JP2006224602A - 液体吐出ヘッドおよび液体吐出方法および該ヘッドを用いた記録装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドおよび液体吐出方法および該ヘッドを用いた記録装置 Download PDF

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Akira Asai
朗 浅井
Keiichi Murai
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Abstract

【課題】 省エネ型吐出ヘッドの提供。
【解決手段】 厚みを熱伝導距離よりも薄くした宙空ヒータ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流路内の液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出方法及び記録装置に関するものである。
従来から液体吐出装置は、微細加工、実験分析、画像形成等の様々な分野で応用されているが、ここではインクジェットによる記録方法を例にとって説明する。
インク滴を吐出し、これを被記録媒体上に付着させて画像形成を行なうインクジェット記録方法は、高速記録が可能であり、また記録品位も高く、低騒音であるという利点を有している。さらに、この方法はカラー画像記録が容易であって、普通紙等にも記録でき、さらに装置を小型化し易いといった多くの優れた利点を有している。
このようなインクジェット記録方法を用いる記録装置には、一般にインクを飛翔インク滴として吐出させるための吐出口と、この吐出口に連通するインク路と、このインク路の一部に設けられ、インク路内のインクに吐出のための吐出エネルギーを与えるエネルギー発生手段とを有する記録ヘッドが備えられる。例えば、特公昭1−59911号、特公昭61−59912号、特公昭61−59913号、特公昭61−59914号の各公報には、エネルギー発生手段として電気熱変換体を用い、電気パルス印加によってこれが発生する熱エネルギーをインクに作用させてインクを吐出させる方法が開示されている。
上記各公報に開示されている記録方法は、熱エネルギーの作用を受けたインクに気泡が発生し、この気泡の急激な膨張に基づく作用力によって、記録ヘッド部先端の吐出口よりインクを吐出し、この吐出インク滴が被記録媒体に付着して画像形成を行なうものである。この方法によれば記録ヘッドにおける吐出口を高密度に配設することができるので、高解像度、高品質の画像を高速で記録することができ、この方法を用いた記録装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどにおける情報出力手段として用いることができる。
このインクジェット記録方式においては、上述のように電気熱変換体すなわち液体を加熱するための発熱体素子が必要であり、従来は薄膜抵抗体を流路内の壁面に設置し、該薄膜抵抗体の2辺に電気パルスを印加するための電極を接続したものが用いられていた。
しかしながら、上記したように薄膜抵抗体を壁面に設置した場合は、該薄膜抵抗体で発生した熱エネルギーが、かなりの割合で壁面に散逸してしまう場合があった。これにより、熱エネルギーを発泡のエネルギーに変換する効率が低下し、消費電力が大きくなってしまう場合があった。この問題点を解決するために、特開昭55−57477ならびに特開昭62−94347号公報には、発熱体素子を部分的に流路内の空間に空中に延在させて設け、これにより発熱体素子からプリントヘッド本体乃至は基板に熱が散逸されることを極力防止し、発熱体に投入した電気エネルギーを効率良く発泡のエネルギーに変換することにより、消費電力を低減させる装置が開示されている。
特開昭55−57477号公報 特開昭62−94347号公報
しかしながら、投入した電気エネルギーを発泡エネルギーに変換する効率を改善した上記従来技術では、抵抗発熱体に与えるパルス幅と発熱体の熱物性値および厚さによって、投入した電気エネルギーが十分にインクの温度上昇に使われない恐れがあり、この場合には、投入した電気エネルギーが効率良く発泡エネルギーに変換されない問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、発熱体素子に投入した電気エネルギーを効率良くインクの温度上昇に利用できる液体吐出ヘッドを提供することであり、さらには消費電力が低い記録装置を提供することである。
本発明の液体吐出ヘッドは、液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出するインクジェット記録用ヘッドにおいて、液滴吐出口と、該液滴吐出口に連通して配置された液体を満たすための流路と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体と、該発熱体を一定期間発熱させる発熱駆動手段を備え、前記発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄いことを特徴としている。
また、本発明の液体吐出ヘッドは、特に、前記発熱体の各部の主要な熱拡散率をκ、前記加熱期間をΔtとするとき、前記発熱体の各部の厚みd1−3を各々κΔtの平方根の2倍以下とすることを特徴としている。
本発明の液体吐出方法は、液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出するインクジェット記録用ヘッドにおいて、液滴吐出口と、該液滴吐出口に連通して配置された液体を満たすための流路と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で発熱体と、該発熱体を一定期間発熱させる発熱駆動手段を備え、前記発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄くなるように前記発熱駆動手段の発熱期間を調整して液滴を吐出させることを特徴としている。
本発明の記録装置は、液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出するインクジェット記録用ヘッドにおいて、液滴吐出口と、該液滴吐出口に連通して配置された液体を満たすための流路と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体と、該発熱体を一定期間発熱させる発熱駆動手段を備え、前記発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄いことを特徴とする液体吐出ヘッドを有する記録装置である。
(発明の作用)
流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄くすることにより、発熱体で発生する熱エネルギーを吐出液体に効率良く伝達できる。
詳しく述べると、保護膜層の厚さd1を加熱期間の保護層の熱伝達距離よりも薄くすると、発熱体の熱エネルギーが保護層表面の吐出液体に伝わり易くなり、発熱体で発生する熱エネルギーを吐出液体に効率良く伝達できる。また、発熱抵抗体層の厚さd2を加熱期間の抵抗体層の熱伝達距離よりも薄くすると、発熱体の温度上昇に使われる熱エネルギーを小さくできると同時に発熱体の内部及び表面で発生する熱エネルギーが抵抗層の表面に伝わり易くなるため、発熱体で発生する熱エネルギーを吐出液体に効率良く伝達できる。また、発熱抵抗体層間の厚さd3を加熱期間の抵抗体層間の絶縁体の熱伝達距離よりも薄くすると、2つの抵抗発熱体の熱エネルギーが互いに絶縁層を通過して吐出液体の温度上昇に有効活用されるため、抵抗発熱体で発生する熱エネルギーを吐出液体に効率良く伝達できる。このようにして、従来、基板に逃げていたエネルギーの一部を有効に利用できるようになり、投入する電気エネルギーに対してインクの温度上昇に使われるエネルギーの割合を改善できる。
また、熱伝導距離は、解析解より、熱拡散率をκ、加熱期間をΔtとするとき、κΔtの平方根の2倍程度と考えられる。よって、前記発熱体の各部の主要な熱拡散率をκ、前記加熱期間をΔtとするとき、前記発熱体の各部の厚みd1、または、d2、またはd3をκΔtの平方根の2倍以下とすることにより、発熱体で発生する熱エネルギーを吐出液体に効率良く伝達できるようになる。
以上説明したように、本発明の液体吐出装置型吐出ヘッドでは、発熱体素子を流路内壁から浮かせた状態で支持することで、発熱体で発生した熱が基板に散逸するのを防ぎ、さらに、発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱開始から発泡まで期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄くすることにより、発熱体の内部または表面で発生する熱が発熱体の両面の温度上昇に有効に寄与できる。これによって、従来、基板に逃げていたエネルギーの一部を有効に利用できるようにして、投入する電気エネルギーに対して、インクの温度上昇に使われるエネルギーの割合を増加させる効果がある。また、これによって、高解像度・高速印字が可能で、従来と比較して消費電力が低い吐出装置を提供することが可能となる効果がある。
本発明の液体吐出ヘッドでは、液体が満たされた流路の内壁面より浮かせた状態で支持して発熱体を設置することにより、ヘッド本体や基板への熱の散逸を防止することができ、発熱体に投入した電気エネルギーを効率良く発泡エネルギーに変換することができる。発熱体の支持構造は、液体の吐出口方向を塞がないようにするのであれば、両持ち梁状でも片持ち梁状でも良い。発熱体の形状は、平板形状とした場合に特に効率の損失が小さいが、これ以外の形状であっても良い。発泡面は、平板形状の発熱体の場合、最も面積が広い面であることが多い。発泡面が平板の他の面となる場合や平板形状以外の発熱体を用いる場合でも、発泡面を吐出方向と略平行にすれば良い。
また、本発明の液体吐出ヘッドでは、平板形状の発熱体を用いた場合に、発熱体の面積が最も広い面を発泡面とし、その両面に気泡を発生させることにより、従来技術の壁面に設置された発熱体と比較して、気泡の体積が約2倍となり液体の吐出エネルギーを向上させることもできる。もしくは、従来技術と比較して少ない消費電力で同等の吐出エネルギーを得ることができる。
また、本発明の液体吐出ヘッドでは、平板形状の発熱体を用いた場合に、発熱体の面積が最も広い面を発泡面とし、その両面に同時に気泡を発生させることにより、吐出特性を安定させることができる。発熱体両面で、同時に気泡を発生させるためには、例えば、発熱体を膜沸騰が生じる温度まで急速に加熱すれば良い。これにより、発熱体の温度は短時間で一様に発泡温度以上に上昇するので、発熱体両面での発泡時間のばらつきが小さくなり、発熱体両面で同時に気泡を発生させることができる。
また、本発明の液体吐出ヘッドでは、発生した気泡を液滴吐出口近傍で外気と連通させることにより、吐出する液体の体積が一定となり、液体の吐出特性を安定させることができる。気泡と外気を連通させるためには、例えば、発熱体素子と液体吐出口の距離を短くする、駆動電圧を大きくすることにより気泡の体積を大きくする等の方法が挙げられる。
また、本発明の記録装置は、上記した記録ヘッドを複数備えることにより高速な記録が可能となり、さらに記録ヘッドの各発熱体に膜沸騰を生じさせる電気信号を供給する手段を備えることにより安定した記録が可能となる。
また本発明の記録装置では、上記した液体吐出方法を用いて液体を吐出することにより、高解像度・高速印字が可能で高品位な記録を実現することが可能となる。
以下に具体的な実施例を示すが、基板、天板、流路、発熱体、液滴吐出口等の寸法や形状や材質、駆動条件等は一例であり、設計事項として任意に変更できるものである。
以下、実施例を用いて本発明を、より詳細に説明する。
(第1実施例)
図1は、本発明の液体吐出装置の特徴を示す図である。同図(a)は本発明の断面の特徴を示し、液滴吐出口10と、液滴吐出口10に連通して配置された液体を満たすための流路15と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体1と、該発熱体を一定期間Δt発熱させる発熱駆動手段2を備えている。また、同図(a)において、21は液室、22は吐出液滴、23は発熱体1による液体の加熱によって発生する気泡を示し、24−25は流路と液室を構成する基板を示す。また、同図(b)は流路の内壁面より浮かせた状態で支持した前記発熱体1の構造と特徴を示し、前記発熱体1の保護膜層11の厚さd1、または、抵抗発熱体層12の厚さd2、または、抵抗発熱体層間の厚さd3が前記加熱期間Δtに各部で伝達される熱の伝達距離L1−3よりも各々薄いことを示している。ただし、宙空に配置した前記発熱体1は、保護層11がない場合や、抵抗発熱体層が単一であり抵抗発熱体層間の絶縁層12がない場合も含む。また、熱駆動期間Δtに各部で伝達される熱の伝達距離L1−3は、特に、前記発熱体の各部の主要な熱拡散率をκ、前記発熱駆動期間をΔtとするとき、κΔtの平方根の2倍以下とする。ここで、主要な熱拡散率とは、単一材料の場合には、該材料の熱拡散率そのものであり、複数材料の場合には、最も厚い層の熱拡散率とする。
実施例1の吐出ヘッドは、図2に示すように、特に、前記発熱体が絶縁層の両面に薄膜抵抗体を配置した積層構層を備え、該絶縁層の熱拡散率をκ、前記加熱開始から発泡まで期間をΔtとするとき、前記絶縁層の厚みd3をκΔtの平方根の2倍以下とするものであり、絶縁層としては例えばSiO2膜を用い、薄膜抵抗体としては、例えば、厚さ0.05μmの窒化タンタルを用いる。
具体的には、単結晶シリコン基板24上に流路11となる溝をエッチングにより形成し、厚さd3のSiO2絶縁層13の両面に厚さ0.05μmの窒化タンタルの抵抗発熱層12を形成した平板形状の発熱体素子1を溝に対して両持ち梁状となるように配置し、該発熱体素子の両端に電極(不図示)を形成し、流路11となる溝を形成した単結晶シリコンよりなる天板25を前記基板に張合わせ、液滴吐出口10を形成したものである。前記発熱体素子1の各面のうち、最も面積が広い面において気泡は主として発生する。図1に示した通り、発熱体素子1の各面のうち最も面積が広い面、すなわち気泡が主として発生する面(以下、発泡面と記述する。)は、液体吐出方向に対して平行となるように配置されている。
図3は、図2に示した素子の抵抗体層を単位時間単位面積当たり1.995[GW/m2]の電力で発熱させる場合について、SiO2絶縁層部の厚さd3がSiO2絶縁層部の熱伝導距離L3以下となる領域31を示す図である。図2において、発泡に必要なパルス幅ΔtはSiO2の厚みd3を増加させると増加し、SiO2部の熱伝導距離L3はΔtの平方根に比例して増加する。
図4は、領域31にSiO2の膜厚を設定すると従来型の基板に貼り付けたヒータに比べて、高い効率で、発熱体に投入したエネルギーを吐出液体に付与することを示す。図4において、従来型のヒータはSi基板の上に厚さd3のSiO2層と厚さ0.05μmの窒化タンタルを積層したものとした。また、図の縦軸は、発泡時までに発熱体に投入する電気エネルギーに対して、吐出液体(ここでは、水)の温度上昇に使われるエネルギーの比率を示すものであり、この比率は、投入する電気エネルギーから吐出液体の熱エネルギーへの変換効率を示す。
次に、本実施例の吐出ヘッドの液体吐出原理を説明する。流路11が液体を満たした状態で、発熱体素子1に駆動装置2によって、パルス電圧を印加することにより、発熱体の温度を、膜沸騰が生じる温度(300℃以上)まで急速に上昇させる。これにより、発熱体の発泡面の両面に、同時に気泡23が発生し、急激に膨張を始める。さらに気泡は膨張を続け、液滴を液滴吐出口10側に押し出す。さらに気泡が膨張すると、独立した液滴22が形成され、液滴吐出口から吐出する。その後、液滴に取り込まれずに流路内に残った液体は、液体供給口207側の液体と合体して初期状態に戻る。
この吐出ヘッドに、例えば、C.I.フードブラック23.0重量%、ジエチレングリコール15.0重量%、N−メチル−2−ピロリドン5.0重量%、イオン交換水77.0重量%よりなる各配合成分を容器中で撹拌し、均一に混合溶解させた後、孔径0.45μmのポリフッ化エチレン系繊維製フィルタで濾過して得た粘度2.0cps(20℃)のインクを流路に供給し吐出させる。この場合、吐出ヘッドの発熱体の加熱条件を、電圧6.9V、パルス幅1.4μsec程度で、吐出口よりインクを吐出させることができる。
(第2実施例)
図5は実施例2の宙空発熱体の特徴を示す図であり、実施例2は特に、前記発熱体が薄膜抵抗体の両側に保護層を配置した積層構造を備え、該保護層の主要な熱拡散率をκ、前記加熱期間をΔtとするとき、前記保護層の厚みd1をκΔtの平方根の2倍以下とすることを特徴とする。
ここで、保護層は厚さ0.8μmの窒化珪素層と厚さ0.26μmのタンタル薄膜層からなり、発熱体は、厚さ0.05μmの窒化タンタルである。また、保護層の主要な熱拡散率は窒化珪素の熱伝導率である。いま、例えば、加熱期間をΔt=3.3μsとすると、保護層におけるκΔtの平方根の2倍は、3.46μm程度となり、保護層厚d1=1.06μmよりも十分に長く、熱を効率的に表面に伝え、投入したエネルギーを効率的に熱エネルギーに変換することができる。具体的には、抵抗発熱体に単位面積あたり1.0[GW]の電力を3.3μsの期間投入すると、約2.78μs後に発泡させることができる。この時、発泡までに投入する電気エネルギーから吐出液体から熱エネルギーに変換される効率は、40.2%と高い効率となる。
本発明の特徴を示す図。 本発明の実施例1の特徴を示す図。 熱伝導距離と絶縁層の厚みの関係を示す図。 絶縁層の厚みと効率の関係を示す図。 本発明の実施例2の特徴を示す図。
1 発熱体
2 駆動装置
10 吐出孔
12 保護層
13 抵抗発熱体層
14 絶縁層
15 流路
21 液室
22 液滴
23 気泡
24,25 基板

Claims (7)

  1. 液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出するインクジェット記録用ヘッドにおいて、液滴吐出口と、該液滴吐出口に連通して配置された液体を満たすための流路と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体と、該発熱体を一定期間発熱させる発熱駆動手段を備え、
    前記発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄いことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 特に、前記発熱体の各部の主要な熱拡散率をκ、前記加熱期間をΔtとするとき、前記発熱体の各部の厚みd1−3を各々κΔtの平方根の2倍以下とすることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 特に、前記発熱体が絶縁層の両面に薄膜抵抗体を配置した積層構造を備え、該絶縁層の熱拡散率をκ、前記加熱期間をΔtとするとき、前記絶縁層の厚みdをκΔtの平方根の2倍以下とすることを特徴とする請求項1−2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 特に、前記発熱体が薄膜抵抗体の両側に保護層を配置した積層構造を備え、該保護層の主要な熱拡散率をκ、前記加熱開始から発泡まで期間をΔtとするとき、前記保護層の厚みd1をκΔtの平方根の2倍以下とすることを特徴とする請求項1−2に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出するインクジェット記録用ヘッドにおいて、液滴吐出口と、該液滴吐出口に連通して配置された液体を満たすための流路と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体と、該発熱体を一定期間発熱させる発熱駆動手段を備え、前記発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄くなるように前記発熱駆動手段の発熱期間を調整して液滴を吐出することを特徴とする液体吐出方法。
  6. 液体を加熱して発泡させ、発生気泡を利用して液体を吐出するインクジェット記録用ヘッドにおいて、液滴吐出口と、該液滴吐出口に連通して配置された液体を満たすための流路と、前記流路の内壁面より浮かせた状態で支持した発熱体と、該発熱体を一定期間発熱させる発熱駆動手段を備え、前記発熱体の保護膜層の厚さd1、または、発熱抵抗体層の厚さd2、または、発熱抵抗体層間の厚さd3が前記加熱期間に各部で伝達される熱の伝達距離よりも各々薄いことを特徴とする液体吐出ヘッドを有する記録装置。
  7. 複数の液体吐出ヘッドを備え、各発熱体に電気信号を供給する手段を備えたことを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
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