JP2006224568A - 液体噴射ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

液体噴射ヘッドおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006224568A
JP2006224568A JP2005043529A JP2005043529A JP2006224568A JP 2006224568 A JP2006224568 A JP 2006224568A JP 2005043529 A JP2005043529 A JP 2005043529A JP 2005043529 A JP2005043529 A JP 2005043529A JP 2006224568 A JP2006224568 A JP 2006224568A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
plane
storage chamber
liquid
path forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005043529A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006224568A5 (ja
JP4415385B2 (ja
Inventor
Nobuaki Okazawa
宣昭 岡沢
Nobuhiko Yamauchi
伸彦 山内
Sumio Arai
澄夫 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005043529A priority Critical patent/JP4415385B2/ja
Priority to US11/357,187 priority patent/US7494206B2/en
Publication of JP2006224568A publication Critical patent/JP2006224568A/ja
Publication of JP2006224568A5 publication Critical patent/JP2006224568A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4415385B2 publication Critical patent/JP4415385B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1621Manufacturing processes
    • B41J2/1626Manufacturing processes etching
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14274Structure of print heads with piezoelectric elements of stacked structure type, deformed by compression/extension and disposed on a diaphragm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/16Production of nozzles
    • B41J2/1607Production of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/1612Production of print heads with piezoelectric elements of stacked structure type, deformed by compression/extension and disposed on a diaphragm
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/11Embodiments of or processes related to ink-jet heads characterised by specific geometrical characteristics

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】流路ユニットを構成する流路形成基板の破損を防止しうる液体噴射ヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】圧力発生室19とインク貯留室17を含む空間が形成された流路形成基板11と、上記流路形成基板11の一面に積層されたノズルプレート10と、上記流路形成基板11の他面に積層された振動板12とを備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、上記流路形成基板11は結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板から形成され、上記流路形成基板11を上記(110)面から異方性エッチングして基板の一面から他面に貫通するインク貯留室17を形成する際に、上記(110)面に対して傾斜する(111)面を現出させて、上記インク貯留室17の内壁面に基板の板面方向に延び、流路形成基板11の内壁面のノズルプレート10側が内側に突出する段部30を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体カートリッジ等から供給された液体を液滴として噴射する液体噴射ヘッドに係るものであり、詳しくは流路ユニットを構成する流路形成基板の破損を防止しうる液体噴射ヘッドおよびその製造方法に関するものである。
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置においては、圧力発生室を加圧する圧力発生手段と、加圧されたインクをインク滴として噴射するノズル開口とを有するインクジェット式の記録ヘッド(液体噴射ヘッド)がキャリッジに搭載されて構成されている。
そして、1枚の基板に複数のノズル開口を配置したマルチノズル型インクジェット式記録ヘッドは、複数のノズル開口が穿設されたノズルプレートと、圧力発生室やインク供給流路となる空間が形成された流路形成基板と、他方の面を封止する振動板とが積層されて接合され、圧電振動子による振動板の変形応力により圧力発生室に圧力を発生させ、ノズル開口からインク滴を噴射させるように構成されている(例えば下記の特許文献1)。
図8および図9は、従来の記録ヘッドにおける流路形成基板50を示す。この流路形成基板50は、列設された圧力発生室51と、上記圧力発生室51の列に沿って設けられ、各圧力発生室51に対してインク供給路52を介して供給するインクを貯留するインク貯留室53とを備えている。この例では圧力発生室51の列が2列形成され、各圧力発生室51の列に対応して1つずつ合計2つのインク貯留室53が設けられている。
上記流路形成基板50は、単結晶シリコン基板を異方性エッチングすることにより圧力発生室51、インク供給路52、インク貯留室53に対応する空間が形成されており、上記インク貯留室53は、基板の一面から他面にわたって上下に貫通する空間として形成されている。
上記記録ヘッドでは、インク貯留室53の圧力発生室51の列方向端部(図8のK部,図9のL部)において、インク貯留室53の幅が先細り状になるように絞ることにより、インク貯留室53端部に滞留した気泡の排出性を向上させている(下記特許文献1参照)。
そして、図10に示すように、上記流路形成基板50では、インク貯留室53の圧力発生室51の列方向端部(図8のK部,図9のL部)において、インク貯留室53の幅が先細り状になった部分に、厚み方向の中央部近傍に、断面三角形の突部54が形成されている。この突部54は、単結晶シリコン基板の異方性エッチングによりインク貯留室53を形成する過程でできるものである。
図11は、上記従来の上記流路形成基板50の製造工程を示す図である。まず、結晶方位(110)面が表面となるよう切り出された単結晶シリコン基板55を準備し、樹脂レジストのフォトエッチングにより、シリコン基板55の両面に酸化シリコン膜56のパターンを形成する(図11(a))。図示の状態では、上記パターニングにより、シリコン基板55の上下面にインク貯留室53となる部分に酸化シリコン膜56が存在しないエッチング領域57が形成されている。
ついで、水酸化カリウム水溶液等のエッチング液で異方性エッチングを行い、単結晶シリコン基板55の上下両面のエッチング領域57表面からエッチングを行う。このとき、上記(110)面に対して約35度傾斜した(111)面が現出してエッチングが進行し(図11(b))、上下両面のエッチング部分が連通して貫通した状態では、上面から現出した(111)面と下面から現出した(111)面とが出会って、2つの(111)面で稜が形成される(図11(c))。
上下の(111)面が出会って稜が形成されると、酸化シリコン膜56の端部、すなわち、酸化シリコン膜56でマスキングされた領域と酸化シリコン膜56が存在しないエッチング領域との境界部分で、上記(110)面に垂直な(111)面が現出してエッチングが進行する(図11(d))。そして、このようなエッチング挙動によって最終的に、インク貯留室53の圧力発生室51の列方向端部に断面三角形の突部54が形成されるのである。
特開2000−62164号
しかしながら、流路形成基板50に、上記のような突部54が形成されると、上記突部54先端の稜の部分と壁面とが接触するところに応力集中が起きやすい。特に、上記突部54が、インク貯留室53の先細り状に絞られた端部に存在すると、その部分により一層応力が集中することとなる。そして、この部分に応力集中が生じると、製造工程におけるハンドリングの際に流路形成基板50に亀裂が入ってしまって不良品となり、製品歩留まりが低下するという問題があった。また、インク貯留室53の内壁面に上記のような突部54が存在すると、インクの流れが突部54に遮られ、インク貯留室53内に滞留する気泡をノズル開口から強制吸引して排出する際の気泡排出性が悪くなるという問題がある。特に、インク貯留室53のノズル列端部近傍は気泡の排出性が問題になりやすい箇所であり、このような場所に突部54が存在するのは、気泡排出性に与える悪影響が大きい。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、流路ユニットを構成する流路形成基板の破損を防止しうる液体噴射ヘッドおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の液体噴射ヘッドは、列設された圧力発生室と上記各圧力発生室に供給する液体を貯留する液体貯留室を含む空間が形成された流路形成基板と、上記流路形成基板の一面に積層されて圧力発生室内の液体を噴射するノズル開口が列設されたノズルプレートと、上記流路形成基板の他面に積層されて上記空間を封止する封止板とを備え、上記流路形成基板は単結晶シリコン基板から形成されるとともに、上記液体貯留室は基板の一面から他面に貫通する空間として形成され、上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部が形成されていることを要旨とする。
また、上記課題を解決するため、本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、列設された圧力発生室と上記各圧力発生室に供給する液体を貯留する液体貯留室を含む空間が形成された流路形成基板と、上記流路形成基板の一面に積層されて圧力発生室内の液体を噴射するノズル開口が列設されたノズルプレートと、上記流路形成基板の他面に積層されて上記空間を封止する封止板とを備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、上記流路形成基板は結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板から形成され、上記流路形成基板を上記(110)面から異方性エッチングして基板の一面から他面に貫通する液体貯留室を形成する際に、上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部を形成することを要旨とする。
すなわち、本発明の液体噴射ヘッドは、上記流路形成基板は単結晶シリコン基板から形成されるとともに、上記液体貯留室は基板の一面から他面に貫通する空間として形成され、上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部が形成されている。このように、上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部を形成することにより、液体貯留室内壁部分の応力集中を緩和し、製造工程におけるハンドリング等の際の流路形成基板の破損を防止し、製品歩留まりが向上する。また、従来のような突部ではなく、段部とすることにより、液体の流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性を向上させる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記流路形成基板は、結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板からなり、上記段部は上記(110)面に対して傾斜する(111)面が現出して形成されたものである場合には、単結晶シリコン基板の異方性エッチング等により段部を形成させやすく、段部が傾斜面であることから、段部と内壁面で形成する隅の角度が大きくなり応力集中の緩和効果が高くなる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記段部は、ノズルプレート側に向かって下り傾斜する傾斜面で形成されている場合には、液体の流れに沿った下り傾斜面となり、液体の流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性が向上する。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記段部は流路形成基板の内壁面のノズルプレート側が内側に突出する段である場合には、単結晶シリコン基板を両面から異方性エッチングすることによる段部の形成が比較的容易に行える。また、液体の流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性が向上する。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記段部は、液体貯留室のノズル列方向の端部に形成されている場合には、当該端部が応力集中による破損の起きやすい場所であることから、この部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板の破損を防止する効果が高い。また、当該端部は気泡の排出性が問題になりやすいところであることから、液体の流れをスムーズにして気泡排出性を向上させる効果が顕著に現れる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記段部は、液体貯留室の端部領域が先細り状に絞られた最端部に形成されている場合には、当該最端部が応力集中による破損の起きやすい場所であることから、この部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板の破損を防止する効果が高い。また、当該最端部は気泡の排出性が問題になりやすいところであることから、液体の流れをスムーズにして気泡排出性を向上させる効果が顕著に現れる。
本発明の液体噴射ヘッドにおいて、上記液体貯留室は、上記結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が現出してその内壁面が形成され、上記段部は、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面のうち一方の(111)面がストレート状に現出したストレート面と、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が階段状に現出した階段状面との境界部分に形成されている場合には、上記ストレート面と階段状面との境界部分では、上記ストレート面の(111)面に沿ってクラックが入りやすくなるため、当該部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板の破損を防止する効果が高い。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法は、上記流路形成基板は結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板から形成され、上記流路形成基板を上記(110)面から異方性エッチングして基板の一面から他面に貫通する液体貯留室を形成する際に、上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部を形成する。このように、異方性エッチングで液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部を形成することにより、液体貯留室内壁部分の応力集中を緩和し、製造工程におけるハンドリング等の際の流路形成基板の破損を防止し、製品歩留まりが向上する。また、従来のような突部ではなく、段部とすることにより、得られた液体噴射ヘッドは、液体の流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性が向上する。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法において、上記段部は上記(110)面に対して傾斜する(111)面を現出させて形成する場合には、単結晶シリコン基板の異方性エッチングにより段部を形成させやすく、段部が傾斜面であることから、段部と内壁面で形成する隅の角度が大きくなり応力集中の緩和効果が高くなる。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法において、流路形成基板の一面側と他面側にエッチング保護膜のパターンを形成して両面のエッチング領域を異方性エッチングして液体貯留室を形成する際、上記一面側と他面側でエッチング保護膜とエッチング領域の境界をずらせた状態で上記異方性エッチングを行うことにより上記段部を形成する場合には、単結晶シリコン基板を両面から異方性エッチングすることによる段部の形成が比較的容易に行える。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法において、上記ノズルプレート側の面のエッチング保護膜とエッチング領域の境界を、振動板側の面のエッチング保護膜とエッチング領域の境界よりも液体貯留室となる領域側にずらせるように配置することにより、上記段部を流路形成基板の内壁面のノズルプレート側が内側に突出する段とする場合には、単結晶シリコン基板を両面から異方性エッチングすることによる段部の形成が比較的容易に行える。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法において、上記段部を、液体貯留室のノズル列方向の端部に形成する場合には、当該端部が応力集中による破損の起きやすい場所であることから、この部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板の破損を防止する効果が高い。また、当該端部は気泡の排出性が問題になりやすいところであることから、液体の流れをスムーズにして気泡排出性を向上させる効果が顕著に現れる。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法において、上記段部を、液体貯留室の端部領域が先細り状に絞られた最端部に形成する場合には、当該最端部が応力集中による破損の起きやすい場所であることから、この部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板の破損を防止する効果が高い。また、当該最端部は気泡の排出性が問題になりやすいところであることから、液体の流れをスムーズにして気泡排出性を向上させる効果が顕著に現れる。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法において、上記液体貯留室を、上記結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面を現出させてその内壁面を形成し、上記段部は、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面のうち一方の(111)面がストレート状に現出したストレート面と、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が階段状に現出した階段状面との境界部分に形成する場合には、上記ストレート面と階段状面との境界部分では、上記ストレート面の(111)面に沿ってクラックが入りやすくなるため、当該部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板の破損を防止する効果が高い。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
図1および図2は、本発明の液体噴射ヘッドを適用したインクジェット式の記録ヘッド1の構造の一例を示す図である。この記録ヘッド1は、圧力発生手段としての圧電振動子14が収容されるヘッドケース16と、このヘッドケース16のユニット固着面に接着剤等で固着される流路ユニット26とを備えている。
上記流路ユニット26は、列設された圧力発生室19と上記各圧力発生室19に供給するインクを貯留するインク貯留室17を含む流路空間が形成された流路形成基板11と、上記流路形成基板11の一面に積層されて圧力発生室19内のインクを噴射するノズル開口15が形成されたノズルプレート10と、上記流路形成基板11の他面に積層されて圧力発生室19を含む流路空間を封止する振動板(封止板)12とが積層されて構成されている。
上記ノズルプレート10は、ノズル開口15が複数列設されてノズル列25が形成され、この例では2列のノズル列25が形成されてそれぞれ異なる種類のインクを噴射するようになっている。このノズルプレート10は、ステンレス板から形成されている。
上記流路形成基板11は、上記各ノズル開口15に連通する圧力発生室19が列設されている。また、各圧力発生室19にインク供給路18を介して連通して各圧力発生室19に対して供給するインクを貯留する共通のインク貯留室17が、上記圧力発生室19の列に沿って配置されるよう形成されている。
上記ノズル列25は、図2における紙面に垂直な方向に設けられている。そして、この例では、上記ノズル列25が2列設けられ、各ノズル列25に対応するよう圧力発生室19の列も2列設けられている。各圧力発生室19の列に対応してそれぞれ1つずつのインク貯留室17が設けられている。そして、上記流路形成基板11は、Si単結晶基板をエッチングすることにより形成されている。
上記振動板12は、ポリフェニレンサルファイドフィルムからなり、ステンレス板製の島部13等がラミネートされて形成されている。
そして、上記流路形成基板11の一面にノズルプレート10が積層され、他面に振動板12が島部13を外側に配置するように積層されて流路ユニット26が構成されている。上記流路形成基板11、ノズルプレート10、振動板12に接着剤が塗布され、所定の高温に加熱保持して接合したのち室温まで冷却することにより、上記流路ユニット26がつくられる。
一方、上記ヘッドケース16は、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が射出成形されてなり、上下に貫通する収容空間21に、上記各圧力発生室19に対応するよう圧電振動子14が収容されるようになっている。上記収容空間21はノズル列25の方向に延び、ノズル列25に対応して2つ設けられている。上記圧電振動子14は、縦振動モードの圧電振動子14であり、後端側が固定板20に固着されている。
そして、上記ヘッドケース16のユニット固着面に、流路ユニット26の振動板12側が接着剤で接合された状態で、圧電振動子14の先端面が振動板12の島部13に固着されるとともに、固定板20がヘッドケース16に接着固定されることにより、記録ヘッド1が構成されている。
上記構成の記録ヘッド1は、駆動回路23で発生させた駆動信号をフレキシブル回路板22を介して圧電振動子14に入力することにより、圧電振動子14が長手方向に伸縮される。この圧電振動子14の伸縮により、振動板12の島部13を振動させて圧力発生室19内の圧力を変化させ、圧力発生室19内のインクをノズル開口15からインク滴として吐出させるようになっている。図において、24はインク貯留室17にインクを供給するインク流路24であり、27はヘッドカバーである。
上記記録ヘッド1は、記録用紙の紙幅方向に往復移動するキャリッジに取り付けられ、キャリッジを移動させながら記録用紙上にインク滴を吐出させ、記録用紙に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。
図3〜図5は上記流路形成基板11を示す図であり、図3は流路形成基板11の全体を示す平面図、図4はその要部(図3におけるK部)を示す平面図、図5はそのさらに要部(図4におけるL部)を示す斜視図と断面図である。
上記流路形成基板11は、上記各ノズル列25を形成する各ノズル開口15に対応して圧力発生室19が列設され、列設された各圧力発生室19の列に沿ってノズル列25方向に延びるインク貯留室17が設けられている。上記インク貯留室17と圧力発生室19は、それぞれインク供給路18を介して連通している。
上記流路形成基板11は単結晶シリコン基板40(図6参照)を異方性エッチングすることにより形成されたものであり、上記インク貯留室17となる空間は流路形成基板11の一面(ノズルプレート10側)から他面(振動板12側)にわたって上下に貫通する空間として形成されている。上記圧力発生室19およびインク供給路18は、この例では流路形成基板11の振動板12側の面に凹溝状に形成されている。上記圧力発生室19の先端部には、圧力発生室19とノズル開口15を連通させる連通口29が形成されている。
図5に示すように、上記流路形成基板11には、上記インク貯留室17の内壁面に基板の板面方向に延びる段部30が形成されている。上記段部30は、インク貯留室17のノズル列25方向の端部に形成され、インク貯留室17の端部領域が先細り状に絞られた最端部33に形成されている。
ここで、上記流路形成基板11を構成する単結晶シリコン基板40は、結晶面方位(110)面が表面になるように切り出されたものである。すなわち、ノズルプレート10が接合される一面と、振動板12が接合される他面はいずれも結晶面方位(110)面が表面に現出した面になっている。
そして、詳しくは後述するが、上記流路形成基板11の圧力発生室19、インク供給路18およびインク貯留室17は、単結晶シリコン基板40を異方性エッチングすることにより空間をつくって形成されたものである。そして、結晶面方位(110)面が表面に現出した単結晶シリコン基板40を異方性エッチングして上下に貫通する空間を形成する場合、上記(110)面に垂直な2つの(111)面が内壁面として現出する。
したがって、上記インク貯留室17は、上記結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が現出してその内壁面が形成されている。上記2つの(110)面は、互いに約70°(または110°)の一定角度を有することから、内壁面が(110)面と平行であれば(110)面がストレート状に現出したストレート面となり、内壁面が(110)面と平行でない面は、補正パターンを形成し、それがエッチングされることで、2つの(110)面が階段状に現出した階段状面となる。
一方、インク貯留室17の端部領域は、当該端部領域に滞留する気泡の排出性を向上させるために、先細り状に絞られた形状に形成されている。このようにすることにより、ノズル開口15に負圧を作用させて強制吸引したときにインク供給路18に作用する負圧が、当該端部領域に直接的に作用しやすくなり、当該端部領域に滞留する気泡を排出しやすくなる。
このように、インク貯留室17の端部領域は先細り状に絞られた形状に形成され、2つある端部領域のうちの片側の端部領域は、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面のうち一方の(111)面がストレート状に現出したストレート面31と、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が階段状に現出した階段状面32とで先細り状に絞られた形状が形成されている(図3のK部、図4参照)。このようなストレート面31と階段状面32とで形成された先細り部は、対向する圧力発生室19を挟んで設けられた2つのインク貯留室17において対角状に配置されている(図3参照)。
そして、上記段部30は、上記ストレート面31と階段状面32とで形成された先細り部における、上記ストレート面31と階段状面32の境界部分にあたるインク貯留室17の最端部33に形成されている(図4参照)。
また、図5(b)に示すように、上記段部30は、結晶面方位(110)面に垂直な(111)面が現出して形成されるインク貯留室17の内壁面において、流路形成基板11の厚みのおよそ半分程度の位置に形成され、段部30よりも振動板12側の内壁面も段部30よりもノズルプレート10側の内壁面も、結晶面方位(110)面に垂直な(111)面が現出して形成されている。そして、上記段部30は、上記結晶面方位(110)面に対して約35°の角度で傾斜する(111)面が現出して形成されたものであり、ノズルプレート10側に向かって下り傾斜する傾斜面に形成されている。そして、上記段部30は、流路形成基板11のノズルプレート10側の内壁面が内側に突出した段である。
つぎに、本発明の記録ヘッド1の製造方法について説明する。
図6および図7は、本発明の記録ヘッド1に適用される上記構成の流路形成基板11の製造工程の一例を説明する図である。
図6(a)に示すように、まず、単結晶シリコン基板40を準備する。この単結晶シリコン基板40は、流路形成基板11として機能するに必要な所定の厚み(例えば220μm)であり、表面および裏面が結晶方位(110)となるように切り出されている。また、この単結晶シリコン基板40は、熱酸化法により形成された厚み1μm程度の二酸化珪素膜等の異方性エッチング液に対するエッチング保護膜41が形成されている。
図6(b)に示すように、エッチング保護膜41が形成された単結晶シリコン基板40の表面および裏面に光硬化性感光層を形成し、貫通部であるインク貯留室17、連通口29および凹部である圧力発生室19、インク供給路18に対応する鏡像関係にあるパターンを表裏両面から位置合わせした上で露光する。ついでこの基板をフォトリソグラフィ用薬剤に浸漬すると、露光を受けた領域、すなわちインク貯留室17等を形成するべき領域の感光層が未硬化で選択的に溶解し、硬化したレジスト層42と、感光層が除去された窓43、44が形成される。
このとき、段部30を形成する部分では、振動板12側になる面とノズルプレート10側になる面とで、レジスト層42と窓43,44との境界部の位置をずらせている。すなわち、振動板12側になる面のレジスト層42と窓43の境界部よりも、ノズルプレート10側になる面のレジスト層42と窓44の境界部の方が、インク貯留室17となる領域側(図では内側)に位置するようにずれている。
図6(c)に示すように、上記状態でフッ化水素液によってエッチングを実行すると、インク貯留室17等を形成すべき領域の窓43、44から露出しているエッチング保護膜41がエッチング除去されて、後に異方性エッチングされてインク貯留室17等が形成されるエッチング領域45,46の単結晶シリコンが露出する。
図6(d)に示すように、その後、残ったレジスト層42を除去し、エッチング保護膜41のパターンと、エッチング保護膜41が除去されたエッチング領域45,46とが形成される。この状態で、段部30を形成する部分では、振動板12側になる面とノズルプレート10側になる面とで、エッチング保護膜41とエッチング領域45,46との境界部の位置をずらせている。すなわち、振動板12側になる面のエッチング保護膜41とエッチング領域45との境界部よりも、ノズルプレート10側になる面のエッチング保護膜41とエッチング領域45との境界部の方が、インク貯留室17となるエッチング領域45,46側(図では内側)に位置するようにずらして配置している。
つぎに、上記のようにしてエッチング保護膜41のパターンが形成された単結晶シリコン基板40を異方性エッチングする。
図7(a)に示すように、まず、エッチング保護膜41のパターンが形成された単結晶シリコン基板40を準備し、一定温度(例えば80℃)に保温された濃度17%程度の水酸化カリウムの水溶液等のエッチング液を用いてエッチングを実行すると、エッチング保護膜41が存在しないエッチング領域45,46の部分だけがエッチング除去される。
図7(b)に示すように、このエッチングは毎分2μm程度の速度で両面からエッチングが進行するが、このとき、結晶方位(110)面の表面および裏面に対して約35°の角度を有する結晶方位(111)面を発現させながら(110)面と平行に深さ方向にエッチングが進行する。
図7(c)に示すように、さらにエッチングが進行すると、表面のエッチング部と裏面のエッチング部が連通して貫通部が形成される。また、それまでのエッチングで発現した35°の傾斜面である(111)面がエッチング保護膜41とエッチング領域45,46との境界部に達する。このとき、振動板12側になる面のエッチング保護膜41とエッチング領域45との境界部よりも、ノズルプレート10側になる面のエッチング保護膜41とエッチング領域45との境界部の方が、インク貯留室17となるエッチング領域45,46側に位置するようにずらしていることから、そのずれ分だけ、(110)面と平行な面が残った突部47が形成される。
図7(d)に示すように、さらにエッチングが進行すると、エッチング保護膜41とエッチング領域45,46との境界部では、表面および裏面である(110)面に垂直な2つの(111)面を発現させながらエッチングが進行する。このとき、エッチングの進行に伴って、上記突部47は徐々にエッチングで小さくなる。
図7(e)に示すように、さらにエッチングが進行すると、インク貯留室17が貫通部として形成される。このとき、上記突部47は完全にエッチングで消失し、インク貯留室17の内壁面は(110)面に垂直な2つの(111)面が現出して構成されるが、流路形成基板11の厚みのおよそ半分程度の位置に、上記結晶面方位(110)面に対して約35°の角度で傾斜する(111)面が現出して形成された段部30が形成される。上記段部30は、ノズルプレート10側に向かって下り傾斜する傾斜面に形成され、流路形成基板11のノズルプレート10側の内壁面が内側に突出した段である。
その後、エッチング保護膜41をフッ化水素により除去した後、再び熱酸化を行って露出面、全面に保護膜として十分な厚み(例えば1μm程度)の二酸化珪素膜を形成して、インクに対する保護膜とすることが行われ、流路形成基板11が得られる。
上記のようにして形成した流路形成基板11は、ノズルプレート10、振動板12と積層して接合されて流路ユニット26を形成し、この流路ユニット26をヘッドケース16と接合し、圧電振動子14を組み込んで本発明の記録ヘッド1が得られる(図1および図2参照)。
上述した本発明の製造方法によれば、異方性エッチングでインク貯留室17の内壁面に基板の板面方向に延びる段部30を形成することにより、インク貯留室17内壁部分の応力集中を緩和し、製造工程におけるハンドリング等の際の流路形成基板11の破損を防止し、製品歩留まりが向上する。また、従来のような突部ではなく、段部30とすることにより、得られた記録ヘッド1は、液体の流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性が向上する。
また、上記段部は上記(110)面に対して傾斜する(111)面を現出させて形成するため、単結晶シリコン基板40の異方性エッチングにより段部30を形成させやすく、段部30が傾斜面であることから、段部30と内壁面で形成する隅の角度が大きくなり応力集中の緩和効果が高くなる。
また、流路形成基板11の一面側と他面側にエッチング保護膜41のパターンを形成して両面のエッチング領域45,46を異方性エッチングしてインク貯留室17を形成する際、上記一面側と他面側でエッチング保護膜41とエッチング領域45,46の境界をずらせた状態で上記異方性エッチングを行うことにより上記段部30を形成する場合には、単結晶シリコン基板40を両面から異方性エッチングすることによる段部30の形成が比較的容易に行える。
また、上記ノズルプレート10側の面のエッチング保護膜41とエッチング領域46の境界を、振動板12側の面のエッチング保護膜41とエッチング領域45の境界よりもインク貯留室17となる領域側にずらせるように配置することにより、上記段部30を流路形成基板11の内壁面のノズルプレート10側が内側に突出する段とする場合には、単結晶シリコン基板40を両面から異方性エッチングすることによる段部30の形成が比較的容易に行える。
また、上記のようにして得られた記録ヘッド1は、上記インク貯留室17の内壁面に基板の板面方向に延びる段部30を形成することにより、インク貯留室17内壁部分の応力集中を緩和し、製造工程におけるハンドリング等の際の流路形成基板11の破損を防止し、製品歩留まりが向上する。また、従来のような突部ではなく、段部30とすることにより、液体の流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性を向上させる。
また、上記流路形成基板11は、結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板40からなり、上記段部30は上記(110)面に対して傾斜する(111)面が現出して形成されたものであるため、単結晶シリコン基板40の異方性エッチング等により段部30を形成させやすく、段部30が傾斜面であることから、段部30と内壁面で形成する隅の角度が大きくなり応力集中の緩和効果が高くなる。
また、上記段部30は、ノズルプレート10側に向かって下り傾斜する傾斜面で形成されているため、インクの流れに沿った下り傾斜面となり、インクの流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性が向上する。
また、上記段部30は流路形成基板11の内壁面のノズルプレート10側が内側に突出する段である場合には、単結晶シリコン基板40を両面から異方性エッチングすることによる段部30の形成が比較的容易に行える。また、インクの流れがスムーズになって強制吸引による気泡の排出性が向上する。
また、上記段部30は、インク貯留室17のノズル列25方向の端部に形成されているため、当該端部が応力集中による破損の起きやすい場所であることから、この部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板11の破損を防止する効果が高い。また、当該端部は気泡の排出性が問題になりやすいところであることから、インクの流れをスムーズにして気泡排出性を向上させる効果が顕著に現れる。
また、上記段部30は、インク貯留室17の端部領域が先細り状に絞られた最端部33に形成されているため、当該最端部33が応力集中による破損の起きやすい場所であることから、この部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板11の破損を防止する効果が高い。また、当該最端部33は気泡の排出性が問題になりやすいところであることから、インクの流れをスムーズにして気泡排出性を向上させる効果が顕著に現れる。
また、上記インク貯留室17は、上記結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が現出してその内壁面が形成され、上記段部30は、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面のうち一方の(111)面がストレート状に現出したストレート面31と、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が階段状に現出した階段状面32との境界部分に形成されているため、上記ストレート面31と階段状面32との境界部分では、上記ストレート面31の(111)面に沿ってクラックが入りやすくなるため、当該部分での応力集中を緩和することによる流路形成基板11の破損を防止する効果が高い。
なお、上述した説明は、ノズル列25が2列でインク貯留室17が2つ設けられた流路形成基板11について説明したが、これに限定するものではなく、ノズル列25が3列以上でインク貯留室17が3つ以上形成された流路形成基板11や、複数のノズル列25に対応する複数のインク貯留室17が連通した流路形成基板11にも適用することができる。この場合も、同様の作用効果を奏する。
上記各実施例では、縦振動モードの圧電振動子14を備えた記録ヘッド1について説明したが、これに限定するものではなく、本発明は撓み振動モードの圧電振動子を備えた記録ヘッド1に適用することもできるし、圧力発生手段として圧電振動子ではなく、圧力発生室内部の液体を加熱して気泡を発生させるバブルジェット(登録商標)タイプの記録ヘッド1に適用することも可能である。
本発明は、液体噴射装置に適用可能であり、その代表例としては、画像記録用のインクジェット式記録ヘッド1を備えたインクジェット式記録装置がある。その他の液体噴射装置としては、例えば液晶ディスプレー等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置等があげられる。
本発明が適用される記録ヘッドの一例を示す分解斜視図である。 上記記録ヘッドを示す断面図である。 流路形成基板を示す平面図である。 流路形成基板の要部を示す平面図である。 流路形成基板の要部を示す斜視図およびA−A断面図である。 本発明の製造方法を説明する工程図である。 本発明の製造方法を説明する工程図である。 従来品の流路形成基板を示す平面図である。 上記従来品の流路形成基板の要部を示す平面図である。 上記従来品の流路形成基板の要部を示す斜視図およびA−A断面図である。 上記従来品の製造方法を示す工程図である。
符号の説明
1 記録ヘッド,10 ノズルプレート,11 流路形成基板,12 振動板,13 島部,14 圧電振動子,15 ノズル開口,16 ヘッドケース,17 インク貯留室,18 インク供給路,19 圧力発生室,20 固定板,21 収容空間,22 フレキシブル回路板,23 駆動回路,24 インク流路,25 ノズル列,26 流路ユニット,27 ヘッドカバー,29 連通口,30 段部,31 ストレート面,32 階段状面,33 最端部,40 単結晶シリコン基板,41 エッチング保護膜,42 レジスト層,43 窓,44 窓,45 エッチング領域,46 エッチング領域,47 突部,50 流路形成基板,51 圧力発生室,52 インク供給路,53 インク貯留室,54 突部,55 単結晶シリコン基板,56 酸化シリコン膜,57 エッチング領域

Claims (14)

  1. 列設された圧力発生室と上記各圧力発生室に供給する液体を貯留する液体貯留室を含む空間が形成された流路形成基板と、上記流路形成基板の一面に積層されて圧力発生室内の液体を噴射するノズル開口が列設されたノズルプレートと、上記流路形成基板の他面に積層されて上記空間を封止する封止板とを備え、
    上記流路形成基板は単結晶シリコン基板から形成されるとともに、上記液体貯留室は基板の一面から他面に貫通する空間として形成され、
    上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部が形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 上記流路形成基板は、結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板からなり、上記段部は上記(110)面に対して傾斜する(111)面が現出して形成されたものである請求項1記載の液体噴射ヘッド。
  3. 上記段部は、ノズルプレート側に向かって下り傾斜する傾斜面で形成されている請求項2記載の液体噴射ヘッド。
  4. 上記段部は流路形成基板の内壁面のノズルプレート側が内側に突出する段である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 上記段部は、液体貯留室のノズル列方向の端部に形成されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 上記段部は、液体貯留室の端部領域が先細り状に絞られた最端部に形成されている請求項5記載の液体噴射ヘッド。
  7. 上記液体貯留室は、上記結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が現出してその内壁面が形成され、
    上記段部は、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面のうち一方の(111)面がストレート状に現出したストレート面と、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が階段状に現出した階段状面との境界部分に形成されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 列設された圧力発生室と上記各圧力発生室に供給する液体を貯留する液体貯留室を含む空間が形成された流路形成基板と、上記流路形成基板の一面に積層されて圧力発生室内の液体を噴射するノズル開口が列設されたノズルプレートと、上記流路形成基板の他面に積層されて上記空間を封止する封止板とを備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    上記流路形成基板は結晶面方位(110)面が表面となる単結晶シリコン基板から形成され、上記流路形成基板を上記(110)面から異方性エッチングして基板の一面から他面に貫通する液体貯留室を形成する際に、上記液体貯留室の内壁面に基板の板面方向に延びる段部を形成することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  9. 上記段部は上記(110)面に対して傾斜する(111)面を現出させて形成する請求項8記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  10. 流路形成基板の一面側と他面側にエッチング保護膜のパターンを形成して両面のエッチング領域を異方性エッチングして液体貯留室を形成する際、上記一面側と他面側でエッチング保護膜とエッチング領域の境界をずらせた状態で上記異方性エッチングを行うことにより上記段部を形成する請求項8または9記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  11. 上記ノズルプレート側の面のエッチング保護膜とエッチング領域の境界を、振動板側の面のエッチング保護膜とエッチング領域の境界よりも液体貯留室となる領域側にずらせるように配置することにより、上記段部を流路形成基板の内壁面のノズルプレート側が内側に突出する段とする請求項9記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  12. 上記段部を、液体貯留室のノズル列方向の端部に形成する請求項8〜11のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  13. 上記段部を、液体貯留室の端部領域が先細り状に絞られた最端部に形成する請求項12記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
  14. 上記液体貯留室を、上記結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面を現出させてその内壁面を形成し、
    上記段部は、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面のうち一方の(111)面がストレート状に現出したストレート面と、結晶面方位(110)面に垂直な2つの(111)面が階段状に現出した階段状面との境界部分に形成する請求項8〜13のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドの製造方法。
JP2005043529A 2005-02-21 2005-02-21 液体噴射ヘッドおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP4415385B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005043529A JP4415385B2 (ja) 2005-02-21 2005-02-21 液体噴射ヘッドおよびその製造方法
US11/357,187 US7494206B2 (en) 2005-02-21 2006-02-21 Liquid ejection head and method of producing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005043529A JP4415385B2 (ja) 2005-02-21 2005-02-21 液体噴射ヘッドおよびその製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006224568A true JP2006224568A (ja) 2006-08-31
JP2006224568A5 JP2006224568A5 (ja) 2007-03-01
JP4415385B2 JP4415385B2 (ja) 2010-02-17

Family

ID=36969719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005043529A Expired - Fee Related JP4415385B2 (ja) 2005-02-21 2005-02-21 液体噴射ヘッドおよびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7494206B2 (ja)
JP (1) JP4415385B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098813A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドの製造方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6333055B2 (ja) * 2014-05-13 2018-05-30 キヤノン株式会社 基板加工方法および液体吐出ヘッド用基板の製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5455615A (en) * 1992-06-04 1995-10-03 Tektronix, Inc. Multiple-orifice drop-on-demand ink jet print head having improved purging and jetting performance
US5757400A (en) * 1996-02-01 1998-05-26 Spectra, Inc. High resolution matrix ink jet arrangement
JP3436299B2 (ja) 1998-08-21 2003-08-11 セイコーエプソン株式会社 インクジェット式記録ヘッド
JP4570178B2 (ja) * 1998-11-26 2010-10-27 富士フイルム株式会社 インクジェットヘッドとその製造方法、印刷装置
JP2001113701A (ja) * 1999-08-06 2001-04-24 Ricoh Co Ltd 静電型インクジェットヘッドおよびその製造方法
JP4075317B2 (ja) * 2001-04-11 2008-04-16 富士ゼロックス株式会社 インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置
JP4159317B2 (ja) 2002-07-23 2008-10-01 株式会社リコー 液滴吐出ヘッドの製造方法、マイクロデバイス、インクジェットヘッド、インクカートリッジ並びにインクジェット記録装置、画像形成装置、液滴を吐出する装置
JP3772805B2 (ja) * 2002-03-04 2006-05-10 セイコーエプソン株式会社 液体噴射ヘッド、及び、それを備えた液体噴射装置
JP2004216747A (ja) 2003-01-16 2004-08-05 Hitachi Ltd インクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置
JP4069832B2 (ja) * 2003-08-14 2008-04-02 ブラザー工業株式会社 インクジェットヘッド

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007098813A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッドの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US7494206B2 (en) 2009-02-24
JP4415385B2 (ja) 2010-02-17
US20060201908A1 (en) 2006-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4573022B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット
JP4419458B2 (ja) インクジェットヘッドの製造方法
JP4561228B2 (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射ヘッドのアライメント方法
JP4968428B2 (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法
JP4530161B2 (ja) 液体噴射装置
JP4553129B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2006231678A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP6264902B2 (ja) 液体噴射ヘッド、および、液体噴射装置
JP4415385B2 (ja) 液体噴射ヘッドおよびその製造方法
JP2009196354A (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法及び液体噴射装置
JP2007216474A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6103194B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6299959B2 (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2007050551A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2007030379A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2007050674A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP2006218776A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4492059B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2010228272A (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2005153243A (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2007045017A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP4947165B2 (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP5685825B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5007813B2 (ja) 液体噴射ヘッド及びその製造方法並びに液体噴射装置
JP2007001241A (ja) インクジェット記録ヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070116

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4415385

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121204

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131204

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees