JP2006220688A - 画像形成装置 - Google Patents

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大悟 松浦
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Abstract

【課題】制限された電力の範囲内で分離不良や光沢度の低下を防ぎ高品質な画像を得ることができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】記録材上に担持された未定着画像側に接して未定着画像を定着せしめる定着部材と、定着部材と対向して配置された加圧部材と、前記定着部材を加熱する定着部材加熱源と、加圧部材を加熱する加圧部材加熱源と、少なくとも定着部材加熱源への入力電力を制御する電力制御部を有する定着手段を備えており、画像を担持した記録材を出力する画像形成装置において、少なくとも第1の画像形成モードと第1の画像形成モードよりも生産性の低い第2の画像形成モードを有し、上記電力制御部が、画像形成モードによって、定着部材加熱源と加圧部材加熱源への供給電力の配分を変えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、記録材に画像を形成し、この画像を加熱して出力する複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。特に、1枚の記録材に1色の画像を形成するだけでなく複数色の画像も形成できる画像形成装置に有効である。
複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置では、画像記録方式として、高速性、画像品質、コスト面等で有利な電子写真方式が採用されている。
以下、従来のカラー画像形成装置と、このカラー画像形成装置に用いられる定着装置を図面に基づいて説明する。
図4は従来のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。
像担持体である感光ドラム101は、不図示の駆動手段によって図示矢印方向に駆動され、一次帯電器102により一様に帯電される。次いで、露光装置103よりイエローの画像模様に従ったレーザ光Lが感光ドラム101に照射され、感光ドラム101上に潜像が形成される。更に、感光ドラム101が矢印方向に進むと、回転支持体111により支持された現像装置104a,104b,104c,104dのうち、イエロートナーが入った現像装置104aが感光ドラム101に対向するように回転し、選択された現像装置104aによって可視化される。
中間転写ベルト105は、感光ドラム101と略同速で矢印方向に回転しており、感光ドラム101上に形成担持されたトナー画像を一次転写ローラ108aに印加される1次転写バイアスによって、中間転写ベルト105の外周面に一次転写する。以上の行程をイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色について行うことによって中間転写ベルト105上には複数色のトナー像が形成される。
次に、所定のタイミングで転写材カセット112内からピックアップローラ113によって転写材が給紙される。同時に二次転写ローラ108bに二次転写バイアスが印加され、中間転写ベルト105から転写材へトナー画像が転写される。更に、転写材は、搬送ベルト114によって定着装置106まで搬送され、溶融固着されることによりカラー画像が得られる。
又、中間転写ベルト105上の転写残トナーは、中間転写クリーニングローラ115により電荷が付与され、次回の一次転写時に感光ドラム上に逆転写される。一方、感光ドラム101上の転写残トナーは、公知のブレード手段のクリーニング装置107によって清掃される。
次に、上記カラー画像形成装置に用いられる従来の定着装置106について詳しく説明する。
図5は従来における定着装置106を示す概要図であり、加熱ロール10は、内部に熱源としてのヒータ14を有し、アルミニウム等の芯金11とその外周のシリコンゴム等の弾性層12、更に弾性層12の表面にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂の離型層13を設けることで構成されている。
又、加圧ロール20も同様に、内部にヒータ24を有し、芯金21、弾性層22、離型層23で構成され、不図示の加圧手段により加熱ロール10に圧接して加熱ロール10との間にニップ部Nを形成しつつ回転する。
そして、加熱ロール10、加圧ロール20の各表面には、温度検出器としてのサーミスタ15,25が当接され、検出されたローラ表面温度に基づいて、不図示のヒータ駆動回路により各ローラ表面温度が温調目標温度になるように各々温調制御される。各ローラ表面温度が温調目標温度に達した後、トナー画像Tが転写された転写材Pが定着装置106のニップ部Nに搬送され、ニップ部Nにおいて熱と圧力を加えることにより、トナー画像が転写材P上に定着される。
この定着装置106によれば、加熱ロール10、加圧ロール20共に熱源を有しているため、各々独立して温調することができ、安定した温調制御が可能である。
又、一般的にカラー画像出力は白黒画像出力より時間が掛かるため、1枚の記録材に複数色の画像を形成するカラー画像形成装置で白黒画像を出力すると、カラー画像を出力する場合よりもスループットを多くできる。このようなカラー画像形成装置においては、スループット数が多い白黒画像形成モードとトナーの載り量の多いカラー画像形成モードの両方の定着性を確保する必要がある。
特開平07−271134号公報
ところで、一般にオフィス用の複写機やプリンタ等では、電源の制約から、消費電力として、例えば1.5kVA以下になるように設計されている。このような制約から、定着装置で使用可能な消費電力に制約を受ける。立ち上げ等、非定着動作中においては、画像形成装置を構成する帯電、転写、現像装置等の消費電力が少ないために、定着装置で使用可能な電力が例えば1000W前後許容されるが、定着動作中においては、定着装置以外での消費電力が多くなるため、定着装置で使用可能な消費電力が例えば600W程度に制限されてしまう。
このため、加熱ロール、加圧ロール共に加熱源としてのヒータを持つカラー定着装置では、定着動作中にそれぞれのヒータを独立に制御することが困難である。例えば、加熱ロールに600Wのヒータ、加圧ロールに400Wのヒータを独立に制御すると、非定着動作中には問題が生じないものの、定着動作中には定着装置だけで1000Wの電力を消費することになり、許容される消費電力を超えてしまう。
又、定着動作中に加圧ロールの400Wヒータを点灯させないで、加熱ロールの600Wヒータのみを制御することで、定着動作中に最大で600Wを超えないが、連続的に通紙を行うと加熱ロールの表面温度は下がらずに維持できるものの、加圧ロールの表面温度が低下してしまう。このとき、通紙枚数に伴い、加圧ロール温度が低下し、光沢度が低くなっていくという問題が発生した。
更に、連続通紙を続けると、トナー載り量の多い画像において、転写材が加熱ロールに巻き付いてしまうという問題が発生した。
そこで、本発明は、制限された電力の範囲内で分離不良や光沢度の低下を防ぎ高品質な画像を得ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、記録材上に担持された未定着画像側に接して未定着画像を定着せしめる定着部材と、定着部材と対向して配置された加圧部材と、前記定着部材を加熱する定着部材加熱源と、加圧部材を加熱する加圧部材加熱源と、少なくとも定着部材加熱源への入力電力を制御する電力制御部を有する定着手段を備えており、画像を担持した記録材を出力する画像形成装置において、少なくとも第1の画像形成モードと第1の画像形成モードよりも生産性の低い第2の画像形成モードを有し、上記電力制御部が、画像形成モードによって、定着部材加熱源と加圧部材加熱源への供給電力の配分を変えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1の画像形成モードが単色画像出力モードであり、前記第2の画像形成モードがフルカラー画像出力モードであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1の画像形成モードが通常画像出力モードであり、前記第2の画像形成モードが高画質画像出力モードであることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記加圧部材が加圧ベルトであることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、生産性の高い第1の画像形成モードでの定着部材の温度低下を防ぎ、第2の画像形成モードでは余分な電力を電力制御部により加圧部材にも供給することで、制限された電力の範囲内で効果的に、定着部材及び加圧部材の温度低下を防ぎ、それぞれのモードにおいて、画像不良なく、分離性能を確保することができる。
請求項2記載の発明によれば、単色画像形成時には生産性を落とすことなく出力し、単色画像形成時に比べ生産性が低いフルカラー画像出力時は、定着部材の温度を維持するだけの充分な電力があるため、余分な電力を加圧部材に供給することで、制限された電力の範囲内で効果的に加圧部材温度低下を防ぎ、光沢度差の少ない高品質な画像を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、通常画像形成時には生産性を落とすことなく出力し、通常画像形成時に比べ生産性の低い高画質画像出力時には、定着部材の温度を維持するだけの充分な電力があるため、余分な電力を加圧部材に供給することで、加圧部材温度低下を防ぎ、制限された電力の範囲内で効果的に連続通紙時に光沢度差の少ない高品質な画像を提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、第1の画像形成モードでの定着部材加熱源に殆どの電力を供給することで、余計に生産性を落とすことなく、定着部材の温度低下を防ぎ、第2の画像形成モードでは余分な電力を電力制御部により加圧ベルトにも供給することで、熱容量が少なく温度低下し易い加圧ベルトの温度低下も防ぐことができるので、出力画像の先端と後端の光沢度の差を減らし、高品質な画像を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施の形態のみに限定されるものではない。
<実施の形態1>
本発明のカラー画像形成装置は、図4に示すカラー画像形成装置に具現化するものとする。
図1は定着内の断面図であり、本実施の形態では、加熱ロール10、加圧ロール20、ハロゲンヒータから成る加熱ロール加熱用ヒータ14及び加圧ロール加熱用ヒータ24、サーミスタ15,25から成る温度検知素子、加圧バネから成る加圧手段(不図示)、ハロゲンヒータに電力を供給する電源30から主に構成されている。
加熱ロール10として、芯金11は外径30mm、厚さ0.8mmの鉄を、弾性層12としてのシリコーンゴム2mm、離型層13にはPFAチューブ30μmを被覆したものを、加圧ロール20としては、芯金21は外径26mm、厚さ0.8mmの鉄を、弾性層22としてのシリコーンゴム3mm、離型層23にはPFAチューブ30μmを被覆したものをそれぞれ用いた。
サーミスタ15は、加熱ロール10の表面温度を検知し、サーミスタ25は加圧ロール20の表面温度を検知する。本実施の形態の定着装置においては、サーミスタ15により検知された加熱ロール10の表面温度及びサーミスタ25により検知された加圧ロール20の表面温度に基づいて、図示しない温度制御手段としての制御回路でハロゲンヒータ14,24を随時フィードバック制御することによって、加熱ロール10の表面温度及び加圧ロール20の表面温度を略一定の温度にそれぞれ保持するように設定されている。
不図示の加圧バネは、加圧ロール20を所定の付勢力で押圧すべく、加圧ロール20の軸部の両端に一対配設されて加圧ロール20を加圧している。この加圧バネにより、加圧ロール20が、加熱ロール10を押圧する向きに加圧力略250Nで付勢され、6mm程度のニップを形成している。
又、本実施の形態では、定着中電力は600W以下に制限されているものとし、白黒画像はA4用紙横送りで30枚/分、カラー画像はA4用紙横送りで7枚/分で出力されるとする。又、プロセススピードは、150mm/sを想定している。
このように構成されたときの加熱ロール10と加圧ロール20の連続通紙時の温度低下の測定についての実験を図1に示す定着装置を用いて行った。
図6のaは、加熱ロール10の表面温度を180℃に制御しプロセススピード150mm/secで回転させた状態から、坪量64g/m2 のA4サイズ紙を30枚/分で横送りに連続通紙した場合の通紙部中央の加熱ロール及び加圧ロール20の表面温度測定結果を示す。加熱ロール加熱用ヒータ14に600Wのものを用いた場合、加熱ロール10表面温度は略180℃で安定しているものの、加圧ロール20表面温度は低下し、通紙前は162℃だったのに対し200枚通紙後には95℃になっていた。
図6のbは、加熱ロール加熱用ヒータ14に400Wヒータを、加圧ロール加熱用ヒータ24に200Wヒータを用いて、同様に表面温度の測定を行った結果を示す。このとき、加圧ロール20の表面温度が160℃になるように制御している。
スループットが40枚/分の場合、加熱ロール10に供給する電力が不足しているため、加熱ロール10表面温度が158℃程度まで低下してしまっていることが分かる。又、加圧ロール20には、加熱用ヒータ24に電力が供給されているため温度低下は少なく、200枚通紙後は表面温度135℃程度で安定していた。
表1は、A4用紙を横送りで連続的に200枚通紙したときの、加熱ロール10、加圧ロール20それぞれの温度低下を示す。又、その直後に白黒画像(先端100mmベタ黒画像、トナー載り量0.6mg/cm2 )を通紙したときの分離性及び定着性についての結果を示した。白黒画像においては、全ての条件において加熱ロール10に巻き付くことはなかったが、加熱ロール10の温度が低下して、160℃を下回る条件では、トナー画像が加熱ロール10にオフセットして2周目の白地部に現れてしまうコールドオフセットが発生してしまった。
表1の結果から、白黒画像形成モードとして想定している出力スピード40枚/分の条件では、加熱ロール加熱用ヒータ14に定着動作中に用いることができる最大の電力を供給することによって、加熱ロール10の温度低下を防ぎ、定着不良の発生を防ぐことができる。
次に、カラー画像形成モードとして想定している、A4サイズ紙(坪量64g/m2 )の出力スピードを7枚/分とし、連続通紙した場合の通紙部中央の加熱ロール10及び加圧ロール20の表面温度を図7のaに示す。
加熱ロール10表面温度は略180℃で安定しているものの、加圧ロール20表面温度は低下し、通紙前は160℃だったのに対し200枚通紙後には115℃になっていた。
図7のbは、加熱ロール加熱用ヒータ14に400Wヒータを、加圧ロール加熱用ヒータ24に200Wヒータを用いて、出力スピードを7枚/分として表面温度の測定を行った結果を示す。このとき、加圧ロール20の表面温度が160℃になるように制御している。このとき、加熱ロール10表面温度は略180℃、加圧ロール20表面温度は略152℃で安定していた。
表2は、1分間の通紙枚数を7枚として、同様な実験方法で、カラー画像(先端100mmベタ赤、トナーのり量1.2mg/cm2 [Yellow:0.6mg/cm2 、Mageta:0.6mg/cm2 ])を通紙し、そのときの分離性及び定着性についての結果を示した。カラー画像においては、通紙間隔が長く、加熱ロール加熱用ヒータ14の電力が400W以上であれば、加熱ロールの温度を充分に回復できるためコールドオフセット等の画像不良は発生しない。
しかし、加圧ロール加熱用のヒータ24の電力が100W以下のものでは分離不良が発生した。これは、加圧ロール20の温度低下した結果、充分な熱量が供給できなかったため、トナー載り量の多いカラー画像では分離不良が生じたと考えられる。
表2の結果から、カラー画像形成モードとして想定している出力スピード7枚/分の条件では、加熱ロール加熱用ヒータ14の温度低下が生じないように、400W以上の電力を供給し、残りの電力を加圧ロール加熱用ヒータ24に供給することで、加熱ロール10の温度低下を防ぎ、定着不良の発生を防ぐことが可能であり、且つ、加圧ロール20の温度低下を少なく抑えることで、分離不良の発生を防ぐことができる。
以上の結果から白黒画像定着モードとして想定している出力スピード40枚/分では、加熱ロール加熱用ヒータ14にのみ定着中の最大電力600Wを供給し、カラー画像定着モードとして想定している出力スピード7枚/分では、加熱ロール加熱用ヒータ14に400W、加圧ロール加熱用ヒータ24に200Wの電力をそれぞれ分配して供給することにより、定着動作中の電力の制限を上回ることなく定着動作中の電力を有効に使用するこてができるため、白黒画像形成モード、カラー画像形成モードにおける定着不良を防ぎ、分離性を確保することが可能になる。
実際に上記の定着装置を有する、カラー画像形成装置を用いて本実施形態について説明する。
図4のカラー画像形成装置では、上記で想定したようにプロセススピードは150mm/sであり、白黒画像形成モードで出力スピードA4横送り30枚/分、カラー画像形成モードで出力スピードA4横送り7枚/分であり、定着中電力は600W以下に制限されている。図4のカラー画像形成装置では、白黒画像形成モードで出力スピードA4横送り40枚/分であるが、カラー画像形成モードでは、1つの感光体ドラム101により中間転写体105上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの四色を作像し、一括して転写材P上に転写する構成なので、カラー画像形成モードのA4横送り出力スピードは1/4以下の7枚/分になっている。
以下に本実施の形態におけるヒータの電力を制御方法について述べる。
ヒータの電力制御をするに当たり、例えば電源に定電圧電源30を用いることができる。
ヒータに印加する電源として定電圧電源を使用すれば、ヒータ印加電圧を一定にできるため、ヒータの消費電力を所望の値に制御することが可能である。
以下に定電圧電源と加熱手段であるヒータの制御について説明する。
図4はヒータに一定電圧を印加する定電圧回路を含む降圧型定電圧電源の概要を示す図である。
商用電源50からの交流波形は、以下のようにして定電圧化され、画像形成装置に具備された定着装置内の加熱手段であるハロゲンヒーター57に印加される。
電源は主に交流波形を整流する整流部と電圧を降圧し定電圧化する定電圧部に分けられる。
入力交流波形はダイオードブリッジ51により整流された後、定電圧化手段を構成する定電圧回路52及びコイル55により所望の一定出力電圧を得る。
定電圧回路52は、電圧検知回路54で検知した出力電圧値を所望の一定電圧にするため、出力電流波形を入力電圧波形と相似波形になるようにチョッピングFET53のオンデューティーを制御している。
コイル55は整流された入力電圧波形をチョッピングすると同時に降圧するためにエネルギーを蓄えるインダクタンスコイルである。
又、定電圧回路52には、出力電流、入力実効値電圧、入力電圧波形の検出を行う、検出抵抗、コンデンサが含まれるが詳細は省略する。
57は画像形成装置内の加熱手段であるハロゲンヒーターであり、定電圧回路52とスイッチング手段であるFET58を介して接続されており、FET58が導通状態になると電力が供給されヒーターが発熱する。
スイッチング用FET58のゲートにはフォトカップラのフォトトランジスタ側が接続されている。
このフォトトランジスタは、不図示のMPUからのデジタル信号を受けたフォトダイオード(不図示)からの光信号が途絶えるとオフされ、FET58が導通状態となりハロゲンヒーター57が発熱する。
このスイッチング動作に基づいてヒーターのオン/オフが行われる。
ヒータに印加する電源30として、以上説明した定電圧電源を使用し、加熱ロール加熱用ヒータ14の入力電圧を降圧することで、加熱ロール加熱用ヒータ14、加圧ロール加熱用ヒータ24を同時に点灯させても定着装置で使用可能な消費電力を上回ることなく、それぞれのヒータを独立に制御することが可能になる。
本実施の形態では、加熱ロール加熱用ヒータ14及び加圧ロール加熱用ヒータ24として100V定格電力がそれぞれ600W,200Wのものを用い、定電圧電源によりヒータに入力する電圧値を所望の電力になるように降圧させて使用した。
本実施の形態に係る画像形成装置においては、白黒画像定着時モードは加熱ロール加熱用ヒータ14にのみ600Wの電力を供給し、カラー画像定着時モードにおいては、加熱ロール加熱用ヒータ14に入力する電圧値を定電圧電源により降圧することで400Wのヒータとして使用し、加圧ロール加熱用ヒータ24には200Wの電力を供給した。
ハロゲンランプから成るこれらの加熱ヒータとしては、入力電圧が定格以下で使用した際にもハロゲンサイクルを略満足できるように封入ガスを調整されたものが好ましい。
以上の構成により、先端ベタ黒画像、先端ベタ赤画像を共に200枚連続で出力したところ、白黒画像、カラー画像ともに定着不良、分離不良のない画像が得られた。
以上の結果から、本構成による画像形成装置によれば、スループットが速い白黒画像形成モードには定着動作中に供給できる最大の電力を加熱ロール加熱用ヒータ14に供給することで、加熱ロール10の温度低下を防ぎ、コールドオフセット等の定着不良を防止することが可能である。
又、白黒画像形成モードに比べスループットの遅いカラー画像形成モードにおいては、定着動作中に使用できる最大電力を、加熱ロール10の温度が通紙間隔で回復することが可能なだけの電力を加熱ロール加熱用ヒータ14に供給し、残りの電力を加圧ロール加熱用ヒータ24に供給することで、加熱ロール10の温度低下を防ぐとともに、加圧ロール20の温度低下も防ぐことが可能になるので、カラー画像を画像不良なく、分離性を確保したままダウンシーケンス等で必要以上にスループットを低下することなく出力することが可能になる。
よって、本実施の形態の構成によれば、定着動作中の電力の制限を上回ることなく、白黒画像形成モード、カラー画像形成モードにおける定着不良を防ぎ、分離性を確保することが可能になる。
Figure 2006220688
Figure 2006220688
<実施の形態2>
図9に示す概略断面図を参照して、本実施の形態におけるカラー画像形成装置を説明する。
図9に示すように、各色のトナーを内包する現像器等の現像手段4a〜4dにそれぞれ対向配設された感光ドラム1a〜1dが中間転写ベルト6の移動方向に並設されている。各現像手段により各感光ドラム上に形成された各色トナー画像は転写ローラ8a〜8dにより中間転写体に静電的に順次重ねて転写され、イエロー、マゼンタ、シアンにブラックを加えた4色のトナーによるフルカラートナー画像が形成される。
又、各感光体ドラム上に各色トナー像を形成するための、帯電手段2a〜2d、露光手段3a〜3d、現像手段4a〜4dが、各感光体ドラム1a〜1dの周りに配設されている。
更に、中間転写ベルトにトナー像を転写した後、各感光ドラム上に残留するトナーを摺擦して回収するクリーニングブレードを有するクリーニング装置5a〜5dが配設されている。
次に、画像形成動作について説明する。
各帯電手段2a〜2dである帯電ローラにより均一に帯電された感光体ドラム1a〜1d表面に、パーソナルコンピュータ等のホストからの画像データに応じて変調されたレーザビームが露光手段3a〜3dより照射され、各色に対して所望の静電潜像が得られる。この潜像は、これと対向して配設されている各色のトナーを内包した現像器である現像手段4a〜4dにより、現像位置で反転現像されトナー像として可視化される。このトナー像は、各転写位置で中間転写ベルト6に順次転写され、不図示の給紙手段により所定のタイミングで給紙され、搬送手段により搬送されて来る転写材Pに一括して転写される。この転写材P上のカラートナー画像は、不図示の定着装置によって加熱溶融され、転写媒体上に永久定着され所望のカラープリント画像が得られる。
又、電子写真方式のカラー画像形成装置では、4色のトナーを用いてフルカラートナー像を形成するフルカラーモードだけではなく、ブッラクトナー用の感光ドラムのみを用いて白黒画像を形成するモノカラーモードを選択、切り換え可能な構成となっている。
本実施の形態に係る画像形成装置では、白黒画像を形成する白黒画像形成モードでは、1分間にA4サイズ横送りで40枚出力することができ、フルカラー画像を形成するフルカラー画像形成モードにおいては1分間にA4サイズ横送りで20枚出力することができる。このときのプロセススピードは共に200mm/sである。
図2は本実施形態における画像形成装置の定着装置を示す。
本実施の形態では、定着ベルト加熱ロール16、定着ロール18、定着ベルト17、加圧ロール20、定着ベルト加熱ロールを加熱するヒータ14、加圧ロール加熱用ヒータ24、サーミスタ15,25、加圧バネ(不図示)から成る加圧手段から主に構成されている。
定着ベルト17は定着ベルト加熱ロール16及び定着ロール18に張架され(所定の張力で架設され)、加圧ロール20は定着ベルト3を介して定着ロール18を押圧するとともに定着ベルト17に圧接する。定着ベルト加熱ロール16、定着ロール18、定着ベルト17及び加圧ロール20は、図示しない回転駆動部により回転駆動されて図示矢印方向へ回転する。ハロゲンヒータ5は、定着ベルト加熱ロール16の内部に配設され、定着ベルト加熱ロール16を加熱する。
定着ベルト加熱ロール16は、例えばアルミニウム、鉄或はステンレススチール等で構成されたものが用いられるが、本実施の形態では、定着ベルト加熱ロール16としては、直径30mm、厚さ3mmのアルミニウム製のものを用いている。
定着ロール18は、金属製の芯金上に弾性層を設けたものであり、芯金の直径が32mm、弾性層の厚さが4mm、定着ロール18の外周の直径が40mmである。芯金は、アルミニウム製のものである。弾性層としては、シリコーンゴムをスポンジ状にしたものである。
定着ベルト17は、ニッケルにより形成された薄肉の無端状のベルト基層上にシリコンゴムの耐熱弾性層を設け、離型層として厚さ30μmのPFAチューブで被覆された構成となっている。良好な定着性及び熱応答性を得るために、例えばシリコンゴム層の場合には、ゴム硬度25〜65度(JISA硬度計)、厚さが100〜300μmの範囲が望ましい。
加圧ロール20は、直径8mmの鉄製の芯金の外周面に、ASKER C硬度で50度の、外径30mmのスポンジ層を設け、更にその外周面を厚さ50μmのPFAチューブで被覆して構成した。
加圧ロール20としては、芯金は外形30mm、厚さ1mmの鉄を、弾性層としてのシリコーンゴム1mm、表層にはPFAチューブ30μmを被覆したものを用いた。
又、サーミスタ15及びサーミスタ25は定着ベルト加熱ロール16を介して定着ベルト17の表面温度及び加圧ロール20の表面温度を検知し、サーミスタにより検知された表面温度に基づいて、図示しない温度制御手段としての制御回路でヒータ14,24を随時フィードバック制御することによって、定着ベルト17及び加圧ロール20の表面温度を略一定の温度にそれぞれ保持するように設定されている。
ベルト加圧バネ(不図示)は、定着ベルト17を所定の張力で張架すべく、従動ローラとしての定着ベルト加熱ロール16の軸部の両端に一対配設されて定着ベルト加熱ロール16を加圧している。加圧バネ(不図示)は、加圧ロール20を所定の付勢力で押圧すべく、加圧ロール20の軸部の両端に一対配設されて加圧ロール20を加圧している。この加圧バネにより、加圧ロール20が、定着ベルト17を介して定着ロール18を押圧する向きに付勢され、10mm程度のニップを形成している。
加熱源としてのヒータ14,24としては、実施の形態1と同様のものを用い、サーミスタ15,25、ヒータ電力を制御するための電力制御部としての定電圧電源30は実施の形態1と同様のものを用いた。
尚、このとき、定着中使用できる電力は800Wまでとし、白黒画像形成モードの出力スピードがA4横送りで40枚/分、カラー画像形成モードの出力スピードがA4横送りで20枚/分、プロセススピード200mm/sとなっている。
図2の定着装置によって、連続通紙時における白黒画像及びカラー画像の定着性、カラー画像の光沢度の差を調べた。
表3は、定着ベルト17の表面温度を180℃に制御し回転させた状態から、プロセススピード200mm/sec、通紙速度40枚/分でA4サイズ紙(坪量80g/m2 )を横送りに連続通紙し、1枚目と200枚目の白黒画像(先端黒ベタトナーのり量0.7g/m2 )の定着性を調べた結果である。
表3の結果から、白黒画像形成モードにおいては、ヒータ14に供給する電力が600W以下では、連続通紙時の定着性満足できずに、コールドオフセットが発生してしまった。
表4に、通紙速度20枚/分でA4サイズ紙(坪量80g/m2 )を横送りに連続通紙しときのカラー画像(Red[Yellow+Magenta]ベタ、トナー載り量1.2g/m2 )の1枚目と200枚目の定着性及び光沢度の差を調べた結果を示す。
表4の結果から、カラー画像形成モードとして想定している通紙速度20枚/分の条件では、カラー画像の定着性は定着ベルト加熱用ヒータ14に600W以上の電力を供給すれば、コールドオフセットの発生なく定着することができることを示している。
又、カラー画像連続通紙時の光沢度は、例えば、電力800Wを定着ベルト加熱用ヒータ14に供給し、加圧ロール加熱用ヒータ24に電力を供給せずに通紙した際、カラー画像の1枚目の画像光沢度が平均で20%、200枚目プリント時の画像光沢度が8%度であり、光沢度差が12%であった。
次に、電力800Wを定着ベルト加熱用ヒータ14に600W供給し、加圧ロール加熱用ヒータ24に200W供給し通紙した際は、カラー画像の1枚目の画像光沢度が平均で20%、200枚目プリント時の画像光沢度が14%であり、光沢度差は6%であった。
一般的に画像光沢度が視覚上あまり目立たない範囲として10%以下が望ましいが、そのためには加圧ロール加熱用ヒータ24に200W以上電力を供給することが望ましいと言える。
連続通紙時の光沢度差が発生するのは、加圧ロール20の表面温度が低下したため発生していると考えられる。定着動作中に加圧ロール加熱用ヒータ24にに通電されないと、連続通紙時に加圧ロール20の温度が下がり続け、転写材Pへの非画像面からの熱の供給が少なくなる。その結果、トナー下層まで充分に溶かすことができずに、連続通紙時に光沢度が低くなってしまうためである。従って、加圧ロール加熱用ヒータ24に電力を供給する条件では、連続通紙中の加圧ロール20の表面温度の低下が少なく、連続通紙においても、出力枚数による光沢度の差を少なくすることができる。
このような光沢差は白黒画像に関しても連続通紙時には発生するが、実用上画像比率が少なく画質の要求が少ないため、このような光沢差は許容される。しかし、カラー画像に関しては、白黒単色画像に対して画像比率も高く、画質に対する要求が高いため、連続通紙時の光沢差は問題となる。
次に、実際に定着ベルト加熱用ヒータ14に800W、加圧ローラ加熱用ヒータ24に200Wのヒータにより構成した定着装置を図9の画像形成装置に実装して評価を行った。
このとき、白黒画像形成モード時には定着ベルト加熱用ヒータ14に800Wの電力を供給し、カラー画像形成モード時には定着ベルト加熱用ヒータ14に供給する電力を定電圧電源30により降圧して600Wのヒータとして用い、加圧ロール加熱用ヒータ24に200Wの電力を供給する。この構成によれば、2本のヒータを同時にONさせたとしても定着中の消費電力の制限を上回ることがない。
本実施の形態に係る画像形成装置において、先端ベタ黒画像を200枚連続出力したところ、コールドオフセットなどの問題は発生しなかった。又、カラー画像形成モードにおいて先端ベタ赤画像を出力したところ、定着不良の発生はなく、1枚目の光沢度と200枚目の光沢度の差は7%であった。
以上の結果から、本構成による画像形成装置によれば、スループットが速い白黒画像形成モードには定着動作中に供給できる最大の電力を定着ベルト加熱用ヒータ14に供給することで、定着ベルト17の温度低下を防ぎ、コールドオフセット等の定着不良を防止することが可能である。
又、白黒画像形成モードに比べスループットの遅いカラー画像形成モードにおいては、定着動作中に使用できる最大電力を、定着ベルト17の温度が通紙間隔で回復することが可能なだけの電力を定着ベルト加熱用ヒータ14に供給し、残りの電力を加圧ロール加熱用ヒータ24に供給することで、定着ベルト17の温度低下を防ぐとともに、加圧ロール20の温度低下も防ぐことが可能になるので、カラー画像の定着不良を防ぎ、連続通紙においても光沢度の差が少ない高品質な画像を出力することが可能になる。
よって、本実施の形態の構成によれば、定着動作中の電力の制限を上回ることなく、白黒画像形成モード、カラー画像形成モードにおける定着不良を防ぎ、連続通紙においても光沢度の変化が少ない高品質なカラー画像を提供することが可能になる。
Figure 2006220688
Figure 2006220688
<実施の形態3>
以下に本実施の形態における定着装置を図面について詳しく説明する。
本発明のカラー画像形成装置は、図4に示すカラー画像形成装置と同様であるが、定着装置の構成のみが異なる。よって、カラー画像形成装置の全体的構成及び機能についての詳しい説明は省略し、本実施の形態の特徴である定着装置についてのみ説明する。
図3は本発明の実施の形態を示す。本実施のの形態では、加熱ロール10、分離ロール26、フィルム加熱ロール27、加圧フィルム28、ハロゲンヒータから成る加熱ロール加熱用ヒータ14、ハロゲンヒータから成るフィルム加熱用ヒータ24、サーミスタから成る温度検知素子15,25、加圧バネからなる加圧手段、電源30から主に構成されている。
加熱ロールとしては、芯金は外形40mm、厚さ0.5mmの鉄を、弾性層としてのシリコーンゴム1mm、表層にはPFAチューブ30μmを被覆したものを用いた。
加圧フィルム28は、フィルム加熱ロール27及び分離ロール26に張架され(所定の張力で架設され)、分離ロール26は加圧フィルム28を介して加熱ロール10を押圧するとともに加圧フィルム28に圧接する。加熱ロール10、分離ロール26、加圧フィルム28及びフイルム加熱ロール27は、図示しない回転駆動部により回転駆動されて図示矢印方向へ回転する。ハロゲンヒータ14は、加熱ロール10の内部に配設され、加熱ロール10を加熱する。又、ハロゲンヒータ24は、フィルム加熱ロール27の内部に配設され、フィルム加熱ロール27を介して加圧フィルム28を加熱する。
分離ロール26は、例えばアルミニウム、鉄あるいはステンレススチール等で構成されたものが用いられるが、本実施の形態では、分離ロール26としては、直径20mm、厚さ5mmのアルミニウム製のものを用いている。
フィルム加熱ロール27は、例えばアルミニウム、鉄或はステンレススチール等で構成されたものが用いられるが、本実施の形態では、フィルム加熱ロール27としては、直径20mm、厚さ1mmのアルミニウム製のものを用いている。
加圧フィルム28は、厚さ50μmのポリイミドの無端状のベルト基層上に、離型層として厚さ30μmのPFAチューブで被覆された構成となっている。
又、サーミスタ15,25は、それぞれ加熱ロール10、フィルム加熱ロール27を介して加圧フィルム28の表面温度を検知し、サーミスタ15,25により検知された加熱ロール10、加圧フィルム28の表面温度に基づいて、図示しない温度制御手段としての制御回路でハロゲンヒータ15,25を随時フィードバック制御することによって、加圧フィルム28の表面温度を略一定の温度にそれぞれ保持するように設定されている。
不図示のフィルムテンションバネは、加圧フィルム28を所定の張力で張架すべく、従動ロールとしてのフィルム加熱ロール27の軸部の両端に一対配設されてフィルム加熱ロール27を加圧している。不図示の加圧バネは、分離ロール26を所定の付勢力で押圧すべく、分離ロール26の軸部の両端に一対配設されて分離ロール26を加圧している。この加圧バネにより、分離ロール26が、加圧フィルム28を介して加熱ロール10を押圧する向きに付勢され、3mm程度のニップAを形成している。又、加圧フィルム28は、加熱ロール10に巻き付ける構成になっており、7mm程度の巻き付けニップBを形成している。
ハロゲンヒータとしては、実施の形態1と同様のものを用い、サーミスタ、ハロゲンヒータに電力を制御するための定電圧電源は実施の形態1と同様のものを用いた。
尚、このとき、定着中使用できる電力は800Wまでとし、白黒画像形成モードの出力速度をA3用紙で20枚/分、カラー画像形成モードの出力速度をA3用紙で10枚/分、プロセススピード200mm/sとなっている。
図3の定着装置によって、連続通紙時における白黒画像及びカラー画像の定着性、カラー画像の光沢度の差を調べた。
表5は、定着ベルト17の表面温度を180℃に制御し回転させた状態から、白黒画像形成モードとして想定している、プロセススピード200mm/sec、通紙速度20枚/分でA3サイズ紙(坪量105g/m2 )を連続通紙し、白黒画像(先端黒ベタトナーのり量0.7g/m2 )の定着性を調べた結果である。
表5の結果において、白黒画像形成モードにおいては、加熱ロール加熱用ヒータ14に供給する電力が600W以下では、連続通紙時の定着性満足できずに、コールドオフセットが発生してしまった。
表6に、カラー画像形成モードとして想定している通紙速度10枚/分でA3サイズ紙(坪量105g/m2 )を連続通紙したときのカラー画像(Red[Yellow+Magenta]ベタ、トナー載り量1.2g/m2 )の定着性及び1枚目と200枚目の光沢度の差を調べた結果を示す。
表6の結果から、カラー画像形成モードとして想定している通紙速度10枚/分の条件では、カラー画像の定着性は加熱ロール加熱用ヒータ14に600W以上の電力を供給すれば、コールドオフセットの発生無く定着することができることを示している。
又、定着動作中のフィルム加熱用ヒータ24に電力を供給しなくても、連続通紙時において1枚目と200枚目の光沢度差は6%程度であった。一般的に画像光沢度が視覚上余り目立たない範囲として10%以下が望ましいが、この点からも、加圧ロール加熱用ヒータ24の電力を供給しなくても200枚連続通紙時の光沢度の低下は許容レベルであると言える。このことは、加圧フィルム28の熱容量が小さく、温度復帰が充分早いため、加熱ロール10側からの熱によって、紙間で加圧フィルム28の温度を充分に回復できる。その結果、連続通紙時の加圧フィルム28の温度低下が少なくなり、光沢度差が発生しにくかったと考えられる。
表6に、A3サイズ紙1枚での先端部分と後端部分での光沢度差を測定した結果を合わせて示している。例えば、電力800Wを加熱ロール加熱用ヒータ14に供給し、フィルム加熱用ヒータ24に電力を供給せずに通紙した際、カラー画像の先端の光沢度が平均で20%、画像後端の光沢度が7%であり、光沢度差が13%であった。一般的に画像光沢度の差が視覚上余り目立たない範囲として10%以下が望ましいが、そのためにはフィルム加熱用ヒータ24に200W以上の電力を供給することが望ましいと言える。
以上のことは、加圧フィルム28の熱容量が小さいために、加圧フィルム28の温度がA3サイズ紙1枚が通過している間に低下する。その結果、非画像面側からの熱の供給が少なくなり、トナー下層まで充分に溶かすことができずに、用紙後端部で光沢度が低くなってしまったと考えられる。
そこで、加熱ロール加熱用ヒータ14に定着性を維持できるだけの電力を供給し、余分な電力をフィルム加熱用ヒータ24に供給することで、A3サイズ紙1枚が通過する間に、加圧フィルム28の温度が下がるのを防ぐことができる。
又、このような光沢差は白黒画像に関しても連続通紙時には発生するが、、実用上画像比率が少なく画質の要求が少ないため、このような光沢差は許容される。しかし、カラー画像に関しては、白黒単色画像に対して画像比率も高く、画質に対する要求が高いため、同一紙面内の光沢差は問題となる。
次に、実際に加熱ロール加熱用ヒータ14に800W、フィルム加熱用ヒータ24に200Wのヒータにより構成した定着装置を図9の画像形成装置に実装して評価を行った。このとき、実施の形態2と同様に白黒画像形成モード時には加熱ロール加熱用ヒータ14のみに800Wの電力を供給し、カラー画像形成モード時にはフィルム加熱用ヒータ24に供給する電力を定電圧電源30により降圧して600Wのヒータとして用い、フィルム加熱用ヒータ24に200Wの電力を供給する。この構成によれば、2本のヒータを同時にONさせたとしても定着中の消費電力の制限値800Wを上回ることがない。
本実施の形態に係る画像形成装置において、A3用紙で先端ベタ黒画像を200枚連続出力したところ、コールドオフセット等の問題は発生しなかった。又、カラー画像形成モードにおいて全面赤画像を出力したところ、1枚目の光沢度と200枚目の光沢度の差は5%であり、許容範囲の10%を下回った。又、全面赤画像のA3用紙先端と後端の差も8%程度であり、許容範囲を下回った。
これらのことから、本実施の形態によれば、フルカラー画像の通紙間隔が白黒画像の通紙間隔より長い画像形成装置において、カラー画像定着動作時に連続通紙時の定着性を略満足できるだけ加熱ロール加熱用ヒータ14に供給し、余分な電力をフィルム加熱用ヒータ24に供給することで、白黒画像定着時にはスループットを落とすことなく出力し、フルカラー画像出力時には、加圧フィルム28も加熱することで加圧フィルム28の温度低下を防ぎ、連続通紙時や用紙先後端で光沢度差の少ない高品質な画像を提供できる。
Figure 2006220688
Figure 2006220688
尚、本発明は、以上の実施の形態で説明した画像形成装置に限定されるものではなく、他の形態の画像形成装置にも適用することができる。
第1の画像形成モード、第1の画像形成モードよりも生産性の低い第2の画像形成モードは、それぞれ白黒画像形成モード、フルカラー画像形成モードに限られず、第1の画像形成モードを生産性の高い普通画像形成モード、第2の画像形成モードを生産性を落とした高画質画像形成モードとすることもできる。
本発明の実施の形態1に係る画像形成装置の定着装置の断面図である。 本発明の実施の形態2に係る画像形成装置の定着装置の断面図である。 本発明の実施の形態3に係る画像形成装置の定着装置の断面図である。 本発明に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。 従来の定着装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る定着装置を用い、30枚/分で連続通紙したときの通紙枚数による加熱ロールと加圧ロールの温度変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係る定着装置を用い、7枚/分で連続通紙したときの通紙枚数による加熱ロールと加圧ロールの温度変化を示すグラフである。 定電圧電源回路の説明図である。 本発明の実施のの形態2に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 加熱ロール
20 加圧ロール
28 加圧フィルム
30 定電圧電源回路
P 転写材
T トナー画像

Claims (4)

  1. 記録材上に担持された未定着画像側に接して未定着画像を定着せしめる定着部材と、定着部材と対向して配置された加圧部材と、前記定着部材を加熱する定着部材加熱源と、加圧部材を加熱する加圧部材加熱源と、少なくとも定着部材加熱源への入力電力を制御する電力制御部を有する定着手段を備えており、画像を担持した記録材を出力する画像形成装置において、
    少なくとも第1の画像形成モードと第1の画像形成モードよりも生産性の低い第2の画像形成モードを有し、上記電力制御部が、画像形成モードによって、定着部材加熱源と加圧部材加熱源への供給電力の配分を変えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1の画像形成モードが単色画像出力モードであり、前記第2の画像形成モードがフルカラー画像出力モードであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第1の画像形成モードが通常画像出力モードであり、前記第2の画像形成モードが高画質画像出力モードであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記加圧部材が加圧ベルトであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012103672A (ja) * 2010-10-13 2012-05-31 Ricoh Co Ltd 定着装置の温度制御方法、定着装置および画像形成装置

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