JP2006213947A - アルミニウム合金の結晶粒模様表出方法 - Google Patents

アルミニウム合金の結晶粒模様表出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 押出成形性や断面形状が損なわれるのを防止しつつAl−Mg−Si系合金押出形材の表面に鮮明な結晶粒模様を表出する。
【解決手段】 Znを0.2〜2.0wt%含有,Feを0.05〜0.15wt%含有するAl−Mg−Si系合金押出形材を510〜560℃の熱処理とエージング処理を施し,これに単独のアルカリエッチング又は塩酸エッチングとアルカリエッチング処理を施した後に,陽極酸化,電解着色,電着塗装の表面処理を行なう。Znが押出形材表面に析出することによって最大30〜40mm,平均10mm程度の鮮明な結晶粒模様が表出するとともにZn含有により押出成形性が維持され,熱処理によって押出形材が軟化してその断面形状が損なわれるのを防止できる。

Description

本発明は,アルミニウム押出形材の表面に結晶粒模様を表出するに用いるアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法に関する。
この種のアルミニウム押出形材に結晶粒模様を表出する方法として,Al−Mg−Si系アルミニウム合金の押出形材を高温雰囲気中で熱処理し,エージング処理後の表面処理においてアルカリエッチング処理を施し,その後に陽極酸化処理を行なうことによって押出形材表面に結晶粒模様を表出する方法が知られており,該方法によると,上記Al−Mg−Si系合金が,Feを0.05wt%未満,Cuを0.05〜0.15wt%含有するものとし且つ高温雰囲気中の熱処理を460〜575℃で行うものとされている。
特開平6−287773号公報
この場合,Al−Mg−Si系合金がFeを0.05wt%未満,Cuを0.05〜0.15wt%含有するものとされるところ,特にCuは変形抵抗が高いことによって,押出成形時にアルミ合金の材料流れを阻害し,押出速度を大幅に下げる必要を生じること,押出成形性が低下し,例えば押出形材の断面形状,特に小突起,フィン等の細部の形状が崩れて所望の断面形状が得られないこと,ダイスの負担が大きくダイス寿命が短くなること,Cuは高融点の遷移元素であるため高温熱処理に際して結晶粒の粗大化を抑制するように作用して,必ずしも鮮明な結晶粒模様を得られないこと,Cuが陽極酸化に際して皮膜生成を阻害して均一な皮膜生成を阻害するように作用する可能性があること等の問題点が残されている。また高温雰囲気中の熱処理を460〜575℃で行なうものとされるところ,この範囲の,特に高温側では押出形材が軟化して断面形状が崩れることによって所望の断面形状を維持できないという問題点もある。従って上記方法によって結晶粒模様を表出した押出形材を実用化することは必ずしも容易ではない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,高度な押出成形性を確保するとともに所望の断面形状を維持しつつ押出形材に鮮明な結晶粒模様を表出することができ,工場生産に適して実用性に富んだアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法を提供するにある。
上記課題に添って研究した結果,JIS呼称6063アルミニウム合金は,Siを0.20〜0.6wt%,Fe≦0.35wt%,Cu≦0.10%wt,Mgを0.45〜0.9%wt,Cr,Zn及びTiを0.10wt%含有して,残部をAlとした成分組成を有するものとされるところ,該成分組成の6063アルミニウム合金をベースにして,これにZnを添加して該Znの含有量を0.2〜2.0wt%とし,Feを規制して0.05〜0.15wt%とすることによって,またこのとき高温熱処理を510〜560℃の雰囲気で1〜3時間行なうことによって,押出形材の良好な押出成形性と断面形状を維持しつつ,その後のアルカリエッチングと陽極酸化によって鮮明な結晶粒模様を表出することが可能となること,更にダイス寿命が短くなったり,陽極酸化に際して皮膜生成を阻害したりすることがなく,工場生産に適して実用性に富んだ模様表出方法とすることが可能となることを見出すことによって本発明を行なうに至ったものであって,即ち請求項1に記載の発明を,Al−Mg−Si系アルミニウム合金の押出形材を高温雰囲気中で熱処理し,エージング処理後の表面処理においてアルカリエッチング処理を施し,その後に陽極酸化処理を行なうことによって押出形材表面に結晶粒模様を表出する模様表出方法であって,上記Al−Mg−Si系合金が,JIS呼称6063組成のアルミニウム合金をベースにこれにZnを添加して該Zn含有量を0.2〜2.0wt%,Feを規制して0.05〜0.15wt%とし,高温熱処理を510〜560℃雰囲気で1〜3時間程度としてなることを特徴とするアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法としたものである。
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,上記アルカリエッチングに先立って塩酸エッチングを施すことによって,アルミニウム合金の素地感を減少乃至解消するとともに結晶粒模様の鮮明性を確保することができるとともに比較的重厚にして美麗な艶消し光沢感を確保した好ましい外観のものとすることが可能となることから,これを,上記アルカリエッチング処理に先立って,HCl浴中で塩酸エッチング処理を追加的に施すことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法としたものである。
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として上記課題解決の手段としたものである。
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,JIS呼称6063アルミニウム合金をベースにしてZnを添加して該Znの含有量を0.2〜2.0wt%とし,Feを規制して0.05〜0.15wt%とし,高温熱処理を510〜560℃の雰囲気で1〜3時間行なうことによって,高度な押出成形性を確保するとともに所望の断面形状を維持しつつ押出形材に鮮明な結晶粒模様を表出することができ,更にダイス寿命が短くなったり,陽極酸化に際して皮膜生成を阻害したりすることがなく,工場生産に適して実用性に富んだアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法を提供することができる。
請求項2に記載の発明は,上記に加えて,上記アルカリエッチングに先立って塩酸エッチングを施すことによって,比較的重厚な艶消し金属感を確保した外観の結晶粒模様とすることができる。
本発明にあってアルミニウム合金は,JIS呼称6063アルミニウム合金組成をベースにしてこれにZnを少量添加し,Feを該合金組成より少なく規制することによって,Znを0.2〜2.0wt%,Feを0.05〜0.15wt%に調整してAl−Mg−Si系のものとしてある。
このときZnが0.2wt%を下回るとアルカリエッチング及び陽極酸化処理を施しても結晶粒模様が鮮明に表出しない傾向が見られるようになる。一方,Znは陽極酸化皮膜の耐食性(これによる耐薬品性)を低下する傾向があるところ,屋内使用の耐食性を必要としない内装壁面材としての使用等には,例えば2.0wt%程度以上とすることが可能であり,この場合を含めて押出形材の押出成形性や断面形状の崩れ等Cuに見られる如き押出成形時の問題はないが,屋外使用や,例えばキッチンの壁面の如くに酸,アルカリ等の食品が付着する可能性のある用途においては,Znが2.0wt%を上回ると耐食性(これによる耐薬品性)が低下する可能性が強くなる。従って一般に鮮明な結晶粒模様の形成と耐食性確保の上でZnは下限を0.02wt%,上限を2.0wt%とするのがよい。なおZnはJIS称呼6063アルミニウム合金に0.1wt%乃至それ以下の量が含まれるが,上記0.2〜2.0wt%は,該それ自体含むZnとの合計の重量比である。
Feが0.05wt%を下回るものとするには,市販Al地金に代えてその純度を大きく向上したものとする必要が生じて製品コストを大幅に上昇させる原因となる一方,Znを0.2〜2.0wt%とするAl−Mg−Si系アルミニウム合金においては,Feがそれ以上含まれても特段の問題がないために殊更に0.05wt%を下回るものとする必要もなく,また後述のように結晶粒模様のコントラストを強調するために塩酸エッチングを施すに当っては,Feが0.05wt%を下回るとFeが少ないことによって,塩酸反応性が充分に得られないために塩酸エッチングが良好になし得ず,結晶粒模様のコントラストが弱くなってその鮮明性が損われる傾向を生じる。またFeが0.15wt%を上回ると,高温熱処理を施すことによって,結晶粒模様の鮮明性は確保し得るも,結晶粒が粗大化しない傾向を生じるとともに結晶粒を粗大化するためには,例えば570℃以上といった更に高温を必要とすることによって押出形材の断面形状を確保し得ない傾向を生じる。
またFeはその重量比が増えると,エッチング及び陽極酸化処理後に押出形材の外観にくすみを発生し,光沢度を損なうようになり,0.10wt%を上回るとこの傾向を招き易いため,特に上限を0.10wt%とするのが好ましい。従ってFeは下限を0.05wt%,上限を0.15wt%,好ましくは0.10wt%とするのがよい。
その余の組成成分はJIS呼称6063のものでよいが,Mg及びSiは,押出形材の強度を充分に確保するためにMgを0.45wt%以上,Siを0.40wt%以上とする一方,これらMg,Siが上記Cuと同様に押出成形性を阻害するのを防止する傾向を示すことから,Mgを0.55wt%以下,Siを0.50wt%以下とするのがよく,またSiについては陽極酸化処理後の皮膜が灰色化する傾向を示すことから同じく0.50wt%とするのがよい。従ってJIS呼称6063の組成成分においてMgは0.45〜0.9wt%とされるところ,これを0.45〜0.55,Siは0.20〜0.6wt%とされるところ,これを0.40〜0.5wt%とするのが好ましい。
このように特にZn,Feの重量比を調整したAl−Mg−Si系アルミニウム合金は,これを常法に従って押出成形し,高温雰囲気中で熱処理を施すものとしてあり,該熱処理は,雰囲気温度を510〜560℃とし,時間を1〜3時間とするものとしてある。この高温雰囲気中の熱処理を施さないと,後述の表面処理を行なっても,結晶粒が粗大化しないために,例えば押出形材の表面に極く微小の斑点が見られる程度の押出形材を粗面化した如きものとなるので,結晶粒を適当に粗大化するについて該高温雰囲気中の熱処理は不可欠である。
雰囲気温度は510℃を下回ると結晶粒模様を表出し得るも,結晶粒が粗大化しないことによって,結晶粒模様として適当でなくなる傾向が強まるので,該雰囲気温度の下限はこれを510℃以上とすることが必要であり,一方560℃を上回ると,高温に過ぎてJIS呼称6063合金組成をベースとしたAl−Mg−Si系アルミニウム合金が軟質化して断面形状を維持できなくなるので,雰囲気温度の上限は560℃とすることが必要である。雰囲気温度を550〜560℃程度とすると結晶粒模様の平均粒径が2〜3mmの比較的微細化したものとなる傾向を生じる一方,530〜540℃程度とすると最大30〜40mm程度にして平均10mm程度の結晶粒模様が得られて外観の良好なものとなり,また510〜520℃とすると結晶粒の粗大化が阻害される傾向が生じる。従って高温雰囲気中の熱処理は530〜540℃程度で行なうのが好ましい。
また熱処理の時間は1時間を下回ると,結晶粒模様が成長過程にあって粗大化が充分になし得ないことになり,また結晶粒模様の粗大化は1時間〜3時間で完了するために,3時間を上回る熱処理は結晶粒模様表出の上で技術的な意味がなく,エネルギーの無駄となる。
高温雰囲気中の熱処理後に施すエージング処理は,常法に従ってこれを施すものとしてあり,該エージング処理は,例えば温度を200℃程度,時間を150〜170分程度として行なうようにすればよい。
このように押出成形,高温雰囲気中の熱処理,エージング処理を施した押出形材は,アルカリエッチング処理又はHCl浴中の塩酸エッチング処理とアルカリエッチング処理,その後の陽極酸化処理を施すものとし,更に必要に応じて電解着色,電着塗装の処理を施すものとしてある。
このとき陽極酸化処理の前に単独のアルカリエッチング処理を施して陽極酸化処理によって結晶粒模様を表出することが可能であるが,この場合数分程度の短持間の処理では,アルミニウム合金の素地感が残るとともに結晶粒模様の鮮明性が幾分低下する傾向を生じるので,アルカリエッチング処理に先立ってHCl浴中の塩酸エッチング処理の双方を行なうようにするのがよく,該双方の処理を行なうことによって,陽極酸化処理による結晶粒模様を,アルミニウム合金の素地感を減少乃至解消するとともに結晶粒模様の鮮明性を確保することができるとともに比較的重厚にして美麗な艶消し光沢感を確保した好ましい外観のものとすることが可能となるので,結晶粒模様を表出した押出形材としての商品価値を向上した好ましい形態のものとすることができる。
HCl浴中の塩酸エッチング処理は,例えばHCl濃度80〜120g/l,浴温30〜50℃の比較的強めの塩酸浴中で,例えば1〜3分程度の比較的短時間,押出形材を浸漬することによって予め表面を微細に粗面化するようにすればよく,これを行なうことによってアルカリエッチング処理と併用して上記重厚な艶消し光沢感を有する結晶粒模様を得ることができる。
アルカリエッチング処理は,例えば常法による脱脂処理後の上記押出形材を,例えばNaOH濃度40〜60g/l,浴温30〜50℃の浴中に,3〜10分間程度浸漬してこれを行なうようにすればよく,このようにすることによってAl−Mg−Si系アルミニウム合金に固溶・析出するZn成分がNaOh浴中に溶出し,Znのイオン化傾向がAlより大きいことによってZn層を形成するようにZnが押出形材表面に再析出するとともにこのZn層の存在によってAlの結晶粒毎のエッチング溶解挙動を異ならしめるために結晶粒模様の表出を行なうに至るが,単独でアルカリエッチング処理を施すとき,結晶粒模様の鮮明性を確保するには,例えば浸漬時間を7〜10分間程度の比較的長時間とすることが望まれる。また上記HCl浴中の塩酸エッチング処理を施した後にアルカリエッチング処理を施すときは,アルカリエッチングによる反応性が良好となって表面の溶解が早まるので,例えば浸漬時間を3〜5分間程度とするのがよい。
このようにアルカリエッチング処理又は塩酸エッチング処理とアルカリエッチング処理を施した押出形材は,その後に常法に従ってHSO等所定電解浴中で陽極酸化処理を施し,また必要に応じて,例えばNi等所定金属塩電解浴中の電解着色,熱硬化性アクリル系等所定塗料浴中の電着塗装と塗料の熱硬化処理を施せばよい。
特に電解着色処理,例えば上記Niの金属塩浴による電解着色を施すことによって,電解着色によって表面がブロンズ色,黒色等に着色されるとともに鮮明にして粗大化した美麗な結晶粒模様を有する所望色調の押出形材が得られて各種用途に幅広く使用することができるとともに電着塗装を施すことによってクリヤー皮膜によって陽極酸化皮膜を保護して屋外使用に適したものとすることができる。
Znを0.20wt%,Feを0.05wt%含有し,更にMg及びSiを0.45wt%とする以外,JIS呼称6063の組成成分によるAl−Mg−Si系合金を押出成形した押出形材を,540℃の高温雰囲気中で2時間熱処理し,エージング処理,脱脂の後,HCl濃度100g/l,浴温40℃の塩酸浴中で2分間の塩酸エッチングを施し,水洗後更にNaOH濃度50g/l,浴温40℃の浴中に,4分間浸漬し,水洗後常法に従って陽極酸化処理,電解着色処理及び電着塗装処理を行ない,結晶粒模様の鮮明性を目視によって判定し,ノギスで平均粒径及び最大粒径を,光沢計で光沢値を,CASS試験によって耐食性をそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。
上記Feを0.10wt%とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
上記Znを1.00wt%とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
上記塩酸エッチングを省略した以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
比較例1
上記Znを0.10wt%とし,Feを0.08wt%とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
比較例2
Znを2.20wt%とし,Feを0.08wt%とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
比較例3
Znを0.50wt%とし,Feを0.16wt%とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
比較例4
Znを0.50wt%とし,Feを0.02wt%とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
比較例5
高温雰囲気の温度を500℃とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
比較例6
塩酸エッチングの時間を5分とする以外,実施例1と同様とした。その結果を表1に示す。
Figure 2006213947
結晶粒模様が強いコントラストを持って鮮明に目視されること,平均粒径が3mm以上であること,最大粒径が30〜50mmであること,光沢値が10以上であることがこの種結晶粒模様を表出した押出形材として望ましく,また耐食性は60%程度であれば室内用途に使用可能であるところ,上記結果によれば,Znを0.20wt%,Feを0.05wt%とする実施例1,上記を0.20wt%,Feを0.10wt%とする実施例2,Znを1.00wt%,Feを0.05wt%とする実施例3はこれらを全て充分に満足するものであり,Znを0.20wt%,Feを0.05wt%とするも,塩酸エッチングを省略してアルカリエッチングを単独で施した実施例4は結晶粒模様の鮮明性が幾分低下するも,これらに準じたほぼ満足するものであった。これに対してZnを0.10wt%とし,Feを0.08wt%とする比較例1は結晶粒模様の鮮明性が得られず,Znを2.20wt%とし,Feを0.08wt%とする比較例2は耐食性が得られず,Znを0.50wt%とし,Feを0.16wt%とする比較例3は結晶粒が粗大化せず,Znを0.50wt%とし,Feを0.02wt%とする比較例4は結晶粒模様の鮮明性が得られず,高温雰囲気の温度を500℃とする比較例5は,結晶粒が粗大化せず,また塩酸エッチングの時間を5分とする比較例6は,光沢値が低く,いずれも結晶粒模様を表出した押出形材としての実用性に欠ける不適当なものであった。

Claims (2)

  1. Al−Mg−Si系アルミニウム合金の押出形材を高温雰囲気中で熱処理し,エージング処理後の表面処理においてアルカリエッチング処理を施し,その後に陽極酸化処理を行なうことによって押出形材表面に結晶粒模様を表出する模様表出方法であって,上記Al−Mg−Si系合金が,JIS呼称6063組成のアルミニウム合金をベースにこれにZnを添加して該Zn含有量を0.2〜2.0wt%,Feを規制して0.05〜0.15wt%とし,高温熱処理を510〜560℃雰囲気で1〜3時間程度としてなることを特徴とするアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法。
  2. 上記アルカリエッチング処理に先立って,HCl浴中で塩酸エッチング処理を追加的に施すことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金の結晶粒模様表出方法。
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