JP2006229940A - 無線通信装置、および無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、搬送される無線通信媒体との間で安定した通信処理が可能な無線通信装置、および無線通信方法を提供することを課題とする。
【解決手段】無線通信装置は、無線通信媒体10を搬送する搬送路7、搬送路7に並設された通信用のアンテナ21、およびアンテナ21より搬送方向上流側に設置された検出器30を有する。検出器30は、通過する無線通信媒体10を検出する。無線機本体20は、検出器30を介して無線通信媒体10を検出し、その検出信号に基づいて適当なタイミングで当該無線通信媒体10へポーリングコマンドを送出する。これにより、当該無線通信媒体10がアンテナ21の通信エリア8に差し掛かる適当なタイミングで無線器本体20から無線通信媒体10に対してポーリングコマンドを送出できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、電磁波を利用して無線通信媒体との間で無線通信する無線通信装置、および無線通信方法に係り、特に、無線通信媒体を組み込んだ有価証券や郵便物等の紙葉類を連続的且つ高速に搬送し、搬送される紙葉類の無線通信媒体に電磁波を作用させて無線通信する無線通信装置、および無線通信方法に関する。
図9に、従来の無線通信装置の一例(例えば、特許文献1参照。)を概略的に示す。この無線通信装置は、無線通信媒体1を図中矢印方向に搬送する搬送路2を有する。実際には、無線通信媒体1は、有価証券や郵便物等の紙葉類(図示せず)に組み込まれた状態で搬送される。ここで言う、組み込まれた状態とは、紙葉類に内蔵された状態や紙葉類表面に貼り付けられた状態を含む。搬送路2の途中には、無線機本体3のアンテナ4が設置されている。
しかして、搬送路2を搬送される無線通信媒体1が無線機本体3(アンテナ4)の通信エリア5内に進入すると、アンテナ4から放射される電磁波(キャリア波)により無線通信媒体1に動作用の電力が供給される。そして、供給された電力が一定レベルに達すると、無線通信媒体1は、無線機本体3からのポーリングコマンドを受け付け可能な状態となる。
無線機本体3は、図10に示すように、アンテナ4を介して一定周期でポーリングコマンドを送出する。実際には、無線機本体3は、キャリア波にポーリング信号を重畳してポーリングコマンドを送出する。すなわち、通信エリア5内に進入した無線通信媒体1は、キャリア波により電力供給されて通信可能な状態となり、ポーリングコマンドに応答して無線機本体3との間で無線通信する。
つまり、通信エリア5内に進入して電力供給された無線通信媒体1は、無線機本体3から送信されたポーリングコマンドを受信し、通信エリア5を通過しているうちに無線機本体3へ応答を返す。無線機本体3は、無線通信媒体1からの応答を受信すると、この受信信号に重畳された受信データをここでは図示しない上位装置に送信する。この受信データは、例えば、無線通信媒体1が有価証券に組み込まれている場合、金額情報のデータであり、郵便物に組み込まれている場合、住所情報のデータである。そして、このような通信処理が完了した後、無線機本体3は、次に搬送される無線通信媒体1のために、ポーリングコマンドの送信を再開する。
しかしながら、上記した従来の無線通信装置では、搬送路2を搬送される無線通信媒体1が無線機本体3のアンテナ4の通信エリア5に進入するタイミングにばらつきがある。このため、無線通信媒体1が無線機本体3の通信エリア5内に進入して、無線機本体3が送出するポーリングコマンドを受信し、無線通信媒体1が応答を返す、上述した一連の通信処理が、当該無線通信媒体1が通信エリア5を通過し終わるまでに完了しない場合がある。
例えば、無線通信媒体1がポーリングコマンドを受信するタイミングが遅いと、無線通信媒体1が無線機本体3の通信エリア5内に存在する間に応答を返せない場合がある。このような不具合は、無線通信媒体1の搬送速度が速くなるほど多発する。
また、例えば有価証券(紙幣等)に対する無線通信媒体1の組み込み位置が中心からずれて片寄っている場合、有価証券の搬送状態(表裏や天地などの向き)によって、無線通信媒体1がアンテナ4を通過する位置がまちまちになる。このため、搬送路2に対して定位置に設置したアンテナ4を介して無線通信すると、搬送状態の異なる全ての無線通信媒体1に対して安定した通信処理ができなくなり、通信不能となる場合が発生する。
特開2000−105800号公報
この発明の目的は、搬送される無線通信媒体との間で安定した通信処理が可能な無線通信装置、および無線通信方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の無線通信装置は、移動する無線通信媒体に対して電磁波を作用させて動作用の電力を供給しながら通信データを送信し、当該無線通信媒体からの応答信号を受信する装置であって、前記移動する無線通信媒体との間で無線通信するためのアンテナと、このアンテナより前記無線通信媒体の移動方向上流側に設置され、前記移動する無線通信媒体を検出する検出器と、この検出器から得られる媒体検出信号に基づいて、当該無線通信媒体が前記アンテナの設置位置に差し掛かるタイミングで当該無線通信媒体に対し無線通信信号を送出する無線機本体と、を有する。
また、本発明の無線通信装置は、移動する無線通信媒体に対して電磁波を作用させて動作用の電力を供給しながら通信データを送信し、当該無線通信媒体からの応答信号を受信する装置であって、前記移動する無線通信媒体の移動方向を横切る幅方向に並設され、当該無線通信媒体との間で無線通信するための複数のアンテナと、これら複数のアンテナより前記無線通信媒体の移動方向上流側に設置され、前記移動する無線通信媒体の前記幅方向の通過位置を検出する検出器と、この検出器から得られる前記無線通信媒体の通過位置情報に基づき、前記複数のアンテナの中から対応する位置に設置されたアンテナに切り換える切り換えスイッチと、を有する。
更に、本発明の無線通信方法は、移動する無線通信媒体に対してアンテナを介して電磁波を作用させて動作用の電力を供給しながら通信データを送信し、当該無線通信媒体からの応答信号を前記アンテナを介して受信する方法であって、前記アンテナより前記無線通信媒体の移動方向上流側に設置された検出器により前記移動する無線通信媒体を検出する媒体検出工程と、前記検出器から得られる媒体検出信号に基づいて、当該無線通信媒体が前記アンテナの設置位置に差し掛かるタイミングで当該無線通信媒体に対し無線通信信号を送出する信号送出工程と、を有する。
この発明の無線通信装置は、上記のような構成および作用を有しているので、搬送される無線通信媒体との間で安定した通信処理ができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る無線通信装置の模式図である。図1において、無線通信媒体10は、搬送路7を介して図示矢印T方向に速度v[m/s]で搬送される。本実施の形態では、無線通信媒体10は、有価証券や郵便物などの図示しない紙葉類に組み込まれた(漉き込まれた)状態で搬送される。
搬送路7の途中には、無線機本体20の通信用のアンテナ21が設置されている。また、搬送路7のアンテナ21から一定距離L(配置間隔L)離れた手前側(搬送方向上流側)には、搬送される無線通信媒体10を検出する検出器30が設置されている。検出器30の出力端は、無線機本体20に接続されている。
本実施の形態では、無線通信媒体10が紙葉類に組み込まれた状態で搬送されるため、無線通信媒体10を検出器30で検出する際に工夫が必要となる。すなわち、本実施の形態では、搬送される紙葉類の表面の画像を撮影するカメラを検出器30として用い、撮影した画像を予め用意した辞書画像と照合して紙葉類の種類および搬送姿勢を判別し、この判別結果に基づいて無線通信媒体10の組み込み位置を判断するようにした。つまり、紙葉類の種類によって無線通信媒体10の組み込み位置が決まっているため、紙葉類表面の画像を検出することで実際の無線通信媒体10の組み込み位置を検出できる。
図2は、無線通信媒体10および無線通信装置を含むシステムの構成ブロック図である。
まず、無線通信媒体10について説明する。
無線通信媒体10は、通信用のアンテナ11、変調部12、整流・復調部13、およびメモリ部14を有する。変調部12、整流・復調部13、およびメモリ部14は、1つのICチップ15として形成されている。
搬送される無線通信媒体10が無線通信装置の通信エリア8(図1)内に進入すると、無線機本体20のアンテナ21から送出されている電磁波(キャリア波)が無線通信媒体10のアンテナ11で受信され、その電磁波が整流・復調部13で整流されて当該無線通信媒体10の動作電源となる。
無線通信媒体10は、この生成された直流電源により動作可能状態となり、無線機本体20からキャリア波に重畳して送信されるポーリングコマンド(無線通信信号)を受信し、メモリ部14からあらかじめ設定されたデータを読み出してアンテナ11を介して送信する。このとき、送信データは、変調部12で変調処理される。
変調部12は、ダイオードスイッチなどで構成されており、送信データの状態に応じてオン/オフを切換る。例えば、送信データが“1”のときオンとなり、アンテナ11はアンテナインピーダンスで終端され、その結果、無線機本体20からの電磁波は吸収される。また、送信データが“0”のときはオフとなり、つまりダイオードスイッチはオープン状態になり、アンテナ11の終端もオープン状態になり、その結果、無線機本体20からの電磁波は反射される。
無線通信媒体10は、以上のようなバックスキャッタ方式により無線機本体20へデータを送信する。
次に、無線通信装置について説明する。無線通信装置は、無線機本体20、アンテナ21、および検出器30を有する。
無線機本体20は、サーキュレータ22、ミキサ23、24、発振器25、復調部26、ベースバンド処理部27、上位インターフェース部28、および通信制御部29を有する。通信制御部29には、検出器30の出力端が接続されている。また、無線機本体20は、上位インターフェース部28を介して、上位装置40に接続されている。
ホストコンピュータなどの上位装置40から無線機本体20へ読み出しコマンドが送出されると、そのコマンドが上位インターフェース部28を介して通信制御部29へ通知され、ベースバンド処理部27に読み出しコマンドが発行される。
ベースバンド処理部27では、その読出しコマンドに基づいて送信データを編集し、フィルタリングの後、その送信データをベースバンド信号としてミキサ24に送出する。ベースバンド信号は、ミキサ24でASK(Amplitude Shift Keying)変調(振幅偏移変調)される。ASK変調された信号は、サーキュレータ22を介してアンテナ21からキャリア波に重畳して放射され、無線通信媒体10へ送信される。
この送信電磁波は、前述のように無線通信媒体10にてバックスキャッタ方式にて反射される。無線通信媒体10で反射された信号は、アンテナ21で受信され、送信時と同一ローカル周波数が入力されているミキサ23に入力される。ミキサ23では、無線通信媒体10で変調された信号を抽出する。
復調部26では、ミキサ23で抽出された抽出信号を“1”、“0”のデータへ復調し、ベースバンド処理部27へ送出する。このようにしてベースバンド処理部27で抽出されたデータは、上位インターフェース部28を介して上位装置40へ送信される。
無線通信装置は、以上のようにして無線通信媒体10のメモリ部14に記憶されているデータを非接触で読み出すことができる。
次に、上述した無線通信装置の動作について説明する。
従来の無線通信装置は、前述したように、その通信エリア内に不定期で進入してくる無線通信媒体と通信するため、図10に示すように一定周期でポーリングコマンドを送信している。しかし、この方法だと、無線通信媒体を貼り付けあるいは組み込んだ紙葉類を比較的高速且つ連続的に搬送した場合、無線通信装置の通信エリア内に無線通信媒体が存在する間に通信処理が完了しないケースが発生する。
そこで、本実施の形態では、図1に示した検出器30で無線通信媒体10の位置を検出し、各無線通信媒体10に対してそれぞれ適当なタイミングでポーリングコマンドを送信するようにした。具体的には、検出器30で実際の無線通信媒体10の搬送位置を検出し、図3に示すように、その無線通信媒体10の搬送方向先端が特定位置を通過した後、通信制御部29が、搬送路7の搬送速度に応じてあらかじめ決められた時間tをカウントし、時間t経過後にポーリングコマンドを送出するための指示信号を出力するようにした。なお、このとき、ポーリングコマンドの送出タイミング、すなわち時間tは、通信エリア8に進入した無線通信媒体10が電力供給によってポーリングコマンドを受信可能な状態になった後にポーリングコマンドを受信するようなタイミングに設定されている。
以上のように、本実施の形態によると、紙葉類に組み込まれた無線通信媒体10自体を検出器30で検出して、無線通信媒体10が通信エリア8に到達して通信可能となるタイミングに合わせてポーリングコマンドを送信するようにした。このため、無線通信媒体10が通信エリア8内に存在しているうちに無線通信を完了することができ、比較的高速に搬送される無線通信媒体10との間で安定した通信処理が可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と比較してより安価な検出器30として、カメラの代わりに、光源と受光素子を有する反射型の光学センサを用いた。それ以外の構成は上述した第1の実施の形態と同じであるため、同様に機能する構成要素については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
有価証券などの紙葉類に無線通信媒体10が組み込まれる場合、その組み込み位置は紙葉類の種類によって異なり、同じ種類の紙葉類であってもその搬送姿勢によって無線通信媒体10の搬送位置が変わる。例えば、図4にパターンAとして示すように搬送方向先端側に片寄った位置に無線通信媒体10が存在する搬送姿勢と、パターンBとして示すように搬送方向後端側に片寄った位置に無線通信媒体10が存在する搬送姿勢が考えられる。
このため、本実施の形態で用いる光学センサによって紙葉類Pの搬送方向先端を検出してから一定のタイミングでポーリングコマンドを送出すると、紙葉類Pの搬送姿勢によっては、無線通信媒体10の内部電源電圧が立ち上がる前に無線通信装置から無線通信媒体10へポーリングコマンドが送出されてしまう場合がある。この場合、結果として無線通信媒体10がポーリングコマンドを正常に受信できなくなる。
つまり、図4でパターンAとして示す紙葉類Pの場合、搬送方向先端側に片寄った位置に無線通信媒体10が存在する姿勢で搬送されているため、上述した一定のタイミングでポーリングコマンドを送出しても正常な通信処理が可能となるが、パターンBの場合には、上述したタイミングでポーリングコマンドを送出すると、無線通信媒体10に対する電力供給が不十分な状態でポーリングコマンドが送出されてしまい、通信処理が正常に行なわれなくなる。
そこで、本実施の形態では、検出器30が搬送される紙葉類Pの先端を検出してから時間t経過後にポーリングコマンドを送出するのではなく、図5に示すように、検出器30が搬送される紙葉類Pの搬送方向後端を検出してから、すなわち紙葉類P全体が上述した特定位置を通過してから時間t経過後にポーリングコマンドを送出するようにした。これにより、紙葉類Pの搬送姿勢によらず、全ての紙葉類Pに対し、無線通信媒体10の電源立ち上がり後にポーリングコマンドを送出することができ、正常な通信処理が可能となる。
以上のように、本実施の形態においても、上述した第1の実施の形態と同様に、無線通信媒体10の搬送位置に応じた適当なタイミングでポーリングコマンドを送出でき、比較的高速に搬送される無線通信媒体10との間であっても安定した通信処理が可能となる。
次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。この実施の形態の無線通信装置は、図7に示すように、無線通信媒体10の搬送方向を横切る方向(以下、幅方向と称する)に並設した2つのアンテナ21a、21bを有することを特徴としている。このように幅方向に必要数のアンテナを並設することで、上述した第2の実施の形態との組み合わせにより、紙葉類P内のいかなる位置に無線通信媒体10が組み込まれた場合であっても、安定した通信処理が可能となる。なお、複数のアンテナ21a、21bを有する以外、上述した第1の実施の形態と略同じ構成であるため、同様に機能する構成要素については同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
例えば、無線通信媒体10を矩形の紙葉類Pの1つの角部近くに片寄らせて組み込むと、紙葉類Pの搬送姿勢(表裏や天地などの向き)によって、無線通信媒体10の通過位置が幅方向に異なることになる。すなわち、図6(a)に示す搬送姿勢で矢印T方向に搬送される紙葉類Pでは、図中下側に片寄った位置を無線通信媒体10が通過することになり、図6(b)に示す搬送姿勢で矢印T方向に搬送される紙葉類Pでは、図中上側に片寄った位置を無線通信媒体10が通過することになる。
このような紙葉類Pの搬送姿勢と無線通信媒体10の通過位置に関する情報は、上述した第1の実施の形態と同様に、検出器30で紙葉類表面の画像を撮影して、その画像を予め用意した辞書画像と照合することで取得できる。このような辞書画像を用いた画像認識方法は、周知の技術を組み合わせて実現可能である。
本実施の形態では、幅方向に沿った2位置を通過する無線通信媒体10それぞれに対応する位置にアンテナ21a、21bを配置し、紙葉類Pの搬送姿勢によらず安定した通信処理を可能とした。アンテナ21a、21bは、切換スイッチ60を介してサーキュレータ22に接続されている。通信制御部29は、検出器30で検出した無線通信媒体10の搬送位置情報に基づいて切換スイッチ60を切換え制御する。
例えば、検出器30を介して紙葉類Pの搬送姿勢が図6(a)の姿勢であることを判定すると、通信制御部29は、対応するアンテナ21bを選択するように切換スイッチ60を切換え制御する。逆に、紙葉類Pの搬送姿勢が図6(b)の姿勢であることを判定すると、通信制御部29は、対応するアンテナ21aを選択するように切換スイッチ60を切換え制御する。これにより、紙葉類Pの搬送姿勢によらず、無線通信媒体10が常にアンテナの真上を通過することになる。
また、検出器30の他の例として、図8に示すように、無線通信媒体10の搬送方向を横切る方向(以下、幅方向と称する)に並べて設置した複数(本実施の形態では2つ)の金属探知機30a、30b(検出部)を検出器として用いても良い。金属探知機30a、30bは、無線通信媒体10の半導体素子の端子やアンテナ11の金属部を探知し、無線通信媒体10の有無(通過)を検知する。
この金属探知機30a、30bを図8に示すように幅方向に並べて設置することで、紙葉類の搬送状態(表或いは裏、前或いは後ろ)に関係なく、無線通信媒体10の通過位置(図中上側或いは下側)を検出できる。
つまり、通信制御部29は、これら金属探知機30a、30bによる検出結果に基づいて、対応するアンテナを選択するように切換スイッチ60を切り換え制御する。なお、無線通信媒体10の位置判定、位置検出は、上述した画像認識による方法、或いは金属探知機を用いた方法以外の方法を採用して行なっても良い。
以上のように、本実施の形態によると、紙葉類Pが表裏および天地が混在したばらばらの搬送姿勢で搬送された場合であっても、搬送される紙葉類Pの無線通信媒体10の組み込み位置を検出して、この検出結果に基づいてアンテナ21a、21bを切り換え制御することで、安定した通信状態を確立でき、比較的高速に搬送される無線通信媒体10との間であっても安定した通信処理が可能となる。
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
例えば、上述した第3の実施の形態では、アンテナを幅方向に2本併設した場合について説明したが、これに限らず、アンテナを3本以上並設するとともに、アンテナの切換スイッチをアンテナの数分の接点を有する構成とすることもできる。
また、上述した実施の形態では、ポーリングコマンドを重畳するキャリア波を常に放出しているが、無線通信媒体を検出器30で検出したタイミングでキャリア波を送出するようにON/OFFしても良い。
この発明の第1の実施の形態に係る無線通信装置の模式図。 図1の無線通信装置および無線通信媒体の構成ブロック図。 図1の無線通信装置による動作を説明するためのタイミングチャート。 この発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置による動作を説明するためのタイミングチャート。 この発明の第2の実施の形態に係る無線通信装置による動作を説明するためのタイミングチャート。 紙葉類の搬送状態と無線通信媒体の位置の例を示す図。 この発明の第3の実施の形態に係る無線通信装置の要部の構成を示す概略図。 図7の無線通信装置に組み込まれる検出器の他の例を説明するための概略図。 従来の無線通信装置を示す模式図。 図9の従来の無線通信装置によるポーリングコマンドの送出タイミングを説明するためのタイミングチャート。
符号の説明
7…搬送路、8…通信エリア、10…無線通信媒体、11…アンテナ、20…無線機本体、21、21a、21b…アンテナ、29…通信制御部、30…検出器、30a、30b…金属探知機、60…切換スイッチ、P…紙葉類。

Claims (10)

  1. 移動する無線通信媒体に対して電磁波を作用させて動作用の電力を供給しながら通信データを送信し、当該無線通信媒体からの応答信号を受信する無線通信装置において、
    前記移動する無線通信媒体との間で無線通信するためのアンテナと、
    このアンテナより前記無線通信媒体の移動方向上流側に設置され、前記移動する無線通信媒体を検出する検出器と、
    この検出器から得られる媒体検出信号に基づいて、当該無線通信媒体が前記アンテナの設置位置に差し掛かるタイミングで当該無線通信媒体に対し無線通信信号を送出する無線機本体と、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  2. 前記無線通信媒体は、紙葉類に組み込まれた状態で移動され、
    前記検出器は、前記無線通信媒体を組み込んだ紙葉類の表面の画像を撮影して予め用意した辞書画像と照合し、この照合結果に基づいて前記無線通信媒体の組み込み位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記無線通信媒体は、紙葉類に組み込まれた状態で移動され、
    前記検出器は、前記移動する紙葉類の移動方向後端を検出し、
    前記無線機本体は、前記検出器が当該紙葉類の後端を検出してから一定のタイミングで前記無線通信信号を送出することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 移動する無線通信媒体に対して電磁波を作用させて動作用の電力を供給しながら通信データを送信し、当該無線通信媒体からの応答信号を受信する無線通信装置において、
    前記移動する無線通信媒体の移動方向を横切る幅方向に並設され、当該無線通信媒体との間で無線通信するための複数のアンテナと、
    これら複数のアンテナより前記無線通信媒体の移動方向上流側に設置され、前記移動する無線通信媒体の前記幅方向の通過位置を検出する検出器と、
    この検出器から得られる前記無線通信媒体の通過位置情報に基づき、前記複数のアンテナの中から対応する位置に設置されたアンテナに切り換える切り換えスイッチと、
    を有することを特徴とする無線通信装置。
  5. 前記無線通信媒体は、紙葉類に組み込まれた状態で移動され、
    前記検出器は、前記無線通信媒体を組み込んだ紙葉類の表面の画像を撮影して予め用意した辞書画像と照合し、この照合結果に基づいて前記無線通信媒体の前記幅方向の通過位置を検出することを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記無線通信媒体は、紙葉類に組み込まれた状態で搬送され、
    前記検出器は、前記無線通信媒体の搬送方向を横切る幅方向に並べて設置された複数の検出部を有し、これら複数の検出部における検出結果に基づいて前記無線通信媒体の前記幅方向の通過位置を検出することを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  7. 前記検出部は、金属探知機であることを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 移動する無線通信媒体に対してアンテナを介して電磁波を作用させて動作用の電力を供給しながら通信データを送信し、当該無線通信媒体からの応答信号を前記アンテナを介して受信する無線通信方法において、
    前記アンテナより前記無線通信媒体の移動方向上流側に設置された検出器により前記移動する無線通信媒体を検出する媒体検出工程と、
    前記検出器から得られる媒体検出信号に基づいて、当該無線通信媒体が前記アンテナの設置位置に差し掛かるタイミングで当該無線通信媒体に対し無線通信信号を送出する信号送出工程と、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  9. 前記無線通信媒体は、紙葉類に組み込まれた状態で移動され、
    前記検出工程では、前記無線通信媒体を組み込んだ紙葉類の表面の画像を撮影して予め用意した辞書画像と照合し、この照合結果に基づいて前記無線通信媒体の組み込み位置を検出することを特徴とする請求項8に記載の無線通信方法。
  10. 前記無線通信媒体は、紙葉類に組み込まれた状態で移動され、
    前記検出工程では、前記検出器で前記移動する紙葉類の移動方向後端を検出し、
    前記信号送出工程では、前記検出器が当該紙葉類の移動方向後端を検出してから一定のタイミングで前記無線通信信号を送出することを特徴とする請求項8に記載の無線通信方法。
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