JP2006219610A - 緻密薄膜形成方法および装置 - Google Patents

緻密薄膜形成方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 本願発明では、試料表面の反応性溶液に均一に加圧した状態で化学反応を行なう事により、高分子溶液表面に皮膜を形成し、その皮膜に圧力を均等にかけながら化学反応を進めることにより、基板との密着性に富む緻密で硬質、かつ、割れが少ない耐水性のある薄膜を形成することによって試料表面を高品質なコーティング、モールディングあるいはグラディングを提供する。
【解決手段】 本願発明によれば、固体試料表面のシリコーンオイルやシリコーンゴムなどの高分子溶液に酸化剤高圧ガス雰囲気で紫外線を照射してSiO2皮膜を形成し、その皮膜にさらに圧力を均等にかけることによって、硬化反応をさらに促進させ、試料表面をコーティング、モールディングあるいはグラディングする。この硬化反応は紫外線硬化反応に限らず熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒などで起きるし、加圧もガスに限らず液体あるいは油などの加圧が可能である。
【選択図】図2

Description

本発明は、緻密薄膜形成方法および装置に関する。
光学部品表面の薄膜形成法としては真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、CVD法などがある。しかし、これらの薄膜は薄く、かつ、多層膜構造を成す物が殆どである。膜厚が厚くかつ膜が硬く、しかも耐水性に富む膜は無い。
一般に真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどの手法で硬質膜を形成するには、基板温度を上げる必要がある。しかしこの処理によって、基板の性質が変わったり、膜に熱歪が生じたりする。このため基板温度は270〜300℃に抑えているのが現状である。従って現時点では基板密着性に富、緻密、かつ、硬質厚膜の形成は実用に成っていない。
比較的厚い膜の形成法として試料表面に載せた高分子溶液をスピンコーティングして均一な膜を形成している。しかしこの方法は大気圧雰囲気で処理するため基板との密着性に富み、かつ、強固で硬質な膜は得られていない。
光学材料の膜厚コーティングに関しては、特許文献1『光学素子の製造方法』には、ガラスレンズにテトライソシアネート化合物あるいはクロロシラン化合物を滴下した後、これを高速回転し、該溶液を均一に拡散させ、均一拡散された該溶液の上方から赤外ヒーター加熱を行い、加水分解による3次元架橋構造のSiO2膜を形成させた後、常温まで徐冷する方法がある。しかし、この膜も大気中で成膜するため歪が残り、基板との密着性が悪く、かつ、膜割れが発生する。
NF3とO2の混合ガスおよびSiウエハの存在下でArFレーザーあるいはXe2エキシマランプ光を照射して、室温で透明なSiO2 を積層させる方法は、本願発明者らによって特許文献2、3に開示されている。しかしこの方法でも基板密着性に富み均一な硬質膜はできない。
硬質膜形成に関しては、本願発明者らによる非特許文献1に『ジメチルシロキサンシリコーンモノマー(SiO(CH3)2)n (ジメチルシロキサンシリコーンオイル)を塗布したガラス基板上に、酸素雰囲気でArFエキシマレーザー光を照射してシロキサン結合からメチル基を光解離させ、かつ、酸素の光励起によって生成した基底状態の酸素原子 O(3P)がSiのダングリンボンドと結合して厚さ2μmの透明SiO2硬質膜を形成させたと』と開示されている。またシリコーンオイルの性質については非特許文献2に示されている。また本願発明者らによって特許文献4,5,6には、照射光源をXe2エキシマランプを用いたシリコーンオイルやシリコーンゴムの光化学的コーティングや接着方法について開示してある。しかしこれらは硬質膜ではあるが基板との密着性が悪く、かつ、均一性に欠ける。
光学材料がプラスチック製人工角膜、プラスチック製眼内レンズ、プラスチック眼鏡レンズ、プラスチック製コンタクトレンズなどは柔らかく透明で、しかも、弾性があり、疎
水性が高ければ感染症を起こさない。この条件を満たすシリコーンゴムは格好な材料である。しかしこれらの材料を角膜中に移植したときに脱落を起こさない為には親水性にする必要がある。しかし疎水性と親水性を共に備えた材料は無い。本願発明者らによる特許文献7,8,9『C-H結合を有するプラスチック材料の表面改質法』に、-OH基や-NH2基を有する水素化合物やフッ素化合物雰囲気で紫外線を照射することによって、C-H結合を有するプラスチック材料の表面に親水基を置換する方法が提示されている。同様に本願発明者らによる非特許文献2にはH2O2あるいはNH4F水溶液雰囲気でシリコーンゴムにArFレーザーを照射して、脱水素反応と酸化反応を同時に起こし、その表面をSiO2に改質し、水との接触角を15度にしたことが提示されている。しかしこれらは表面の改質であって膜の硬化や基板との密着性については言及していない。
特願平2−410824 特願平3−260651 特願平6−222049 特願2003−298158 特願2003−298124 特願2004−065053 特願平5−238351 USP−6689426 EPC−644227 村原正隆 著 塑性と加工(日本塑性加工学会誌)第27巻第307号、934〜942 (1986) 信越化学工業株式会社 技術資料 KF96シリコーンオイル性能試験結果(平成15年)
従来の真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリングなどの手法で硬質膜を形成するには、基板温度を上げる必要があった。しかし、この熱処理によって膜に熱歪が生じるため、経験的に基板温度を270〜300℃に抑えているのが現状である。しかしこれでも熱歪は残る。しかもこれらはすべて真空あるいは低真空雰囲気で成膜するため耐水性に富む硬質膜は得られなかった。
またホトレジストのように高分子溶液をスピンナーコーティングして均一な膜を形成する方法はあるが、これは大気圧中で成膜するため基板との密着性に問題があった。
湿気に弱い非線形光学結晶や潮解性光学結晶には保護膜が必要であり、高速流冷却水に直接さらされる固体レーザーロッドやスラブレーザーなどは耐水性があり、かつ、高速流に耐えるだけの硬度が必要である。とくにスラブレーザーなどはエバネッセント波減衰損失防止のため発振波長程度の膜厚が必要である。また水中レーザー溶接などに使う真空蒸着ミラーは耐水性が必要不可欠である。メガネなどのプラスチックレンズにも衝撃に耐える硬質保護膜や反射防止膜が必要である。またクレーターを有する試料表面の充填にも被充填部との密着性を高めた状態での硬質膜形成が必要である。また従来ガラス瓶が用いられていたビール瓶などもPETなどのプラスチックボトル内壁を極薄く、かつ、試料表面と密着性に富むSiO2硬質膜をコーティングすれば軽量かつ経済性に富む容器が出来る。またアルミニュームなどの金属缶内壁をSiO2硬質膜コーティングすれば内容物の化学変化や変質を防止できる。
硬質膜を形成する為にはコーティング剤に均一加圧をしなければならない。しかしコーティング剤を固体面で加圧すると均一加圧は難しく、コーティング剤と固体加圧面との接着も避けなければならない。さらにコーティング剤を固体面で加圧しながら光硬化、熱硬化、放射線硬化、プラズマ硬化、電解硬化、電荷硬化あるいは触媒硬化することは難しい。
従って、本願発明では、試料表面の高分子溶液をガス圧、液圧、油圧などで均一に加圧した状態で、光、熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒などにより硬化反応を起こすことによって、試料表面をコーティング、モールディングあるいはグラディングして高分子溶液が試料に密着し割れの発生を抑え、かつ、基板との密着性に富み、緻密で硬質で耐水性のある光学薄膜を形成することを目的とする。
ガス、液体あるいは油などの加圧下で試料表面上の反応溶液を均一厚さの薄液層にする為には加圧媒体と反応溶液との間に気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜が必要である。本発明では活性ガスによる加圧下で光硬化、熱硬化、放射線硬化、プラズマ硬化、電解硬化、電荷硬化あるいは触媒硬化によって高分子溶液表層部に皮膜を形成させ、その皮膜を1気圧以上に加圧することにより、反応溶液を均一厚さの薄液層に保持した状態で、さらに光硬化、熱硬化、放射線硬化、プラズマ硬化、電解硬化、電荷硬化あるいは触媒硬化などをさせて緻密薄膜を形成する。とくに皮膜形成後、さらにガス圧を上昇させる事も試料への密着性を増大する要素となる。ここで言う気体絶縁膜とは、ガスを遮断してガス加圧が出来る状態を維持する為のものであるが、これはガス圧に限らず水圧や油圧にも適用する。
また半気体絶縁膜とは、ポーラス材料やキャピラリープレートなど材料内部に細孔を有する材料を意味し、減圧された状態で加圧される材料のことである。従って当該皮膜が形成過程では半気体絶縁膜であっても良い。
光照射によって高分子溶液表層部に皮膜を形成するには、試料表面に塗布したシリコーンオイルやシリコーンゴム表層部をSiO2に改質する為に紫外線が透過可能なN2やHeなどの不活性ガスにO2、O3、N2OあるいはCO2などの活性ガスを微量混入させた混合ガスあるいはCO2ガスが必要である。または当該高分子溶液内部にO2、O3、N2OあるいはCO2などの酸化性ガスを混入させてある場合にはN2やHeなどの不活性ガス雰囲気で加圧を続けながらXe2エキシマランプ光やArFエキシマレーザー光などの光照射を続け、光反応によってSiO2 皮膜が形成されている過程で皮膜の下層部のシリコーンオイルが加圧されて光硬化反応が進む。皮膜が形成された後はさらにシリコーンオイルを光硬化させるために紫外線を透過させるN2やHeなどの不活性ガスあるいは比較的紫外線域で吸収が少ないCO2で加圧を行なう。とくにシリコーンオイルの光硬化が効率よく行われる為に予めシリコーンオイルの中に適量のO2、O3、N2O、CO2あるいは水分などの酸化剤を混入させておくと良い。
固体試料表面に光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、プラズマ硬化樹脂、電解硬化樹脂、電荷硬化樹脂あるいは触媒硬化性樹脂など高分子溶液を塗布するにはどぶ漬けあるいは粘性の低い高分子溶液を低真空下で試料表面に吸着させればよいが、最も均一に塗布するにはスピンナーコーティングが良い。
前記光、熱、放射線などにより高分子溶液を硬化させる場合には、反応容器の上部に輻射線を入射するための石英ガラスやべリリュームなどの窓を備し、反応容器内部に加熱用ヒーターを備することにより、硬化反応を助長することが出来る。
紫外線などによる光硬化時の加圧はガスが良いが、熱、放射線などにより高分子溶液を硬化させる場合には、反応容器内にガス、液体あるいは油などで加圧することも出来る。また反応容器内部に加熱用ヒーターを備することにより、硬化反応を助長することが出来る。
眼内レンズ、人工角膜あるいはコンタクトレンズなど厚さが30から800ミクロン内外のメニスカスレンズを整形するには、反応容器内部が柔軟性を有し、かつ、離型が容易なフッ素樹脂やシリコーンゴムなどのプラスチックフィルム上に置かれたスペーサーの中にシリコーンオイルやシリコーンゴムモノマーを注入する。形成する膜が極薄い場合にはスペーサーは無くても良い。反応容器は当該プラスチックフィルムで2分した状態で固定され、フィルム裏面の加圧部とフィルム表面上に樹脂が載せてある反応部の両方に、異種または同種のガスを封入し、ガスの相互差圧により反応溶液に均一加圧を与えた状態で反応部上部の光入射窓から紫外線を入射して光化学反応を起こし、双方に印加する圧力差を利用して当該反応部側にある当該フィルム表面上に形成されるSiO2やシリコーンゴム層の曲率や球面形状を変える。N2やHeなどの不活性ガスにO2、O3、CO2などの活性ガスを微量混入させた混合ガスあるいはCO2ガス雰囲気で加圧を続けながら光照射を続け、シリコーンゴム表面にSiO2皮膜を形成させ、皮膜形成後は光の入射を止め、内部ヒーターによって加熱したガスのみで加圧を行ない、シリコーンゴムの熱硬化のみで厚膜形成を行なう。
フィルムをアルミ箔やチタン箔などの金属箔にしてシリコーンオイルを塗布し、反応容器は当該プラスチックフィルムで2分した状態で固定され、フィルム裏面の加圧部とフィルム表面上に樹脂が載せてある反応部の両方に、異種または同種のガスを封入し、ガスの相互差圧により反応溶液に均一加圧を与えた状態で反応部上部の光入射窓から紫外線を入射して光化学反応を起こし、双方に印加する圧力差を利用して当該反応部側にある当該フィルム表面上に形成されるシリコーンオイル層の球面形状を変える。N2やHeなどの不活性ガスにO2、O3 、N2OあるいはCO2などの活性ガスを微量混入させた混合ガスまたはCO2ガス雰囲気で加圧を続けながら光照射を続け、SiO2 皮膜が形成されている過程で皮膜の下層部のシリコーンオイルが加圧されて光硬化反応が進む。皮膜が形成された後はさらにシリコーンオイルを光硬化させるために紫外線を透過させるN2やHeなどの不活性ガスのみで加圧を行い、かつ、シリコーンオイルの光硬化効率よく行われる為に予めシリコーンオイルの中にO2、O3、N2O、CO2あるいは水分などの酸化剤を混入させておくと良い。
PETボトル内壁あるいはアルミニュームなどの金属製缶内壁に密着性に富み、かつ、気密性がある硬質SiO2 薄膜をコーティングすれば薬品瓶、化粧品瓶やビールなどの飲料用瓶など気密性が要求される分野で使用可能な軽量容器が出来る。プラスチックボトルや金属製缶内部に粘性が極低いシリコーンオイルを入れ、真空排気し、容器内壁にシリコーンオイルを均一にコーティングする。そして棒状のXe2エキシマランプまたは紫外ランプを当該プラスチック製瓶の内部に差し込み、その後N2やHeなどの不活性ガスにO2、O3、N2OあるいはCO2などの活性ガスを微量混入させた混合ガスまたはCO2ガスのみで加圧を続けながら、ランプ照射を続け、SiO2 皮膜が形成されている過程で皮膜の下層部のシリコーンオイルが加圧されて光硬化反応が進む。皮膜が形成された後はさらにシリコーンオイルを光硬化させるために紫外線を透過させるN2やHeなどの不活性ガスあるいはCO2ガスのみで加圧を行い、かつ、シリコーンオイルの光硬化効率よく行われる為に予めシリコーンオイルの中にO2、O3、N2O、CO2あるいは水分などの酸化剤を混入させておくと良い。
PETボトル内壁に気密性がある硬質SiO2 薄膜をコーティングする方法として、プラスチックボトル自体をエキシマランプにすることも出来る。まずプラスチックボトル内部に粘性が極低いシリコーンオイルを入れ、真空排気し、ボトル内壁にシリコーンオイルを均一にコーティングする。他方プラスチックボトル外壁に網状電極を被せ、当該プラスチックボトルの回転対象軸にガラスで被覆された棒状電極を差し込み、その後XeガスにO2、O3、N2OあるいはCO2などのガスを微量混入させた混合ガスで加圧(200〜1500トール)を続けながら、両電極間で高周波放電を起こし、Xeが励起されて発生するエキシマ光によってプラスチックボトル内壁にコーティングされたシリコーンオイルが励起され、同時にエキシマ光によって励起されたXeガス中のO2あるいはCO2が光励起されて生成した活性酸素によってシリコーンオイル表面が酸化反応を起こし、SiO2 皮膜が形成される。この場合シリコーンオイルの光硬化効率よく行われる為に予めシリコーンオイルの中にO2、O3、N2O、CO2あるいは水分などの酸化剤を混入させておくと当該プラスチックボトルの中に入れるガスはエキシマ光を発生させる為だけに使われるXeガスのみでよい。この方法はプラスチックボトルに限らず、金属缶、セラミック製容器などにも利用できる。とくに金属缶は外壁を電極として使える。
反応容器は真空および高圧に耐える構造であり、光、熱、放射線などを入射するための石英ガラス、ベリリュームなどの窓を備え、かつ、当該反応容器内を真空排気および高圧ガスや高圧液体、高圧油などを封入するためのコックを備し、さらに反応容器内部にヒーターを備えることにより、高分子溶液の熱硬化反応を助長させる。とくに加圧ガスにHeを用いると熱伝達性が高い為樹脂の熱硬化が助長される。
本願発明によれば、試料表面の高分子溶液をガス、液圧、油圧などで均一に加圧した状態で、まず光、熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒などでSiO2皮膜を形成し、その皮膜に圧力を均等にかけることによって、硬化反応をさらに促進させ、試料表面をコーティング、モールディングあるいはグラディングして基板との密着性に富み、緻密で硬質、かつ、割れが少ない耐水性のある光学薄膜を形成する。
高調波レーザー光を発生させるLBO、BBO、CLBO、CBO、KDP、KTPなど非線形結晶は潮解性である。このためこれら結晶をシリコーンオイルで包み、表面をSiO2化すれば長期間安定な非線形材料を提供する事が出来る。
円筒型やスラブ型のルビー、YAGあるいはガラスレーザーなどのロッドを半導体レーザーなど高出力光源で励起するとロッド内部にクラックが発生する。さらにエバネッセント波の漏れを抑えるには、レーザー波長1.06ミクロンメーターでは約2ミクロンメーターの膜厚が必要である。したがってこれらレーザーロッド上にSiO2薄膜を形成すれば、高速流冷却水にも耐性があり、耐水性に優れたレーザーロッドを提供する事が出来る。
石英ガラスマスク板やレーザーミラーなどに生じたクレーターをシリコーンオイルで充填し、ガス加圧下でArFレーザーやXe2エキシマランプなどの紫外線照射を行なえば頑強な穴埋めができ、この面を再研磨することにより耐性があり、耐水性に優れた光学面が再生出来る。
誘電体膜や金属蒸着したミラーは耐水性に乏しい。とくに原子炉の冷却水管のひび割れ箇所の修復を原子炉の稼動中に行なうには水中処理が可能なレーザー溶接が適している。そこで当該ミラーにスピンナーでシリコーンオイルを塗布し、ガス加圧下でArFレーザーやXe2エキシマランプなどの紫外線照射を行なえば基板との密着性に富、頑強なSiO2薄膜が形成され、耐水性に優れたミラー面が出来る。
Al蒸着ミラーの膜を硬くするには蒸着時に基板温度を高くする必要がある。しかし温度を高くすると残留酸素がAlと反応して白濁し反射率を低下させる。そこで基板温度が低い状態で蒸着した膜がソフトなAlミラー表面をシリコーンオイルでコーティングし、酸素あるいはCO2ガスの高気圧雰囲気で紫外線を照射すればSiO2の硬質保護膜が出来る。さらにAl表面の吸着酸素もシリコーンオイルの光酸化に寄与する為、高反射率を長時間維持し、かつ、硬質で、耐水性にも優れたミラーを提供する事が出来る。
シリコーンゴムで形成された極薄い人工角膜や眼内レンズは表面をSiO2膜で積層させる為に、全層角膜移植の諸問題を一挙に解決しうる人工角膜や白内障患者のための眼内レンズなどの移植材料を形成させることができる。
PETボトル内壁あるいはアルミニュームなどの金属製缶内壁に密着性に富み、かつ、気密性がある硬質SiO2 薄膜をコーティングすれば薬品瓶、化粧品瓶やビールなどの飲料用瓶など気密性や安全性、軽量性などが要求される分野で使用可能な容器が提供できる。
本願発明の特徴は、活性ガス雰囲気中で反応容器の中に置かれた非線形光学結晶、潮解性光学結晶、固体レーザーロッド、スラブレーザー、真空蒸着ミラー、プラスチックレンズ、プラスチックボトルなどの固体試料表面に塗布された高分子溶液に、気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜を被せた状態で、ガス、液体あるいは油などの均一加圧を行いながら、光、熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒による化学反応を誘起して緻密薄膜を形成し、試料表面をコーティング、モールディングあるいはグラディングする。
本願発明の気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜とは、反応容器中に置かれた固体試料あるいはフィルム表面に塗布されたシリコーンオイルやシリコーンゴムモノマーなどの高分子溶液をO2、O3、N2OあるいはCO2 などの高圧酸化剤ガス雰囲気中で紫外線を照射して、あるいは熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒による化学反応によって、高分子溶液の表層部に形成された皮膜である。
さらに本願発明のもう一つの特徴は、反応容器がフッ素樹脂などの非接着性フィルムによって反応室と加圧室が隔てられた状態で、当該フィルムの反応室側の面に塗布されたシリコーンオイルやシリコーンゴムモノマーなどの高分子溶液に気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜を被せた状態でガス、液体あるいは油などの均一加圧を行いながら、光、熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒による化学反応を誘起して膜を形成するために、反応室と加圧室の圧力差を利用して、凹面、平面あるいは凸面状のフィルムまたは板を作成する。ここで気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜とは、反応容器中に置かれた固体試料あるいはフィルム表面に塗布された当該高分子溶液をO2、O3、N2OあるいはCO2 などの高圧酸化剤ガス雰囲気中で紫外線を照射して、あるいは熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒による化学反応によって、高分子溶液の表層部に形成された皮膜である。
図1に示す反応容器の中に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)にどぶ漬けし、加圧室に空気を1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、1気圧では全面硬化するのに60分のランプ照射した結果、表皮部は硬いものの内部は弾力性が残りベンゼンやシクロヘキサンなどで溶解させると表層部の皮膜が剥離して溶液中に浮き試料表面に塗布されていたシリコーンオイルが溶解した。しかし、2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、ベンゼンなどの溶剤で溶解しなかった。
図1に示す反応容器の中に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)にどぶ漬けし、加圧室に炭酸ガスを1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、1気圧では全面硬化するのに30分のランプ照射を要し、ベンゼンやシクロヘキサンなどでも溶解しないほどの膜質が得られた。さらに2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、20分のランプ照射で硬質膜が得られた。
図2に示す反応容器の上に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)を滴下し、スピンコーティングした後、加圧室に空気を1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、1気圧では全面硬化するのに60分のランプ照射を要し、ベンゼンやシクロヘキサンなどでも溶解しないほどの膜質が得られた。さらに2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、40分のランプ照射で硬質膜が出来た。
図2に示す反応容器の上に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)を滴下し、スピンコーティングした後、加圧室にへリュームガスと5%の酸素の混合ガスを1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、1気圧では全面硬化するのに40分のランプ照射を要し、ベンゼンやシクロヘキサンなどでも溶解しないほどの膜質が得られた。さらに2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、20分のランプ照射で硬質膜が得られた。
図2に示す反応容器の上に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)を滴下し、スピンコーティングした後、加圧室に炭酸ガスを1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、1気圧では全面硬化するのに15分のランプ照射を要し、ベンゼンやシクロヘキサンなどでも溶解しない緻密な膜質が得られた。さらに2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、10分のランプ照射で硬質膜が得られた。
図1に示す反応容器の中に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンゴム(信越化学工業(株)製KE-103)を塗り、加圧室に乾燥空気を1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを15分照射した後、ガス圧を維持したまま24時間放置した。その結果硬質膜は出来たが、表面に割れが観測された。ところが2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、膜には割れが無く、高気圧荷重時の光反応の効果が証明された。
図1に示す反応容器の中に置かれた非線形光学結晶(KDP)をシリコーンゴム(信越化学工業(株)製KE-106)を塗り、加圧室にヒーターで加熱した乾燥空気を1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを15分照射した後、ガス圧を維持したまま24時間放置した。30分後に試料を取り出したところ、表面に割れが観測された。ところが2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、膜には割れが無く、高気圧荷重時の光反応の効果が証明された。
図2に示す反応容器の上に備したスピンナーのテーブル上に真空蒸着されたミラーを置き、シリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)を滴下し、スピンコーティングした後、加圧室に炭酸ガスを1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、1気圧では全面硬化するのに15分のランプ照射を要し、ベンゼンやシクロヘキサンなどでも溶解しないほどの膜質が得られた。さらに2気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、5分のランプ照射で硬質膜が得られた。
図1に示す反応容器の上に表面にクレーターがあるミラーにシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/500)を滴下し、加圧室に炭酸ガスを1〜4気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、4気圧で加圧した状態では光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来30分のランプ照射で密着性に優れたモース硬度6の硬質膜が得られた。
図2に示す反応容器の上に備したスピンナーのテーブル上にスラブレーザーヘッド(80×20×10)を置き、シリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10)を滴下し、回転数を制御してスピンコーティングした後、加圧室に炭酸ガスを1〜2気圧かけながら、試料界面に20mW のXe2エキシマランプを照射したところ、2気圧で厚さ2.1 ミクロン、モース硬度5の硬質厚膜が得られた。
図3aに示す反応容器をフッ素樹脂フィルムで2分し、反応室と加圧室に分け、フッ素樹脂フィルムの反応室側に0.5mm厚のスペーサーを載せ、図3bの様に当該フィルムの上にシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10000)を載せスペーサーでそれ以上の広がりを抑えながら反応室に炭酸ガス1気圧、加圧室に窒素ガスを1気圧の状態で反応室の上部の合成石英窓から20mW のXe2エキシマランプを照射しながら加圧室のガス圧を徐々に上昇させ2気圧で止めた後も150分間ランプ照射を続けた。図3cに示すようにシリコーンオイル上部にはSiO2 皮膜が形成され、さらにこのガス圧の上昇に連れてフッ素樹脂フィルムの曲率が深くなりランプ照射を中止した150分後は肉厚さ約0.5mmの凸面状メニスカスレンズが得られた。
図3aに示す反応容器をフッ素樹脂フィルムで2分し、反応室と加圧室に分け、フッ素樹脂フィルムの反応室側に0.5mm厚のスペーサーを載せ、図3bの様に当該フィルムの上に予め炭酸ガスを混入させたシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10000)を載せスペーサーでそれ以上の広がりを抑えながら反応室に炭酸ガス1気圧、加圧室に窒素ガスを1気圧の状態で反応室の上部の合成石英窓から20mW のXe2エキシマランプを照射しながら加圧室のガス圧を徐々に上昇させながら光照射することによって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、その圧力を2気圧で止めた後も30分間ランプ照射を続けた。図3cに示すようにシリコーンオイル上部にはSiO2 皮膜が形成され、このガス圧の上昇に連れてフッ素樹脂フィルムの曲率が深くなりランプ照射を中止した30分後は弾力性に富む、肉厚さ約0.5mmの凸面状メニスカスレンズが得られた。
図3aに示す反応容器をフッ素樹脂フィルムで2分し、反応室と加圧室に分け、フッ素樹脂フィルムの反応室側に0.5mm厚のスペーサーを載せ、図3bの様に当該フィルムの上に予め炭酸ガスを混入させたシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/10000)を載せスペーサーでそれ以上の広がりを抑えながら反応室に炭酸ガス1気圧、加圧室に窒素ガスを1気圧の状態で反応室の上部の合成石英窓から20mW のXe2エキシマランプを照射しながら加圧室のガス圧を徐々に上昇させながら光照射をすることによって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、ガス圧を2気圧で止めた後も30分間ランプ照射を続けた。図3cに示すようにシリコーンオイル上部にはSiO2 皮膜が形成され、このガス圧の上昇に連れてフッ素樹脂フィルムの曲率が深くなりランプ照射を中止した30分後は弾力性に富む、肉厚さ約0.5mmの凸面状メニスカスレンズが得られた。
図3aに示す反応容器をフッ素樹脂フィルムで2分し、反応室と加圧室に分け、フッ素樹脂フィルムの反応室側に0.1mm厚のスペーサーを載せ、図3bの様に当該フィルムの上に予め炭酸ガスを混入させたシリコーンゴム(信越化学工業(株)製KE-106)を載せスペーサーでそれ以上の広がりを抑えながら反応室にヒーターで加熱された乾燥空気1気圧、加圧室に窒素ガスを1気圧の状態で反応室の上部の合成石英窓から20mW のXe2エキシマランプを照射しながら加圧室のガス圧を徐々に上昇させながら光照射をすることによって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、ガス圧を3気圧で止めた後も30分間ランプ照射を続けた。図3cに示すようにシリコーンゴム上部にはSiO2 皮膜が形成され、このガス圧の上昇に連れてフッ素樹脂フィルムの曲率が深くなりランプ照射を中止した30分後は弾力性に富む、肉厚さ約0.1mmの表面がSiO2で、裏面がシリコーンゴムである肉厚さ約0.1mmの凸面状メニスカスシリコーンゴム製眼内レンズが得られた。
PET製ボトル内部に粘性が極低いシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/0.6)を入れ、ボトルに栓をした後、内部を真空排気する。この際、ボトルが収縮するのを防ぐ為にボトル自身を容器の中に入れ、ボトルの外圧と内圧を同値にした状態でボトル内部を真空排気した。これによってボトル内壁にシリコーンオイルが均一に拡散コーティングされる。ここでボトル内部および当該容器を共に大気圧に戻し、ボトルの栓を開け、図4に示すように栓部から内部に棒状の20mW のXe2エキシマランプを挿入し、ボトルの栓が開いた状態で反応容器(加圧室)の中に炭酸ガスを1〜5気圧の範囲で封入し、シリコーンオイル内にCO2ガスが適量混入し、かつ、内部と反応容器の圧力が同一の状態でXe2エキシマランプを照射しながら加圧室のガス圧を徐々に上昇させながら光照射をすることによって形成したSiO2皮膜が外圧によって加圧され、試料との密着性が増大し、緻密な膜が出来、ガス圧を4気圧で止めた後も10分間ランプ照射を続けた。これによってPETボトル内壁に100ミクロンの均一SiO2膜が得られた。
外周部に網電極をつけたPET製ボトル内部に粘性が極低いシリコーンオイル(信越化学工業(株)製KF96/0.6)を入れ、ボトルに栓をした後、内部を真空排気する。この際、ボトルが収縮するのを防ぐ為にボトル自身をガラス製の容器の中に入れ二重管構造にし、ボトルの外圧と内圧を同値にした状態でボトル内部を真空排気した。これによってボトル内壁にシリコーンオイルが均一に拡散コーティングされる。ここでボトル内部および当該容器を共にCO2ガスを封入し大気圧に戻し、ボトル内壁のシリコーンオイルに適量混入させた後、ガラス容器から取り出し、図5に示すように栓部から内部にガラスパイプの中に入れた棒状電極を挿入し、ボトルの栓が開いた状態でボトルの中にXeガスを0.2〜1.5気圧の範囲で封入し、両電極間で誘電体バリヤー放電を2分間行い、ボトル内部で真空紫外光を発生させ、この光でシリコーンオイルの酸化反応を起こし、PETボトル内壁に100ミクロンの均一SiO2膜が得られた。
本願発明によれば、とくにシリコーンオイルやシリコーンゴムなどの反応溶液に紫外線照射を続行しながら均一荷重をかけることが出来る為、光照射によって形成したSiO2皮膜が外圧によってさらに加圧され、試料との密着性が増大するため、ひび割れの無い、硬質で緻密なコーティング、モールディングあるいはグラディング膜が提供できる。
試料との密着性が良く硬質で均一、かつ、耐水性を有する緻密膜形成法は、5%以下の湿度でしか仕様不可能だったCLBOなどの非線形光学結晶を大気中あるいは水中で使用する事が出来る。またこれまで湿気がある雰囲気では使うことが出来なかった真空蒸着ミラーは耐水性があり硬質な膜になるため稼動中の原子炉の冷却水管を運転停止せずにレーザー溶接する為の水中ミラーとして使える。
固体レーザーロッドやスラブレーザーヘッドなどの保護膜、反射防止膜、穴埋め膜あるいはエバネッセント波減衰損失防止膜としての用途がある。プラスチックレンズの保護膜、眼内レンズや人工角膜製造にも使われる。さらに薬品瓶、化粧品瓶やビールなどの飲料用瓶など気密性が要求される分野で使用可能な軽量容器がプラスチックで製造できる。
高気圧下での固体材料表面の光コーティング装置模式図 スピンコーティングされた試料上膜の高気圧下での光コーティング装置模式図 メニスカスレンズ形成方法および装置模式図(高分子溶液注入前) メニスカスレンズ形成方法および装置模式図(高分子溶液注入中) メニスカスレンズ形成方法および装置模式図(高分子溶液表面にSiO2 皮膜形成後) エキシマランプを用いたプラスチックボトル内壁へのSiO2 硬質薄膜形成装置模式図 放電によるプラスチックボトル内壁へのSiO2 硬質薄膜形成装置模式図
符号の説明
1 反応容器
2 加圧室兼反応室
3 固体試料
4 高分子反応溶液
5 合成石英窓
6 ヒーター
7 紫外光線(レーザー光、エキシマランプ光)
8 加圧室内吸引バルブ(ガス、水溶液、油)
9 加圧室内吸入バルブ(ガス、水溶液、油)
10 固定ねじ
11 スピンナー
12 モーター
13 反応室
14 加圧室
15 反応室内吸引バルブ(ガス、水溶液、油)
16 反応室内吸入バルブ(ガス、水溶液、油)
17 プラスチックフィルム
18 スペーサー
19 皮膜
20 プラスチックボトル
21 電気絶縁蓋
22 エキシマランプ
23 エキシマランプ光
24 電極コネクター
25 ボトルの蓋
26 外周電極(網状)
27 ガラス管
28 棒状電極
29 ガス吸引吸入バルブ
30 高周波電源

a 側面図
b 断面図

Claims (12)

  1. 試料表面の高分子溶液を均一に加圧した状態で、光や熱などにより硬化反応を誘起すことによって、試料表面をコーティング、モールディングあるいはグラディングするに先立ち、活性ガスあるいは不活性ガス又は液体あるいは油雰囲気にある反応容器の中に置かれた固体試料あるいはフィルム表面に塗布された高分子溶液に気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜を被せた状態でガス、液体あるいは油などの加圧を行いながら、光、熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒による化学反応を誘起することによる緻密薄膜形成方法および装置。
  2. 前記気体絶縁膜あるいは半気体絶縁膜が反応溶液の光硬化、熱硬化、放射線硬化、プラズマ硬化、電解硬化、電荷硬化あるいは触媒硬化によって高分子溶液表層部に形成された皮膜であることを特徴とする請求項1に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  3. 前記高分子溶液がシリコーンオイル、シリコーンゴムモノマー、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、プラズマ硬化樹脂、電解硬化樹脂、電荷硬化樹脂、触媒硬化性樹脂あるいは炭酸ガス、酸素、または水分などが含有する高分子溶液などであることを特徴とする請求項1に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  4. 前記固体試料が非線形光学結晶、潮解性光学結晶、固体レーザーロッド、スラブレーザー、真空蒸着ミラー、プラスチックレンズ、プラスチックボトルなどの保護膜、反射防止膜、穴埋め膜あるいはエバネッセント波減衰損失防止膜などであることを特徴とする請求項1に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  5. 前記高分子溶液がスピ−ンコーターあるいはどぶ漬けあるいは低真空下で固体試料表面に塗布されたものであることを特徴とする請求項1に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  6. 前記皮膜の形成時にはN2やHeなどの不活性ガスにO2、O3、N2OあるいはCO2などの活性ガスを微量混入させた混合ガス雰囲気あるいはCO2ガス、N2やHeなどの不活性ガスのみで加圧を続けながら光照射を続け、皮膜形成後は不活性ガスあるいはCO2ガスのみで加圧を行ないながら光照射を続けることを特徴とする請求項1および2に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  7. 前記反応容器内部が柔軟性を有するフィルムによって加圧部と反応部とに仕切られた2つの部屋を備し、反応部には光、熱、放射線などの輻射線を入射するための窓を備し、双方に印加する圧力差を利用して当該反応部側にある当該フィルム表面上に形成される薄膜の曲率を変えることを特徴とする請求項1に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  8. 前記フィルムが反応容器を2分した状態で固定され、加圧部と反応部に封入する異種または同種ガスの相互差圧により反応溶液に均一加圧を与えた状態で光化学反応を起こすことを特徴とする請求項1および7に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  9. 前記フィルムがフッ素樹脂やシリコーンゴムなどのプラスチックあるいはアルミ箔やチタン箔などの金属箔であることを特徴とする請求項1および8に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  10. 前記高分子溶液がシリコーンオイルあるいはシリコーンゴムモノマーで、フィルム表面上に置かれたスペーサーの中に注入されたものであり、N2やHeなどの不活性ガスにO2、O3、N2OあるいはCO2などの活性ガスを微量混入させた混合ガスあるいはN2やHeなどの不活性ガスまたはCO2ガス雰囲気のみで加圧を続けながら光照射を続け、シリコーンオイル表面にSiO2 薄膜を形成するかあるいはシリコーンゴム表面にSiO2皮膜を形成させ、形成後は加熱した不活性ガスあるいはCO2ガスのみで加圧を行ないながら光照射を続けることにより、当該高分子溶液が硬化してメニスカスレンズを形成し、眼内レンズ、人工角膜あるいはコンタクトレンズなどとして使われることを特徴とする請求項1、2および7に記載の緻密薄膜を形成方法および装置。
  11. 前記反応容器が真空および高圧に耐える構造であり、光、熱、放射線などを入射する窓を備え、かつ、当該反応容器内を真空排気および高圧ガスや高圧液体、高圧油などを封入するためのバルブを備することを特徴とする請求項1、2および10に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
  12. 前記固体試料がプラスチック製ボトルあるいは金属製缶でありその内壁にシリコーンオイルを塗布した状態で当該プラスチック製ボトルあるいは金属製缶内壁に光、熱、放射線、プラズマ、電解、電荷あるいは触媒反応により硬質で気密性のある酸化皮膜を形成することを特徴とする請求項1および7に記載の緻密薄膜形成方法および装置。
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