JP2006214622A - 貯湯槽の温度分布推定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 貯湯槽内の温度分布を推定することにより、貯湯槽内に形成される混合層の状態を把握する。
【解決手段】 貯湯槽3、7の一端側から加熱手段30へ水を供給し、加熱手段30で加熱された湯水を貯湯槽3、7へその他端側から注入して貯留し、貯留された温湯水を給湯するように構成された給湯システム1に用いられ、貯湯槽3、7内に貯留された高温水と低温水との境界部に形成される混合層の温度分布を推定する。貯湯槽3、7内には、貯湯槽3、7に貯留された湯水の温度を検出するための少なくとも1つの温度センサ15〜18と、温度センサ15〜18により検出された温度の履歴と、貯湯槽3、7内の湯水の移動速度とに基づいて、混合層の温度分布を推定する温度推定部60とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、貯湯槽の温度分布推定システムに関し、特に、加熱源にヒートポンプを用いた給湯システムに有効な貯湯槽の温度分布推定システムに関する。
給湯システムの一例として、貯湯槽と加熱源とを直列に連結した閉路を形成し、この閉路内の貯湯槽と加熱源との間で水を循環させることにより、所定の温度(85〜90℃)に加熱した湯水を貯湯槽内に貯留し、貯湯槽内に冷水(6〜25℃)を供給することにより、冷水の圧力によって貯湯槽から湯水を押し出し、適度な温度に調整して各所に給湯するように構成したものが知られている。
このような構成の給湯システムにおいては、給湯量の少ない時間帯に貯湯槽内の水又は湯水を加熱源で加熱して所定の温度(85〜90℃)の湯水とし、この湯水を貯湯槽内に戻して貯留し、給湯量の多い時間帯に不足することなく各所に給湯している(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許第3539504号公報 特許第3539505号公報
ところで、上記のような構成の給湯システムにあっては、貯湯槽内に所定の温度(85〜90℃)の湯水と冷水(6〜25℃)とを導くことを繰り返すことにより、貯湯槽内の高温水の層と低温水の層との境界部に温度勾配をもった混合層が形成され、この混合層が時間の経過とともに増大するため、貯湯槽内の高温水の層の貯留量が相対的に減少し、給湯量の多い時間帯に湯水が不足することがある。
このため、貯湯槽の全高に渡って複数の温度センサを設けて、貯湯槽内の全体の温度を検出し、検出した温度から貯湯槽内の残湯の熱量を算出し、この算出したデータに基づいて加熱源の作動を制御して、貯湯槽内に十分な量の湯水を貯留している。
しかしながら、上記のような給湯システムにあっては、貯湯槽の全高に渡って複数の温度センサを設けているため、それらの複数の温度センサを制御する制御系統が複雑になり、給湯システム全体としての価格が高くついてしまう。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、貯湯槽内の混合層の状態を簡単な制御系統で容易に推定することができ、これにより給湯システム全体としての価格を安く抑えることができる貯湯槽の温度分布推定システムを提供することを目的とするものである。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、請求項1に係る発明は、貯湯槽の一端側から加熱手段へ水を供給し、該加熱手段で加熱された湯水を貯湯槽へその他端側から注入して貯留し、該貯留された湯水を給湯するように構成された給湯システムに用いられ、前記貯湯槽内に貯留された高温水と低温水との境界部に形成される混合層の温度分布を推定するためのシステムであって、前記貯湯槽内に設けられ、該貯湯槽に貯留された湯水の温度を検出するための少なくとも1つの温度センサと、前記温度センサにより検出された温度の履歴と、前記貯湯槽内の湯水の移動速度とに基づいて、前記混合層の温度分布を推定する温度推定部とを備えることを特徴とする。
本発明による貯湯槽の温度分布推定システムによれば、貯湯槽の少なくとも1つの温度センサにより貯湯槽内に貯留される湯水の温度を検出し、この温度センサにより検出された温度の履歴と貯湯槽内を移動する湯水の移動速度とに基づいて、温度推定部により貯湯槽内の温度分布が推定され、この推定された温度分布により貯湯槽内の混合層の状態が推定されることになる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の貯湯槽の温度分布推定システムであって、前記混合層は25〜85℃の範囲内にあることを特徴とする。
本発明による貯湯槽の温度分布推定システムによれば、貯湯槽の少なくとも1つの温度センサにより貯湯槽内に貯留される湯水の温度を検出し、この温度センサにより検出された温度の履歴と貯湯槽内を移動する湯水の移動速度とに基づいて、温度推定部により貯湯槽内の温度分布が推定され、この推定された温度分布により貯湯槽内に形成される25〜85℃の混合層の状態が推定されることになる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の貯湯槽の温度分布推定システムであって、前記加熱源はヒートポンプであることを特徴とする。
本発明による温度分布推定システムによれば、貯湯槽の少なくとも1つの温度センサにより貯湯槽内に貯留される湯水の温度を検出し、この温度センサにより検出された温度の履歴と貯湯槽内を移動する湯水の移動速度とに基づいて、温度推定部により貯湯槽内の温度分布が推定され、この推定された温度分布により貯湯槽内に形成される混合層の状態が推定される。
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れかに記載の貯湯槽の温度分布推定システムであって、前記貯湯槽の一部に、混合層内の特定の温度範囲内の湯水を取り出すためのバイパス配管を接続したことを特徴とする。
本発明による貯湯槽の温度分布推定システムによれば、貯湯槽の少なくとも1つの温度センサにより貯湯槽内に貯留される湯水の温度を検出し、この温度センサにより検出された温度の履歴と貯湯槽内を移動する湯水の移動速度とに基づいて、温度推定部により貯湯槽内の温度分布が推定され、この推定された温度分布により貯湯槽内に形成される混合層の状態が推定される。そして、この混合層の状態を把握し、混合層の特定の温度範囲内(例えば60〜80℃)の湯水をバイパス配管を介して貯湯槽から取り出すことにより、混合層の湯水を有効に利用することができる。
以上、説明したように、本発明の貯湯槽の温度分布推定システムによれば、貯湯槽に設けた少なくとも1つの温度センサにより貯湯槽内に貯留される湯水の温度を検出し、この温度センサにより検出された温度の履歴と貯湯槽内を移動する湯水の移動速度とに基づいて、温度推定部により貯湯槽内の温度分布が推定される。
従って、推定された貯湯槽内の温度分布により貯湯槽内に形成される混合層の状態を推定することができるので、混合層の湯水が加熱源(ヒートポンプ)に作用する前に、混合層の湯水をバイパス配管を介して取り出す等の対策を採ることができ、給湯システムの運転中に加熱源が停止するようなことはなく、給湯量の多い時間帯に不足することなく適度な温度の湯水を各所に十分に給湯することができる。
また、少なくとも1つの温度センサによって貯湯槽内の温度分布を推定しているので、温度分布を推定する制御系統を簡素化することができ、給湯システム全体の価格を安く抑えることができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1には、本発明による貯湯槽の温度分布推定システムの一実施の形態が示されていて、この貯湯槽の温度分布推定システムは、加熱源30にヒートポンプを用いた給湯システム1に適用したものであって、この給湯システム1は、加熱系統2と給湯系統25と循環系統40と追い炊き系統50とを備えている。
加熱系統2は、図1に示すように、閉路内に第1、第2の二つの貯湯槽3、7と加熱手段30とを直列に設けて構成したものであって、第1、第2貯湯槽3、7と加熱手段30との間で水又は湯水を循環させることにより、水又は湯水を所定の温度に加熱し、第1、第2貯湯槽3、7内に所定の温度(85〜90℃)の湯水を貯留する。
第1、第2貯湯槽3、7は同一形状の縦長に形成され、第1の貯湯槽3の上部には流入口4が設けられ、底部には流入口5と流出口6が設けられ、第2の貯湯槽7の上部には流入口8と流出口9が設けられ、底部には流出口10が設けられている。
第1貯湯槽3の上部の流入口4と第2貯湯槽7の底部の流出口10との間は配管35を介して接続され、第1貯湯槽3の底部の流出口6と第2貯湯槽7の上部の流入口8との間は配管35を介して接続され、この配管35の途中に加熱手段30が設けられる。
第1貯湯槽3の底部の流出口6には開閉弁11が設けられ、この開閉弁11の作動により第1貯湯槽3の底部の流出口6が開閉される。第2貯湯槽7の上部の流入口8には開閉弁12が設けられ、この開閉弁12の作動により第2貯湯槽7の上部の流入口8が開閉される。なお、両開閉弁11、12の代わりに逆止弁を用いて、閉路内の水の流通方向を規制しても良い。
第1貯湯槽3の底部の流入口5には給水系統13が接続されている。給水系統13は、水道等の給水源14と、給水源14と第1貯湯槽3の底部の流入口5との間を接続する給水用の配管35とから構成されている。給水系統13の作動により、給水用の配管35、流入口5を介して第1貯湯槽3内にその下側から6〜25℃の冷水が供給される。第1貯湯槽3内に供給された冷水は、第1貯湯槽3内を充満した後に配管35を介して第2貯湯槽7内に流入し、第2貯湯槽7内を充満する。
第2貯湯槽7には、上下に第1、第2温度センサ15、16が設けられ、第1貯湯槽3には、上下に第3、第4温度センサ17、18が設けられ、これらの第1〜第4温度センサ15〜18により、第1貯湯槽3内の温度及び第2貯湯槽7内の温度が検出される。第1〜第4温度センサ15〜18としては、例えば、挿入型又は表面貼付型のサーモスタット等が挙げられる。
加熱手段30としては、例えば、冷媒にCO2ガスを用いたヒートポンプ(エコキュート(登録商標))が有効である。ヒートポンプは、水加熱用の熱交換器、膨張弁、空気用の熱交換器、コンプレッサー、循環ポンプ31等からなり、水加熱用の熱交換器の上流側に第1貯湯槽3の底部の流出口6が開閉弁11及び配管35を介して接続され、下流側に第2貯湯槽7の上部の流入口8が開閉弁12及び配管35を介して接続される。
両開閉弁11、12を開いた状態で加熱手段30の循環ポンプ31を作動させることにより、第1、第2貯湯槽3、7と水加熱用の熱交換器との間で水(冷水又は湯水)が循環され、水加熱用の熱交換器において、水と(冷水又は湯水)と冷媒との間で熱交換が行なわれ、空気用の熱交換器において、冷媒と空気との間で熱交換が行なわれ、水又は湯水が所定の温度(85〜90℃)の湯水となり、この湯水は、第1貯湯槽3内及び第2貯湯槽7内に貯留される。両貯湯槽3、7内に湯水が充満されたのを第1〜第4温度センサ15〜18で検出することにより、加熱手段30の作動が停止される。両貯湯槽3、7内の湯水の温度が所定の値以下になった場合には、それを第1〜第4温度センサ15〜18で検出することにより、加熱手段30が作動して湯水が所定の温度に加熱される。
加熱手段30としては、ヒートポンプに限らず、電力、液体燃料(灯油等)、気体燃料(都市ガス、天然ガス、LPGガス等)を熱源とする熱源機であっても良い。要は、第1、第2の貯湯槽3、7からの水(冷水又は湯水)を加熱して所定の温度の湯水にすることができるものであれば良い。
給湯系統25は、配管35を介して直列に接続される第1貯湯槽3と第2貯湯槽7と、第1貯湯槽3の底部の流入口5に接続される前述した給水系統13と、第2貯湯槽7の上部の流出口9に接続される給湯用の配管35と、給湯用の配管35の先端部に設けられる各種の水栓26と、給水系統13の給水用の配管35と給湯用の配管35との間を接続するバイパス用の配管35とを備えている。給湯用の配管35とバイパス用の配管35との接続部には比例三方向弁27が設けられている。
このような構成の給湯系統25によれば、水栓26を開くことにより、給水系統13の給水源14から6〜25℃の冷水が給水用の配管35及び流入口5を介して第1貯湯槽3の底部に供給され、この冷水の圧力によって第1貯湯槽3内の湯水が押し上げられ、押し上げられた分量に相当する湯水が第2貯湯槽7の上部の流出口9から給湯用の配管35内に押し出され、バイパス用の配管35を介して給湯用の配管35内に供給される冷水と混合され、60±5℃の湯水となって水栓26に導かれ、水栓26から給湯される。
循環系統40は、給湯用の配管35の比例三方向弁27の下流側の部分に循環用の配管35を接続して閉路を形成し、この閉路内に循環槽41を設けたものであって、循環槽416の流入口側には循環ポンプ42が設けられている。
循環系統40は、水栓26からの給湯量が少ない時間帯(夜間等)に作動し、給湯用の配管35内において65℃の湯水を循環させている。ここで循環する湯水は、配管35からの放熱により温度が低下(55±5℃)し、循環槽41の流入口側に戻ることとなる。循環系統40により、湯水の使用量が少ない時間帯に必要以上にエネルギーを消費するのを防止でき、省エネルギー化を図ることができる。循環系統40は、単独で作動させても良いし、給湯系統25と一緒に作動させても良い。
循環槽41には、上から下に向かって第1温度センサ43、第2温度センサ44、第3温度センサ45がそれらの順に設けられ、これらの温度センサ43〜45からの検出信号により、後述する追い焚き系統50が作動するように構成されている。
追い焚き系統50は、循環槽41と加熱手段30との間を配管35を介して接続して閉路を形成したものであって、循環系統40で循環槽41を循環する湯水が所定の温度以下に下がった場合に、それを第1〜第3温度センサ43〜45で検出し、第1〜第3温度センサ43〜45からの検出信号により加熱手段30の循環ポンプ32を作動させ、循環槽41と加熱手段30との間で循環槽41内の湯水を循環させ、湯水を所定の温度(85〜90℃)の湯水とし、この湯水を循環槽41内に導き、循環槽41内において温度の低下した湯水と混合させることにより、循環槽41内の湯水を所定の温度に保っている。
循環槽41の上流側及び下流側にはそれぞれ開閉弁46、47が設けられ、この開閉弁46、47を開いた状態で加熱手段30を作動させることにより、循環槽41内の湯水が所定の温度に保たれる。
なお、図1中、70は給水温度を検出する温度センサ、71は加熱源30の入口温度を検出する温度センサ、72は加熱源30の出口温度を検出する温度センサ、73は給湯の往き温度を検出する温度センサ、74は給水流量を計測する流量計、75は給湯流量を計測する流量計である。
加熱系統2、給湯系統25、循環系統40、及び追い焚き系統50は、制御手段60によって運転が制御される。この制御手段60は、第1、第2貯湯槽3、7内の温度分布を推定する温度推定部としても機能し、この温度推定部によって推定された温度分布から第1貯湯槽3内又は第2貯湯槽7内に形成される混合層の状態が推定される。
すなわち、第1、第2貯湯槽3、7内には、加熱手段30によって加熱された所定の温度の湯水が貯留され、この湯水は、給水源14から第1貯湯槽3内に底部から冷水を供給することにより、第1貯湯槽3内及び第2貯湯槽7内を押し上げられ、第2貯湯槽7の上部から配管35内に押し出され、配管35を介して各所に給湯される。そして、夜間等の給湯量の少ない時間帯に、第1、第2貯湯槽3、7内に供給した冷水を加熱源30に導き、加熱源30で加熱することにより所定の温度の湯水を作り出し、第2貯湯槽7内及び第1貯湯槽3内に戻して貯留し、翌日の給湯に備えている。
このような第1、第2貯湯槽3、7内への湯水の供給と冷水の供給とを繰り返し行うことにより、第1貯湯槽3内又は第2貯湯槽7内の冷水と湯水は、時間の経過(日、週単位)に伴って徐々に混合する。この結果、図2に示すように、高温水の層と低温水の層との間に温度勾配(20〜80℃)をもった混合層が形成される。この混合層のうち特定の温度範囲内(60〜80℃)の湯水は、加熱源30にヒートポンプを使用した場合に、ヒートポンプの運転特性から、加熱することが難しくなる。従って、貯湯槽3、7に貯湯可能な湯水の総量を管理すべく混合層の状態(量及び温度分布)を把握する必要がある。
そこで、本実施の形態においては、第1、第2貯湯槽3、7内の温度分布を推定することにより混合層の状態を把握する温度分布推定システムを構築し、第1、第2貯湯槽3、7内に形成される混合層の状態を監視している。
具体的には、第2貯湯槽7に第1、第2温度センサ15、16を設け、第1貯湯槽3に第3、第4温度センサ17、18を設け、これらの温度センサ15〜18からの検出信号を制御手段60である温度推定部で処理することにより、第1貯湯槽3、第2貯湯槽7内の温度分布を検出し、この温度分布を監視モニタに表示している。
以下、温度分布の作成方法を図3〜図5を参照して具体的に説明する。
1.貯湯運転(給湯がない場合):図3
図3に示すように、貯湯槽の容量を、給湯システムのヒートポンプ(HP)能力の8時間分の容量に設定する。ヒートポンプの能力をA(L/min)とすると、貯湯槽の容量はA×60×8=480A(L)(10時間貯湯の場合には600A(L))となる。貯湯槽を上下方向に均等に4分割し、上から4分の1の箇所に温度センサTu、下から4分の1の箇所に温度センサTbをそれぞれ設置する。
そして、このような設定の給湯システムに基づいて、ヒートポンプの運転を2時間行うことにより、図4に示すような貯湯槽内の温度分布が得られ、この温度分布が監視モニタに表示される。
すなわち、以下の(1)〜(3)の手順に従うことにより、監視モニタに貯湯槽内の温度分布を表示することができる。
(1)ヒートポンプ運転後のある時点から、貯湯槽のTu、Tbの位置の温度を所定の時間(数分)ごとに所定の時間(2時間)検出し、Tu、Tbの位置における時間と温度との関係を求める。
(2)次に、貯湯槽のTu、Tbの位置において検出した温度から、貯湯槽内の所定の温度の湯水の位置と時間との関係を求める。ここで、貯湯槽内のFull、Tu、Tb、0断面における流量(F)は、ヒートポンプ出口側の流量(Fp)に等しい。
(3)そして、(1)で得られたグラフと(2)で得られたグラフとから、温度と位置との関係を求めることにより、図4に示すような温度と貯湯量との関係が得られる。
2.貯湯運転なし(給湯がある場合):図5
(1)貯湯運転(給湯がない場合)と同様に、ヒートポンプ運転後のある時点から、貯湯槽のTu、Tbの位置の温度を所定の時間(数分)ごとに所定の時間(2時間)検出し、Tu、Tbの位置における時間と温度との関係を求める。
(2)次に、貯湯槽のTu、Tbの位置において検出した温度から、貯湯槽内の所定の温度の湯水の位置と時間との関係を求める。ここで、F(貯湯槽の流量)=(Ts(給湯温度)−Tw(給水温度))×Fw(給水流量)/(Th(貯湯槽出口側温度)−Tw(貯湯槽入り口側温度))であるから、この式から求めたFにより湯水の位置と時間との関係を求める。
(3)そして、(1)で得られたグラフと(2)で得られたグラフとから、温度と位置との関係を求めることにより温度と貯湯量との関係が得られる(図4参照)。
上記のような作業を行うことにより、貯湯運転(給湯がない場合)、貯湯運転なし(給湯がある場合)において、図4に示すような貯湯槽内の温度分布が得られ、この温度分布を確認することにより、貯湯槽内における高温水の層、低温水の層及び混合層の状態(量及び温度分布)を把握することができる。このような温度分布情報は、通常、貯湯運転が給湯量の少ない時間帯(深夜等)に行われるため、この時間帯のデータを記憶し、翌朝に監視モニタで確認することにより、貯湯槽内の混合層の状態を把握できる。
本実施の形態においては、第1、第2貯湯槽3、7の第1〜第4温度センサ15〜18を使用し、これらの第1〜第4温度センサ15〜18を通過したときの第1、第2貯湯槽3、7内の水(湯水)の温度を所定の時間ごとに所定の時間検出し、この検出した温度から、温度と時間との関係、所定の温度の湯水の位置と時間との関係を求め、図2に示すような温度と貯湯量との関係を求め、監視モニタに表示している。
従って、この監視モニタに表示された温度分布から、第1、第2貯湯槽3、7における混合層の位置及び範囲を把握することができるので、混合層の特定の温度範囲内(60〜80℃)の湯水が加熱源30に作用しないように、各種の対策を施すことにより、加熱手段30にヒートポンプを使用した場合であっても、安定した運転を継続して行うことができる。
なお、この場合、図1に示すように、第2貯湯槽7の中間部にバイパス用の配管65を接続し、このバイパス用の配管66を介して第2貯湯槽7内から混合層の特定の温度範囲内(60〜80℃)の湯水を取り出しても良い。
また、図示はしないが、第1貯湯槽3の中間部にバイパス用の配管を接続し、そのバイパス用の配管を介して第1貯湯槽3内から混合層の特定の温度範囲内(60〜80℃)の湯水を取り出すように構成しても良い。
上記のように構成したこの実施の形態による混合層検出システムにあっては、第1、第2貯湯槽3、7内の高温水の層、低温水の層及び混合層の温度を、第1、第2貯湯槽3、7に設けた第1〜第4温度センサ15〜18で検出し、この第1〜第4温度センサ15〜18からの検出信号を制御手段60で処理することにより、第1、第2貯湯槽3、7内の高温水の層、低温水の層及び混合層の温度分布を監視モニタに表示しているので、監視モニタの表示内容を確認することにより、第1、第2貯湯槽3、7内の混合層の状態(量及び温度分布)を把握することができる。従って、加熱手段30に混合層の特定の温度範囲内(60〜80℃)の湯水が作用するのを防止できるので、加熱源30にヒートポンプを使用した場合であっても、貯湯量が不足するのを防止でき、安定した運転を継続して行うことができる。また、少ない第1〜第4温度センサ15〜18によって第1貯湯槽3及び第2貯湯槽7内の高温水の層、低温水の層及び混合層の状態を監視しているので、第1〜第4温度センサ15〜18の制御系統を簡素化することができ、給湯システム全体としての価格を低減させることができる。
なお、上記の説明においては、第2貯湯槽及び第1貯湯槽7に第1〜第4温度センサ15〜18を設けたが、各貯湯槽3、7にそれぞれ1つの温度センサを設け、この温度センサにより高温水の層、低温水の層及び混合層を検出しても良い。
また、上記の説明においては、第1貯湯槽3及び第2貯湯槽7の2つの貯湯槽によって給湯システム1を構成したが、図示はしないが、1つの貯湯槽によって給湯システムを構成した場合に本発明を適用しても良いものであり、その場合にも同様の作用効果を奏するのは勿論のことである。
本発明による貯湯槽の温度分布推定システムの一実施の形態の全体を示した説明図である。 混合層の温度分布の一例を示した説明図である。 貯湯槽内の温度分布の作成手順を示した説明図であって、貯湯運転(給湯がない場合)の説明図である。 図3に示す作成手順によって得られた温度分布を示した説明図である。 貯湯槽内の温度分布の作成手順を示した説明図であって、貯湯運転なし(給湯がある場合)の説明図である。
符号の説明
1 給湯システム
2 加熱系統
3 第1貯湯槽
4、5、8 流入口
6、9、10 流出口
7 第2貯湯槽
11、12、46、47、51、52、66 開閉弁
13 給水系統
14 給水源
15、43 第1温度センサ
16、44 第2温度センサ
17、45 第3温度センサ
18 第4温度センサ
25 給湯系統
26 水栓
27 比例三方向弁
30 加熱手段
31 循環ポンプ
35 配管
40 循環系統
41 循環槽
42 循環ポンプ
50 追い炊き系統
60 制御手段
65 バイパス配管

Claims (4)

  1. 貯湯槽の一端側から加熱手段へ水を供給し、該加熱手段で加熱された湯水を貯湯槽へその他端側から注入して貯留し、該貯留された湯水を給湯するように構成された給湯システムに用いられ、前記貯湯槽内に貯留された高温水と低温水との境界部に形成される混合層の温度分布を推定するためのシステムであって、
    前記貯湯槽内に設けられ、該貯湯槽に貯留された湯水の温度を検出するための少なくとも1つの温度センサと、前記温度センサにより検出された温度の履歴と、前記貯湯槽内の湯水の移動速度とに基づいて、前記混合層の温度分布を推定する温度推定部とを備えることを特徴とする貯湯槽の温度分布推定システム。
  2. 前記混合層は25〜85℃の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の貯湯槽の温度分布推定システム。
  3. 前記加熱源はヒートポンプであることを特徴とする請求項1又は2に記載の貯湯槽の温度分布推定システム。
  4. 前記貯湯槽の一部に、混合層内の特定の温度範囲内の湯水を取り出すためのバイパス配管を接続したことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の貯湯槽の温度分布推定システム。

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