JP4219789B2 - 骨髄由来の不死化樹状細胞株 - Google Patents
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Transgenic Research 4, 215-225, 1995 Genes to Cells, 2, 235-244, 1997 Exp. Cell Res., 197, 50-56, 1991 Exp. Cell Res., 209, 382-387, 1993 Exp. Cell Res., 218, 424-429, 1995 Blood, 86, 2590-2597, 1995 J. Cell. Physiol., 164, 55-64, 1995 Exp. Hematol., 27, 1087-1096, 1999 Ann. Rev. Immunol. 9, 271-296, 1991 J. Exp. Med., 185, 2133-2141, 1997 Nature, 392, 245-252, 1998 Annu. Rev. Immunol., 18, 767-811, 2000 J. Exp. Med., 175, 1157-1167, 1992 J. Exp. Med., 185, 317-328, 1997
SV40の温度感受性突然変異株tsA58のDNAを導入したトランスジェニックマウスは、下記の手順で作出した。
マイクロインジェクションにはSV40の温度感受性突然変異株tsA58のゲノムDNAを遺伝子工学的手法で改変したものを使用した。tsA58のゲノムDNAを制限酵素BamHIで開環し、pBR322のBamHI部位に導入し、SfiI配列をSacIIに変換してSV40の複製起点(ori)を欠失するori(−)としたDNAクローンpSVtsA58ori(−)−2(Ohno T. et al., Cytotechnology, 165-172, 1991)から常法に従い導入用DNAを調製した。すなわち、大腸菌内で大量に増幅させることにより得られたプラスミドDNAのpSVtsA58ori(−)−2を制限酵素BamHI(宝酒造社製)で消化した後、アガロース電気泳動法(1%ゲル;ベーリンガー社製)により分離し、ゲルを溶解した後、フェノール・クロロホルム処理及びエタノール沈殿処理を行いDNAを回収した。回収した精製DNAをTEバッファー(1mMのEDTAを含む10mMのTris−HCl;pH7.6)に溶解して170μg/mlの精製DNAを含む溶液を得た。このDNA溶液を注入用バッファー(0.1mMのEDTAを含む10mMのTris−HCl;pH7.6)で5μg/mlとなるように希釈して注入用DNA溶液を調製した。なお、調製したDNA溶液は注入操作まで−20℃で保存した。
マウス前核期受精卵への上記調製した注入用DNA溶液のマイクロインジェクションは下記の要領で行った。性成熟した8週齢のウィスターマウスを明暗サイクル12時間(4:00〜16:00を明時間)、温度23±2℃、湿度55±5%で飼育し、膣スメアにより雌の性周期を観察して、ホルモン処理日を選択した。まず、雌マウスにより150IU/kgの妊馬血清性性腺刺激ホルモン(日本ゼンヤク社製;PMSゴナドトロピン(pregnanto mare serum gonadotropin:PMSG))を腹腔内投与し、その48時間後に75IU/kgのヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(三共臓器社製;プベローゲン(human chorionic gonadotropin:hCG))を投与して過剰排卵処理を行った後、雄との同居により交配を行った。hCG投与32時間後に卵管灌流により前核期受精卵を採取した。卵管灌流及び卵の培養にはmKRB液(Toyoda Y. and Chang M.C., J. Reprod. Fertil., 36, 9-22, 1974)を使用した。採取した受精卵を0.1%のヒアルロニダーゼ(シグマ社製;Hyaluronidase Typel-S)を含むmKRB液中で37℃、5分間の酵素処理を行い卵丘細胞を除去した後、mKRB液で3回洗浄して酵素を除去し、DNA注入操作までCO2−インキュベーター内(5%のCO2−95%のAir,37℃、飽和湿度)に保存した。この様にして準備したマウス受精卵の雄性前核に前記DNA溶液を注入した。注入した228個の卵を9匹の仮親に移植して出産させ80匹の産仔を得た。注入DNAのマウスへの導入は、離乳直後に断尾して得た尾より調製したDNAをPCR法により検定した[使用プライマー;tsA58−1A,5’−TCCTAATGTGCAGTCAGGTG−3’(1365〜1384部位に相当:配列番号1)、tsA58−1B,5’−ATGACGAGCTTTGGCACTTG−3’(1571〜1590部位に相当:配列番号2)]。その結果、遺伝子導入の認められた20匹(雄6匹、雌8匹、性別不明6匹)の産仔の中から性成熟期間を経過する12週齢まで生存した11ラインのトランスジェニックマウス(雄ライン:#07−2,#07−5,#09−6,#12−3,#19−5,雌ライン:#09−7,#11−6,#12−5,#12−7,#18−5,#19−8)を得た。これらのG0世代のトランスジェニックマウスとウィスターマウスを交配し、雄ファウンダーの2ライン(#07−2,#07−5)と雌ファウンダーの3ライン(#09−7,#11−6,#19−8)において次世代以降への遺伝子の伝達を確認した。
マウスはC57BL/6(B6マウス)と温度感受性SV40T抗原トランスジェニックマウス(ts SV40 LT Tgマウス;B6バックグラウンド)の2系統を用いた。また、これらマウスは全て6〜8週齢の雌を用いた。マウスの骨髄細胞を0.144M塩化アンモニウムにて赤血球lysis処理し、抗CD4抗体、抗CD8抗体、抗I−Ab抗体、抗ラットIg抗体(それぞれTIB207、211、154、216:Amerikan Type Culture Collection)とウサギ補体(Cedarlane社製)を用いて、リンパ球とIa陽性細胞の除去を行った。この細胞1×106/wellを20ng/mLのマウスリコンビナントGM−CSF(Peprotech社製)を含む完全RPMI培地(5%FCS)を用い、24穴プレートで培養し、6日後に樹状細胞(DC)を誘導した。ts SV40 LT TgマウスからのDCは33℃、5%CO2条件下で誘導後、継代を5×105/mL/wellで10回以上繰り返し(4〜5日ごとに培地交換、3週ごとに継代)、7ヶ月以上培養したものを用いた。なお、B6マウスからのDCは上記の方法により骨髄細胞を単離し、DCを誘導した後、37℃、5%CO2条件下で培養し、その時点で解析に用いた。
実施例2で得られたDCのライトギムザ(Wright-Giemsa)染色を行った。B6マウスとts SV40 LT Tgマウスの2系統を起源とするそれぞれのDCをサイトスピンでスライドグラスに接着させ、ライトギムザ法(ライト染色液・ギムザ染色液、ともにメルク社製)にて染色し、可視化した。結果を図1に示す。この結果、細胞の大きさは、ts SV40 LT TgのDC(SV40T B6)の方がB6マウスのDC(初代培養B6)より大きかった。
MTT(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl tetrazo-lium bromide)はミトコンドリア内膜の脱水素酵素などにより開裂されて赤紫色のMTT-formazanを生成する。この呈色反応が細胞の増殖能に比例することに基づいたMTTアッセイにより、ts SV40 LT TgのDCの異なる温度(33℃、37℃、39℃)での増殖能を測定した。MTTアッセイは、5mg/mLのMTT(シグマ社製)溶液10μLを前記20ng/mLのマウスリコンビナントGM−CSF(Peprotech社製)を含む細胞懸濁液100μLに添加し、96穴プレートに7.5×103/100μL/wellで細胞をまき、測定時にMTT溶液を10μL/well添加し、経時的に測定を行った。結果を図2に示す。この結果、SV40T抗原が発現する33℃で最も増殖能が高かった。
ts SV40 LT TgのDCについて、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)要求性を検討するため、実施例4と同様な条件で、MTTアッセイを行った。すなわち、5mg/mLのMTT(シグマ社製)溶液10μLをそれぞれ20、10、2、0ng/mL濃度のマウスリコンビナントGM−CSF(Peprotech社製)を含む細胞懸濁液100μLに添加し、96穴プレートに7.5×103/100μL/wellで細胞をまき、測定時にMTT溶液を10μL/well添加し、経時的に測定を行った。結果を図3に示す。この結果、通常の初代培養のDC誘導に用いる濃度の20ng/mLで一番増殖が良かった。この不死化細胞はGM−CSF依存的に増殖する細胞であることが分かった。
ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCを用いて、細胞表面上に発現する代表的なタンパク質であるミエロイド分子及びロイコサイト分子の発現をFACSにて解析した。結果を図4及び図5に示す。この結果、上記2系統を起源とするDCにおけるミエロイド分子及びロイコサイト分子の発現量は共に変わらなかった。
ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCを用いて、10μg/mLの抗原(OVA−FITC;Molecule Probes社製)を添加後2日目に取込み能の比較検討をFACSにて行った。結果を図6に示す。この結果、ts SV40 LT TgのDCはB6マウスのDCよりも強い取込み能を示した。
ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCについて、それぞれのDCの培養ウェルにLPSを2μg/mL添加して、24時間後の細胞表面上の成熟度マーカーであるI−Ab、CD86とCD40の発現量をFACSにて解析した。結果を図7に示す。この結果、ts SV40 LT TgのDCにおける成熟度マーカーのアップレギュレーション、つまり成熟度はB6マウス(初代培養B6)のDCと変わらず起こることが分かった。
ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCにおける、LPS刺激に対するDCの活性化としてIL−12p70産生量をELISAにて測定した。結果を図8に示す。この結果、それぞれのDCの培養ウェルにLPSを2μg/mL添加して、24時間後の上清中のIL−12p70産生量は2系統間で変わらなかった。
ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCに、抗原として10μg/mLのOVA−FITCを取り込ませて、2日後にそれらの成熟度をFACSにて解析した。結果を図9に示す。この結果、B6マウス(初代培養B6)のDCの方が強い成熟度を示した。
本発明者らが以前樹立したOVA特異的CD4T細胞を用いて、ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCの抗原提示能を測定した。提示能としてT細胞のIL−4産生と増殖を測定した。X線照射したDC(5×103/well)を1×105のOVA特異的T細胞と様々な濃度のOVA又はOVA−IgG免疫複合体(IC)存在下で96穴プレートにて共培養した。免疫複合体はFcγレセプターを介して抗原を取り込ませると、高効率な抗原提示が起きると言われている(J. Immunol., 161, 6059-6067, 1998、J. Exp. Med., 189, 371-380, 1999、Eur. J. Immunol., 30, 848-857, 2000、J. Exp. Med., 195, F1-F3, 2002)ことから、比較検討に用いた。なお、OVA−IgG免疫複合体(IC)は、卵白アルブミン(OVA;Sigma社製)をウサギ抗OVA IgG(BioDesign社製)を重量比1:10で混合し、37℃で1時間インキュベートして作製した。24時間後、その培養上清を回収し、T細胞のIL−4産生量をELISAにて測定した。T細胞の増殖は、48時間の共培養後、[3H]−TdRの取り込みを測定した。結果を図10に示す。この結果、2系統を起源とするそれぞれのDCは、共に同じくらいのT細胞の増殖、IL−4産生を起こした。ただ、IL−4産生において添加したOVAが1μg/mLの場合、OVA−IgG免疫複合体(IC)を抗原に用いたときに、ts SV40 LT TgのDCによるIL−4産生量はB6マウス(初代培養B6)のDCに比べて少なかった。
ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCに、OVA又はOVA−IgG免疫複合体を負荷して、移入した後の経時的抗OVA抗体価を調べた。インビボの実験において、DCを培養しているウェルにOVA又はOVA−IgG免疫複合体を10μg/mL含む新鮮培地と交換後2日目に、抗原を取り込んだ成熟DCを回収してPBS(−)で洗浄し、レシピエントとなるB6マウス1匹あたりDC1×106cellsを尾静脈に移入した。免疫後、眼底より採血し、経時的な抗OVA抗体価をELISAにより測定した。結果を図11に示す。この結果、OVA−IgG免疫複合体(IC)では、2系統ともIgG1、IgG2a、IgG2bいずれにおいても効果的な抗体産生が見られた。抗原にOVAを用いたとき、IgG2aにおいてts SV40 LT TgのDCによる抗体産生が有意な差をもって高かった(2週間後)。
マウスにDCを移入し、約3週後にそのマウスの脾臓を採取し、活性化した胚中心の指標であるGL−7の発現を免疫組織化学染色法にて検鏡した。結果を図12に示す。この結果、B6マウス及びts SV40 LT Tgマウス共に免疫複合体(IC)を抗原に用いたとき、その形成が効果的だった。これら2系統間に差は無かった。
マウスへのDC移入による生体内のCTL活性を比較検討した。移入7日後のマウスの脾臓細胞を採取し、37℃のCO2インキュベーターにて30分間インキュベートすることで付着性細胞を取り除き、T細胞リッチな状態にした。この非付着性細胞1×107と、X線照射し増殖を止めたE.G7−OVA 1×106を24穴プレートにて共培養した。E.G7−OVA(CRL2113;ATCC)はB6由来のthymomaであるEL−4にOVAのcDNAをトランスフェクトしたものであり、そのMHCクラスI上には常にOVAのペプチドがロードされている。培養5日目に、E.G7−OVAをNa2 51CrO4(Amersham Pharmacia Biotech社製)で1時間かけてラベルした。様々な濃度の生脾細胞とその51CrラベルしたE.G7−OVA 1×104とを96穴Uボトムプレートにて共培養し、4時間後に上清中の51Crの放出をオートウェルガンマシステム(Aloka社製)にて測定した。結果を図13に示す。この結果、ts SV40 LT TgのDCにOVAを添加したときに、B6マウスのDCと比較すると、免疫複合体を取り込ませたときと同程度の、かなり強力なCTL活性を誘導した。
上記実施例14において、ts SV40 LT TgのDCにOVAを添加したときに、B6マウス(初代培養B6)のDCと比較すると、免疫複合体を取り込ませたときと同程度の、かなり強力なCTL活性を誘導した理由として、DCのMHCクラスI分子上により多くの抗原由来ペプチドが提示されているのではないかと考え、MHCクラスI/OVAペプチド複合体に特異的なモノクローナル抗体を用いてフローサイトメトリーにより解析した。50μg/mlのOVA存在下で、ts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDCを48時間培養した。次いで、抗FcγRII/III抗体でFcレセプターをブロックした後、抗CD11c−PE抗体及び抗MHC I−FITC抗体、又は抗CD11c−PE抗体及び抗MHC I/OVAペプチド抗体を用いて染色した。なお、抗MHC I/OVAペプチド抗体染色の場合、2次抗体(抗マウスIgG1−FITC抗体)で染色した。染色後、フローサイトメトリー(BDLSR)で測定し、データはBD CellQuestで解析した。樹状細胞(CD11c陽性細胞)のMHC I又はMHC I/OVAペプチド細胞表面発現量をヒストグラムで示した結果を図14に示す。この結果、ts SV40 LT TgのDCのMHCクラスIの発現レベルは野生型のB6マウス(初代培養B6)とほぼ同等であったが、MHCクラスI/OVAペプチド複合体の発現はts SV40 LT TgのDCにおいて劇的に高くなっていた。すなわち、ts SV40 LT TgのDCはMHCクラスIに効率良くOVAペプチドを提示することでCTLに対する効率良い抗原提示ができる細胞であることがわかった。
ts SV40 LT TgのDCの生体内における増強されたCTL応答を具体的に評価するために、抗腫瘍実験を行った。OVA刺激(10μg/ml,48時間)を与えたts SV40 LT Tgマウス(SV40T B6)とB6マウス(初代培養B6)の2系統を起源とするそれぞれのDC(5×105/マウス)、又は生理食塩水(200μl)を、未感作マウス(7〜8匹)の尾静脈より投与し、7日後に再度DC又は生理食塩水を投与し、さらに7日後にOVAを発現する腫瘍細胞(E.G7)を左大腿部に1×105/マウスで植え付け、腫瘍形成を日を追って観察し、腫瘍の直径が5mm以上のものを腫瘍が形成されたと判定した。結果を図15に示す。図15における腫瘍抑制率は、腫瘍が形成されていないマウスの割合を%で表示したものである。ts SV40 LT TgのDCを移入したマウスは野生型のB6マウスのDCを移入したマウスよりも腫瘍形成が遅く、効率良く腫瘍形成を抑制した。すなはち、ts SV40 LT TgのDCは生体内において野生型DCよりも効率良く抗腫瘍活性を誘導する細胞であることが判った。
ts SV40 LT Tgマウスの骨髄細胞から誘導して、10回以上継代し、7ヶ月以上33℃で長期培養を繰り返したDCは初期培養のそれに比べ、大きさが少々大きく、取り込み能が高いが、インビトロにおいての抗原提示能ではMHCクラスIIを介した場合で変わらない機能を持つことが分かった。このことから、インビトロにおけるDCの解析に用いるのに有用な細胞株であると考えられる。また、インビボにおいてワクチンとして用いると、特にMHCクラスIを介して強力にCTLを誘導した。これは高効率のMHCクラスIを介した提示能は高い抗原の取り込み量に依存するという報告(Annu. Rev. Immunol., 19, 47-64, 2001)と一致する。このことから、ts SV40 LT TgのDCは癌やウイルスなどに対するワクチン効果を生体内で効率よく起こすことができる。
Claims (8)
- SV40の温度感受性突然変異株tsA58のラージT抗原遺伝子を導入したトランスジェニックマウスの骨髄細胞を溶血処理した後、リンパ球及びIa陽性細胞を除去し、得られた細胞をGM−CSFの存在下培養することにより樹状細胞を誘導し、継代培養を10回以上繰り返して樹立される細胞であって、細胞表面にミエロイド分子及びロイコサイト分子を発現し、抗原の取込み能、抗原の提示能、及びCTL活性の誘導能を有し、33℃で増殖することができるが、37℃では増殖が抑制され、LPS刺激に応答能を有することを特徴とする不死化樹状細胞株TDC(FERM BP−08527)。
- 被検物質の存在下、請求項1記載の不死化樹状細胞株を培養し、該細胞株における成熟マーカータンパク質の発現の程度を測定・評価することを特徴とする樹状細胞における成熟促進又は抑制物質のスクリーニング方法。
- マーカータンパク質が、ミエロイド分子、ロイコサイト分子、I−Ab、CD86及び/又はCD40であることを特徴とする請求項2記載の樹状細胞における成熟促進又は抑制物質のスクリーニング方法。
- 被検物質の存在下、請求項1記載の不死化樹状細胞株を培養し、該細胞の増殖の程度を測定・評価することを特徴とする樹状細胞における細胞増殖促進又は抑制物質のスクリーニング方法。
- 被検物質の存在下、請求項1記載の不死化樹状細胞株をLPS刺激し、該細胞のIL−12産生量を測定、評価することを特徴とする樹状細胞の活性化促進又は抑制物質のスクリーニング方法。
- 請求項1記載の不死化樹状細胞株を主成分とすることを特徴とする細胞ワクチン。
- 不死化樹状細胞株が、抗原又は抗原−IgG免疫複合体を取り込ませた不死化樹状細胞株であることを特徴とする請求項6記載の細胞ワクチン。
- 抗原が腫瘍抗原であることを特徴とする請求項7記載の細胞ワクチン。
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