JP2006214987A - ノイズ測定システムおよび方法ならびに半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体装置内に発生するノイズを高速かつ高精度に測定する。
【解決手段】 半導体装置1は、ノイズを発生させる出力ドライバ回路5と、ノイズ測定回路3とを含む。ノイズ測定回路3は、電源Vddの配線の電圧と、計測器2から与えられる参照電圧Vrefとを比較し、比較結果を出力する比較回路と、比較結果の一方への変化と他方への変化とをそれぞれ保持して計測器に出力する2つのラッチ回路と、を備える。半導体装置のノイズを測定する計測器は、参照電位Vrefを変化させて、ノイズ発生のトリガとなるトリガ信号Sの変化から2つのラッチ回路の出力信号OUTP、OUTNの変化までの時間をモニタし、参照電圧Vrefと出力の変化までのタイミングをプロットすることでノイズ波形を推定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ノイズ測定システムおよび方法ならびに半導体装置に関し、特に半導体装置内部の配線に生ずるノイズを測定するシステムおよび方法ならびにそのノイズ測定システムによってノイズが測定される半導体装置に関する。
半導体装置における出力バッファ等が外部の高負荷をドライブする際に半導体装置の電源配線等にノイズが発生する。このノイズは、半導体装置内の各ブロックに伝播され、ブロックのジッタの原因となる。従来、このジッタは、製品の動作周波数に対して十分小さく、製品の動作への影響は問題となることがなかった。
ところが、近年、高速動作を要求されるモジュールが複数搭載される製品の構成が増えてきており、ノイズによるジッタが製品の誤動作を引き起こす原因となることが多い。このため、内部で発生したノイズを高精度で測定し、その原因となる場所(例えば、電源配線のどの部分か)の特定を行わないと、半導体製品が誤動作したときの解析が困難となってしまう。
一般的に半導体装置内部でリンギングノイズやジッタノイズを測定する場合は、半導体製品のパッケージを開封し、表面の保護被膜を除去した上で針立てを行い、オシロスコープで波形観測することで行っていた。また、開封を行い波形測定する他の方法として、EOS(electro-optic-sampling)プローブを使用することで、非接触で波形観測することが知られている。オシロスコープでノイズ波形を測定する場合、半導体製品の内部配線をあらわにする必要がある。半導体製品は、一般にセラミックや樹脂によって封入されている。そこで、これを開封して半導体チップを目視できる状態にする。セラミックパッケージは、金属やセラミックの封緘なので、それを外せば半導体チップが見える状態になる。樹脂モールドの場合は、樹脂を溶かす薬品を用いて半導体チップが見えるところまで穴を開ける。半導体チップが見える状態になったら、測定したい配線を覆っている保護被膜を外す。そして、FIB(集束イオンビーム加工観察装置)などでイオンビームを照射して分子単位で保護被膜を削り取っていく。測定する部位の金属配線があらわになったら、そこにプローブと呼ばれる先端が微細な針を当て、プローブにオシロスコープを接続する。その上で半導体製品に電源を接続し、動作させながらオシロスコープで波形観測する。
また、EOSプローブでノイズを測定する場合、測定する部位の金属配線をあらわにするまでは前述と同一方法にて行い、そこに、専用の計測システムにつながれたEOSプローブを近づけ、半導体製品に電源を接続して動作させながら、専用計測システムで波形観測を行う。EOSプローブとは、電気光学(EO)効果を利用したプローブである。電気光学効果は、印加電界で物質の屈折率が変化する現象であり、直流からマクロ波領域まで及んでいるため、光変調器や光スイッチなどさまざまなデバイスに応用されている。これらの素子は、印加電界による光の位相変化を干渉で光の強度変化にかえる、或いはこの位相変化により光の伝播方向を変化させるなどの原理に基づいている。
一方、関連技術として波形状態検出装置が特許文献1に開示されている。この装置は、波形に異常が発生した場合、異常である旨を表示するようにしたものである。この装置によれば、バス信号やステート信号以外のストローブ信号やクロック信号の入力端子などエッジ動作をする入力信号に採用することにより、信号反射による信号の異常状態を簡単に知ることができる。
特開2000−131366号公報 (図1)
針立てをする場合、或いは、EOSプローブで測定をする場合、測定対象の金属配線が最上層に近い位置にあり、別の金属配線によって隠れていないことが前提となる。下層にある金属配線や目的の配線が上から目視できない位置にある場合は、針立てすることが不可能である。また、解析の為とは言え、開封には多くの時間と費用が必要である。さらに開封した半導体製品は、しばらくすると開封した部分が酸化して特性が変化したり正常動作しなくなってしまうため、波形観測に時間をかけられないという問題点がある。さらに、針立ての場合、測定対象の配線に金属を接触させるため、寄生する容量、抵抗、インダクタンスにより、測定対象の波形が変化してしまい、正確なノイズ波形の観測が困難である。
このため、半導体装置を開封することなく、ノイズを測定できる方法が望まれる。そこで半導体製品のレイアウト作成時に、測定対象の配線をチップ外部へ端子として引き出しておくことが考えられる。しかしながら、測定対象の配線をチップ外部へ引き出しておくと、端子の増加、寄生する容量、抵抗、インダクタンスにより、正確なノイズ波形の観測が困難となってしまう虞がある。
ところで、特許文献1の波形状態検出装置は、信号波形の異常を検出するためのものである。すなわち、観測対象そのものを信号変化させた時の状態をモニタする装置が開示されており、半導体装置のノイズを測定する技術に関しては何ら開示していない。
前記課題を解決するために、あらかじめ半導体装置内のノイズ(ジッタノイズ)を測定したい場所にノイズ測定回路を接続するように半導体装置を構成し、このノイズ測定回路によってノイズを測定することを創案した。
本発明の一つのアスペクトに係る半導体装置は、外部から入力されるトリガ信号によって、ノイズ測定対象となる配線にノイズを発生させるノイズ源回路と、配線の電圧と外部から与えられる参照電圧とを比較し、比較結果を出力する比較回路と、比較結果の変化を保持して外部に出力するノイズ状態出力回路と、を含む。
本発明の一つのアスペクトに係るノイズ測定システムは、電源配線の電圧を参照電圧と比較し、比較結果である出力が外部に出力される比較回路を備える半導体装置と、半導体装置の信号入力端子へ信号を与えてから出力が変化するまでの時間と、参照電圧とを計測する計測器と、を有する。
本発明の一つのアスペクトに係るノイズ測定方法は、計測器が半導体装置におけるノイズ測定対象となる配線のノイズを測定する方法である。この方法は、a)配線の電位と比較するために、配線の電位に対し所定量の偏差を持つ参照電位を半導体装置に与えるステップと、b)半導体装置中の配線のノイズ源に対してノイズ発生のトリガ信号を与えるステップと、c)配線の電位と参照電圧とを比較し、比較結果を出力するステップと、d)トリガ信号を与えた時刻から比較結果が変化するまでの時間を測定するステップと、を含む。
本発明によれば、あらかじめノイズを測定したい場所(例えば高駆動力バッファの電源等)にノイズ測定回路を接続しておき、外部からノイズ測定に必要な信号を供給し、出力される信号変化の時間を計測することで発生したノイズ波形を推定する。これにより半導体装置を開封することなく、高速かつ高精度にノイズを測定することができる。
本発明の実施形態に係る半導体装置(図1の1)は、計測器(図1の2)から入力されるトリガ信号によって、ノイズ測定対象となる電源配線等の配線にノイズを発生させる回路(図1の5)と、ノイズ測定回路(図1の3)とを含む。ノイズ測定回路は、配線の電圧と、計測器(図1の2)から与えられる参照電圧とを比較し、比較結果を出力する比較回路(図2の6)と、比較結果の一方への変化と他方への変化とをそれぞれ保持して計測器に出力する2つのラッチ回路(図2の7、8)と、を備える。半導体装置のノイズを測定する計測器(図1の2)は、参照電位を変化させて2つのラッチ回路の出力を観測することで配線に発生するノイズ波形を推定する。
より具体的には、ノイズ発生のトリガとなる信号の変化から2つのラッチ回路の出力の変化までの時間を計測器でモニタし、参照電圧と出力の変化までのタイミングとをプロットすることでノイズ波形を推定することができる。なお、ここで推定とは計測器あるいは計測器に接続されるデータ処理装置によって出力データをプロットし、プロットの結果を測定結果とすることを意味する。
図1は、本発明の実施例に係るノイズ測定システムの構成を示すブロック図である。ノイズ測定システムは、半導体装置1と計測器2から構成されている。半導体装置1は、ノイズ測定回路3、出力ラッチ回路4、出力ドライバ回路5を含む。半導体装置1と計測器2との間には、信号DATA、Vref、OUTP、OUTN、トリガ信号S、出力信号Pの各信号が送受される。トリガ信号S、出力信号P、信号Vref、信号DATAの4本の信号は、計測器2から半導体装置1へ出力される信号である。信号OUTP、OUTNの2本の信号は、半導体装置1から計測器2へ出力される信号である。なお、ここでは半導体装置1の内部にノイズ測定回路3が1つ組み込まれた例を示しているが、複数個のノイズ測定回路3を内蔵することも可能である。この場合は必要な組数の信号線を必要とする。
図2は、本発明の実施例に係るノイズ測定回路の構成を示すブロック図である。本発明のノイズ測定回路3は、比較回路6、ラッチ回路7、ラッチ回路8から構成されている。比較回路6の+側入力には信号Vref、−側入力には信号Vnoiseが供給される。比較回路6の出力Vcoは、信号Vnoiseのレベルが信号Vrefのレベルより大きくなる期間にハイレベルが出力され、それ以外の期間にはローレベルが出力される。ラッチ回路7は、データ入力を行う端子Dに信号DATAが供給され、比較回路6の出力Vcoが端子Cに接続される。ラッチ回路7は、比較回路6の出力Vcoがローレベルからハイレベルに変化すると、端子Dの信号DATAを保持し、保持しているデータを端子Qから信号OUTPとして出力する。ラッチ回路8は、端子Dに信号DATAが供給され、比較回路6の出力Vcoは、端子CBに接続される。ラッチ回路8は、比較回路6の出力Vcoがハイレベルからローレベルに変化すると、信号DATAを保持し、保持しているデータを端子Qから信号OUTNとして出力する。
ここでノイズ測定回路3は、出力ドライバ回路5近くの電源配線に発生するノイズを測定するため、ノイズ測定回路3の入力端子に出力ドライバ回路5の電源Vddを接続し、電源Vddの信号を信号Vnoiseとして入力する。出力ドライバ回路5が大きなノイズを発生させるのは、出力ドライバ回路5の出力端子Tの出力がハイレベルからローレベルに変化するとき、およびローレベルからハイレベルに変化するときである。そこで、出力ドライバ回路5を駆動する出力ラッチ回路4の書き込みを行う信号をトリガ信号Sとし、計測器2から供給することで出力端子Tの出力を変化させる。なお、信号Vrefは、半導体装置1の動作の影響を受けない安定した計測器2の電源等から供給されるものとする。
図3は、本発明の実施例に係るノイズ測定の処理を示すフローチャートである。ここでは、電源Vddに発生したジッタノイズの測定をする場合を想定してあり、電源Vddの電圧を例えば3.3Vに設定して、1周期分の測定を開始する。
ステップS1において、初期設定として信号Vrefを3.3Vに、トリガ信号Sの立ち上がりから信号DATAの変化までの時間tDATAを0に設定する。
ステップS2において、実際に測定対象となる半導体装置1を動作させる。すなわち、出力信号Pとトリガ信号Sを半導体装置1に与え、半導体装置1内のノイズ源となる出力ドライバ回路5を動作させる。
ステップS3において、信号OUTPの変化タイミングである時間tPDRと信号OUTNの変化タイミングである時間tPDFとを測定し、信号Vrefのレベルと共に記録する。
ステップS4において、信号Vrefの電圧を0.1V増加させる。
ステップS5において、信号Vrefが3.3V+1Vを超えたか否かを判断し、超えていない場合はステップS2に戻り、超えている場合はステップS6に進む。
ステップS6において、信号Vrefの電圧を電源Vddの電位である3.3Vより0.1V低い電圧に初期設定する。
ステップS7、S8において、それぞれステップS2、S3と同様にして時間tPDRと時間tPDFを測定し、信号Vrefのレベルと共に記録する。
ステップS9において、信号Vrefの電圧を0.1V減少させる。
ステップS10において、信号Vrefが3.3V−1Vより低い電位となったか否かを判断し、低い電位となっていない場合はステップS7に戻る。低い電位となっている場合はステップS11に進む。
ステップS11において、記録した時間tPDR、時間tPDFのタイミングと、対応する信号Vrefの電圧とをグラフにプロットし、測定を終了する。
次に、以上のようにしてプロットされる波形について説明する。図4、図5は、本発明の実施例に係るノイズ測定システムによって出力されるノイズ波形を模式的に示す図である。図4、図5において、信号Vnoiseは、トリガ信号Sによって出力ラッチ回路4にデータが書き込まれ、出力ドライバ回路5の出力がローレベルからハイレベルへと変化したために電源Vddに発生したジッタノイズを模式的に表したものである。ここで期間T0は、トリガ信号Sの発生から、信号Vrefが初期値であるときの信号OUTP、OUTNのどちらかが最初に変化するまでの期間を表す。また、期間T1は、次の信号OUTP、OUTNの変化までの期間を示し、期間T2は、さらに次の信号OUTP、OUTNの変化までの期間を示す。
図4は、ノイズ測定の動作のうち、ステップS1〜S5までの動作を示す波形図である。まずステップS1で信号Vrefを電源Vddの電位(3.3V)に設定しておく。
次に、ステップS2において、トリガ信号Sを出力し、出力ドライバ回路5にジッタノイズを発生させる。ジッタノイズが発生すると信号Vrefと信号Vnoiseとの間に電位差が発生し、比較回路6によって出力Vcoに矩形波が出力される。期間T0でDATA信号をローレベルからハイレベルにする。ラッチ回路7は、出力Vcoの信号の立ち上がりで信号DATAをラッチし、信号OUTPとして出力する。このとき計測器2は、ステップS3においてトリガ信号Sから信号OUTPの変化までの時間tPDRと信号Vrefのレベルとを記録する。
同様にラッチ回路8は、出力Vcoの信号の立ち下りで信号DATAをラッチし、信号OUTNとして出力する。このとき計測器2は、ステップS3においてトリガ信号Sから信号OUTNの変化までの時間tPDFと信号Vrefのレベルとを記録する。
ステップS4において、信号Vrefを0.1V増加させ、同様に時間tPDR、tPDF、信号Vrefの記録を、「信号の電位>電源Vddの電位+1V」になるまで繰り返す。図4の信号Vref’、Vco’、OUTP’、OUTN’、時間tPDR’、tPDF’は、2回目以降のループでの測定の例であることを示す。
図5は、ノイズ測定の動作のうち、ステップS6〜S10までの動作を示す波形図である。まずステップS6で信号Vrefの電位を電源Vddの電位−0.1V(すなわち、3.2V)に設定しておく。
次に、ステップS7において、トリガ信号Sを出力し、出力ドライバ回路5にジッタノイズを発生させる。ジッタノイズが発生すると、信号Vrefと信号Vnoiseとの間に電位差が発生し、比較回路6から矩形波となる信号Vcoが出力される。期間T1で信号DATAをローレベルからハイレベルにする。ラッチ回路7は、信号Vcoの立ち上がりで信号DATAをラッチし、信号OUTPとして出力する。このとき計測器2は、ステップS8においてトリガ信号Sから信号OUTPの変化までの時間tPDRと信号Vrefのレベルとを記録する。
同様にラッチ回路8は、出力Vcoの信号の立ち下りで信号DATAをラッチし、信号OUTNとして出力する。このとき計測器2は、ステップS8においてトリガ信号Sから信号OUTNの変化までの時間tPDFと信号Vrefのレベルとを記録する。
ステップS9において、信号Vrefの電位を0.1V減少させ、同様に時間tPDR、tPDF、信号Vrefの記録を、「信号の電位<電源Vddの電位−1V」になるまで繰り返す。図5の信号Vref”、Vco”、OUTP”、OUTN”、時間tPDR”、tPDF”は、2回目以降のループでの測定の例であることを示す。
ステップS11において、いままで記録した時間tPDRおよびtPDFと、対応する信号Vrefとをグラフにプロットする。横軸に時間を、縦軸に電圧を設定し、(tPDR,Vref)および(tPDF,Vref)をそれぞれ座標とする位置に点を打ち、時間的に線で結ぶと、その線は、測定しようとするジッタノイズに相当する波形を表すこととなる。
以上のようにあらかじめノイズ測定回路3を半導体装置1に内蔵させておき、外部からノイズ測定回路3を制御してノイズを推定することが可能となるため、半導体装置を開封する必要がない。また、自動配置配線により配線されるためにノイズを測定したい場所が半導体チップのどの部分に位置しているか判らない場合であってもノイズを推定することが可能である。したがって、半導体基板に近い下層の金属配線であっても推定できる。さらに、ノイズ測定の測定精度を外部から設定できるため、解析内容に合わせて自由に推定することが可能である。また、ノイズ測定回路3を複数個チップ内に内蔵することにより、チップ内での位置によるノイズ波形の変化を推定することもできる。また、ノイズ測定回路3を半導体装置1に内蔵することによって、測定時のノイズ発生源の配線の形状を変えることなく推定するため、測定時の寄生素子である、抵抗、インダクタンス、容量を発生することなくノイズの推定が可能である。
なお、以上の説明では、ジッタノイズの最初の1振幅のみを推定するものであるが、時間tDATAを時間的に後ろにずらして同様の計測および記録を繰り返せば、ジッタノイズの波形の全容を推定することが可能である。このときの時間tDATAは、信号Vrefが測定する電源Vddの電位にあるときの時間tPDR、tPDFを測定することで、おおよその目安をつけることができる。すなわち測定したい周期の半周期前から測定したい周期の直前(セットアップ/ホールド等のマージンをとる必要はある)までの間に設定すればよい。波形の全容を推定することで、ジッタノイズの収束までの波形を知ることができる。
また、以上の説明では、基準となる電圧の±1Vの範囲でしか推定していないが、信号Vrefの電圧の設定範囲をジッタノイズの振幅から設定することも可能である。すなわち、信号Vrefを電圧の高い方に変化させていき、ジッタノイズによって出力Vcoに変化が無くなれば、その信号Vrefの電位がジッタノイズの+方向の振幅の最大である。また、信号Vrefを電圧の低い方に変化させていき出力Vcoに変化が無くなれば、その信号Vrefの電位がジッタノイズの−方向の振幅の最大である。さらに、信号Vrefのレベルの増減を0.1Vより小さい、例えば0.05Vずつ変化させて計測すれば、より高精度にノイズ波形を推定することが可能となる。
なお、ジッタノイズの測定対象となる配線は、電源Vddに限らずGndでも同様に推定することが可能である。その場合は、信号Vrefの初期値をGndにするだけで良く、他に測定方法を変更する必要はない。また、電源以外の一定の電位を持つ信号線に関しても同様にして推定することが可能である。
本発明の実施例に係るノイズ測定システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係るノイズ測定回路の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係るノイズ測定の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係るノイズ測定システムによって出力されるノイズ波形を模式的に示す図である。 本発明の実施例に係るノイズ測定システムによって出力されるノイズ波形を模式的に示す他の図である。
符号の説明
1 半導体装置
2 計測器
3 ノイズ測定回路
4 出力ラッチ回路
5 出力ドライバ回路
6 比較回路
7、8 ラッチ回路

Claims (7)

  1. 外部から入力されるトリガ信号によって、ノイズ測定対象となる配線にノイズを発生させるノイズ源回路と、
    前記配線の電圧と外部から与えられる参照電圧とを比較し、比較結果を出力する比較回路と、
    前記比較結果の変化を保持して外部に出力するノイズ状態出力回路と、
    を含むことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ノイズ状態出力回路は、
    前記トリガ信号が入力された後にアクティブとなるデータ信号を外部から入力し、
    前記比較結果の一方への変化によって前記データ信号をラッチして外部に出力する第1のラッチ回路と、
    前記比較結果の他方への変化によって前記データ信号をラッチして外部に出力する第2のラッチ回路と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記配線は、電源配線であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 電源配線の電圧を参照電圧と比較し、比較結果である出力が外部に出力される比較回路を備える半導体装置と、
    該半導体装置の信号入力端子へ信号を与えてから前記出力が変化するまでの時間を計測して前記参照電圧と対応させる計測器と、
    を有することを特徴とするノイズ測定システム。
  5. 請求項2記載の半導体装置と、計測器とを備え、
    前記計測器は、前記参照電圧を変化させ、前記トリガ信号および前記データ信号を前記半導体装置に供給し、前記参照電圧と、前記トリガ信号の発生時刻と、前記第1のラッチ回路における前記データ信号のラッチ時刻と、前記第2のラッチ回路における前記データ信号のラッチ時刻とを読み取って前記配線に発生するノイズ波形を推定することを特徴とするノイズ測定システム。
  6. 計測器が半導体装置におけるノイズ測定対象となる配線のノイズを測定する方法であって、
    a)前記配線の電位と比較するために、前記配線の電位に対し所定の偏差を持つ参照電圧を前記半導体装置に与えるステップと、
    b)前記半導体装置中の前記配線のノイズ源に対してノイズ発生のトリガ信号を与えるステップと、
    c)前記配線の電位と前記参照電圧とを比較し、比較結果を出力するステップと、
    d)前記トリガ信号を与えた時刻から前記比較結果が変化するまでの時間を測定するステップと、
    を含むことを特徴とするノイズ測定方法。
  7. 前記参照電圧を変化させて、前記ステップa)、b)、c)、d)を繰り返すことで前記配線に発生するノイズ波形を推定することを特徴とする請求項6記載のノイズ測定方法。
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