JP2006222880A - 非可逆回路素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ジュール損による電力消耗を抑えることができると共に、挿入損失が小さく、性能の良好な非可逆回路素子を提供する
【解決手段】 本発明の非可逆回路素子において、第1,第2のヨーク1,3の内部には、磁石2と、平板状のフェライト部材4と、第1,第2,第3の中心導体6,7,8が配置され、第1のヨーク1の一対の側板1bと第2のヨーク3の両端部の間には、それぞれ隙間S1,S2が設けられた構成によって、ジュール損による電力消耗を抑えることができると共に、挿入損失が周波数の全般にわたって小さくなって、性能の良好なものが得られる。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明の非可逆回路素子において、第1,第2のヨーク1,3の内部には、磁石2と、平板状のフェライト部材4と、第1,第2,第3の中心導体6,7,8が配置され、第1のヨーク1の一対の側板1bと第2のヨーク3の両端部の間には、それぞれ隙間S1,S2が設けられた構成によって、ジュール損による電力消耗を抑えることができると共に、挿入損失が周波数の全般にわたって小さくなって、性能の良好なものが得られる。
【選択図】 図2
Description
本発明はアンテナ共用器や移動体通信機器等に適用されて好適なアイソレータやサーキュレータからなる非可逆回路素子に関する。
図9は従来の非可逆回路素子の分解斜視図、図10は従来の非可逆回路素子の概要を示す断面図であり、次に、従来の非可逆回路素子の構成を、図9図10に基づいて説明すると、箱形の第1のヨーク51は、2つに分割された分割ヨーク52,53を有し、この分割ヨーク52,53は、それぞれ上板52a、53aと、この上板52a、53aから下方に折り曲げられた側板52a、53bを有する。
U字状の第2のヨーク54は、底板54aと、この底板54aから上方に折り曲げられた一対の側板54bを有し、一方の側板54bには、一方の分割ヨーク52が取り付けられると共に、他方の側板54bには、もう一方の分割ヨーク53が取り付けられて、磁気閉回路が形成され、また、分割ヨーク52,53が取り付けられた際、上板52a、53a間と側板52b、53b間には、一つの隙間(ギャップ)Sが設けられている。
第2のヨーク54内に収納された成型品からなる箱形の絶縁ケース55は、中心部に設けられた円形孔55aを有すると共に、この絶縁ケース55には、絶縁ケース55の内外に露出した複数の入出力用端子56と接地用端子57が埋設されている。
そして、複数のチップ型コンデンサCと抵抗器Rが絶縁ケース55に収納され、チップ型コンデンサCの下部電極と抵抗器Rの一方の電極が絶縁ケース55内の露出した接地用端子57に接続される。
そして、複数のチップ型コンデンサCと抵抗器Rが絶縁ケース55に収納され、チップ型コンデンサCの下部電極と抵抗器Rの一方の電極が絶縁ケース55内の露出した接地用端子57に接続される。
円形状のフェライト部材58には、金属薄板からなる複数の中心導体59が抱持(巻き付け)された状態で取り付けられ、この中心導体59は、フェライト部材58の上面側に位置するポート部59aと、フェライト部材58の下面に位置するアース部59bを有する。
そして、フェライト部材58は、中心導体59と共に円形孔55aに収納され、アース部59bが底板54aに接続されると共に、ポート部59aが入出力用端子56とチップ型コンデンサCの上面電極に接続され、また、一つの中心導体59のポート部59aが抵抗器Rの他方の電極に接続される。
そして、フェライト部材58は、中心導体59と共に円形孔55aに収納され、アース部59bが底板54aに接続されると共に、ポート部59aが入出力用端子56とチップ型コンデンサCの上面電極に接続され、また、一つの中心導体59のポート部59aが抵抗器Rの他方の電極に接続される。
磁石60は、フェライト部材58との間で中心導体59を挟んだ状態で、上板52a、53aの内面に配置されて、従来の非可逆回路素子が形成されている。(例えば、特許文献1参照)
このような従来の非可逆回路素子は、ここでは図示しないが、第2のヨーク54の底板54aが送受信モジュール等の回路基板の上面に載置され、絶縁ケース55に設けられた接地用端子57と入出力用端子56が回路基板の配線パターンに接続されて、面実装されるようになっている。
このような従来の非可逆回路素子は、ここでは図示しないが、第2のヨーク54の底板54aが送受信モジュール等の回路基板の上面に載置され、絶縁ケース55に設けられた接地用端子57と入出力用端子56が回路基板の配線パターンに接続されて、面実装されるようになっている。
そして、従来の非可逆回路素子は、分割ヨーク52,53間に設けられた1つの隙間Sによって、中心導体59を含むフェライト部材58の周りを流れる周回電流、即ち、第1,第2のヨーク51,54を周回する高周波電流が1つの隙間Sによって遮断され、ジュール損による電力消耗を抑えることができる。
しかし、従来の非可逆回路素子について、周波数(GHz)に対する挿入損失(dB)を測定した結果、図7の点線A3に示すように、挿入損失が周波数の全般にわたって大きくなり、性能が悪くなるものであった。
しかし、従来の非可逆回路素子について、周波数(GHz)に対する挿入損失(dB)を測定した結果、図7の点線A3に示すように、挿入損失が周波数の全般にわたって大きくなり、性能が悪くなるものであった。
従来の非可逆回路素子は、分割ヨーク52,53間に設けられた1つの隙間Sによって、ジュール損による電力消耗を抑えることができる反面、周波数(GHz)に対する挿入損失(dB)を測定した結果、挿入損失が周波数の全般にわたって大きくなり、性能が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明はジュール損による電力消耗を抑えることができると共に、挿入損失が小さく、性能の良好な非可逆回路素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第1の解決手段として、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を介して所定の角度で交叉した状態で互いに絶縁された第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石の上面を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、前記第1のヨークは、前記磁石が位置する平板状の上板と、この上板から下方に折り曲げられて、互いに対向する一対の側板を有し、この一対の側板間に位置する前記第2のヨークの両端部は、一対の前記側板との間でそれぞれ隙間が設けられた構成とした。
また、第2の解決手段として、前記第2のヨークの前記両端部の位置には、前記側板に対向する折曲片が設けられ、この折曲片の外側面と前記側板との間に前記隙間が設けられた構成とした。
また、第3の解決手段として、前記隙間には、絶縁膜が設けられた構成とした。
また、第3の解決手段として、前記隙間には、絶縁膜が設けられた構成とした。
また、第4の解決手段として、前記中心導体は、誘電体層の多層基板に形成され、前記第2のヨークと前記フェライト部材間、前記フェライト部材と前記多層基板間、前記多層基板と前記磁石間、及び前記磁石と前記第1のヨーク間が接着されて一体化された構成とした。
また、第5の解決手段として、前記多層基板は、前記第1のヨークの両側方から突出する延設部を有し、この延設部には、入出力用端子と接地用端子が設けられ、前記中心導体の一端側に設けられたポート部が前記入出力用端子に接続されると共に、前記中心導体の他端側に設けられたアース部が前記接地用端子に接続された構成とした。
また、第5の解決手段として、前記多層基板は、前記第1のヨークの両側方から突出する延設部を有し、この延設部には、入出力用端子と接地用端子が設けられ、前記中心導体の一端側に設けられたポート部が前記入出力用端子に接続されると共に、前記中心導体の他端側に設けられたアース部が前記接地用端子に接続された構成とした。
本発明の非可逆回路素子は、平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を介して所定の角度で交叉した状態で互いに絶縁された第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石の上面を覆うように配置された第1のヨークと、フェライト部材の下面側に配置され、第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、第1のヨークは、磁石が位置する平板状の上板と、この上板から下方に折り曲げられて、互いに対向する一対の側板を有し、この一対の側板間に位置する第2のヨークの両端部は、一対の側板との間でそれぞれ隙間が設けられた構成とした。
即ち、第1のヨークの一対の側板と第2のヨークの両端部の間に、それぞれ隙間が設けられた構成によって、ジュール損による電力消耗を抑えることができると共に、挿入損失が周波数の全般にわたって小さくなって、性能の良好なものが得られる。
即ち、第1のヨークの一対の側板と第2のヨークの両端部の間に、それぞれ隙間が設けられた構成によって、ジュール損による電力消耗を抑えることができると共に、挿入損失が周波数の全般にわたって小さくなって、性能の良好なものが得られる。
また、第2のヨークの両端部の位置には、側板に対向する折曲片が設けられ、この折曲片の外側面と側板との間に隙間が設けられたため、折曲部の折り曲げ状態を容易に変更できて、隙間の調整の容易なものが得られる。
また、隙間には、絶縁膜が設けられたため、第1,第2のヨークに加工等による誤差があっても、第1,第2のヨークが接触することなく隙間を確実に形成できて、生産性の良好なものが得られる。
また、中心導体は、誘電体層の多層基板に形成され、第2のヨークとフェライト部材間、フェライト部材と多層基板間、多層基板と磁石間、及び磁石と第1のヨーク間が接着されて一体化されたため、第1のヨークから第2のヨーク間の保持と位置が確実となって、性能の良好なものが得られる。
また、多層基板は、第1のヨークの両側方から突出する延設部を有し、この延設部には、入出力用端子と接地用端子が設けられ、中心導体の一端側に設けられたポート部が入出力用端子に接続されると共に、中心導体の他端側に設けられたアース部が接地用端子に接続されたため、従来の絶縁ケースが不要となって、入出力用端子と接地用端子の形成が簡単であると共に、送受信モジュール等の回路基板の凹部内に収納された状態での組み込みに適したものが得られる。
本発明の非可逆回路素子の図面を説明すると、図1は本発明の非可逆回路素子の第1実施例に係る斜視図、図2は本発明の非可逆回路素子の第1実施例に係る要部断面図、図3は本発明の非可逆回路素子の第1実施例に係る分解斜視図、図4は本発明の非可逆回路素子の第1実施例に係る多層基板を裏から見た斜視図である。
また、図5は本発明の非可逆回路素子の第2実施例に係る要部断面図、図6は本発明の非可逆回路素子の第3実施例に係る要部断面図、図7は非可逆回路素子の挿入損失特性を示すグラフ、図8は本発明の非可逆回路素子を送受信モジュールに適用した状態を示す要部断面図である。
次に、本発明の非可逆回路素子の第1実施例をアイソレータに適用した場合の構成を図1〜図4に基づいて説明すると、U字型の磁性板(鉄板等)からなる第1のヨーク1は、四角形状の上板1aと、この上板1aの辺から下方に対向して折り曲げられた一対の側板1bと、突き出し加工によって内方(下方)に突出するように上板1aに設けられた複数個の突部1cを有する。
長方形状(四角形状)の磁石2は、第1のヨーク1内に位置し、その側面が突部1cによって位置決めされると共に、その上面が上板1aの内面に接着剤による接着よって、第1のヨーク1に取り付けられている。
U字型の磁性板(鉄板等)からなる第2のヨーク3は、四角形の平板状の底板3aと、突き出し加工によって底板3aの中央部に設けられ、側面が底部に向かって傾斜した有底の凹部3bと、この凹部3b(底板3a)の内面の位置において、先端部に向かって傾斜し、且つ、先端部の間隔が広くなった逆ハの字状の複数の突出部3cと、底板3aの側方の中央部から上方の突出した突片3dと、一つの角部に設けられた切り欠き部からなる逃げ部3eを有する。
そして、この第2のヨーク3の底板3aは、一対の側板1b間に配置され、第2のヨーク3の底板3a両端部と一対の側板1bとの間には、それぞれ50μ程度の隙間(ギャップ)S1,S2が設けられており、この第1実施例では、底板3aの端面(側面)が側板1bに対向した状態となって、第1,第2のヨーク1,3とで磁気閉回路が形成されている。
四角形状(長方形状)のYIG(Yttrium iron garnet)等からなる平板状のフェライト部材4は、磁石2に対向した状態で第2のヨーク3内で、底板3a上に載置されると共に、底板1aに接着剤によって接着されている。
この時、フェライト部材4は、側板が凹部3bと突出部3cとによって位置決めされ、その下面が凹部3bの底部に位置した状態となっている。
この時、フェライト部材4は、側板が凹部3bと突出部3cとによって位置決めされ、その下面が凹部3bの底部に位置した状態となっている。
長方形(四角形状)をなした多層基板5は、フィルム状のフレキシブル基板等からなる複数枚の誘電体層の積層によって構成され、厚み方向に貫通した複数個の孔5aと、対向する端部側に設けられた一対の延設部5bを有する。
第1、第2,第3の中心導体6,7,8は、多層基板5の誘電体層を介して所定の角度(120度)で交叉した状態で互いに絶縁されて形成され、第1の中心導体6は、多層基板5の下面に設けられ、また、第2の中心導体7は、多層基板5の積層内に設けられ、更に、第3の中心導体8は、多層基板5の上面に設けられている。
これ等の第1,第2,第3の中心導体6,7,8は、導電材料の印刷等によって形成されると共に、一端側に設けられたポート部6a、7a、8aと、他端側に設けられたアース部6b、7b、8bを有している。
これ等の第1,第2,第3の中心導体6,7,8は、導電材料の印刷等によって形成されると共に、一端側に設けられたポート部6a、7a、8aと、他端側に設けられたアース部6b、7b、8bを有している。
そして、多層基板5の下面には、特に図4に示すように、4つの導電体10a〜10eが設けられ、導電体10a〜10cは、それぞれ第1,第2,第3の中心導体6,7,8のポート部6a、7a、8aに接続されると共に、導電体10dは、導電体10cに近い位置に設けられている。
また、延設部5bには、互いに対向する位置に設けられた導電パターン等からなる一対の入出力用端子11a、11bと、互いに対向する位置に設けられた導電パターン等からなる一対の接地用端子12a、12bが設けられ、入出力用端子11aには、第1の中心導体6のポート部6aが接続されると共に、入出力用端子11bには、第2の中心導体7のポート部7aが接続されている。
更に、接地用端子12aには、第1の中心導体6のアース部6bが接続されると共に、接地用端子12bには、第2の中心導体7のアース部7bと導電体10dが接続されており、この導電体10dは、第3の中心導体8のポート部8aに接続された導電体10aとは離されている。
そして、入出力用端子11a、11bと接地用端子12a、12bへの第2,第3の中心導体7,8の接続は、スルーホール等による接続体や積層内に設けられた引出導体等によって行われている。
そして、入出力用端子11a、11bと接地用端子12a、12bへの第2,第3の中心導体7,8の接続は、スルーホール等による接続体や積層内に設けられた引出導体等によって行われている。
3個の第1,第2,第3のチップ型コンデンサC1,C2,C3は、平板状の絶縁体13と、この絶縁体13の一面側に設けられた第1の電極14aと、絶縁体13を挟んで第1の電極14aに対向して他面側に設けられた第2の電極14bを有し、この3個の第1,第2,第3のチップ型コンデンサC1,C2,C3のそれぞれは、フェライト部材4の外周に配置した状態で、第1の電極14aが導電体10a、10b、10cに半田付によって接続される。
チップ型の抵抗器Rは、対向する端面側に設けられた一対の電極15a、15bを有し、この抵抗器Rは、一方の電極15aが第2のヨーク3に接触しない状態で、ポート部8aに接続された導電体10cに半田付によって接続されると共に、他方の電極15bは、導電体10dに半田付けされて、接地用端子12bに接続される。
このような構成を有する多層基板5は、第1の中心導体6側を下方にして、第1,第2,第3の中心導体6,7,8が磁石2とフェライト部材4との間に位置した状態で、第1,第2のヨーク1,3内に収納されて、入出力用端子11a、11bと接地用端子12a、12bを含む延設部5bが第1のヨーク1の両側方から外方に突出した状態になる。
また、フェライト部材4の上面と多層基板5の下面との間、及び多層基板5の上面と磁石2の下面との間は、接着剤によって接着された状態となっている。
また、フェライト部材4の上面と多層基板5の下面との間、及び多層基板5の上面と磁石2の下面との間は、接着剤によって接着された状態となっている。
そして、多層基板5が取り付けられた際、第1,第2,第3のチップ型コンデンサC1,C2,C3の第2の電極14bは、第2のヨーク3の底板3aに半田付によって接続されると共に、抵抗器Rは、逃げ部3e内に位置して、底板3aとのぶつかりが回避され、また、底板3aに設けられた突片3dは、多層基板5の孔5a内に挿入され、第3の中心導体8のアース部8bに半田付によって接続されて、アイソレータからなる本発明の非可逆回路素子が形成されている。
なお、この実施例では、第1,第2の中心導体6,7のアース部6b、7bと接地用端子12a、12bが第1,第2のヨーク1,3に接地されていないが、適宜手段によって接地したり、或いは、非可逆回路素子が回路基板(後述する)に組み込まれた際、第1,第2のヨーク1,3と接地用端子12a、12bが回路基板に設けられた配線パターンの接地用パターンに接続されて、接地するようにしても良い。
また、上記実施例は、アイソレータに適用されたもので説明したが、抵抗器Rを無くしたサーキュレータに適用しても良い。
また、上記実施例は、アイソレータに適用されたもので説明したが、抵抗器Rを無くしたサーキュレータに適用しても良い。
そして、本発明の第1実施例に係る非可逆回路素子は、第1,第2のヨーク1,3間に設けられた2つの隙間S1,S2によって、第1,第2,第3の中心導体6,7,8を含むフェライト部材4の周りを流れる周回電流、即ち、第1,第2のヨーク1,3を周回する高周波電流が2つの隙間S1,S2によって遮断され、ジュール損による電力消耗を抑えることができる。
また、図7は本発明の第1実施例に係る非可逆回路素子において、周波数(GHz)に対する挿入損失(dB)を測定したグラフで、図7の実線A1に示すように、従来の点線A3よりも挿入損失が周波数の全般にわたって小さくなり、特に、中心周波数(1.88GHz)においては、従来に比して0.01〜0.02(dB)程度改善されたものとなって、性能が良くなっている。
また、図5は本発明の非可逆回路素子の第2実施例を示し、この第2実施例は、第2のヨーク3の両端部の位置において、側板1bに対向する折曲片3fが設けられ、この折曲片3fの外側面と側板1bとの間に隙間S1,S2が設けられたもので、これによって、折曲部3fの折り曲げ状態を変更して、隙間S1,S2の調整を容易にしたものである。
その他の構成は、上記第1実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
その他の構成は、上記第1実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
また、図6は本発明の非可逆回路素子の第3実施例を示し、この第3実施例は、第1のヨーク1,或いは第2のヨーク3に絶縁膜Zが設けられ、この絶縁膜Zを隙間S1,S2に介在させたものである。
その他の構成は、上記第2実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
その他の構成は、上記第2実施例と同様の構成を有し、同一部品に同一番号を付し、ここではその説明を省略する。
そして、本発明の第2、第3実施例に係る非可逆回路素子は、第1,第2のヨーク1,3間に設けられた2つの隙間S1,S2によって、第1,第2,第3の中心導体6,7,8を含むフェライト部材4の周りを流れる周回電流、即ち、第1,第2のヨーク1,3を周回する高周波電流が2つの隙間S1,S2によって遮断され、ジュール損による電力消耗を抑えることができる。
また、図7は本発明の第2,第3実施例に係る非可逆回路素子において、周波数(GHz)に対する挿入損失(dB)を測定したグラフで、図7の実線A2に示すように、従来の点線A3よりも挿入損失が周波数の全般にわたって小さくなり、且つ、周波数が1.80(GHz)より高い周波数において、本発明の第1実施例(実線A1)よりも挿入損失(dB)が全般に改善され、特に、中心周波数(1.88GHz)においては、従来に比して0.09(dB)程度改善されたものとなって、性能が良くなっている。
このような構成を有する本発明の非可逆回路素子は、送受信モジュールに組み込まれて使用されるが、次に、送受信モジュールの構成を図8に基づいて説明すると、低温焼成セラミック(LTCC)等の積層基板からなる回路基板16は、有底の凹部(キャビティ)16aを有すると共に、この回路基板16の上面と積層内には、ここでは図示しないが、接続用(ホット側)パターンと接地用パターンからなる配線パターンが設けられている。
そして、本発明の非可逆回路素子の第2のヨーク3側が凹部16a内に収納されて、多層基板5の延設部5bが回路基板16の上面に載置され、延設部5bに設けられた入出力用端子11a、11bが接続用パターンに接続されると共に、延設部5bに設けられた接地用端子12a、12bが接地用パターンに接続され、また、第2のヨーク3の底板3aの下面が凹部16aの底面に設けられた接地用パターンに接続されると共に、回路基板16には、種々の電子部品17が搭載されて、所望の電気回路を有した送受信モジュールが形成されるようになっている。
1:第1のヨーク
1a:上板
1b:側板
1c:突部
2:磁石
3:第2のヨーク
3a:底板
3b:凹部
3c:突出部
3d:突片
3e:逃げ部
3f:折曲片
Z:絶縁膜
4:フェライト部材
5:多層基板
5a:孔
5b:延設部
6:第1の中心導体
6a:ポート部
6b:アース部
7:第2の中心導体
7a:ポート部
7b:アース部
8:第3の中心導体
8a:ポート部
8b:アース部
10a〜10d:導電体
11a、11b:入出力用端子
12a、12b:接地用端子
C1:第1のチップ型コンデンサ
C2:第2のチップ型コンデンサ
C3:第3のチップ型コンデンサ
C:チップ型コンデンサ
13:絶縁体
14a:第1の電極
14b:第2の電極
R:抵抗器
15a:電極
15b:電極
16:回路基板
16a:凹部
17:電子部品
1a:上板
1b:側板
1c:突部
2:磁石
3:第2のヨーク
3a:底板
3b:凹部
3c:突出部
3d:突片
3e:逃げ部
3f:折曲片
Z:絶縁膜
4:フェライト部材
5:多層基板
5a:孔
5b:延設部
6:第1の中心導体
6a:ポート部
6b:アース部
7:第2の中心導体
7a:ポート部
7b:アース部
8:第3の中心導体
8a:ポート部
8b:アース部
10a〜10d:導電体
11a、11b:入出力用端子
12a、12b:接地用端子
C1:第1のチップ型コンデンサ
C2:第2のチップ型コンデンサ
C3:第3のチップ型コンデンサ
C:チップ型コンデンサ
13:絶縁体
14a:第1の電極
14b:第2の電極
R:抵抗器
15a:電極
15b:電極
16:回路基板
16a:凹部
17:電子部品
Claims (5)
- 平板状のフェライト部材と、このフェライト部材上に位置し、誘電体を介して所定の角度で交叉した状態で互いに絶縁された第1,第2,第3の中心導体と、この中心導体上に配置された磁石と、この磁石の上面を覆うように配置された第1のヨークと、前記フェライト部材の下面側に配置され、前記第1のヨークとで磁気閉回路を構成する第2のヨークとを備え、前記第1のヨークは、前記磁石が位置する平板状の上板と、この上板から下方に折り曲げられて、互いに対向する一対の側板を有し、この一対の側板間に位置する前記第2のヨークの両端部は、一対の前記側板との間でそれぞれ隙間が設けられたことを特徴とする非可逆回路素子。
- 前記第2のヨークの前記両端部の位置には、前記側板に対向する折曲片が設けられ、この折曲片の外側面と前記側板との間に前記隙間が設けられたことを特徴とする請求項1記載の非可逆回路素子。
- 前記隙間には、絶縁膜が設けられたことを特徴とする請求項1、又は2記載の非可逆回路素子。
- 前記中心導体は、誘電体層の多層基板に形成され、前記第2のヨークと前記フェライト部材間、前記フェライト部材と前記多層基板間、前記多層基板と前記磁石間、及び前記磁石と前記第1のヨーク間が接着されて一体化されたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の非可逆回路素子。
- 前記多層基板は、前記第1のヨークの両側方から突出する延設部を有し、この延設部には、入出力用端子と接地用端子が設けられ、前記中心導体の一端側に設けられたポート部が前記入出力用端子に接続されると共に、前記中心導体の他端側に設けられたアース部が前記接地用端子に接続されたことを特徴とする請求項4記載の非可逆回路素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005036457A JP2006222880A (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 非可逆回路素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005036457A JP2006222880A (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 非可逆回路素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006222880A true JP2006222880A (ja) | 2006-08-24 |
Family
ID=36984866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005036457A Withdrawn JP2006222880A (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 非可逆回路素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006222880A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008053847A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | Tdk Corp | 非可逆回路素子及び通信装置 |
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2005
- 2005-02-14 JP JP2005036457A patent/JP2006222880A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008053847A (ja) * | 2006-08-22 | 2008-03-06 | Tdk Corp | 非可逆回路素子及び通信装置 |
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