JP2006216459A - 燃料電池システム及び燃料電池のガス漏れ検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 外部に排出される燃料ガス量の増加を抑制しつつガス漏れを検出することが可能な燃料電池システム及び燃料電池のガス漏れ検出方法を提供する。
【解決手段】 燃料電池システム1は、燃料電池10のアノードに燃料ガスが供給されるまえに、燃料電池10のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入する。そして、燃料電池システム1は、この封入状態を継続しつつ燃料電池10のカソード側の圧力を検出し、燃料電池10のカソード内の圧力低下速度を求める。次いで、燃料電池システム1は、求めた圧力低下速度が所定の閾値を上回るか否かを判断し、所定の閾値を上回るときに、燃料電池10のガス漏れを検出することとしている。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池システム1は、燃料電池10のアノードに燃料ガスが供給されるまえに、燃料電池10のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入する。そして、燃料電池システム1は、この封入状態を継続しつつ燃料電池10のカソード側の圧力を検出し、燃料電池10のカソード内の圧力低下速度を求める。次いで、燃料電池システム1は、求めた圧力低下速度が所定の閾値を上回るか否かを判断し、所定の閾値を上回るときに、燃料電池10のガス漏れを検出することとしている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池システム及び燃料電池のガス漏れ検出方法に関する。
従来、燃料電池に燃料ガスを供給し、その供給を停止させた後における燃料電池の電圧低下速度から、燃料電池のガス漏れを検出する燃料電池のガス漏れ検出方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−45467号公報
しかしながら、従来の方法では、燃料電池に燃料ガスを供給し、その供給を停止させた後における燃料電池の電圧低下速度からガス漏れを判断するため、燃料電池システム外部に排出する燃料ガスを増加させるという問題があった。例えば、燃料電池の停止中(非運転中)に燃料電池が損傷し、その損傷箇所がガス漏れの原因となる箇所であった場合、従来の方法では、一度燃料ガスを供給しなければならず、排出する燃料ガスを増加させてしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、外部に排出される燃料ガス量の増加を抑制しつつガス漏れを検出することが可能な燃料電池システム及び燃料電池のガス漏れ検出方法を提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、燃料電池のカソード側のガス圧力を検出する圧力検出手段と、燃料電池のカソード側のガス圧力を調整する圧力調整手段と、燃料電池のガス漏れを判定するガス漏れ判定手段とを備えている。また、ガス漏れ判定手段は、燃料電池のアノードに燃料ガスが供給されるまえに、圧力調整手段を制御して燃料電池のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入し、この封入状態を継続しつつ圧力検出手段により検出された圧力から燃料電池のカソード側の圧力低下速度を求め、この圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに、燃料電池のガス漏れを判断する。
本発明によれば、燃料電池のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入し、この封入状態を継続しつつ燃料電池のカソード側の圧力を検出して圧力低下速度を求め、圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに燃料電池のガス漏れを判断することとしている。ここで、燃料電池内で損傷等があり、ガス漏れが生じている場合、カソード側に供給した酸化剤ガスは外部に排出される。このため、ガス漏れが生じている場合、カソード側の圧力はある程度早くに低下することとなる。よって、圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに燃料電池のガス漏れを判断することで、ガス漏れを正確に検出することができる。また、上記ガス漏れ検出を、アノードに燃料ガスが供給されるまえに行うため、燃料ガスを供給している間に燃料ガスが漏れていくという事態が生じない。従って、外部に排出される燃料ガス量の増加を抑制しつつガス漏れを検出することができる
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一又は同様の要素には同一の符号を付して説明を省略するものとする。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。同図に示すように、燃料電池システム1は、燃料電池10と、空気供給部(酸化剤供給手段)20と、水素供給部30とを備えている。
燃料電池10は、燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電するものである。ここで、本実施形態において酸化剤ガスは酸素(空気)であって、空気供給部(例えばコンプレッサ)20によって燃料電池10のカソードに送り込まれる。また、燃料ガスは水素であって水素供給部30から燃料電池10のアノードに供給される。
また、燃料電池システム1は、燃料電池10のカソード上流、すなわち空気供給部20から燃料電池10に至るまでの空気流路上に、空気流路を遮断する上流遮断弁40を有している。さらに、燃料電池システム1は、燃料電池10のカソード上流且つ上流遮断弁40の下流に、燃料電池10のカソード側のガス圧力を検出する圧力センサ(圧力検出手段)50を有している。
また、燃料電池システム1は、燃料電池10のカソード下流に、酸化剤ガスである空気の温度を検出する温度センサ(温度検出手段)60を有し、温度センサ60の下流に、弁の動作によって空気流路の流路面積を変化させて、燃料電池10のカソード側のガス圧力を調整する下流遮断弁(圧力調整手段)70を有している。
また、燃料電池システム1は、制御部(ガス漏れ判定手段、禁止手段)80と、タイマー90とを備えている。制御部80は、空気供給部20及び水素供給部30に接続され、空気供給部20や水素供給部30が燃料電池10に供給するガスの流量を調整する構成となっている。また、制御部80は、上流遮断弁40に接続され、弁閉及び弁開動作を行うようになっている。また、制御部80は、下流遮断弁70に接続され、下流遮断弁70によって空気流路の流路面積を調整するようになっている。さらに、制御部80は、圧力センサ50及び温度センサ60に接続され、これらから信号値を読み取る構成となっている。
タイマー90は計時機能を有するものであって制御部80に接続されている。このタイマー90は、燃料電池システム1が運転を停止してからの時間を計測するようになっており、計測時間の情報を制御部80に提供する構成となっている。
また、上記制御部80は、ガス漏れを判定する機能を有し、ガス漏れを検出した場合には燃料電池10による発電を禁止する構成となっている。次に、燃料電池システム1のガス漏れ検出動作を説明する。
まず、制御部80は下流遮断弁70を閉じた後に空気供給部20を駆動して、空気を燃料電池10のカソード内に送り込む。次いで、制御部80は、圧力センサ50からの信号に基づいて、燃料電池10のカソード側の圧力が所定圧力に達したか否かを判断する。そして、達したと判断した場合、制御部80は、空気供給部20を停止すると共に上流遮断弁40を閉じて、燃料電池10のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入する。なお、所定圧力とは、燃料電池の各部品の耐圧性能を下回る圧力である。
そして、制御部80は、封入状態を維持したまま圧力センサ50からの信号を読み込んで、圧力の低下速度を求める。ここで、ガス漏れが生じている場合、圧力の低下速度は速くなる傾向にある。より具体的にはガス漏れが生じている場合、カソード側に供給した酸化剤ガスは外部に排出される。このため、ガス漏れが生じている場合、カソード側の圧力低下速度は速くなる傾向にある。
その後、制御部80は、求めた圧力低下速度と所定の閾値とを比較する。ここで、所定の閾値はガス漏れを判定するための閾値であり、予め実験によって求められている。そして、検出した圧力低下速度が所定の閾値を上回る場合、制御部80は、燃料電池10のガス漏れが発生していると判断する。
このように、燃料電池システム1は、上記ガス漏れ検出を、アノードに燃料ガスを供給せずに行うため、従来技術のように燃料ガスを供給している間に燃料ガスが漏れていくという事態が生じない。よって、外部に排出される燃料ガス量の増加を抑制しつつガス漏れを検出することができるようになっている。
次に、燃料電池10のガス漏れ検出方法を説明する。図2及び図3は、実施形態に係る燃料電池10のガス漏れ検出方法の一例を示すフローチャートであり、図2は処理の前半部分を示し、図3は処理の後半部分を示している。
まず、図2に示すように、燃料電池システム1が起動されると、制御部80は、下流遮断弁70を閉じる(ST1)。次に、制御部80は空気供給部20を駆動して空気を燃料電池10のカソード内に送り込む(ST2)。その後、制御部80は、圧力センサ50からの信号に基づいて、燃料電池10のカソード側の圧力が所定圧力に達したか否かを判断する(ST3)。
ここで、燃料電池10のカソード側の圧力が所定圧力に達していないと判断した場合(ST3:NO)、達したと判断されるまで、この処理が繰り返される。一方、達したと判断した場合(ST3:YES)、制御部80は上流遮断弁40を閉じる(ST4)。次いで、制御部80は、空気供給部20を停止させる(ST5)。これにより、制御部80は、燃料電池10のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入する。
次に、制御部80は、封入状態を維持したまま圧力センサ50からの信号を読み込んで、圧力の低下速度を演算する(ST6)。ここで、制御部80は、分刻みに圧力を検出して、例えば50kPa/minなどの圧力低下速度を演算する。次に、制御部80は、タイマー90の計時時間から、ガス漏れ判定の閾値となる所定の閾値を求める(ST7)。このとき、制御部80は、図4に示す相関関係に従って所定の閾値を求める。
図4は、所定の閾値と経過時間とカソード内の水素量との関係を示すグラフである。なお、図4において左縦軸は所定の閾値を示し、横軸は経過時間を示し、右横軸はカソード内の水素量を示している。また、図4のグラフ中の実線は所定の閾値と経過時間との相関を示しており、二点鎖線はカソード内の水素量と経過時間との相関を示している。
同図に示すように、制御部80は、燃料電池10の運転停止からの経過時間が所定時間t未満の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値が大きくする。これは以下の理由による。すなわち、燃料電池10の運転を停止してもアノード側には燃料ガスである水素が残存している。このため、運転停止後、アノード側から水素がクロスオーバーしてカソード側に至る。そして、水素と酸素とが反応してカソード側のガス密度は低下する。よって、カソード側では圧力低下速度が大きくなる傾向がある。以上より、制御部80は、燃料電池の運転停止からの経過時間が所定時間未満の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を大きくすることとしている。
他方、制御部80は、経過時間が所定時間t以上の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を小さくする。経過時間が長くなると水素のクロスオーバーが終了する。これによって、カソード側における水素の量は次第に少なくなり(図4の二点鎖線及び右縦軸参照)、圧力低下速度はガス漏れによる低下分だけとなる。よって、圧力低下速度は小さくなる傾向があると言える。以上より、制御部80は、経過時間が所定時間t以上の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を小さくすることとしている。
また、既に上記したが、所定時間tは、燃料電池10が運転停止してから、燃料電池10のカソード内における水素量が増加から減少に転じるまでの時間である。すなわち、アノード側からのクロスオーバーが終了する時点である。
再度、図2を参照する。上記の相関関係に基づいて所定の閾値を求めた後、制御部80は、ステップST6において求めた圧力低下速度が、ステップST7において求めた所定の閾値を上回るか否かを判断する(ST8)。ここで、圧力低下速度が所定の閾値を上回ると判断した場合(ST8:YES)、制御部80は、燃料電池10にガス漏れが生じると判断する。そして、燃料電池10による発電を禁止すべく、燃料電池システム1の起動を中止する(図3:ST9)。その後、処理は終了する。
他方、所定の閾値が例えば60kPa/minと求められており、圧力低下速度が50kPa/minと求められていた場合など、圧力低下速度が所定の閾値を上回らないと判断した場合(ST8:NO)、制御部80は、温度センサ60からの信号を読み込んで、所定の閾値を再び求める(図3:ST10)。このとき、制御部80は、ステップST7において求めた所定の閾値を基準とし、図5に示す相関関係から所定の閾値を再演算する。
図5は、所定の閾値と酸化剤ガスの温度と酸化剤ガスの飽和水蒸気量との関係を示すグラフである。なお、図5において左縦軸は所定の閾値を示し、横軸は酸化剤ガスの温度を示し、右横軸は酸化剤ガスの飽和水蒸気量を示している。また、図5のグラフ中の実線は所定の閾値と酸化剤ガスの温度との相関を示しており、破線は酸化剤ガスの飽和水蒸気量と酸化剤ガスの温度との相関を示している。
同図に示すように、制御部80は、酸化剤ガスの温度が所定温度T未満の場合(図5中の範囲αの場合)、酸化剤ガスの温度が高くなるに従って所定の閾値を大きくする。温度が高くなると酸化剤ガスは膨張するため、圧力低下速度は小さくなる傾向にあるからである。よって、制御部80は、範囲αにおいて酸化剤ガスの温度が高くなるに従って所定の閾値を大きくすることとしている。
一方、酸化剤ガスの温度が所定温度T以上の場合(図5中の範囲βの場合)、酸化剤ガスの温度が高くなるに従って所定の閾値を小さくする。温度がさらに高くなると、酸化剤ガスの飽和水蒸気量が急激に上昇し、カソード空間の水が酸化剤ガスに含有されることとなる。これにより、カソード空間では水が含有された分、空間の容積が大きくなり、酸化剤ガスの圧力は低下することとなる。故に、圧力低下速度は大きくなる傾向にある。以上より、制御部80は、範囲βにおいて温度が高くなるに従って所定の閾値を小さくすることとしている。
再度、図3を参照する。上記の相関関係に基づいて所定の閾値を再び求めた後、制御部80は、ステップST6において求めた圧力低下速度が、ステップST10において求めた所定の閾値を上回るか否かを判断する(ST11)。ここで、圧力低下速度が所定の閾値を上回ると判断した場合(ST11:YES)、制御部80は、燃料電池10にガス漏れが生じると判断する。そして、燃料電池10による発電を禁止すべく、燃料電池システム1の起動を中止する(ST9)。その後、処理は終了する。
他方、温度が例えば35deg.Cと検出されて所定の閾値が例えば50kPa/minと求められており、圧力低下速度が30kPa/minと求められていた場合など、圧力低下速度が所定の閾値を上回らないと判断した場合(ST11:NO)、制御部80は、燃料電池10にガス漏れが生じていないと判断する。そして、制御部80は、水素供給部30から燃料電池10のアノードに水素を供給して、運転を継続していく(ST12)。その後、燃料電池システム1の運転停止の指示があった場合などに処理は終了することとなる。
このようにして、本実施形態に係る燃料電池システム1及び燃料電池10のガス漏れ検出方法によれば、燃料電池10のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入し、この封入状態を継続しつつ燃料電池10のカソード側の圧力を検出して圧力低下速度を求め、圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに燃料電池10のガス漏れを判断することとしている。ここで、燃料電池10の内部で損傷等があり、ガス漏れが生じている場合、カソード側に供給した酸化剤ガスは外部に排出される。このため、ガス漏れが生じている場合、カソード側の圧力はある程度早くに低下することとなる。よって、圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに燃料電池のガス漏れを判断することで、ガス漏れを正確に検出することができる。また、上記ガス漏れ検出を、アノードに燃料ガスが供給されるまえに行うため、燃料ガスを供給している間に燃料ガスが漏れていくという事態が生じない。従って、外部に排出される燃料ガス量の増加を抑制しつつガス漏れを検出することができる。
また、燃料電池10の運転停止からの経過時間が所定時間t未満の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を大きくすることとしている。ここで、燃料電池の運転を停止してもアノード側には燃料ガスが残存している。このため、運転停止後、アノード側から燃料ガスがクロスオーバーしてカソード側に至る。そして、燃料ガスと酸化剤ガスとが反応してカソード側のガス密度は低下する。これにより、カソード側では圧力低下速度が大きくなる傾向があると言える。
また、経過時間が所定時間t以上の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を小さくすることとしている。ここで、経過時間が長くなると燃料ガスのクロスオーバーが終了する。これによって、カソード側における燃料ガスの量は次第に少なくなり、圧力低下速度はガス漏れによる低下分だけとなる。よって、圧力低下速度は小さくなる傾向があると言える。
故に、経過時間が所定時間未満の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を大きくし、且つ、経過時間が所定時間以上の場合、経過時間が長くなるに従って所定の閾値を小さくすることで、所定の閾値を適正にし、ガス漏れ判断の精度向上を図ることができる。
また、所定時間は、燃料電池が運転停止してから、燃料電池のカソード内における水素量が増加から減少に転じるまでの時間である。すなわち、アノード側からのクロスオーバーが終了する時点である。クロスオーバーが終了すると、上記の如く圧力低下速度はガス漏れによる低下分だけとなる。よって、所定時間は、燃料電池が運転停止してから、燃料電池10のカソード内における水素量が増加から減少に転じるまでの時間とすることで、所定の閾値を適正にし、ガス漏れ判断の精度向上を図ることができる。
また、酸化剤ガスの温度が所定温度未満の場合、温度が高くなるに従って所定の閾値を大きくすることとしている。ここで、温度が高くなると酸化剤ガスが膨張するため、圧力低下速度は小さくなる傾向にある。また、酸化剤ガスの温度が所定温度以上の場合、温度が高くなるに従って所定の閾値を小さくすることとしている。ここで、温度がさらに高くなると、酸化剤ガスの飽和水蒸気量が急激に上昇し、カソード空間の水が酸化剤ガスに含有されることとなる。これにより、カソード空間の容積が大きくなるため、酸化剤ガスの圧力は低下することとなる。故に、圧力低下速度は大きくなる傾向にある。
従って、酸化剤ガスの温度が所定温度未満の場合、温度が高くなるに従って所定の閾値を大きくし、酸化剤ガスの温度が所定温度以上の場合、温度が高くなるに従って所定の閾値を小さくすることで、所定の閾値を適正にし、ガス漏れ判断の精度向上を図ることができる。
また、所定時間は、温度上昇による酸化剤ガスの膨張と温度上昇による飽和水蒸気量の増加との関係から、温度の上昇に伴って酸化剤ガスの圧力が増加から減少に転じる温度である。すなわち、上記した如く酸化剤ガスの飽和水蒸気量が急激に上昇する温度である。飽和水蒸気量が急激に上昇すると、カソード空間の水が酸化剤ガスに含有されることとなり、酸化剤ガスの圧力は低下することとなる。よって、温度上昇による酸化剤ガスの膨張と温度上昇による飽和水蒸気量の増加との関係から、温度の上昇に伴って酸化剤ガスの圧力が増加から減少に転じる温度とすることで、所定の閾値を適正にし、ガス漏れ判断の精度向上を図ることができる。
また、所定圧力は、燃料電池の各部品の耐圧性能を下回る圧力である。このため、ガス漏れ判定を行うにあたり、燃料電池の損傷を防止することができる。
また、燃料電池10のガス漏れが判断された場合、燃料電池10による発電を禁止することとしている。このため、一層外部に排出される燃料ガス量の増加を抑制することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよいし、各実施形態を組み合わせるようにしてもよい。
1…燃料電池システム
10…燃料電池
20…空気供給部(酸化剤供給手段)
30…水素供給部
40…上流遮断弁
50…圧力センサ(圧力検出手段)
60…温度センサ(温度検出手段)
70…下流遮断弁(圧力調整手段)
80…制御部(ガス漏れ判定手段、禁止手段)
90…タイマー
10…燃料電池
20…空気供給部(酸化剤供給手段)
30…水素供給部
40…上流遮断弁
50…圧力センサ(圧力検出手段)
60…温度センサ(温度検出手段)
70…下流遮断弁(圧力調整手段)
80…制御部(ガス漏れ判定手段、禁止手段)
90…タイマー
Claims (9)
- 燃料ガス及び酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、
前記燃料電池のカソード側のガス圧力を検出する圧力検出手段と、
前記燃料電池のカソード側のガス圧力を調整する圧力調整手段と、
前記燃料電池のガス漏れを判定するガス漏れ判定手段と、を備え、
前記ガス漏れ判定手段は、前記燃料電池のアノードに燃料ガスが供給されるまえに、前記圧力調整手段を制御して前記燃料電池のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入し、この封入状態を継続しつつ前記圧力検出手段により検出された圧力から前記燃料電池のカソード側の圧力低下速度を求め、この圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに、前記燃料電池のガス漏れを判断する
ことを特徴とする燃料電池システム。 - 前記ガス漏れ判定手段は、前記燃料電池の運転停止からの経過時間が所定時間未満の場合、経過時間が長くなるに従って前記所定の閾値を大きくし、該経過時間が所定時間以上の場合、経過時間が長くなるに従って前記所定の閾値を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記所定時間は、前記燃料電池が運転停止してから、前記燃料電池のカソード内における水素量が増加から減少に転じるまでの時間であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記酸化剤ガスの温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
前記ガス漏れ判定手段は、前記温度検出手段により検出された温度が所定温度未満の場合、前記温度検出手段により検出された温度が高くなるに従って前記所定の閾値を大きくし、前記温度検出手段により検出された温度が所定温度以上の場合、前記温度検出手段により検出された温度が高くなるに従って前記所定の閾値を小さくする
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 前記所定温度は、温度上昇による酸化剤ガスの膨張と温度上昇による飽和水蒸気量の増加との関係から、温度の上昇に伴って酸化剤ガスの圧力が増加から減少に転じる温度であることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池のカソードに酸化剤ガスを送り込む酸化剤供給手段と、
前記燃料電池のカソード側上流に設けられた上流遮断弁と、をさらに備え、
前記圧力検出手段は、前記燃料電池のカソード側上流且つ前記上流遮断弁の下流に設けられた圧力センサであり、
前記圧力調整手段は、前記燃料電池のカソード側下流に設けられた下流遮断弁であり、
前記ガス漏れ判定手段は、前記下流遮断弁を閉じた後に前記酸化剤供給手段を駆動して前記燃料電池のカソード内に酸化剤ガスを送り込み、その後前記上流遮断弁を閉じることで、燃料電池のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入し、前記燃料電池の運転停止からの経過時間から前記所定の閾値を求め、この所定の閾値と前記燃料電池のカソード内の圧力低下速度とから、前記燃料電池のガス漏れと判定する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 前記所定圧力は、前記燃料電池の各部品の耐圧性能を下回る圧力であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 前記ガス漏れ判定手段により前記燃料電池のガス漏れが判断された場合、前記燃料電池による発電を禁止する禁止手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
- 燃料電池のアノードに燃料ガスが供給されるまえに、前記燃料電池のカソードに酸化剤ガスを所定圧力で封入するステップと、
この封入状態を継続しつつ前記燃料電池のカソード側の圧力を検出していき、前記燃料電池のカソード内の圧力低下速度を求めるステップと、
求めた圧力低下速度が所定の閾値を上回るか否かを判断するステップと、
求めた圧力低下速度が所定の閾値を上回るときに、前記燃料電池のガス漏れを検出するステップと、
を有することを特徴とする燃料電池のガス漏れ検出方法。
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