JP2006225457A - 粘着剤組成物および粘着テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】 アクリル系粘着剤本来の粘着特性を損なうことなく、従来のアクリル系粘着剤よりも優れた耐熱性を有する粘着剤組成物及びこれを用いてなる粘着テープまたは粘着シートを提供する。
【解決手段】 (メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体100重量部に対し、平均重合度5〜300の範囲のアルコキシシラン縮合体を0.5〜30重量部添加してなるアクリル系粘着剤組成物並びに該粘着剤を用いて形成される粘着テープまたは粘着シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アクリル系粘着剤組成物と該粘着剤組成物を使用した粘着テープに関する。より詳細には、本発明は従来のアクリル系粘着剤よりも高い温度雰囲気下での使用に耐えられ、且つ不要となったテープを剥離する際に容易に剥離可能であって、低分子シリコーンによる電気導通阻害や剥離後の被着面の接着性低下が生じないアクリル系粘着剤と該粘着剤を使用して製造される片面又は両面粘着テープに関する。
一般に、粘着剤組成物を基材に塗布してなる粘着テープは、常温において初期の粘着性や様々な被着体への良好な粘着性能を示すことから幅広い用途に用いられている。特に、アクリル系粘着剤層を有する粘着テープは、ゴム系粘着剤層を有する汎用の粘着テープに比べ、高温環境下における熱劣化が少ないことから、電気・電子分野等を代表とした工業用途においては特に多用されている。
このような工業用途の中では、従来のアクリル系粘着剤では耐えられないような、より高温の環境下に曝される場合があり、かかる場合にはシリコーン系粘着剤層が設けられた粘着テープを用いるのが一般的である。しかし、シリコーン系粘着剤はアクリル系粘着剤に比べ高価であり、また、電気分野では低分子シリコーンによる導通阻害の原因となったり、マスキングテープの分野ではテープ剥離後の被着面上の接着性が低下したりすることから、用途によってはシリコーン系粘着剤層を有する粘着テープが使用できない分野があるのが実情である。
これらの事情により、アクリル系粘着剤の耐熱性を向上させることが求められており、アクリル系粘着剤に対して適量のフェニル基含有シロキサン成分とシランカップリング剤及び硬化触媒を含有させることが行われている(特許文献1)。特許文献2では、アクリル系ポリマーと、複数の官能基を有する有機化合物、メチル水素シリコーンオイルとからなるアクリル系粘着剤組成物が提案され、また、特許文献3では特定のアクリル系ポリマーと、特定の架橋剤、特定のメチル水素シリコーンオイル、特定のポリエーテル変成メチル水素シリコーンオイルとからなるアクリル系粘着剤や、また、ポリシロキサンがグラフトされたグラフト共重合体からなる特定のアクリル系ポリマーと、特定の架橋剤、特定のメチル水素シリコーンオイルとからなるアクリル系粘着剤組成物が提案されている。しかし、これらの処方ではシリコーン粘着剤と化学構造が近似のメチル水素シリコーンオイルやフェニル基含有シロキサン成分を用いているために、使用条件によってはシリコーン系粘着剤における不具合が解決できない可能性が考えられる。
特許第2530688号 特開平7−331210 特開平10−168407
本発明の課題は、アクリル系粘着剤本来の優れた粘着特性を損なうことなく、従来のアクリル系粘着剤よりも高い耐熱性を有し、高温工程等での使用後に剥離が容易で、なお且つ、高い温度環境下で低分子シリコーンガスを放出したり、被着面に低分子シリコーンが残留したりしないアクリル系粘着剤組成物ならびに該粘着組成物層を設けてなる粘着テープを提供することである。
本発明者らは、かかる問題を解決するために鋭意検討を行った結果、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体100重量部に対し、該アクリル酸エステルを主成分とする共重合体の官能基と反応しうる架橋剤0.01〜5重量部、平均重合度5〜300の範囲のアルコキシシラン縮合体0.5〜30重量部を添加することにより、アクリル系粘着剤本来の優れた粘着特性を損なうことなく高い耐熱性が得られ、しかも電材分野で接点不良の原因となったりテープ剥離後の被着面の接着性を低下せしめたりする原因となるメチルシリコーンオイルやフェニルシリコーン成分等を用いていないことから、上述の用途の使用に耐え得ることを見出した。なお、アクリル系粘着剤組成物に、別途目的でアルコキシシラン化合物を添加する例としては、特開平7−292335、特開平7−145365等があり、そのこと自体は公知であるが、本発明者らは、かかる手法を耐熱性の観点から鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の各発明を包含する。
(1)(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体100重量部に対し、アルコキシシラン縮合体を0.5〜30重量部含むことを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。
(2)前記アクリル系粘着剤100重量部に対し、架橋剤0.01〜5重量部を含むことを特徴とする(1)記載のアクリル系粘着剤組成物。
(3)(1)記載のアルコキシシラン縮合体が、テトラアルコキシシランを主成分とすることを特徴とする(1)又は(2)に記載のアクリル系粘着剤組成物。
(4)前記テトラアルコキシシランのアルコキシシラン縮合体中にしめる割合が、10%以上であることを特徴とする(1)〜(3)に記載のアクリル系粘着剤組成物。
(5)前記アルコキシシラン縮合体の平均重合度が、5〜300の範囲であることを特徴とする(1)〜(4)に記載のアクリル系粘着剤組成物。
(6)前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のアクリル系粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の片面または両面に有することを特徴とする粘着テープまたは粘着シート。
本発明のアクリル系粘着剤組成物ならびに該粘着剤組成物を用いてなる片面又は両面粘着テープは、加熱によりシロキサン成分同士または架橋剤を介して(メタ)アクリルポリマーと反応し得るアルコキシシラン縮合体を用いているので、従来のアクリル系粘着剤に比べ耐熱性が高く、熱的安定性に起因して加熱後の粘着力の温度依存性が少なく安定した剥離が可能である。また、本発明のアクリル系粘着剤組成物ならびに該粘着剤組成物層を設けてなる粘着テープは、通常のメチルシリコーンまたはフェニルシリコーンを基本としたシロキサン成分ではなく、更なる縮合性官能基であるアルコキシ基を有するテトラアルコキシシランの縮合体を基本としたシロキサン成分を用いている。従って、テープを剥離後の被着面にハジキ等の原因となるメチル乃至フェニル基主体の低分子シリコーン成分が残留して、該被着面の接着性が低下したりすることがない。また、該シロキサン縮合体に結合したアルコキシ基又はアルコキシ基が加水分解して得られるシラノール基は、メチル基やフェニル基等とは異なり極性が高い基であるため、該粘着テープが電気機器等に用いられた場合においても、導通阻害やスイッチ等における接点不良の原因となることがない。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とした共重合体に対し、該アクリル系共重合体と反応しうる架橋剤、アルコキシシラン縮合体を含むことを特徴とするアクリル系粘着剤組成物である。
本発明に用いられる(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体は特に限定されないが、一般的なアクリル系粘着剤として知られる公知の(メタ)アクリル酸エステルを主成分とした共重合体である。例えば、前記共重合体を構成する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル等を挙げることができ、アルキル基の炭素数は、通常2〜14であるが、好ましくは4〜12であり、これらは1種又は2種以上の組み合わせで用いることができる。これに、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)マレイン酸等のカルボキシル基(無水カルボン酸)を含むモノマーや、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、2−メチロールエチルアクリルアミド等のその他のモノマーを必要に応じて共重合させることにより、本発明の(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体は得ることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするアクリル系粘着剤ベースポリマーには、該ベースポリマーの官能基との反応性を有する架橋剤を用いるのが一般的であり、目的の耐熱性や再剥離性を得るためには架橋剤を添加することが好ましい。本発明に用いられるアクリル系共重合体を硬化せしめる架橋剤としては特に限定されるものではないが、例えば、イソシアネート化合物、酸無水物、アミン化合物、エポキシ化合物、金属キレート類、アジリジン化合物、メラミン化合物等が例示でき、これらの架橋剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明に用いられる架橋剤の添加量としては、前記アクリル系粘着剤100重量部に対し、通常0.01〜5重量部であるが、好ましくは0.05〜3重量部である。前記架橋剤が少なすぎると高温で粘着剤層が軟化して、テープを剥離した際に糊残りが生じる可能性があり、一方前記架橋剤が多すぎると粘着剤としての柔軟性・タック等の粘着特性が不足する可能性があることから好ましくない。
本発明に用いられるアルコキシシラン縮合体とは、縮合性官能基を有するシラン化合物の1種又は2種以上の縮合体であって、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等の4官能のアルコキシシランを主成分とした縮合体であり、必要に応じて、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、メタクリロキシトリメトキシシラン、メタクリロキシトリエトキシシラン、メタクリロキシトリイソプロポキシシラン等の3官能のアルコキシシランや、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン等の2官能のアルコキシシラン等を共重合成分として用いることができ、これらのシラン化合物はアルコキシ基、ビニル基、メタクリロキシ基以外の基、例えば、その他のアルキル基、アリール基、アミノ基、グリシジル基、水酸基を有するものであっても構わない。
前記アルコキシシラン縮合体中のテトラアルコキシシランの占める割合は、通常は10%以上であるが、好ましくは20%以上であり、更に好ましくは40%以上である。テトラアルコキシシランが100%であってもよい。
前記アルコキシシラン縮合体の添加量は、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体100重量部に対し、0.5〜30重量部、好ましくは2〜20重量部である。前記アルコキシシラン縮合体が少なすぎると、目的の耐熱性、再剥離性等を得ることが難しく、多すぎると前記アクリルポリマーとの相溶性が悪くなり、組成物に白濁が生じたり、相分離が生じて、該粘着剤組成物層を設けた粘着テープの粘着特性が低下したりする可能性があるので好ましくない。
前記アルコキシシラン縮合体の平均重合度は5〜300であるが、好ましくは30〜200、更に好ましくは50〜150程度である。前記アルコキシシラン縮合体の平均重合度が5を下回ると、目的の耐熱性が得られないばかりか粘着剤層表面に該アルコキシシラン縮合体がブリードする可能性があり、一方前記アルコキシシラン縮合体の平均重合度が300を越えると、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体との相溶性が低下する可能性があるので好ましくない。
また、上記アクリル系粘着剤組成物には、必要に応じてロジン系、テルペン系、石油系、クマロン・インデン系、ピュアモノマー系、フェノール系、キシレン系等の粘着付与剤樹脂、パラフィン系プロセスオイル等の鉱油、ポリエステル系可塑剤、植物性油等を含む軟化剤や、芳香族第二級アミン系、モノフェノール系、ビスフェノール系、ポリフェノール系、ベンツイミダゾール系、亜燐酸系等の老化防止剤を1種又は2種以上を併用して使用してもよい。粘着付与剤樹脂の添加により粘着力を高めることが可能な場合がある。また、軟化剤の使用により初期粘着性を向上させることができ、老化防止剤の添加により熱劣化や酸化劣化を防止することができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、カーボンブラック、シリカ、クレー、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、有機金属、水酸化金属等その他の充填剤や、難燃剤、着色剤、導電性粒子等を必要に応じて1種単独又は2種以上を併用して用いても構わないが、これらの充填剤等の使用に関しては特に限定はなく任意である。
本発明の粘着テープ又は粘着シートは、基材の片面若しくは両面に本発明のアクリル系粘着剤組成物層を設けることにより得ることができる。
本発明の粘着テープ又は粘着シートに用いられる基材は特に限定されるものではないが、本発明の粘着剤組成物の耐熱性を生かすためには、耐熱性の高い基材であることが好ましい。例えば、ポリエステル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、ポリアセテート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリオレフィン、フッ素系ポリマー等からなるフィルム基材や、ガラスクロス、アセテートクロス、ポリエステルクロス等の布基材、芳香族ポリアミド不織布乃至紙等が好ましく、これらの単体又は2種以上を組み合わせたものが挙げられる。また前記基材に対して、必要に応じて、紙、布、不織布等を粘着剤や接着剤等で積層した基材が用いられる。
本発明に用いるアクリル系粘着剤組成物の調製方法は、一般的なアクリル系粘着剤ベースポリマー溶液に対して、架橋剤とアルコキシシラン縮合体成分を添加し、必要に応じて粘着付与樹脂、充填剤、老化防止剤、軟化剤等を加え攪拌するのみで容易に得ることができる。
上記方法にて製造された本発明のアクリル系粘着剤組成物の基材への塗工方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ロールコーターやリバースコーター等で上述の基材に塗布され、加熱して溶剤を揮発させることにより本発明の粘着テープ又は粘着シートが得られる。粘着剤層の厚みは通常5〜60μmであり、好ましくは10〜40μm程度である。
本発明の粘着テープ又は粘着シートは、従来のアクリル系粘着剤の優れた粘着性能と高い耐熱性を併せ持ち、しかも加熱後の粘着力の温度依存性が少なく安定した剥離が可能であることから、熱処理工程を経た後再剥離する用途、例えばハンダマスキング用、塗装マスキング用、電気・電子部品類製造工程におけるキャリヤー用、電気部品類等の製造工程における仮固定用等に好適である他、その他の耐熱性が要求される用途、例えば、電気製品の内・外装用、電気絶縁用、自動車部品類の固定用、高温雰囲気下の養生用等幅広く用いることができる。
以下、本発明を実施例で更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中において「部」及び「%」は「重量部」及び「重量%」を示すものである。
(アクリル系共重合体ベースポリマーの調製)
アクリル酸2−エチルヘキシル96.5部、アクリル酸3.0部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.5部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.05部を酢酸エチル−トルエン混合溶媒に溶解し、窒素雰囲気下、65℃で4時間、80℃で2時間反応させて得られたアクリル系ポリマー(固形分40%)を、粘着剤ベースポリマーとして用いた。
(アルコキシシラン縮合体の合成)
テトラエトキシシラン55部、メチルトリエトキシシラン45部をメタノール中に溶解し、触媒として塩酸を用い、80℃で3時間反応させることにより、目的のアルコキシシラン縮合体加水分解生成物を得た。
(アクリル系粘着剤組成物の調製)
前記アクリル系共重合体ベースポリマーとアルコキシシラン縮合体との配合割合が、固形分比でアクリル系共重合体ベースポリマー95部に対してアルコキシシラン縮合体が5部となるように秤量し、この混合溶液100部に対して、架橋剤としてチタンキレート系化合物〔三菱ガス化学(株)製・TAA、7.5%イソ
プロピルアルコール溶液〕0.1部とエポキシ系化合物〔綜研化学(株)製・E−A
X、5%トルエン溶液〕0.3部を加えた後、更に混合・撹拌して目的のアクリル系粘着剤組成物を得た。
(粘着剤の塗布・乾燥・熟成)
基材として、予め片面にコロナ処理を施した厚み25μmのフェニレンサルファイドフィルム〔東レ(株)製・トレリナ3030〕を用い、そのコロナ処理面に上
記アクリル系粘着剤組成物溶液をロールコーターで厚みが30μmになるように塗布し、130℃×2分乾燥の後、巻取ることにより目的の粘着テープを製造した。粘着特性等の評価は、70℃で24時間の熟成の後に行った。
(架橋剤がイソシアネート系の場合)
実施例1のアクリル系粘着剤組成物の内、アクリル系共重合体ベースポリマー95部とアルコキシシラン縮合体5部とからなる混合溶液100部に対して、架橋剤としてイソシアネート化合物〔綜研化学(株)製・L−45、45%酢酸エチル
−トルエン混合溶液〕を0.3部添加した以外は実施例1と同様に粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の基材を使用して、同様の条件で粘着テープを製造した。
比較例1
(実施例1からアルコキシシラン縮合体を除く)
実施例1のアクリル系粘着剤組成物に実施例1のアルコキシシラン縮合体を使用しない以外は、実施例1と同様に粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の基材を使用して、同様の条件で粘着テープを製造した。
比較例2
(実施例2からアルコキシシラン縮合体を除く)
実施例2のアクリル系粘着剤組成物に実施例1のアルコキシシラン縮合体を使用しない以外は、実施例2と同様に粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の基材を使用して、同様の条件で粘着テープを製造した。
比較例3
(実施例1のアルコキシシランを、3官能性のものに変更)
実施例1のアクリル系粘着剤組成物中のアルコキシシラン縮合体を、構成するシラン化合物をメチルトリエトキシシラン100%にしたアルコキシシラン縮合体とする以外は実施例1と同様に粘着剤組成物を調製し、実施例1と同様の基材を使用して、同様の条件で粘着テープを製造した。
(試験方法)
次に、本発明の粘着テープ又は粘着シートの有効性を示すため、上記各実施例及び比較例で調製した粘着テープの評価を行った。試験結果は、表1に示す。
(粘着力)
JIS C−2107-1999に従って評価を行った。
(加熱後粘着力)
JIS C−2107-1999に従って評価を行った。但し、加熱温度を150℃及び180℃とし、加熱時間を2時間とした。
(加熱後の糊残り状態)
上記加熱後粘着力測定時の試験板への糊残り状態を、目視にて観察を行った。
(保持力)
JlS C−2107-1999に従って評価を行った。但し、加熱雰囲気温度を150℃及び180℃、200℃とし、貼着面積を10mm×20mm、荷重を500gとして、加熱時間を30分におけるテープ試料のズレ距離(mm)を測定した。30分以内に20mm以上ズレて落下したものを「落下」とし、落下した時点での経過時間を( )内に記載した。
Figure 2006225457
表1から明らかなように、本発明の粘着テープ乃至粘着シートは、シリコーン系粘着剤を使用することなく、200℃にも耐え得る耐熱性や高温加熱後の安定した再剥離性能を有することから、低コストで高性能の粘着テープとなり得る。従って、これまでアクリル系粘着剤が使用できなかった分野でも使用可能となり、粘着テープの用途を広げるものである。

Claims (6)

  1. (メタ)アクリル酸エステルを主成分とする共重合体100重量部に対し、アルコキシシラン縮合体を0.5〜30重量部含むことを特徴とするアクリル系粘着剤組成物。
  2. 前記アクリル系粘着剤100重量部に対し、架橋剤0.01〜5重量部を含むことを特徴とする請求項1記載のアクリル系粘着剤組成物。
  3. 請求項1に記載のアルコキシシラン縮合体が、テトラアルコキシシランを主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクリル系粘着剤組成物。
  4. 前記テトラアルコキシシランのアルコキシシラン縮合体中にしめる割合が、10%以上であることを特徴とする請求項1〜3に記載のアクリル系粘着剤組成物。
  5. 前記アルコキシシラン縮合体の平均重合度が、5〜300の範囲であることを特徴とする請求項1〜4に記載のアクリル系粘着剤組成物。
  6. 前記請求項1〜5のいずれか1項に記載のアクリル系粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材の片面または両面に有することを特徴とする粘着テープまたは粘着シート。

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