JP2006175657A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の液体吐出ヘッドは、溶液の液滴を吐出させるものであり、液滴が吐出される複数の貫通孔が形成された吐出基板を有し、この吐出基板は、その表面に、前記貫通孔の周囲を囲むように前記貫通孔の形状と平面視略相似形状を呈する凹部と凸部とが、前記貫通孔の中心から離れる方向に対して所定の間隔で交互に複数繰り返して形成されている凹凸部を備える。
【選択図】 図7
Description
低い表面張力を持つ材料を用いて撥液性が向上されたものとしては、フッ素を含んだ化合物が良く知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、表面構造により撥液性を向上させたものとしては、フォトリソグラフィ法により表面に微細な凹凸を形成したものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、現状では、有機溶剤または油などでも撥液性を示す材料の検討はあまりなされていない。その主な理由は、有機溶剤または油の表面張力が水よりかなり小さいため撥液性を得ることが容易でないためである。
図13に示すように、平滑な固体150の表面150a上に置かれた液体152が作る接触角θは、液体152の表面張力γLと固体150の表面張力γSと、更に固体150と液体152の間に働く相互作用(界面張力)γSLとの関係で下記数式1のように表される。
ここで、図14において、θは真の接触角(表面が平滑な場合の接触角θ(図13参照))であり、θfは見かけの接触角である。
接触角θと見かけの接触角θfとの関係は下記数式5のように表される。なお、下記数式5におけるrは表面増倍係数である。このrは、真の表面積と見かけの表面積の比で表されるものである。
ここで、図15は、縦軸にcosθfをとり、横軸にcosθをとってウェンゼルモデルにおける接触角θと見かけの接触角θfとの関係を示すグラフである。
図15に示すように、ウェンゼルモデルにおいては、材料自体が対象となる液体に対して接触角が90°以上(cosθ<0)でなければ、それ以上の接触角の向上は困難である。
また、ウェンゼルモデルにおいては、表面に凹凸などの表面構造がない場合、図15に示す直線Lのようになる。この直線Lにおける表面増倍係数rは1(r=1)である。一方、表面に凹凸などの表面構造を有する場合、図15に示す直線Mのようになる。表面に表面構造が導入されると、表面積が大きくなり、この直線Mにおける表面増倍係数rが1よりも大きくなる(r>1)。
ここで、空気における接触角θ2は180°になることから、上記数式6で表される見かけの接触角θfは、下記数式8のように表すことができる。
このカッシーモデルにおいても、図18に示すように、親液性であるものは、より親液性になり、撥液性であるものは、より撥液性になる。
なお、カッシーモデルにおける接触角が90°付近の急峻な変化については、ウェンゼルモデルが適用できるという説明もある。
また、本発明においては、前記凸部および前記凹部が繰り返して形成される周期は、前記貫通孔の直径よりも短いことが好ましい。
さらに、本発明においては、前記溶液は、有機溶剤、油または表面張力が40mN/m以下であることが好ましい。
図1は、縦軸にcosθfをとり、横軸にcosθ1をとって本発明の表面構造モデルにおける接触角θ1と見かけの接触角θfとの関係を示すグラフである。
一般に接触角が90°を境にして、親液性および撥液性を区別しているが熱力学的には、何の根拠もない。また、ウェンゼルモデル、カッシーモデルともに親液性、撥液性の性質を別々に考えており、その間の境界部分については、何ら考慮されていない。ウェンゼルモデルでは、材料の性質による接触角が90°である場合、表面構造を導入しても変化なく90°であり、カッシーモデルでは、90°近辺で急激な変化が起こることにになってしまう。実際の表面では両モデルで表されるふるまいが混在しているはずであり、この90°近辺の詳しい検討が必要である。そして、その詳細な検討の結果、カッシーモデルに従う表面構造において、その急激な変化が起こる遷移角度が構造によって異なること、そしてそれは、親液性材料でも表面構造で撥液性に変わりうることを見出した。
なお、図1において、第1象現は、所定の液体に対して固体が撥液性である場合には、撥液性になる領域である。また、第3象現は、所定の液体に対して固体が親液性である場合には、親液性になる領域である。第4象現は、所定の液体に対して固体が親液性であっても撥液性になる領域である。
また、凹部12の直径dは、液滴に対して無視できるほど十分小さければよく、望ましくは50μm以下、更に望ましくは10μm以下、更に一層好ましくは5μm以下である。
上記数式1および数式10から、みかけの接触角θf、面積比率A、液体の表面張力、および固体の表面張力が下記数式11で表される。下記数式11において、見かけの接触角θfが90°以上になる関係は、下記数式12で表される。対象となる液滴によりこの関係を満たす固体材料、凹部の面積比率Aを決定することにより、撥液性を得ることができる。
ここで、図4(a)は、基板の表面に液体を滴下したときの平面図であり、(b)は、(a)のI−I線による断面図である。
基板20の撥液性が高い場合、円狐の角度が大きくなり、液体は円(球)の形に近くなる。インクジェット記録ヘッドの吐出孔の形状は、表面積を最小にしようとする液体の性質、ならびに吐出の安定化、液滴の分断されやすさ、およびメニスカスの安定化などのインクジェット記録装置(液体吐出ヘッド)の特性を考慮すれば円形が好ましい。
一方、インク吐出面に形成される撥液膜の構造も、表面積を最小にしようとする液体の性質を考慮することが重要である。したがって、撥液構造により、液体が表面積を最小にしやすくなるように促進すれば、液滴の安定化ひいては撥液性の向上につながる。
このようなことから、本発明者が見出した撥液性構造は、インクジェット記録ヘッドなどの液体吐出ヘッドの溶液吐出面(インク吐出面)に適したものであることを見出し本発明に至った。
[第1の実施形態]
図5は、本発明の第1の実施形態に係る液体吐出ヘッドが適用されたインクジェット記録装置を示す模式的断面図であり、図6は、図5に示す液体吐出ヘッドの模式的部分斜視図である。本実施形態は、本発明の液体吐出ヘッドが静電式インクジェット記録装置に適用された例である。
なお、本実施形態の記録装置30は、例えば、表面張力が40mN/m以下であるインクQをインク液滴Rとして吐出させるものである。
記録装置30においては、記録媒体Pを保持手段34で保持して、記録媒体Pを吐出ヘッド32と対面して所定の記録位置に位置した状態で、保持手段34を吐出ヘッド32のノズル列と直交する方向に移動(走査搬送)することにより、ノズル列によって記録媒体Pの全面を二次元的に走査する。この走査に同期して、吐出ヘッド32の各吐出口46から、記録画像に応じて変調してインク液滴Rを吐出することにより、記録媒体Pにオンデマンドで画像を記録する。
また、画像記録時には、インク循環系36によって、吐出ヘッド32(後述するインク流路52)を含む所定の循環経路でインクQを循環することにより、各吐出口46にインクQを供給する。
凸部74a〜74dは、例えば、いずれも同じ高さであり、吐出口46の中心から離れる方向に対して同じ幅である。また、凹部76a〜76cも、例えば、いずれも同じ深さであり、吐出口46の中心から離れる方向に対して同じ幅である。なお、本発明においては、凹部76a〜76cは、いずれも同じ深さであることが好ましい。しかしながら、本発明においては、凹部76a〜76cの深さが異なるものであっても、凹部76a〜76cの深さが同じものに比して効果が若干劣るものの、本発明の効果を得ることができる。さらに、凹凸部73における凹部76a〜76cの面積率は40%以上であることが好ましく、さらに好ましくは、面積率は60%以上である。
この凸部74a〜74dと凹部76a〜76cとが繰り返して形成される周期は、吐出口46の直径よりも短い。
なお、吐出基板40については、後に詳細に説明する。
さらに、本発明の液体吐出ヘッドは、モノクロの画像記録に対応する1種のインクのみを吐出する吐出ヘッドであってもよく、カラー画像記録に対応する複数種のインクを吐出する液体吐出ヘッドであってもよい。
本実施形態において、吐出電極50は、吐出口46を囲むリング状の電極であり、電圧印加手段38に接続されている。
なお、吐出電極50は、本実施形態のようなリング状に限定はされず、吐出口46を囲む矩形であってもよく、あるいは、吐出口46の全域を囲むものにも限定はされず、例えば、略C字状等の吐出電極も利用可能である。
駆動電源60は、例えばパルス電源であって、記録画像(画像データ=吐出信号)に応じて変調したパルス状の駆動電圧を吐出電極50に供給する。バイアス電源82は、画像記録中に、所定のバイアス電圧を、常時、吐出電極50に印加する。このようなバイアス電源82(バイアス電圧の印加)を有することにより、駆動電圧の低減を図ることができ、消費電圧の低減および駆動電源の低コスト化を図ることができる。
吐出基板40と支持基板42とは、所定の間隔だけ離間して配置され、その間隙がインクQを各吐出口46に供給するインク流路52となる。
インク流路52は、後述するインク循環系36に接続されており、インク循環系36が所定の経路でインクQを循環することにより、インク流路52にインクQが流れ(本実施形態では、例えば、図5中右から左)、各吐出口46にインクが供給される。
インクガイド44は、インク流路52から吐出口46に供給されたインクQを案内して、メニスカスの形状または大きさを調整してメニスカスを安定させ、かつ、自身に電界(静電力)を集中させてメニスカスに電界を集中させることにより、インク液滴Rを吐出し易くするためのもので、吐出口46を貫通して吐出基板40の表面から記録媒体P(保持手段34)側に突出するように、各吐出口46に対応して配置されている。
互いに対応する吐出口46、吐出電極50、およびインクガイド44によって、1ドットのインク液滴Rの吐出に対応する1つの吐出部(1チャンネル)が形成され、インクガイド44の先端部が、インクQの飛翔位置となる。
例えば、本実施形態における下方の円筒部分を有さない円錐状であってもよく、四角錐または六角錐などの角錐状の形状であってもよく、下方の角柱部と上方の角錐部とを有する形状でもよい。また、先端部などにインクを案内する切り欠き部または溝等を有するものであってもよい。
しかしながら、インクガイドの先端部すなわちメニスカス先端部での電界集中を考慮すると、少なくとも上部は先端に向けて次第に細くなる形状とするのが好ましく、特に、円錐状または角錐状のように先端部分を先鋭な形状とするのが好ましい。また、インクガイドの先端部を細くすることにより、メニスカスを細くして吐出性を向上でき、かつ、インク液滴Rも微小にできるというメリットも有る。
インク循環系36は、インクQを貯留するインクタンクおよびインクQを供給するポンプを有するインク供給手段64と、インク供給手段64とインク流路52のインク流入口(インク流路52の図5中の右側端部)とを接続するインク供給流路66と、インク流路52のインク流出口(同左側端部)とインク供給手段64とを接続するインク回収流路68とを有して構成される。また、これ以外にも、インクタンクへのインク補充手段等を有してもよい。
なお、本発明の吐出ヘッド32が吐出するインクQとしては、色材を含む帯電粒子を分散媒にしてなるインクQ等、帯電した微粒子を分散媒に分散してなる、静電式のインクジェットに利用される各種のインクQ(溶液)が利用可能である。このインクQは、表面張力が水より小さい。
図示例において、保持手段34は、吐出ヘッド32(吐出基板40)の上面(溶液吐出面)に対面した状態で記録媒体Pを保持するプラテンとしても作用する対向電極70と、対向バイアス電源72と、対向電極70を走査方向に移動することにより、記録媒体Pを走査方向に走査搬送する走査搬送手段(図示省略)とを有して構成される。この走査搬送により、記録媒体Pは、吐出ヘッド32の吐出口46(ノズル列)によって、全面を二次元的に走査され、各吐出口46から変調して吐出されたインク液滴Rによって画像が記録される。
また、対向電極70の移動方法にも、特に限定はなく、公知の板状部材の移動方法を利用すれば良い。なお、本発明の吐出ヘッド32を利用する記録装置においては、記録媒体Pを固定して、吐出ヘッド32を移動(走査)することにより、ノズル列で記録媒体Pを走査するようにしてもよい。
対向バイアス電源72は、吐出電極50(=色材粒子)と逆極性のバイアス電圧を対向電極70に印加するものである。なお、対向バイアス電源72の他極側は、接地されている。
図7(a)は、本実施形態における液体吐出ヘッドの吐出基板のうち、1つの吐出口を含む模式的平面図であり、(b)は、(a)のII−II線による断面図である。なお、図7(a)においては、撥液層78の図示は省略している。
撥液層78の厚さは、凸部74a〜74dと凹部76a〜76cの形状が維持できる厚さ、すなわち、この撥液層78の厚さは、凹部76a〜76cの吐出口46の中心から離れる方向における長さの1/2以下であり、さらに好ましくは1/10以下である。これにより、撥液材料により凹部76a〜76cが埋まることがなく、凹凸部73の凹凸構造が維持される。なお、撥液層78の厚さは、吐出口46の直径の1/10以下であることが好ましい。
本実施形態においては、吐出口46を、例えば、50×24(合計1200個)の千鳥状に配列してもよい。
また、凸部74a〜74dの側壁と凸部74a〜74dの上面とが連続的に滑らかな場合、その曲率半径ρ(図2(c)参照)は凹部76a〜76cの幅vおよび凹部76a〜76cの深さhのいずれか小さい方の値よりも小さい値である。この曲率半径ρは、望ましくは、凹部76a〜76cの幅vおよび凹部76a〜76cの深さhのいずれか小さい方の値の1/10以下の値である。
図8(a)〜(e)は、本実施形態における液体吐出ヘッドの吐出基板の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。なお、本実施形態の液体吐出ヘッドの吐出基板の製造方法においては、吐出電極50の形成工程の図示は省略している。
次に、図8(b)に示すように、フォトリソグラフィ法により、レジスト膜82に吐出口46の形成予定領域(図示せず)の周囲に、凹凸部73のパターン82aを形成する。
このパターン82aが形成されたレジスト膜82は、上述の如く、例えば、凸部74a〜74dとなる領域の幅が2μmであり、凹部76a〜76cとなる領域の幅(凸部の間隔)が5μmである。このレジスト膜82のパターン82aは、吐出口46と平面視略相似形状であるリング状の凸部74a〜74dとリング状の凹部76a〜76cとが吐出口46の中心を中心として同心円状に、例えば、4回交互に繰り返して吐出口46の直径方向に対して4重に形成されるものである。
次に、レジスト膜82を除去する。これにより、図8(c)に示すように、リング状の凸部74a〜74dおよび凹部76a〜76cを有する凹凸部73が形成される。この凹凸部73は、同心円状にリング状の凸部74a〜74dとリング状の凹部76a〜76cとが交互に4重に配置されたものである。
次に、図8(e)に示すように、吐出口46の形成予定領域(図示せず)に吐出口46を、例えば、ドライエッチングにより形成する。このようにして、本実施形態の吐出基板40が形成される。
画像記録時には、インク循環系36によって、インク供給手段64〜インク供給流路66〜吐出ヘッド32のインク流路52〜インク回収流路68〜インク供給手段64の経路でインクQが循環される。この循環により、インク流路52にインクQが、例えば、200mm/秒のインク流で流れ、これにより各吐出口46にインクが供給される。
また、画像記録時には、バイアス電源82が吐出電極50に100Vのバイアス電圧を印加している。さらに、記録媒体Pは対向電極70に保持され、対向電極70には、対向バイアス電源72が−1000Vのバイアス電圧を印加している。したがって、吐出電極50と対向電極70(記録媒体P)との間には、1100V分のバイアス電圧が印加され、その分の電界(静電力)が形成されている。
また、本実施形態においては、吐出基板40の表面には、凹凸部73が形成されているため、吐出基板40の表面は、表面張力が水より小さいインクQであっても撥液性を有するものである。このため、さらに一層メニスカスを安定にすることができる。
吐出されたインク液滴Rは、吐出された際の勢い、および、対向電極70による引力によって飛翔し、記録媒体Pに着弾して画像を形成する。
したがって、この走査搬送に同期して、画像データ(インク液滴Rの吐出信号)に応じて変調して各吐出電極50に駆動電圧を印加(吐出電極50を駆動)することにより、記録する画像に応じて変調してインク液滴Rを吐出して、記録媒体Pの全面にオンデマンドで画像記録を行なうことができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る吐出基板を示す模式的平面図であり、吐出口を1つ示すものである。なお、本実施形態においては、図5〜図7(a)および(b)に示す第1の実施形態の吐出基板40と同一構成物には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。また、図9においては、撥液層78の図示は省略している。
この直線部84aは、凸部74a〜凸部76dに渡って延びるものであり、吐出口46の直径方向に対向して、例えば、2個線対称に形成されている。また、直線部84は、吐出口46の縁から凸部74dまで延びたものであり、直線部84aを対称軸として、例えば、5個ずつ線対称に形成されている。
このように、凹凸部73aに直線部84、84aを設けることにより、インクQを拭いたとき等、インク吐出面(凹凸部73aの表面)における耐磨耗性を向上させることができる。なお、本実施形態においても、凹部は開口部以外に外部とつながるところがなく、独立したものであり、閉構造である。
さらに、本実施形態の吐出基板41を備えた液体吐出ヘッドは、第1の実施形態と同様の効果が得られるとともに、加えてインク吐出面(凹凸部73aの表面)の耐磨耗性が向上するため、インクQを更に安定して吐出することができるという効果を奏する。
また、立体障壁の壁面をへのインクの這い上がりを確実に防止し、吐出口46同士を確実に防止するためには、立体障壁の表面を撥インク性(撥液性)とすることが好ましい。
さらに、上述の第1の実施形態および第2の実施形態においても、吐出口46の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、楕円形または四角などであってもよい。
本実施例においては、上述の第1の実施形態の吐出基板の凹凸部73(図7(a)および(b)参照)を有する基板、ならびに比較例No.1の基板および比較例No.2の基板を作製し、これらの基板について撥液性を評価した。また、参考のために、平滑表面についても撥液性を評価した。なお、実施例No.1、比較例No.1および比較例No.2の基板は、いずれも吐出口が形成されていないものである。
なお、実施例No.1、比較例No.1および比較例No.2の基板においては、パターン形成領域の大きさは、全て同じとした。
なお、平滑表面は、表面構造のない平滑なガラス基板の表面にフッ素膜を形成したものである。フッ素膜はフルオロアルキルシランを用いて形成されたものである。このフッ素膜の厚さは10nmであった。
また、比較例No.2は、液滴の形状が図12(b)に示すように、液滴108が楕円形状であり接触角に異方性が生じた。比較例No.2は、直線部106aの配列方向では、接触角が128°と高かった。また、直線部106aが延びる方向と平行な方向では、接触角が63°であった。さらに、比較例No.2においては、時間の経過とともに、液滴が直線部106aが延びる方向と平行な方向に時間と共に広がる傾向があり、接触角の安定性が不十分であった。
なお、平滑表面における接触角は60°であり、撥液性を示すものではなかった。
12、160 凹部
12a 側壁
24、152、162 液体
30 インクジェット記録装置(記録装置)
32 液体吐出ヘッド(吐出ヘッド)
34 保持手段
36 インク循環系
38 電圧印加手段
40、41、41a 吐出基板
40a 支持体
42 支持基板
44 インクガイド
46 吐出口
48 シールド電極
50 吐出電極
52 インク流路
60 駆動電源
62 バイアス電源
64 インク供給手段
66 インク供給流路
68 インク回収流路
70 対向電極
72 対向バイアス電源
73 凹凸部
74 基材
74a〜74d 凸部
76a〜76c 凹部
78 撥液層
80 撥液支持層
82 レジスト膜
84、84a 直線部
100 比較例No.1の基板
100a 比較例No.2の基板
102 基材
104、106 凹凸部
104a、104b、106a 直線部
108 液滴
156 凹凸
P 記録媒体
Q インク
R インク液滴
Claims (8)
- 溶液の液滴を吐出させる液体吐出ヘッドであって、
前記液滴が吐出される複数の貫通孔が形成された吐出基板を有し、
前記吐出基板は、その表面に、前記貫通孔の周囲を囲むように前記貫通孔の形状と平面視略相似形状を呈する凹部と凸部とが、前記貫通孔の中心から離れる方向に対して所定の間隔で交互に複数繰り返して形成されている凹凸部を備えることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 前記溶液は、帯電粒子が分散されたものであり、
さらに、前記貫通孔の個々に対応して配置される、前記溶液に静電力を作用させる吐出電極と、
前記貫通孔を通過して前記吐出基板の液滴吐出側に突出する溶液ガイドとを有し、
前記吐出電極による静電力により、前記液滴が吐出される請求項1に記載の液体吐出ヘッド。 - さらに、前記吐出基板の前記各貫通孔から前記液滴を吐出させる圧電方式またはサーマル方式の液滴吐出手段を有し、
前記液滴吐出手段により、前記液滴が吐出される請求項1に記載の液体吐出ヘッド。 - さらに、前記凹凸部の表面に撥液層が形成され、前記撥液層の厚さは、前記凹部の前記貫通孔の中心から離れる方向における長さの1/2以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記凸部および前記凹部が繰り返して形成される周期は、前記貫通孔の直径よりも短い請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 前記溶液は、有機溶剤、油または表面張力が40mN/m以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
- 液滴を吐出するための複数の貫通孔が形成された吐出基板を有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
基材の表面に撥液支持層を形成する工程と、
前記撥液支持層の表面にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜に、前記撥液支持層における前記貫通孔の形成予定領域の周囲に前記貫通孔の形状と平面視略相似形状を呈する凹部と凸部とが、前記貫通孔の中心から離れる方向に対して所定の間隔で交互に複数繰り返して形成されるパターンを形成する工程と、
前記パターンが形成されたレジスト膜をマスクとして、前記撥液支持層の表面に前記凹部と前記凸部とを有する凹凸部を形成する工程と、
前記貫通孔の形成予定領域に、貫通孔を形成する工程とを有することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 前記貫通孔を形成する工程の前に、前記凹凸部の表面に前記凹部の前記貫通孔の中心から離れる方向における長さの1/2以下の厚さを有する撥液層を形成する工程を有する請求項7に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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