JP2006220349A - 燃焼制御装置及び燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 給湯器等に内蔵される燃焼制御装置に関するものであり、従来のものに比べて安全性が高く、且つ副コンピュータの要求性能として過度に高いものを必要としない燃焼制御装置の提供を課題とする。
【解決手段】 副マイクロコンピュータのROMに異常が無いかを確認する。ステップ3で主マイクロコンピュータから副マイクロコンピュータにチェックサムの演算を行う旨の指令を送信し、これを受けて副マイクロコンピュータでは、ROMのチェックサムを演算する。ステップ5で演算結果のデータが副マイクロコンピュータから主マイクロコンピュータに送信される。これと平行して不揮発性記憶素子に予め記憶された副側正常データを読み出し、ステップ8で副マイクロコンピュータから主マイクロコンピュータに送信された演算結果と、不揮発性記憶素子から読み出した副側正常データとを比較する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、燃焼装置の制御装置に関するものである。本発明は、給湯機能を備えた燃焼装置の制御装置として好適である。また本発明は、燃焼制御装置を搭載した燃焼装置に関するものである。
ガス給湯装置に代表される燃焼装置は、その制御中枢にマイクロコンピュータを搭載した制御装置を備えており、該マイクロコンピュータによって、燃料ガスの供給/停止を切り替えるガス電磁弁や、燃料ガスの供給量を調節する比例弁、さらには燃焼用空気の送風量を調節するファンモータなどの各種アクチュエータ等の動作制御を行っている。
従ってマイクロコンピュータのCPUが暴走すると、燃料ガスの供給量や送風量が制御不能となり、燃焼量が過大となったり、失火するといった事態を引き起こす場合がある。また送風機の制御が不能となって空燃比の不均衡による燃焼状態の悪化を引き起こすこともある。そこでこの問題に対処するための方策が特許文献1に開示されている。
特開2002−318003号公報
特許文献1に開示された制御装置は、装置内にマイクロコンピュータを2基搭載し、マイクロコンピュータ同士の通信により相互に動作を監視させることでCPUの暴走を阻止するものである。
具体的には、マイクロコンピュータ同士の通信により相互に動作を監視させ、通信が途絶えた時に一方のマイクロコンピュータが暴走していると判断する。
燃焼装置には当然に安全性が要求されるが、近年は、従来にも増して高い安全性が求められている。そのため過大な火炎の発生や、燃料が噴射した状態での失火、あるいは給湯装置から高温の湯が出湯されるというような危険な事態は、二重、三重の防護策を講じて阻止しなければならない。
この観点から特許文献1に記載の制御装置を見ると、まだまだ改善すべき課題がある。即ち特許文献の構成は、マイクロコンピュータ同士の通信により相互に動作を監視させ、通信が途絶えた時に一方のマイクロコンピュータが暴走していると判断する。即ちマイクロコンピュータのCPUが暴走すると、マイクロコンピュータ間の通信を制御できなくなるので通信が途絶える。特許文献1に開示された方策は、通信の断列をキーとして異常を検知しているので、CPUの暴走を監視することはできる。
しかしながら、コンピュータを構成する主要機器にはCPUの他、RAMやROMもあり、ROM等に不具合が生じた場合に特許文献1の方策では異常が検知できないかも知れないという懸念がある。
特に補助的に使用されるコンピュータのROMには燃焼装置を緊急停止させるプログラムやデータが格納される場合が多く、これらに異常があれば異常時における緊急停止が円滑に行われない可能性もあるが、補助的に使用されるコンピュータのROMに微細なエラーが生じてもCPUが暴走するとは限らず、ましてやマイクロコンピュータ同士の通信が途絶える事態にまで進展するとは限らない。
一方、部品の互換性を高めるという観点から、補助的に使用されるコンピュータとして選定すべきマイクロコンピュータの要求品質を無闇に上げることは望ましくない。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、従来のものに比べて安全性が高く、且つ副コンピュータの要求性能として過度に高いものを必要としない燃焼制御装置の提供を課題とするものである。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、複数のコンピュータを備え、その内の一つ又はいくつかのコンピュータは主体となって燃焼装置を制御する主コンピュータであり、他の少なくとも一つのコンピュータは補助的な制御を行う副コンピュータであり、前記主コンピュータは不揮発性記憶手段を備えており、前記副コンピュータは、所定のデータ/及び又はプログラムが格納された副コンピュータ側記憶手段を有し、前記主コンピュータと副コンピュータのうち少なくとも一方に、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて所定の検査用演算を行う検査用演算実行機能を備えており、前記不揮発性記憶手段には、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に対して検査用演算を行った際の正解たる副側正常データが記憶され、前記主コンピュータ又は副コンピュータによって副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算が実行され、前記主コンピュータ又は副コンピュータによって当該検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶された前記副側正常データとを比較することを特徴とする燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置は、副コンピュータの記憶装置に格納されたプログラム等をチェックする機能を備えたものである。即ち本発明の燃焼制御装置では、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に対して検査用演算を行った際の正解たる副側正常データが不揮発性記憶手段に記憶されている。ここで検査用演算とは、例えば副コンピュータ側記憶手段の所定領域の記憶内容のチェックサムの計算である。
即ち本発明の燃焼制御装置では、副コンピュータ側記憶手段の所定領域の記憶内容のチェックサム等の計算値の正解値(副側正常データ)が不揮発性記憶手段に記憶されている。
そして実際に主コンピュータ又は副コンピュータによって、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいてチェックサム等の演算を行い、実際に実行された検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶されていた副側正常データとを比較する。本発明の燃焼制御装置では、この様にして副コンピュータの記憶装置に格納されたプログラム等をチェックする。
また本発明の燃焼制御装置では、不揮発性記憶手段が主コンピュータ側の制御領域に属するので、副コンピュータの要求性能を過度に上昇させることがない。
また副コンピュータの要求性能を低く抑えるために、主コンピュータによって結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとを比較することが望ましい。
この観点から開発された請求項2に記載の発明は、副コンピュータによって検査用演算が実行され、当該演算の結果データが主コンピュータに送信され、主コンピュータによって結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとが比較されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼制御装置である。
勿論副コンピュータ側で結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとを比較してもよい。
請求項3に記載の発明は、この様な構成を採用したものであり、副コンピュータによって検査用演算が実行され、主コンピュータから副コンピュータに不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データが送信され、副コンピュータによって結果データと副側正常データとが比較されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼制御装置である。
また請求項4に記載の発明は、検査装置が接続可能であり、検査装置は初期副側正常データを記憶しており、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算が実行され、当該検査用演算の結果データと検査装置に記憶された初期副側正常データとを比較し、両者が同一であれば初期副側正常データ又は結果データを副側正常データとして不揮発性記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置は、検査装置が初期の副側正常データを記憶している。逆に言えば、主コンピュータに副側正常データを予め記憶しておく必要がない。そのため主コンピュータと副コンピュータとの組み合わせの自由度が高い。
また検査装置が接続される以前の段階においては、不揮発性記憶手段に副側正常データを記憶しておく必要もないから、不揮発性記憶手段と主コンピュータ及び副コンピュータとの組み合わせの自由度も高い。
即ち請求項1以下に記載した燃焼制御装置では、主コンピュータと副コンピュータ及び不揮発性記憶手段が必須であり、不揮発性記憶手段に副側正常データが記憶されているから、いずれかの段階で、いずれかの方法によって不揮発性記憶手段に副側正常データを記憶させなければならない。
しかしながら、副コンピュータのプログラム等は燃焼装置ごとに異なるから、主コンピュータに副側正常データを予め記憶させて不揮発性記憶手段にこれを書き込む構成を採用すると、主コンピュータの記憶内容が副コンピュータごとに異なるものとなり、主コンピュータの互換性が低いものとなる。
また制御装置に組み込む以前に、不揮発性記憶手段に副側正常データを記憶させておく方策についても同様であり、不揮発性記憶手段の記憶内容が副コンピュータごとに異なるものとなり、互換性が低いものとなる。
さらに主コンピュータに記憶させる手段についても不揮発性記憶手段に先に記憶させる手段についても、製造工程や検査工程において、組み合わせが正しいことを判別する工程を設けなければならない。
そこで本発明では、検査装置に初期の副側正常データを記憶させることとした。また副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算を実行し、この検査用演算の結果データと検査装置に記憶された初期副側正常データを比較し、両者が同一であれば初期副側正常データ又は結果データを副側正常データとして不揮発性記憶手段に記憶させる構成としたので、燃焼制御装置を組み立てる際の機器の取り違えもチェックすることができる。
なお、検査用演算を実行させる指令は、検査装置から送信することが望ましい。また結果データと初期副側正常データとの比較についても検査装置が行うことが推奨される。検査用演算は副コンピュータが行うことが望ましい。即ち主コンピュータは、副コンピュータで演算されたデータを単に検査装置に橋渡しするだけの構成が推奨される。
また請求項5に記載の発明は、燃焼に先立って検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとを比較し、両者に所定の相違があれば所定の異常処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、燃焼に先立って副コンピュータのプログラム等をチェックできるので、安全性が高い。
また請求項6に記載の発明は、燃焼の際に検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとを比較し、両者に所定の相違があれば所定の異常処理を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼装置では、燃焼中に副コンピュータのプログラム等をチェックがなされるので、安全性が高い。
また請求項7に記載の発明は、主コンピュータは、所定のデータ/及び又はプログラムが格納された主コンピュータ側記憶手段を有し、検査装置が接続可能であり、当該検査装置には、主コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に対して検査用演算を行った際の正解たる初期主側正常データが記憶され、主コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算が実行され、当該検査用演算の結果データと検査装置に記憶された初期主側正常データとを比較し、両者が同一であれば初期主側正常データ又は結果データを主側正常データとして不揮発性記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼装置は、検査装置に初期の主側正常データを記憶させることとしたものである。また主コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算を実行し、この結果データと検査装置に記憶された初期主側正常データとを比較し、両者が同一であれば初期副側正常データ又は演算データを副側正常データとして不揮発性記憶手段に記憶させる構成としたので、燃焼制御装置を組み立てる際の機器の取り違えもチェックすることができる。
なお、検査用演算を実行させる指令は、検査装置から送信することが望ましい。また結果データと初期主側正常データとの比較についても検査装置が行うことが推奨される。
また請求項8に記載の発明は、主コンピュータは燃焼装置の全般的制御を担うと共に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行し、副コンピュータは前記主コンピュータから独立して燃料の供給の遮断動作の実行が可能であり、前記主コンピュータ及び副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、前記主コンピュータ及び副コンピュータは前記信号が所定の停止条件となった場合に燃料の供給の遮断動作を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、主コンピュータと副コンピュータの機能が明確に分かれており、燃焼装置の全般的制御は主コンピュータが担う。そのため副コンピュータに要求される性能は、相対的に低いものとなり副コンピュータとして採用する機器の選択範囲が広い。
また本発明では、主コンピュータだけでなく副コンピュータも所定の停止条件となった場合に燃料の供給の遮断動作を実行するから、いずれか一方に不具合があっても確実に燃料の供給を遮断することができる。この燃料の供給の遮断動作は、緊急的に速やかに行うのが好ましい。
また請求項9に記載の発明は、副コンピュータが前記遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかであることを特徴とする請求項8に記載の燃焼制御装置である。
本発明では、副コンピュータが緊急的な遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかである。そのため本発明の燃焼制御装置では、正常運転の際に誤って燃焼が停止してしまうといった不具合がない。
即ち近年では、燃焼装置がいろいろな燃焼条件で燃焼されるから、短時間の間、燃焼量が大きくなったり、送風量が増減する場合もある。このような動作は短時間の間に復旧するので異常燃焼とは言えず、危険な状態でもない。そのため主コンピュータではこのような想定される範囲の振れでは機器が停止しない様な設定やプログラムが施される場合が多い。そのため副コンピュータにおいて異常であると判定する閾値を主コンピュータのそれよりも低い(異常であると判断され易い方向)にすると、本来停止すべきでない状態の時にも頻繁に遮断動作が実行され、使い勝手が悪くなる懸念がある。
これに対して副コンピュータについても主コンピュータと同様のプログラムを搭載する方策も考えられるが、主コンピュータと同様のプログラムを搭載すると、異常の判定基準が同一となり、主コンピュータと副コンピュータの検出処理のばらつきにより、いずれが先に異常を検出して遮断動作を行うかが判然としないという不安定な事態となり好ましくない。
加えて主コンピュータと同様のプログラムを副コンピュータに搭載する方策は、前記した副コンピュータの要求性能を下げたいという趣旨に反する。
また燃焼装置の機種に応じた異常判定条件等を備えた専用の燃焼装置を機種ごとに備える必要がある様な場合も現実的にある。この様な場合、主コンピュータはその機種に適合するハードウェアやソフトウェアが必要ではあるが、副コンピュータの停止条件を主コンピュータと比べて緩くすることにより、副コンピュータ側は汎用的に異なる機種の燃焼装置に適用できる可能性もある。
そこで本発明では、副コンピュータが緊急的な遮断動作を実行する際の停止条件を、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかにして、副コンピュータによる遮断動作を制限し、安全性の向上と、互換性の向上とを両立させた。
また請求項10に記載の発明は、副コンピュータは主コンピュータの動作を監視し、主コンピュータの動作に異常が認められた場合に主コンピュータを停止させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の燃焼制御装置である。
本発明の燃焼制御装置では、副コンピュータが主コンピュータの動作を監視する。そして、主コンピュータの動作に異常が認められた場合に主コンピュータを停止させることができる。そのため本発明の燃焼制御装置は安全性が高い。
また請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の燃焼制御装置を搭載した燃焼装置である。
本発明の燃焼装置は、従来に増して安全性が高い。
本発明の燃焼制御装置及び燃焼装置は、従来のものに比べて安全性が高い。また本発明の燃焼制御装置等は、副コンピュータの要求品質として過度に高度なものを要しない。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路ブロック図である。図2は、本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路図である。図3は、本発明の制御装置によって制御される給湯装置の概念図である。図4は、図1に示す燃焼制御装置の動作の一部を示すフローチャートである。図5は、図2の各電磁弁の接続関係を示す回路図である。
本実施形態の燃焼制御装置27は、図3に示す様な給湯装置1に使用される。給湯装置1は、ガスを燃料とするものであり、ガスをバーナ群2に供給して燃焼させる。本実施形態の給湯装置1では、3本のバーナ5,6,7を有し、それぞれのガス供給路にガス電磁弁10,11,12が設けられている。
また各供給路は、一本に統合されてガス供給源13に接続されているが、その間に比例弁15と元電磁弁16が介在している。なおガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16は、常時閉の電磁弁であり、ソレノイドへの電流供給が遮断されると閉止される。
給湯装置1は、熱交換器18を備え、バーナ群2で発生させる火炎によって熱交換器18内の水を加熱するものである。またバーナ群2に送風する送風機9が設けられている。
湯水の回路は、給水源20から熱交換器18を経て出湯部21に至る高温湯回路22と、熱交換器18を迂回して高温湯回路22に接続されるバイパス水路23がある。バイパス水路23には、水量調整弁25が設けられており、バイパス水路23を流れる水量を調節して出湯部21から出湯される湯の温度を調節する。
給湯装置1には各種のセンサーが設けられている。即ち高温湯回路22には水量センサー29が設けられている。また高温湯回路22の熱交換器18の出口側には高温湯温度センサー28が設けられ、バイパス水路23との接続部よりも下流側には出湯温度センサー26が設けられている。
さらにバーナ群2の近傍には、フレームロッド30とバーナセンサ31が設けられている。フレームロッド30は火炎の存在を検知するものであり、バーナセンサ31は火炎の温度を検知するものである。
また送風機9の回転数を検知する回転数検知センサー32が設けられている。
次に本実施形態の燃焼制御装置27の概要を図1を参照しつつ説明する。燃焼制御装置27は、図1の様に2基のマイクロコンピュータ35,36を備えている。マイクロコンピュータ35,36は、それぞれ一個のマイクロコンピュータであり、いずれもMPU,RAM,ROMを備える。また公知のマイクロコンピュータと同様にインターフェイス回路を備えている(図示せず)。ただし一方のマイクロコンピュータ36の性能、即ちMPUの処理速度やRAM,ROMの容量は、もう一つのマイクロコンピュータ35に比べて劣る。
本実施形態では、性能が高い方のマイクロコンピュータ35が主マイクロコンピュータ35として機能し、性能が低い方のマイクロコンピュータ36は副マイクロコンピュータ36として機能する。また主マイクロコンピュータ35に内蔵されたROM80は主コンピュータ側記憶手段として機能し、副マイクロコンピュータ36に内蔵されたROM81は副コンピュータ側記憶手段として機能する。
主マイクロコンピュータ35は、公知の燃焼制御装置に内蔵されている制御装置と同様の機能を果たすものであり、燃焼制御装置27の主たる制御を担う。即ちバーナ群2(図3)への着火、出湯温度や供給ガス量の調整、各電磁弁の開閉、送風機9の制御等を行う。また給湯装置1にリモコンが接続される場合には、当該リモコンと通信を行い、リモコンからの各種指令を受信し、また、リモコンに対して給湯装置1の動作状況を送信する等の処理を行う。即ち主マイクロコンピュータ35は、従来のガス給湯装置の制御装置が備える基本的な機能の全てを備えている。
また公知の構成ではあるが、特に本発明に関連する機能として、主マイクロコンピュータ35には図1の様にリモコン75が接続され、当該リモコンに運転スイッチ71の押しボタン部分(操作部分)が設けられている。運転スイッチ71の押しボタン部分を操作すると、その信号がリモコン75を介して主マイクロコンピュータ35に送られ、運転モードが切り替わる。運転スイッチ71がオン状態であれば公知の燃焼制御装置と同様に運転オンモードとなる。
これに対して副マイクロコンピュータ36は、主として燃料の供給を遮断する遮断動作を行う。即ち副マイクロコンピュータ36は、元電磁弁16とガス電磁弁10,11,12の開閉のみを制御する。
また二つのマイクロコンピュータ35,36は、双方向でデータ通信を行うための通信端子(図示せず)を備えている。これらの端子は、図示しないインターフェイス(通信手段)を介して主マイクロコンピュータ35のマイクロプロセッサ(MPU)やメモリとバスを介して接続されており、主マイクロコンピュータ35のマイクロプロセッサと副マイクロコンピュータ36のマイクロプロセッサ間でデータの送受信が行われる。
さらに二つのマイクロコンピュータ35,36は、互いに相手に対してリセット信号を出力することができる。即ち主マイクロコンピュータ35は、副マイクロコンピュータ36に対してリセット信号を出力することができる。リセット信号を受信した副マイクロコンピュータ36は、停止・再起動を実行する。
逆に副マイクロコンピュータ36は、主マイクロコンピュータ35に対してリセット信号を出力することができる。リセット信号を受信した主マイクロコンピュータ35は、停止・再起動を実行する。
また主マイクロコンピュータ35には内容を変更可能な不揮発性記憶素子70が接続されている。不揮発性記憶素子70としては、例えばEEPROMを採用することが出来る。なお本実施形態では、不揮発性記憶素子70には、副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81の全データ(プログラムを含む)のチェックサムに対して検査用演算を行った際の正解たる副側正常データが記憶されている。具体的には、副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81のチェックサムの演算値が不揮発性記憶素子70に記憶されている。
上記した主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36には、燃焼装置の動作状態を知るための信号として、バスライン37を介して炎検知回路55、水量検出回路56、出湯温度検出回路57、送風機回転数検出回路58、バーナセンサー検出回路59、比例弁電流検出回路60、元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62が接続されている。
即ち主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36の双方に各センサ等の信号が並列的に入力される。
また本実施形態の燃焼制御装置27は、電源V1から電磁弁駆動回路46に電力を供給する機器駆動回路42を有している。本実施形態では、機器駆動回路42は、燃料を供給する機器を動作させる電力供給ラインであり、図2に示すように各電磁弁を動作させるリレーのコイルに電力を供給するラインと、図5に示すような電磁弁のソレノイド自体に電力を供給するラインがある。いずれにしても回路に流れる電力を遮断することによって、電磁弁が閉じ、バーナ群2に供給される燃料が遮断される。従って燃焼中であれば燃焼が停止し、燃焼停止中であれば燃焼の開始が阻止される。
主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36からは、電源遮断信号が出力される。そして電源遮断信号は、論理和回路40に入力され、さらに論理和回路40の出力は、機器駆動回路42側に出力されて電源遮断回路43に入力される。
ここで電源遮断回路43は、駆動電源45から電磁弁駆動回路46に至る回路に挿入されており、元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12に供給されていた電圧を遮断するものである。
前記した様に元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12は、常時閉形式であるから、電源遮断回路43が機能して各電磁弁に供給されていた電圧が遮断されると、各電磁弁が閉じてバーナ群2へのガスの供給が停止する。
また電源遮断回路43と電磁弁駆動回路46との間には電圧検知回路47が設けられており、電圧検知回路47の信号は、主マイクロコンピュータ35に入力される。
上記した様に主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36からは、電源遮断信号が出力され、この信号が論理和回路40を介して電源遮断回路43に入力されるから、主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36のいずれかから、電源遮断信号が出力されると電源遮断回路43が働き、各電磁弁に供給されていた電圧が遮断されてバーナ群2に対するガスの供給が停止する。
また駆動電源45からの通電が遮断されたか否かは、電圧検知回路47の信号を主マイクロコンピュータ35が確認することによって判別できる。即ち電圧検知回路47は、電磁弁駆動回路46に電力を供給されているか否かを判定する回路であり、バーナ群2に対する燃料供給の有無を間接的に知るための回路(遮断確認手段)である。
さらに各電磁弁に電流が流れているか否かは、元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62の信号を主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36が確認することによって判別できる。
また本実施形態では、主マイクロコンピュータ35には図1,2に示すように、検査装置接続端子76が設けてある。そのため本実施形態の燃焼制御装置27は、検査装置接続端子76に検査装置77を接続可能である。検査装置77は、燃焼制御装置27の出荷前の検査の際に燃焼制御装置27(検査装置接続端子76)に接続され、所定の検査を行うものである。検査装置77の詳細については後記する。
以上、ブロック図を用いて制御装置27の概略構成を説明したが、実際の回路は図2の様である。即ち主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36には、停止信号出力端子50,51が設けられている。
ここで主マイクロコンピュータ35側の停止信号出力端子50は、給湯装置1が正常に動作している場合にはH信号を出力し、異常状態であることを検知するとLo信号を出力する。
一方、副マイクロコンピュータ36の停止信号出力端子51は、給湯装置1が正常に動作している場合にはLoであり、異常状態であることを検知すると開放(オープン)となる。
機器駆動回路42は、図2に示す駆動電源V1から各リレーRL10、RL11、RL12、RL16のコイルに電力を供給する回路である。機器駆動回路42の一部に電磁弁駆動回路46がある。
電磁弁駆動回路46は、ガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16への通電を制御する回路であって、図2に示すように、リレーRL10、RL11、RL12、RL16のコイルとこれらのリレーRL10、RL11、RL12、RL16を駆動制御するトランジスタQ10、Q11、Q12、Q16とを主要部として構成される。なお各リレーの番号と、各電磁弁の番号は対応している。なお各リレーRL10、RL11、RL12、RL16は、いずれもコイルに通電することによって接点が閉じるものである。
上記したトランジスタQ10、Q11、Q12、Q16のベース端子に主マイクロコンピュータ35からリレー駆動信号が入力される。そして主マイクロコンピュータ35からリレー駆動信号が与えられることにより各トランジスタQ10、Q11、Q12、Q16がオンとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16が通電状態となり、これによりリレー接点(図5)が作動してガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16のソレノイドに通電される。ここで前記した様に、各電磁弁は、常時閉仕様であるから、ソレノイドに通電されることによって開弁する。つまり、RL10、RL11、RL12、RL16への通電によりリレー接点が作動するが、リレー接点はガス電磁弁用の電源に対して各電磁弁のコイルと直列に接続されており、各電磁弁のコイルが通電され、各電磁弁が開弁される。
電源遮断回路43は、機器駆動回路42への通電を遮断する回路であり、具体的には上記各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電源を一斉に遮断可能に構成してなる回路である。本実施形態では、電源遮断回路43は、上記リレーRL10、RL11、RL12、RL16の駆動電源V1と該リレーとの間に介装されるトランジスタQ2とを主要部として構成される。具体的には、このトランジスタQ2は、PNP型のトランジスタであり、そのエミッタ端子が上記駆動電源V1に接続されるとともに、コレクタ端子が上記各リレーRL10、RL11、RL12、RL16の他端に接続され、ベース端子に電源遮断信号が与えられることによりトランジスタQ2がオフとなって各リレーへの電圧供給が遮断される。
また、本実施形態では、この電源遮断回路43を構成するトランジスタQ2のベース端子にトランジスタQ3のコレクタ端子が接続され、このトランジスタQ3がオフすることにより上記トランジスタQ2もオフするように構成される。つまり、トランジスタQ3がオフすることにより、トランジスタQ2に電源遮断信号が与えられる。
図1で示す論理和回路40は、トランジスタQ3と、トランジスタQ4とによって構成されている。即ち主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36と、電源遮断回路43たるトランジスタQ2の間にトランジスタQ3とトランジスタQ4がある。そしてトランジスタ(PNP形)Q4のエミッタ端子には前記した主マイクロコンピュータ35の停止信号出力端子50が接続され、ベース端子には副マイクロコンピュータ36の停止信号出力端子51が接続されている。
またトランジスタ(PNP形)Q4のコレクタ端子は、トランジスタ(NPN形)Q3のベース端子に接続されている。
さらにトランジスタ(NPN形)Q3のエミッタ端子はアースされている。
前記したように、主マイクロコンピュータ35側の停止信号出力端子50は、給湯装置1が正常に動作している場合にはH信号を出力し、異常状態であることを検知するとLo信号を出力し(Lo能動信号)、副マイクロコンピュータ36の停止信号出力端子51は、給湯装置1が正常に動作している場合にはLoであり、異常状態であることを検知すると開放(オープン)となるものであるから、給湯装置1が正常に動作している場合には、ベースがLoとなってトランジスタ(PNP形)Q4がオンとなり、トランジスタ(PNP形)Q4のエミッタがHとなる。従って給湯装置が正常に動作している場合には、トランジスタ(PNP形)Q4がオンとなり、トランジスタQ3がオンされてトランジスタQ2もオンとなり、機器駆動回路42への通電がなされ、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に電流が供給されて各電磁弁が開き得る状態となる。
即ち図1に示す回路では、ガス電磁弁10,11,12及び元電磁弁16の駆動回路に設けられたリレーRL10、RL11、RL12、RL16は、全て主マイクロコンピュータ35からの信号によって個別に開閉可能となっているが、給湯装置が正常に動作している場合には、機器駆動回路42への通電がなされているので、主マイクロコンピュータ35からの信号を受けると各リレーRL10、RL11、RL12、RL16のコイルが励磁されて接点がつながり、各電磁弁が開く。
一方、主マイクロコンピュータ35又は副マイクロコンピュータ36が停止条件を検知すると、機器駆動回路42への通電を遮断する。具体的にはトランジスタ(PNP形)Q4がオフとなり、トランジスタQ3、トランジスタQ2がオフとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。
即ち主マイクロコンピュータ35が異常や危険状態、あるいはその要因を検知すると停止信号出力端子50がLoとなり、トランジスタQ3のベースがLoとなって当該トランジスタQ3がオフとなる。そのためトランジスタQ2もオフとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。
また副マイクロコンピュータ36が停止条件を検知した場合も機器駆動回路42への通電を遮断する。具体的には停止信号出力端子51が開放(オープン)となってトランジスタQ4のベースが開放され、トランジスタQ4がオフとなって、続くトランジスタQ3、トランジスタQ2もオフとなり、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。
電圧検知回路(遮断確認手段)47は、トランジスタ(NPN形)Q5によって構成されている。
即ち駆動電源V1の供給ラインであって、前記したトランジスタQ2の下流側が並列分岐されてトランジスタ(NPN形)Q5のベース端子に接続されている。またこのトランジスタ(NPN形)Q5のコレクタ端子は主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52に接続されている。またトランジスタ(NPN形)Q5のコレクタ端子は抵抗を介して信号用電源53が接続されている。
トランジスタ(NPN形)Q5のエミッタ端子はアースされている。
駆動電源V1の供給ラインがオン状態となると、トランジスタ(NPN形)Q5のベースに電流が流れて当該トランジスタQ5がオンとなり、主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52がLoとなる。
逆に駆動電源V1の供給ラインがオフ状態となると、トランジスタ(NPN形)Q5のベースに電流が供給されず、トランジスタQ5がオフとなり、信号電圧が主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52に掛かる。
元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62は、ガス電磁弁等に供給される駆動電圧を監視することによってガス電磁弁等が開弁・閉弁のいずれの状態にあるかを検出し、ガス電磁弁等が開弁していると弁監視信号を出力する。具体的には、このガス電磁弁監視回路62は、ガス電磁弁のコイルの両端に印加される電圧を監視する回路で構成される。なお、このガス電磁弁監視回路62は、電磁弁が開弁・閉弁いずれの状態にあるかの検出ができればよく、例えばコイルの通電電流を監視するなど他の構成を採用することも可能である。
また、上記炎検知回路55は、バーナの近傍に配されたフレームロッド30により燃焼の有無を検出し、燃焼していると炎検知信号を出力する。さらに、上記水量検出回路56は、上記熱交換器18の上流に設けられる水量センサー29から得られる検出信号に基づいて通水流量を検出し、上記最低作動水量を超える通水があると水流検知信号を出力する。
出湯温度検知回路57は、出湯温度センサー26の信号によってカラン等から最終的に出湯される湯の温度を検出する回路である。バーナセンサー検出回路59は、バーナセンサー31の信号によって火炎の温度を検出する回路である。比例弁電流検出回路60は、比例弁に入力される電気信号を検知して、比例弁15の開度を検知する回路である。
送風機回転数検出回路58は、回転数検知センサー32の信号から送風機9の回転数を検知する回路である。
次に本実施形態の燃焼制御装置の機能について説明する。
本発明では給湯装置1の制御手段として、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36を用いており、そのうち主マイクロコンピュータ35が電磁弁の開閉を含む給湯装置各部の動作を制御し、副マイクロコンピュータ36は元電磁弁16とガス電磁弁10,11,12の開閉のみを制御する。
元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12は、給湯装置1に異常が発生した場合や危険な運転状況となった場合に閉止されるが、給湯装置1が正常に動作している場合にも勿論開閉される。
従って元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12が閉止される場合には、給湯装置1が正常に動作している場合と、異常がある場合とがあり、両者を分けて説明する。
まず給湯装置1が正常に動作している場合における元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12の開閉動作について説明する。
本実施形態の燃焼制御装置27では、主マイクロコンピュータ35が行う給湯装置各部の制御のうち、通常の給湯運転に伴う燃焼停止の処理に関しては副マイクロコンピュータ36もその処理を分担して行うように構成されている。
なお、この種の給湯装置1では、通常の給湯運転において、バーナ5〜7の燃焼中に先栓が閉じられるなどして熱交換器18の通水量が最低作動通水量を下回ったり、リモコンの運転スイッチがオフ操作されるなど、一定の条件を満たすとバーナ5〜7の燃焼停止処理が実行されるが、かかる通常時の燃焼停止の条件自体は周知であるので詳細な説明は省略する。
本実施形態の燃焼制御装置27では、二つのマイクロコンピュータ35,36は、双方向でデータ通信を行っており、通常運転を行っている場合における燃焼停止要求についても主マイクロコンピュータ35側から副マイクロコンピュータ36側に送信される。
上記した燃焼停止処理の分担にあたり、副マイクロコンピュータ36は、上述したデータ通信によって主マイクロコンピュータ35から与えられる燃焼停止処理の実行命令を受信した時に、停止信号出力端子51から停止信号を発信する。具体的には、停止信号出力端子51を開放(オープン)し、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流を遮断する。即ち副マイクロコンピュータ36によって機器駆動回路42への通電を遮断する。
一方、主マイクロコンピュータ35には、先栓の閉栓操作がなされる等によってバーナでの燃焼停止を必要とする場合に、燃焼停止の処理を主マイクロコンピュータ35,副マイクロコンピュータ36のいずれで行うかを決定するためのプログラムが搭載されている。そして、副マイクロコンピュータ36側で燃焼停止処理を行う場合には、主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36に対して上記燃焼停止処理の実行命令を送信する。
ところでこのプログラムは、本実施形態では、主マイクロコンピュータ35が燃焼停止処理を実行した次の燃焼停止処理は副マイクロコンピュータ36が行い、副マイクロコンピュータ36が燃焼停止処理を実行した次の燃焼停止処理は主マイクロコンピュータ35が行うといったように、燃焼停止処理を主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36とが1回ずつ交互に行うように設定される。
これは、通常の給湯運転の際に、停止出力による燃焼停止処理を定期的に行わせることで、電源遮断回路43や電磁弁駆動回路46などの燃料制御系の回路を含めて停止機能が正常に働くか否かを確認するためであり、そのためには主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36とが1回ずつ交互に燃焼停止処理を実行するのが効果的だからである。従ってこのような目的の範囲内であれば、例えば、主マイクロコンピュータ35が燃焼停止処理を2回続けて行い、その後に副マイクロコンピュータ36が燃焼停止処理を1回行うといったような変則的なものであってもよい。要は、副マイクロコンピュータ36の燃焼停止機能が正常に機能するかどうかを確認できる範囲であれば、燃焼停止処理の分担の具体的な手法は適宜変更可能である。
そして、この上記プログラムの決定により主マイクロコンピュータ35側で燃焼停止処理を行う場合には、自身の制御でリレー駆動信号の出力を停止して各電磁弁を閉弁させることによって燃焼停止処理を行う。
このようにして、主マイクロコンピュータ35または副マイクロコンピュータ36のいずれかによって燃焼停止処理が実行されると、主マイクロコンピュータ35は上記電磁弁監視回路61,62からの弁監視信号に基づいて消火動作が正常に行われたか否かを判断し(消火判定処理)、正常に行われていなければ、次のような処理によって燃焼を停止させる。
即ち、主マイクロコンピュータ35側で行った燃焼停止処理が正常に機能しなかった場合には、副マイクロコンピュータ36に対して通信により燃焼停止処理の実行命令を出力し、副マイクロコンピュータ36側で燃焼停止処理を実行させる。これに対して、副マイクロコンピュータ36側で行った燃焼停止処理が正常に機能しなかった場合には、リレー駆動信号の出力を停止して主マイクロコンピュータ35側で燃焼停止処理を実行する。
なお、上述した燃焼停止処理の分担に関して、主マイクロコンピュータ35側は、主マイクロコンピュータ35自身による燃焼停止処理や副マイクロコンピュータ36に対する燃焼停止処理の実行命令の送信に関する履歴をメモリに記録し、その記録に基づいて上述した交互の燃焼停止処理を実行する。
次に給湯装置1に異常が発生した場合や危険な運転状況となった場合における燃焼停止処理について説明する。
本実施形態の燃焼制御装置27では、所定の停止条件が揃った場合に元電磁弁16及びガス電磁弁10,11,12を閉止する。本実施形態の燃焼制御装置27では、安全性をより高めるため、停止条件は多岐に渡り、燃焼状態が異常であったり高温の湯が出湯されている場合は勿論のこと、これらの状況が発生する要因が検知された状態でも燃焼を停止させる。
「異常」である場合とは、例えば未燃焼ガス(未燃焼燃料)の漏出とバーナの空焚きとがある。具体的には、バーナユニットに燃料が供給されているにもかかわらずバーナユニットが燃焼していない状態は未燃焼ガスの漏出があるといえる。換言すれば、元電磁弁16が開き、且つ上記ガス電磁弁10,11,12のうち少なくとも一つが開弁しているにもかかわらず炎が未検出の状態にあるときに未燃焼ガスの漏出があるといえ、異常である。
またバーナユニットに燃料が供給されており、且つバーナユニットが燃焼状態にあるにもかかわらず、熱交換器に通水がない状態にあるときは空焚きであるといえる。換言すれば、上記ガス電磁弁10,11,12のうち少なくとも一つが開弁しており、炎が検出されている状態にも係わらず通水が全くないか、あるいは通水はあっても給湯装置1の最低作動水量(MOQ)以下の通水しかない状態にあるときは空焚きであるといえ、異常である。
さらに出湯温度センサー26が90度以上という様な高温を検知した場合は火傷の危険がある。
また送風機9の回転数が上昇しない場合は、直ちに危険であるとは言えないが、一定時間この状態が続くと異常燃焼の要因となる。同様に比例弁15が全開状態になっている状態が一定時間続いたり、火炎の温度が異常である場合も危険要因の一つである。
異常状態は、主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36に入力される各センサーの信号や、主マイクロコンピュータ35が自ら有する情報や信号によって判断する。なお主マイクロコンピュータ35が自ら有する情報や信号は、通信手段によって副マイクロコンピュータ36に送られるので、これらの信号に関しては、副マイクロコンピュータ36は、主マイクロコンピュータ35から送信された情報に基づいて判定することとなる。
センサー等によって検知される燃焼装置の動作状態を知るための信号については、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36に並列的に入力されるので、副マイクロコンピュータ36は、直接受信した信号を活用して異常の判定を行う。
異常や危険の判定は、各マイクロコンピュータ35,36で独自に行われる。ここで特記すべき事項は、主マイクロコンピュータ35で行う異常判断等と副マイクロコンピュータ36で行われる異常判断等の判断基準が異なる点である。
即ち本実施形態では、副マイクロコンピュータ36で行われる判断の閾値は、主マイクロコンピュータ35のそれよりもあまい。言い換えると、副マイクロコンピュータ36は、より異常や危険の程度が高い状態を検知しなければ異常や危険状態と判断しない。副マイクロコンピュータ36の判断基準は、主マイクロコンピュータ35のそれに対して、10〜30%程度緩い。
より具体的には、出湯温度センサー26が85度を検知すると主マイクロコンピュータ35は異常と判断するが、副マイクロコンピュータ36では、90度を検知した時に異常と判断する。85度では、副マイクロコンピュータ36は停止信号を発しない。
またバーナセンサ31の検出温度が800度を越える状態を150秒続くと主マイクロコンピュータ35は異常と判断して停止信号を発するが、この条件下では副マイクロコンピュータ36は停止信号を発しない。副マイクロコンピュータ36は、800度を越える状態が200秒続くと異常と判断する。
また送風機9の回転数が1000rpmの状態が10秒続くと主マイクロコンピュータ35は異常と判断するが、副マイクロコンピュータ36では、20秒続くと異常と判断する。
比例弁15の電流値等が高い状態、或いは低い状態が4秒連続して続くと主マイクロコンピュータ35は異常と判断するが、副マイクロコンピュータ36では、5秒続くと異常と判断する。
主マイクロコンピュータ35又は副マイクロコンピュータ36が異常を検知すると直ちに消火動作(遮断動作)が実行される。即ち機器駆動回路42への通電を遮断する。なお、消火動作は、現に燃焼が起こっていることが前提であるが、本実施形態では、図4に示すように、燃料の供給を断続する常時閉の電磁弁10,11,12,16に通電があり、炎検知回路55が火炎を検知し、さらに水量検出回路56が通水を検知している条件が揃うと燃焼が起こっているものと擬制する。即ち主マイクロコンピュータ35が暴走状態であっても消火動作を実行させる必要があるので、燃焼中であるか否かの判断を待たず、機器が上記した状態となれば燃焼状態であると擬制する。
なお上記した未燃ガスの漏出がある場合は例外であり、炎検知回路55が火炎を検知しなかった場合に消火動作(遮断動作)を行う。
主マイクロコンピュータ35が異常や危険を検知した場合は、主マイクロコンピュータ35から停止信号が出され、各電磁弁10,11,12,16が閉止される。即ち主マイクロコンピュータ35が異常を検知すると主マイクロコンピュータ35からの信号によって機器駆動回路42への通電を遮断する。具体的には主マイクロコンピュータ35の停止信号出力端子50がLoとなり、トランジスタQ3のベースがLoとなって当該トランジスタQ3がオフとなる。そのためトランジスタQ2もオフとなって各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。その結果、各電磁弁10,11,12,16に供給される電流が遮断され、各電磁弁10,11,12,16が閉止してガスの供給が停止する。
また各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断されたか否かは、電圧検知回路(遮断確認手段)47の信号によって確認される。即ち駆動電源V1の供給ラインがオン状態の時は、主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52がLoとなっているが、主マイクロコンピュータ35の停止信号が正常に発信され、消火動作(遮断動作)が実行されて駆動電源V1の供給ラインがオフ状態となると、信号電圧が主マイクロコンピュータ35の電圧検知信号接続端子52に掛かる。従って電圧検知信号接続端子52に所定の電圧が掛かると、駆動電源V1の供給ラインがオフとなったことが確認される。
また電磁弁監視回路61,62からの弁監視信号に基づいても消火動作が正常に行われたか否かを判断することができる。
副マイクロコンピュータ36が異常を検知した場合は、副マイクロコンピュータ36から停止信号が出され、機器駆動回路42への通電が遮断されて電磁弁10,11,12,16が閉止される。即ち副マイクロコンピュータ36が異常を検知すると停止信号出力端子51が開放(オープン)となってトランジスタQ4のベースが開放され、トランジスタQ4がオフとなって、続くトランジスタQ3、トランジスタQ2もオフとなり、各リレーRL10、RL11、RL12、RL16に供給される電流が遮断される。その結果、各電磁弁10,11,12,16に供給される電流が遮断され、各電磁弁10,11,12,16が閉止してガスの供給が停止する。
前記した様に副マイクロコンピュータ36が異常と判断する基準は、主マイクロコンピュータ35のそれよりも甘いので、主マイクロコンピュータ35が正常に機能しておれば、主マイクロコンピュータ35から発せられる信号によって各電磁弁10,11,12,16が閉止されることとなる。従って主マイクロコンピュータ35が予め想定した燃焼状態の振れによって副マイクロコンピュータ36が反応することが防止され、本来停止すべきでない状態の時に燃焼停止が起こらず使い勝手がよい。
また副マイクロコンピュータ36が異常や危険状態であると判断し、機器駆動回路42への通電を遮断した場合は、同時に副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に対してリセット信号が出力される。リセット信号を受信した主マイクロコンピュータ35は、停止・再起動され、初期化される。
即ち前記した様に、副マイクロコンピュータ36が異常等を検知する基準は、主マイクロコンピュータ35よりも緩いから、主マイクロコンピュータ35が正常に機能しておれば、主マイクロコンピュータ35が先に異常等を検知しているはずである。従って、副マイクロコンピュータ36が異常等を検知したのであれば、主マイクロコンピュータ35に何らかの異常があるのかも知れない。そこで本実施形態では、副マイクロコンピュータ36が異常等を検知した場合は、副マイクロコンピュータ36の指令によって主マイクロコンピュータ35を再起動することとした。
なお、主マイクロコンピュータ35が異常を検知して機器駆動回路42への通電を遮断した場合は、主マイクロコンピュータ35が正常に機能している証拠であるから、主マイク35をリセットする必要は無い。勿論副マイクロコンピュータ36を再起動する必要もない。
またさらに本実施形態の燃焼装置35は、特有の燃焼停止機能を持つ。即ち本実施形態の制御装置では、主マイクロコンピュータ35に入力された各センサーの信号と、副マイクロコンピュータ36に入力された各センサーの信号を比較し、両者の間に一定の差異があればガス電磁弁10,11,12等を閉止する。
即ち本実施形態では、センサー等の信号が主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36に並列的に入力されるので、両者の信号は一致する。理論的には両者は完全に一致する筈であるが、実際には、アナログ/デジタル変換を行う際に僅かに誤差が生じることがある。しかしながら両者の信号が想定できる範囲を越えて相違する場合は、断線等の不具合が疑われる。そこで本実施形態では、主マイクロコンピュータ35に入力された各センサーの信号と、副マイクロコンピュータ36に入力された各センサーの信号を比較し、両者の間に一定の差異があればガス電磁弁等を閉止することとした。
ここで、両者の信号の比較は、主マイクロコンピュータ35側で行われる。本実施形態の燃焼制御装置27では、二つのマイクロコンピュータ35,36は、双方向でデータ通信を行っており、副マイクロコンピュータ36が取り込んだセンサー等の情報がデータ通信によって主マイクロコンピュータ35側に送られる。そして主マイクロコンピュータ35で両者を比較し、両者の差が例えば20パーセント以上開いておれば主マイクロコンピュータ35から停止信号を出して各電磁弁10,11,12,16を閉止する。二つのマイクロコンピュータ35,36に入力された信号の差異がいくらであれば異常と判断するかは任意であるが、10%〜30%程度の差異がある場合に異常と判断することが望ましい。
また本実施形態の燃焼制御装置27では、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36の間に前記した様に通信手段があり、当該通信手段によって双方の制御装置を互いに監視している。より具体的には、双方の制御装置が暴走などの異常な状態に陥っていないか否かを監視している。
即ち本実施形態に係る燃焼制御装置27では、上述した主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36は、ともにそれぞれが備えるインターフェイス(通信手段)によって相互に一定周期でデータを送受信しながら相手方の制御装置が異常な状態に陥っていないかを監視する。
具体的には主マイクロコンピュータ35は、予め定められた一定周期(例えば100ms周期)で副マイクロコンピュータ36に対してデータを送信する。ここで送信されるデータは、副マイクロコンピュータ36に対する指令やガス給湯器の状態を示すデータなどを所定のフォーマットに現したものが用いられる。
一方、副マイクロコンピュータ36は、主マイクロコンピュータ35から送信された上記データを受信すると、所定時間内に主マイクロコンピュータ35に対して所定のフォーマットのデータを返信する。
この様に、主マイクロコンピュータ35から一定周期で副マイクロコンピュータ36にデータが送信され、副マイクロコンピュータ36から一定時間内にデータが返信されるので、主マイクロコンピュータ35は、上記データの送信後一定時間を経過しても副マイクロコンピュータ36からの返信がなければ副マイクロコンピュータ36に異常があると判定できる。一方、副マイクロコンピュータ36は、上記一定周期の時間が経過しても主マイクロコンピュータ35からのデータを受信できない場合には主マイクロコンピュータ35に異常があると判定できる。
なお、この相手方の異常判定は、データ未受信状態が1回でもあれば直ちに相手方の異常と判定することもできるが、例えばデータ未受信状態が所定回数繰り返された場合や、データ未受信状態が所定時間継続した場合に相手方の制御装置を異常と判定することもできる。本実施形態では、データ未受信の状態がN回繰り返されると相手方の異常判定を行うものとされる。
次に、上記通信監視の結果、相手方マイクロコンピュータが異常であると判定した場合の処理について説明する。この処理は、主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36とで以下のように異なる処理を行う。
まず、副マイクロコンピュータ36において上記主マイクロコンピュータ35に異常があると判定した場合について説明する。この場合、副マイクロコンピュータ36は、そのリセット出力端子からリセット信号を出力して主マイクロコンピュータ35をリセットする。即ち主マイクロコンピュータ35を一旦停止し、再起動して初期化する。
なおこの時、副マイクロコンピュータ36から電源遮断信号が出力されて機器駆動回路42への通電が遮断される。電源遮断信号は主マイクロコンピュータ35からの通信が正常に受信されるようになると解除されるようプログラミングされている。
このようにして主マイクロコンピュータ35がリセットされると、主マイクロコンピュータ35に特に故障等がなければ主マイクロコンピュータ35は正常な状態に復帰し、副マイクロコンピュータ36との通信を再開する。
しかし主マイクロコンピュータ35に故障等があると通信は再開されず、上記通信監視処理の結果、副マイクロコンピュータ36は再び主マイクロコンピュータ35をリセットすることになり、極端なケースでは永遠にこの動作を繰り返すこととなる。
この対策として、リセット信号の出力回数をカウントするリセット回数カウンタを設けておき、このカウンタのカウント値に基づいて、リセット信号の連続出力回数が予め定めた所定回数に到達しても主マイクロコンピュータ35からの通信が復帰しない場合には、副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35へのリセット信号をラッチし、主マイクロコンピュータ35の動作を停止させる方策が考えられる。
次に、主マイクロコンピュータ35側の通信監視処理によって副マイクロコンピュータ36に異常があると判定した場合について説明する。この場合、主マイクロコンピュータ35は、副マイクロコンピュータ36をリセットすることなく、主マイクロコンピュータ35自身の処理によって給湯装置1の動作を停止させる。即ち主マイクロコンピュータ35から電源遮断信号が出力されて機器駆動回路42への通電が遮断される。
また、このような燃焼停止の処理と並行して、主マイクロコンピュータ35は、リモコンや給湯器本体に設けられる図示しない所定の報知手段を通じて副マイクロコンピュータ36の異常を報知する。例えば、表示装置によるエラー表示や、報知音出力装置による警告音の出力などによって副マイクロコンピュータ36の異常を報知する。
次に、主マイクロコンピュータ35が再起動した場合の初期動作について説明する。本実施形態では、主マイクロコンピュータ35は、外部の電源から電力供給があることを条件に自動的に再起動する。より具体的には、一時的な停電があると主マイクロコンピュータ35が停止するが、電力が復帰すると主マイクロコンピュータ35は自動的に再起動する。また主マイクロコンピュータ35に電源が供給され続けている状態であって、副マイクロコンピュータ36側からリセット信号が入力され、主マイクロコンピュータ35が停止した場合も自動的に再起動する。
即ち、副マイクロコンピュータ36が各センサ等の信号に基づいて異常燃焼や高温の出湯等を検知した場合に副マイクロコンピュータ36側からリセット信号が出力され、主マイクロコンピュータ35が停止されるが、この場合は主マイクロコンピュータ35は自動的に再起動する。
副マイクロコンピュータ36が主マイクロコンピュータ35との相互通信によって主マイクロコンピュータ35の異常を検出した場合も同様であり、リセット信号が出力され、主マイクロコンピュータ35が停止され、自動的に再起動する。
そして主マイクロコンピュータ35が自動的に再起動した場合は、原則として、起動中の運転モードに復帰する。即ち主マイクロコンピュータ35が停止する直前の運転モードに復帰する。具体的には、停止の直前が運転オンモードであれば、再起動後に運転オンモードに復帰し、停止の直前が運転オフモードであるならば運転オフモードとなる。
しかしながら、副マイクロコンピュータ36の通信内容から、先の停止が異常停止であったことが判明した場合と、主マイクロコンピュータ35の異常を副マイクロコンピュータ36が検出して主マイクロコンピュータ35がリセットされた場合については運転オフモードとなる様に構成されている。
次にROMの異常を検知する機能について説明する。本実施形態の燃焼制御装置27は、2基のマイクロコンピュータ35,36を搭載しており、前記した様に一方が主マイクロコンピュータ35として機能し、他方は副マイクロコンピュータ36として機能する。両者の機能を比較すると、主マイクロコンピュータ35の機能の方が副マイクロコンピュータ36に比べて多岐に渡る。しかしながら、副マイクロコンピュータ36に課せられる機能は安全に関するもののみであり、さらに本実施形態では、副マイクロコンピュータ36が異常であると判断する基準は、主マイクロコンピュータ35のそれよりもあまい。即ち副マイクロコンピュータ36は、給湯器1がより危険な状態に至った時に燃料の供給を遮断するものである。言い換えれば副マイクロコンピュータ36は、最終的な安全装置として機能するものである。従って副マイクロコンピュータ36の機能さえ健全であれば安全性は確保できる。そのため安全性の確保という最重要課題を達成するためには、主マイクロコンピュータ35のROM80の異常を検知するよりも、副マイクロコンピュータ36のROM81の異常を検知するのを優先すべきである。
この様な考えから、本実施形態の燃焼制御装置27では、副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81をチェックする機能を付加した。
以下、本実施形態の燃焼制御装置27におけるROMチェック機能について説明する。
図6は、本実施形態の燃焼制御装置27における燃焼開始前のROMチェック機能を示すフローチャートである。図7は、本実施形態の燃焼制御装置27における燃焼中のROMチェック機能を示すフローチャートである。
本実施形態の燃焼制御装置27では、燃料ガスへの点火に先立って機器のプリチェックとプリパージを行うが、プリチェックの際に副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81に異常が無いかを確認する。なお、ROM81の異常を検知する工程における主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36間の信号の送受信は、データ通信によって行われる。即ち本実施形態に係る燃焼制御装置27は、前記した様に主マイクロコンピュータ35と副マイクロコンピュータ36がそれぞれインターフェイス(通信手段)を備え、両者の間でデータの送受信がなされる。ROM(副コンピュータ側記憶手段)81の異常を検知する工程における信号の送受信は、上記したインターフェイスを介して行われる。
本実施形態の給湯装置1についても、所定の燃焼要求を待って一連の工程が開始される。即ち図6のステップ1で燃焼要求信号を待つ。本実施形態では、燃焼要求は、カランを開く等の操作によって熱交換器18に通水され、当該通水量が一定以上であることが検知された時に燃焼要求信号が発せられる。
ステップ1で燃焼要求があったことが確認されると、ステップ2に移行し、プリチェックが開始される。プリチェックは、燃焼に先立って各機器が正常に動作するか否かを確認する工程であり、各センサーへの通電状況を確認する等の方策によって実行される。
そして本実施形態では、通常のプリチェックと平行して副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81に異常が無いかどうかをチェックする。
即ちプリチェックが開始されると、ステップ3に示す様に、主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36にチェックサムの演算を行う旨の指令を送信する。
これを受けて副マイクロコンピュータ36では、プログラムを含むROM81の全データのチェックサムを演算する(ステップ4)。具体的には公知の数式に従ってチェックサムを計算する。
そしてステップ5に移行して演算結果のデータが副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に送信される。
またステップ6で不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データを読み出す。即ち不揮発性記憶素子70たるEEPROMには、副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81の全データのチェックサムに対して検査用演算を行った際の正解たる副側正常データが記憶されている。具体的には、副マイクロコンピュータ36のROM81のデータのチェックサムの演算値が不揮発性記憶素子70に記憶されている。
即ちステップ6では、不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データが主マイクロコンピュータ35によって読み出される。
本実施形態では、不揮発性記憶素子70は主マイクロコンピュータ35に接続されており、主マイクロコンピュータ35で不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データを読みだすので、副マイクロコンピュータ36にはこれらの機能が要求されない。そのため副マイクロコンピュータ36の性能は主マイクロコンピュータ35よりも低いもので足る。
そしてステップ7に移行し、副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に送信された演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとを比較する。即ち実際に実行された演算の結果データと不揮発性記憶素子70に記憶されていた副側正常データとを比較する。
そして両者が同一であれば副マイクロコンピュータ36のROM81は正常であるから通常の工程に従い、ステップ9でプリパージが行われ、さらにステップ10でイグナイタ等により燃焼ガスに点火される。さらにその後は、通常の燃焼制御が行われるが、詳細は省略する。
一方、ステップ8で、今、実際に行ったROM(副コンピュータ側記憶手段)81のチェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとが相違していることが判明すると、ステップ11に移行し、所定の異常処理が行われる。
異常処理は、機器駆動回路42(図1,図2)への通電を遮断すると共に、図示しない表示装置に異常である旨の文字や記号を表示する。また場合によっては音声やランプ、ブザーその他を併用して異常を知らせる。
また本実施形態では、燃焼が行われている間についても常時、副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81の全データのチェックをしている。
なお燃焼中においては、外乱が多いことを考慮して、実際の演算結果と記憶されていた副側正常データとの相違が所定回数連続して現れた場合に異常処理を行う。
図7に示すフローチャートに沿って説明すると、燃焼中、ステップ20で主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36にチェックサムの演算を行う旨の指令を送信する。
これを受けて副マイクロコンピュータ36では、プログラムを含むROM(副コンピュータ側記憶手段)81の全データのチェックサムを演算する(ステップ21)。
そしてステップ22に移行して演算結果のデータが副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に送信される。
またステップ23で不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データを読み出す。そしてステップ24に移行し、副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に送信された演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとを比較する。この比較処理はプリチェック時と同様に主マイクロコンピュータ35が実行する。
即ち副マイクロコンピュータ36が、今、実際に行った副マイクロコンピュータ36のROMのチェックサムの演算結果データと、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとを、主マイクロコンピュータ35が比較する(ステップ25)。
そして両者が同一であればステップ26に移行してカウンタをクリアし、元のステップ20に戻って、ROM81のチェックを繰り返す。
また実際に行ったROM81のチェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとが相違するならばステップ27に移行し、カウンタの数値が3以内であるか否かを判断する。即ち実際に行ったROM81のチェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとの不一致が連続3回出現したか否かを確認する。
不一致の出現回数が3回以内であるならば、外乱による影響も考えられるのでステップ28に移行し、カウンタを1加算してステップ20に戻り、ROM81のチェックを繰り返す。
そしてステップ25で再度、ROM81のチェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとが相違する結果となれば、ステップ27からステップ28に移行し、カウンタをさらに1加算してステップ20に移行し、ROM81のチェックを繰り返す。
そしてROM81のチェックを繰り返す内、カウンタが3となった場合は、ROM81に異常が起きた可能性が高いので、ステップ29に移行し、所定の異常処理が行われる。異常処理は、機器駆動回路42への通電を遮断して燃焼を停止し、図示しない表示装置に異常である旨の文字や記号を表示する。また場合によっては音声やランプ、ブザーその他を併用して異常を知らせる。
一方、ROM81のチェックを繰り返した結果、チェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データが一致した場合は、ステップ26に移行してカウンタをクリアし、元のステップ20に戻って、ROM81のチェックを繰り返す。
また上記した実施形態では、副マイクロコンピュータ36によって検査用演算が実行され、当該演算の結果データが主マイクロコンピュータ35に送信され、主マイクロコンピュータ35によって結果データと不揮発性記憶素子70に記憶された副側正常データとが比較されたが、主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36に不揮発性記憶素子70に記憶された副側正常データを送信し、副マイクロコンピュータ36によって結果データと副側正常データとを比較してもよい。
図8は、本発明の他の実施形態の燃焼制御装置における燃焼開始前のROMチェック機能を示すフローチャートである。図9は、本発明の他の実施形態の燃焼制御装置における燃焼中のROMチェック機能を示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートは、主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36に不揮発性記憶素子70に記憶された副側正常データを送信し、副マイクロコンピュータ36によって結果データと副側正常データとを比較する制御を示す。
即ち先の実施形態と同様に、ステップ1で燃焼要求があったことが確認されると、ステップ2に移行し、プリチェックが開始され、通常のプリチェックと平行して副マイクロコンピュータ36のROM81に異常が無いかどうかをチェックする。
即ちプリチェックが開始されると、ステップ3に示す様に、主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36にチェックサムの演算を行う旨の指令を送信する。
これを受けて副マイクロコンピュータ36では、プログラムを含むROM81の全データのチェックサムを演算する(ステップ4)。
またチェックサムの演算と平行してステップ5に移行し、不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データを読み出す。即ちステップ5では、不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データが主マイクロコンピュータ35によって読み出される。
そしてステップ6では、不揮発性記憶素子70から読み出された副側正常データが主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36に送信される。
続いてステップ7に移行し、不揮発性記憶素子70から読み出され、主マイクロコンピュータ35に送信されて副マイクロコンピュータ36に受信された副側正常データと、副マイクロコンピュータ36自身が演算して求めたチェックサムの演算結果のデータが比較される。本実施形態では、この比較処理は副マイクロコンピュータ36が実行する。
そして両者が同一であれば副マイクロコンピュータ36のROM81は正常であるからステップ9でその旨を表示する信号が副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に送信される。
その後は、通常の工程に従い、ステップ10でプリパージが行われ、さらにステップ11でイグナイタ等により燃焼ガスに点火される。さらにその後は、通常の燃焼制御が行われる。
一方、ステップ8で、今、実際に行ったROM81のチェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとが相違していることが判明すると、ステップ12に移行し、所定の異常処理が行われる。
異常処理は、機器駆動回路42への通電を遮断すると共に、図示しない表示装置に異常である旨の文字や記号を表示する。また場合によっては音声やランプ、ブザーその他を併用して異常を知らせる。
また燃焼中におけるROM81のチェック工程は、図9の通りである。
即ち燃焼中、ステップ20で主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36にチェックサムの演算を行う旨の指令を送信する。
これを受けて副マイクロコンピュータ36では、プログラムを含むROM81の全データのチェックサムを演算する(ステップ21)。
さらに、ステップ22で不揮発性記憶素子70に予め記憶された副側正常データを主マイクロコンピュータ35に読み出す。そしてステップ23で副側正常データを主マイクロコンピュータ35から副マイクロコンピュータ36に送信する。
続くステップ24で、不揮発性記憶素子70から読み出され、主マイクロコンピュータ35から送信されて副マイクロコンピュータ36に受信された副側正常データと、副マイクロコンピュータ36自身が演算して求めたチェックサムの演算結果とが比較される。この比較処理は副マイクロコンピュータ36が実行する。
そしてステップ25で比較結果は副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35側に送信される。さらに両者が同一であるか否かがステップ26で判定される。同一であればステップ27へ移行してカウンタをクリアし、元のステップ20に戻って、ROM81のチェックを繰り返す。
また実際に行ったROM81のチェックサムの演算結果のデータと、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとが相違するならばステップ28に移行し、カウンタの数値が3以内であるか否かを判断する。即ち実際に行ったROM81のチェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データとの不一致が連続3回出現したか否かを確認する。
3回以内であるならば、外乱による影響も考えられるのでステップ29に移行し、カウンタを1加算してステップ20に戻り、ROM81のチェックを繰り返す。
先の実施形態と同様に、ROM81のチェックを繰り返す内、カウンタが3となった場合は、ROM81に異常が起きた可能性が高いので、ステップ30に移行し、所定の異常処理が行われる。
一方、ROM81のチェックを繰り返した結果、チェックサムの演算結果と、不揮発性記憶素子70から読み出した副側正常データが一致した場合は、ステップ27に移行してカウンタをクリアし、元のステップ20に戻って、ROM81のチェックを繰り返す。
上記した二つの実施形態では、プリチェックの際においては、実際に演算を実行して求めた結果データと、予め記憶されていた副側正常データの不一致が一回あれば異常処理を行い、燃焼中においては両者の相違が3回連続した場合に異常処理を行うこととしたが、何回の相違発現で異常処理を行うかは任意である。例えばプリチェックの際に複数回、両者の相違が発現した場合に限って異常処理を行っても良い。逆に燃焼時に一回でも相違が発現すれば異常処理を行う構成を採用してもよい。
また上記した実施形態では、プリチェックの際のROMのチェック処理と、燃焼中におけるROMのチェック処理を分けたが、運転状況に係わらず、常時ROMのチェックを行ってもよい。
また運転モードに関係なく、常時ROMのチェック処理を行ってもよい。例えば、カランを開く等の操作によって熱交換器18に通水されても燃焼が開始されない様な運転モード(いわゆる運転オフモード)の際にもROMのチェックを行う。
また上記した様に運転モードに関係なくROMのチェックを行う構成を採用する場合、いわゆる運転オフモードの際にROMの異常が発見された場合、すぐに表示装置等に異常の表示をするのではなく、いわゆる運転オンモードとなった時に異常の表示を行うことが推奨される。
ここで運転オンモードとは、熱交換器18に通水された時に燃焼要求の信号が出力され、燃焼が開始される運転モードを言う。また特に給湯装置では、当業者の間で運転スイッチと称されるスイッチが設けられている場合が多く、当該運転スイッチを手動で操作することによって運転モードを切り替える。例えば運転オフモードの際に運転スイッチを操作して運転オンモードに切り替える。従って、実際の態様としては、運転オフモードの際に発見されたROMの異常は、運転スイッチを操作した後に表示されることが望ましい。
次に、不揮発性記憶素子70に対して、副側正常データを記憶させる手順について説明する。図10は、本発明の実施形態の燃焼制御装置27及び検査装置77の動作を示し、不揮発性記憶素子70に対して、副側正常データを記憶させる手順を示すフローチャートである。
本実施形態においては、出荷前の検査工程において、副側正常データを不揮発性記憶素子70に記憶させる。
具体的には、検査装置77を燃焼制御装置27に接続し、所定の検査を行うと共に副側正常データを不揮発性記憶素子70に記憶させる。
ここで検査装置77は、燃焼制御装置27とは別体の装置であり、一個のマイクロコンピュータであってMPU,RAM,ROMを備える。そしてROM又はRAMに初期副側正常データが記憶されている。ここで初期副側正常データは、副マイクロコンピュータ36のROM(副コンピュータ側記憶手段)81の全データのチェックサムに対して検査用演算を行った際の正解値である。
検査装置77は、燃焼制御装置27の検査装置接続端子76に接続され、検査装置77と燃焼制御装置27との間で信号の応答がなされる。
図10は、本実施形態の燃焼制御装置における検査工程の際に副側正常データを不揮発性記憶素子に記憶させる工程を示すフローチャートである。
検査装置77が燃焼制御装置27の検査装置接続端子76に接続され、所定の検査開始スイッチがオンされると、検査装置77から主マイクロコンピュータ35に検査用演算を開始する旨の信号が送信される(ステップ1)。そしてこの信号を受信した主マイクロコンピュータ35は、副マイクロコンピュータ36に検査用演算を実行する旨の信号を送信する(ステップ2)。
この信号を受信した副マイクロコンピュータ36は、検査用演算を実行する。即ち副マイクロコンピュータ36では、プログラムを含むROM81の全データのチェックサムを演算する(ステップ3)。具体的には公知の数式に従ってチェックサムの合計を計算する。
そしてステップ4に移行して演算結果のデータが副マイクロコンピュータ36から主マイクロコンピュータ35に送信される。さらにステップ5に移行し、主マイクロコンピュータ35から前記演算結果のデータが検査装置77に送信される。
即ち主マイクロコンピュータ35は、副マイクロコンピュータ36が実行した検査用演算の検査結果を検査装置77に橋渡し的に送信するだけであり、主マイクロコンピュータ35は、何らの演算も行わない。
そしてステップ6では、主マイクロコンピュータ35を経由して検査装置77に入力された検査用演算の検査結果と、初期副側正常データとが比較される。
そして両者が一致したならば検査装置77から主マイクロコンピュータ35に対して不揮発性記憶素子70にデータ書き込みを行わしめる旨の指令が発信される(ステップ7)。この主マイクロコンピュータ35は、この信号を受けて、前記した副マイクロコンピュータ36が実行した検査用演算の検査結果を不揮発性記憶素子70に書き込む(ステップ8)。またこれに代わって検査装置77が記憶する初期副側正常データを不揮発性記憶素子70に書き込んでもよい。
不揮発性記憶素子70に書き込まれたデータは、副側正常データとして格納及び運用される。ステップ6で両者が一致しない場合には、ステップ9へ移行し、異常処理が行われる。この時の異常処置は、例えば検査装置77の図示しない表示装置にエラーの表示を行ったり、検査装置77からエラー信号を出力する等が考えられる。
上記した実施形態では、検査工程の際に副マイクロコンピュータ36のROM81の正常データ、即ち副マイクロコンピュータ36のROM81のチェックサムの演算値を不揮発性記憶素子70にデータ書き込んだが、この時に合わせて主マイクロコンピュータ35のROM80の正常データ(主側正常データ)も不揮発性記憶素子70にデータ書き込むことが望ましい。
図11は、本発明の他の実施形態の燃焼制御装置及び検査装置の動作を示し、不揮発性記憶素子に対して、主側正常データを記憶させる手順を示すフローチャートである。
この構成では、所定の検査開始スイッチがオンされると、検査装置77から主マイクロコンピュータ35に検査用演算を開始する旨の信号が送信される(ステップ1)。そしてこの信号を受信した主マイクロコンピュータ35は、自己のROM80(主コンピュータ側記憶手段)を対象として検査用演算を実行する。即ち主マイクロコンピュータ35では、プログラムを含むROM80の全データのチェックサムを演算する(ステップ2)。具体的には公知の数式に従ってチェックサムを計算する。
そしてステップ3に移行して演算結果のデータが主マイクロコンピュータ35から検査装置77に送信される。
そしてステップ4では、主マイクロコンピュータ35から検査装置77に入力された検査用演算の検査結果と、初期主側正常データとが比較される。この比較は、検査装置77が行う。
そして両者が一致したならば検査装置77から主マイクロコンピュータ35に対して不揮発性記憶素子70にデータ書き込みを行わしめる旨の指令が発信される(ステップ5)。主マイクロコンピュータ35は、この信号を受けて、自らが実行した検査用演算の検査結果を不揮発性記憶素子70に書き込む(ステップ6)。またこれに代わって検査装置77が記憶する初期主側正常データを不揮発性記憶素子70に書き込んでもよい。
不揮発性記憶素子70に書き込まれたデータは、主側正常データとして格納及び運用される。主側正常データは、主マイクロコンピュータ35のROM80をチェックするのに活用される。
ステップ4で両者が一致しない場合には、ステップ7へ移行し、異常処理を行う。この時の異常処置は、例えば検査装置77の図示しない表示装置にエラーの表示を行ったり、検査装置77からエラー信号を出力する等が考えられる。
上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなくその範囲内で種々の設計変更が可能である。
例えば本実施形態では、不揮発性記憶手段(EEPROM)を、主コンピュータとは別の部材として表現したが、主コンピュータと不可分一体であって主コンピュータ自体に不揮発性記憶手段を内蔵するものであってもよい。
また上述した実施形態では、本発明をガス給湯装置に用いた場合を示したが、本発明はこれに限定されず、オイルを燃料とする給湯装置にも適用可能である。さらにまた、燃焼部を備えた燃焼装置であれば給湯装置以外(例えば暖房単機能の燃焼装置など)にも適用可能である。
また上記した実施形態では、バスライン37を介して炎検知回路55、水量検出回路56、出湯温度検出回路57、送風機回転数検出回路58、バーナセンサー検出回路59、比例弁電流検出回路60、元電磁弁監視回路61及びガス電磁弁監視回路62を主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36に接続した例を示したが、これらの全てが必ずしも必要ではない。またこれらに加えて、熱交換器18の温度を検知する信号や、燃焼缶体(図示せず)の温度を検知する信号、高温湯温度センサー28の信号等を主マイクロコンピュータ35及び副マイクロコンピュータ36に入力してもよい。
本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路ブロック図である。 本発明の燃焼制御装置を給湯装置の制御装置として活用した場合の回路図である。 本発明に制御装置によって制御される給湯装置の概念図である。 図1に示す燃焼制御装置の動作の一部を示すフローチャートである。 図2の各電磁弁の接続関係を示す回路図である。 本発明の実施形態の燃焼制御装置における燃焼開始前のROMチェック機能を示すフローチャートである。 本発明の本実施形態の燃焼制御装置における燃焼中のROMチェック機能を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の燃焼制御装置における燃焼開始前のROMチェック機能を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の燃焼制御装置における燃焼中のROMチェック機能を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の燃焼制御装置及び検査装置の動作を示し、不揮発性記憶素子に対して、副側正常データを記憶させる手順を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の燃焼制御装置及び検査装置の動作を示し、不揮発性記憶素子に対して、主側正常データを記憶させる手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 給湯装置
10,11,12 ガス電磁弁
16 元電磁弁
27 燃焼制御装置
35 主マイクロコンピュータ
36 副マイクロコンピュータ
47 電圧検知回路(遮断確認手段)
70 不揮発性記憶素子(EEPROM)
76 検査装置接続端子
77 検査装置
80 ROM(主コンピュータ側記憶手段)
81 ROM(副コンピュータ側記憶手段)

Claims (11)

  1. 複数のコンピュータを備え、その内の一つ又はいくつかのコンピュータは主体となって燃焼装置を制御する主コンピュータであり、他の少なくとも一つのコンピュータは補助的な制御を行う副コンピュータであり、前記主コンピュータは内容を変更可能な不揮発性記憶手段を備えており、前記副コンピュータは、所定のデータ/及び又はプログラムが格納された副コンピュータ側記憶手段を有し、前記主コンピュータと副コンピュータのうちの少なくとも一方に、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて所定の検査用演算を行う検査用演算実行機能を備えており、前記不揮発性記憶手段には、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に対して検査用演算を行った際の正解たる副側正常データが記憶され、前記主コンピュータ又は副コンピュータによって副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算が実行され、前記主コンピュータ又は副コンピュータによって当該検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶された前記副側正常データとを比較することを特徴とする燃焼制御装置。
  2. 副コンピュータによって検査用演算が実行され、当該演算の結果データが主コンピュータに送信され、主コンピュータによって結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとが比較されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼制御装置。
  3. 副コンピュータによって検査用演算が実行され、主コンピュータから副コンピュータに不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データが送信され、副コンピュータによって結果データと副側正常データとが比較されることを特徴とする請求項1に記載の燃焼制御装置。
  4. 検査装置が接続可能であり、検査装置は初期副側正常データを記憶しており、副コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算が実行され、当該検査用演算の結果データと検査装置に記憶された初期副側正常データとを比較し、両者が同一であれば初期副側正常データ又は結果データを副側正常データとして不揮発性記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  5. 燃焼に先立って検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとを比較し、両者に所定の相違があれば所定の異常処理を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  6. 燃焼の際に検査用演算の結果データと不揮発性記憶手段に記憶された副側正常データとを比較し、両者に所定の相違があれば所定の異常処理を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  7. 主コンピュータは、所定のデータ/及び又はプログラムが格納された主コンピュータ側記憶手段を有し、検査装置が接続可能であり、当該検査装置には、主コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に対して検査用演算を行った際の正解たる初期主側正常データが記憶され、主コンピュータ側記憶手段の所定領域における記憶内容に基づいて検査用演算が実行され、当該検査用演算の結果データと検査装置に記憶された初期主側正常データとを比較し、両者が同一であれば初期主側正常データ又は結果データを主側正常データとして不揮発性記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  8. 主コンピュータは燃焼装置の全般的制御を担うと共に燃料の供給を遮断する遮断動作を実行し、副コンピュータは前記主コンピュータから独立して燃料の供給の遮断動作の実行が可能であり、前記主コンピュータ及び副コンピュータには燃焼装置の動作状態を知るための信号が入力され、前記主コンピュータ及び副コンピュータは前記信号が所定の停止条件となった場合に燃料の供給の遮断動作を実行することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  9. 副コンピュータが前記遮断動作を実行する際の停止条件は、主コンピュータが遮断動作を実行する際の停止条件に比べて緩やかであることを特徴とする請求項8に記載の燃焼制御装置。
  10. 副コンピュータは主コンピュータの動作を監視し、主コンピュータの動作に異常が認められた場合に主コンピュータを停止させることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の燃焼制御装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の燃焼制御装置を搭載した燃焼装置。
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JP2016011807A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 アイシン精機株式会社 燃焼装置および燃料電池システム
US9732984B2 (en) 2012-10-31 2017-08-15 Noritz Corporation Control apparatus for water heater

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