JP2006224200A - 吸着体、およびシート取出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 積み上げられた複数のシートから、その最上部のシートを1枚ずつ取り出す、という取出作業が、より容易に、かつ、確実にできるようにする。
【解決手段】 吸着体9は、その下端部に下方に向かって開口する開口部13が形成され、この開口部13と連通する内部空間14が形成されている。吸着体9の下端面がシート2の上面に接合可能とされる。内部空間14の空気11が吸引可能とされる。この吸引により内部空間14にシート2の部分2aが吸入される。吸着体9は、下端部に開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16とを備える。内部空間14の軸方向各部の断面積を開口部13の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくする。
【選択図】 図1
【解決手段】 吸着体9は、その下端部に下方に向かって開口する開口部13が形成され、この開口部13と連通する内部空間14が形成されている。吸着体9の下端面がシート2の上面に接合可能とされる。内部空間14の空気11が吸引可能とされる。この吸引により内部空間14にシート2の部分2aが吸入される。吸着体9は、下端部に開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16とを備える。内部空間14の軸方向各部の断面積を開口部13の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、負圧によりシートを吸着可能とする吸着体、およびこの吸着体を備えたシート取出装置に関するものである。
複数のシートのうちから1枚のシート毎に、順次何らかの作業をしようとする場合には、従来、積み上げられた複数のシートから、その最上部のシートを1枚ずつ取り出す、という取出作業が行われている。しかし、上記のように積み上げられた各シートは互いに密着しており、しかも、各シートは厚さが薄いものである。このため、上記取出作業は煩雑になりがちである。
そこで、上記取出作業を可能にするためのシート取出装置として、従来、下記特許文献1のものが提案されている。この公報のものによれば、下端部に下方に向かって開口する開口部が形成され、この開口部と連通する内部空間が形成された吸着体が設けられている。この吸着体の下端面はシートの上面に接合可能とされ、かつ、上記内部空間の空気がエアコンプレッサにより吸引可能とされている。そして、この吸引により上記内部空間が負圧とされて、この内部空間に上記シートの部分が吸入されるようになっている。
そして、上記シート取出装置によれば、まず、上記複数のシートにおける最上部のシートの上面に上記吸着体の下端面が接合させられる。また、この状態で、上記吸着体の内部空間における空気が吸引されて、この内部空間が負圧にされる。すると、上記吸着体に上記シートの部分が吸入されて、この吸着体にシートが吸着される。次に、上記吸着体が上昇させられる。すると、上記最上部の1枚のシートが、その直下のシート側から上方に離脱させられる。
これにより、上記複数のシートにおける最上部のシートが1枚だけ取り出される。すると、このシートに対し所望の作業をすることができる。以下、上記各作業が繰り返されて、上記取出作業が達成される。
上記の場合、吸着体の内部空間の内面は、円錐台筒形状とされている。このため、上記吸着体の内部空間が負圧とされて、この内部空間に上記シートの部分が吸入されるとき、このシートの部分がわずかに吸入されただけで、このシートの部分のほとんどが上記内部空間の内面に接合させられる。これによれば、上記シートの部分の変形が小さく抑制された状態で、上記吸着体に上記シートの部分が吸着されるようになっている。
ところで、上記従来の技術によれば、最上部のシートの部分を吸着体に吸着させるとき、上記シートの部分の周りの変形は小さく抑制される。このため、上記シートは、上記部分を含めて、全体的に平坦なままに保たれる。
よって、上記吸着体によりシートの部分を吸着して、上昇させようとするとき、全体的に平坦なままの上記最上部のシートと、これの直下のシートとの間の隙間には外部の空気は容易には流入し難い。このため、上記吸着体と共に最上部のシートが上昇するとき、上記隙間の負圧が大きくなる。このため、上記最上部のシートの上昇に連動して、その直下のシートも上昇しがちとなる。この結果、上記シート取出装置によれば、複数のシートから、その最上部のシートを確実に1枚ずつ取り出す、という取出作業は容易ではない。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、積み上げられた複数のシートから、その最上部のシートを1枚ずつ取り出す、という取出作業が、より容易に、かつ、確実にできるようにすることである。
請求項1の発明は、下端部に下方に向かって開口する開口部13が形成され、この開口部13と連通する内部空間14が形成された吸着体9であって、上記吸着体9の下端面がシート2の上面に接合可能とされ、かつ、上記内部空間14の空気11が吸引可能とされて、この吸引により上記内部空間14に上記シート2の部分2aが吸入されるようにした吸着体において、
下端部に上記開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16とを備え、上記内部空間14の軸方向各部の断面積S1を上記開口部13の断面積S2とほぼ同じ、もしくは、より大きくしたものである。
下端部に上記開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16とを備え、上記内部空間14の軸方向各部の断面積S1を上記開口部13の断面積S2とほぼ同じ、もしくは、より大きくしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記筒状部15の下端部における上記開口部13側の角部15aを面取り形成したものである。
請求項3の発明は、請求項1の発明に加えて、上記筒状部15を弾性体としたものである。
請求項4の発明は、シート取出装置1に係り、請求項1から3のうち、いずれか1つに記載の吸着体9と、上記シートの上方で、上記吸着体9を上昇B、下降C可能とさせる昇降装置10とを備え、上記内部空間14における負圧が第1所定値P1以上になったとき、上記昇降装置10が上記吸着体9を所定高さまで上昇させる一方、上記負圧が上記第1所定値P1よりも低い第2所定値P2以下になったとき、上記昇降装置10が上記吸着体9を下降させるようにしたものである。
なお、この項において、上記各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項や図面の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、下端部に下方に向かって開口する開口部が形成され、この開口部と連通する内部空間が形成された吸着体であって、上記吸着体の下端面がシートの上面に接合可能とされ、かつ、上記内部空間の空気が吸引可能とされて、この吸引により上記内部空間に上記シートの部分が吸入されるようにした吸着体において、
下端部に上記開口部が形成された縦向きの筒状部と、この筒状部の上端開口を閉じる天井部とを備え、上記内部空間の軸方向各部の断面積を上記開口部の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくしている。
下端部に上記開口部が形成された縦向きの筒状部と、この筒状部の上端開口を閉じる天井部とを備え、上記内部空間の軸方向各部の断面積を上記開口部の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくしている。
このため、積み上げられた複数のシートにおける最上部のシートの部分に、上記吸着体の下端面を接合させて、この吸着体の内部空間の空気を吸引すれば、上記内部空間が負圧とされて、この内部空間に上記シートの部分が吸入され、上記吸着体にシートが吸着される。
この場合、上記したように、内部空間の軸方向各部の断面積を上記開口部の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくしている。このため、上記吸着体の内面が、従来の円錐台筒形状である場合に比べて、上記吸着体の内部空間に対し上記シートの部分は、より大きく吸入させられる。
よって、上記シートの部分の周りには、この部分を中心とした放射状の大きい皺が多数生じがちとなる。このため、上記吸着体によりシートの部分を吸着して、上昇させようとするとき、上記最上部のシートと、これの直下のシートとの間の隙間には、上記皺を通して外部の空気が流入し易くなる。
この結果、上記吸着体と共に最上部のシートが上昇するとき、上記隙間に大きな負圧が生じるということは抑制される。このため、上記最上部の1枚だけのシートが、その直下のシートから円滑に離脱させられて、上昇させられる。つまり、上記吸着体によれば、積み上げられた複数のシートから、その最上部のシートを1枚ずつ取り出す、という取出作業は、より容易に、かつ、確実にできる。
請求項2の発明は、上記筒状部の下端部における上記開口部側の角部を面取り形成している。
このため、上記内部空間の負圧により、この内部空間にシートの部分が吸入されるとき、上記角部に対しシートが円滑に摺動して、上記吸入が円滑になされる。つまり、上記取出作業は、より容易、かつ、確実にできる。
請求項3の発明は、上記筒状部を弾性体としている。
このため、上記したように、積み上げられた複数のシートにおける最上部のシートの部分に上記吸着体の下端面を接合させたとき、この接合は弾性的になされる。よって、上記部分に対し吸着体の下端面を、より確実に密着させることができる。このため、上記吸着体の内部空間の負圧を十分に高くさせることができる。この結果、上記取出作業は、より確実にできる。
請求項4の発明は、シート取出装置が、上記吸着体と、上記シートの上方で、上記吸着体を上昇、下降可能とさせる昇降装置とを備え、上記内部空間における負圧が第1所定値以上になったとき、上記昇降装置が上記吸着体を所定高さまで上昇させる一方、上記負圧が上記第1所定値よりも低い第2所定値以下になったとき、上記昇降装置が上記吸着体を下降させるようにしている。
このため、上記吸着体が下降して、上記シートの部分を吸着し、上記吸着体の内部空間における負圧が第1所定値になれば、上記吸着体とシートとは自動的に上昇させられる。そこで、このシートに対し何らかの作業をするために、このシートを上記吸着体から離脱させる。すると、上記内部空間の負圧が低下する。そして、この負圧が第2所定値以下になれば、上記吸着体は自動的に下降させられる。以下、上記作業が繰り返される。
よって、上記取出作業は、単に、吸着体に吸着されて自動的に上昇させられたシートを、上記吸着体から離脱させることで足りる。よって、上記取出作業は容易にできる。
本発明の吸着体、およびシート取出装置に関し、積み上げられた複数のシートから、その最上部のシートを1枚ずつ取り出す、という取出作業が、より容易に、かつ、確実にできるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
即ち、吸着体は、その下端部に下方に向かって開口する開口部が形成され、この開口部と連通する内部空間が形成されたものである。上記吸着体の下端面がシートの上面に接合可能とされ、かつ、上記内部空間の空気が吸引可能とされて、この吸引により上記内部空間に上記シートの部分が吸入されるようになっている。
上記吸着体は、下端部に上記開口部が形成された縦向きの筒状部と、この筒状部の上端開口を閉じる天井部とを備えている。上記内部空間の軸方向各部の断面積が上記開口部の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくされている。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例1を添付の図1−4に従って説明する。
図1−4において、符号1は、シート取出装置である。このシート取出装置1は、複数シート2を任意に収納させる一方、これら複数シート2からシート2を1枚ずつ自動的に取り出し可能とするものである。これら各シート2は樹脂製で厚さが薄い可撓性のものである。
上記シート取出装置1は、作業面3上を所望位置にまで移動可能とされる台車4と、この台車4から上方に向けて突設される支持台5とを備えている。この支持台5上には、倒立U字形状となるよう折り曲げられた上記複数のシート2が掛吊される。この場合、複数のシート2の幅方向の中央部が、上記支持台5上に積み上げられている。
上記シート取出装置1は負圧吸着装置8を備えている。この負圧吸着装置8は、上記支持台5上の複数シート2における最上部の1枚のシート2(A)を、上記複数シート2側から、順次、1枚ずつ取り出し可能とさせるものである。
上記負圧吸着装置8は、上記シート2の部分2aを負圧により吸着可能とさせる吸着体9と、上記複数シート2の中央部の上方で、上記吸着体9を上昇B、下降C可能とさせる昇降装置10と、上記吸着体9と昇降装置10とをそれぞれ圧縮空気11により作動させる空気制御装置12とを備えている。
上記吸着体9の下端部には下方に向かって開口する開口部13が形成されている。また、上記吸着体9の内部には、上記開口部13と連通する内部空間14が形成されている。より具体的には、上記吸着体9は、下端部に上記開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16と、この天井部16から一体的に下方に延出して、上記筒状部15の上部の内周面に接合される薄板製の他の筒状部17とを備えている。
上記吸着体9の下端面は上記複数シート2の中央部の上面に接合可能とされている。また、上記内部空間14における空気11は外部に向かって吸引可能とされている。
上記の場合、内部空間14の軸方向各部の断面積S1は、上記開口部13の断面積S2とほぼ同じ、もしくは、より大きくされる。図例では、上記両断面積S1,S2は互いにほぼ同じとされている。また、上記筒状部15の下端部における上記開口部13側の角部15aは、断面が円弧凸面形状となるよう面取り形成されている。
上記両筒状部15,17は、互いに共通の垂直軸心21を有して、いずれも断面円形とされている。上記筒状部15は全体的にゴム製の弾性体とされている。一方、上記天井部16と他の筒状部17とは金属製とされている。
上記昇降装置10は、上記支持台5の側方近傍で、上記台車4から上方に向かって突設される支柱23と、この支柱23の上端部に締結具24により締結される第1アーム25とを備えている。この第1アーム25は、上記支柱23側から水平方向に向かって突出するよう片持ち支持されている。上記第1アーム25は、上記締結具24への操作により、上記支柱23を通る垂直軸心26周りの任意位置に回動可能であり、かつ、任意高さに位置調整可能とされている。
また、上記昇降装置10は、垂直軸心29を有して上記第1アーム25に支持されるアクチュエータの一例としてのエアシリンダ30を備えている。このエアシリンダ30は、上記第1アーム25から上方に向かって突設されるシリンダチューブ31と、このシリンダチューブ31から下方に向かって伸長、収縮動作可能とされるピストンロッド32と、このピストンロッド32の突出端部に支持される第2アーム33と、上記軸心29と平行となるよう上記第2アーム33から上方に向かって突設される位置決め軸35とを備えている。この位置決め軸35は、上記第1アーム25に形成された貫通孔34に摺動可能に嵌入されている。
また、上記昇降装置10は、垂直軸心38を有して上記第2アーム33に締結される締結具39を備えている。この締結具39のボルト部40は、上記第2アーム33に対し軸方向で位置調製可能とされている。上記ボルト部40の下端部に、上記吸着体9が支持されている。これら吸着体9とボルト部40との各軸心21,38は同軸上に位置している。上記吸着体9は、上記ボルト部40に対し軸方向に移動可能に支持されている(図1中、実線かつ一点鎖線)。また、上記吸着体9は、上記ボルト部40に対し下方に向かって移動するようばね41により弾性的に付勢されている。
上記空気制御装置12は、エアコンプレッサ44と、上記吸着体9の内部空間14およびエアシリンダ30とを連通させる可撓性の空気チューブ45を備えている。また、上記空気制御装置12は上記空気11を用いてエアシリンダ30を制御する制御機器46と、この制御機器46をオン、オフさせるスイッチ47とを備えている。
上記シート取出装置1を用いて、積み上げられた複数のシート2から、その最上部のシート2(A)を1枚ずつ取り出す、という取出作業につき説明する。
まず、上記支持台5上に互いに重ね合わせた複数のシート2を折り曲げて掛吊させる。次に、上記締結具24への操作により、第1アーム25を回動させて、吸着体9を上記シート2の中央部の上方に、かつ、所望高さに配置させる(図1−3中、実線)。
上記エアコンプレッサ44を駆動させ、上記スイッチ47をオン操作すれば、上記空気制御装置12により制御されたエアシリンダ30のピストンロッド32が伸長動作して、上記吸着体9が下降Cさせられる。この吸着体9は、その筒状部15の下端面が上記複数のシート2における最上部のシート2(A)の上面に当接するまで下降Cする。上記筒状部15の下端面が上記シート2(A)の上面に当接したとき、上記吸着体9は上記シート2(A)から反力が与えられる。そして、この反力の大きさに応じて、上記ばね41が弾性変形し、上記締結具39のボルト部40に対し上記吸着体9が相対的に上昇する。これにより、上記反力が過大になることが防止される。
上記吸着体9の下端面が上記シート2(A)の上面に当接すると、上記吸着体9の開口部13が閉じられる。これにより、上記吸着体9の内部空間14は閉じられた空間となる。ここで、この内部空間14の空気11は、上記エアコンプレッサ44により吸引されている。このため、上記内部空間14における負圧の値が大きくなる。すると、この負圧により、上記吸着体9の開口部13に対向する上記シート2(A)の部分2aが、上記内部空間14に吸入されて、上記吸着体9に上記シート2(A)の部分2aが吸着される(図1,2中一点鎖線、図4)。
上記の場合、吸着体9がシート2(A)から与えられる反力は、上記ばね41の作用により小さく抑制される。このため、上記吸着体9の下端面に対するシート2(A)の摩擦力も小さく抑制される。よって、上記シート2(A)の部分2aは、上記内部空間14に円滑に吸入させられる。
上記内部空間14の空気11の吸引により、この内部空間14における負圧が第1所定値P1以上になったとき、上記制御機器46におけるエアシリンダ30の制御により、このエアシリンダ30のピストンロッド32が自動的に収縮動作させられる。すると、上記吸着体9は、上記シート2の部分2aを吸着したままで元の所定高さまで上昇Bさせられ、その高さで保持される(図1−3中、実線)。これにより、上記最上部の1枚のシート2(A)が、その直下のシート2側から上方に離脱させられる。
次に、作業者が、上記のように離脱させられたシート2(A)を把持し、上記内部空間14における負圧に対抗して、上記シート2(A)の部分2aを上記吸着体9から離脱させる。すると、上記複数のシート2における最上部のシート2(A)が1枚だけ取り出される。すると、作業者は、このシート2(A)に対し所望の作業をすることができる。以下、上記作業が繰り返されて、上記取出作業が達成される。
上記のように、吸着体9からシート2(A)の部分2aを離脱させると、上記内部空間14が大気に開放される。このため、この内部空間14における負圧が低下する。そして、この内部空間14における負圧が第2所定値P2以下になったとする。すると、上記制御機器46によるエアシリンダ30の制御により、このエアシリンダ30のピストンロッド32が自動的に伸長動作させられ、上記吸着体9が下降Cさせられる。
以下、上記各作業が繰り返される。上記取出作業中において、上記スイッチ47をオフすれば、上記制御機器46によるエアシリンダ30の制御により、このエアシリンダ30のピストンロッド32が自動的に収縮動作させられる。そして、上記吸着体9は、元の所定高さまで上昇Bさせられる(図1−3中、実線)。なお、上記エアシリンダ30の制御は、他の電子機器を用いることなく上記空気制御装置12のみで達成される。
上記構成によれば、下端部に下方に向かって開口する開口部13が形成され、この開口部13と連通する内部空間14が形成された吸着体9であって、上記吸着体9の下端面がシート2の上面に接合可能とされ、かつ、上記内部空間14の空気11が吸引可能とされて、この吸引により上記内部空間14に上記シート2の部分2aが吸入されるようにした吸着体において、
下端部に上記開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16とを備え、上記内部空間14の軸方向各部の断面積S1を上記開口部13の断面積S2とほぼ同じ、もしくは、より大きくしている。
下端部に上記開口部13が形成された縦向きの筒状部15と、この筒状部15の上端開口を閉じる天井部16とを備え、上記内部空間14の軸方向各部の断面積S1を上記開口部13の断面積S2とほぼ同じ、もしくは、より大きくしている。
このため、積み上げられた複数のシート2における最上部のシート2(A)の部分2aに、上記吸着体9の下端面を接合させて、この吸着体9の内部空間14の空気11を吸引すれば、上記内部空間14が負圧とされて、この内部空間14に上記シート2(A)の部分2aが吸入され、上記吸着体9にシート2が吸着される。
この場合、上記したように、内部空間14の軸方向各部の断面積S1を上記開口部13の断面積S2とほぼ同じ、もしくは、より大きくしている。このため、上記吸着体9の内面が、従来の円錐台筒形状である場合に比べて、上記吸着体9の内部空間14に対し上記シート2(A)の部分2aは、より大きく吸入させられる。
よって、上記シート2(A)の部分2aの周りには、この部分2aを中心とした放射状の大きい皺が多数生じがちとなる。このため、上記吸着体9によりシート2(A)の部分2aを吸着して、上昇させようとするとき、上記最上部のシート2(A)と、これの直下のシート2との間の隙間には、上記皺を通して外部の空気が流入し易くなる。
この結果、上記吸着体9と共に最上部のシート2(A)が上昇Bするとき、上記隙間に大きな負圧が生じるということは抑制される。このため、上記最上部の1枚だけのシート2(A)が、その直下のシート2から円滑に離脱させられて、上昇Bさせられる。つまり、上記吸着体9によれば、積み上げられた複数のシート2から、その最上部のシート2(A)を1枚ずつ取り出す、という取出作業は、より容易に、かつ、確実にできる。
また、前記したように、筒状部15の下端部における上記開口部13側の角部15aを面取り形成している。
このため、上記内部空間14の負圧により、この内部空間14にシート2(A)の部分2aが吸入されるとき、上記角部15aに対しシート2(A)が円滑に摺動して、上記吸入が円滑になされる。つまり、上記取出作業は、より容易、かつ、確実にできる。
また、前記したように、筒状部15を弾性体としている。
このため、上記したように、積み上げられた複数のシート2における最上部のシート2(A)の部分2aに上記吸着体9の下端面を接合させたとき、この接合は弾性的になされる。よって、上記部分2aに対し吸着体9の下端面を、より確実に密着させることができる。このため、上記吸着体9の内部空間14の負圧を十分に高くさせることができる。この結果、上記取出作業は、より確実にできる。
また、前記したように、吸着体9の筒状部15を断面円形としている。
このため、上記筒状部15内の内部空間14の負圧に対する上記筒状部15の剛性は大きく保たれる。よって、上記内部空間14の負圧を十分に大きくすることができて、上記取出作業は、より確実にできる。
また、前記したように、シート取出装置1が、上記吸着体9と、上記シートの上方で、上記吸着体9を上昇B、下降C可能とさせる昇降装置10とを備え、上記内部空間14における負圧が第1所定値P1以上になったとき、上記昇降装置10が上記吸着体9を所定高さまで上昇させる一方、上記負圧が上記第1所定値P1よりも低い第2所定値P2以下になったとき、上記昇降装置10が上記吸着体9を下降させるようにしている。
このため、上記吸着体9が下降Cして、上記シート2の部分2aを吸着し、上記吸着体9の内部空間14における負圧が第1所定値P1になれば、上記吸着体9とシート2とは自動的に上昇Bさせられる。そして、このシート2に対し何らかの作業をするために、このシート2を上記吸着体9から離脱させる。すると、上記内部空間14の負圧が低下する。そして、この負圧が第2所定値P2以下になれば、上記吸着体9は自動的に下降Cさせられる。以下、上記作業が繰り返される。
よって、上記取出作業は、単に、吸着体9に吸着されて自動的に上昇Bさせられたシート2(A)を、上記吸着体9から離脱させることで足りる。よって、上記取出作業は容易にできる。
なお、以上は図示の例によるが、上記内部空間14の軸方向各部の断面積S1は互いに同じであってもよく、上方に向かうに従い漸次、もしくは段階的に増大させるようにしてもよい。
また、上記各筒状部15,17は、共に金属製であってもよく、共に弾性を有していてもよい。また、上記各筒状部15,17は角筒状であってもよい。
以下の図5は、実施例2を示している。この実施例2は、前記実施例1と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら実施例における各部分の構成を、本発明の目的、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例2を添付の図5に従って説明する。
図5において、上記両筒状部15,17の内面は互いに面一とされ、これが上記内部空間14の内面とされている。この内部空間14の軸方向各部の断面積S1は、上記開口部13の断面積S2とほぼ同じとされている。具体的には、上記内部空間14の断面積S1は、上方に向かうに従い漸減している。この場合、筒状部15の軸心21に対する上記内部空間14の内面の交角は、0−5°である。
1 シート取出装置
2 シート
2a 部分
8 負圧吸着装置
9 吸着体
10 昇降装置
11 空気
12 空気制御装置
13 開口部
14 内部空間
15 筒状部
15a 角部
16 天井部
17 筒状部
21 軸心
B 上昇
C 下降
S1 断面積
S2 断面積
P1 第1所定値
P2 第2所定値
2 シート
2a 部分
8 負圧吸着装置
9 吸着体
10 昇降装置
11 空気
12 空気制御装置
13 開口部
14 内部空間
15 筒状部
15a 角部
16 天井部
17 筒状部
21 軸心
B 上昇
C 下降
S1 断面積
S2 断面積
P1 第1所定値
P2 第2所定値
Claims (4)
- 下端部に下方に向かって開口する開口部が形成され、この開口部と連通する内部空間が形成された吸着体であって、上記吸着体の下端面がシートの上面に接合可能とされ、かつ、上記内部空間の空気が吸引可能とされて、この吸引により上記内部空間に上記シートの部分が吸入されるようにした吸着体において、
下端部に上記開口部が形成された縦向きの筒状部と、この筒状部の上端開口を閉じる天井部とを備え、上記内部空間の軸方向各部の断面積を上記開口部の断面積とほぼ同じ、もしくは、より大きくしたことを特徴とする吸着体。 - 上記筒状部の下端部における上記開口部側の角部を面取り形成したことを特徴とする請求項1に記載の吸着体。
- 上記筒状部を弾性体としたことを特徴とする請求項1に記載の吸着体。
- 請求項1から3のうち、いずれか1つに記載の吸着体と、上記シートの上方で、上記吸着体を上昇、下降可能とさせる昇降装置とを備え、上記内部空間における負圧が第1所定値以上になったとき、上記昇降装置が上記吸着体を所定高さまで上昇させる一方、上記負圧が上記第1所定値よりも低い第2所定値以下になったとき、上記昇降装置が上記吸着体を下降させるようにしたことを特徴とするシート取出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-02-15 JP JP2005037577A patent/JP2006224200A/ja not_active Withdrawn
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