JP2006217909A - 抗酸菌属細菌の検出方法およびそのキット - Google Patents

抗酸菌属細菌の検出方法およびそのキット Download PDF

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Abstract

【課題】 抗酸菌属の細菌を迅速かつ簡便に検出または菌種同定するためのオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドを利用した抗酸菌属細菌の検出方法および検出キットを提供すること。
【解決手段】 マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、かつ特定の配列を有する塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、抗酸菌(マイコバクテリウム)属の細菌を迅速かつ簡便に検出または菌種同定するためのオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドを利用した抗酸菌属細菌の検出方法および検出キットに関する
わが国において、長年、大きな死亡原因の一つであった結核は、生活環境衛生の改善や化学療法の進歩により患者数は激減しているが、現在でも全世界で年間800万人の患者が発生し、毎年約300万人が死亡している。また、最近では、免疫を持たない若年層の集団感染や、流行期に結核菌に感染した菌保有者が加齢と体力の低下に伴い、突然、結核を発症するといった問題が懸念されている。また、非定型抗酸菌と称される菌による感染症は増加傾向にあり、特にMycobacterium avium complex(MAC)感染症は、難治性であり、AIDS患者の日和見感染として問題視されている。
それ故、結核症および非定型抗酸菌症の診断及び治療は、臨床上きわめて重要である。ヒト型結核菌(Mycobacterium tuberculosis)は病状が重篤であるが、ストレプトマイシン、リファンピシン、エタンブトール等の抗生物質が有効なため、早期に治療開始する必要がある。感染源が患者であり、飛沫感染等により経気道的に感染するため、流行を抑えるためにも早期の診断は重要である。また、非定型抗酸菌症の病像には特異性がなく、また菌種により化学療法の効果が異なるため、早期の診断および治療が求められている。
従来、結核菌の検査は培養法により行われてきた。一般的には、小川培地で分離培養し、培地上の性状(増殖速度、温度、コロニーの形状や色素産生など)、ナイアシンテスト、硝酸還元試験、耐熱性カタラーゼ試験、ツイーン80水解試験などの生化学的性状で菌種の同定が行われている。しかし、抗酸菌は増殖が遅く、上記の検査を行うには1ヶ月以上要する。
また、ヒト型結核菌が産生するタンパク質を抗原抗体反応で検出する方法も開発されたが、感度的に問題があるため、菌を培養することが必要であることは変わりなかった。
最近、遺伝子を用いた最近の迅速同定法が開発されており、結核菌および抗酸菌の検出及び同定にも、これらの技術が応用されている。例えば、核酸を用いる菌株の同定キットとして、「アキュプローブ」(極東製薬)、「DDHマイコバクテリウム」(極東製薬)が開発されている。しかしながら、これらのキットは、やはり菌を培養することが必要とされている。
培養を必要としない菌株の同定キットとしては、核酸増幅法を用いた「DNAプローブ『RG』-MTD」(富士レビオ)、「アンプリコアマイコバクテリウム」(ロシュ・ダイアグノスティクス社)などが開発されている。これらのキットを用いれば、喀痰等の臨床検体から約1日で結核菌を検出同定できる。
しかし、これらの遺伝子診断法にも、問題点が存在する。これらのキットは1日で検出同定できるが、実際の臨床の現場を考えると、患者が病院に来訪してから帰るまでの間に結果が出ることが望ましい。具体的には、半日以内と考えられる。それ故、更なる迅速化が必要である。
また、検出系が化学発光であったり、自動機が大掛かりであったりするため、初期の設備投資および1検査あたりのコストがかかりすぎるという問題点もある。そのため、安価に検査を行うことは遺伝子診断法における大きな課題と考えられる。
本発明の目的は、抗酸菌属の細菌を迅速かつ簡便に検出または菌種同定するためのオリゴヌクレオチド、該オリゴヌクレオチドを利用した抗酸菌属細菌の検出方法および検出キットを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決することを目的として、抗酸菌属の細菌の16SrRNA(リポゾーマルRNA)遺伝子に関して鋭意検討を重ねた結果、抗酸菌属細菌の検出または菌種同定に適した塩基配列を見つけ出し、それを用いた検出法を確立することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、かつ配列番号1に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法;マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法;並びに配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号3における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法が提供される。ここで用いるのに特に好ましい核酸増幅用プライマーは、配列番号10又は14に記載の塩基配列からなるプライマーである。
さらに本発明によれば、マイコバクテリウム・アビウム菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号4に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・アビウム菌の同定方法;マイコバクテリウム・アビウム菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号5に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・アビウム菌の同定方法;並びに配列番号6に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号6における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・アビウム菌の同定方法が提供される。ここで用いるのに特に好ましい核酸増幅用プライマーは、配列番号11、15、16又は17に記載の塩基配列からなるプライマーである。
さらに本発明によれば、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号7に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定方法;マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号8に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定方法;並びに配列番号9に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号9における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定方法が提供される。ここで用いるのに特に好ましい核酸増幅用プライマーは、配列番号12、18又は19に記載の塩基配列からなるプライマーである。
さらに本発明によれば、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、かつ配列番号23に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定方法;マイコバクテリウム・カンサシイ菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号24に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定方法;並びに配列番号25に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号25における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定方法が提供される。ここで用いるのに特に好ましい核酸増幅用プライマーは、配列番号26又は27に記載の塩基配列からなるプライマーである。
好ましくは、核酸増幅反応時の副反応生成物を検出することができる。
好ましくは、核酸増幅反応時の副反応生成物はピロリン酸である。
好ましくは、乾式分析素子を用いてピロリン酸の検出を行う。
さらに本発明によれば、配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号3における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマーが提供される。
さらに本発明によれば、配列番号6に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号6における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・アビウム菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマーが提供される。
さらに本発明によれば、配列番号9に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号9における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマーが提供される。
さらに本発明によれば、配列番号25に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号25における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・カンサシイ菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマーが提供される。
さらに本発明によれば、上記した少なくとも一種の核酸増幅用プライマー、少なくとも一種のデオキシヌクレオシド3リン酸、少なくとも一種のポリメラーゼ、及び乾式分析素子を含む、抗酸菌属検出用キットが提供される。
本発明によれば、抗酸菌属の細菌を迅速かつ簡便に検出または菌種同定することが可能になった。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の抗酸菌属の検出方法は、各菌種に特異的な配列を3'末端に有するプライマーを用いることを特徴とする。本発明の方法を利用することにより、抗酸菌属を同定することが可能である。本発明の方法の好ましい形態では、各菌に特異的なプライマーを用いて核酸増幅反応を行わせ、その伸長反応の有無を検出する。検出する方法の具体例として、電気泳動、質量分析、液体クロマトグラフィー等の増幅産物を直接測定する方法や、ポリメラーゼ伸長反応の際、生成するピロリン酸を検出する方法が挙げられる。
本発明に係る抗酸菌属の同定方法の第一の好ましい形態を以下に説明する。
菌特異的なプライマーを配列表に示す配列の少なくとも3塩基を3'末端に含むよう設定する。プライマーを2本以上設定する場合、1本がその部位であればよい。そして、上記プライマーを用いてポリメラーゼ伸長反応を行わせる。
実際に伸長反応が起きたか否かは、ピロ燐酸を検出することで行うことが好ましい。より好ましくは、キサントシンまたはイノシン、ピロホスファターゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ及び発色剤を含有する試薬層を備えることを特徴とするピロ燐酸定量用乾式分析素子を用いて、ピロ燐酸を検出することができる。このようなピロ燐酸定量用乾式分析素子を用いれば、5分で検出することが可能となる。
(A)本発明で用いる核酸増幅用プライマー
本発明において使用する各抗酸菌に特異的と特異的なプライマーは、16SrRNA遺伝子配列の中で、各種間の遺伝子配列が異なる可変領域(およそ130番目から200番目)である。本発明で使用するプライマーの好ましい塩基数は5〜60塩基である。特に好ましくは15〜40塩基である。
さらに、本発明で使用するプライマーは、3'末端に各菌種で異なる配列を有するように設計されている。これは、プライマーの起点とする伸長反応がプライマー3'末端と鋳型のマッチングに強く依存することを利用したものである。(Kwok S. et al.:Nucleic Acids Res 18,999-1005(1990),Huang M.M. et al.:Nucleic Acids Res. 20,4567-4573(1992))つまり、検体の遺伝子型と一致した場合にのみ伸長反応が起きることを利用し、増幅反応が起きたか否かで細菌の同定を行う方法である。この方法に基づけば、増幅反応で菌種の区別ができ、検出にかける時間は少なくて済む。
本発明で用いることができる核酸増幅用プライマーのさらに好ましい例を以下に記載する。
マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定のための核酸増幅用プライマーとしては、配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号3における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを使用することが好ましい。このようなプライマーの具体例としては、ataccggataggaccacg(配列番号10)、taccggataggaccac(配列番号14)、及びcggataggaccacgggat(配列番号20)などが挙げられる。
マイコバクテリウム・アビウム菌の同定のための核酸増幅用プライマーとしては、配列番号6に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号6における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを使用することが好ましい。このようなプライマーの具体例としては、ataccggataggacctca (配列番号11)、ataccggataggacctcaa(配列番号15)、taccggataggacctca(配列番号16)、taccggataggacctcaa(配列番号17)、及びtaccggataggacctcaagac(配列番号21)などが挙げられる。
マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定のための核酸増幅用プライマーとしては、配列番号9に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号9における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを使用することが好ましい。このようなプライマーの具体例としては、aataccggataggaccttt(配列番号12)、ataccggataggaccttta(配列番号18)、taccggataggaccttta(配列番号19)、及びataccggataggacctttagg(配列番号22)などが挙げられる。
マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定のための核酸増幅用プライマーとしては、配列番号25に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号25における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを使用することが好ましい。このようなプライマーの具体例としては、ataccggataggaccacttg(配列番号26)、及びtaccggataggaccacttg (配列番号27)などが挙げられる。
16SrRNAの可変領域を用いた、マイコバクテリウム属の細菌の検出は、例えば、特許第2675723号に示されている。しかしながら、この方法は、まず、抗酸菌属共通のプライマーで増幅した後、各菌種特異的プローブを用いてハイブリダイゼーションにより検出を行っている。この方法は、増幅と同じ時間が検出でも必要とされるとともに、操作が煩雑である。
(B)核酸の増幅方法
本発明の方法で行う核酸の増幅には、これまで開発されてきた各種の方法を使用することができる。本発明で用いることができる核酸増幅法としては、PCR(特公平4−67960号、特公平4−67957号)、LCR(特開平5−2934号)、SDA(Strand Displacement Amplification:特開平5−130870号)、RCA(Rolling Circle Amplification:Proc.Natl.Acad.Sci, Vol.92, 4641-4645 (1995))、ICAN(Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic Acids)、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification of DNA;Bio Industry, 第18巻、2号(2001))、NASBA(Nucleic acid Sequence-based Amplification method; Nature, 350, 91 (1991))、及びTMA(Transcription mediated amplification method; J.Clin Microbiol.第31巻、3270(1993))等が挙げられる。
上記核酸の増幅法で最も一般的で普及している方法はPCR(ポリメラーゼチェーンリアクション)法である。PCR法では、反応液の温度の上げ下げを周期的にコントロールすることにより、変性(核酸断片を2本鎖から1本鎖に変性する工程)→アニーリング(1本鎖に変性した核酸断片にプライマーをハイブイリダイズさせる工程)→ポリメラーゼ(TaqDNAポリメラーゼ)伸長反応→ディネイチャーの周期的な工程を繰り返すことで、ターゲット核酸断片の目的部分を増幅する方法である。最終的に、ターゲット核酸断片の目的部位は初期量の100万倍にも増幅し得る。
LCR(特開平5−2934号)は、一本鎖DNAに2本の相補的なオリゴヌクレオチドプローブ鎖をend-to-tailに結合させて、耐熱性リガーゼで2本のオリゴヌクレオチド鎖間のニックを封じる。その結合したDNA鎖が変性で遊離し、また鋳型となり、増幅するという方法である。プローブ配列を工夫し、増幅が起きたか否かでSNP判定することができる。また、LCRを改良して、2つのプライマー間にギャップを設定し、その間をポリメラーゼで埋める方法(Gap-LCR:Nucleic Acids Research、第23巻、4号、675(1995))も開発されている。
SDA(Strand Displacement Amplification:特開平5−130870号)は、エクソヌクレアーゼを用いたサイクリングアッセイ法であり、ポリメラーゼ伸長反応を利用したターゲット核酸断片の目的部位の増幅法の一つである。この方法は、ターゲット核酸断片の目的部位に特異的にハイブリダイゼーションしたプライマーを起点としたポリメラーゼ伸長反応とともに、5’→3’エクソヌクレアーゼを作用させて、プライマーを逆方向から分解する方法である。分解したプライマーの代わりに新たなプライマーがハイブリダイゼーションし、再度DNAポリメラーゼによる伸長反応が進行する。このポリメラーゼによる伸長反応と、この先に伸長した鎖を外すエクソヌクレアーゼによる分解反応が順次、周期的に繰り返される。ここで、ポリメラーゼによる伸長反応とエクソヌクレアーゼによる分解反応は等温条件で実施することが可能である。
LAMP法は、近年開発されたターゲット核酸断片の目的部位の増幅法である。この方法は、ターゲット核酸断片の少なくとも6箇所の特定部位を相補的に認識する少なくとも4種のプライマーと、5’→3’方向へのヌクレアーゼ活性がなく、かつ鋳型上の2本鎖DNAを1本鎖DNAとして遊離させながら伸長反応を触媒する鎖置換型のBstDNAポリメラーゼを使用することで、等温条件でターゲット核酸断片の目的部位を、特別な構造として増幅する方法である。
ICAN法も、近年開発されたターゲット核酸断片の目的部位の増幅法である。RNA−DNAキメラプライマー、鎖置換活性と鋳型交換活性を有するDNAポリメラーゼ、RNaseHを用いる等温の遺伝子増幅法である。キメラプライマーが鋳型と結合した後、DNAポリメラーゼにより相補鎖が合成される。その後、RNaseHがキメラプライマー由来のRNA部分を切断し、切断部分から鎖置換反応と鋳型交換反応を伴った伸長反応が起きるこの反応が繰り返し起こることにより遺伝子が増幅される。
(C)検出
本発明の方法は、菌種同定を行うことが可能な核酸増幅用プライマーを用いているので、検出手段は、増幅産物量が定量できるものであれば特に制限されない。
検出法としては、電気泳動、液体クロマトグラフィー、質量分析計などの生成産物を直接測定する方法や、あるいはポリメラーゼ反応の結果生じるピロリン酸等を検出する方法も含まれる。定量性を考慮すれば、好ましくはピロリン酸を定量することによる検出法であり、簡便性を考慮すると、乾式分析素子を用いてピロリン酸を定量する方法がさらに好ましい。
従来からピロ燐酸(PPi)の検出法としては、式1に示された方法が知られている。この方法では、ピロ燐酸(PPi)をスルフリラーゼによりアデノシン3燐酸(ATP)に変換し、アデノシン3燐酸がルシフェラーゼによりルシフェリンに作用して生じる発光を検出する。そのため、この方法でピロ燐酸(PPi)を検出するには発光を測定できる装置が必要である。
Figure 2006217909
本発明に適したピロ燐酸の検出方法は式2または式3に示した方法である。式2または式3に示した方法は、ピロ燐酸(PPi)をピロホスファターゼで無機燐(Pi)に変換し、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)により無機燐(Pi)をキサントシンまたはイノシンと反応させ、生じたキサンチンまたはヒポキサンチンをキサンチンオキシダーゼ(XOD)により酸化して尿酸を生成させ、この酸化過程で生じる過酸化水素(H22)を用いてペルオキシダーゼ(POD)により発色剤(色素前駆体)を発色させ、これを比色するものである。これら式2または式3に示した方法では結果を比色で検出できるため、目視または簡単な比色測定装置を用いてピロ燐酸(PPi)の検出が可能である。
式2及び式3:
Figure 2006217909
Figure 2006217909
ピロホスファターゼ(EC3,6,1,1)プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP,EC2.4.2.1)、キサンチンオキシダーゼ(XOD,EC1.2.3.2)及びペルオキシダーゼ(POD,EC1.11.1.7)は市販のものを使用することができる。発色剤(すなわち色素前駆体)は、過酸化水素とペルオキシダーゼ(POD)により色素を生成させるものであればよく、例えば、ロイコ色素の酸化によって色素を生成する組成物(例、米国特許4,089,747等に記載のトリアリールイミダゾールロイコ色素、特開昭59−193352号公報(EP 0122641A)等に記載のジアリールイミダゾーロイコ色素);酸化されたときに他の化合物とカップリングにより色素を生成する化合物を含む組成物(例えば4−アミノアンチピリン類とフェノール類又はナフトール類)などを使用することができる。
(D)乾式分析素子
本発明において使用することのできる乾式分析素子は、一層または複数層の機能層からなる分析素子であって、その少なくとも一層(または複数の層に渡って)に検出試薬を含有させ、層内での反応により生じた生成色素を、分析素子の外から反射光あるいは透過光により比色定量するものである。
このような乾式分析素子を用いて定量分析するには、液体試料を展開層の表面に一定量点着する。展開層で展開された液体試料は試薬層に達し、ここで試薬と反応し、発色する。点着後、乾式分析素子を適当な時間、一定温度に保って(インクベーション)発色反応を充分に進行させた後、例えば透明支持体側から照明光を試薬層に照射し、特定波長域で反射光量を測定して反射光学濃度を求め、予め求めておいた検量線に基づいて定量分析を行う。
乾式分析素子においては、検出を行うまでは乾燥状態で貯蔵・保管されるため、試薬を用時調製する必要がなく、また一般に乾燥状態の方が試薬の安定性が高いことから、試薬溶液を用時調製しなければならないいわゆる湿式法より簡便性、迅速性に優れている。また、微量の液体試料で、精度の高い検査を迅速に行うことができる検査方法としても優れている。
(E)ピロ燐酸定量用乾式分析素子
本発明で使用することのできるピロ燐酸定量用乾式分析素子は、公知の多種の乾式分析素子と同様の層構成とすることができる。乾式分析素子は、前記(C)項(検出)における、式2または式3の反応を行うための試薬の他、支持体、展開層、検出層、光遮蔽層、接着層、吸水層、下塗り層その他の層を含む多重層としてもよい。このような乾式分析素子として、例えば特開昭49−53888号公報(対応米国特許3,992,158)、特開昭51−40191号公報(対応米国特許4,042,335)、及び特開昭55−164356号公報(対応米国特許4,292,272)、特開昭61−4959号公報(対応EPC公開特許0166365A)の各明細書に開示されたものがある。
本発明で用いることができる乾式分析素子としては、ピロ燐酸を無機燐に変換する試薬、および無機燐の量に応じた発色反応を行う試薬群を含有する試薬層を備えるピロ燐酸定量用乾式分析素子が挙げられる。
このピロ燐酸定量用乾式分析素子においては、ピロホスファターゼを用いて酵素的にピロ燐酸(PPi)を無機燐(Pi)に変換するまでは本明細書中上記した通り行うことができ、それ以降は、生化学検査分野で既知の以下に述べる「無機燐の定量法」(及びそれらに用いられる各反応の組み合わせ)を用いることにより、無機燐(Pi)の量に応じた発色反応を行うことができる。
なお、「無機燐」を表記する場合、燐酸(燐酸イオン)として、「Pi」と表記する場合と「HPO4 2-、H2PO4 1-」と表記する両方の場合がある。以下に示す反応の例では、「Pi」として表記するが、同じ反応式に対して「HPO4 2-」と表記する場合もある。
無機燐の定量法としては酵素法と燐モリブテン酸塩法が知られている。以下、無機燐の定量法としての酵素法と燐モリブテン酸塩法について説明する。
A.酵素法
Piを定量検出するための一連の反応における最後の「呈色反応」に用いる酵素に応じて、ペルオキシダーゼ(POD)を用いる方法とグルコース−6−燐酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)を用いる方法がある。以下、これらの方法の具体例を説明する。
(1)ペルオキシダーゼ(POD)を用いる方法の例
(1−1)
無機燐(Pi)を、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)により、イノシンと反応させ、生じたヒポキサンチンをキサンチンオキシダーゼ(XOD)により酸化して尿酸を生成する。この酸化過程で生じる過酸化水素(H22)を用いて、ペルオキシダーゼ(POD)により、4−アミノアンチピリン(4−AA)とフェノールとを酸化縮合させてキノンイミン色素を形成し、これを比色する。
(1−2)
無機燐(Pi)、コカルボキシラーゼ(TPP)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、Mg2+の存在下で、ピルビン酸をピルビン酸オキシダーゼ(POP)により酸化してアセチル酢酸を生成する。この酸化過程で生じる過酸化水素(H22)を用いて、上記(1−1)の場合と同様に、ペルオキシダーゼ(POD)により、4−アミノアンチピリン(4−AA)とフェノールとを酸化縮合させてキノンイミン色素を形成し、これを比色する。
なお、上記の(1−1)および(1−2)における最後の呈色反応は、過酸化水素の検出試薬として既知の「Trinder試薬」を使用して行うことができる。この反応で、フェノールは「水素供与体」として働く。「水素供与体」として用いるフェノールは古典的で、現在は改良された様々な「水素供与体」が使用されている。このような水素供与体の具体例としては、N−エチル−N−スルホプロピル−m−アニリジン、N−エチル−N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−アニリジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメチルアニリン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン、及びN−スルホプロピルアニリンなどが挙げられる。
(2)グルコース−6−燐酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)を用いる方法
(2−1)
無機燐(Pi)とグリコーゲンとをホスホリラーゼを用いて反応させ、グルコース−1−燐酸(G−1−P)を生成させる。生じたグルコース−1−燐酸をホスホグルコムターゼ(PGM)により、グルコース−6−燐酸(G−6−P)にする。グルコース−6−燐酸とニコチアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)との存在下、グルコース−6−燐酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)により、NADを還元してNADHにし、これを比色する。
(2−2)
無機燐(Pi)とマルトースとをマルトースホスホリラーゼ(MP)を用いて反応させ、グルコース−1−燐酸(G−1−P)を反応させる。以下、上記(2−1)と同様に、生じたグルコース−1−燐酸をホスホグルコムターゼ(PGM)により、グルコース−6−燐酸(G−6−P)にする。グルコース−6−燐酸とニコチアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)との存在下、グルコース−6−燐酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)により、NADを還元してNADHにし、これを比色する。
B.燐モリブテン酸塩法
酸性下で無機燐(燐酸塩)と水溶性モリブテン酸イオンとを錯化させた「燐モリブテン酸塩(H3[PO4Mo1236])を直接定量する「直接法」と、上記直接法の反応に続いて、還元剤により、Mo(IV)からMo(III)として、モリブテン青(Mo(III))を定量する「還元法」とがある。水溶性モリブテン酸イオンの例としては、モリブテン酸アルミニウム、モリブテン酸カドミウム、モリブテン酸カルシウム、モリブテン酸バリウム、モリブテン酸リチウム、モリブテン酸カリウム、モリブテン酸ナトリウム、モリブテン酸アンモニウムなどが挙げられる。還元法で使用される代表的な還元剤の例としては、1,2,4アミノナフトールスルホン酸、硫酸第一鉄アンモニウム、塩化第一鉄、塩化第一スズ−ヒドラジン、硫酸−p−メチルアミノフェノール、N,N−ジメチル−フェニレンジアミン、アスコルピン酸、マラカイトグリーンなどが挙げられる。
光透過性水不透過性支持体を用いる場合の乾式分析素子は、実用的に次のような構成を取り得る。ただし、本発明の内容はこれに限定されない。
(1) 支持体上に試薬層を有するもの。
(2) 支持体上に検出層、試薬層をこの順に有するもの。
(3) 支持体上に検出層、光反射層、試薬層をこの順に有するもの。
(4) 支持体上に第2試薬層、光反射層、第1試薬層をこの順に有するもの。
(5) 支持体上に検出層、第2試薬層、光反射層、第1試薬層をこの順に有するもの。
上記(1)ないし(3)において試薬層は異なる複数の層から成ってもよい。例えば第1試薬層には、式2または式3に示すピロホスファターゼ反応に必要な酵素ピロホスファターゼ、PNP反応に必要な基質キサントシンまたは基質イノシンと酵素PNPを、第2試薬層には、式2または式3に示すXOD反応に必要な酵素XODを、そして第3試薬層には、式2または式3に示すPOD反応に必要な酵素PODと発色色素(色素前駆体)を、それぞれ含有させてもよい。あるいは試薬層を2層として、第1試薬層ではピロホスファターゼ反応とPNP反応を、第2試薬層ではXOD反応とPOD反応を進行させてもよい。又は、第1試薬層ではピロホスファターゼ反応とPNP反応とXOD反応を、第2試薬層でPOD反応を進行させてもよい。
なお支持体と試薬層又は検出層との間には吸水層を設けてもよい。また各層の間には濾過層を設けてもよい。また試薬層の上には展開層を設けてもよく、その間に接着層を設けてもよい。
支持体は光不透過性(不透明)、光半透過性(半透明)、光透過性(透明)のいずれのものも用いることができるが、一般的には光透過性で水不透過性の支持体が好ましい。光透過性水不透過性支持体の材料として好ましいものはポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンである。親水性層を強固に接着させるため通常、下塗り層を設けるか、親水化処理を施す。
試薬層として多孔性層を用いる場合、その多孔性媒体は繊維質であってもよいし、非繊維質であってもよい。繊維質材料としては、例えば濾紙、不織布、織物布地(例えば平織り布地)、編物布地(例えばトリコット編物布地)、ガラス繊維濾紙等を用いることができる。非繊維質材料としては特開昭49−53888号公報等に記載の酢酸セルロースなどからなるメンブランフイルター、特開昭49−53888号公報、特開昭55−90859号公報(対応米国特許4,258,001)特開昭58−70163号公報(対応米国特許4,486,537)等に記載の無機物又は有機物微粒子からなる連続空隙含有粒状構造物層等のいずれでもよい。特開昭61−4959号公報(対応欧州公開EP 0166365A)、特開昭62−116258号公報、特開昭62−138756号公報(対応欧州公開EP 0226465A)、特開昭62−138757号公報(対応欧州公開EP 0226465A)、特開昭62−138758号公報(対応欧州公開EP 0226465A)等に記載の部分接着された複数の多孔性層の積層物も好適である。
多孔性層は、供給される液体の量にほぼ比例した面積に液体を展開する、いわゆる計量作用を有する展開層であってもよい。展開層としては、これらのうち織物布地、編物布地などが好ましい。織物布地などは特開昭57−66359号公報に記載されたようなグロー放電処理をしてもよい。展開層には、展開面積、展開速度等を調節するため特開昭60−222770号公報(対応:EP 0162301A)、特開昭63−219397号公報(対応西独特許公開DE 3717913A)、特開昭63−112999号公報(対応:DE 3717913A)、特開昭62−182652号公報(対応:DE 3717913A)に記載したような親水性高分子あるいは界面活性剤を含有させてもよい。
例えば紙、布、高分子からなる多孔質膜等に本発明の試薬を予め含浸又は塗布した後、支持体上に設けた他の水浸透性層、例えば検出層の上に、特開昭55−1645356号公報のような方法で接着させるのも有用な方法である。
こうして作られる試薬層の厚さは特に制限されないが、塗布層として設ける場合には、1μm〜50μm程度、好ましくは2μm〜30μmの範囲が適当である。ラミネートによる積層など、塗布以外の方法による場合、厚さは数十μmから数百μmの範囲で大きく変化し得る。
親水性ポリマーバインダーからなる水浸透性層で試薬層を構成する場合、使用できる親水性ポリマーとしては、例えば、以下のものがある。ゼラチン及びこれらの誘導体(例えばフタル化ゼラチン)、セルロース誘導体(例えばヒドロキシエチルセルロース)、アガロース、アルギン酸ナトリウム、アクリルアミド共重合体やメタアクリルアミド共重合体(例えば、アクリルアミド又はメタアクリルアミドと各種ビニル性モニマーとの共重合体)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸と各種ビニル性モノマーとの共重合体などである。
親水性ポリマーバインダーで構成される試薬層は、特公昭53−21677号公報(対応米国特許3,992,158)、特開昭55−164356号公報(対応米国特許4,292,272)、特開昭54−101398号公報(対応米国特許4,132,528)等の明細書に記載の方法に従って本発明の試薬組成物と親水性ポリマーを含む水溶液又は水分散液を支持体又は検出層等の他の層の上に塗布し乾燥することにより設けることができる。親水性ポリマーをバインダーとする試薬層の乾燥時の厚さは約2μm〜約50μm、好ましくは約4μm〜約30μmの範囲、被覆量では約2g/m2〜約50g/m2、好ましくは約4g/m2〜約30g/m2の範囲である。
試薬層には式2または式3の試薬組成物の他に、塗布特性、拡散性化合物の拡散性、反応性、保存性等の諸性能の向上を目的として、酵素の活性化剤、補酵素、界面活性剤、pH緩衝剤組成物、微粉末、酸化防止剤、その他、有機物あるいは無機物からなる各種添加剤を加える事ができる。試薬層に含有させることができる緩衝剤はの例としては、日本化学学会編「化学便覧 基礎」(丸善(株)、1966年発行)1312−1320頁、R.M.C.Dawson et al編、「Data for Biochemical Research」第2版(Oxford at the Clarendon Press,1969年発行)476−508頁、「Biochemistry」5,467−477頁(1966年)、「Analytical Biochemistry」104,300−310頁(1980年)に記載のpH緩衝剤系がある。pH緩衝剤系の具体例として硼酸塩を含む緩衝剤;クエン酸又はクエン酸塩を含む緩衝剤;グリシンを含む緩衝剤;ビシン(Bicine)を含む緩衝剤;HEPESを含む緩衝剤;MESを含む緩衝剤などのグッド緩衝剤等がある。なお燐酸塩を含む緩衝剤は、ピロ燐酸検出用乾式分析素子に使用することはできない。
本発明で使用することのできる、ピロ燐酸定量用乾式分析素子は前述の諸特許明細書に記載の公知の方法により調製することができる。ピロ燐酸定量用乾式分析素子は一辺約5mmから約30mmの正方形またはほぼ同サイズの円形等の小片に裁断し、特公昭57−283331号公報(対応米国特許4,169,751)、実開昭56−142454号公報(対応米国特許4,387,990)、特開昭57−63452号公報、実開昭58−32350号公報、特表昭58−501144号公報(対応国際公:WO083/00391)等に記載のスライド枠に収めて化学分析スライドとして用いることが製造,包装,輸送,保存,測定操作等の観点で好ましい。使用目的によっては、長いテープ状でカセットまたはマガジンに収めて用いたり、又は小片を開口のある容器内に収めて用いたり、又は小片を開口カードに貼付または収めて用いたり、あるいは裁断した小片をそのまま用いることなどもできる。
本発明で使用することのできるピロ燐酸定量用乾式分析素子は前述の諸特許明細書等に記載の操作と同様の操作により液体試料中の被検物であるピロ燐酸の定量検出ができる。例えば約2μL〜約30μL、好ましくは4μL〜15μLの範囲の水性液体試料液を試薬層に点着する。点着した分析素子を約20℃〜約45℃の範囲の一定温度で、好ましくは約30℃〜約40℃の範囲内の一定温度で1〜10分間インキュベーションする。分析素子内の発色又は変色を光透過性支持体側から反射測光し、予め作成した検量線を用いて比色測定法の原理により検体中のピロ燐酸の量を求めることができる。点着する液体試料の量、インキュベーション時間及び温度を一定にすることにより定量分析を高精度に実施できる。
測定操作は特開昭60−125543号公報、特開昭60−220862号公報、特開昭61−294367号公報、特開昭58−161867号公報(対応米国特許4,424,191)などに記載の化学分析装置により極めて容易な操作で高精度の定量分析を実施できる。なお、目的や必要精度によっては目視により発色の度合いを判定して、半定量的な測定を行ってもよい。
本発明で使用することのできる、ピロ燐酸定量乾式分析素子においては、分析を行うまでは乾燥状態で貯蔵・保管されるため、試薬を用時調製する必要がなく、また一般に乾燥状態の方が試薬の安定性が高いことから、試薬溶液を用時調製しなければならないいわゆる湿式法より簡便性、迅速性に優れている。また、微量の液体試料で、精度の高い検査を迅速に行うことができる検査方法としても優れている。
本発明の第二の形態において使用することのできる無機燐定量用乾式分析素子は、前記のピロ燐酸定量乾式分析素子における試薬層からピロホスファターゼを除くことで調製することができる。また、特開平7−197号公報に記載の乾式分析素子を使用することも可能である。無機燐定量用乾式分析素子は、試薬層にピロホスファターゼを含有しない以外は、その層構成、製造方法、使用方法において、前記ピロ燐酸定量乾式分析素子と同様である。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:ピロリン酸スライドを用いた抗酸菌属の検出(培養菌株を用いた性能確認)
(1)試料の調製
既に菌種が、Mycobacterium tuberculosis(Mtb)、Mycobacterium avium(Ma)、Mycobacterium intracellulare(Mi)と同定されている培養菌サンプルを準備し、集菌洗浄後、R.Boomらの方法(Journal of Clinical Microbiology 28巻3号495頁(1990))に従って、ゲノムDNAを抽出した。
(2)PCR増幅反応
上記(1)で調製したDNA溶液を用いて、以下の条件でPCR増幅反応を行った。
<プライマ−>
t2(upper:Mtb検出用):5'-ataccggataggaccacg-3' (配列番号10)
a2 (upper: Ma検出用) :5'-ataccggataggacctca-3' (配列番号11)
i2(upper:Mi検出用) : 5'-aataccggataggaccttt-3'(配列番号12)
M2 (lower:3菌種共通) :5'-tgcttcttctccacctacc-3'(配列番号13)
各菌検出用プライマーと検体を以下の表1に記載の組み合わせでPCR反応を行った。
Figure 2006217909
上記、系列1((1)〜(3)、(5)〜(7)、(9)〜(11))および系列2((4)、(8)、(12))は、以下の表2に示す反応液の組成で、[デネイチャ−:94℃・15秒、アニ−リング:63℃・30秒、ポリメラ−ゼ伸長反応:72℃・30秒]を40サイクル繰り返すことでPCR増幅反応を実施した。
Figure 2006217909
(3) ピロ燐酸定量用乾式分析素子の作製
ゼラチン下塗層が設けられている厚さ180μmの無色透明ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)平滑フイルムシ−ト(支持体)上に下記の表3に記載の組成(a)の水溶液を、以下の被覆率となるように塗布し、乾燥して試薬層を設けた。
Figure 2006217909
この試薬層の上に下記の表4に記載の組成(b)の接着層水溶液を以下の被覆率となるように塗布し、乾燥して接着層を設けた。
Figure 2006217909
次いで接着層の上に30g/m2の割合で水を全面に供給してゼラチン層を膨潤させ、その上に純ポリエステル製のブロ−ド織物布地をほぼ一様に軽く圧力をかけてラミネートして多孔性展開層を設けた。
次にこの展開層の上から下記の表5に記載の組成(c)の水溶液を以下の被覆率となるようにほぼ均一塗布し、乾燥させ、13mm×14mmに裁断し、プラスチック製マウント材内に収めることで、ピロ燐酸定量用乾式分析素子を作成した。
Figure 2006217909
(4) ピロ燐酸定量用分析素子を用いた検出
前記(2)におけるPCR増幅反応後の溶液をそのまま、上記(3)で製作したピロ燐酸定量用乾式分析素子上に各々20μL点着し、ピロ燐酸定量用乾式分析素子を37℃にて5分間インキュベ−ション後、波長650nmにて支持体側から測定して得られた5分後の反射光学濃度(ODR)、及び、あらかじめ作成してあった反射光学濃度をピロリン酸濃度に読み替える検量線を用いてピロリン酸濃度(mM)に読み替えた数値を表6に示した。
Figure 2006217909
表6の下線部分の結果から分かるように、各抗酸菌を検出するプライマーを用いて、各菌由来のゲノムをPCR増幅反応を行い、そのPCR増幅反応後の溶液をそのまま用いて、生成したピロ燐酸をピロ燐酸定量用乾式分析素子を用いて反射光学濃度(ODR)として測定することにより、各菌種検出用プライマーからその対応する菌のみを特異的に検出することができた。
実施例2:ピロリン酸スライドを用いた抗酸菌属の検出(培養菌株を用いた性能確認)
(1)試料の調製
既に菌種が、M.tubeclosis(Mtb)、M.avium(Ma)、M.intaracellulare(Mi)、M.kansasii(Mk)と同定されている培養菌サンプルを準備し、集菌洗浄後、R.Boomらの方法(Journal of Clinical Microbiology 28巻3号495頁(1990))に従って、ゲノムDNAを抽出した。
(2)PCR増幅反応
上記(1)で調製したDNA溶液を用いて、以下の条件でPCR増幅反応を行った。
<プライマー>
k(upper:Mk検出用):5'- ataccggataggaccacttg -3'(配列番号26)
M5 (lower) :5'- cgtcctgtgcatgtcaaa -3'(配列番号28)
各菌検出用プライマーと検体を以下の組み合わせでPCR反応を行った。
Figure 2006217909
上記、(1)〜(5)は、以下に示す反応液の組成で、[デネイチャ−:94℃・15秒、アニ−リング:63℃・30秒、ポリメラ−ゼ伸長反応:72℃・30秒]を40サイクル繰り返すことでPCR増幅反応を実施した。
Figure 2006217909
(3) ピロ燐酸定量用乾式分析素子の作製
ゼラチン下塗層が設けられている厚さ180μmの無色透明ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)平滑フイルムシ−ト(支持体)上に表9記載の組成(a)の水溶液を、以下の被覆率となるように塗布し、乾燥して試薬層を設けた。


Figure 2006217909
この試薬層の上に下記の表10記載の組成(b)の接着層水溶液を以下の被覆率となるように塗布し、乾燥して接着層を設けた。
Figure 2006217909
次いで接着層の上に30g/m2の割合で水を全面に供給してゼラチン層を膨潤させ、その上に純ポリエステル製のブロ−ド織物布地をほぼ一様に軽く圧力をかけてラミネートして多孔性展開層を設けた。
次にこの展開層の上から下記の表11記載の組成(c)の水溶液を以下の被覆率となるようにほぼ均一塗布し、乾燥させ、13mm×14mmに裁断し、プラスチック製マウント材内に収めることで、ピロ燐酸定量用乾式分析素子を作成した。
Figure 2006217909
(4) ピロ燐酸定量用分析素子を用いた検出
前記(2)におけるPCR増幅反応後の溶液をそのまま、上記(3)で製作したピロ燐酸定量用乾式分析素子上に各々20μL点着し、ピロ燐酸定量用乾式分析素子を37℃にて5分間インキュベ−ション後、波長650nmにて支持体側から測定して得られた5分後の反射光学濃度(ODR)及び、あらかじめ作成してあった反射光学濃度をピロリン酸濃度に読み替える検量線を用いてピロリン酸濃度(mM)に読み替えた数値を表12に示した。
Figure 2006217909
実施例2の結果より、カンサシ菌を検出するプライマーを用いて、各菌由来のゲノムをPCR増幅反応を行い、そのPCR増幅反応後の溶液をそのまま用いて、生成したピロ燐酸を、ピロ燐酸定量用乾式分析素子を用いて反射光学濃度(ODR)として測定することで、カンサシ菌種検出用プライマーからカンサシ菌のみを特異的に検出できることがわかる。
SEQUENCE LISTING
<110> Fuji Photo Film Co.Ltd.,
<120> A method for detection of Mycobacterium spp and a kit therefor
<130> A51317A
<160> 28
<210> 1
<211> 44
<212> DNA
<213> Mycobacterium tuberculosis
<400> 1
gataggacca cgggatgcat gtcttgtggt ggaaagcgct ttag 44
<210> 2
<211> 18
<212> DNA
<213> Mycobacterium tuberculosis
<400> 2
acgggatgca tgtcttgt 18
<210> 3
<211> 69
<212> DNA
<213> Mycobacterium tuberculosis
<400> 3
gcctgggaaa ctgggtctaa taccggatag gaccacggga tgcatgtctt gtggtggaaa 60
gcgctttag 69
<210> 4
<211> 42
<212> DNA
<213> Mycobacterium avium
<400> 4
gataggacct caagacgcat gtcttctggt ggaaagcttt tg 42
<210> 5
<211> 42
<212> DNA
<213> Mycobacterium avium
<400> 5
tcaagacgca tgtcttct 18
<210> 6
<211> 67
<212> DNA
<213> Mycobacterium avium
<400> 6
gcctgggaaa ctgggtctaa taccggatag gacctcaaga cgcatgtctt ctggtggaaa 60
gcttttg 67
<210> 7
<211> 42
<212> DNA
<213> Mycobacterium intracellulare
<400> 7
gataggacct ttaggcgcat gtctttaggt ggaaagcttt tg 42
<210> 8
<211> 18
<212> DNA
<213> Mycobacterium intracellulare
<400> 8
tttaggcgca tgtcttta 18
<210> 9
<211> 67
<212> DNA
<213> Mycobacterium intracellulare
<400> 9
gcctgggaaa ctgggtctaa taccggatag gacctttagg cgcatgtctt taggtggaaa 60
gcttttg 67
<210> 10
<211> 18
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA
<400> 10
ataccggata ggaccacg 18
<210> 11
<211> 18
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA
<400> 11
ataccggata ggacctca 18
<210> 12
<211> 19
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
<223> Description of Artificial Sequence: Synthetic DNA
<400> 12
aataccggat aggaccttt 19
<210> 13
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<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
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<400> 13
tgcttcttct ccacctacc 19
<210> 14
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<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220>
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taccggatag gaccac 16
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<212> DNA
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ataccggata ggacctcaa 19
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<212> DNA
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taccggatag gacctca 17
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taccggatag gacctcaaga c 21
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ataccggata ggacctttag g 21
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<211> 45
<212> DNA
<213> Mycobacterium kansasii
<400> 23
gataggacca cttggcgcat gccttgtggt ggaaagcttt tgcgg 45
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<212> DNA
<213> Mycobacterium kansasii
<400> 24
acttggcgca tgccttgt 18
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<212> DNA
<213> Mycobacterium kansasii
<400> 25
gcctgggaaa ctgggtctaa taccggatag gaccacttgg cgcatgcctt gtggtggaaa 60
gcttttgcgg 70
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ataccggata ggaccacttg 20
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taccggatag gaccacttg 19
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<220>
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<400> 28
cgtcctgtgc atgtcaaa 18

Claims (20)

  1. マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、かつ配列番号1に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法。
  2. マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号2に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法。
  3. 配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号3における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌の同定方法。
  4. マイコバクテリウム・アビウム菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号4に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・アビウム菌の同定方法。
  5. マイコバクテリウム・アビウム菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号5に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・アビウム菌の同定方法。
  6. 配列番号6に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号6における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・アビウム菌の同定方法。
  7. マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号7に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定方法。
  8. マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号8に記載の塩基配列に含まれる少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定方法。
  9. 配列番号9に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号9における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌の同定方法。
  10. マイコバクテリウム・カンサシイ菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、かつ配列番号23に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定方法。
  11. マイコバクテリウム・カンサシイ菌の16SrRNA遺伝子配列中の可変領域に対応する塩基配列から成り、配列番号24に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも3塩基を3’末端に有する核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定方法。
  12. 配列番号25に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号25における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる核酸増幅用プライマーを用いて核酸増幅反応を行うことを含む、マイコバクテリウム・カンサシイ菌の同定方法。
  13. 核酸増幅反応時の副反応生成物を検出することを特徴とする、請求項1から12の何れかに記載の方法。
  14. 核酸増幅反応時の副反応生成物がピロリン酸であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 乾式分析素子を用いてピロリン酸の検出を行う、請求項14に記載の方法。
  16. 配列番号3に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号3における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・ツベルクローシス菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマー。
  17. 配列番号6に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号6における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・アビウム菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマー。
  18. 配列番号9に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号9における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・イントラセルラー菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマー。
  19. 配列番号25に記載の塩基配列に含まれる連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列であって、配列番号25における26番目の塩基であるG以降の3’側の塩基を少なくとも3塩基以上含む塩基配列からなる、マイコバクテリウム・カンサシイ菌を同定するために使用する核酸増幅用プライマー。
  20. 請求項16から19の何れかに記載の少なくとも一種の核酸増幅用プライマー、少なくとも一種のデオキシヌクレオシド3リン酸、少なくとも一種のポリメラーゼ、及び乾式分析素子を含む、抗酸菌属検出用キット。


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