以下、図面を参照しながら、本発明の第1〜第3の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態>
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。最初に、図1〜図3を参照しながら、本発明の第1の実施の形態における光ディスクの一例について説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における光ディスクの模式的な断面図である。例えば、DVD−RWなどの記録可能な光ディスク10は、ディスク基盤に略平行な1つ以上の記録層11が内包されている積層構造を有している、そして、光ヘッド14から光ビーム15が照射されることによって、記録層11の情報の書き込み/読み取りが行われて、データの記録再生が行われる。なお、図1には片面ディスクが図示されており、光ディスク10の種別などが印刷される側の光ディスク10の表面をレーベル面12、記録層11の情報の書き込み/読み取りのために光ビーム15が照射される側の光ディスク10の表面を信号面13と呼ぶことにする。また、両面ディスクの場合も、光ディスク10の表面の所定の箇所に、光ディスク10の種別などの印刷が可能なレーベル箇所が存在する。
また、図2は、本発明の第1の実施の形態における光ディスクのレーベル面を示す平面図であり、図3は、本発明の第1の実施の形態における光ディスクの信号面を示す平面図である。図2に示すように、光ディスク10のレーベル面12には、ユーザが容易に気付くことができるような形態で、1次元のバーコード(以下、レーベルバーコードと呼ぶ)21が貼付又は印刷されている。一方、図3に示すように、光ディスク10の信号面13のBCAには、光ヘッド14からの光ビーム15によって読み取ることが可能なバーコード(以下、BCAバーコードと呼ぶ)31が刻印されている。なお、本発明の第1の実施の形態では、レーベルバーコード21及びBCAバーコード31の両方に、この光ディスク10を他の光ディスク10から識別するための識別情報が少なくとも格納される。
次に、本発明の第1の実施の形態におけるデータ記録再生システムについて説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態におけるデータ記録再生システムの一構成例を示す図である。図4には、光ディスク10、リモコン(リモートコントローラ)40、データ記録再生装置50、モニタ60が図示されている。
図4に示す光ディスク10は、図1〜図3を用いて説明した光ディスク10であり、レーベルバーコード21及びBCAバーコード31(図4には不図示)を有している。
また、図4に示すリモコン40は、データ記録再生装置50を遠隔操作するための操作装置であり、さらに、レーベルバーコード21を読み取るためのバーコード読み取り部41と、バーコード読み取り部41で読み取ったレーベルバーコード21内の識別情報を、赤外線によって送信することを可能とする赤外線送信部42とを有している。
また、図4に示すデータ記録再生装置50は、リモコン40から赤外線によって送信されたレーベルバーコード21内の識別情報を含む赤外線を受光するための赤外線受光窓51と、光ビーム15によって光ディスク10から直接情報を読み出すために、光ディスク10がセットされる光ディスク挿入部52とを有している。
また、図4に示すモニタ60は、データ記録再生装置50により出力される信号を視覚的な情報として表示するための表示部である。
また、図5は、本発明の第1の実施の形態におけるデータ記録再生装置の一構成例を示す図である。図5に示すデータ記録再生装置50は、DVDドライブ71、DVD制御LSI72、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)73、HDD制御LSI(Large Scale Integration)74、ビデオ信号処理LSI75、メインマイコン76、赤外線受信部77、リモコン制御マイコン78を有している。なお、図5に示すデータ記録再生装置50は、HDD内蔵型DVDレコーダ/プレーヤを前提とした構成を有しており、以下の説明では、光ディスク10の一形態としてDVDが利用される場合について説明する。
図5に示すDVDドライブ71は、図4に図示されている光ディスク挿入部52に対応しており、光による光ディスク10の記録再生を行う機能を有している。また、図5に示すDVD制御LSI72は、メインマイコン76からの指示を受けて、DVDドライブ71の動作制御を行う機能を有している。なお、DVDドライブ71において記録再生されるビデオデータは、DVD制御LSI72を経由してビデオ信号処理LSI75との間でやり取りされる。
また、図5に示すHDD73は、光ディスク10と同様に、記録再生されるコンテンツを格納する機能を有しており、図5に示すHDD制御LSI74は、メインマイコン76からの指示を受けて、HDD73の動作制御を行う機能を有している。なお、HDD73において記録再生されるビデオデータは、HDD制御LSI74を経由してビデオ信号処理LSI75との間でやり取りされる。なお、ここでは、HDD73は、主に、後述するディスク管理情報ファイル及びコンテンツ情報ファイルを格納するための情報格納手段として用いられる。
また、図5に示すビデオ信号処理LSI75は、ここで、ビデオ入力端子から入力されるコンテンツに係る情報(ビデオデータ/オーディオデータなどの映像情報及びメタ情報)、又はビデオ出力端子から出力されるコンテンツに係る情報の処理を行う機能を有している。
また、メインマイコン76は、データ記録再生装置50全体の動作制御、動作指示、動作管理を行う機能を有している。また、ディスク管理情報ファイルの生成・更新・参照、コンテンツ情報ファイルの生成・更新・参照、識別情報の比較などの本発明に係る処理も、このメインマイコン76において行われる。
また、図5に示す赤外線受信部77は、図4に図示されている赤外線受光窓51に対応しており、リモコン40から赤外線情報を受信する機能を有している。また、図5に示すリモコン制御マイコン78は、赤外線受信部77の動作制御を行うとともに、赤外線受信部77で受信した赤外線情報をメインマイコン76に渡す機能を有している。
次に、上述したデータ記録再生システムにおける動作について説明する。データ記録再生システムにおける動作は、データ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作と、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作とに大別される。
まず、図6に示すフローチャートを参照しながら、データ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作について説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態におけるコンテンツ情報ファイルの生成・更新に係る動作の一例を示すフローチャートである。なお、図6に示すフローチャートは、データ記録再生装置50における処理を示すものである。
図6に示すフローチャートにおいて、光ディスク挿入部52に光ディスク10が挿入されると、HDD73内蔵のデータ記録再生装置50は、DVDドライブ71によって、光ディスク10のローディングを行い、光ディスク10の再生やBCAバーコード31内の情報の読み取りを行う(ステップS101:光ディスクのローディング、BCAバーコード内の情報の読み取り)。そして、読み取られたBCAバーコード31内の情報に含まれる光ディスク10の識別情報が、DVD制御LSI72を経由して、メインマイコン76に供給される。メインマイコン76は、HDD制御LSI74に指令を出して、HDD73内のディスク管理情報が格納されているディスク管理情報ファイルを読み出す(ステップS103:ディスク管理情報ファイルの読み出し)。
このディスク管理情報ファイルには、それまでにDVDレコーダがローディングを行った光ディスク10のそれぞれを識別する識別情報と、各光ディスク10に関するコンテンツ情報ファイル(各光ディスク10に記録されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報が格納されているコンテンツ情報ファイル)が置かれているHDD73内の位置情報とが、互いに関連付けられた状態で格納されている。
図8には、図6に示すステップS103の処理で読み出されるディスク管理情報ファイルの内容の一例が、表形式で図示されている。図8に示す表の左側の列には、各光ディスク10の識別情報(ディスク番号)が記載されており、右側の列には、コンテンツ情報ファイルが格納されているHDD73内の位置情報(コンテンツ情報ファイルの位置を示す論理アドレス)が記載されている。また、図8に示す表の各行は各光ディスク10に相当しており、以下では、1枚の光ディスク10に対応した1つの行をエントリと呼ぶことにする。この図8に示す表を参照することによって、光ディスク10の識別情報に基づいて、その光ディスク10に関連するコンテンツ情報ファイルを読み出すことが可能となる。
メインマイコン76は、DVDドライブ71から供給されたBCAバーコード31内の識別情報と、ディスク管理情報ファイル内の識別情報との比較を行い、一致するものが存在するか否かの検索を行うことによって、ディスク管理情報ファイル内に、ローディングを行った光ディスク10に関するエントリが存在するか否かをチェックする(ステップS105:光ディスクに関するエントリが存在?)。
ステップS105で、DVDドライブ71から供給されたBCAバーコード31内の識別情報に対応するエントリが存在する場合には、メインマイコン76は、このエントリ内に記載されているコンテンツ情報ファイルが格納されているHDD73内の位置情報を取り出して、HDD制御LSI74に対して、このコンテンツ情報ファイルの位置情報及び読み出し指示を渡すことにより、コンテンツ情報ファイルの読み出しが行われる(ステップS107:コンテンツ情報ファイルの読み出し)。
一方、ステップS105で、DVDドライブ71から供給されたBCAバーコード31内の識別情報に対応するエントリが存在しない場合(例えば、この光ディスク10のローディングが初めて行われる場合)には、ディスク管理情報ファイルに新たなエントリを追加するとともに、DVDドライブ71から供給されたBCAバーコード31内の識別情報を、この新たなエントリの識別情報として登録する(ステップS109:光ディスクの識別情報を含む新たなエントリの追加)。
また、HDD73内に、この光ディスク10のコンテンツ情報ファイル用のエリアを確保し、この新たなエントリのコンテンツ情報ファイルの位置を示す論理アドレスとして、確保されたエリアの位置情報を追加して(ステップS111:コンテンツ情報ファイルの位置情報を新たなエントリに追加)、更新されたディスク管理情報ファイルをHDD73内に戻す(ステップS113:ディスク管理情報ファイルの更新・格納)。さらに、この光ディスク10に対応するコンテンツ情報ファイルとして、中身が空のコンテンツ情報ファイルが、メインマイコン76内に用意される(ステップS115:空のコンテンツ情報ファイルを用意)。
ステップS107又はステップS115における処理によって、メインマイコン76は、ローディングを行った光ディスク10に対応するコンテンツ情報ファイルを保持した状態となる。そして、コンテンツ情報ファイルの更新の要否をチェックし(ステップS117:コンテンツ情報ファイルの更新が必要?)、コンテンツ情報ファイルの更新が必要な場合には、コンテンツ情報ファイルの更新処理を行う(ステップS119:コンテンツ情報ファイルの更新処理)。
コンテンツ情報ファイルの更新処理は、基本的に、光ディスク10に格納されているコンテンツに変更があった場合に行われる。例えば、データ記録再生装置50において、光ディスク10に新たなコンテンツの録画が行われた場合には、新たなコンテンツに関連するコンテンツ情報(録画日時、コンテンツ名、コンテンツの長さ(再生時間)、コンテンツから取り出された画像情報など)を、コンテンツ情報ファイルに追加する。
また、例えば、このデータ記録再生装置50が、他のデータ記録再生装置によって録画されたコンテンツが格納されている光ディスク10を初めてローディングした場合などのように、光ディスク10に格納されているコンテンツの内容と、コンテンツ情報ファイルに格納されているコンテンツ情報の内容とが対応していない場合も起こり得る。このような場合を考慮して、データ記録再生装置50は、ステップS117において、光ディスク10に格納されているコンテンツの内容をチェックするとともに、そのチェック結果とコンテンツ情報ファイルの内容との比較を行い、光ディスク10に格納されているコンテンツの内容のうち、コンテンツ情報としてコンテンツ情報ファイルに記載されていないものが存在する場合には、ステップS119において、このコンテンツ情報をコンテンツ情報ファイルに追加する更新処理を行うことも可能である。
このように、コンテンツ情報ファイルの更新処理が行われた後、データ記録再生装置50は、更新されたコンテンツ情報ファイルをHDD73に戻す(ステップS121:コンテンツ情報ファイルの格納)。なお、コンテンツ情報ファイルの格納タイミングは、任意に設定可能であり、例えば、ステップS119におけるコンテンツ情報ファイルの更新処理が行われるたびに、更新されたコンテンツ情報ファイルがHDD73に格納されてもよく、また、光ディスク10が光ディスク挿入部52から取り出されるタイミングで、更新されたコンテンツ情報ファイルがHDD73に格納されてもよい。また、同様に、ステップS113におけるディスク管理情報ファイルの更新・格納に係る処理も任意のタイミングで行われればよい。
以上の動作によって、データ記録再生装置50は、各光ディスク10に対応して、各光ディスク10に格納されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報を保持することが可能となる。
続いて、図7に示すフローチャートを参照しながら、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態において、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図7に示すフローチャートは、データ記録再生装置50における処理を示すものである。
図7に示すフローチャートに係る動作は、ユーザが、自分の手元に光ディスク10及びリモコン40を持っている状態からスタートする。ユーザは、手元に存在する光ディスク10に記録されているコンテンツを知りたい場合には、リモコン40のバーコード読み取り部41を光ディスク10のレーベルバーコード21の位置に近づけて、レーベルバーコード21内の情報を読み取る。上述のように、レーベルバーコード21内の情報には、この光ディスク10の識別情報が含まれている。
リモコン40によるレーベルバーコード21内の情報の読み取り後、レーベルバーコード21内の情報は、リモコン40の赤外線送信部42からデータ記録再生装置50の赤外線受信部77に対して、赤外線情報として送信される。(ステップS201:リモコンから赤外線情報を受信)。なお、ユーザがリモコン40に設けられた所定の情報送信指示用ボタンを押下することによって、情報の送信が行われるようにしてもよく、ユーザの操作無しに、情報の送信が行われるようにしてもよい。また、レーベルバーコード21内の情報がそのまま送信されることによって、レーベルバーコード21内に含まれる光ディスク10の識別情報がデータ記録再生装置50に供給されるようにしてもよく、また、レーベルバーコード21内の情報が光ディスク10の識別情報及びその他の付加的な情報によって構成されている場合には、リモコン40内において識別情報を抽出した後、抽出された識別情報がデータ記録再生装置50に供給されるようにしてもよい。
データ記録再生装置50の赤外線受信部77は、リモコン40から赤外線情報が送信されてきた場合には、この赤外線情報を受信して、リモコン制御マイコン78に供給する。リモコン制御マイコン78は、赤外線情報からレーベルバーコード21内の情報を取り出して、メインマイコン76に供給する。メインマイコン76は、レーベルバーコード21内の情報から光ディスク10の識別情報を抽出する(ステップS203:赤外線情報から光ディスクの識別情報を抽出)。
また、メインマイコン76は、HDD制御LSI74に指令を出して、HDD73内のディスク管理情報が格納されているディスク管理情報ファイルを読み出す(ステップS205:ディスク管理情報ファイルの読み出し)。このディスク管理情報ファイルは、上述の図6に示すフローチャートのステップS113においてHDD73内に格納されたディスク管理情報ファイルであり、例えば、図8に図示されている内容を有するディスク管理情報ファイルである。
メインマイコン76は、リモコン40から受信した赤外線情報に含まれる識別情報と、ディスク管理情報ファイル内の識別情報との比較を行い、一致するものが存在するか否かの検索を行う(ステップS207:一致する識別情報が存在?)。
ステップS207で、リモコン40から受信した赤外線情報に含まれる識別情報に対応するエントリが存在する場合には、メインマイコン76は、このエントリ内に記載されているコンテンツ情報ファイルが格納されているHDD73内の位置情報を取り出して、HDD制御LSI74に対して、このコンテンツ情報ファイルの位置情報及び読み出し指示を渡すことにより、コンテンツ情報ファイルの読み出しが行われる(ステップS209:コンテンツ情報ファイルの読み出し)。
HDD73から読み出されたコンテンツ情報ファイルは、メインマイコン76とビデオ信号処理LSI75に供給される。そして、メインマイコン76は、コンテンツ情報ファイル内のコンテンツ情報から録画日時やコンテンツ名などのテキスト情報を取り出して、ビデオ信号処理LSI75に転送するとともに、ビデオ信号処理LSI75に対して、コンテンツ情報ファイルからの画像情報の抽出指示、及び、コンテンツ情報のテキスト情報及び画像情報のビデオ出力指示を送る。ビデオ信号処理LSI75では、こうしたコンテンツ情報の加工が行われた後、図4に図示されているモニタ60に対してビデオ出力が行われ、モニタ60の表示画面にコンテンツ情報が表示される(ステップS211:コンテンツ情報の加工・表示)。
一方、ステップS207で、リモコン40から受信した赤外線情報に含まれる識別情報に対応するエントリが存在しない場合には、例えば、モニタ60の表示画面に、『この光ディスクに関する情報は存在しません。』や『バーコード情報が正確に読み取られていない可能性があります。もう一度、バーコード情報の読み取りを行なってください。』などの所定のメッセージを表示することが望ましい(ステップS213:所定のメッセージの表示)。
以上の動作によって、ユーザは、リモコン40を使って、光ディスク10のレーベル面12に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21の読み取り操作と、データ記録再生装置50への赤外線情報の送信操作を行うだけで、この光ディスク10のコンテンツ情報をモニタ60によって確認することが可能となる。
以上、説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、各光ディスク10に対応して、各光ディスク10に格納されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報がデータ記録再生装置50に保持され、ユーザは、リモコン40を使って、光ディスク10のレーベル面12に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21の読み取り操作と、データ記録再生装置50への赤外線情報の送信操作を行うだけで、この光ディスク10のコンテンツ情報をモニタ60によって確認することが可能となる。
なお、上述の本発明の第1の実施の形態では、光ディスクの識別情報が格納される識別体(レーベルバーコード21)として、1次元のバーコードを用いた場合について説明したが、2次元のバーコードを用いてもよい。また、レーベルバーコード21の代わりに、光ディスク10に、上述のレーベルバーコード21と同様の情報が格納された無線IC(Integrated Circuit)タグが設けられてもよい。なお、この場合には、リモコン40には、バーコード読み取り部41に代わって、無線ICタグのデータ読み取り部が設けられる。このように、本発明では、光ディスクの識別情報が格納される識別領域又は識別体が、光ディスクに付置されていればよい。
また、レーベルバーコード21は、光ディスク10のレーベル面12に直接印刷されてもよく、また、バーコードが印刷された紙などがレーベル面12に貼付されてもよい。さらに、上述の本発明の第1の実施の形態では、光ディスク10がベアディスク(裸のディスク)である場合を説明したが、光ディスク10がカートリッジに内蔵されている場合には、そのカートリッジの表面にバーコードを貼付又は印刷してもよい。また、光ディスク10が両面ディスクの場合には、片面ディスクのレーベル面12に相当するディスク表面のレーベル箇所にレーベルバーコード21を設ければよい。
また、上述の本発明の第1の実施の形態では、レーベルバーコード21に格納される識別情報を、BCAバーコード31に格納される識別情報と完全に同一とすることで、光ディスク10を完全に特定することが可能な情報がレーベルバーコード21に含まれるようにしているが、レーベルバーコード21に格納される情報として、BCAバーコード31に格納される識別情報の一部のみを用いることも可能である。この場合には、同一の情報が格納されたレーベルバーコード21が貼付又は印刷された光ディスク10が複数存在してしまう可能性があるが、これらの光ディスク10が、同一の一般ユーザの手元に存在する確率は十分に低いことが予想され、その結果、本発明を実現することが可能となる。
また、上述の本発明の第1の実施の形態では、リモコン40とデータ記録再生装置50との間で、赤外線によって情報の伝送が行われているが、その他の無線通信又は有線通信によって情報の伝送が行われてもよい。また、上述の本発明の第1の実施の形態では、バーコード読み取り部41がリモコン40に設けられているが、バーコード読み取り部41は、バーコード読み取り専用の操作手段に設けられてもよい。また、リモコン40は、バーコード読み取り機能と赤外線を用いたリモコン機能とを有する携帯電話機などによって実現されてもよい。
また、上述の本発明の第1の実施の形態では、データ記録再生装置50として、HDD73内蔵のDVDレコーダ/プレーヤを前提としているが、HDD73の代わりとして、不揮発性の半導体メモリ(フラッシュメモリなど)に情報を格納することにより、HDD73を内蔵しないDVDレコーダ/プレーヤをデータ記録再生装置50として用いることも可能である。また、録画機能を有さないDVDプレーヤなどのデータ再生装置に関しても、本発明は適用可能である。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。光ディスク10が再生専用のDVD−Videoディスク(以下、再生専用ディスクと呼ぶ)などの場合、非特許文献1に記載されているように、この光ディスク10には、コンテンツのビデオデータなどと共に、ファイルシステム、タイトル情報なども格納されている。
本発明の第2の実施の形態では、光ディスク10が再生専用ディスクの場合、例えば、ファイルシステム内に格納されている記録日時情報を光ディスク10固有の識別情報とみなす。例えば、再生専用ディスクの記録日時が2003年9月9日18時11分の場合には、識別情報として、0309091811の値が採用される。なお、識別情報として利用可能な情報は記録日時情報に限定されず、その他の光ディスク10又はその中に格納されているコンテンツを識別する任意の情報の利用が可能である。
また、再生専用ディスクのレーベル面12には、図2に図示されているように、レーベルバーコード21が貼付又は印刷されている。このレーベルバーコード21には、上記の記録日時情報を含む情報が格納されている。なお、本発明の第2の実施の形態に係る再生専用ディスクは、図3に図示されているように、必ずしもBCAバーコード31を有している必要はない。
また、再生専用ディスクと、記録可能な光ディスク10との識別が容易となるように、例えば、再生専用ディスクに貼付又は印刷されるレーベルバーコード21には、記録日時情報の末尾に0が付加された値を識別情報として格納し、記録可能な光ディスク10に貼付又は印刷されるレーベルバーコード21には、光ディスク10のディスク番号に1が付加された値を識別情報として格納してもよい。この場合、例えば、再生専用ディスクの記録日時情報が0309091811の場合には、末尾に0が付加された03090918110の値がレーベルバーコード21に格納され、記録可能な光ディスク10のディスク番号が1538の場合には、末尾に1が付加された15381の値がレーベルバーコード21に格納される。以下の説明では、再生専用ディスクと、記録可能なディスクとの識別が可能なように、レーベルバーコード21に格納されている値の末尾に0又は1が付加されている場合を例にとって説明する。
本発明の第2の実施の形態におけるデータ記録再生システムは、例えば、図4に示す構成を有している。また、本発明の第2の実施の形態におけるデータ記録再生装置50は、図5に示す構成とすることが可能であるが、ここでは、さらに、再生専用ディスクに対応するディスク管理情報ファイル(以下、再生専用ディスク管理情報ファイルと呼ぶ)を有するものとする。なお、この再生専用ディスク管理情報ファイルと、上述のディスク管理情報ファイルとを、同一ファイルとしてもよい。また、以下では、再生専用ディスク管理情報ファイルとの識別を行うため、記録可能なディスクに対応するディスク管理情報ファイルを記録可能ディスク管理情報ファイルと呼ぶこともある。
次に、本発明の第2の実施の形態のデータ記録再生システムにおける動作について説明する。データ記録再生システムにおける動作は、上述の本発明の第1の実施の形態と同様に、データ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作と、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作とに大別される。
まず、図9に示すフローチャートを参照しながら、データ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作について説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態におけるコンテンツ情報ファイルの生成・更新に係る動作の一例を示すフローチャートである。なお、図9に示すフローチャートは、データ記録再生装置50における処理を示すものである。
図9に示すフローチャートにおいて、光ディスク挿入部52に再生専用ディスクが挿入されると、HDD73内蔵のデータ記録再生装置50は、DVDドライブ71によって、再生専用ディスクのローディングを行い、光ディスク10の再生やファイルシステム内の記録日時情報の読み取りを行う(ステップS301:光ディスクのローディング、記録日時情報の読み取り)。光ディスク挿入部52に挿入された光ディスク10が記録可能なディスクの場合には、図6に示すフローチャートと同一の動作が行われる。
そして、読み取られた記録日時情報は、DVD制御LSI72を経由して、メインマイコン76に供給される。メインマイコン76は、HDD制御LSI74に指令を出して、HDD73内の再生専用ディスク管理情報が格納されている再生専用ディスク管理情報ファイルを読み出す(ステップS303:再生専用ディスク管理情報ファイルの読み出し)。
この再生専用ディスク管理情報ファイルには、それまでにDVDレコーダがローディングを行った再生専用ディスクのそれぞれを識別する識別情報(記録日時情報)と、各再生専用ディスクに記録されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報が格納されているコンテンツ情報ファイルが置かれているHDD73内の位置情報とが、互いに関連付けられた状態で格納されている。
図11には、図9に示すステップS303の処理で読み出される再生専用ディスク管理情報ファイルの内容の一例が、表形式で図示されている。図11に示す表の左側の列には、各再生専用ディスクの識別情報(記録日時情報)が記載されており、右側の列には、コンテンツ情報ファイルが格納されているHDD73内の位置情報(コンテンツ情報ファイルの位置を示す論理アドレス)が記載されている。また、図11に示す表の各行は各再生専用ディスクに相当しており、以下では、1枚の再生専用ディスクに対応した1つの行をエントリと呼ぶことにする。この図11に示す表を参照することによって、再生専用ディスクの識別情報に基づいて、その再生専用ディスクに関連するコンテンツ情報ファイルを読み出すことが可能となる。
メインマイコン76は、DVDドライブ71から供給された記録日時情報と、再生専用ディスク管理情報ファイル内の識別情報との比較を行い、一致するものが存在するか否かの検索を行うことによって、再生専用ディスク管理情報ファイル内に、ローディングを行った再生専用ディスクに関するエントリが存在するか否かをチェックする(ステップS305:再生専用ディスクに関するエントリが存在?)。
ステップS305で、DVDドライブ71から供給された記録日時情報に対応するエントリが存在する場合には、以前にコンテンツ情報ファイルの生成や、コンテンツ情報ファイルへのコンテンツ情報の記載に係る処理が完了していると判断でき、そのまま動作は終了となる。
一方、ステップS305で、DVDドライブ71から供給された記録日時情報に対応するエントリが存在しない場合(例えば、この再生専用ディスクのローディングが初めて行われる場合)には、再生専用ディスク管理情報ファイルに新たなエントリを追加するとともに、DVDドライブ71から供給された記録日時情報を、この新たなエントリの識別情報として登録する(ステップS307:再生専用ディスクの識別情報を含む新たなエントリの追加)。
また、HDD73内に、この再生専用ディスクのコンテンツ情報ファイル用のエリアを確保し、この新たなエントリのコンテンツ情報ファイルの位置を示す論理アドレスとして、確保されたエリアの位置情報を追加して(ステップS309:コンテンツ情報ファイルの位置情報を新たなエントリに追加)、更新された再生専用ディスク管理情報ファイルをHDD73内に戻す(ステップS311:再生専用ディスク管理情報ファイルの更新・格納)。さらに、この再生専用ディスクに対応するコンテンツ情報ファイルとして、中身が空のコンテンツ情報ファイルが、メインマイコン76内に用意される(ステップS313:空のコンテンツ情報ファイルを用意)。
そして、メインマイコン76は、再生専用ディスクに格納されているコンテンツの内容をチェックしてコンテンツ情報を取得し、空のコンテンツ情報ファイルに、このコンテンツ情報を記載する処理を行う(ステップS315:コンテンツ情報ファイルの記載処理)。なお、本発明の第1の実施の形態と同様に、最後に再生した日時、コンテンツ名、コンテンツの長さ(再生時間)、コンテンツから取り出された画像情報などのコンテンツを特定するための情報が、コンテンツ情報として利用可能である。
このように、コンテンツ情報ファイルの更新処理が行われた後、データ記録再生装置50は、更新されたコンテンツ情報ファイルをHDD73に戻す(ステップS317:コンテンツ情報ファイルの格納)。なお、コンテンツ情報ファイルの格納タイミングは、任意に設定可能であり、例えば、ステップS315におけるコンテンツ情報ファイルの記載処理が完了した直後に、コンテンツ情報ファイルがHDD73に格納されてもよく、また、再生専用ディスクが光ディスク挿入部52から取り出されるタイミングで、コンテンツ情報ファイルがHDD73に格納されてもよい。また、同様に、ステップS311における再生専用ディスク管理情報ファイルの更新・格納に係る処理も任意のタイミングで行われればよい。
以上の動作によって、データ記録再生装置50は、各再生専用ディスクに対応して、各再生専用ディスクに格納されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報を保持することが可能となる。なお、記録可能なディスクと再生専用ディスクとの判別は、光ディスク10に格納されている物理情報などによって容易に判別可能であり、記録可能なディスクに係る動作に関しては、本発明の第1の実施の形態と同様に行われる。
続いて、図10に示すフローチャートを参照しながら、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態において、ユーザがリモコンを用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図10に示すフローチャートは、データ記録再生装置50における処理を示すものである。
図10に示すフローチャートに係る動作は、ユーザが、自分の手元に光ディスク10及びリモコン40を持っている状態からスタートする。ユーザは、手元に存在する光ディスク10に記録されているコンテンツを知りたい場合には、リモコン40のバーコード読み取り部41を光ディスク10のレーベルバーコード21の位置に近づけて、レーベルバーコード21内の情報を読み取る。上述のように、レーベルバーコード21内の情報には、この光ディスク10の識別情報が含まれている。
リモコン40によるレーベルバーコード21内の情報の読み取り後、レーベルバーコード21内の情報は、リモコン40の赤外線送信部42からデータ記録再生装置50の赤外線受信部77に対して、赤外線情報として送信される。(ステップS401:リモコンから赤外線情報を受信)。なお、ユーザがリモコン40に設けられた所定の情報送信指示用ボタンを押下することによって、情報の送信が行われるようにしてもよく、ユーザの操作無しに、情報の送信が行われるようにしてもよい。また、レーベルバーコード21内の情報がそのまま送信されることによって、レーベルバーコード21内に含まれる光ディスク10の識別情報がデータ記録再生装置50に供給されるようにしてもよく、また、レーベルバーコード21内の情報が光ディスク10の識別情報及びその他の付加的な情報によって構成されている場合には、リモコン40内において識別情報を抽出した後、抽出された識別情報がデータ記録再生装置50に供給されるようにしてもよい。
データ記録再生装置50の赤外線受信部77は、リモコン40から赤外線情報が送信されてきた場合には、この赤外線情報を受信して、リモコン制御マイコン78に供給する。リモコン制御マイコン78は、赤外線情報からレーベルバーコード21内の情報を取り出して、メインマイコン76に供給する。メインマイコン76は、レーベルバーコード21内の情報から光ディスク10の識別情報を抽出する(ステップS403:赤外線情報から光ディスクの識別情報を抽出)。
そして、メインマイコン76は、レーベルバーコード21内の情報の末尾の値を参照して、再生専用ディスクに貼付又は印刷されているレーベルバーコード21内の情報であるか、記録可能なディスクに貼付又は印刷されているレーベルバーコード21内の情報であるかをチェックする(ステップS405:再生専用ディスクの識別情報?)。
末尾の値が0の場合には、メインマイコン76は、レーベルバーコード21内の情報が再生専用ディスクのものであると判断するとともに、この0の値を削除した情報を、再生専用ディスクの識別情報とする。そして、メインマイコン76は、HDD制御LSI74に指令を出して、HDD73内のディスク管理情報が格納されている再生専用ディスク管理情報ファイルを読み出す(ステップS407:再生専用ディスク管理情報ファイルの読み出し)。この再生専用ディスク管理情報ファイルは、上述の図9に示すフローチャートのステップS311においてHDD73内に格納されたディスク管理情報ファイルであり、例えば、図11に図示されている内容を有する再生専用ディスク管理情報ファイルである。
また、末尾の値が1の場合には、メインマイコン76は、レーベルバーコード21内の情報が記録可能なディスクのものであると判断するとともに、この1の値を削除した情報を、記録可能なディスクの識別情報とする。そして、メインマイコン76は、HDD制御LSI74に指令を出して、HDD73内のディスク管理情報が格納されている記録可能ディスク管理情報ファイルを読み出す(ステップS409:記録可能ディスク管理情報ファイルの読み出し)。この記録可能ディスク管理情報ファイルは、上述の図6に示すフローチャートのステップS113においてHDD73内に格納されたディスク管理情報ファイルであり、例えば、図8に図示されている内容を有するディスク管理情報ファイルである。
なお、再生専用ディスク管理情報ファイルと記録可能ディスク管理情報ファイルとが1つのファイルで実現されている場合には、ステップS407及びステップS409の処理のように、読み出すファイルの選択をディスクの種別ごとに行う必要はない。
その後の動作(図10に示すフローチャートのステップS411〜S417)は、本発明の第1の実施の形態における動作(図7に示すフローチャートのステップS207〜S213)と同一である。すなわち、リモコン40から受信した赤外線情報に含まれる識別情報(レーベルバーコード21内の情報から末尾の0又は1の値を削除した情報)と、ディスク管理情報ファイル(再生専用ディスク管理情報ファイル又は記録可能ディスク管理情報ファイル)内の識別情報との比較を行い、一致するものが存在する場合には、そのコンテンツ情報ファイルのコンテンツ情報を加工してモニタ60に表示し、一致するものが存在しない場合には、例えば所定のメッセージを表示する。
以上の動作によって、ユーザは、リモコン40を使って、光ディスク10のレーベル面12に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21の読み取り操作と、データ記録再生装置50への赤外線情報の送信操作を行うだけで、この光ディスク10のコンテンツ情報をモニタ60によって確認することが可能となる。
以上、説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、各光ディスク10に対応して、各光ディスク10に格納されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報がデータ記録再生装置50に保持され、ユーザは、リモコン40を使って、光ディスク10のレーベル面12に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21の読み取り操作と、データ記録再生装置50への赤外線情報の送信操作を行うだけで、この光ディスク10のコンテンツ情報をモニタ60によって確認することが可能となる。
なお、上述の本発明の第2の実施の形態においても、上述の本発明の第1の実施の形態と同様、上述の態様とは異なる別の態様が可能である。すなわち、レーベルバーコード21として2次元のバーコードを用いてもよく、また、光ディスク10に、レーベルバーコード21と同様の情報が格納された無線ICタグを設けてもよい。また、レーベルバーコード21は、光ディスク10のレーベル面12に直接印刷されてもよく、また、バーコードが印刷された紙などがレーベル面12に貼付されてもよい。また、光ディスク10のカートリッジの表面にバーコードが貼付又は印刷されてもよい。また、光ディスク10が両面ディスクの場合には、所定のレーベル箇所にレーベルバーコード21が設けられてもよい。また、レーベルバーコード21に格納される識別情報として、再生専用ディスクに格納されている記録日時情報の一部のみを用いてもよい。また、リモコン40とデータ記録再生装置50との間において、赤外線通信以外の無線通信又は有線通信によって情報の伝送が行われてもよい。また、バーコード読み取り部41は、バーコード読み取り専用の操作手段に設けられてもよく、リモコン40が、バーコード読み取り機能と赤外線を用いたリモコン機能とを有する携帯電話機などによって実現されてもよい。また、HDD73の代わりとして、不揮発性の半導体メモリ(フラッシュメモリなど)に情報を格納することにより、HDD73を内蔵しないDVDレコーダ/プレーヤをデータ記録再生装置50として用いてもよく、録画機能を有さないDVDプレーヤなどのデータ再生装置に関しても、本発明は適用可能である。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。上述の本発明の第1及び第2の実施の形態では、レーベルバーコード21内に、光ディスク10の識別情報(ディスク番号や記録日時情報)との関連性を有する情報が格納されているが、本発明の第3の実施の形態では、特に、レーベルバーコード21内の情報自体は、光ディスク10に設定されている任意の情報との関連性を有さず、データ記録再生装置50内で、関連付けが行われて格納されるように構成されている。なお、レーベルバーコード21には、光ディスク10に固有の情報(各光ディスク10を識別するための情報)が格納されていることが望ましい。
具体的には、データ記録再生装置50のHDD73には、図12に図示されているようなディスク管理情報ファイルが格納される。なお、図12には、本発明の第3の実施の形態で用いられるディスク管理情報ファイルの内容の一例が、表形式で図示されている。また、図12に示すディスク管理情報ファイルは、上述の再生専用ディスク管理情報ファイルと記録可能ディスク管理情報ファイルとが、1つのファイルによって実現されたものであるが、上述の本発明の第2の実施の形態で説明したように、再生専用ディスク管理情報ファイルと記録可能ディスク管理情報ファイルとをそれぞれ別々にすることも可能である。
図12に示す表の左側の列には、各光ディスク10の識別情報が記載されている。この光ディスク10の識別情報としては、上述の本発明の第1の実施の形態におけるディスク番号や、上述の本発明の第2の実施の形態における記録日時情報の利用が可能である。なお、ここでは、例えば、再生専用ディスクの識別情報として、末尾に0が付加された記録日時情報の値が識別情報として格納され、また、例えば、記録可能なディスクの識別情報として、末尾に1が付加されたディスク番号の値が識別情報として格納される例が示されているが、末尾に0又は1の値を付加せずに格納されてもよい。また、図12に示す表の右側の列には、コンテンツ情報ファイルが格納されているHDD73内の位置情報(コンテンツ情報ファイルの位置を示す論理アドレス)が記載されている。
さらに、図12に示す中央の列には、各光ディスク10に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21内の情報(バーコード番号)が格納されている。このレーベルバーコード21内の情報は、ユーザによるバーコード登録動作によって、データ記録再生装置50に供給され、対応する光ディスク10の識別情報と関連付けられて格納される情報であり、各光ディスク10を識別するための固有の情報であればランダムな値であってもよい。なお、図12に示す表の各行は各光ディスク10に相当しており、以下では、1枚の光ディスク10に対応した1つの行をエントリと呼ぶことにする。この図12に示す表を参照することによって、光ディスク10の識別情報やレーベルバーコード21内の情報に基づいて、その光ディスク10に関連するコンテンツ情報ファイルを読み出すことが可能となる。
本発明の第3の実施の形態におけるデータ記録再生システムは、例えば、図4に示す構成を有している。また、本発明の第3の実施の形態におけるデータ記録再生装置50は、例えば、図5に示す構成を有している。なお、データ記録再生装置50のHDD73には、再生専用ディスク管理情報ファイルと、記録可能ディスク管理情報ファイルとが、1つのファイルによって実現されてもよく、また、別々のファイルで実現されてもよい。以下では、図12に示すように、再生専用ディスク管理情報ファイルと、記録可能ディスク管理情報ファイルとが、1つのファイル(ディスク管理情報ファイル)によって実現されているものとして説明を行う。
次に、本発明の第3の実施の形態のデータ記録再生システムにおける動作について説明する。データ記録再生システムにおける動作は、上述の本発明の第1及び第2の実施の形態と同様に、データ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作と、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作とに大別される。
まず、データ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作について説明する。なお、本発明の第3の実施の形態のデータ記録再生装置50においてコンテンツ情報ファイルを生成・更新する際の動作に関しては、図6に示すフローチャート(本発明の第1の実施の形態の動作)と、図9に示すフローチャート(本発明の第2の実施の形態の動作)を参照しながら、主に、これらのフローチャートとは異なる処理についてのみ説明する。
基本的には、図6及び図9に示すフローチャートに係る動作とほぼ同一の動作が行われるが、本発明の第3の実施の形態では、図12に示すように、ディスク管理情報ファイルに、レーベルバーコード21内の情報が格納される必要がある。したがって、図6に示すステップS113における処理(ディスク管理情報ファイルの更新・格納)や、図9に示すステップS311の処理(再生専用ディスク管理情報ファイルの更新・格納)の際に、ユーザがリモコン40を用いて、この光ディスク10に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21内の情報を読み取り、この情報がリモコン40からデータ記録再生装置50に伝送されることによって、データ記録再生装置50が、レーベルバーコード21内の情報を取得する処理が行われる必要がある。
データ記録再生装置50は、レーベルバーコード21内の情報を取得する処理、及びディスク管理情報ファイルの更新・格納に係る処理を任意のタイミングで行うことが可能である。例えば、光ディスク10が光ディスク挿入部52から取り出されるタイミングで、モニタ60の表示画面に、『この光ディスクのバーコード情報が未登録なので、この光ディスクを取り出した後、レーベル面12のバーコード情報の読み取りを行って下さい。』などの所定のメッセージを表示することによって、ユーザによるバーコード登録動作を促し、ユーザの読み取り動作によってリモコン40から取得した伝送されてきたレーベルバーコード21内の情報を、ディスク管理情報ファイル内のこの光ディスク10のエントリ内に格納した後、ディスク管理情報ファイルの更新・格納を行ってもよい。
以上の動作によって、データ記録再生装置50は、各光ディスク10に対応して、各光ディスク10に格納されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報を、その光ディスク10に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21内の情報との関連付けを行ったうえで保持することが可能となる。
続いて、ユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作について説明する。なお、本発明の第3の実施の形態におけるユーザがリモコン40を用いてコンテンツ情報の閲覧を行う際の動作に関しても、図7に示すフローチャート(本発明の第1の実施の形態の動作)と、図10に示すフローチャート(本発明の第2の実施の形態の動作)を参照しながら、主に、これらのフローチャートとは異なる処理についてのみ説明する。
ここでも基本的には、図7及び図10に示すフローチャートに係る動作とほぼ同一の動作が行われるが、本発明の第3の実施の形態では、リモコン40からレーベルバーコード21内の情報(赤外線情報から抽出された情報)と一致する情報の検索対象が、ディスク管理情報ファイル内に格納されている識別情報ではなく、ディスク管理情報ファイル内に格納されているバーコード番号となる。すなわち、図7に示すステップS207及び図10に示すステップS405の処理の際に、データ記録再生装置50は、リモコン40から赤外線によって取得した情報と、ディスク管理情報ファイル内のバーコード番号との比較を行い、一致するものが存在するか否かの検索を行うことによって、ディスク管理情報ファイル内に、このレーベルバーコード21が貼付又は印刷された光ディスク10に関するエントリが存在するか否かのチェックを行う。
上記のチェックにより、リモコン40から赤外線によって取得したレーベルバーコード21内の情報に対応する光ディスク10のコンテンツ管理ファイルを読み出すことが可能となり、このコンテンツ情報を、モニタ60の表示画面に表示することが可能となる。
以上の動作によって、ユーザは、リモコン40を使って、光ディスク10のレーベル面12に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21の読み取り操作と、データ記録再生装置50への赤外線情報の送信操作を行うだけで、この光ディスク10のコンテンツ情報をモニタ60によって確認することが可能となる。
以上、説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、各光ディスク10に対応して、各光ディスク10に格納されているコンテンツを特定するためのコンテンツ情報が、その光ディスク10に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21内の情報との関連付けが行われたうえで保持され、ユーザは、リモコン40を使って、光ディスク10のレーベル面12に貼付又は印刷されているレーベルバーコード21の読み取り操作と、データ記録再生装置50への赤外線情報の送信操作を行うだけで、この光ディスク10のコンテンツ情報をモニタ60によって確認することが可能となる。
また、上述の本発明の第3の実施の形態においても、上述の本発明の第1の実施の形態と同様、上述の態様とは異なる別の態様が可能である。すなわち、レーベルバーコード21として2次元のバーコードを用いてもよく、また、光ディスク10に、レーベルバーコード21と同様の情報が格納された無線ICタグを設けてもよい。また、レーベルバーコード21は、光ディスク10のレーベル面12に直接印刷されてもよく、また、バーコードが印刷された紙などがレーベル面12に貼付されてもよい。また、光ディスク10のカートリッジの表面にバーコードが貼付又は印刷されてもよい。また、光ディスク10が両面ディスクの場合には、所定のレーベル箇所にレーベルバーコード21が設けられてもよい。また、レーベルバーコード21に格納される識別情報として、ユーザの通常の使用形態において重複が発生しない程度に、同一のバーコード番号が用いられてもよい。また、リモコン40とデータ記録再生装置50との間において、赤外線通信以外の無線通信又は有線通信によって情報の伝送が行われてもよい。また、バーコード読み取り部41は、バーコード読み取り専用の操作手段に設けられてもよく、リモコン40が、バーコード読み取り機能と赤外線を用いたリモコン機能とを有する携帯電話機などによって実現されてもよい。また、HDD73の代わりとして、不揮発性の半導体メモリ(フラッシュメモリなど)に情報を格納することにより、HDD73を内蔵しないDVDレコーダ/プレーヤをデータ記録再生装置50として用いてもよく、録画機能を有さないDVDプレーヤなどのデータ再生装置に関しても、本発明は適用可能である。
なお、本発明によれば、光ディスクの識別情報が格納された識別領域又は識別体を有する光ディスクの信号面に記録されている情報を読み取るディスク読み取り手段と、
前記ディスク読み取り手段によって読み取られた前記光ディスクの前記信号面の所定領域に記録されている所定情報と、前記光ディスクの信号面に記録されているコンテンツデータを特定するための情報とを関連付けて格納する情報格納手段と、
所定の操作装置によって読み取られた前記識別対に格納されている情報を、前記所定の操作装置から受信する情報受信手段と、
前記情報受信手段によって受信した前記情報に基づいて、前記情報格納手段に格納されている前記所定情報を特定するとともに、前記所定情報に関連付けられている前記コンテンツデータを特定するための前記情報を読み出して、所定のモニタに表示するための情報に加工するデータ処理手段とを、
有するデータ記録再生装置が提供可能である。