JP2006223378A - 火災消火装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】旋回する消火ノズル7を備えた火災消火装置1であって、第1の旋回軸13を中心に消火ノズル7を旋回させる第1の駆動手段8と、通常時には、格納位置へ消火ノズル7及び第1の旋回軸13を移動させ、火災時には、消火位置へ消火ノズル7及び第1の旋回軸13を移動させる第2の駆動手段9と、を備える。
【選択図】 図3
Description
まず、本発明の基本的概念について説明する。本発明は、旋回する消火ノズルを備えた火災消火装置に関する。ここで、この火災消火装置が火災検出センサを備えているか否かは任意ではあるが、以下の各実施の形態では、消火ノズルと火災検出センサとを備えた火災消火装置について説明する。この火災検出センサは、監視領域内において火災発生の有無を検出し、消火ノズルは、消火可能領域内において検出された火災に対して消火剤を放出する。ここで、監視領域とは、火災検出センサが火災発生の有無を検出できる領域を示し、消火可能領域とは、消火ノズルが消火剤を放出できる領域を示す。
次に、本発明に係る火災消火装置の各実施の形態について説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
最初に、本実施の形態1について説明する。本実施の形態1に係る火災消火装置は、概略的に、(1)第1の旋回軸を中心に消火ノズルを旋回させる第1の駆動手段と、通常時には、格納位置へ消火ノズル及び第1の旋回軸を移動させ、火災時には、消火位置へ消火ノズル及び第1の旋回軸を移動させる第2の駆動手段とを備えたこと、(2)第2の駆動手段は、格納位置から消火位置へ、消火ノズル及び第1の旋回軸を摺動させること、及び(3)格納位置を、消火ノズル及び第1の旋回軸を外部から非露出状に収容する所定の収容領域の内側に設定し、消火位置を、収容領域の外側に設定したこと、等を特徴とする。
最初に、本実施の形態1に係る火災消火装置の概要について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る火災消火装置の通常時における外観を示す外観図である。また、図2は、図1の火災消火装置の通常時における断面を示す縦断面図であり、図3は、図1の火災消火装置の火災時における断面を示す縦断面図である。これら各図に示すように、火災消火装置1は、筐体2、消火ノズル7、第1の駆動部8、第2の駆動部9、及び、火災検出センサ5を備えて構成されている(ここで、消火ノズル7、第1の駆動部8、及び、第2の駆動部9は、特許請求の範囲における、消火ノズル、第1の駆動手段、及び、第2の駆動手段にそれぞれ対応する)。以下に、火災消火装置1の各構成要素の概要について説明する。
まず、通常時に行われる通常監視処理について説明する。火災検出センサ5は、所定の監視領域における火災発生の有無及び火災源の位置(方向及び距離)を監視する。ここで、この通常監視処理が実行されている間、消火ノズル7及び第1の旋回軸13は、図1及び図2に示すように、格納位置に格納されている。従って、上述したように、通常時には旋回軸13が監視領域から非露出状になる。
次に、火災時に行われる火災消火処理について説明する。火災発生及び火災源の位置が検出されると、第2の駆動部9は、格納位置から消火位置へ、消火ノズル7及び第1の旋回軸13を摺動させる。このことにより、消火ノズル7及び第1の旋回軸13は、ノズルカバー4が旋回されて露出された開口部3を通過し、消火位置に到達する。そして、消火ノズル7及び第1の旋回軸13が消火位置に到達すると、第1の駆動部8は、消火ノズル7を火災源の方向に配向させる。そして、火災源の方向に配向された消火ノズル7から、消火剤が放出される。このとき、火災源に消火剤が到達するよう、消火剤の放出圧力が調整される。
本実施の形態1に係る火災消火装置1においては、まず、消火ノズル7及び第1の旋回軸13を格納位置から消火位置へ摺動させる処理が第2の駆動部9によって行われ、次いで、消火ノズル7を火災が発生した方向へ配向させる処理が第1の駆動部8によって行われる。そのため、通常時においては、消火ノズル7のみならずこの第1の旋回軸13も非露出状態となるため、火災消火装置1の意匠性が改善されるという効果を奏する。
次に、本発明の実施の形態2に係る火災消火装置について説明する。実施の形態1に係る火災消火装置における第2の駆動部は、格納位置から消火位置へ、消火ノズル及び第1の旋回軸を摺動させることを特徴としていたが、本実施の形態2に係る火災消火装置における第2の駆動部は、格納位置から消火位置へ、第2の旋回軸を中心に消火ノズル及び第1の旋回軸を旋回させることを特徴とする。
最初に、本実施の形態2に係る火災消火装置の概要について説明する。図6は、本発明の実施の形態2に係る火災消火装置の、通常時における断面を示す縦断面図であり、図7は、図6の火災消火装置の、火災時における断面を示す縦断面図である。これら各図に示すように、火災消火装置14は、筐体2、消火ノズル7、第1の駆動部8、第2の駆動部15、及び、火災検出センサ5を備えて構成されている(ここで、第2の駆動部15は、特許請求の範囲における、第2の駆動手段に対応する)。なお、特に説明なき構造及び処理については、上述した実施の形態1と同様であり、同一の構造を同一の符号を付して説明する。
以下、火災時に行われる火災消火処理について説明する。火災発生及び火災源の位置が検出されると、第2の駆動部15は、消火ノズル7及び第1の旋回軸13を第2の旋回軸16を中心に旋回させて格納位置から消火位置へ移動させる。具体的には、モータ15aによって被駆動機構15bを駆動させることにより、管体15cを第2の旋回軸16を中心に旋回させ、これに伴って消火ノズル7及び第1の旋回軸13を旋回させる。火災の消火後、第2の駆動部15は、消火ノズル7及び第1の旋回軸13を旋回させて消火位置から格納位置へ移動させる。以上が、火災消火装置14によって行われる火災消火処理の説明である。
本実施の形態2に係る火災消火装置14においては、まず、消火ノズル7及び第1の旋回軸13を格納位置から消火位置へ第2の旋回軸16を中心に旋回させる処理が第2の駆動部15によって行われ、次いで、消火ノズル7を火災が発生した方向へ配向させる処理が第1の駆動部8によって行われる。そのため、通常時においては、消火ノズル7のみならずこの第1の旋回軸13も非露出状態となるため、火災消火装置14の意匠性が改善されるという効果を奏する。
次に、本発明の実施の形態3に係る火災消火装置について説明する。実施の形態2に係る火災消火装置は、第1の旋回軸と略直行する第2の旋回軸を中心に、第2の駆動部22によって消火ノズルが旋回されることを特徴としていたが、本実施の形態3に係る火災消火装置は、第1の旋回軸と略平行である第2の旋回軸を中心に、第2の駆動部22によって消火ノズルが旋回されることを特徴とする。
最初に、本実施の形態3に係る火災消火装置の概要について説明する。図8は、本発明の実施の形態3に係る火災消火装置の、通常時における断面を示す横断面図であり、図9は、図8の火災消火装置の、火災時における断面を示す横断面図である。これら各図に示すように、火災消火装置17は、筐体2、消火ノズル7、18、第1の駆動部8、19、及び、第2の駆動部22、を備えて構成されている(ここで、消火ノズル7、18、第1の駆動部8、19、及び、第2の駆動部22は、特許請求の範囲における、消火ノズル、第1の駆動部、及び、第2の駆動手段にそれぞれ対応する)。さらに、この火災消火装置17は、図示されていない火災検出センサ5を備えて構成されている。なお、特に説明なき構造及び処理については、上述した実施の形態1又は2と同様であり、同一の構造及び処理を同一の符号を付して説明する。
まず、通常時に行われる通常監視処理について説明する。この通常監視処理が実行されている間、消火ノズル7、18、及び第1の旋回軸13、20は格納位置に格納されている。格納位置において、消火ノズル7、18は、所定の格納方向(第2の旋回軸23を中心とした、消火ノズル7、18及びノズルカバー4の旋回半径R1に収まるような方向)へ配向されている。このような格納方向に消火ノズル7、18を配向しておくことにより、火災消火処理において第2の旋回軸を中心に旋回された場合に、消火ノズル7、18が筐体2に衝突することを防止できる。また、格納位置において、ノズルカバー4は、開口部3を覆う位置に配向されている。以上が、火災消火装置17によって行われる通常監視処理である。
次に、火災時に行われる火災消火処理について説明する。火災発生及び火災源の位置が検出されると、第2の駆動部22は、消火ノズル7、18、第1の旋回軸13、20、及び、ノズルカバー4を180度旋回させる。ノズルカバー4が格納位置の方向に旋回されると、開口部3が露出され、この露出された開口部3を通過して消火ノズル7、18が、格納位置に到達する。
本実施の形態3に係る火災消火装置17においては、まず、消火ノズル7、18及び第1の旋回軸13、20を格納位置から消火位置へ第2の旋回軸23を中心に旋回させる処理が第2の駆動部22によって行われ、次いで、消火ノズル7、18を火災が発生した方向へ配向させる処理が第1の駆動部8、19によって行われる。そのため、通常時においては、消火ノズル7、18のみならずこの第1の旋回軸13、20も非露出状態となるため、火災消火装置17の意匠性が改善されるという効果を奏する。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び方法は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、第1の旋回軸を収容領域の内部に完全に収容できない場合においても、従来よりも若干でも第1の旋回軸の突出量を低減できている限りにおいて、本発明の課題が達成されている。
本発明は、消火ノズル及び第1の旋回軸を格納位置と消火位置の少なくとも2位置に移動させるものであり、これらを通常時に非露出状に格納するものに限定されるものではなく、露出状になる場合をも含む。例えば、消火ノズル等が露出することによる美観の低下が問題にならないような監視領域(工場等)においては、消火ノズル及び第1の旋回軸が通常時に非露出であるか露出であるかを問わず、これら消火ノズル及び第1の旋回軸を格納位置と消火位置の少なくとも2位置に移動させることにより、火災時における消火可能領域を広げたり、通常時に物理的に邪魔になるような位置から消火ノズル及び第1の旋回軸を退避させておくことができる。また、消火ノズル及び第1の旋回軸の移動位置は、格納位置と消火位置の2位置以上であればよく、例えば、任意の目的で、さらに第3の位置に移動させてもよい。
本実施の形態1から3において、火災消火装置1、14、及び、17を、壁に埋設しているが、これに限らず、監視領域内の任意の位置及び任意の物体に埋設したり、あるいは、任意の位置及び任意の物体に対して凸設したり、支持体等に連結してもよい。また、筐体を省略し、壁の内部に、消火ノズルや第1及び第2の駆動部を直接配置してもよい。
本実施の形態1及び2において、火災消火装置1、14は1つの消火ノズル7を備えていたが、これに限らず、複数の消火ノズルを備えていてもよい。さらに、このように複数の消火ノズルを備える場合、これら複数の消火ノズルは、それぞれ異なる消火可能領域を有していてもよいし、それぞれ異なる消火剤を放出するものであってもよい。
本実施の形態1及び2において、ノズルカバー4は、消火ノズル7からの圧力を受けて、監視領域側上方へ旋回されていたが、これに限らず、第2の駆動部9、15が消火ノズル7を移動する動作に連動されて、監視領域側上方へ旋回されてもよい。
2 筐体
3 開口部
4 ノズルカバー
5 火災検出センサ
6 壁
7 消火ノズル
8 第1の駆動部
9、15、22 第2の駆動部
10 駆動体
11 シリンダ部
12 ピストン部
13 第1の旋回軸
16、23 第2の旋回軸
18 消火ノズル
21 支持体
Claims (7)
- 旋回する消火ノズルを備えた火災消火装置であって、
第1の旋回軸を中心に前記消火ノズルを旋回させる第1の駆動手段と、
通常時には、格納位置へ前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を移動させ、火災時には、消火位置へ前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を移動させる第2の駆動手段と、
を備えたことを特徴とする火災消火装置。 - 前記第2の駆動手段は、前記格納位置から前記消火位置へ、前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を摺動させること、
を特徴とする請求項1に記載の火災消火装置。 - 前記第1の旋回軸と、前記格納位置から前記消火位置に至る方向と、に略直交する第2の旋回軸を備え、
前記第2の駆動手段は、前記格納位置から前記消火位置へ、前記第2の旋回軸を中心に前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を旋回させること、
を特徴とする請求項1に記載の火災消火装置。 - 前記第1の旋回軸に略平行である第2の旋回軸を備え、
前記第2の駆動手段は、前記格納位置から前記消火位置へ、前記第2の旋回軸を中心に前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を旋回させること、
を特徴とする請求項1に記載の火災消火装置。 - 前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を所定の収容領域から出し入れするための開口部に設けられたもので、前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸と共に旋回されるノズルカバーを備え、
前記ノズルカバーと前記第1の旋回軸との間隔を、前記消火ノズルの旋回半径より大きくしたこと、
を特徴とする請求項4に記載の火災消火装置。 - 前記格納位置を、前記消火ノズル及び前記第1の旋回軸を外部から非露出状に収容する所定の収容領域の内側に設定し、
前記消火位置を、前記収容領域の外側に設定したこと、
を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の火災消火装置。 - 前記消火ノズルを複数設け、これら複数の消火ノズルの各々を相互に異なる前記第1の旋回軸を中心に回転自在とすると共に、これら複数の消火ノズルを相互に同一の前記第2の旋回軸を中心に移動自在としたこと、
を特徴とする請求項3から6のいずれか一項に記載の火災消火装置。
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