JP2006216349A - ハーネスを用いた電気機器、該ハーネスの取付け方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】デジタルカメラは、複数本の可撓性を有する電線2、2を並列配置し端部にコネクタ3、3を有するハーネス1にて、キャビネット5内のソケット4、4を電気的に連結している。電線2、2の配置方向に沿うコネクタ3の長手方向は、電線2の長手方向に対し、斜め向きであり、ハーネス1は一端部のコネクタ3がソケット4に嵌まった状態で、他端部が、対応するソケット4又はハーネス通過面Lから離れる向きに延びている。
【選択図】 図4
Description
箱体(6)内には回路基板(60)が設けられ、該回路基板(60)上には複数のソケット(4)(4)が設けられている。少なくとも1つのソケット(4)にはハーネス(1)の一端部に設けられたコネクタ(3)が嵌まる。このハーネス(1)とは、複数本の可撓性を有する電線(2)(2)を水平面内にて並列配置し、端部にコネクタ(3)を有するものである(例えば、特許文献1参照)。図9は、従来のハーネス(1)の平面図である。電線(2)の配列方向に沿うコネクタ(3)の長手方向L1は、電線(2)の長手方向L2に略直交している。
ヒンジ(7)は中空の円筒であって、図7に示すように、ハーネス(1)の他端部は、ヒンジ(7)内を通って箱体(6)の外側に延びている。コネクタ(3)の長手方向は、ヒンジ(7)内のハーネス通過面(図7のL、即ちヒンジ(7)内の電線(2)の長手方向に直交する面)に対して斜め向き、又は略直交している。
この場合、ソケット(4)をヒンジ(7)から遠ざけることも考えられるが、回路基板(60)上の部品配置に対する制約が大きくなる。また、回路基板(60)ひいては箱体(6)の大型化に繋がり、電気機器の小型化を求める市場の要請に反する。
本発明の目的は、機器全体を大型化することなく、繰り返し荷重を受けるハーネスの寿命を延ばすことにある。
電線(2)(2)の配置方向に沿うコネクタ(3)の長手方向は、電線(2)の長手方向に対し、斜め向きであり、ハーネス(1)は一端部のコネクタ(3)がソケット(4)に嵌まった状態で、他端部が対応するソケット(4)又はハーネス通過面Lから離れる向きに延びている。
ハーネス(1)はソケット(4)(4)間で少なくとも1回捻られて表裏を反転されている。
この結果、一方のソケット(4)から他方のソケット(4)又はハーネス通過面Lまでの電線(2)の距離を長くする必要がある。ハーネス(1)を捻って表裏を反転させれば、電線(2)を更に長く設ける必要がある。この結果、機器全体を大きくすることなく、ハーネス(1)の長さを長くできるから、機器の小型化を充たし、且つ繰り返し荷重を受けるハーネス(1)の寿命を延ばすことができる。
図1は、本例に係わる電気機器の斜視図であって、具体的にはデジタルカメラである。キャビネット(5)の一側部には、箱体(6)が設けられ、該箱体(6)は枢軸(80)によってキャビネット(5)に枢支されたブラケット(8)にヒンジ(7)接続されている。ヒンジ(7)は中空の円筒であって、ヒンジ(7)の中をハーネス(1)が通る。箱体(6)の裏面には液晶パネル(61)が設けられ、箱体(6)は図1に示す収納状態から図2に示すように、枢軸(80)を中心に上向きに90度回動し、更に図3に示すように、ヒンジ(7)を中心に90度回動して、液晶パネル(61)を撮像者に向ける。箱体(6)を収納するときには、図3に示す状態から図2に示す状態を経て、図1に示すように収納する。
ヒンジ(7)内にて、ハーネス(1)の長手方向に直交する面をハーネス通過面Lとし、コネクタ(3)は、該ハーネス通過面Lに対し、傾き又は略直交している。尚、図4では1つのソケット(4)のみにコネクタ(3)が嵌まっているが、これは図示の便宜上であって、全てのソケット(4)(4)(4)にコネクタ(3)が嵌まっていてもよい。
図5(a)、(b)及び図6は、回路基板(60)上のハーネス(1)の拡大平面図である。ハーネス(1)は、従来と同様に、複数本の同じ長さの電線(2)(2)を並べて配置されている。図5(a)に示すように、電線(2)(2)の配置方向に沿うコネクタ(3)の長手方向L1は、電線(2)の長手方向L2に対し、斜め向きである。ハーネス(1)は、一端部のコネクタ(3)がソケット(4)に嵌まった状態で、他端部がハーネス通過面Lから離れる向きに延びている。
ハーネス(1)を整形する際には、図5(b)に示すように、ハーネス(1)の他端部をヒンジ(7)内を通して、箱体(6)の外側に延ばす。ハーネス(1)の他端部がハーネス通過面Lから離れる向きに延びているから、ヒンジ(7)内を通してハーネス(1)の他端部を箱体(6)の外側に延ばすには、電線(2)を湾曲させる必要がある。即ち、電線(2)は湾曲して遠回りし、膨らみをハーネス通過面Lから離れる方向に向けるから、電線(2)を長く設ける必要がある。
仮に、ハーネス(1)の他端部がハーネス通過面Lに接近するように延びていれば、ハーネス(1)の他端部はそのままヒンジ(7)内を通るから、電線(2)を長く設ける必要はない。本例にあっては、故意に電線(2)を長く設けて、ハーネス(1)の寿命を延ばしている。
箱体(6)の外側に延びたハーネス(1)の他端部に設けられたコネクタ(3)は、キャビネット(5)内に入り、キャビネット(5)内のソケット(4)に嵌まる。
ハーネス(1)が膨らみをハーネス通過面Lから遠ざかる向きに向けて湾曲している結果、一方のソケット(4)からハーネス通過面Lまでの電線(2)の距離を長くする必要がある。ハーネス(1)を捻って表裏を反転させれば、電線(2)を更に長く設ける必要がある。この結果、機器全体を大きくすることなく、ハーネス(1)の長さを長くできるから、曲げ或いは捻りに対するハーネス(1)の負担が軽くなる。この結果、機器の小型化を充たし、且つ繰り返し荷重を受けるハーネス(1)の寿命を延ばすことができる。特に、本来のように、コネクタ(3)が、ハーネス通過面Lに対し、傾き又は略直交している場合に、電線(2)を湾曲させることによる効果は大きい。
尚、上記例では、ハーネス(1)はヒンジ(7)を通過し、ソケット(4)とハーネス通過面L間で捻られているが、仮にハーネス(1)にてソケット(4)(4)間を接続する場合にも、同様にハーネス(1)を湾曲させ捻れば、ハーネス(1)を長くする必要があり、ハーネス(1)の寿命を延ばすことができる。
また、ハーネス(1)は1回のみならず、2回以上捻られてもよい。
箱体(6)の回動は、図1に示す状態から図2に示す状態を経て図3に示すまで箱体(6)を回動させ、図2に示す状態を経て図1に示すまで箱体(6)を戻す一連の動作を1回とした。
その結果、従来品では10000回目には問題なかったが、15000回目には、ハーネス通過面Lの近傍にて、導通が遮断されたり、電線(2)が切断したとの症状が4台とも生じた。
これに対し、本例のハーネス(1)を用いた箱体(6)では、15000回目に4台とも何ら問題なく、20000回目に、ハーネス(1)が屈曲したものが生じた。従って、50%以上の寿命増加となり、上記の如く、ハーネス(1)の寿命を延ばすことができる本例の効果が確認できた。
本例では、ハーネス(1)が用いられる電気機器として、デジタルカメラを例示したが、ハーネス(1)が繰り返し荷重を受ける機器であれば、本発明の技術的思想が適用されるのは勿論である。
(2) 電線
(3) コネクタ
(4) ソケット
(5) キャビネット
(6) 箱体
(7) ヒンジ
Claims (4)
- 複数本の可撓性を有する電線(2)(2)を並列配置し端部にコネクタ(3)(3)を有するハーネス(1)にて、キャビネット(5)内のソケット(4)(4)を電気的に連結した電気機器に於いて、
電線(2)(2)の配置方向に沿うコネクタ(3)の長手方向は、電線(2)の長手方向に対し、斜め向きであり、ハーネス(1)は一端部のコネクタ(3)がソケット(4)に嵌まった状態で、他端部が、対応するソケット(4)又はハーネス通過面Lから離れる向きに延びていることを特徴とする電気機器。 - ハーネス(1)はソケット(4)(4)間で少なくとも1回捻られて表裏を反転されている請求項1に記載の電気機器。
- キャビネット(5)内には箱体(6)がヒンジ(7)接続され、ハーネス(1)の一端部のコネクタ(3)は、該箱体(6)内のソケット(4)に嵌まり、
ハーネス(1)の他端部は、ヒンジ(7)内を通って箱体(6)の外側に延び、
箱体(6)内にてハーネス(1)は湾曲して、膨らみをヒンジ(7)から離れる方向に向けている請求項1又は2に記載の電気機器。 - 複数本の可撓性を有する電線(2)(2)を並列配置し端部にソケット(5)(5)に着脱自在に嵌まるべきコネクタ(3)(3)を取り付け、電線(2)(2)の配置方向に沿うコネクタ(3)の長手方向は、電線(2)の長手方向に対し、斜め向きであり、一端部のコネクタ(3)がソケット(4)に嵌まった状態で、他端部が、対応するソケット(4)又はハーネス通過面Lから離れる向きに延びているハーネス(1)をソケット(4)に取り付ける方法であって、
ソケット(4)に、ハーネス(1)の一端部のコネクタ(3)を嵌める工程と、
ハーネス(1)を少なくとも1回捻って表裏を反転する工程と、
ハーネス(1)の他端部を、対応するソケット(4)に嵌める又はハーネス通過面Lを通す工程を有するハーネスの取付け方法。
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