JP2006225437A - 発熱剤及び発熱助剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムから成る化学発熱剤の致命的な欠陥である水素の発生を防止する。
【解決手段】 粉体アルミニウム(Al)21グラムと粉体酸化カルシウム(CaO)14グラムを配合して成る発熱主剤の35グラムと、発熱助剤としてCH3COOHの0.1%水溶液70mLを反応させて、CaOとH2Oの反応により生成されたCa(OH)2 をCH3COOHと反応させて、Ca(CH3COO)2に変換して、Alと反応すべきCa(OH)2 の量を減らすことにより発生する水素の量を抑制し、且つCH3COOHが水に溶解する時の溶解エンタルピ−及びCa(OH)2 がCH3COOHと中和反応してCa(CH3COO)2が生成するときの生成エンタルピーを熱量として利用し、両反応熱の総和として約3886cal/g以上の熱量を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、発熱剤及び発熱助剤に関する。より詳細に述べると、本発明は、発熱主剤と発熱助剤との組合わせから成り、発熱主剤が粉体アルミニウム、及び粉体酸化カルシウムを含み、発熱助剤が特定の官能基を含む化合物である発熱剤であって、水素を発生しない発熱剤、及び発熱助剤に関する。
本発明で使用する用語「発熱主剤」は、所要の熱量の大部分の発生に寄与する粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを含む組組成物と定義する。また、本発明で使用する用語「発熱助剤」は、水に溶解したときの粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを含む組組成物と反応すると同時に溶解エンタルピー(ΔsolH°(KJmol-1)及び水和エンタルピー(ΔhydH(KJmol-1))により熱量を発生し、所要の熱量に寄与する化合物と定義する。
水と反応させて発熱させる、いわゆる「化学発熱剤」は、従来から各種のタイプが提案されている。代表的なものは、酸化カルシウム(生石灰)と水の発熱反応を利用するものが主流を占めている。
ところで、化学発熱剤を使用して、駅弁等調理済み食品を喫食できるように加熱するためには、反応後速やかに90℃以上に昇温し、その温度を少なくとも20分間維持させることが必要である。しかしながら、酸化カルシウムと水との反応による発熱量は小さいので、反応後速やかに90℃以上に昇温し、その温度を少なくとも20分間維持させるためには、酸化カルシウムを大量に使用することが必要となり、そのことは、加熱調理容器の質量と容量が大きくなるという欠点があった。さらに、酸化カルシウムと水との反応による発熱剤は、酸化カルシウムの量と発熱温度との相関関係をあらかじめ理論計算することが難しく、そのために温度制御が難しいという欠点があった。
上述した酸化カルシウムと水との反応による発熱剤の欠点を改良するものとして、粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物と水を反応させる発熱剤が提案された。
特開平11−146835号公報、特開平3−91588号公報、特開2000−107038号公報、特開2001−226668号公報は、粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物と水を反応させる発熱剤を開示している。然しながら、粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物と水を反応させるこれら従来技術の発熱剤は、必然的に水素を発生するという致命的な欠点がある。粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物を水と反応させる限り、水素の発生を防止することは不可能である。水素は可燃性で、量によっては爆発するので、この欠点は深刻である。
本発明者は、粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物を水と反応させずに、水に代わる発熱助剤と反応させることを検討し、従来技術の欠点を解消した。
特開平11−146835号公報 特開平3−91588号公報 特開2000−107038号公報 特開2001−226668号公報
発明が解決しようとする課題は、粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物を常水と反応させずに、常水と反応させたときと同程度の発熱挙動を示し、且つ、水素を発生させないようにすることである。
本発明者は課題を解決するための手段を策定するために、先ず、粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物と水と反応させた場合の反応挙動を理論的に検討した。
粉体酸化カルシウムと粉体アルミニウムを含む混合物と水と反応させた場合、反応式(1)に示したように、先ず、酸化カルシウムと水が反応して多量の熱を発生しながら水酸化カルシウムを生成する:
CaO+H2O=Ca(OH)2+15.2Kcal (1)
発熱量をグラム当たりに換算すると、CaOの分子量は56.08であるので、271cal/gになる。
(1)の反応の結果、水溶液は生じた水酸化カルシウムの加水分解の結果、強いアルカリ性を呈す。この段階ではまだ、水素は発生しない。
一方、アルミニウム粉末は、下記の式(2)に従って水酸化カルシウムと急激に反応してアルミン酸カルシウムと水素を与える:
2Al+3Ca(OH)2=3CaO・Al23+3H2 (2)
この時発生する水素は、Alを1モル(13g)使用した場合、発生する水素の量は3/2モルである。Boyle-Gay-Lussacの法則により、気体の種類に関係なく、気体1モルは22.4Lを占めるので、3/2モルの水素は、33.6Lである。また、発生する熱量は約47k/calである。即ち、Alの分子量は13であるので、約3615cal/gになる。
尚、(2)の反応で生成するアルミン酸カルシウムは、一つの化学式で表現することは不可能で、3CaO・Al2O3の他に、CaO・Al2O3,Ca3[Al(OH)6]2,2Ca(OH)2・Al(OH)3・5/2H2O,CaO・2Al2O3等がある。従って、式(2)は、アルミニウムと水酸化カルシウムの代表的な反応の一つであると理解されるべきである。
本発明者は、更に以下のように理論的考察を行った。
(2)の反応において水素の発生を抑えるには、反応系に存在す水酸化カルシウム(CaOH2)の量をできるだけ少なくすることである。水酸化カルシウムは、水溶液中で加水分解して強いアルカリ性を示すので、酸性の発熱助剤を添加することにより酸−アルカリの中和反応を起こさせることにより、水酸化カルシウムの量を少なくすることができる。ただし、所要の発熱量を得るためには、アルミニウム粉末と水酸化カルシウムを反応させることが必要である。所要の発熱量を発生するのに最低限必要な量の水酸化カルシウムは反応系に残しておかなければならない。従って、添加する酸性の発熱助剤の量は、水素の発生をできるだけ抑制することができる量と、アルミニウム粉末と水酸化カルシウムが反応して所要の発熱量を発生するのことができる量との相関関係によって決定しなければならない。
添加する酸性の発熱助剤を決定するに当たって、次ぎに重要な要件は、発熱助剤の種類である。本発明の発熱剤は、食品を加熱するのに使用することがあるので、添加する発熱助剤は、食品関係の各種法規上容認されるのでなければならない。また、食品に悪影響を与える臭気を発生するものであってはならない。さらに、発熱剤を収納している不織布を損傷するものであってはならない。また、水に溶解したときの溶解エンタルピ−及び水酸化カルシウムと中和反応した時の生成エンタルピ−を発生熱量として利用できるものであることが好ましい。
そこで、発熱助剤として、水に完全に溶解し、且つ、水酸化アルカリである水酸化カルシウムと反応して水に可溶の塩を生成する有機酸を検討した。その結果、次のような官能基を含む化合物が有効であることを確認した。RCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)。
発熱助剤として、官能基としてRCOOHを含む化合物としては、酢酸
(CH3COOH)、安息香酸(C762)、シュウ酸(C224)、酒石酸(C466)等が例示される。たとえば、酢酸(CH3COOH)を含む水溶液を反応式(2)で表される反応系に入れると、下記の反応式(3)で示したように先ずCa(OH)2 が2(CH3COOH)と反応してCa(CH3COO)2と水を発生する。
kAl+lCa(OH)2+m(CH3COOH)+nH2O →xCa(CH3COO)2+yH2O +zΔsolH°(KJmol-1 )(3)
この場合、Ca(OH)2とCH3COOHの化学両論量にするとCa(OH)2 が完全に反応して、
Alと反応するCa(OH)2が失われるので、CH3COOHを理論計算量より少な目にすることが重要である。この反応により、酢酸(CH3COOH)が水に溶解する時の、溶解エンタルピ−及びCa(OH)2 がCH3COOHと中和反応してxCa(CH3COO)2が生成するときの生成エンタルピーが熱量として利用できる。
参考までに、酢酸(CH3COOH)を水へ溶解した時の標準溶解エンタルピー(ΔsolH°)を計算すると、酢酸(CH3COOH)を水55.52モルに溶解したときのΔsolH°=−1.67kJmol-1である。また、Ca(OH)2
CH3COOHと中和反応して生成するCa(CH3COO)2の水和エンタルピー(ΔhydH°)を計算すると、水1モルの場合、ΔhydH°=−6.7kJmol-1である。これらのエンタルピーを、CaOとH2Oを反応させたときに発生する熱量15.2Kcalと一緒に利用することができる。
発熱助剤として、官能基としてRSO3Hを含む化合物としては、メタンスルホン酸(CH3SO3H) 、ベンゼンスルホン酸(C65SO3H)、p−トルエンスルホン酸(CH364SO3H),ナフタリンスルホン酸、ナフタリン−p−スルホン等が例示される。たとえば、メタンスルホン酸(CH3SO3H)を含む水溶液を反応式(2)で表される反応系に入れると、下記の反応式(4)で示したように、先ずCa(OH)2 が2(CH3SO3H)と反応して、Ca(CH3SO3H)2と水を発生する。
kAl+lCa(OH)2 +m(CH3SO3H)+nH2O →xCa(CH3SO3H)2+yH2O +zΔsolH°(KJmol-1)(4)
この場合、Ca(OH)2とCH3SO3Hの比率を化学両論量にすると、Ca(OH)2 が完全に反応して、Alと反応するCa(OH)2が失われるので、CH3SO3Hを理論計算量より少な目にすることが重要である。この反応により、メタンスルホン酸(CH3SO3H)が水に溶解する時の溶解エンタルピ−及びCa(OH)2 がCH3SO3Hと中和反応して、Ca(CH3SO3H)2が生成するときの生成エンタルピーが熱量として発生する。
発熱助剤として、官能基としてRSO2Hを含むスルフィン酸を反応式(2)で表される反応系に入れると、下記の反応式(5)で示したように、先ずCa(OH)2 が2(RSO2H)と反応してCa(RSO2)2と水を発生する。
kAl+lCa(OH)2 +m(RSO2H)+nH2O →xCa(RSO2)2+yH2O +zΔsolH°(KJmol-1)(5)
この場合、Ca(OH)2とRSO2Hの比率を化学両論量にすると、Ca(OH)2 が完全に反応して、Alと反応するCa(OH)2が失われるので、RSO2Hを理論計算量より少な目にすることが重要である。この反応により、スルフィン酸が水に溶解する時の溶解エンタルピ−及びCa(OH)2 が、スルフィン酸と中和反応してCa(RSO2)2が生成するときの生成エンタルピーが熱量として発生する。
発熱助剤を使用するときは、水溶液として使用することが好ましい。実験を重ねた結果、発熱助剤の水溶液の最適濃度は、0.1〜1.00%であることを確認した。発熱助剤水溶液の濃度が0.1%以下の場合、水素の発生を抑制する効果が低く、逆に1.00%以上になると、発熱反応が不規則になり、所要の発生熱量を得ることが難しくなるので好ましくない。
本発明の発熱主剤は、粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを主成分として含有するものである。 粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムの質量比率は、発熱主剤の総質量当たり70〜85%の粉体アルミニウム及び15〜30%の粉体酸化カルシウムが好ましい。粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムの質量比がこの範囲を超えると、実用上反応制御が難しくなり、発熱効率が低下し、且つ所要の熱量を得ることが困難になるので好ましくない。
本発明で使用する酸化カルシウムは、各種の品級のものが使用できるが、反応速度を高め且つなるべく大量の反応熱を得るためにも、酸化カルシウムはできるだけ不純物が少ないものが好ましい。従って、本発明で使用される酸化カルシウムは、CaO含量が90%以上で不純分が3.2%以下、CO2が2.0%以下、より好ましくは、CaO含量が93%以上で不純分が3.2%以下、CO2が2%以下、最も好ましくは、CaO含量が95%以上で不純分が1.8%以下、CO2が0.9%以下のものが好ましい。
酸化カルシウムの粒度は、小さければ小さい程、反応速度は向上するが、逆に取り扱い難くなるので、本発明では、100メッシュ(−150μm90%以上)〜200メッシュ(−75μm95%以上)の間のものが好ましい。
本発明で使用されるアルミニウムは純度99.7%以上のもので、見掛密度が0.8〜1.1g/cm3の範囲で、−330メッシュ(−45μm)が35〜60,+330メッシュ(+45μm)が15〜30,+235メッシュ(+63μm)が5〜15,+140メッシュ(+106μm)が7>の粒度分布を有するもの、若しくは純度99.7%以上のもので、見掛密度が0.8〜1.1g/cm3の範囲で、−330メッシュ(−45μm)が40〜60,+330メッシュ(+45μm)が15〜30,+235メッシュ(+63μm)が15>、+200メッシュ(+75μm)が10>の粒度分布を有するもの、或いは純度99.7%以上のもので、見掛密度が0.8〜1.1g/cm3の範囲で、−330メッシュ(−45μm)が70〜90,+330メッシュ(+45μm)が30>、+235メッシュ(+63μm)が3>、+200メッシュ(+75μm)が2>の粒度分布を有するものが使用されるが、反応速度、取り扱いが容易であること、コスト等の観点から、純度99.7%以上のもので、見掛密度が0.8〜1.1g/cm3の範囲で、−330メッシュ(−45μm)が40〜60,+330メッシュ(+45μm)が15〜30,+235メッシュ(+63μm)が15>、+200メッシュ(+75μm)が10>の粒度分布を有するものが最も好ましい。
従って、上記課題は、発熱主剤と発熱助剤との組合わせから成る発熱剤において、発熱主剤として粉体アルミニウム及び粉体酸化カルシウムを含む組成物を使用し、発熱助剤として、官能基としてRCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)を含む化合物を使用することによって解決される。
さらに、上記課題は、発熱主剤を、発熱主剤の総質量当たり70〜85%の粉体アルミニウム、及び15〜30%の粉体酸化カルシウムを含むものとすることにより解決される。
さらに、上記課題は、発熱助剤を、0.1〜1.00%の水溶液とすることにより解決される。
さらに、上記課題は、官能基としてRCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)を含む化合物を含み、粉体アルミニウム、及び粉体酸化カルシウムを含む発熱剤用発熱助剤のよって解決される。
本発明によると、次ぎのような効果が奏せられる。
(1)請求項1に記載した発明によると、発熱剤を、発熱主剤と発熱助剤分離し、発熱主剤として、粉体アルミニウム、及び粉体酸化カルシウムを含む組成物を使用し、発熱助剤として、官能基としてRCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)を含む化合物を使用し、両者を反応させることにより、水素の発生を極めて顕著に抑制することができ、且つ、所要の熱量を発生することができる。
(2)請求項2に記載した発明によると、発熱主剤を、発熱主剤の総質量当たり70〜85%の粉体アルミニウム、及び15〜30%の粉体酸化カルシウムを含むものとすることにより、実用上の反応制御の実施下に発熱効率よく所要の熱量を発生させることができる。
(3)請求項3に記載した発明によると、水素の発生を極めて顕著に抑制すると共に、発熱反応を規則的に行わせ、所要の発生熱量を得ることができる。
(4)請求項4に記載した発明によると、発熱助剤として独立した商品として商取引の対象とすることができる。
[実施例]
発熱助剤として、官能基としてRCOOHを有する化合物としてCH3COOHの水溶液の濃度を変えて、単位時間毎の発熱温度と、水素の発生の有無を確認する実施例を行った。
発生蒸気温度の比較試験
[実施例1]
粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを1:1質量比で含む発熱主剤35gと、発熱助剤としてCH3COOHの0.1%水溶液70mLで発熱反応を行って、最高温度(℃)到達時間(秒)、5分毎の発熱温度を、パソコンと連動した自動測定器で測定した。
[比較例1]
比較のため純水(常水)70mLを使用した以外は実施例1と同じ実験を行って得た結果を表1に併記する。
Figure 2006225437
[実施例2〜10]
実施例1と同じ発熱主剤35gを使用し、CH3COOHの水溶液濃度を0.1
%(実施例2)、0.3%(実施例3)、0.4%(実施例4)、0.5%(実施例5)、0.6%(実施例6)、0.7%(実施例7)、0.8%(実施例8)、0.9%(実施例9)、1.00%(実施例10)とし、実施例1と同じ手順で実験を行った。
[比較例2〜10]
比較のため純水(常水)70mLを使用した以外は実施例1と同じ実験を行って得た結果を表2に併記する。
Figure 2006225437
[実施例11〜20]
粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを2:1質量比で含む発熱主剤35g
を使用し、CH3COOHの水溶液濃度を0.1%(実施例11)、0.2%(実
施例12)、0.3%(実施例13)、0.4%(実施例14)、0.5%(実
施例15)、0.6%(実施例16)、0.7%(実施例17)、0.8%(実
施例18)、0.9%(実施例19)、1.00%(実施例20)とし、実施例
1と同じ手順で実験を行った。
[比較例11〜20]
比較のため純水(常水)70mLを使用した以外は実施例11〜20と同じ
験を行って得た結果を表3に併記する。
Figure 2006225437
[実施例21〜30]
粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを1.5:1質量比で含む発熱主剤35gを使用し、CH3COOH水溶液濃度を0.1%(実施例21)、0.2%(実施例22)、0.3%(実施例23)、0.4%(実施例24)、0.5%(実施例25)、0.6%(実施例26)、0.7%(実施例27)、0.8%(実施例28)、0.9%(実施例29)、1.00%(実施例30)とし、実施例1と同じ手順で実験を行った。
[比較例21〜30]
比較のため純水(常水)70mLを使用した以外は実施例21〜30と同じ実験を行って得た結果を表4に併記する。
Figure 2006225437
水素発生確認試験
[実施例31〜40]
粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを1.5〜2:1質量比で含む発熱主剤35gと、CH3COOH水溶液濃度を0.1%(実施例31)、0.2%(実施例32)、0.3%(実施例33)、0.4%(実施例34)、0.5%(実施例35)、0.6%(実施例36)、0.7%(実施例37)、0.8%(実
施例38)、0.9%(実施例39)、1.00%(実施例40)とし、水素発生確認試験を行って得た結果を表5に併記する。
[比較例31〜40]
比較のため純水(常水)70mLを使用した以外は実施例31〜40と同じ実験を行って得た結果を表5に併記する。
尚、表5において、タイプ1容器、タイプ2容器、及びタイプ3容器は、それぞれ下記による水素発生確認試験を意味する。
1.タイプ1容器
上部に蓋体を有する容積約800mLの丸形ステンレス容器内に粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを含む発熱主剤と、発熱助剤を入れて反応させ、蓋を開けて容器の高さスレスレにライターを当て、引火するか否か確認した。
2.タイプ2容器
上部に蒸気噴出孔(φ6m/m)を有し、タテ250m/m、ヨコ20m/mのナイロンラミネート製袋に粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを含む発熱主剤と、発熱助剤を入れて反応させ、蒸気噴出孔直近にライターを当て、引火するか否か確認した。
3.タイプ3容器
上部に蓋体を有する容積約1100mLの角形ステンレス容器内に粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを含む発熱主剤と、発熱助剤を入れて反応させ、蓋を一定に開口して、容器から50m/mの位置でライターを当て、引火するか否か確認した結果である。
Figure 2006225437
[実施例41〜50]
官能基としてRSO3Hを有する化合物としてメタスルホン酸を使用したことを除いて実施例1〜10と同じ手順で実施例41〜50を行って実施例1〜10と同じ結果を得た。また、水素発生確認試験を実施例31〜40,比較例31〜40と同じ手順で行って表5と同じ結果を得た。
[実施例51〜60]
官能基としてRSO2Hを有する化合物としてメタスルフィン酸を使用したことを除いて実施例1〜10と同じ手順で実施例51〜60を行って実施例1〜10と同じ結果を得た。また、水素発生確認試験を実施例31〜40,比較例31〜40と同じ手順で行って表5と同じ結果を得た。
以上詳述したように、本発明の発熱剤は、粉体アルミニウムと粉体酸化カルシウムを含む組成物と使用するものであるが、発熱助剤として、官能基としてRCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)を含む化合物を使用することにより、所要の熱量を発生することができ、且つ従来の同種の発熱剤の致命的な欠陥であった水素の発生を防止することができるので、極めて安全に使用でき、発熱剤としての用途が拡大され、発熱助剤も独立した商品として商取引の対象になる。

Claims (4)

  1. 発熱主剤と発熱助剤との組合わせから成る発熱剤であって、
    (1)発熱主剤が、粉体アルミニウム、及び粉体酸化カルシウムを含むこと、
    (2)発熱助剤が、官能基としてRCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)を有する化合物を含むことを特徴とする発熱剤。
  2. 発熱主剤が、発熱主剤の総質量当たり70〜85%の粉体アルミニウム、及び15〜30%の粉体酸化カルシウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の発熱剤。
  3. 発熱助剤が、0.1〜1.00%の水溶液である請求項1又は2に記載の発熱剤。
  4. 官能基としてRCOOH、RSO3H、RSO2H、RCONHCOR’、ArSO2NH、ArSO2NHR、RCH2NO2、又はR2CHNO2(R及びR’は水素、又はアルキル基、Arはアリ−ル基である)を含む化合物を含み、粉体アルミニウム、及び粉体酸化カルシウムを含む発熱剤用発熱助剤。
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