JP2006219427A - 皮膚化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 清涼感がありながらも皮脂によるべたつきを持続的に抑制し、しかも皮膚の凹凸を隠す、保存安定性の良い皮膚化粧料の提供。
【解決手段】 吸水した多孔質粉体を含有し、当該粉体成分の表面が、アルキル変性シリコーンを含む粘結剤で被覆されている皮膚化粧料。
【選択図】 なし
【解決手段】 吸水した多孔質粉体を含有し、当該粉体成分の表面が、アルキル変性シリコーンを含む粘結剤で被覆されている皮膚化粧料。
【選択図】 なし
Description
本発明は、清涼感がありながらも皮脂によるべたつきを持続的に抑制し、しかも皮膚の凹凸を隠すことができるとともに、安定性に優れた皮膚化粧料に関する。
過剰の皮脂による脂性肌の悩みや、毛穴等の皮膚の凹凸が気になる人は、10代後半から20代前半に特に多く、脂っぽい肌質に対する嫌悪感や不快感、あるいは皮脂による化粧くずれやテカリに基づく不快感、さらに隠蔽性が高いことによる仕上がりの不自然さによる不快感などがある。
過剰の皮脂に対する対策としては、洗顔により皮脂を取り除く方法が主流であり、化粧くずれやテカリに対しては、メイク後の化粧直し時に、油取り紙を肌に押しつけて過剰の皮脂をとる方法や、ミスト状の化粧水を噴霧してティシュ等で取り去る方法も行われている。また、皮膚の凹凸に対しては、体質顔料を多量に配合したり、屈折率の異なる粉体を配合する方法が採られている。
過剰の皮脂に対する対策としては、洗顔により皮脂を取り除く方法が主流であり、化粧くずれやテカリに対しては、メイク後の化粧直し時に、油取り紙を肌に押しつけて過剰の皮脂をとる方法や、ミスト状の化粧水を噴霧してティシュ等で取り去る方法も行われている。また、皮膚の凹凸に対しては、体質顔料を多量に配合したり、屈折率の異なる粉体を配合する方法が採られている。
しかして、これらの方法においては、剤型が水中油型(O/W型)又は油中水型(W/O型)の乳化液状化粧料(特許文献1、特許文献2、特許文献3)や、溶融充填型油性固形化粧料(特許文献4)が用いられ、その効果の持続性の点で十分ではなく、肌質まで改善できるものではなかった。また、油剤を含有する化粧料では、チューブ等の容器で保存した場合、長期の保存において容器から油の染み出しが生じるなど、保存安定性に劣る場合がある。
特開2003−192521号公報
特開平5−178733号公報
特開平3−79669号公報
特開2000−281532号公報
本発明の目的は、清涼感がありながらも皮脂によるべたつきを持続的に抑制し、しかも皮膚の凹凸を隠すことができ、更に、保存安定性に優れた、長期の保存において容器から油の染み出しがない皮膚化粧料を提供することにある。
本発明者は、吸水した多孔質粉体を、アルキル変性シリコーンを含む粘結剤で被覆すれば、上記課題を解決した皮膚化粧料が得られることを見出した。
本発明は、吸水した多孔質粉体を含有し、当該粉体成分の表面が、アルキル変性シリコーンを含む粘結剤で被覆されている皮膚化粧料を提供するものである。
本発明の皮膚化粧料は、清涼感がありながらも皮脂によるべたつきを持続的に抑制し、脂性肌の不快感を緩和することができ、さらに、毛穴、しわ等の皮膚の凹凸を隠すものである。また、長期の保存において容器からの油の染み出しが抑制され、保存安定性に優れたものである。皮脂除去化粧料や、凹凸隠し化粧料として好適である。
本発明で用いる多孔質粉体の具体例としては、ポリアミドやポリアクリレート、ポリメタクリレート、スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー、セルロース等の有機多孔質粉体;ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム等のケイ酸金属塩;炭酸カルシウム、炭酸コバルト等の炭酸金属塩;タングステン酸カルシウム等のタングステン酸金属塩;酸化コバルト、α−酸化鉄等の金属酸化物;水和酸化鉄等の金属酸化物などのほか、シリカ(シリカゲルを含む)、ハイドロキシアパタイト、ラノリンパウダー等が挙げられる。
これらの多孔質粉体は、平均粒径3〜20μm、更には、5〜15μm、特に10〜15μmであることが好ましい。多孔質粉体は、小さすぎると皮膚化粧料ののびが悪くなり、大きすぎるときしみ感を感じるようになる。多孔質粉体としては、1個の粉体粒子中に有している細孔の平均細孔径が50Å以上であるのが好ましい。
これらの多孔質粉体は、平均粒径3〜20μm、更には、5〜15μm、特に10〜15μmであることが好ましい。多孔質粉体は、小さすぎると皮膚化粧料ののびが悪くなり、大きすぎるときしみ感を感じるようになる。多孔質粉体としては、1個の粉体粒子中に有している細孔の平均細孔径が50Å以上であるのが好ましい。
これらのうち、多孔質シリカで吸水能が50〜200mL/100gのものが好ましい。多孔質シリカは球状であっても板状であっても良い。特に、その両方を組み合わせて用いるのが好ましい。
ここで、吸水能は、機械法(JIS K6221-1982)の2枚羽根混合方式に従って測定した値で、吸油量測定器S−410(フロンテックス社製)を用いて測定される。測定方法は、粉体に水を4mL/minで滴下したときの混合トルクに応じたトーションバーのねじれ角からトルクを算出し、最大トルクの70%トルクの滴下量を吸水能とする。
ここで、吸水能は、機械法(JIS K6221-1982)の2枚羽根混合方式に従って測定した値で、吸油量測定器S−410(フロンテックス社製)を用いて測定される。測定方法は、粉体に水を4mL/minで滴下したときの混合トルクに応じたトーションバーのねじれ角からトルクを算出し、最大トルクの70%トルクの滴下量を吸水能とする。
多孔質粉体(粉体は吸水前である)は、皮膚化粧料全組成中に5〜40質量%、特に10〜30質量%含有するのが、ざらつきもなく、使用感が良好なので好ましい。
本発明においては、多孔質粉体以外の粉体を含有することができる。多孔質粉体以外の粉体としては、球状、板状、不定形のいずれであっても良い。これらは平均粒径が0.001〜30μmであることが好ましい。
球状粉体の形状は、真球状、及び球に類似する形状である。球状粉体としては、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、無水珪酸等の無機粉体;結晶セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸エステル(メチル、エチルエステル)、ナイロンパウダー、ポリビニルピロリドン等の有機粉体;シロキサン結合が三次元的に伸びた網状構造をなし、ケイ素原子1個にメチル基が結合した無機と有機との中間的構造を有するポリメチルシルセスキオキサン粉末等が挙げられる。球状粉体は、平均粒径0.1〜30μm、特に1〜20μmであるのが好ましい。球状粉体は、1種以上を用いることができ、サラサラした感触が得られるので好ましい。
板状粉体としては、タルク、雲母、カオリン、セリサイト、パール顔料等が挙げられる。板状粉体は、平均粒径0.1〜30μm、特に1〜20μmであるのが好ましい。板状粉体は、1種以上を用いることができ、化粧料の取り易さ、伸ばしやすさの点から好ましい。
更に、不定形微粒子としては、不定形微粒子無水珪酸が好ましく、平均粒径0.001〜0.01μm、特に0.001〜0.02μmのものが、きしみが生じることのない良好な使用感と、油分が分離することのない良好な安定性が得られ、好ましい。この不定形微粒子無水珪酸の粒子径は透過型電子顕微鏡によって測定される。
不定形微粒子無水珪酸としては、例えば、通常の四塩化珪素を水素・酸素炎中で加水分解して得られた、前記範囲の粒子径を有する親水性の不定形微粒子無水珪酸、前記親水性の不定形微粒子無水珪酸の表面を疎水化処理した不定形微粒子無水珪酸が挙げられる。不定形微粒子無水珪酸は、親水性であっても疎水性であってもよいが、親水性であるのが好ましい。
不定形微粒子無水珪酸としては、例えば、通常の四塩化珪素を水素・酸素炎中で加水分解して得られた、前記範囲の粒子径を有する親水性の不定形微粒子無水珪酸、前記親水性の不定形微粒子無水珪酸の表面を疎水化処理した不定形微粒子無水珪酸が挙げられる。不定形微粒子無水珪酸は、親水性であっても疎水性であってもよいが、親水性であるのが好ましい。
不定形微粒子無水珪酸としては、例えば、アエロジル200、アエロジル300、アエロジルR972、アエロジルR974、アエロジルR202、アエロジルRY200(以上、日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)等の市販品を用いることができる。
不定形微粒子無水珪酸は、皮膚化粧料全組成中に0.1〜5質量%、特に0.1〜1質量%含有するのが、特にきしみが生じることのない良好な使用感と、油分が分離することのない良好な安定性が得られ、良好な化粧持続効果が得られるので好ましい。
不定形微粒子無水珪酸は、皮膚化粧料全組成中に0.1〜5質量%、特に0.1〜1質量%含有するのが、特にきしみが生じることのない良好な使用感と、油分が分離することのない良好な安定性が得られ、良好な化粧持続効果が得られるので好ましい。
本発明においては、これら粉体表面が親水性及び疎水性のいずれであってもよい。疎水化処理の方法としては、トリメチルシリルクロライド、ヘキサメチルジシラザン等によるトリメチルシロキシ化処理;ジメチルジクロロシランによるメチル化処理;メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理;ジメチルポリシロキサン、金属石鹸等によるコーティングなどが挙げられる。
なお、本発明に用いられる粉体の平均粒径は体積平均粒径(D4)(体積分率で計算した平均粒径)を示す。測定は、レーザー回折式の粒度分布計で容易に再現性良く測定することができる。
なお、本発明に用いられる粉体の平均粒径は体積平均粒径(D4)(体積分率で計算した平均粒径)を示す。測定は、レーザー回折式の粒度分布計で容易に再現性良く測定することができる。
これらの粉体は1種以上を用いることができ、皮膚化粧料全組成中に1〜30質量%、特に4〜20質量%含有するのが、使用感、凹凸ぼかし効果の点から好ましい。
また、多孔質粉体以外の粉体と多孔質粉体の含有割合(質量比、双方の粉体の質量は、吸水前の質量である)は、皮脂除去性と使用感の両立の観点から、2:5〜3:4であるのが好ましい。
また、多孔質粉体以外の粉体と多孔質粉体の含有割合(質量比、双方の粉体の質量は、吸水前の質量である)は、皮脂除去性と使用感の両立の観点から、2:5〜3:4であるのが好ましい。
本発明においては、前記多孔質粉体に吸水させる。吸水方法は特に制限されず、多孔質粉体と、水又はその他成分を含む水とを混合し吸水させることができる。あるいは、多孔質粉体と粘結剤と混合した後、水又はその他成分を含む水とを混合し、吸水させることができる。
本発明においては、多孔質粉体を含む全粉体(全粉体は吸水前である)の吸水能が50〜150mL/100g、特に70〜130mL/100gであるのが、水分離を起こさず安定に製造できるので好ましい。吸水能は、前記と同様に測定される。
本発明で用いるアルキル変性シリコーンは、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限されない。例えば、ケイ素原子の少なくとも1つが炭素数6〜24のアルキル基で置換されているジメチルポリシロキサンが挙げられ、次の一般式で表わされるものが挙げられる。
(式中、Rは炭素数6〜24のアルキル基を示し、a及びbはそれぞれ50〜1000の数を示す)
アルキル変性シリコーンの数平均分子量は、10000〜1000000、特に10000〜500000であるのが好ましい。また、式中のRは、炭素数16〜22のアルキル基であることが好ましい。
本発明においては、アルキル変性シリコーンを用いることにより、容器からの油の染み出し抑制等についての保存安定性をより向上させることができる。
本発明においては、アルキル変性シリコーンを用いることにより、容器からの油の染み出し抑制等についての保存安定性をより向上させることができる。
アルキル変性シリコーンは、1種以上を用いることができ、皮膚化粧料全組成中に0.5〜2質量%、特に1質量%程度含有するのが、べたつきがなく使用感が良好であり、安定性により優れるので好ましい。
本発明において、多孔質粉体の表面を被覆する粘結剤は、粉体表面を被覆したときに、粉体粒子間を粘結するものであればいかなるものでも良いが、具体的には25℃で液状の油剤成分(アルキル変性シリコーンを除く)を含むことが好ましい。
このような油剤成分としては、シリコーン油、炭化水素油、エステル油、エーテル油、フッ素油等が挙げられる。
シリコーン油としては、例えば一般式(1)で表わされる低分子量の直鎖状ポリオルガノシロキサン、一般式(2)で表わされる低分子量の環状ポリシロキサン等が挙げられる。
(式中、R1は炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を示し、全てのR1は同一であっても相違していても良い。mは0〜100000の数を示す)
(式中、R1は、前記と同じ意味を示し、nは4〜6の数を示す)
直鎖状オルガノポリシロキサンとしては、炭素数が1〜5のアルキル基を有する直鎖状アルキルポリシロキサン、炭素数が1〜5のアルキル基及び炭素数が6〜10のアリール基を有する直鎖状アルキルアリールポリシロキサン等が挙げられ、具体的には、直鎖状ジメチルポリシロキサン、直鎖状メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。これら直鎖状オルガノポリシロキサンのうち、mが0〜100(粘度100mm2/s以下)のもの、特に、mが2〜50のものが、感触の点から好ましい。
環状ポリシロキサンとしては、炭素数が1〜5のアルキル基を置換基として有する4〜6員環の環状シロキサンが挙げられ、具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
環状ポリシロキサンとしては、炭素数が1〜5のアルキル基を置換基として有する4〜6員環の環状シロキサンが挙げられ、具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、スクワラン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ポリブテン等が挙げられる。
また、エステル油としては、例えば、サフラワー油、大豆油、ブドウ種子油、ゴマ油、小麦胚芽油、アボガド油、オリブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、メドフォーム油等の植物性油;ミンク油、タートル油、液状ラノリン等の動物性油;ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル等の低級アルコールの脂肪酸エステル;イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、2-エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル等の高級アルコールの脂肪酸エステル;リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸セチル等の高級アルコールのオキシ酸エステル;トリカプリル酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジイソステアリン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール等の多価アルコールの脂肪酸エステルなどが挙げられる。
エーテル油としては、ドデシルジメチルブチルエーテル、セチルジメチルブチルエーテルなどが挙げられ、フッ素油としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン等が挙げられる。
これらの油剤成分は、1種以上を用いることができ、皮膚化粧料全組成中に35〜60質量%、特に40〜55質量%含有するのが好ましい。
本発明においては、粘結剤として、更に架橋型オルガノポリシロキサンを用いることにより、より優れた効果を得ることができる。
架橋型オルガノポリシロキサンとしては、例えば架橋型アルキルアリールポリシロキサン、架橋型アルキルポリシロキサンが挙げられる。架橋型アルキルアリールポリシロキサンとしては、例えば炭素数1〜5のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基を有する架橋型オルガノポリシロキサンが挙げられ、具体的には、例えば架橋型メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。架橋型アルキルポリシロキサンとしては、例えば炭素数1〜5のアルキル基を有する架橋型ジアルキルポリシロキサンが挙げられ、具体的には、例えば架橋型ジメチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
また、架橋型オルガノポリシロキサンとして、例えば、デカメチルシクロペンタシロキサンと架橋型オルガノポリシロキサンとの混合物であるペースト状のKSG15、低粘度ジメチルポリシロキサンと架橋型オルガノポリシロキサンとの混合物であるペースト状のKSG16、メチルフェニルポリシロキサンと架橋型オルガノポリシロキサンとの混合物であるペースト状のKSG18(以上、信越化学工業社製)等の市販品を使用することもできる。
架橋型オルガノポリシロキサンは、油をゲル化する能力に優れ、皮膚を乾燥させることなく、好ましい化粧品特性を付与することができる。この架橋型オルガノポリシロキサンによって得られる組成物は、用いて心地よく、ソフトであり、触ってもべたつかない。ソフトなのは、一つは架橋型オルガノポリシロキサンの組織構造によるものであり、もう一つは、オイルを閉じこめるマイクロスポンジに匹敵する特性によるものである。
架橋型オルガノポリシロキサンは、皮膚化粧料全組成中に0.6〜9質量%、特に0.9〜6.3質量%含有するのがべたつきのない使用感の点から好ましい。
本発明においては、粘結剤として、アルキル変性シリコーン、架橋型オルガノポリシロキサンと油剤(アルキル変性シリコーンを除く)、特に揮発性シリコーン及び/又は不揮発性液状油を用いることにより、より優れた効果を得ることができる。
本発明においては、粘結剤として、アルキル変性シリコーン、架橋型オルガノポリシロキサンと油剤(アルキル変性シリコーンを除く)、特に揮発性シリコーン及び/又は不揮発性液状油を用いることにより、より優れた効果を得ることができる。
また、多孔質粉体を含む全粉体(全粉体は吸水前の質量である)と、全粘結剤の含有割合(質量比)は、使用感の観点から、1:1〜3:5であるのが好ましい。
本発明の皮膚化粧料は、前記成分のほか、使用目的等により、半固形状の炭化水素類、エステル類、動植物油脂、高級脂肪酸類、高級アルコール類、各種高分子樹脂類、多価アルコール、保湿剤、紫外線吸収剤、色素、パール剤、体質顔料、増粘剤、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤、細胞間脂質、ビタミン類、抗炎症剤、香料、その他の薬剤等を含有することができる。
本発明の皮膚化粧料は、皮膚に塗布したときの感触及び多孔質粉体の吸水能の点から、水を皮膚化粧料全組成中に10〜20質量%、特に12〜18質量%含有するのが好ましい。水を加えることにより、さっぱり感及び清涼感を得ることができる。
本発明の皮膚化粧料は、例えば、全粉体を混合し、一定量又は全量の水を含浸させた後、粘結剤を添加して混練し、必要に応じて更に水を添加して混練することにより、製造することができる。なお、粘結剤中には、水を含まないのが好ましい。
本発明の皮膚化粧料は、粉体粒子同士が粘結剤で粘結され、適度な粘度を有し、且つ、一定の形状を保つことができるものである。
本発明の皮膚化粧料は、25℃において、B8R型粘度計で5rpmにて測定したときの粘度が100〜4000Pa・s、特に300〜3000Pa・s、更に500〜2000Pa・sであるのが好ましい。
本発明の皮膚化粧料は、皮脂除去効果及び凹凸隠し効果に優れるので、皮脂除去用、凹凸隠し用として好適である。
実施例1
表1に示す組成の皮膚化粧料を、下記製造方法にて製造し、各化粧料を使用したときののび、つき、べたつきのなさ、きしみ、さらさら感、化粧持続性、毛穴ぼかし効果及び安定性を評価した。結果を表1に併せて示す。
表1に示す組成の皮膚化粧料を、下記製造方法にて製造し、各化粧料を使用したときののび、つき、べたつきのなさ、きしみ、さらさら感、化粧持続性、毛穴ぼかし効果及び安定性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(化粧料の製造方法)
粉体を攪拌しながら水相成分を添加する。粉体が水相成分を全て吸水し、テスターで通電しないことを確認した後、この混合粉体に粘結剤を添加して混練し、皮膚化粧料を得た。なお、得られた皮膚化粧料もテスターで通電しないことを確認した。
粉体を攪拌しながら水相成分を添加する。粉体が水相成分を全て吸水し、テスターで通電しないことを確認した後、この混合粉体に粘結剤を添加して混練し、皮膚化粧料を得た。なお、得られた皮膚化粧料もテスターで通電しないことを確認した。
(評価方法)
(1)のび、つき、べたつきのなさ、きしみ、さらさら感、化粧持続性及び毛穴ぼかし効果:
専門パネラー10名により、各化粧料を使用したときののび、つき(均一に伸びてむらづきにならない)、べたつきのなさ、きしみ、さらさら感、化粧持続性、毛穴ぼかし効果及び総合評価について、1点から5点の5段階の官能評価を行い、その平均点を求め、以下の基準で判定した。
◎:平均点が4.5〜5.0。
〇:平均点が3.5〜4.4。
△:平均点が2.5〜3.4。
×:平均点が1.5〜2.4。
××:平均点が1.0〜1.4。
(1)のび、つき、べたつきのなさ、きしみ、さらさら感、化粧持続性及び毛穴ぼかし効果:
専門パネラー10名により、各化粧料を使用したときののび、つき(均一に伸びてむらづきにならない)、べたつきのなさ、きしみ、さらさら感、化粧持続性、毛穴ぼかし効果及び総合評価について、1点から5点の5段階の官能評価を行い、その平均点を求め、以下の基準で判定した。
◎:平均点が4.5〜5.0。
〇:平均点が3.5〜4.4。
△:平均点が2.5〜3.4。
×:平均点が1.5〜2.4。
××:平均点が1.0〜1.4。
(2)安定性:
各化粧料をチューブ(ねじで栓がされてある)に充填し、50℃で1ケ月間保存した。その後、チューブの口から油が染み出していることが確認された場合には「×」、確認されない場合には「○」で示した。
各化粧料をチューブ(ねじで栓がされてある)に充填し、50℃で1ケ月間保存した。その後、チューブの口から油が染み出していることが確認された場合には「×」、確認されない場合には「○」で示した。
Claims (6)
- 吸水した多孔質粉体を含有し、当該粉体成分の表面が、アルキル変性シリコーンを含む粘結剤で被覆されている皮膚化粧料。
- 粘結剤が更に油剤成分(アルキル変性シリコーンを除く)を含むものである請求項1記載の皮膚化粧料。
- 粘結剤が、更に架橋型オルガノポリシロキサンを含む油剤成分である請求項1又は2記載の皮膚化粧料。
- 多孔質粉体を含む全粉体(全粉体は、吸水前の質量である)と全粘結剤の質量比が、1:1〜3:5である請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
- 多孔質粉体を含む全粉体(全粉体は吸水前である)の吸水能が50〜150mL/100gである請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
- 皮脂除去又は凹凸隠し化粧料である請求項1〜5のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
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- 2005-02-10 JP JP2005034600A patent/JP2006219427A/ja active Pending
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