・cosθ1/Lとなり、突起部7にはティース21との繋部に最大応力σmaxが発生し、σmax=F・L・e/I=3・H・E・e・cosθ1/Lとなる(Iは突起部の断面二次モーメント、Eはコア材の縦弾性係数)。
従って、突起11の高さHが同じでも鉛直からθ1傾けることにより繋部に発生する応力も小さく、ばね作用向上によりティース21とヨーク4の嵌め合い作用が容易になる。
また、実施の形態1では、突起部7として、ティース21から真直ぐに突出するとともに、先端部に位置決め用溝27を設けた形状のものについて示したが、例えば図8(a)のように鉛直からθ1傾けるとともに、先端部に(位置決め用溝27を設けることなく)突起を有する形状の突起部7としてもよい。また図8(b)に示すように、突起部7が、曲率半径が異なる複数の円弧を組合せた円弧状で、且つ先端部に(位置決め用溝27を設けることなく)突起を有するもの、図8(c)に示すように、突起部7が、曲率半径が異なる複数の円弧を組合せた円弧と直線を組合せた形状で、且つ先端部に(位置決め用溝27を設けることなく)突起を有するものでもよい。なお、この図8(a)〜(c)に示す突起部7形状の場合、図9に示すように、バックヨーク4の溝部5には突起部7の先端が嵌まり込む位置決め用溝27が設けられる。
実施の形態3.
また、実施の形態1では、突起部7に斜めにカットした突起先端角部9を設けているが、図10(a)のように、突起部7の突起先端角部9を斜めにカットすることなく直角状とするとともに、位置決め用突起11の突起先端角部9と当接する位置決め用突起角部12を斜めにカットした形状としてもよい。
また図10(b)のように、突起部7の突起先端角部9を斜めにカットした形状とするとともに、位置決め用突起11の突起先端角部9と当接する位置決め用突起角部12を斜めにカットした形状としてもよい。
さらに、図10(c)のように、突起部7の突起先端角部9を円弧状とするとともに、位置決め用突起11の突起先端角部9と当接する位置決め用突起角部12も円弧状としてもよい。
因みに、図10(a)のように位置決め用突起11に斜めにカットした位置決め用突起角部12を設ける構成とした場合、次の利点を有する。即ち、挿入時の力による位置決め用突起11の破壊を防止するために剛性アップすることができ、また突起部7に斜めにカットした突起先端角部9を設けないことで、位置決め用溝27をより先端に設けることができるようになるため、突起部7を小さな力で曲げることができるようになり、よってばね作用の向上により嵌め合い作用が容易となり、また突起部7に発生する応力を低減できる。
また、挿入の際、図10(a)の構造では突起先端角部9による位置決め用突起角部12への食い込みが発生する懸念があるが、図10(b)の構成のよれば、斜めにカットしたことで、食い込みが発生せず、スムーズな挿入を実現する。
また、図10(a)では突起先端角部9で位置決め用突起角部12に当たるので、押込み力Fの半分が先端に加えられ、力学的には、突起先端角部9の長さL9とすると、F/2・L9のモーメントが負荷されるが、図10(b)の構成によれば、突起先端角部9と位置決め用突起角部12の接触面で押込み力Fの半分を受けるため、力学的には等分布荷重となり、F/2・L9/2と負荷されるモーメントが半分になり、角部付け根部の応力を半減できる。
また、ティース21(突起部7)が溝5に若干斜めに挿入された場合、図10(b)の構造では突起先端角部9により位置決め用突起角部12に食い込みが発生する懸念があるが、図10(c)の構成によれば、突起先端角部9及び位置決め用突起角部12が円弧状であるので、食い込みが発生せず、スムーズな挿入を実現できる。
実施の形態4.
次に実施の形態4を、図11〜図13を用いて説明する。なお、図11はティース21とバックヨーク4との結合部を説明する図、図12はティース21をバックヨーク4の溝部5に挿入する過程を示す図、図13はコア材の応力とひずみの関係を説明する図である。
即ち、ティース21とバックヨーク4の溝部5とを結合した場合、その結合部に空隙が発生する。この空隙は、電機子巻線で発生した熱をバックヨーク4に放熱するための熱抵抗になり、また磁束密度の向上を妨げる磁気抵抗となる。この空隙を小さくするには、突起部7をできるだけ短くする必要がある。
ところで、図11において、突起部7は位置決め用突起11により撓みが発生し、その発生力Fは材料力学の式から、F=3・H・E・I/Lとなり、突起部7にはティース21との繋部に最大応力σmaxが発生し、σmax=F・L・e/I=3・H・E・e/Lとなる(Iは突起部の断面二次モーメント、Eはコア材の縦弾性係数)。
従って、突起部7を短くすると最大応力σmaxは大きくなる。
また、図13に示すコア材の応力とひずみの関係より明らかなように、コア材は弾性域と塑性域をもっており、応力が増大すると塑性変形となる。突起部7の繋部における応力増加に伴い塑性変形領域が拡大し、ばね作用が減少するので、突起部7の変形は元に戻らなくなり位置決め用溝27と位置決め用突起11とが嵌め合い結合することができなくなる。
この実施の形態4は、この点を改良(実施の形態1で説明したものを改良)したものであり、突起部7長さが短くなり、塑性変形を起こしてばね作用がなくなった場合でも、嵌め合い結合が確実にできるように、図11に示すように溝部5の底面に、開放部に向かって突出するとともに、両側に直線状のスロープ15aを有するガイド部15を設けたものである。
なお、他の構成については、実施の形態1で説明したものと同様である。
そしてティース21は、各ティースに電機子巻線3を施した後、図12に示すようにバックヨーク4に結合される。なお、図12はティース21を溝部5に挿入する過程を示す図であり、図12(a)は挿入前の状態、図12(b)〜図12(d)は挿入途中の状態、図12(e)は、挿入完了後の嵌め合った状態を示す図である。また、図12ではバックヨーク4の溝部5周辺の断面を示しており、ティース21に設けられる電機子巻線3を省略して図示してある。
ティース21を溝部5に押し込むと、突起部7は図12(b)のように突起先端角部9が位置決め用突起角部12の為に撓み始め、位置決め用突起11が位置決め用溝27に嵌まり込む直前に図12(c)の状態のように突起部7の撓みが最大になる。このときの最大応力σmaxが図11に示す降伏応力を超えると、突起部7にはティース21との繋部に塑性変形領域が発生し始め、突起部7のばね作用が低減し変形前の状態に戻らない。
突起部7のばね作用が低減し変形前の状態に戻らない場合、突起部7の位置決め用溝27が位置決め用突起11に達しても、突起部7は位置決め用溝27と嵌め合い結合できないが、この実施の形態4によれば、溝部5の底面に、開放部に向かって突出するとともに両側にスロープ15aを有するガイド部15を設けているため、図12(d)に示すように、突起部7の先端がガイド部15のスロープ15aに案内されることになる。
このため、突起部7の先端がガイド部15のスロープ15aで位置決め用突起11に向かって押圧されることになって、最後に図12(e)に示すように、位置決め用溝27が位置決め用突起11に嵌め合い結合し、結合部に隙間なく位置決め固定される。
なお、ティース21は、永久磁石1による磁気吸引力により紙面下方向に吸引されるが、位置決め用溝27と位置決め用突起11の弾性嵌め合い結合により抜け落ちることなく固定される。またティース21の長手方向(電機子の相対移動方向)への移動は、抜き板4bの両側に配置された溝部5が無い抜き板4aにより阻止される。
以上のように実施の形態4によれば、突起部7が塑性変形しても確実な嵌め合い結合を可能としたので、実施の形態1の効果(集中巻線したティース21をバックヨーク4に押込むだけで、正確に位置決めできて、電機子が容易に組立てられるため、ティース21とバックヨーク4を固定するために必要であったモールドが省略できる)に加え、ティース21とバックヨーク4の溝部5との結合部の空隙を小さくすることができる。このため、放熱効果や磁束密度の向上効果によりリニアモータの推力増大や巻線に安価な絶縁が採用できるだけでなく、またバックヨークとティースの結合部がコンパクトになるのでバックヨークが薄くでき、リニアモータの小型化を図ることができる。
実施の形態5.
また本実施の形態4では、ガイド部15のスロープ15aの形状が直線状のものについて説明したが、図14に示すように円弧状(突起部7の動きに応じた円弧状)としてもよい。
因みに、図14に示すようにガイド部15のスロープ15aの形状を円弧状とした場合、スロープ15aにて突起部7を押圧するとき、突起部7が円弧に沿って動くことになるため、突起部7の動きがスムーズなものとなり、ティース21とバックヨーク4の溝部5との結合部がより確実なものとなる。
実施例6.
次に実施の形態6を、図15及び図16を用いて説明する。
即ち、この実施の形態6は、図15に示すように、ティース21とバックヨーク4と結合したときに生じる空隙部に、磁性粉末26を混入した良熱伝導材25を隙間なく充填したものである。
なお、他の構成については、実施の形態4で説明したものと同様である。
本実施の形態6で使用する良熱伝導材25は、シリコンなどのポリマー素材に、熱伝導材としてアルミナ粉末を混入したものを使用し、磁性粉末26は鉄粉を使用している。電機子巻線3の銅損やティースの鉄損により発生した熱は主にティース21からバックヨーク4を通り、電機子コア2を経て外部に放熱されるが、ティース21とバックヨーク4の結合部の大部分は空隙が占めるので、結合部における熱抵抗は非常に大きい。しかし良熱伝導材25を空隙に充填することにより熱抵抗が低減し、ティース21とバックヨーク4間の温度差が解消される。その効果を、嵌め合い部の空隙長と電機子巻線の温度上昇の関係を算出して図16に示す。嵌め合い部に良熱伝導材25を充填したものは、空隙長が大きくなっても温度が上昇しない。同様に磁性粉末26をティース21とバックヨーク4の結合部の空隙に充填することにより磁気抵抗が低減し磁束密度が向上する。
以上のように実施の形態6によれば、バックヨーク4とティース21の空隙に磁性粉末26を混入した良熱伝導材25を充填しているので、本実施の形態4の効果に加え、空隙における熱抵抗及び磁気抵抗は低減し、ティース21部で発生する発熱を効率よく電機子コア2を経て外部に放熱できるようになる。従って、電機子巻線3の温度上昇が抑制され、且つ磁束密度の向上が図れるので、耐熱温度の低い安価な絶縁が採用できるだけでなく、リニアモータの高出力化やコンパクト化が図れる。
実施の形態7.
前記実施の形態では、本発明をリニアモータの電機子に適用したものについて説明したが、回転式モータの電機子にも適用可能である。
また、前記実施の形態では、ティース21に突起部7を形成するとともに、バックヨーク4に溝部5を形成したものについて説明したが、その逆の関係、即ちティース21に溝部を形成するとともに、バックヨーク4に突起部を形成して両者を結合するように構成してもよい。
また、前記実施の形態1、3,4、6では、突起部7に位置決め用溝27を形成するとともに、溝部5に位置決め用突起11を形成したものについて説明したが、図8及び図9に示すようにその逆の関係、即ち突起部7に位置決め用突起を形成するとともに、溝部5に位置決め用溝を形成して両者を結合するように構成してもよい。
また、実施の形態2、3は、実施の形態1ばかりでなく、実施の形態4、6にも適用できる。
また、実施の形態5は、実施の形態4ばかりでなく、実施の形態6にも適用できる。
また、実施の形態6は、実施の形態4ばかりでなく、実施の形態1にも適用できる。
更にまた、各実施の形態は、適宜組合せることができる。
本発明に係る電機子は、回転式モータやリニアモータなどの電機子として使用されるのに適している。
この発明の実施の形態1に係るリニアモータの全体構造を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る電機子コアの内部の構造を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るバックヨークを図1の矢印Z方向から見た図である。 この発明の実施の形態1に係るバックヨークに、電機子巻線を巻回していないティースを取り付けた状態を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るティースとバックヨークとの結合部を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るティースをバックヨークの溝部に挿入する過程を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る突起部の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る突起部の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る溝部の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態3に係る位置決め用突起の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態4に係るティースとバックヨークとの結合部を説明する図である。 この発明の実施の形態4に係るティースをバックヨークの溝部に挿入する過程を示す図である。 この発明の実施の形態4に係るコア材の応力とひずみの関係を説明する図である。 この発明の実施の形態5に係るガイド部の変形例を示す図である。 この発明の実施の形態6に係るティースとバックヨークの結合部を説明する図である。 この発明の実施の形態6に係る嵌め合い部の空隙長と電機子巻線の温度上昇の関係を説明するための図である。
符号の説明
1 永久磁石、2 電機子コア、3 電機子巻線、4 バックヨーク、4a 抜板A、4b 抜板B、5 溝部、7 突起部、9 突起先端角部、10 界磁側バックヨーク、11 位置決め用突起、12 位置決め用突起角部、15 ガイド部、15a スロープ、21 ティース、25 良熱伝導材、26 磁性粉末、27 位置決め用溝。

Claims (7)

  1. 複数のティースとこれらのティースを保持するヨークとを有する電機子コアを備え、前記ティースとヨークとが別体で形成されており、これらティースとヨークとを結合して組立てられている電機子において、前記ティースとヨークの何れか一方に嵌合部を、他方にこの嵌合部に嵌合する弾性を有する一対の嵌合突起部を設け、この嵌合突起部と嵌合部とを弾性嵌合させて前記ティースとヨークとを結合することを特徴とする電機子。
  2. 前記弾性を有する嵌合突起部と嵌合部とを弾性嵌合させる際、前記弾性を有する嵌合突起部を前記嵌合部に押圧するガイド部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の電機子。
  3. 複数のティースとこれらのティースを保持するヨークとを有する電機子コアを備え、前記ティースとヨークとが別体で形成されており、これらティースとヨークとを結合して組立てられている電機子において、前記ティースとヨークの何れか一方に溝部を、他方にこの溝部内に挿入され溝部の両壁に嵌合する弾性を有する一対の突起部を設けるとともに、前記溝部には位置決め用溝又は位置決め用突起を、前記突起部には前記溝部の位置決め用溝又は位置決め用突起に嵌合する位置決め用突起又は位置決め用溝を設け、前記突起部を前記溝部に挿入し、前記位置決め用溝と位置決め用突起とを弾性嵌合させることにより前記ティースとヨークとを結合することを特徴とする電機子。
  4. 前記位置決め用溝と位置決め用突起とが嵌合するよう前記突起部を案内するガイド部を前記溝部に設けたことを特徴とする請求項3に記載の電機子。
  5. 前記溝部に設けたガイド部は、開放部に向かって突出するとともに、両側に前記突起部を案内するスロープを有するものであることを特徴とする請求項4に記載の電機子。
  6. ティースとヨークとの結合部に良熱伝導材を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の電機子。
  7. 前記ティースとヨークの結合部に設けた良熱伝導材に磁性粉末を混入させたことを特徴とする請求項6に記載の電機子。
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