JP2004216747A - インクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクジェットヘッド31は、圧力室201を有するチャンバ基板200と、201圧力室を加圧するダイアフラム基板300と、ダイアフラム基板300によって加圧されたインクを吐出するノズル基板100とを備える。インクジェットヘッド31の製造方法は、チャンバ基板200、ダイアフラム基板300およびノズル基板100にシリコン素材を用いると共に、ノズル基板100の両面からドライエッチングすることによってノズル基板100の一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔よりなるノズル部101を形成し、チャンバ基板200をダイアフラム基板300およびノズル基板100にガラス層を介して陽極接合する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置は高速、高画質な印刷が要求されている。インクジェット式記録装置において、印刷速度を上げるためには、インクジェットヘッドが印刷紙の送り方向に対して垂直な方向に移動するシリアル方式よりも、印刷紙の送り方向に対して垂直な方向に多数のインクジェットヘッドを並べて固定したライン方式の方が有利である。ライン方式の画質を精細にするためには、インクジェットヘッドに設けられているインク吐出用のノズルの間隔を狭くすることが必要となる。また、ライン方式のインクジェット式記録装置は、印刷用紙の幅の長さ分インクジェットヘッドを多数並べて配置する必要があり、またカラー印刷の場合、ブラックとシアン、イエロー、マゼンダの3色とで計4種類のインクジェットヘッド列が必要なため、多数のインクジェットヘッドが必要である。
【0003】
インクジェットヘッドは、インクを吐出するためのノズルと、インクを保持し加圧するための圧力室と、この圧力室のインクを加圧するためのダイアフラムと、このダイアフラムを振動させるためのピエゾ素子などの駆動手段と、インクを供給するための流路とを備えて構成されている。ノズルの間隔としては印刷精度から100μm〜400μm程度の狭い間隔を要求されており、圧力室や流路を微細に機械加工することは技術的に難しくなっている。
【0004】
そこで、シリコン単結晶の異方性エッチング技術を使用して、微細な流路や圧力室を基板ウエハに加工し、そのウエハにノズルを設けたノズルプレートやダイアフラムやピエゾ素子を接着してヘッドを製作する手法が案出されている。シリコン単結晶の異方性エッチング技術を使用してインクだめとインク圧力室を備えた基板を形成することが特開平6−55733号公報(特許文献1)に記載されている。
【0005】
最近では、シリコン単結晶の異方性ウエットエッチングに代わる加工方法として、高周波プラズマなどを用いたドライエッチングが使用されるようになってきている。例えば、特開平9−248914公報(特許文献2)には、インクキャビティと、インクリザーバと、インクキャビティとインクリザーバとを連通する供給路が形成されたSi基板を構成部材とするインクジェットヘッドにおいて、インクキャビティはSi基板にドライエッチングにより穿孔されたものであるインクジェットヘッドに関して記載されている。また、特開平11−28820号公報(特許文献3)には、シリコン基板に異方性ドライエッチングを施して階段状に断面が小さくなったノズルを形成し、シリコン単結晶基板からなるノズルプレートと同じシリコン単結晶基板からなるキャビティプレートとガラス基板を貼り合わせることにより構成した静電駆動方式のインクジェットヘッドが記載されている。
【0006】
さらに、特開平5−50601号公報(特許文献4)には、シリコン素材のノズル基板とガラス素材の電極基板とを陽極接合する工程が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−55733号公報
【特許文献2】
特開平9−248914号公報
【特許文献3】
特開平11−28820号公報
【特許文献4】
特開平5−50601号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のシリコン単結晶の異方性ウエットエッチングは、エッチングレートが結晶方位に依存することを利用して溝や穴を形成することができるが、逆に、加工方向がシリコン単結晶の結晶方位に制限されるため、加工形状の自由度が少なく、流路形状などの点で最適設計が困難となる場合がある。従って、係る異方性ウエットエッチングでインクジェットヘッドを製作した場合は、異方性エッチングの加工特性から、加工形状や精度が制限され、微小な間隔での加工が困難で、ノズル配列の高密度化に対応できにくいという課題がある。
【0009】
また、特許文献2、3に記載されたインクジェットヘッドでは、各基板の具体的な接合については開示されていない。基板の接合には一般的に接着剤が用いられており、この場合には使用される接着剤に適合するインクを用いなければならないという課題が生ずる。
【0010】
さらには、特許文献4に記載のインクジェットヘッドでは、シリコン素材のノズル基板とガラス素材の電極基板とを陽極接合することが開示されているが、ガラス基板の微細加工は困難なため、圧力室を有するチャンバ基板をガラス素材で形成することが困難であり、ノズル基板とチャンバ基板とを陽極接合することができないという課題があった。
【0011】
本発明の目的は、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかも各基板を陽極接合してインクとの適合性に優れたインクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置を提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかもノズル部の液切れ性能が優れたインクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかも各基板を陽極接合して液体との適合性に優れた液滴吐出ヘッドを提供することにある。
【0014】
本発明のさらに別の目的は、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかも液滴吐出部の液切れ性能が優れた液滴吐出ヘッドを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にシリコン素材を用いると共に、前記ノズル基板の両面からドライエッチングすることによって前記ノズル基板の一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔を形成し、前記チャンバ基板を前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にガラス層を介して陽極接合するようにしたことにある。
【0016】
前記目的を達成するために、本発明は、圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板はシリコン素材で形成され、前記ノズル基板は一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔が形成され、前記チャンバ基板と前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板とはガラス層を介して陽極接合されている構成にしたことにある。
【0017】
前記した別の目的を達成するために、本発明は、圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にシリコン素材を用いると共に、前記ノズル基板をドライエッチングすることによって前記ノズル基板の一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔を形成すると共に前記ノズル孔の開口面の周囲に液切り溝を形成するようにしたことにある。
【0018】
前記した別の目的を達成するために、本発明は、圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板はシリコン素材で形成され、前記ノズル基板は、一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔が形成されると共に、前記ノズル孔の開口面の周囲に液切り溝が形成されている構成にしたことにある。
【0019】
前記したさらに別の目的を達成するために、本発明は、圧力室を有する液体流路を形成するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧された液体を液滴として吐出する吐出基板とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記吐出基板は一面側から階段状に縮小して吐出流路、吐出段差および吐出孔が形成され、前記吐出基板は、一面側から階段状に縮小して吐出流路、吐出段差および吐出孔が形成されると共に、前記吐出孔の開口面の周囲に液切り溝が形成されている構成にしたことにある。
【0020】
なお、本発明のその他の手段は以下の記述から明らかにされる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態のインクジェット式記録装置を図面に基づいて説明する。インクジェット式記録装置は液滴吐出装置を構成するものである
最初に、図1を参照しながらインクジェットヘッド3を用いたインクジェット式記録装置20の全体の構成、機能について説明する。
【0022】
インクジェット式記録装置20は、筺体1の上部にヘッドベース2が配置され、その上に細長い4本の液滴吐出ヘッドであるインクジェットヘッド3が設けられて構成されている。筺体1の内部にはロール紙搬送装置や制御装置が収納されているが図示を省略してある。カラーの印刷をするために、4本のインクジェットヘッド3には4本の液体供給管であるインク供給管5からシアン、マジェンタ、イエロー、ブラックの液体であるインクが供給される。この4本のインクジェットヘッド3は、印刷用紙4の搬送方向に順に並んで設けられている。
【0023】
各インクジェットヘッド3には、印刷用紙4の長手方向、即ち搬送方向と直角の方向に複数個、例えば20個のヘッド部31(図2参照)が配列されている。各ヘッド部31にはノズル部101が複数個、例えば128個設けられている。各ヘッド部31、具体的にはそのノズル部101と対向するように印刷用紙4が搬送される。図1では矢印の方向にロール紙である印刷用紙4が搬送され、その上流にロール紙供給装置が配置されているが図面では省略してある。
【0024】
筺体1の上部の左右に設けられた二つのフレーム10、11の間に二つのロッド8、9が前後に設けられている。そのロッド8、9に支持体6、7が摺動できるように支持されている。この支持体6、7に前記へードベース2が取付けられている。これによって、インクジェットヘッド3は印刷用紙4の長手方向と直角の方向に移動してヘッドクリーニング機構12の位置まで移動することができる。ヘッドクリーニング機構12への移動はインクジェット式記録装置20の電源投入時、印刷動作後などに制御装置により制御され、インクジェットヘッド3のクリーニングが行なわれる。
【0025】
インクジェット式記録装置20で白黒の印刷を行なう場合には、ブラックのインクが供給される1本のインクジェットヘッド3のみが動作して印刷用紙4に所定の白黒印刷が行なわれる。また、インクジェット式記録装置20でカラーの印刷を行なう場合には、シアン、マジェンタ、イエロー、ブラックのインクが供給される4本のインクジェットヘッド3が動作して印刷用紙4に所定のカラー印刷が行なわれる。
【0026】
次に、図2および図3を参照しながらヘッド部31の具体的な構造、機能について説明する。
【0027】
ヘッド部31は、インクを吐出するためのノズル基板(吐出基板)100と、インクを加圧する圧力室および流路を有するチャンバ基板200と、各圧力室を加圧するためのダイアフラムを有するダイアフラム基板300と、ダイアフラムに連接されてダイアフラムを駆動するピエゾ素子400とを備えて構成されている。ヘッド部31において、ノズル基板100とダイアフラム基板300とがチャンバ基板200を挟んでこれに密着することによりインクが流れる流路が形成される。ノズル基板100、チャンバ基板200、ダイアフラム基板300はシリコン素材を用いて構成されている。
【0028】
ノズル基板100にはノズル部101と組み立て用の位置決め孔102が設けられている。ノズル部101はヘッド部31の長手方向に狭い間隔で一列に並んで多数形成されている。位置決め用孔102はノズル部101の両側に位置して複数個(図示例では2個)設けられている。
【0029】
チャンバ基板200には、ノズル部101と連通する貫通孔203、インクを加圧する圧力室201、加圧したときのインクの逆流を防止するためのリストリクタ202、液体溜りであるインク溜り204、および組み立て用の位置決め孔205が形成されている。貫通孔203、圧力室201、およびリストリクタ202はこの順に接続されて印刷用紙4の進行方向に対して傾けて形成されている。これらがノズル部101の数と同じだけ多数並んで設けられ、それぞれのリストリクタ側が共通のインク溜り204に連通されている。
【0030】
ダイアフラム基板300には、ダイアフラム301、ピエゾ素子400と連接するアイランド302、液体吸入孔であるインク吸入孔304、および組み立て用の位置決め孔303が形成されている。ダイアフラム301は圧力室201に面して形成されている。アイランド302は反圧力室側に形成されている。インク吸入孔304はインク溜り204に連通するように設けられている。ピエゾ素子400には、ノズル数に対応する多数のスリット402が設けられている。このスリット402によって形成される凸部401はノズル数に一致して形成され、それぞれがダイアフラム基板400のアイランド302と連接されている。
【0031】
各基板の位置決め孔102、205、303はそれぞれ一致する位置に設けられている。そして、組み立て用の位置決めピン500を位置決め孔102、205、303に通して各基板100、200、300の位置決めをした状態でこれらが陽極接合される。
【0032】
インク供給管5から供給されたインクは、インク吸入孔304を通してインク溜り204に供給され、さらにリストリクタ202、圧力室201、貫通孔203およびノズル部101に供給される。そして、ピエゾ素子400が動作することによって、所定の凸部401が対応するアイランド302を押圧してダイアフラム301を変位させ、対応する圧力室201内のインクが押圧されてノズル部101から噴射される。
【0033】
次に、図4を参照しながらノズル基板100、特にノズル部101の詳細について説明する。ノズル基板100の三つの構造例を図4(a)〜(c)および図5(a)、(b)に示す。
【0034】
図4(a)に示すノズル部101は、ノズル基板100の一側に開口面を有するノズル孔(吐出孔)103、液の流れを安定させるノズル段差(吐出段差)105、およびノズル基板100の他側面に開口してチャンバ基板200の貫通孔203と連通するノズル流路106、ノズル孔103の周囲に同心に形成されて吐出液の液切りを向上させるための液切り溝104を備えて構成されている。ノズル孔103、ノズル段差105およびノズル流路106は、同心の円形孔で形成されると共に、この順に連通されて径が拡大するように形成されており、ノズル基板100を貫通して両側に開口するように形成されている。このようにノズル孔103、ノズル段差105およびノズル流路106を階段状に形成する構成によって、これらの製作を容易に行なうことができると共に、インクの流れを安定させることができる。
【0035】
インクはノズル流路106側からノズル孔103側に向かって流れ、ノズル孔103の開口面から吐出される。この吐出されるインクの一部がノズル孔103の開口からノズル基板100の周囲に流れ出しても、液切り溝104に一旦収納されることとなり、液切り溝104の周囲に流れることを防止できる。これによってノズル部101の液切り性能を向上することができる。
【0036】
ノズル部101は、シリコンからなるノズル素材107、そのノズル素材107の周囲に形成された酸化シリコン層108、流路面に形成された硼珪酸ガラス層109を備えて構成されている。酸化シリコン層108は、ノズル素材107を例えば1100℃で加熱することによりノズル素材107の周囲に形成される。硼珪酸ガラス層109はノズル段差105およびノズル流路106を含むノズル基板100の他側面に例えばスパッタやCVDにより形成される。これらの酸化シリコン層108、硼珪酸ガラス層108を形成した後に、シリコンウエハから各ノズル基板100を切り出すようにしているため、ノズル基板100の端面には酸化シリコン層108は存在しない。そして、ノズル基板100は、硼珪酸ガラス層109を介することによってチャンバ基板200と陽極接合される。
【0037】
図4(b)に示すノズル部101は、図4(a)のノズル部101と比較して、液切り溝を複数条(本例では2条)設けた点で相違しており、その他の点では同一である。即ち、本例のノズル部101は液切り溝104の周囲にさらに同心の液切り溝110を形成して構成されている。これによって、インクが内側の液切り溝104を超えても、外側の液切り溝110によりさらに周囲に流れ出すことを防止することができ、液切り性能をさらに向上することができる。
【0038】
図4(c)に示すノズル部101は、図4(b)のノズル部101と比較して、ノズル基板100の端面にも酸化シリコン層108を設けた点で相違しており、その他の点では同一である。即ち、本例のノズル部101は、シリコンウエハから各ノズル基板100を切り離した後に、酸化シリコン層108、硼珪酸ガラス層109を形成したもので、ノズル基板100の端面にも酸化シリコン層108が形成されている。
【0039】
なお、図5(a)は、図4(a)のノズル孔103を液の出口側からみた斜視図であり、液切り溝104が1条であることを示す。また、図5(b)は、図4(b)、(c)のノズル孔103を液の出口側からみた斜視図であり、液切り溝104、110が2条であることを示す。
【0040】
次に、図6を参照しながらノズル基板100の製作プロセスを説明する。図6はノズル基板100の要部を断面して示す。
【0041】
まず、液の出口側の加工を説明する。厚さ200μmの(100)シリコンウエハ(シリコン素材)107を酸素雰囲気のもと1100℃に加熱し、ノズル素材107の表面に酸化シリコン層111を1μm形成して1層目のエッチングマスクとする(図6(a))。次いでフォトリソグラフィー法で1層目のエッチングマスク111にノズル孔エッチング開口112、液切り溝エッチング開口113をパターンニングする(図6(b))。次いでスパッタ法によりアルミニウム層114を0.5μm形成して2層目のエッチングマスクとする(図6(c))。次いでフォトリソグラフィー法で2層目のエッチングマスク114にノズル孔エッチング開口115を形成する(図6(d))。このときノズル孔エッチング開口115の径を1層目のノズル孔エッチング開口112の径よりも大きくする。次いでICP−RIEドライエッチング装置で、ノズル部116を深さ25μmまでエッチングし(図6(e))、さらに2層目のエッチングマスク114を除去し(図6(f))、さらにノズル部116と液切り溝部117とを5μmエッチングする(図6(g))。このときノズル部116の深さは30μmとなる。これで、液の出口側の加工は完了する。
【0042】
次に、液の入口側の加工を説明する。上述の加工をされたノズル基板100の酸化シリコン層111をフッ酸とフッ化アンモンの混酸で除去した後、再度、酸化シリコン層118を1μm形成し1層目のエッチングマスクとする(図6(h))。次いでフォトリソグラフィー法で1層目のエッチングマスク118に流路エッチング開口119をパターンニングする(図6(i))。次いでスパッタ法によりアルミニウム層120を0.5μm形成し2層目のエッチングマスクとする(図6(j))。次いでフォトリソグラフィー法で2層目のエッチングマスク120にノズル段差エッチング開口121を形成する(図6(k))。次いでノズル段差部122を深さ60μmまでドライエッチングする(図6(l))。次いで2層目のエッチングマスク120を除去する(図6(m))。次いでノズル段差部122と流路部124とを120μmドライエッチングする(図6(n))。最後に、酸化シリコン層118を除去する(図6(o))。これで、液の入口側の加工は完了する。
【0043】
上記の加工でノズル部101の総エッチング量は、25μm+5μm+60μm+120μm=210μmとなり、10μm分がオーバーエッチングとなる。このオーバーエッチングを行なうことにより、加工残渣やバリを完全に除去することができ、高精度なノズル部101となる。
【0044】
次に、図7を参照しながらノズル基板100の図6と異なる製作プロセスを説明する。本製作プロセスが図6の製作プロセスと異なる点は、ノズル基板100の両面の加工順序を入れ替え、液の入口面すなわちノズル流路106を加工する面を始めに加工し、その後、液の出口面、すなわち液切り溝104のある面を加工する点である。本製作プロセスによれば、液切り溝104の細い凹凸部の加工が後になるため、プロセス中の接触等による凸部の破損を防止することができる。
【0045】
次に、図8を参照しながらノズル基板100のノズル孔103および液切り溝104の加工方法の詳細を説明する。
【0046】
本実施形態では、図8(a)に示すように1層目のエッチングマスク111のノズル開口径Dsよりも2層目のエッチングマスク114のノズル開口Daの方が大きくなるようにエッチングマスクを形成している。これにより、ノズル部101の2回のドライエッチング(図6(e)および(f))は、いずれも1層目のエッチングマスク111で寸法が規定されることになり、1層目のエッチングマスク111と2層目のエッチングマスク114のフォトリソグラフィーずれを吸収することができる。(Da−Ds)/2の値をフォトリソグラフィーずれ量よりも大きくすれば、ノズル部101のドライエッチングがいずれも1層目のエッチングマスク111で寸法が完全に規定されることになる。これによって、ノズル孔103と液切り溝104とを同心に加工することができる。
【0047】
図8(b)に示すように1層目と2層目のエッチングマスク111、114のノズル開口径DaとDsを同じとし、かつ完全に同心となるようにして加工することが考えられるが、通常のフォトリソグラフィーの装置ではこのようにずれを無くすことは困難である。このため、図8(c)に示すように1層目と2層目のエッチングマスク111と114がずれた状態となり、これを順にドライエッチングすると、ノズル孔103の途中に段差が生じて好ましくない。なお、高精度なEB描画装置などを使用して1層目と2層目のエッチングマスク111と114のずれを小さくすることが考えられるが、装置が高価な上、時間がかかるためランニングコストが高くなり好ましくない。
【0048】
次に、図9を参照しながらダイアフラム基板300の詳細について説明する。図9はダイアフラム基板300の要部上面図であり、七つの異なる例を(a)〜(g)に示す。なお、図9(a)〜(d)にはダイアフラム基板300の中央断面図も一緒に示す。
【0049】
図9(g)で示すダイアフラム基板300は、シリコン構造体310の矩形の開口にダイアフラム301が形成され、ダイアフラム301上に矩形のアイランド302が連接して形成されている。ダイアフラム基板300の厚みにより異なるが、ダイアフラム301の厚みが1μm以下の場合、かかる構造では割れやすく製造が困難となるため、アイランド302とシリコン構造体310との間に図9(a)〜(d)に示すように梁305〜308を設けることが好ましい。図9(a)に示す例は長手方向に梁305を設けたものである。図9(b)に示す例はこれにさらに横側にも梁306を追加した構造である。図9(c)に示す例はアイランド301の両端部に4本の梁307を設けたものである。図9(d)に示す例はシリコン構造体310の開口の角とアイランド301の角とを梁308で連接した構造である。図9(e)に示す例は、梁がない構造で、シリコン構造体310とアイランド301の角を無くして曲線構造としたものである。これにより、ダイアフラム301の変形に伴なう角部の応力集中が低減するため、梁がなくても割れにくくなる。図9(f)に示す例はこれに梁309を追加しさらに割れ難くした構造である。
【0050】
次に、図10を参照しながらダイアフラム基板300の二つの構造例について説明する。
【0051】
図10(a)に示すダイアフラム基板300の構造例は、図9(g)に示すダイアフラム基板300と同じものである。これに設けられるダイアフラム301は酸化シリコン層で形成されている。
【0052】
図10(b)に示すダイアフラム基板300の構造例は、この酸化シリコン層301にチタンまたはクロムからなる金属層312を形成し、さらにその上に硼珪酸ガラス層313を形成したものである。この構造例は金属層312の弾性によりダイアフラム301がさらに割れにくくなる。また、硼珪酸ガラス層313は、ダイアフラム基板300、チャンバ基板200およびノズル基板100の組み立ての陽極接合に使用するが、この硼珪酸ガラス層313もダイアフラム301の強度増加に役立つ。金属層312の厚みは0.1μmから0.5μmで十分である。
【0053】
図10(c)に示すダイアフラム基板300の構造例は、チタンやクロムよりも弾性の高いAuを補強層として構成した例であり、Au層314はチタン又はクロムの金属層312に挟まれている。これは、酸化シリコン層301、硼珪酸ガラス層313とAu層314との密着性を高めるためである。このとき、酸化シリコン層301、硼珪酸ガラス層313の膜厚は0.05μm程度で良い。この構造例ではさらに割れにくくなる。
【0054】
次に、図11を参照しながらダイアフラム基板300の製作プロセスを説明する。ダイアフラム基板300の構造は図9(g)に示した構造例のものと同じであり、ダイアフラム基板300の構造は図10(b)の構造例と同じである。
【0055】
まず、厚さ200μmの(100)シリコンウエハ315に熱酸化法で酸化シリコン層316を形成して1層目のエッチングマスクとする(図11(a))。次いでフォトリソグラフィー法で1層目のエッチングマスク316にダイアフラムエッチング開口317、ダンパー部エッチング開口318をパターンニングする(図11(b))。このシリコンウエハを再度熱酸化し酸化シリコン層319を形成して2層目のエッチングマスクとする(図11(c))。次いでフォトリソグラフィー法で2層目のエッチングマスク319にアイランドエッチング開口320、ダンパー部エッチング開口321をパターンニングする(図11(d))。このとき、アイランドエッチング開口320の外周形状の大きさは、ダイアフラムエッチング開口317の外周形状よりも大きくする。また、ダンパー部エッチング開口321は、同318の外周形状よりも大きくする。この理由は、ノズル基板100の製作プロセスで説明したように、フォトリソグラフィー時の位置ずれを吸収するためである。
【0056】
次いでスパッタ法によりアルミニウム層322を0.5μm形成する(図11(e))。次いでフォトリソグラフィー法で3層目のエッチングマスク322にアイランドエッチング開口323を形成する(図11(f))。アイランドエッチング開口323の外周形状は、2層目のアイランドエッチング開口320の外周形状よりも大きくする。ICP−RIEドライエッチング装置で、アイランド部324を深さ15μmまでエッチングする(図11(g))。3層目のエッチングマスクを除去する(図11(h))。アイランド部324とダンパー部325とを10μmエッチングする(図11(i))。このときアイランド部324の深さは25μmとなる。次いで2層目のエッチングマスク319を除去する(図11(j))。最後にダイアフラム開口317とダンパー部318とを180μmエッチングする(図11(k))。
【0057】
上記プロセスは、酸化シリコン層316、319の2層とアルミ層322の3層マスク法である。また、上記と同様の方法で3層目のエッチングマスクを酸化シリコン層で形成し、3層とも酸化シリコン層を使う方法でも良い。
【0058】
上記の加工でダイアフラム部の総エッチング量は、15μm+10μm+180μm=205μmとなり、5μm分がオーバーエッチングとなる。このオーバーエッチングを行なうことにより、加工残渣やバリを完全に除去することができ、高精度なダイアフラムとなる。
【0059】
次に、上記の方法で製作したノズル基板100、ダイアフラム基板300およびチャンバ基板200とを組み立てるための接合方法について図12を参照しながら説明する。図12(a)は分解状態を示し、図12(b)は組み立てた状態を示す。この接合は陽極接合法によって行なう。
【0060】
ノズル基板100はチャンバ基板200との接合面に硼珪酸ガラス層109が形成されている。硼珪酸ガラス層109は酸化シリコン層108を介して形成されている。酸化シリコン層108は硼珪酸ガラス層109の密着性を高める効果があると共に、ノズル基板100のシリコン素材107とチャンバ基板200との絶縁性を高める効果があり、これによってノズル基板100とチャンバ基板200との陽極接合が容易になる。
【0061】
チャンバ基板200は、図12(a)に示すように両側からノズル基板100およびダイアフラム基板300を順にまたは同時に当接し、図12(b)に示すように陽極接合する。
【0062】
図13を参照しながら具体的な陽極接合方法を説明する。
【0063】
図13(a)に示すように、まず、ノズル基板100とチャンバ基板200を重ね合わせて台座501の上に載せる。両者100、200の位置合わせは、位置決めピン500を使用する(図3参照)。台座501に陽極プローブ503を当て、ノズル基板100の上方から陰極プローブ502を当て荷重を加えて、両プローブ503、502間に電流を流す。なお、ノズル基板100の上面はあらかじめ酸化シリコン層を除去しておく。台座501は、あらかじめ350℃〜450℃に加熱しておく。この状態で、プローブ503、502の間の電圧を徐々に上げ、リーク電流が流れる寸前の電圧値で一定にする。これによってノズル基板100とチャンバ基板200とが硼珪酸ガラス層109を介して陽極接合される。この電圧値は、酸化シリコン層108や硼珪酸ガラス層109の厚みにもよるが、250V以上とした場合に、特に陽極接合性がよい。
【0064】
ノズル基板100とチャンバ基板200を接合した後に、図13(b)に示すように、ダイアフラム基板300をチャンバ基板200と重ね合わせ、ノズル基板100側を台座501に接触させるように設置する。陽極プローブ503をチャンバ基板200の端部210に接触させ、陰極プローブ502をダイアフラム基板300に接触させ荷重をかける。陽極接合条件は、上記のチャンバ基板200とノズル基板100との陽極接合の場合と同様である。これによってダイアフラム基板300とチャンバ基板200とが陽極接合される。なお、チャンバ基板200の端部210には、切断ライン211があらかじめ設けられており、接合後に切断ライン211を利用して端部210を容易に除去できるようになっている。
【0065】
図14を参照しながら別の陽極接合方法を説明する。図14は三つの基板100、200、300を同時に陽極接合する二つの方法を説明する図である。
【0066】
図14(a)に示す陽極接合方法は、ノズル基板100とダイアフラム基板300をチャンバ基板200に同時に接合する方法である。ノズル基板100とダイアフラム基板300の間にチャンバ基板200を挟んだ状態で位置あわせし、台座501に設置する。チャンバ基板200の端部210に陽極プローブ503を接触させる。台座501に陰極プローブ502を接触させ、さらにダイアフラム基板300の上面に陰極プローブ502を接触させて荷重をかける。ダイアフラム基板300の上面とノズル基板100の下面はあらかじめ酸化シリコン層を除去しておく。台座501は、あらかじめ350℃〜450℃に加熱しておく。この状態で、プローブ503、502の間の電圧を徐々に上げ、リーク電流が流れる寸前の電圧値で一定にする。これによってチャンバ基板200がノズル基板100およびダイアフラム基板300と硼珪酸ガラス層109を介して陽極接合される。各基板には切断ライン211、331、131が設けられており、接合後に端部210、330、130を割りとる。
【0067】
図14(b)に示す陽極接合方法は、ノズル基板100、ダイアフラム基板300の両面に酸化シリコン層108、301が形成されている場合の接合方法を示す。この接合方法は電極の取り方が相違している。ノズル基板100、ダイアフラム基板300の端部130、330に陰極プローブ502を接触させ、チャンバ基板200の端部210に陽極を接触させる。ダイアフラム基板300の上方から、プローブ504にて荷重を加える。ノズル基板100とダイアフラム基板300の端部130、330は、あらかじめ酸化シリコン層を除去しておく。この方法によれば、各基板どうしの絶縁性が高いため陽極接合し易くなる。
【0068】
図15を参照しながらさらに別の陽極接合方法を説明する。図15の陽極接合方法は、ノズル基板100、ダイアフラム基板300の両面に酸化シリコン層が形成されており、ノズル基板100とダイアフラム基板300を別々にチャンバ基板200に接合する場合の接合方法を示す。
【0069】
図15(a)に示すように、まず、ノズル基板100とチャンバ基板200を重ねて台座501の上に設置する。陰極プローブ502はノズル基板100の端部130に接触させ、陽極プローブ503は台座501に接触させる。ノズル基板100の上方から、プローブ504にて荷重を加える。ノズル基板100の端部130は、あらかじめ酸化シリコン層を除去しておく。台座501は、あらかじめ350℃〜450℃に加熱しておく。この状態で、プローブ503、502の間の電圧を徐々に上げ、リーク電流が流れる寸前の電圧値で一定にする。これによってノズル基板100がチャンバ基板200と硼珪酸ガラス層109を介して陽極接合される。
【0070】
次に、陽極接合されたノズル基板100およびチャンバ基板200を裏返して台座501に載せ、これにダイアフラム基板300を重ねる。ダイアフラム基板300の端部330に陰極プローブ502を接触させ、チャンバ基板200の端部210に陽極プローブ503を接触させる。この状態で、プローブ503、502の間の電圧を徐々に上げ、リーク電流が流れる寸前の電圧値で一定にする。これによってノズル基板100がチャンバ基板200と硼珪酸ガラス層109を介して陽極接合される。
【0071】
次に、図16および図17を参照しながらチャンバ基板200の製作プロセスを説明する。図16および図17はチャンバ基板200の要部を断面して示す。
【0072】
まず、チャンバ基板200の表面側の加工を図16に基づいて説明する。面方位が(100)で厚みが500μmのシリコンウエハ20を、水蒸気雰囲気下1150℃で酸化し、表面にSiO2膜221を1μm形成する(図16(a))。フォトリソグラフィー法により、上面のSiO2膜221をフッ酸でパターンニングし、圧力室201を形成するための一層目のエッチングマスクを形成する(図16(b))。一層目のエッチングマスク221の上に、Al膜222をスパッタリングで0.8μm形成する(図16(c))。フォトリソグラフィー法により、Al膜222を1%のフッ酸水溶液でパターンニングし、貫通孔203とインク溜り204を形成するための二層目のエッチングマスクを形成する(図16(d))。高周波誘導結合型プラズマ反応性イオンエッチング装置を用いて二層目のAl膜222をマスクとしてドライエッチングにより、200μmエッチングする(図16(e))。二層目のAl膜222を1%のフッ酸水溶液で溶解除去し、一層目のSiO2膜を表面に露出させる(図16(f))。圧力室201を60μmドライエッチングする。このときインク溜り204と貫通孔203も同時にエッチングされて、孔の深さは260μmとなる(図16(g))。圧力室201をエッチング後、SiO2膜221をフッ酸で除去する(図16(h))。
【0073】
次に、チャンバ基板200の裏面側の加工を図17に基づいて説明する。裏面も表面と同様で熱酸化によりSiO2膜221を1μm形成する(図17(a))。フォトリソグラフィー法により、裏面のSiO2膜221をフッ酸でパターンニングし、圧力室201を形成するための一層目のエッチングマスクを形成する(図17(b))。一層目のエッチングマスク221の上に、Al膜222をスパッタリングで0.8μm形成する(図17(c))。フォトリソグラフィー法により、Al膜222を1%のフッ酸水溶液でパターンニングし、貫通孔203とインク溜り204を形成するための二層目のエッチングマスクを形成する(図17(d))。二層目のAl膜222をマスクとしてドライエッチングにより、インク溜り204と貫通孔203が貫通するまでまたは、ほぼ貫通に近い深さになるまでエッチングする(図17(e))。このとき、裏面のSiO2膜がエッチングストップ層となると同時に、エッチング面の反対面に充填されている冷却用ヘリウムガスの漏れを防止または少なくすることができる。SiO2膜が1.5μm未満の厚みでは、ヘリウムガスの圧力により、SiO2膜の破れる部分があり、1.5μm以上では、SiO2膜が破れずヘリウムガスの漏れがないことを確認している。また、ヘリウムガスが大量に漏れると、シリコンウエハの冷却が悪くなり、熱影響のため、エッチング部の断面形状、たとえば壁面が傾斜するようなことが起こる。二層目のAl膜222を1%のフッ酸水溶液で溶解除去し、一層目のSiO2膜を表面に露出させる(図17(f))。圧力室201を60μmドライエッチングする。このときインク溜り204と貫通孔203はオーバーエッチングされる(図17(g))。圧力室201をエッチング後、SiO2膜221をフッ酸で除去する(図17(h))。
【0074】
ここで、オーバーエッチングを説明する。貫通孔203のエッチングのときに、エッチングしている孔の周辺近傍部分のエッチングレートが若干遅いため、貫通してもバリが残留する。そのため、バリが除去されるまで、貫通後も余分にオーバーエッチングする必要がある。したがって、裏面の貫通孔203のエッチングの深さは、オーバーエッチングを見込んで設定する。オーバーエッチング量を検討した結果、エッチング時のドライエッチング装置条件にもよるが、20μmから80μmが好ましいことがわかった。例えば、オーバーエッチング量を50μmとすると、500μmのウエハでは、全部で550μmエッチングするに相当する時間エッチングすることとなり、表面の貫通孔を200μm、ハーフエッチングを60μmとすると、表面側は全部で260μmエッチングすることになって、裏面の貫通孔のエッチング量は、550μm−260μm−60μm=230μmと求められる。
【0075】
上記実施例では、二層目のマスクにAl膜を使用したが、他の方法としては、二層目のマスクもウエハを熱酸化して形成したSiO2膜をエッチングマスクとして使用することが可能である。熱酸化シリコン膜の二層マスクになる。この場合、二層目のSiO2膜をエッチングマスクとして、貫通孔とインク溜りの貫通部を貫通させるため、膜厚を厚く形成することが必要で、熱酸化に時間がかかり、また、パターン精度も若干低下するので、これを留意する必要がある。上記のことを考慮すれば、二層目にAl膜を使用した方法と同様に製造することができる。
【0076】
次に、図18を参照しながらチャンバ基板200の別の製作プロセスを説明する。図18はチャンバ基板200の要部を断面して示す。
【0077】
図16および図17の製造方法では表面と裏面を片面ずつエッチングマスク形成していたが、本実施例では、表面と裏面の一層目マスクおよび二層目マスクをそれぞれ同時に形成する手順(図18(b)、(c)、(d))が異なっている。本実施例では、表面も裏面もエッチングマスクを先に形成するため、貫通孔203とインク溜り204のドライエッチング(図18(e))の後にフォトリソグラフィー工程を行なわないで、Alマスクの除去(図18(f))だけで、次の圧力室201をドライエッチングする(図18(g))ことができ、工程が簡略化されている。
【0078】
まとめとして、本実施形態の構成および機能などを以下の事項として開示する。
【0079】
本実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法は、インク流路を形成するチャンバ基板と、チャンバ基板に設けられた圧力室を加圧するダイアフラム基板と、ダイアフラムによって加圧されたインクを吐出するノズル基板からなるインクジェットヘッドの製造方法であって、ノズル基板の両面からドライエッチングすることによってノズル孔、液切り溝、ノズル段差、流路を形成するインクジェットヘッドの製造方法である。
【0080】
特にノズル基板の一方の面から貫通孔と液切り溝を加工し、もう一方の面からノズル段差、流路を加工するものであり、一方の面にノズル孔を加工するエッチングマスクと液切り溝を加工するエッチングマスクの2層マスクを形成し、もう一方の面にノズル段差を加工するエッチングマスクと流路を加工するエッチングマスクの2層マスクを形成する。さらに、ノズル孔を加工するエッチングマスクのノズル孔加工部開口径は、液切り溝を加工するエッチングマスクのノズル孔加工部開口径よりも大きい。これにより、フォトリソグラフィー工程をノズル孔と液切り溝とで2回行なう2層マスク法を使用した加工においても、ノズル孔と液切り溝とが実質的に同一エッチングマスクで加工されることになるため、加工後のノズル孔と液切り溝との位置ずれがなく同心円となる。また、液切り溝形成時に同時にノズル孔をエッチングするが、このノズル孔においても位置ずれがなくなり、高精度のノズルを形成することができる。ノズル孔が貫通した後もさらにオーバーエッチングを行なうことにより、ノズル孔内壁にバリなどを残さずに加工できる。
【0081】
また、本実施形態によるインクジェットヘッドの製造方法は、ダイアフラム基板の片面からドライエッチングすることによって基板にダイアフラム、ダイアフラムに連接して島状に突出したアイランド、ダイアフラムとは離れており、インクジェットヘッドの内圧を吸収するダンパー部を加工する。あるいは、ダイアフラム基板のもう一方の面に、硼珪酸ガラス層を形成するか、または金属層を形成した後に硼珪酸ガラス層を形成した後に、ダイアフラム、アイランド、ダンパー部を加工する。これにより、ダイアフラムの強度が増して割れなどの損傷が生じにくくなる。ダイアフラムの加工において、一方の面にダイアフラムを加工するエッチングマスクと、アイランドを加工するエッチングマスクと、ダンパー部を加工するエッチングマスクの3層マスクを形成する。このとき、一方の面は、アイランドとなる部分をエッチングし、次にアイランドとダンパー部となる部分を同時にエッチングした後に、アイランドとダンパー部となる部分と、ダイアフラムとなる部分とを同時にエッチングして形成する。さらに、アイランドとダンパー部を形成するための2層目のエッチングマスクの開口部外周形状の大きさが、ダイアフラムを形成するエッチングマスクの開口部外周形状の大きさよりも大きい。また、ダイアフラムを補強する方法として、アイランドがダイアフラム周囲の壁面と梁で連結させた構造がある。
【0082】
さらに、本実施形態のインクジェットヘッドは、チャンバ基板と、ダイアフラム基板と、ノズル基板とを陽極接合により組み立てる製造方法である。さらに、チャンバ基板、ダイアフラム基板、ノズル基板はシリコンから成り、ダイアフラム基板の片面とノズル基板の片面とに硼珪酸ガラス層を形成し、ダイアフラム基板の硼珪酸ガラス面とチャンバ基板の片面、ノズル基板の硼珪酸ガラス面とチャンバ基板の他方の面とを接触して陽極接合する。接着剤を使っていないため、酸やアルカリなど腐食性の高い液体に対しても、耐食性や耐薬品性が高くなり、インクジェットヘッドの適用範囲が広がる。強酸性である有機エレクトロルミネッセンス基板用の塗布液にも使用できる。
【0083】
また、本実施形態は、上記の方法で製造したインクジェットヘッドを提供するものであり、ノズル基板がノズル孔を有し、一方の面にノズル孔の周りに、ノズル孔と同心の液切り溝を有し、もう一方の面にノズル段差と流路を有し、ダイアフラム基板が、ダイアフラム、ダイアフラムに連接して島状に突出したアイランド、ダイアフラムとは離れており、インクジェットヘッドの内圧を吸収するダンパー部を有する。
【0084】
上述のように、本実施形態のインクジェットヘッドのノズル基板の製造方法によれば、ノズル孔と液きり性を向上させるための液切り溝とが同心に加工でき、さらに、2層マスク法を使用しても、フォトリソグラフィーの位置ずれを吸収できるため、高精度なノズル部を形成することができる。
【0085】
また、本実施形態のダイアフラム基板の製造方法によれば、3層マスク法を使用してもフォトリソグラフィーの位置ずれを吸収した高精度なダイアフラムを形成することができる。さらに、ダイアフラムに梁を形成するかまたは、ダイアフラムの上に金属層を形成することにより、ダイアフラムの強度を向上させることができ、高精度のダイアフラム基板を製作できる。
【0086】
また、本実施形態のインクジェットヘッドによれば、ノズル基板とチャンバ基板と、ダイアフラム基板を耐食性の高いシリコンで製作しており、さらに、ノズル基板とチャンバ基板とダイアフラム基板を、接着剤を使用しない陽極接合法で接合するため、耐食性のある液体も使用することができ、試薬や有機EL用強酸性液体や医療用の液体に対しても使用することが可能となる。
【0087】
また、インクジェットヘッドの加工にドライエッチングを使用するため、曲線形状なども加工できて、最適形状に近いインクジェットヘッドを製造することができる。
【0088】
本発明は、上述した一実施形態のインクジェット式記録装置の他に、試薬や有機EL用塗布液などの液滴吐出装置に適用することが可能である。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかも各基板を陽極接合してインクとの適合性に優れたインクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置を提供することができる。
【0090】
本発明によれば、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかもノズル部の液切れ性能が優れたインクジェットヘッドおよびその製造方法並びにインクジェット式記録装置を提供することができる。
【0091】
本発明によれば、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかも各基板を陽極接合して液体との適合性に優れた液滴吐出ヘッドを提供することができる。
【0092】
本発明によれば、各基板にシリコン素材を用いて耐薬品性が高く、しかも液滴吐出部の液切れ性能が優れた液滴吐出ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のインクジェット式記録装置の斜視図である。
【図2】図1のインクジェット式記録装置のインクジェットヘッドの一部分を破断して示す斜視図である。
【図3】同インクジェットヘッド組み立て分解図である。
【図4】同インクジェットヘッドのノズル基板のノズル部の三つの例を示す断面図である。
【図5】図4のノズル基板のノズル部を液の出口側からみた斜視図である。
【図6】図4(a)のノズル基板の製作プロセスを示す断面図である。
【図7】図4(a)のノズル基板の別の製作プロセスを示す断面図である。
【図8】図4(a)のノズル基板のノズル孔と液切り溝を加工する時の2層のエッチングマスクの構成を示す断面図である。
【図9】図2のダイアフラム基板の複数の例を示す図である。
【図10】図2のダイアフラム基板の複数の例を示す断面図である。
【図11】図2のダイアフラム基板の製作プロセスを示す断面図である。
【図12】図2に示すインクジェットヘッドの組み立て方法を説明する図である。
【図13】同インクジェットヘッドの接合方法を示す図である。
【図14】図13と異なるインクジェットヘッドの接合方法を示す図である。
【図15】図13および図14と異なるインクジェットヘッドの接合方法を示す図である。
【図16】図2のチャンバ基板の製造プロセスを示す断面図である。
【図17】図2のチャンバ基板の製造プロセス(続き)を示す断面図である。
【図18】図16および図17と異なるチャンバ基板の製造プロセスを示す断面図である。
【符号の説明】
1…筐体、3…インクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)、4…印刷用紙、20…インクジェット式記録装置(液滴吐出装置)、31…ヘッド部、100…ノズル基板、101…ノズル部、103…ノズル孔、104…液切り溝、105…ノズル段差、106…ノズル流路、107…ノズル素材、108…酸化シリコン層、109…硼珪酸ガラス層、110…液切り溝、200…チャンバ基板、201…圧力室、204…インク溜り、300…ダイアフラム基板、301…ダイアフラム(酸化シリコン層)、304…インク吸入孔、400…ピエゾ素子。
Claims (13)
- 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にシリコン素材を用いると共に、
前記ノズル基板の両面からドライエッチングすることによって前記ノズル基板の一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔を形成し、
前記チャンバ基板を前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にガラス層を介して陽極接合する
ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にシリコン素材を用いると共に、
前記ノズル基板をドライエッチングすることによって前記ノズル基板の一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔を形成すると共に前記ノズル孔の開口面の周囲に液切り溝を形成する
ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 前記ノズル基板の一方の面から前記ノズル孔と前記液切り溝を加工し、他方の面から前記ノズル段差、前記流路を加工することを特徴とする請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
- 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にシリコン素材を用いると共に、
前記ノズル基板の一面側にノズル孔を加工するエッチングマスクとその周囲に設けられる液切り溝を加工するエッチングマスクの2層マスクを形成し、前記ノズル孔を加工するエッチングマスクのノズル孔加工部開口径を、前記液切り溝を加工するエッチングマスクのノズル孔加工部開口径よりも大きくし、前記ノズル基板をドライエッチングすることによって前記ノズル孔および前記液切り溝を形成する
ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドの製造方法において、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板にシリコン素材を用いると共に、
前記ダイアフラム基板の一面に酸化シリコン層を形成し、他面からドライエッチングすることによって前記酸化シリコン層をダイアフラムとすると共に前記ダイアフラムに連接して島状に突出したアイランドを前記シリコン素材に形成する
ことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。 - 前記ダイアフラム基板のダイアフラムを構成する前記酸化シリコン層にさらに硼珪酸ガラス層を形成し、前記ダイアフラム基板を前記チャンバ基板に前記硼珪酸ガラス層を介して陽極接合することを特徴とする請求項5に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
- 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板はシリコン素材で形成され、
前記ノズル基板は一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔が形成され、
前記チャンバ基板と前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板とはガラス層を介して陽極接合されている
ことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板はシリコン素材で形成され、
前記ノズル基板は、一面側から階段状に縮小するノズル流路、ノズル段差およびノズル孔が形成されると共に、前記ノズル孔の開口面の周囲に液切り溝が形成されている
ことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 圧力室を有するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧されたインクを吐出するノズル基板とを備えたインクジェットヘッドにおいて、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記ノズル基板はシリコン素材を用いて形成され、
前記ダイアフラム基板は、その一面に形成された酸化シリコン層で前記圧力室を加圧するダイアフラムが形成されると共に、反圧力室側に前記ダイアフラムに連接して島状に突出したアイランドが前記シリコン素材に形成されている
ことを特徴とするインクジェットヘッド。 - 請求項7から9に記載されたインクジェットヘッドを用いたことを特徴とするインクジェット式記録装置。
- 圧力室を有する液体流路を形成するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧された液体を液滴として吐出する吐出基板とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記吐出基板はシリコン素材で形成され、
前記吐出基板は一面側から階段状に縮小して吐出流路、吐出段差および吐出孔が形成され、
前記チャンバ基板と前記ダイアフラム基板および前記吐出基板とはガラス層を介して陽極接合されている
ことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 圧力室を有する液体流路を形成するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧された液体を液滴として吐出する吐出基板とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
前記吐出基板は一面側から階段状に縮小して吐出流路、吐出段差および吐出孔が形成され、
前記吐出基板は、一面側から階段状に縮小して吐出流路、吐出段差および吐出孔が形成されると共に、前記吐出孔の開口面の周囲に液切り溝が形成されている
ことを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 圧力室を有する液体流路を形成するチャンバ基板と、前記圧力室を加圧するダイアフラム基板と、前記ダイアフラム基板によって加圧された液体を液滴として吐出する吐出基板とを備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
前記チャンバ基板、前記ダイアフラム基板および前記吐出基板はシリコン素材を用いて形成され、
前記ダイアフラム基板は、その一面に形成された酸化シリコン層で前記圧力室を加圧するダイアフラムが形成されると共に、反圧力室側に前記ダイアフラムに連接して前記シリコン素材で形成された島状に突出したアイランドが形成されている
ことを特徴とする液滴吐出ヘッド。
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