JP2006217886A - Gpr91遺伝子およびgpr99遺伝子の多型を利用した高血圧症、高脂血症および動脈硬化症のリスクを予測する方法 - Google Patents

Gpr91遺伝子およびgpr99遺伝子の多型を利用した高血圧症、高脂血症および動脈硬化症のリスクを予測する方法 Download PDF

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Yoshihiro Kokubo
喜 弘 小久保
Masanobu Tomoike
池 仁 暢 友
Toshiyuki Miyata
田 敏 行 宮
Kazu Kamiide
出 計 神
Akira Okayama
山 明 岡
Yuhei Kono
野 雄 平 河
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Abstract

【課題】 高血圧症、高脂血症および動脈硬化症に関連する変異を有する変異型GPR91遺伝子の提供。
【解決手段】 特定のヌクレオチド配列において、以下の変異:(i)第610番目のアデニン(A)残基のチミン(T)残基への置換、(ii)第672番目のグアニン(G)残基のアデニン(A)残基への置換、および(iii)第1831番目のシトシン(C)残基のチミン(T)残基への置換、からなる群から選択される少なくとも一つの変異を有するヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド。
【選択図】 なし

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、高血圧症、高脂血症、および動脈硬化症に関連する新規な遺伝子多型、並びにこれを利用した遺伝子診断法に関する。
背景技術
生体内には数多くのGタンパク質共役型受容体タンパク質が存在している。しかし、それらの機能についての十分な知見は、まだ得られていない。
最近、新しいオーファン受容体として、GPR99が同定されている(非特許文献1:Wittenberger T, Schaller HC, Hellebrand S., An expressed sequence tag (EST) data mining strategy succeeding in the discovery of new G-protein coupled receptors. J. Mol. Biol. 307(3), 799-813, March 30, 2001)。さらに、Gタンパク質共役型受容体タンパク質のうちの2つが、代謝と血圧を結びつける働きをしていることが報告されている(非特許文献2:He W, Miao FJ, Lin DC, Schwandner RT, Wang Z, Gao J, Chen JL, Tian H, Ling L., Citric acid cycle intermediates as ligands for orphan G-protein-coupled receptors. Nature 429(6988), 188-93, May 13, 2004)。この報告によれば、これまでGタンパク質共役型のオーファン受容体(GPCR)とされてきたGPR91がクエン酸回路の中間体であるコハク酸の受容体として働き、GPR99がクエン酸回路の中間体であるαケトグルタル酸に応答する。また、コハク酸はレニン−アンギオテンシン系に関与しており、血圧上昇の原因となることも明らかになっている。
これらのことから、GPR91およびGPR99が腎血管性高血圧症に何らかの関係を有する可能性があるものと考えられる。しかし、GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子とヒトの疾患との関連についての報告はない。
Wittenberger T, Schaller HC, Hellebrand S., J. Mol. Biol. 307(3), 799-813, March 30, 2001. He W, Miao FJ, Lin DC, Schwandner RT, Wang Z, Gao J, Chen JL, Tian H, Ling L., Nature 429(6988), 188-93, May 13, 2004.
発明の概要
本発明者らは、GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子において、幾つかの新規な遺伝子多型を見出した。さらに、本発明者らは、これらの遺伝子多型が、高血圧症、高脂血症および動脈硬化症のリスクファクターとして利用可能であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。
従って、本発明は、上記遺伝子多型にかかる変異を有する新規な変異型GPR91遺伝子および変異型GPR99遺伝子、ならびに上記遺伝子多型を利用して高血圧症、高脂血症および動脈硬化症のリスクを予測する方法、ならびにこの方法に用いることができる診断用キットの提供を目的とする。
そして、本発明による変異型GPR91遺伝子は、配列番号1で表されるヌクレオチド配列において、以下の変異:(i)第610番目のアデニン(A)残基のチミン(T)残基への置換、(ii)第672番目のグアニン(G)残基のアデニン(A)残基への置換、および(iii)第1831番目のシトシン(C)残基のチミン(T)残基への置換、からなる群から選択される少なくとも一つの変異を有するヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドである。
さらに、本発明による変異型GPR99遺伝子は、配列番号2で表されるヌクレオチド配列において、以下の変異:(i)第441番目のアデニン(A)残基のシトシン(C)残基への置換、および(ii)第1151番目のチミン(T)残基の欠失、からなる群から選択される少なくとも一つの変異を有するヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドである。
さらに、本発明の第一の態様による診断用キットは、被験者が高血圧症になるリスクを予測するための診断用キットであって、
(i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がアデニン(A)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
(ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がグアニン(G)またはアデニン(A)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、ならびに
(iii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定しうる核酸分子であって、該チミン(T)残基が存在する、または欠失した前記GPR99遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなるものである。
さらに、本発明の第一の態様による方法は、被験者が高血圧症になるリスクを予測する方法であって、
(i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、
(ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定する工程、および
(iii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定する工程、
からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなるものである。
さらに、本発明の第二の態様による診断用キットは、被験者が高脂血症になるリスクを予測するための診断用キットであって、
(i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がシトシン(C)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、ならびに
(ii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定しうる核酸分子であって、該チミン(T)残基が存在する、または欠失した前記GPR99遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなるものである。
さらに、本発明の第二の態様による方法は、被験者が高脂血症になるリスクを予測する方法であって、
(i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、および
(ii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定する工程、
からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなるものである。
さらに、本発明の第三の態様による診断用キットは、被験者が動脈硬化症になるリスクを予測するための診断用キットであって、
(i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がアデニン(A)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
(ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がグアニン(G)またはアデニン(A)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
(iii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がシトシン(C)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、ならびに
(iv)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第441番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかシトシン(C)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がアデニン(A)またはシトシン(C)である前記GPR99遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなるものである。
さらに、本発明の第三の態様による方法は、被験者が動脈硬化症になるリスクを予測する方法であって、
(i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、
(ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定する工程、
(iii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、および
(iv)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第441番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかシトシン(C)であるかを同定する工程、
からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなるものである。
本発明によれば、GPR91遺伝子またはGPR99遺伝子上の特定の多型部位におけるヌクレオチド残基を同定することにより、被験者の高血圧症、高脂血症または動脈硬化症のリスクを予測することが可能となる。これにより、被験者の体質に応じて生活習慣を改善することによって、高血圧症、高脂血症および動脈硬化症の発症を予防し、あるいはこれら疾患を効率的に治療することが可能となる。本発明によれば、出生前および出生直後の診断も可能である。
発明の具体的説明
本明細書において「GPR91遺伝子」とは、Gタンパク質共役型受容体の一種であるヒトGPR91を発現する遺伝子であり、そのゲノム配列は配列番号1で表されるヌクレオチド配列を含んでいる。この遺伝子は、配列番号1中の第610残基において、アデニン(A)残基とチミン(T)残基との一塩基多型(以下「−445A>T多型」という。)を有する。また、この遺伝子は、配列番号1中の第672残基において、グアニン(G)残基とアデニン(A)残基との一塩基多型(以下「−383G>A多型」という。)を有する。さらに、この遺伝子は、配列番号1中の第1831残基において、シトシン(C)残基とチミン(T)残基との一塩基多型(以下「777C>T多型」という。)を有する。
本明細書において「GPR99遺伝子」とは、Gタンパク質共役型受容体の一種であるヒトGPR99を発現する遺伝子であり、そのゲノム配列は配列番号2で表されるヌクレオチド配列を含んでいる。この遺伝子は、配列番号2中の第441残基において、アデニン(A)残基とシトシン(C)残基との一塩基多型(以下「−577A>C多型」という。)を有する。また、この遺伝子は、配列番号2中の第1151残基において、チミン(T)残基の有無による一塩基多型(以下「134delT多型」という。)を有する。
GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子における上記の多型は、いずれも新たに見出されたものである。よって、これらの遺伝子多型におけるマイナーアレルは、新規な変異型遺伝子である。
従って、本発明によれば、配列番号1で表されるヌクレオチド配列において、−445A>T多型部位におけるチミン(T)残基への置換、−383G>A多型部位におけるアデニン(A)残基への置換、および777C>T多型部位におけるチミン(T)残基への置換のいずれか一つまたはこれらの任意の組み合わせを有するヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドが提供される。さらに、本発明によれば、配列番号2で表されるヌクレオチド配列において、−577A>C多型部位におけるシトシン(C)残基への置換、および134delT多型部位におけるチミン(T)残基の欠失のいずれか一つまたはこれらの組み合わせを有するヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドが提供される。
本発明による上記変異型ポリヌクレオチドは、一本鎖であっても、相補鎖がハイブリダイズした二本鎖であってもよい。
本発明による変異型ポリヌクレオチドは、上記の遺伝子多型部位における変異を検出する際の標的として有用であるが、さらには、GPR91およびGPR99の活性または発現量に影響を与え、これにより高血圧症、高脂血症、および動脈硬化症の発症を抑制することのできる化合物をスクリーニングするためにも有用である。
被験者、特に男性の被験者において、−445A>T多型におけるAアレル、−383G>A多型におけるGアレル、特にGG型、またはこれらの任意の組み合わせが検出された場合には、その被験者が高血圧症になるリスクが高いものと判定することができる。
被験者、特に女性の被験者において、−445A>T多型におけるAアレル、134delT多型におけるDアレル(T残基の欠失を有するアレル)、またはこれらの任意の組み合わせが検出された場合には、その被験者が高血圧症になるリスクが高いものと判定することができる。
被験者、特に男性の被験者において、777C>T多型におけるTアレル、特にTT型が検出された場合には、その被験者が高脂血症になるリスクが高いものと判定することができる。
被験者、特に女性の被験者において、134delT多型におけるTアレル、特にTT型が検出された場合には、その被験者が高脂血症になるリスクが高いものと判定することができる。
被験者、特に男性の被験者において、−383G>A多型におけるGアレル、特にGG型、−577A>C多型におけるCアレル、特にCC型、またはこれらの任意の組み合わせが検出された場合には、その被験者が動脈硬化症になるリスクが高いものと判定することができる。
被験者、特に女性の被験者において、−577A>C多型におけるCアレル、特にCC型が検出された場合には、その被験者が動脈硬化症になるリスクが高いものと判定することができる。
さらに、高血圧症および高脂血症はともに、動脈硬化症を引き起す重要な原因であることが知られている。これは、高血圧の状態が続くと常に動脈に強い圧力がかかることにより動脈壁に傷が発生しやすくなり、また、血中の総コレステロールが高濃度であると動脈壁の傷に脂肪分が浸透しやすくなるためであると考えられている。よって、被験者が高血圧症または高脂血症になるリスクが高いものと判定される場合には、その被験者は、動脈硬化症になるリスクも高いものと判定することができる。
従って、被験者、特に男性の被験者において、−445A>T多型におけるAアレル、777C>T多型におけるTアレル、特にTT型、またはこれらの任意の組み合わせが検出された場合にも、その被験者が動脈硬化症になるリスクが高いものと判定することができる。また、被験者、特に女性の被験者において、−445A>T多型におけるAアレルが検出された場合にも、その被験者が動脈硬化症になるリスクが高いものと判定することができる。
本発明による診断用キットは、被験者が高血圧症、高脂血症、または動脈硬化症になるリスクの予測に用いられるものである。このキットには、それぞれの疾患に対応する多型部位におけるヌクレオチド残基を同定することのできる核酸分子であって、該多型部位にかかるいずれかのアレルのゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含む核酸分子が含まれる。
本発明において「ハイブリダイズする」とは、ある核酸分子がストリンジェントな条件下で標的ヌクレオチド分子にハイブリダイズし、標的ヌクレオチド分子以外のヌクレオチド分子にはハイブリダイズしないことを意味する。ストリンジェントな条件は、具体的な核酸分子とその相補鎖との二重鎖の融解温度Tm(℃)およびハイブリダイゼーション溶液の塩濃度などに依存して決定することができ、例えば、J. Sambrook, E. F. Frisch, T. Maniatis; Molecular Cloning 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory (1989)等を参照することができる。例えば、使用する核酸分子の融解温度よりわずかに低い温度下でハイブリダイゼーションを行なうと、核酸分子を標的ヌクレオチド分子に特異的にハイブリダイズさせることができる。本発明の好ましい実施態様によれば、あるポリヌクレオチドにハイブリダイズする核酸分子は、そのポリヌクレオチドに相補的なポリヌクレオチドの全部または一部の配列を含んでなるものとされる。
本発明において「核酸分子」は、DNA、RNA、およびPNA(peptide nucleic acid)を含む意味で用いられる。本発明の好ましい実施態様によれば、核酸分子はDNAである。
本発明に用いられる核酸分子のヌクレオチド配列は、当業者により適宜設計されうる。例えば、本発明に用いられる核酸分子は、プロモーター領域、ターミネーター領域、エクソン、およびイントロンのいずれにハイブリダイズする部分をも含むことができる。
本発明に用いられる核酸分子は、各標的遺伝子における多型部位のヌクレオチドの同定において、核酸プローブとして用いることができる。この目的のためには、本発明に用いられる核酸分子は、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域にハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなることが好ましい。
本発明に用いられる核酸分子を核酸プローブとして用いる場合、核酸分子の鎖長は10〜100ヌクレオチドとすることが好ましく、より好ましくは少なくとも12ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも13ヌクレオチド、さらに好ましくは13〜50ヌクレオチドとする。
また、本発明に用いられる核酸分子は、各標的遺伝子における多型部位のヌクレオチドの同定において、核酸増幅用プライマーとして用いることができる。この目的のためには、本発明に用いられる核酸分子は、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域を核酸増幅法において増幅することができるものであることが好ましい。
本発明に用いられる核酸分子を核酸増幅用プライマーとして用いる場合、核酸分子の鎖長は10〜50ヌクレオチドとすることが好ましく、より好ましくは少なくとも12ヌクレオチド、さらに好ましくは少なくとも15ヌクレオチド、さらに好ましくは15〜30ヌクレオチドとする。
本発明の他の好ましい実施態様によれば、本発明に用いられる核酸分子の鎖長は、15〜100ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも17ヌクレオチド、さらに好ましくは17〜50ヌクレオチドとする。このような鎖長を有する核酸分子は、特に夾雑物を含む核酸試料において、各標的遺伝子上の多型部位のヌクレオチドを同定する上で好ましいものである。
核酸増幅法は、通常、プライマーのペアを用いて実施される。よって、本発明による診断用キットは、各標的遺伝子上の上記多型部位におけるヌクレオチドの同定に用いることのできるプライマーペアを含むことができる。
このようなプライマーペアを構成する2本のプライマーとしては、上述の核酸分子を用いることができる。このようなプライマーは、増幅の対象となる領域のヌクレオチド配列に基づいて当業者が適宜設計することができる。例えば、プライマーペアの一方のプライマーを、増幅対象領域のヌクレオチド配列中における5’末端部分の配列を有するものとし、他方のプライマーを、増幅対象領域の相補鎖のヌクレオチド配列中における5’末端部分の配列を有するものとすることができる。
本発明による方法は、被験者が高血圧症、高脂血症、または動脈硬化症になるリスクの予測に用いられるものである。この方法には、それぞれの疾患に対応する上述の多型部位におけるヌクレオチド残基を同定する工程が含まれる。この方法は、本発明による診断用キットを用いることにより、好適に実行することができる。
一つの実施態様によれば、本発明による診断用キットに含まれる核酸分子を用いて、被験者由来の核酸試料を鋳型とする核酸増幅法を行ない、得られた増幅産物中において上記各多型部位のヌクレオチドを同定することができる。
この方法による診断に当たっては、例えば、被験者から血液等の試料を採取し、得られた試料からゲノムDNA等の核酸試料を抽出し、得られた核酸試料を鋳型として、前記核酸分子を用いて核酸増幅法を実施し、得られた増幅産物のヌクレオチド配列を解析することにより、各標的遺伝子における上記各多型部位のヌクレオチドを同定することができる。核酸増幅法およびこれによる前記ヌクレオチドの同定法としては、当技術分野において公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、核酸増幅法としてはPCR法等を用いることができる。
核酸増幅法により得られた増幅産物のヌクレオチド配列の解析は、例えば、シークエンス用プライマーを用いるダイレクトシークエンス法等により容易に行なうことができる。このような方法は当技術分野において周知であり、例えば、市販のキットを用いて実施することができる。
本発明による方法においては、アレル特異的PCR法を実施できるようにプライマーを設計することもできる。具体的には、一方のプライマーを多型部位に対合できるように設計し、他方のプライマーを多型部位を含まない領域に対合できるように設計することができる。このように設計されたプライマーペアを用いて核酸増幅法を実施すると、核酸試料中に前記多型にかかるいずれかのアレルが存在する場合には増幅産物が得られ、これが存在しない場合には増幅産物が得られない。従って、この場合には、増幅産物の有無を検出することにより特定のアレルの有無を判定することができる。
他の実施態様によれば、本発明による診断用キットに含まれる核酸分子と被験者由来の核酸試料とのハイブリダイゼーションを行ない、次いでハイブリダイゼーション複合体の存在を検出することができる。ハイブリダイゼーション複合体の存在は、上記各多型にかかるいずれかのアレルの存在を示す。このハイブリダイゼーション法を用いる方法は、上述の核酸増幅法を用いる方法により得られる増幅産物に対して適用することもできる。
この方法による診断に当たっては、例えば、被験者から血液等の試料を採取し、得られた試料からゲノムDNA等の核酸試料を抽出し、ストリンジェントな条件下、前記核酸分子とのハイブリダイゼーションの有無を検出することにより、各標的遺伝子における上記各多型部位のヌクレオチドを同定することができる。核酸試料は、必要であれば、制限酵素処理等を施し、ハイブリダイゼーションに適切な長さとすることもできる。ハイブリダイゼーション法とこれによる前記ヌクレオチドの同定法としては、当技術分野において公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、サザンハイブリダイゼーション、コロニーハイブリダイゼーション等の技術を用いることができ、これらの方法については、例えば、J. Sambrook, E. F. Frisch, T. Maniatis; Molecular Cloning 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory (1989)を参照することができる。
各標的遺伝子における上記各多型が一塩基多型である場合において、該一塩基多型部位のヌクレオチドを同定するためには、本発明による診断用キットに含まれる核酸分子をプライマーとして使用するプライマーエクステンション法を用いることもできる。プライマーエクステンション法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。本発明の好ましい実施態様によれば、上記のプライマーエクステンション法としては、SNaPshotTM法またはPyrosequencing法として知られる方法が用いられる。
SNaPshotTM法においては、一塩基多型の部位に隣接するプライマーであって、伸長反応によりその3’末端に付加するヌクレオチドが前記一塩基多型の部位に相補的なものとなるプライマーが用いられる。このようなプライマーを使用し、被験者からの核酸試料を鋳型としてプライマーの伸長反応が行なわれるが、その際にddNTP(ジデオキシNTP)を用いることにより、伸長反応は、上記の多型部位に対応する一個のヌクレオチドを取り込んだ時点で終了する。取り込まれたヌクレオチドは、蛍光標識等で予め標識しておくことにより容易に同定され、従って、多型部位のヌクレオチドが同定される。このような方法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。
Pyrosequencing法においては、被験者からの核酸試料を鋳型とするプライマーの伸長反応の際に、4種のdNTPを1種ずつ反応させる。dNTPのいずれかが取り込まれると、等量のピロリン酸塩(PPi)が遊離し、遊離したPPiはスルフリラーゼと反応してATPを生成させ、このATPによりルシフェラーゼの反応が起こり、発光が起こる。従って、ある特定のdNTPを加えたときに発光が起こった場合には、そのdNTPに対応するヌクレオチドが取り込まれたことが明らかとなり、これにより核酸試料中の対象部位のヌクレオチドが同定される。この方法においては、dNTPが用いられるため、SNaPshotTM法で用いられるような多型部位に隣接するプライマーを用いる必要はなく、数塩基はなれたプライマーを用いてもよい。このような方法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。
各標的遺伝子における上記各多型部位のヌクレオチドを同定する場合には、さらに、本発明による診断用キットに含まれる核酸分子をプローブおよび/またはプライマーとして使用する遺伝子型決定法(タイピング法)を用いることもできる。遺伝子型決定法は当業者に公知であり、その操作手順および使用するプローブおよび/またはプライマーの具体的ヌクレオチド配列は、当業者であれば容易に決定することができる。本発明の好ましい実施態様によれば、上記の遺伝子型決定法としては、TaqMan PCR法として知られる方法が用いられる。
TaqMan PCR法においては、上記各多型部位のヌクレオチドを含む領域に対して、両アレルのそれぞれに特異的にハイブリダイズする2種のプローブであって、それぞれ別の蛍光標識物質が5’末端に付され、その蛍光標識に対するクエンチャー(消光物質)が3’末端に付されてなるプローブ(TaqManプローブ)が用いられ、これらをPCR反応液中に添加して、被験者由来の核酸試料を鋳型とするPCR反応を行なう。TaqManプローブおよびPCR用のプライマーとしては、本発明による診断用キットに含まれる核酸分子を用いることができ、それらの具体的なヌクレオチド配列は、当業者であれば適宜決定することができる。また、2種の蛍光標識物質は、互いに識別可能な組合せであればよく、そのような蛍光標識物質の組合せはそれぞれのクエンチャーとともに当業者に公知のものを用いることができるが、好ましくはFAM、VIC、およびTETのいずれかの組合せを用いる。
TaqMan PCR法においては、まず、各アレルにTaqManプローブがハイブリダイズし、プライマーからの伸長反応がそのハイブリダイゼーション領域に到達した際にTaqDNAポリメラーゼの作用によって蛍光標識物質が遊離する。遊離した蛍光標識物質はクエンチャーの作用を受けないため、蛍光を発する。従って、この方法によれば、各アレルの存在量に対応する強度の各蛍光を観察することができ、これにより、被験者の遺伝子型が容易に決定される。
本発明による診断用キットは、上述の核酸分子に加えて、上記各種標的遺伝子における上記各多型部位のヌクレオチドを同定するための具体的方法に応じて、その方法に用いられる試薬類、反応容器、説明書等を含んでいてもよい。
上述の遺伝子多型は、高血圧症、高脂血症および動脈硬化症のリスクを予測する上で有用なものである。さらに、これらの遺伝子多型は、GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子によって引き起こされる高血圧症、高脂血症および動脈硬化症の発症メカニズムを研究する上でも重要な情報となる。また、特定の遺伝子と疾患との関連を調べるためには、その遺伝子をノックアウトしたマウスがしばしば用いられ、その実験結果を参照してヒトについての研究が行なわれる。一方で、上述のGPR99/134delT多型におけるDアレル(T残基の欠失を有するアレル)はフレームシフトを伴う変異型遺伝子であるため、この多型においてDD型を有するヒトは、GPR99タンパク質を生産することができない。そして、後述の実施例において、計3651名の被験者のうち、11名の男性被験者および14名の女性被験者がこのDD型を有することが見出されている。このような被験者から得られる医学的データは、ヒトにおけるGPR99タンパク質の欠損と疾患との関連を研究する上で重要な情報となる。
例1:GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子中の多型と動脈硬化症との関連
本研究においては、吹田市在住の市民から性および年齢により階層的に選ばれた、国立循環器病センター(National Cardiovascular Center of Japan)における3651人の受診者を対象とした。遺伝子解析に先立ち、被験者全員から遺伝子解析についてのインフォームドコンセントを取得した。被験者全員から採血し、得られた血液を遺伝子解析用のサンプルとした。被験者の血圧測定は2回行い、その平均値をとり、収縮期血圧(SBP)140mmHg以上もしくは拡張期血圧(DBP)90mmHg以上の被験者または降圧剤服用中の被験者を高血圧と判定した。また、被験者は、喫煙者、飲酒者、高コレステロール症(総コレステロール220mg/dL以上またはコレステロール低下薬服用中)、糖尿病(空腹時血糖値126mg/dL以上、もしくは非空腹時血糖値200mg/dL以上でHbA1C6.5%以上、または糖尿病薬服用中)に分類した。被験者全体の各種データを表1に示す。
Figure 2006217886
上記被験者のうち、48人の高血圧患者からのサンプルを対象に、GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子のゲノム配列を決定した。これにより見出された遺伝子多型を、そのアレル頻度とともに表2および表3に示す。
Figure 2006217886
Figure 2006217886
表2に示すとおり、GPR91では、プロモーター領域に、−908A>T、−520C>T、−445A>T、−383G>A、および−286−−285insTの合計5つの遺伝子多型を見出した。エクソン2の領域では、777C>Tおよび834C>Tの2つの遺伝子多型を見出したが、これらはともにアミノ酸置換を伴うものではなかった。3’−UTR領域では、1701C>Tおよび1790C>Tの2つの遺伝子多型を見出した。GPR91遺伝子領域上におけるこれら遺伝子多型の位置を図1に示す。
また、表3に示すとおり、GPR99では、プロモーター領域に、−577A>Cおよび−210T>Cの2つの遺伝子多型を見出した。エクソン1の領域では、134delTおよび600G>Aの2つの遺伝子多型を見出した。134delTは48人中5人にヘテロでみられるフレームシフト変異であり、この変異を有するアレルからは、機能をもつGPR99は生成されないことが分かった。GPR99遺伝子領域上におけるこれら遺伝子多型の位置を図2に示す。
これらの遺伝子多型のうち、GPR91/−286−−285insT多型およびGPR99/−210T>C多型については、これらのマイナーアレル(アレル2)の頻度が5%以下であったので、詳細な解析は行わなかった。残りの11の遺伝子多型について連鎖不平衡解析を行い、rが0.5以上のグループの中から6つの遺伝子多型(GPR91/−445A>T、−383G>A、777C>T、834C>T;GPR99/−577A>C、134delT)を選択し、これらの多型について以下の解析を行った。
まず、動脈硬化の指標として、安静臥位での脈派伝播速度と頚動脈超音波検査を用いた。脈派伝播速度(PWV)の測定には、日本コーリンのFormを使用した。測定は2回行い、2回目の測定値をデータとして用いた。ABIが0.9以下側のPWV値はデータとして用いないで解析した。PWVの値は左右の平均値を用いた。PWVの平均値が1400cm/s以上である場合に、PWV高値と定義した。頚動脈は、総計動脈から分岐部、内頚動脈までを計測した。総計動脈の内膜中幕複合体(IMT)の左右平均値を平均IMT値とし、左右の測定領域のうちで最大のIMTを最大IMT値とした。さらに、25%以上の狭窄がみられた場合に、狭窄ありと定義した。また、IMTが1.1mm以上である場合に、プラークありと定義した。
次いで、遺伝子多型別に、PWV、平均IMT、最大IMTの共分散分析(ANCOVA)を行った。調整変数には、年齢、BMI、喫煙、過剰飲酒、現病歴(高脂血症、糖尿病)、収縮期血圧、降圧剤服用の有無を用いた。また、PWV高値、プラーク有り、25%以上狭窄のオッズ比は、ロジスティック回帰モデルを用いて解析した。調整変数には、年齢、BMI、喫煙、過剰飲酒、現病歴(高血圧、高脂血症、糖尿病)を用いた。
GPR91遺伝子の各多型における遺伝子型と、血圧、総コレステロール、および動脈硬化(PWV、IMT)との関係をANCOVAを用いて解析した。その結果を表4に示す。
Figure 2006217886
表4に示すとおり、777C>Tでは、男性の総コレステロールが、CC型、CT型、およびTT型の順に215.2±0.8mg/dL、218.8±1.6mg/dL、および221.7±5.9mg/dLであり、有意差が認められた(p=0.025)。−445A>Tでは、女性の収縮期血圧が、AA型+AT型およびTT型の順に128.7±0.4mmHgおよび126.1±0.9mmHgであり、有意差が認められた(p=0.01)。また、−445A>Tでは、女性の拡張期血圧が、AA型+AT型およびTT型の順に76.8±0.2mmHgおよび75.4±0.5mmHgであり、有意差が認められた(p=0.017)。
従って、777C>TにおけるTアレル、特にTT型は、男性における高脂血症のリスクファクターであることが明らかとなった。また、−445A>TにおけるAアレルは、女性における高血圧のリスクファクターであることが明らかとなった。
GPR99遺伝子の各多型における遺伝子型と、血圧、総コレステロール、および動脈硬化(PWV、IMT)との関係をANCOVAを用いて解析した。その結果を表5に示す。
Figure 2006217886
表5に示すとおり、134delTでは、女性の拡張期血圧が、TT型およびTD型+DD型の順に76.3±0.2mmHgおよび77.5±0.6mmHgであり、有意差が認められた(p=0.044)。また、134delTでは、女性の総コレステロールが、TT型およびTD型+DD型の順に217.0±0.8mg/dLおよび211.0±1.8mg/dLであり、有意差が認められた(p=0.002)。さらに、134delTでは、女性の総コレステロールが、TT型、TD型、およびDD型の順に217.0±0.8mg/dL、211.6±1.9mg/dL、および200.1±8.3mg/dLであり、有意差が認められた(p=0.001)。−577A>Cでは、男性のPWVが、AA型、AC型、およびCC型の順に1709±12cm/s、1666±11cm/s、および1658±22cm/sであり、有意差が認められた(p=0.008)。また、−577A>Cでは、女性のPWVが、AA型、AC型、およびCC型の順に1581±10cm/s、1564±9cm/s、および1537±18cm/sであり、有意差が認められた(p=0.028)。
従って、134delTにおけるDアレル(T残基の欠失を有するアレル)は、女性における高血圧のリスクファクターであることが明らかとなった。また、134delTにおけるTアレル、特にTT型は、女性における高脂血症のリスクファクターであることが明らかとなった。さらに、−577A>CにおけるAアレル、特にAA型は、男性における高脂血症のリスクファクターであることが明らかとなった。さらに、−577A>CにおけるCアレル、特にCC型は、性別にかかわらず動脈硬化のリスクファクターであることが明らかとなった。
GPR91遺伝子およびGPR99遺伝子の各多型における遺伝子型と、血圧、総コレステロール、および動脈硬化(PWV、IMT)との関係を、ロジスティックモデルを用いて解析した。その結果を表6に示す。
Figure 2006217886
表6に示すとおり、GPR91/−445A>Tでは、AA型+AT型を基準にして、TT型の男性で高血圧の危険度が0.72倍であった(p=0.015)。GPR91/−383G>Aでは、GG型を基準にして、GA型+AA型の男性で高血圧の危険度が0.77倍であり(p=0.015)、GG型+GA型を基準にして、AA型の男性で高血圧の危険度が0.60倍であった(p=0.019)。また、GPR91/−383G>Aでは、GG型を基準にして、GA型+AA型の男性で頸動脈プラーク形成の危険度が0.73倍であった(p=0.025)。GPR99/134delTでは、TT型を基準にして、TD型+DD型の女性で高脂血症の危険度が0.73倍であった(p=0.020)。
従って、−445A>TにおけるAアレルは、男性における高血圧のリスクファクターであることが明らかとなった。また、−383G>AにおけるGアレル、特にGG型は、男性における高血圧および動脈硬化のリスクファクターであることが明らかとなった。さらに、134delTにおけるTアレル、特にTT型は、女性における高脂血症のリスクファクターであることが明らかとなった。
図1は、GPR91遺伝子領域上において見出された遺伝子多型の位置を示す図である。 図2は、GPR99遺伝子領域上において見出された遺伝子多型の位置を示す図である。

Claims (30)

  1. 配列番号1で表されるヌクレオチド配列において、以下の変異:
    (i)第610番目のアデニン(A)残基のチミン(T)残基への置換、
    (ii)第672番目のグアニン(G)残基のアデニン(A)残基への置換、および
    (iii)第1831番目のシトシン(C)残基のチミン(T)残基への置換
    からなる群から選択される少なくとも一つの変異を有するヌクレオチド配列を含んでなる、ポリヌクレオチド。
  2. 配列番号2で表されるヌクレオチド配列において、以下の変異:
    (i)第441番目のアデニン(A)残基のシトシン(C)残基への置換、および
    (ii)第1151番目のチミン(T)残基の欠失
    からなる群から選択される少なくとも一つの変異を有するヌクレオチド配列を含んでなる、ポリヌクレオチド。
  3. 被験者が高血圧症になるリスクを予測するための診断用キットであって、
    (i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がアデニン(A)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
    (ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がグアニン(G)またはアデニン(A)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、ならびに
    (iii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定しうる核酸分子であって、該チミン(T)残基が存在する、または欠失した前記GPR99遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
    からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、診断用キット。
  4. 前記被験者が男性であり、前記(i)の核酸分子および前記(ii)の核酸分子からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、請求項3に記載の診断用キット。
  5. 前記被験者が女性であり、前記(i)の核酸分子および前記(iii)の核酸分子からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、請求項3に記載の診断用キット。
  6. 診断用キットに含まれる少なくとも一種の核酸分子が、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域にハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなるものである、請求項3に記載の診断用キット。
  7. 診断用キットに含まれる少なくとも一種の核酸分子が、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域を核酸増幅法において増幅することができるものである、請求項3に記載の診断用キット。
  8. 被験者が高血圧症になるリスクを予測する方法であって、
    (i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、
    (ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定する工程、および
    (iii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定する工程、
    からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、方法。
  9. 前記被験者が男性であり、前記工程(i)および前記工程(ii)からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、請求項8に記載の方法。
  10. 前記被験者が女性であり、前記工程(i)および前記工程(iii)からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、請求項8に記載の方法。
  11. 被験者が高脂血症になるリスクを予測するための診断用キットであって、
    (i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がシトシン(C)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、ならびに
    (ii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定しうる核酸分子であって、該チミン(T)残基が存在する、または欠失した前記GPR99遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
    からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、診断用キット。
  12. 前記被験者が男性であり、前記(i)の核酸分子を含んでなる、請求項11に記載の診断用キット。
  13. 前記被験者が女性であり、前記(ii)の核酸分子を含んでなる、請求項11に記載の診断用キット。
  14. 診断用キットに含まれる少なくとも一種の核酸分子が、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域にハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなるものである、請求項11に記載の診断用キット。
  15. 診断用キットに含まれる少なくとも一種の核酸分子が、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域を核酸増幅法において増幅することができるものである、請求項11に記載の診断用キット。
  16. 被験者が高脂血症になるリスクを予測する方法であって、
    (i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、および
    (ii)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第1151番目のチミン(T)残基が存在するか否かを同定する工程、
    からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、方法。
  17. 前記被験者が男性であり、前記工程(i)を含んでなる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記被験者が女性であり、前記工程(ii)を含んでなる、請求項16に記載の方法。
  19. 被験者が動脈硬化症になるリスクを予測するための診断用キットであって、
    (i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がアデニン(A)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
    (ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がグアニン(G)またはアデニン(A)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
    (iii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がシトシン(C)またはチミン(T)である前記GPR91遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、ならびに
    (iv)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第441番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかシトシン(C)であるかを同定しうる核酸分子であって、該ヌクレオチド残基がアデニン(A)またはシトシン(C)である前記GPR99遺伝子ゲノム配列を含むポリヌクレオチドまたはこれに相補的なポリヌクレオチドにハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなる、核酸分子、
    からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、診断用キット。
  20. 前記被験者が男性である、請求項19に記載の診断用キット。
  21. 前記被験者が男性であり、前記(ii)の核酸分子および前記(iv)の核酸分子からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、請求項19に記載の診断用キット。
  22. 前記被験者が女性であり、前記(i)の核酸分子および前記(iv)の核酸分子からなる群から選択される少なくとも一種の核酸分子を含んでなる、請求項19に記載の診断用キット。
  23. 前記被験者が女性であり、前記(iv)の核酸分子を含んでなる、請求項19に記載の診断用キット。
  24. 診断用キットに含まれる少なくとも一種の核酸分子が、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域にハイブリダイズするヌクレオチド断片を含んでなるものである、請求項19に記載の診断用キット。
  25. 診断用キットに含まれる少なくとも一種の核酸分子が、同定の対象となるヌクレオチド残基を含むポリヌクレオチド上の領域を核酸増幅法において増幅することができるものである、請求項19に記載の診断用キット。
  26. 被験者が動脈硬化症になるリスクを予測する方法であって、
    (i)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第610番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、
    (ii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第672番目のヌクレオチド残基がグアニン(G)であるかアデニン(A)であるかを同定する工程、
    (iii)GPR91遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号1で表されるヌクレオチド配列中の第1831番目のヌクレオチド残基がシトシン(C)であるかチミン(T)であるかを同定する工程、および
    (iv)GPR99遺伝子ゲノム配列に含まれる配列番号2で表されるヌクレオチド配列中の第441番目のヌクレオチド残基がアデニン(A)であるかシトシン(C)であるかを同定する工程、
    からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、方法。
  27. 前記被験者が男性である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記被験者が男性であり、前記工程(ii)および前記工程(iv)からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、請求項26に記載の方法。
  29. 前記被験者が女性であり、前記工程(i)および前記工程(iv)からなる群から選択される少なくとも一つの工程を含んでなる、請求項26に記載の方法。
  30. 前記被験者が女性であり、前記工程(iv)を含んでなる、請求項26に記載の方法。
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JPN6010052024, Nature, 429(2004) p.188−193 *

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