JP2006223162A - 腎マクラデンサ細胞の単離・識別方法、不死化腎マクラデンサ細胞の樹立方法及びその細胞株並びに形質転換動物 - Google Patents

腎マクラデンサ細胞の単離・識別方法、不死化腎マクラデンサ細胞の樹立方法及びその細胞株並びに形質転換動物 Download PDF

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Abstract

【課題】体液量調節にとって重要な尿細管糸球体フィードバック機構における糸球体濾過量調節を制御する因子を産生放出する当該システム異常の基礎研究及び高血圧、心不全等の病態を改善する治療薬の開発において有用な不死化細胞株の提供。
【解決手段】nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターとレポーター遺伝子を含むベクターをSV40LT抗原遺伝子を導入した形質転換動物から得た腎臓細胞に導入して不死化腎マクラデンサ細胞を単離する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、腎マクラデンサ細胞の単離・識別方法、不死化腎マクラデンサ細胞の樹立方法及びその細胞株並びに形質転換動物に関する。さらに詳しくは、腎マクラデンサ細胞を腎臓組織から単離する方法、この方法を利用して不死化腎マクラデンサ細胞を樹立する方法、これにより得られるマクラデンサ細胞機能を永続的に保持する細胞株、並びに、前記の腎マクラデンサ細胞の単離方法と同一の原理により腎マクラデンサ細胞を生体内で識別する方法、及び腎マクラデンサ細胞の生体内での識別を可能にした形質転換動物に関する。本発明の各方法及び樹立した細胞株は、マクラデンサ細胞機能障害や高血圧心不全などの診断や治療法の開発、あるいは医薬品の有効性や安全性に関するスクリーニング等に有用である。
動物細胞は、適切な培養条件が人為的に講じられれば、生体外においても分裂増殖を繰り返し、一定期間の培養が可能である。しかし、培養細胞が永続的に分裂増殖を繰り返し、本来の機能を保持し続けることは理論上不可能である。
この問題を解決するために、高い増殖能を維持しながら本来の形質を保持する不死化細胞株の樹立方法が開発された(特許文献1:特許掲載公報第2988753号)。この方法は、温度感受性突然変異SV40ラージT(LT)抗原遺伝子を、哺乳動物(例えば、マウス)の受精卵に導入し、この動物の正常な出産によって得られる遺伝子導入動物の各種臓器由来の細胞を採取し、これを継代培養して各種不死化細胞株を樹立するものである。上記発明を適用した動物からの不死化肝細胞株や不死化腎尿細管細胞株などの樹立は可能になったが、上記発明を用いても、臓器における特殊な細胞については依然、不死化細胞株を得ることが極めて困難であるか不可能であった。
例えば、腎マクラデンサ(緻密班:macula densa)細胞は、遠位尿細管濾液中の塩濃度を感知し、糸球体濾液量の調節指令を行なう。このため、腎マクラデンサ細胞の不死化細胞株の樹立は、電解質組成等の調節維持機能の研究及び係る機能が関与する疾病の診断、治療、並びにそのための医薬の開発に有用であると期待される。しかし、腎マクラデンサ細胞は、輸入細動脈と輸出細動脈の間に挟まれ、しかも構成細胞数が少ないためその単離は困難である。仮に該当部位を単離してin vitroの系に持ち込んでも腎マクラデンサ細胞のみの単離を有効に行なうことは困難であった。
Yangら(非特許文献1:Yang T.et.al, J.Biol.Chem., 275:37922−37929,2000)は、上記の問題を解決するために、腎集合管に発現する糖鎖を認識するlectin Dolichos biflorus agglutinin(DBA)と、腎集合管とマクラデンサ細胞に発現する糖鎖を認識するlectin Helix pomatia afflutinin(HPA)を利用した。即ち、FITC標識DBAとphycoerythrin標識HPAをSV40LT遺伝子組換(Tg)マウス由来の腎尿細管細胞に結合させ、FITC−DBAでは標識されずphycoerythrin−HPAで標識される細胞群を蛍光細胞分析分離装置(FACS:fluorescence−activated cell sorter)により回収・濃縮することによりマクラデンサ細胞を単離し、これを“MMDD1細胞株”と命名した。
しかし、Yangらの方法では、使用する抗体の特異性やFACSによる細胞選別の不完全性を否定できない。つまり、細胞表面のタンパク質を抗原として認識する実験手法では、理論上完全な(他の細胞が混入しない)マクラデンサ細胞を得ることは不可能である。さらに、Yangらの方法は、マクラデンサ細胞を得るためFACSを用いて細胞の回収・濃縮を行っており、FACS処理に伴う細胞へのダメージ、それによる細胞特性の変化を否定できない。
また、尿細管糸球体フィードバック(TGF)システムが関与する糸球体濾過量制御の解明は、特殊な解剖学的位置関係が保存された状態で行なう必要がある。TGFシグナル伝達は、傍糸球体装置が保存された状態でのみ発揮されるからである。従って、マクラデンサ細胞及びTGFシステムの研究には、不死化マクラデンサ細胞株の樹立とともに、生体内でマクラデンサ細胞を識別して傍糸球体装置の構造を維持した状態での機能解析が不可欠である。
特許掲載公報第2988753号 Yang T. et.al, J.Biol.Chem.,275:37922−37929,2000
従って、本発明は、不死化した腎マクラデンサ細胞株の樹立方法及びその細胞株、並びに腎マクラデンサ細胞の生体内での識別を可能にする方法、及びそのような識別が可能な形質転換動物の提供を目的する。
本発明者らは、上記の問題を解決するため鋭意検討し、腎マクラデンサ細胞株にのみ発現するマーカーについて探索した。その結果、nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターを利用すれば腎マクラデンサ細胞を腎臓組織から単離・識別する有効なマーカーが得られることを見出した。また、この方法をSV40ラージT(LT)抗原Tgマウスに適用することにより不死化した腎マクラデンサ細胞株の樹立方法を確立するとともに、通常の動物についても、マーカー遺伝子で形質転換することにより生体内で腎マクラデンサ細胞に蛍光タンパク質(EGFP)を発現させてその識別を実現することに成功した。
すなわち、本発明は以下の腎マクラデンサ細胞の単離・識別方法、不死化腎マクラデンサ細胞の樹立方法及びその細胞株並びに形質転換動物を提供する。
1.nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターとレポーター遺伝子を含むベクターを腎臓培養細胞中に導入し、レポーター遺伝子が発現した細胞を採取することを特徴とする腎マクラデンサ(緻密班)細胞の単離方法。
2.レポーター遺伝子がEGFP(緑色蛍光タンパク質変異体)遺伝子を含む前記1記載の腎マクラデンサ細胞の単離方法。
3.nNOSプロモーターがエクソン1cの上流部分を含むnNOSプロモーター領域の全部または一部を含む前記1記載の腎マクラデンサ細胞の単離方法。
4.nNOSプロモーターが配列番号1記載の塩基配列を含む前記1記載の腎マクラデンサ細胞の単離方法。
5.SV40LT抗原遺伝子を導入した形質転換動物から得た腎臓細胞に前記1〜4のいずれかの方法を適用し、不死化腎マクラデンサ細胞を単離することを特徴とする不死化腎マクラデンサ細胞株の樹立方法。
6.nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターとレポーター遺伝子を含むマーカー遺伝子を被検動物に導入することを特徴とする、腎マクラデンサ細胞特異的にレポーター遺伝子を発現する形質転換動物の作製方法。
7.前記5に記載の方法により樹立された不死化腎マクラデンサ細胞株。
8.不死化腎マクラデンサ細胞株Mouse NE−MD(独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに2005年2月10日付で寄託された受領番号FERM ABP−10233)。
9.前記6に記載の方法により作製された形質転換動物。
10.前記9に記載の方法により作製された形質転換動物にnNOSプロモーター活性化薬を投与してレポーター遺伝子を発現させ、生体内において腎マクラデンサ細胞を特異的に識別する方法。
11.nNOSプロモーター活性化薬がフロセミドである前記10に記載の生体内において腎マクラデンサ細胞を特異的に識別する方法。
12.レポーター遺伝子がEGFP(緑色蛍光タンパク質変異体)遺伝子を含む前記10に記載の生体内において腎マクラデンサ細胞を特異的に識別する方法。
13.前記1〜5のいずれかの方法により得られた腎マクラデンサ細胞を使用することを特徴とする高血圧症用医薬のスクリーニング方法。
本発明によれば、腎マクラデンサ細胞の不死化細胞が得られ、生体内においてマクラデンサ細胞の識別が可能となる。このため、体液量調節にとって重要な尿細管糸球体フィードバック機構における糸球体濾過量調節を制御する因子を産生放出する当該システム異常の基礎研究及び高血圧、心不全等の病態を改善する治療薬の開発において有用である。
本発明は、腎臓においてはマクラデンサ細胞にのみ特異的に発現しているnNOS(神経型一酸化窒素合成酵素:neuronal nitric oxide synthase)のプロモーター領域下流に、レポーター遺伝子を挿入することにより(図1)、これらをマーカーとしてマクラデンサ細胞を単離・識別する。
ヒトnNOSのエクソン1はa〜iまで9種類存在し、それぞれが様々な臓器で発現し、プロモーター領域もそれぞれ異なっていると考えられている(Wang Y.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,96:12150−12155,1999)。本発明では、このうち腎臓での発現が確認されているエクソン1cのプロモーター領域を使用することができる。プロモーター解析により発現が確認されている最短の部分(Saur D.et al.,J.Biol.Chem.,J.Biol.Chem.,277:25798−25814,2002)(配列番号1)を含んでいればよい。
nNOSプロモーターは、上述した塩基配列情報により化学合成によって、またはnNOS遺伝子の塩基配列情報に基づいて設計したプライマーを用いた増幅反応によって得ることができる。例えば、ヒトゲノムDNAを鋳型とし、279Sプライマー(5’−cag acg ctg cca ctg ctg−3’)(配列番号2)と49ASプライマー(5’−gtc acc ccc tct cag aca gtg−3’)(配列番号3)を用いてPCRにより増幅してnNOSプロモーターを得ることが可能である(図2)。
レポーター遺伝子としては、種々の遺伝子を用いることができるが、細胞を生きたまま識別できる点から蛍光タンパク質(GFP:green fluorescence protein)遺伝子を用いることが好ましい。GFP遺伝子としては種々のもの(EGFP,EYFP,ECFP,EBFP)が利用可能であるが、好ましくはEGFP(緑色蛍光タンパク質変異体)遺伝子を利用できる。
nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターとレポーター遺伝子を含むベクターの構築は、慣用の手順により行なうことができる。
本発明による不死化腎マクラデンサ細胞株の樹立は、不死化に適した遺伝形質を有する細胞に前記マーカー遺伝子を導入し、継代培養し、前記マーカー遺伝子が発現する細胞を単離することにより行なう。不死化に適した細胞は特に限定されず現在知られていない細胞でも実施可能であるが、例えば、SV40 LT形質転換動物から単離した細胞を用いることができる。SV40 LT抗原は細胞の増殖を促進する機能を有し、SV40 LT抗原遺伝子を導入した形質転換動物(SV40 LT形質転換動物)由来の細胞は、in vitroにおいて高い増殖能を示し、細胞の不死化が容易に起こる(Hosoyamada M. et al.Arch.Toxicol.,70:284−292,1996)。また、SV40 LT抗原遺伝子には温度感受性変異が含まれているため、33℃においてのみ高い増殖能が発揮される。
本発明ではSV40LT抗原遺伝子を導入した形質転換動物から得た腎遠位尿細管細胞に前記単離方法を適用し、不死化腎マクラデンサ細胞を単離する。このような形質転換動物としてはマウスが好ましい(但し、このTgマウスは生後12週〜16週令で神経疾患を発症し死亡するため自然交配は不能で、体外受精によって子孫維持がなされている)。
本発明者らは以下の実施例に示すようにこのような不死化細胞株を樹立し、2005年2月10日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託した(不死化腎マクラデンサ細胞株Mouse NE−MD;受領番号FERM ABP−10233)。この細胞株は、薬品開発(例えば、高血圧症用医薬(高血圧症の治療・診断・予防その他関連する医薬をいう)の開発)における効果判定及びスクリーニング等において有用であると期待される。
実施例1:発現ベクターpNEによる腎マクラデンサ細胞の単離
(1−1)発現ベクターpNEの構築
ヒトnNOSプロモーターを組み込んだ発現ベクターpNEを以下の手順で構築した。
初めにヒトnNOSプロモーター(GenBank Accession No.AJ308545)を単離するために、ヒトゲノムDNA(Clontech;Cat.No.6550−1)を鋳型とし、279Sプライマー(5’−cag acg ctg cca ctg ctg−3’)(配列番号2)と49ASプライマー(5’−gtc acc ccc tct cag aca gtg−3’)(配列番号3)を用いて常法に基づきPCRを行った。
PCR産物を精製後、TAクローニングベクターpGEM−T Easyベクター(promega;Cat.No.A1360)にPCR産物を挿入し、断片をシークエンシングにより決定し、増幅された断片がnNOSプロモーターに相当することを確認した。
次に、pGEM−T Easyベクターに組込まれたnNOSプロモーター配列を制限酵素EcoRIで切断し、347bpの断片を切り出し、T4 DNAポリメラーゼによりDNA断片の末端を平滑化した。一方、pCE−29(図1a)を制限酵素SalIとBamHIで切断し、CAGプロモーター部分を除いた4,000bpの断片を切り出し、T4 DNAポリメラーゼによる平滑化を施した。これら2つの断片をDNAリガーゼにより連結させ、pNE(図1b)を得た。pNEを基に、NE部分を制限酵素SalIとSacIで消化し、これをネオマイシン発現ユニット(SV40 earlyプロモーターより支配)を持つpEGFP−1(Clontech;Cat.No.6086−1)のSalI、SacI部位に挿入し、pNE−EGFP−1(図1c)を得た。なお、pEGFP−1はEGFP cDNAを有するが、その上流にはプロモーターが存在しないので、そのベクターからのEGFPの発現はないと考えられる。
(1−2)不死化腎遠位尿細管(DT)初代培養細胞の作製
以下に示す操作により、SV40LT抗原遺伝子を導入した遺伝子組換マウス(SV40−LT Tgマウス)から腎遠位尿細管(DT)由来不死化細胞系の確立とマクラデンサ細胞の樹立を行なった。
本実験においては、8週令に達したSV40 LT Tgマウス(第一製薬(株)から譲渡)の腎臓から実体顕微鏡下で無菌的に腎遠位尿細管(DT)を単離し、複数のDT細胞株(DT1−12)を樹立した。この中から増殖性に優れていたDT細胞株(DT7)を実験に用いた。
(1−3)腎皮質尿細管の初代培養細胞へのpNEの遺伝子導入
尿細管初代培養細胞にpCE−29、pNEをそれぞれ遺伝子導入し、それら遺伝子発現効率を調べた。pCE−29(図1a)はどの細胞にも働くCAGプロモーターを保有しているので、遺伝子導入がなされた細胞では、すべてEGFPを発現するものと考えられる。実際、EGFP由来の蛍光が確認された細胞は、全細胞数の約80%であった(図3a)。pNEはnNOSプロモーターを保有しているので、遺伝子導入がなされた細胞の中でもMD細胞でのみEGFPが発現するものと考えられる。MD細胞は生体内でもごく少数の細胞群であるため、尿細管初代培養細胞に含まれるMD細胞もごく少数と思われる。実際、EGFP由来の蛍光が確認された細胞は、全細胞の<1%であった(n=3)(図3b)。
(1−4)DT7細胞へのpNE−EGFP−1遺伝子導入とNE−MD細胞の選別
pNE−EGFP−1を制限酵素SalIで処理し、直鎖状にした。この遺伝子(2μg)をLipofectamineと複合体を作らせ、これをSV40 LT Tgマウス腎臓より単離したDT7細胞株に遺伝子導入(co−transfection)した。24時間後、ネオマイシン誘導体であるG418(800μg/ml:Wako;Cat.No.075−04893)を含むRITC80−7培養液と交換し、10日間培養した。その後、G418存在下で増殖した細胞塊を蛍光顕微鏡下で観察し、EGFP蛍光を示した細胞クローンを滅菌したプラスチックチップで無菌的に拾い上げ、35mm径プラスチック培養皿に移し、個々に培養した。約7日後、EGFP陽性細胞を同様の方法で拾い上げ、新しい35mm径プラスチック培養皿に移し培養を継続した。この操作をさらに1〜3回繰り返し、最終的にEGFP陽性細胞のみから成る細胞株を取得した(図5)。このEGFP陽性細胞は、pNE−EGFP−1を自らの染色体に組込んでいると考えられ、かつnNOSプロモーターが働くマクラデンサ(MD)細胞由来の細胞と考えられる。従って、このEGFP陽性細胞をpNEが導入されたMD細胞由来の細胞とし、”NE−MD細胞”と命名した(2005年2月10日付で独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託(受領番号FERM ABP−10233))。
(1−5)ウエスタンブロット法による検定
NE−MD細胞がMD細胞の特性を備えているかどうかを確認するため、MD細胞およびDT7細胞に反応する各種抗体(抗nNOS抗体、抗COX−2抗体及び抗ROMK抗体)を用いてウエスタンブロットによる解析を行った。抗nNOS抗体及び抗COX−2抗体(Santa Cruz Biotechnology;Cat.No.sc−7951)はMD細胞と強く反応し、抗ROMK抗体(Alomone Laboratories;Cat.No.APC−001)はDT7細胞とMD細胞の相方に反応する(Yang T.et.al.:J.Biol.Chem.,2000)。細胞はLeupeptin(SIGMA;Cat.No.L−2884)を含んだTBS(136mMNaCl,2.6mMKCl,24mMTris−HCl,pH7.4)で洗浄後回収、遠心分離により上清を除去した後、6%β−メルカプトエタノールの入った緩衝液を加えた。100℃で5分間煮沸後、15,000rpmで10分間遠心し、10%ポリアクリルアミドゲル(READYGELS J:BIO−RAD;Cat.No.161−J371)にて電気泳動し、PVDF膜(HybondTM−P PVDF Membrane:Amersham Biosciences;Cat.No.RPN2020F)に転写した。転写された膜は、10%スキムミルク/TBST(20mMTris−HCl(pH7.5)、150mMNaCl、0.1%Tween20)で30分間ブロッキングした後、一次抗体(TBSTで抗nNOS抗体は10,000倍、抗COX−2抗体は5,000倍、抗ROMK抗体500倍に希釈)を添加し4℃で一晩反応させた。次いで、二次抗体(ペルオキシダーゼ標識ロバ抗ウサギIgG抗体:Amersham Biosciences;Cat.No.NA934)を添加し、室温で45分間反応させ、ECL plus Western Blotting Detection System(Amersham Biosciences;Cat.No.RPN2132)で発色させた(図6)。
フロセミド(商品名ラシックス(登録商標))によるnNOS発現誘導:マクラデンサ細胞のnNOSは生体内において正常な状態では低発現であるが、尿細管腔液の低塩濃度がNKCC2を介して感知されると発現が上昇し、活性化することが知られている(Tojo A. et al.,Kidney Int.2000)。そのため、NKCC2阻害薬であるラシックスを培養液に添加し、nNOSタンパクの発現誘導を試みた。
その結果、ラシックス添加前、添加後0.5、1、2、5時間目におけるnNOSタンパク量を比較したところ、DT7細胞においては発現上昇は見られなかったが、NE−MD細胞においては強い発現誘導が確認された(図7)。これらの実験結果は、本実験で樹立したNE−MD細胞株が生体内におけるMD細胞の特性を保持していることを意味し、この性質を利用してMD細胞が識別可能であることを示した。
実施例2:遺伝子組換動物(Tgマウス)の作製
実施例1において、本発明者らが構築したpNEは不死化腎遠位尿細管細胞において有効に機能し、マクラデンサ細胞を株化することが可能である事を実証した。本実施例では、pNEを加工して動物受精卵に導入し、腎マクラデンサ細胞特異的にレポーター遺伝子を発現する遺伝子組換動物を作製した。
(2−1)Tgマウスの作製
実施例1で構築した遺伝子発現ユニットのうちTgマウス作製に不要な部分を切り出し、純化したpNE(図1b)をマウス受精卵に顕微注入することで遺伝子組換マウスを作製した。マウス受精卵は、採卵用のB6C3F1系統の雌にPMSG(セロトロピン、帝国臓器)を5ユニット/1匹の用量で投与し、48時間後にhCG(プベローゲン、三共)を5ユニット/1匹の用量で投与したあと、C57BL/6系統の雄と交配させることで得、hCG投与後18〜22時間目の前核期の卵子を顕微注入操作に用いた。マイクロマニュピレータに装着したマイクロニードル(ガラス管を加工し作製)に約5mg/mlに調製した遺伝子発現ユニットDNA液を充填し、卵子の前核内に約2pl注入した。約400個の受精卵の核に遺伝子発現ユニットDNA液を注入し、一晩培養して分割した2細胞期の卵子を精管結紮雄と交配させることによって得た代理親マウス(系統:ICR)7匹に移植した。その結果64匹の産仔が得られた。
(2−2)PCRによるTgマウスの同定
出生したマウスの尾から、ゲノムDNAを常法(Blin and Stafford,Nucleic Acids Res.3:2303−2308,1976)に従い、単離した。PCR用プライマーとして、nNOSプロモーター5’及び3’側に相当するForwardプライマー(5’−tgc cac tgc tgc tgc cac−3’)(配列番号4)とReverseプライマー(5’−cga ctg ggg ttt aat tga−3’)(配列番号5)を設計した。94℃−1分間、58℃−1分間、72℃−1分間のPCRサイクルを30回行い、反応産物の全てを2%アガロースゲル電気泳動に用いた。目的のバンド(約250bp)の生成が確認されたサンプルをTgマウスとした。
実施例3:Tgマウスによる生体内での腎マクラデンサ細胞の識別
次に、実施例2で得た上記遺伝子組換動物(Tgマウス)を用いて生体内で腎マクラデンサ細胞を識別した。すなわち、Tgマウスとして同定されたマウスに対し、導入した遺伝子が発現しているかどうかを組織学的に調べた。
10週齢に達したマウスの腹腔に、ラシックス(一般名フロセミド:12μM)を2時間おきに3回投与し、約20時間後に、マウスをネンブタールで麻酔し、心臓から4%PFAを灌流することによって全身の組織を固定した。臓器を摘出し、約3mm厚にスライスした後、4%PFAに入れ一晩4℃にて固定した。次に30%ショ糖/PBS(−)に入れ換え、室温で8時間振盪した。組織をOCTコンパウンド(Sakura;code.4583)中に包埋し、約−50℃に冷やした2−メチルブタン(Wako;code.166−00615)中に投入し、凍結した。切片作製時は−20℃に設定し、7μm厚に薄切し、スライドガラスに貼り付け風乾させた。
NE Tgマウスの腎臓では、nNOSプロモーターの制御を受けて、下流側のEGFPがMD細胞特異的に発現している。その点を確認するため、NE Tgマウス腎臓の凍結切片に対しnNOS抗体を用いて免疫染色を施した後、EGFP蛍光を同時に観察した。
すなわち、凍結切片をPBS(−)で5分間×3回洗浄し、5%NGSを含むPBS(−)(以下5%NGS/PBS)で60分間ブロッキングした。一次抗体である抗nNOS抗体(5%NGS/PBSで15,000倍に希釈)を添加し、4℃で一晩反応させた。PBS(−)で5分間×3回洗浄後、Alexa568標識二次抗体(5%NGS/PBSで200倍希釈したヤギ抗ウサギIgG抗体)を添加し、室温で60分間反応させた。PBS(−)で5分間×3回洗浄後、退色防止封入剤(VECTASHIELD マウント溶液;code.#H−1000)を滴下しカバーグラスをかけ、蛍光顕微鏡下でEGFP(図4左)およびAlexa568(図4右)の蛍光を観察した(図4)。
得られた結果は、組織学的に見て矛盾のないものであった。この結果、従来、困難であった生体内における腎マクラデンサ細胞が容易に識別され得ることが確認された。
実施例4:不死化腎マクラデンサ細胞株
本発明で株化された不死化腎マクラデンサ細胞(NE−MD細胞)は、高血圧、心不全、浮腫などを主訴とする循環系治療薬および一酸化窒素(NO)合成に必要な基質(L−arginine:L−アルギニン)などのアミノ酸輸送の促進または阻害薬開発のためのモデル細胞として有効である。このことを検証するため、以下の実験を行なった。
実施例1で得たNE−MD細胞にラシックス(12μM)を添加し、2〜5時間培養を継続した後、細胞外液(標準溶液)にL−アルギニン(1mM)を加えると、溶液中のNO産生量が増加した(ISO−NO MARK II、WPI製、U.S.A.)。このNO産生応答は、同時に添加した50μM7−ニトロインダゾール(7−NI:神経型一酸化窒素合成酵素阻害薬)でほぼ完全に抑制された。光学異性体のD−アルギニン(1mM)ではこのような応答は見られなかった(図8)。
以上詳しく説明した通り、本発明において作製したマウス不死化腎マクラデンサ細胞株(NE−MD細胞)は、循環系治療薬やアミノ酸輸送機能の促進または阻害薬関連の薬品開発に必要なスクリーニングおよび治療効果判定に供することができる。
本発明の方法で用いるプラスミドベクターの種類を示す模式図(a:pCE−29,b:pNE,c:pNE−EGFP−1)。 本発明の方法で用いるnNOSプロモーターの位置を示す模式図。 SV40 LT Tgマウス腎遠位尿細管初代培養細胞へのpCE−29およびpNE遺伝子導入によるEGFP陽性細胞を示す蛍光顕微鏡写真(a:pCE−29,b:pNE)。 pNE遺伝子導入によるEGFP陽性細胞とnNOS免疫蛍光染色を示す顕微鏡写真。 DT7細胞へのpNE−EGFP−1遺伝子導入によるEGFP陽性細胞の濃縮を示す顕微鏡写真。上段:蛍光顕微鏡(a,c,e)、下段:位相差顕微鏡(b,d,f)。 ウエスタンブロット法によるNE−MD細胞の特性解析を示す図。 フロセミド(12μM)添加後のnNOS発現量変化(ウエスタンブロット法)を示す写真。 NE−MD細胞におけるNO産生を示すグラフ。

Claims (13)

  1. nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターとレポーター遺伝子を含むベクターを腎臓培養細胞中に導入し、レポーター遺伝子が発現した細胞を採取することを特徴とする腎マクラデンサ(緻密班)細胞の単離方法。
  2. レポーター遺伝子がEGFP(緑色蛍光タンパク質変異体)遺伝子を含む請求項1記載の腎マクラデンサ細胞の単離方法。
  3. nNOSプロモーターがエクソン1cの上流部分を含むnNOSプロモーター領域の全部または一部を含む請求項1記載の腎マクラデンサ細胞の単離方法。
  4. nNOSプロモーターが配列番号1記載の塩基配列を含む請求項1記載の腎マクラデンサ細胞の単離方法。
  5. SV40LT抗原遺伝子を導入した形質転換動物から得た腎臓細胞に請求項1〜4のいずれかの方法を適用し、不死化腎マクラデンサ細胞を単離することを特徴とする不死化腎マクラデンサ細胞株の樹立方法。
  6. nNOS(神経型NO合成酵素)プロモーターとレポーター遺伝子を含むマーカー遺伝子を被検動物に導入することを特徴とする、腎マクラデンサ細胞特異的にレポーター遺伝子を発現する形質転換動物の作製方法。
  7. 請求項5に記載の方法により樹立された不死化腎マクラデンサ細胞株。
  8. 不死化腎マクラデンサ細胞株Mouse NE−MD(独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに2005年2月10日付で寄託された受領番号FERM ABP−10233)。
  9. 請求項6に記載の方法により作製された形質転換動物。
  10. 請求項9に記載の方法により作製された形質転換動物にnNOSプロモーター活性化薬を投与してレポーター遺伝子が作る蛍光タンパク質を発現させ、生体内において腎マクラデンサ細胞を特異的に識別する方法。
  11. nNOSプロモーター活性化薬がフロセミドである請求項10に記載の生体内において腎マクラデンサ細胞を特異的に識別する方法。
  12. レポーター遺伝子がEGFP(緑色蛍光タンパク質変異体)遺伝子を含む請求項10に記載の生体内において腎マクラデンサ細胞を特異的に識別する方法。
  13. 請求項1〜5のいずれかの方法により得られた腎マクラデンサ細胞を使用することを特徴とする高血圧症用医薬のスクリーニング方法。
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