JP2006213665A - 植物病害防除組成物及びその防除方法 - Google Patents

植物病害防除組成物及びその防除方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006213665A
JP2006213665A JP2005029315A JP2005029315A JP2006213665A JP 2006213665 A JP2006213665 A JP 2006213665A JP 2005029315 A JP2005029315 A JP 2005029315A JP 2005029315 A JP2005029315 A JP 2005029315A JP 2006213665 A JP2006213665 A JP 2006213665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
plant
cypermethrin
methyl
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005029315A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunichi Inami
俊一 稲見
Yuji Yanase
勇次 柳瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2005029315A priority Critical patent/JP2006213665A/ja
Publication of JP2006213665A publication Critical patent/JP2006213665A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】殺菌剤成分と殺虫剤成分の組み合わせることにより、殺菌剤の有効成分量を低下させても高活性を示すことができる植物病害虫防除組成物を提供する。
【解決手段】成分Iとしてペンチオピラドと成分IIとして、プロフェノホス、メタミドホス、メチルパラチオン、キナルホス、メチダチオン、オメトエート、トリアゾホス、アジンホスメチル、エチオン、オキシデメトンメチル、ホサロン、ホスメット、ピリミホスメチル、クロルフェンビンホス、ホスファミドン、ピラクロホス、イソキサチオン、パラチオン、バミドチオン、チオメトン、デメトンエスメチル、エトリムホス、メビンホス、ジクロフェンチオン、スルプロホス、ナレッド、テトラクロルビンホス、メカルバム、シペルメトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、アルファシペルメトリン、等よりなる群から選ばれる1種以上の化合物を含有する植物病害虫防除組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも2種類以上の有効成分を含有し、灰色かび病、うどんこ病、菌核病、斑点落葉病、リゾクトニア起因病害等の植物病害に対して相乗的に防除効果を有する植物病害虫防除組成物及び植物病害虫防除方法に関するものである。
従来から植物の病害を防除するために数多くの化学薬剤が使用されて来ているが、昨今、減農薬作物への消費者ニーズや、化学農薬による環境負荷の低減化に対する社会的なニーズが高まってきている。
また、薬剤の使用現場である農家圃場では、2種類以上の薬剤をタンクミックス法にて混用して処理する場合に、相性の悪い薬剤同士の組み合わせでは、防除活性が低下する場合や、植物体に薬害を生じさせてしまう危険性が多々存在する。
このような状況下、より有効成分量が低くても効果が高く、且つ植物体に薬害の起こらない相性の良い植物病害虫防除組成物及び植物病害虫防除方法が望まれている。
一方、土壌病虫害の発生において、土壌害虫と土壌病原菌が共存することにより病害の発生が激化することが知られている。それは植物根部を加害する害虫により根部に傷(食痕や吸汁痕)ができ、植物根を加害する多くの土壌病原菌にとって、根部感染が容易になるからである。
植物の地上部では、植物病害の発生と同時に該植物に対する害虫の発生もあり、病害虫に対する同時防除も望まれている。
このような状況下、より有効成分量が低くても効果が高く、且つ植物体に薬害の起こらない相性の良い植物病害虫防除組成物及び植物病害虫防除方法が望まれている。
特開平9−235282号公報(欧州特許公開第737682号公報)には、成分Iの(RS)−N−[2−(1,3−ジメチルブチル)チオフェン−3−イル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド(一般名、ペンチオピラド(ISO申請中)、以下、ペンチオピラドと表記する。)が種々の病害に対して防除効果を有することが記載されている。
一方、成分IIの化合物は、プロフェノホス、メタミドホス、メチルパラチオン、キナルホス、メチダチオン、オメトエート、トリアゾホス、アジンホスメチル、エチオン、オキシデメトンメチル、ホサロン、ホスメット、ピリミホスメチル、クロルフェンビンホス、ホスファミドン、ピラクロホス、イソキサチオン、パラチオン、バミドチオン、チオメトン、デメトンエスメチル、エトリムホス、メビンホス、ジクロフェンチオン、スルプロホス、ナレッド、テトラクロルビンホス、メカルバム、シペルメトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、アルファシペルメトリン、エスフェンバレレート、ビフェントリン、シフルトリン、ゼータシペルメトリン、フェンプロパトリン、フルバリネート、アクリナトリン、シクロプロトリン、フルシトリネート、トラロメトリン、ハルフェンプロックス、アレスリン、レスメトリン、シハロトリン、シラフルオフェン、ベータ・シフルトリン、テトラメトリン、ガンマ・シハロトリン、ベータ・シペルメトリン、カルボフラン、チオジカルブ、フェノキシカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、)アラニカルブ、エチオフェンカルブ、プロポキスル、及びXMCよりなる群から選ばれる化合物であり、各々の化合物が種々の害虫に対して殺虫効果を示すことが知られている。以下に、ザ・ペスティサイドマニュアル(第13版)(The Pesticide Manual(第13版)に記載されて成分IIの一般名(英名)と記載頁を示す。記載頁には薬剤の種々特徴が示されている。
(1)プロフェノホス(Profenofos、第806−807頁)
(2)メタミドホス(Methamidophos、第645−646頁)
(3)メチルパラチオン(Parathion-methyl、第745−746頁)
(4)キナルホス(Quinalphos、第867−868頁)
(5)メチダチオン(Methidathion、第647−648頁)
(6)オメトエート(Omethoate、第720−721頁)
(7)トリアゾホス(Triazophos、第994−995頁)
(8)アジンホスメチル(Azinphos-methyl、第49−50頁)
(9)エチオン(Ethion、第380−381頁)
(10)オキシデメトンメチル(Oxydemeton-methyl、第737−738頁)
(11)ホサロン(Phosalone、第771−772頁)
(12)ホスメット(Phosmet、第772−773頁)
(13)ピリミホスメチル(Pirimiphos-methyl、第792−793頁)
(14)クロルフェンビンホス(Chlorfenvinphos、第155−156頁)
(15)ホスファミドン(Phosphamidon、第774−745頁)
(16)ピラクロホス(Pyraclofos、第841−842頁)
(17)イソキサチオン(Isoxathion、第590−591頁)
(18)パラチオン(Parathion、第744−745頁)
(19)バミドチオン(Vamidothion、第1025−1026頁)
(20)チオメトン(Thiometon、第971−972頁)
(21)デメトンエスメチル(Demeton-S-methyl、第273−274頁)
(22)エトリムホス(Etrimfos、第1067頁)
(23)メビンホス(Mevinphos、第678−679頁)
(24)ジクロフェンチオン(Dichlofenthion、第1058頁)
(25)スルプロホス(Sulprofos、第1093頁)
(26)ナレッド(Naled、第691−692頁)
(27)テトラクロルビンホス(Tetrachlorvinphos、第944−945頁)
(28)メカルバム(Mecarbam、第616−617頁)
(29)シペルメトリン(Cypermethrin、第237−239頁)
(30)デルタメトリン(Deltamethrin、第271−272頁)
(31)ラムダシハロトリン(Lambda-cyhalothrin、第233−235頁)
(32)アルファシペルメトリン(Alpha-cypermethrin、第240−242頁)
(33)エスフェンバレレート(Esfenvalerate、第371−372頁)
(34)ビフェントリン(Bifenthrin、第88−89頁)
(35)シフルトリン(Cyfluthrin、第226−227頁)
(36)ゼータシペルメトリン(Zeta-cypermethrin、第245−246頁)
(37)フェンプロパトリン(Fenpropathrin、第418−419頁)
(38)フルバリネート(Fluvalinate、第1072頁)
(39)アクリナトリン(Acrinathrin、第14−15頁)
(40)シクロプロトリン(Cyploprothrin、第221−222頁)
(41)フルシトリネート(Flucythrinate、第451−452頁)
(42)トラロメトリン(Tralomethrin、第983−984頁)
(43)ハルフェンプロックス(Halfenprox、第521頁)
(44)アレスリン(Allethrin、第21−22頁)
(45)レスメトリン(Resmethrin、第878−880頁)
(46)シハロトリン(Cyhalothrin、第231−232頁)
(47)シラフルオフェン(Silafluofen、第889−890頁)
(48)ベータ・シフルトリン(Beta-cyfluthrin、第228−229頁)
(49)テトラメトリン(Tetramethrin、第953−954頁)
(50)ガンマ・シハロトリン(Gamma-cyhalothrin、第232−234頁)
(51)ベータ・シペルメトリン(Beta-cypermethrin、第242−243頁)
(52)カルボフラン(Carbofuran、第139−140頁)
(53)チオジカルブ(Thiodicarb、第969−970頁)
(54)フェノキシカルブ(Fenoxycarb、第416−417頁)
(55)フェノチオカルブ(Fenothiocarb、第412頁)
(56)ホルメタネート(Formetanate、第497−498頁)
(57)アラニカルブ(Alanycarb、第19−20頁)
(58)エチオフェンカルブ(Ethiofencarb、第379−380頁)
(59)プロポキスル(Propoxur、第829−830頁)
(60)XMC(XMC、第1030−1031頁)
特開平9−235282号公報 欧州特許公開第737682号公報(EP0737682) ザ・ペスティサイドマニュアル(第13版)[The Pesticide Manual、第13版、British Crop Protection Council出版、2003年]
本発明者らは、殺菌剤成分と殺虫剤成分を組み合わせることにより、殺菌剤の有効成分量を低下させても高活性を示すことができる植物病害虫防除組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、ペンチオピラドを使用して、殺虫剤成分の組み合わせを検討した結果、ペンチオピラドと成分IIの殺虫剤成分の組み合わせで種々の植物病原菌に対して単独成分からは予想できない程の相乗的効果が得られることを見出し、且つ、植物に薬害も生じないことも見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下に示す植物病害虫防除組成物及びその防除方法である。
[1] 成分I及びIIの有効成分を含有する植物病害虫防除組成物であって、成分Iが(RS)−N−[2−(1,3−ジメチルブチル)チオフェン−3−イル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドであり、成分IIがプロフェノホス、メタミドホス、メチルパラチオン、キナルホス、メチダチオン、オメトエート、トリアゾホス、アジンホスメチル、エチオン、オキシデメトンメチル、ホサロン、ホスメット、ピリミホスメチル、クロルフェンビンホス、ホスファミドン、ピラクロホス、イソキサチオン、パラチオン、バミドチオン、チオメトン、デメトンエスメチル、エトリムホス、メビンホス、ジクロフェンチオン、スルプロホス、ナレッド、テトラクロルビンホス、メカルバム、シペルメトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、アルファシペルメトリン、エスフェンバレレート、ビフェントリン、シフルトリン、ゼータシペルメトリン、フェンプロパトリン、フルバリネート、アクリナトリン、シクロプロトリン、フルシトリネート、トラロメトリン、ハルフェンプロックス、アレスリン、レスメトリン、シハロトリン、シラフルオフェン、ベータ・シフルトリン、テトラメトリン、ガンマ・シハロトリン、ベータ・シペルメトリン、カルボフラン、チオジカルブ、フェノキシカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、アラニカルブ、エチオフェンカルブ、プロポキスル、及びXMCよりなる群から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする植物病害虫防除組成物。
[2] [1]に記載の植物病害虫防除組成物を植物病原菌と植物害虫が共に生息する環境に施用し、植物病害虫に対して相乗的に防除効果を発揮する植物病害虫防除方法。
本発明の、植物病害虫防除組成物及びその防除方法を防除手段として使用することにより、植物に薬害を生じることも無く、薬剤耐性菌を含む種々の植物病原菌に対して、単独成分からは予想できない程の相乗的効果を発現でき、植物環境への有効成分(化合物)投与量を低下させることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は成分Iがペンチオピラドであり、成分IIがプロフェノホス、メタミドホス、メチルパラチオン、キナルホス、メチダチオン、オメトエート、トリアゾホス、アジンホスメチル、エチオン、オキシデメトンメチル、ホサロン、ホスメット、ピリミホスメチル、クロルフェンビンホス、ホスファミドン、ピラクロホス、イソキサチオン、パラチオン、バミドチオン、チオメトン、デメトンエスメチル、エトリムホス、メビンホス、ジクロフェンチオン、スルプロホス、ナレッド、テトラクロルビンホス、メカルバム、シペルメトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、アルファシペルメトリン、エスフェンバレレート、ビフェントリン、シフルトリン、ゼータシペルメトリン、フェンプロパトリン、フルバリネート、アクリナトリン、シクロプロトリン、フルシトリネート、トラロメトリン、ハルフェンプロックス、アレスリン、レスメトリン、シハロトリン、シラフルオフェン、ベータ・シフルトリン、テトラメトリン、ガンマ・シハロトリン、ベータ・シペルメトリン、カルボフラン、チオジカルブ、フェノキシカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、アラニカルブ、エチオフェンカルブ、プロポキスル、及びXMCよりなる群から選ばれる1種以上の化合物である、成分I及びIIを含有する植物病害虫防除組成物である。本発明の組成物はペンチオピラドを単独で使用する場合に比べ、相乗的な植物病害虫防除効果が得られる組成物である。
本発明の組成物において、成分Iのペンチオピラドと成分IIの化合物の混合割合は特に限定されないが、通常、成分Iの化合物1重量部に対して成分IIの化合物は0.01〜50重量部、好ましくは0.5〜50重量部、より好ましくは0.5〜30重量部、より一層好ましくは1〜20重量部の範囲内である。
本発明の組成物は、成分Iと成分IIを共に含有する組成物の他に、成分Iを含有する組成物と成分IIを含有する組成物をほぼ同時に植物病原菌、及び害虫の生息環境に処理した場合に形成される組成物も本発明の範囲に含まれる。
更に、本発明の組成物及びその防除方法は、成分Iと成分IIの化合物を含む濃厚組成物を水で希釈しても良いし、また、成分Iと成分IIを含む各々個々の濃厚組成物から使用時に混合物を調製し、これを水で希釈しても良い(タンクミックス法)。本発明の組成物は、施用する病原菌、及び害虫の生息環境に対して有効成分原体をそのまま使用してもよいが、一般には不活性な液体担体、固体担体、界面活性剤と混合し、通常用いられる製剤形態である粉剤、水和剤、フロアブル剤、乳剤、粒剤及びその他の一般に慣用される形態の製剤として使用される。更に製剤上必要ならば補助剤を添加することもできる。
ここでいう担体とは、処理すべき部位への有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸送、取扱いを容易にするために配合される合成または天然の無機または有機物質を意味する。担体としては、通常農園芸用薬剤に使用されるものであるならば固体または液体のいずれでも使用でき、特定のものに限定されるものではない。
例えば、固体担体としては、モンモリロナイト、カオリナイト等の粘土類;珪藻土、白土、タルク、バ−ミュキュライト、石膏、炭酸カルシウム、シリカゲル、硫安等の無機物質;大豆粉、鋸屑、小麦粉等の植物性有機物質および尿素等が挙げられる。物性を改良するために、高分散ケイ酸または高分散吸収性ポリマーを添加することも可能である。液体担体としては、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素類;ケロシン、鉱油などのパラフィン系炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールなどのアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性溶媒及び水等が挙げられる。
更に、製剤の剤型、適用場面等を考慮して目的に応じてそれぞれ単独に、または組み合わせて次の様な補助剤を添加することができる。補助剤としては、通常使用される界面活性剤、結合剤(例えば、リグニンスルホン酸、アルギン酸、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、CMCナトリウム等)、安定剤(例えば、酸化防止用としてフェノール系化合物、チオール系化合物または高級脂肪酸エステル等を用いたり、pH調整剤として燐酸塩を用いたり、時に光安定剤も用いる)等を必要に応じて単独または組み合わせて使用できる。更に場合によっては防菌防黴のために工業用殺菌剤、防菌防黴剤などを添加することもできる。
更に、補助剤としては乳化、分散、拡展、湿潤、結合、安定化等の目的ではリグニンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、ポリオキシアルキレンアルキルチオエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロックポリマー等の非イオン性界面活性剤;ステアリン酸カルシウム、ワックス等の滑剤;イソプロピルヒドロジエンホスフェート等の安定剤;ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、リゾレシチン等のセファリンまたはレシチン系の天然または合成リン脂質、その他メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アラビアゴム等が挙げられる。しかし、これらの成分は以上のものに限定されるものではない。
本発明組成物における成分Iと成分IIを合わせた有効成分の含有量は、製剤形態によっても異なるが、通常粉剤では0.01〜30重量%、水和剤では0.1〜80重量%、粒剤では0.5〜20重量%、乳剤では2〜50重量%、フロアブル製剤では1〜50重量%、ドライフロアブル製剤では1〜80重量%であり、好ましくは、粉剤では0.05〜10重量%、水和剤では5〜60重量%、乳剤では5〜20重量%、フロアブル製剤では5〜50重量%およびドライフロアブル製剤では5〜50重量%である。補助剤の含有量は0〜80重量%であり、担体の含有量は100重量%から有効成分化合物のおよび補助剤の含有量を差し引いた量である。
本発明組成物の施用方法としては種子処理、浸漬処理、苗箱処理、茎葉散布、土壌かん注、土壌混和等が挙げられるが、通常当業者が利用するどの様な施用方法にても十分な効力を発揮する。施用量および施用濃度は対象作物、対象病害、病害の発生程度、化合物の剤型、施用方法および各種環境条件等によって変動するが、散布する場合には有効成分量としてヘクタール当たり50〜1,000gが適当であり、望ましくはヘクタール当り100〜500gである。また、水和剤、フロアブル剤または乳剤を水で希釈して散布する場合、その希釈倍率は200〜20,000倍が適当であり、望ましくは500〜5,000倍である。また、種子消毒の場合の使用量は、種子1kg当たり0.001から50g、好ましくは0.01から10gである。本発明の組成物は他の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤および植物成長調節剤等の農薬、土壌改良剤または肥効物質との混合使用は勿論のこと、これらとの混合製剤も可能である。
<本発明の植物病害虫防除組成物及びその防除方法が適用される植物病害例>
本発明の組成物及び防除方法は、下記の種類の植物病害に対して有効である。以下に病害を例にとり、本発明が防除対象とする具体的病害およびその病原菌例を示す。
イネのいもち病(Pyricularia oryzae)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、ごま葉枯病(Cochliobolus miyabeanus)、馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi);ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.hordei; f.sp.tritici)、さび病(Puccinia striiformis; P. graminis; P.recondita; P.hordei)、斑葉病(Pyrenophora graminea)、網斑病(Pyrenophora teres)、赤かび病(Gibberella zeae)、雪腐病(Typhula sp.; Micronectriella nivalis)、裸黒穂病(Ustilago tritici; U.nuda)、なまぐさ黒穂病(Tilletia caries)、眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)、株腐病(Rhizoctonia cerealis)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum);インゲン、キュウリ、トマト、イチゴ、ブドウ、ジャガイモ、ダイズ、キャベツ、ナス、レタス等の灰色かび病(Botrytis cinerea);ブドウのべと病(Plasmopora viticola)、さび病(Phakopsora ampelopsidis)、うどんこ病(Uncinula necator)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella cingulata);リンゴのうどんこ病(Podosphaera leucotricha)、黒星病(Venturia inaequalis)、斑点落葉病(Alternaria mali)、赤星病(Gymnosporangium yamadae)、モニリア病(Sclerotinia mali)、腐らん病(Valsa mali);ナシの黒斑病(Alternaria kikuchiana)、黒星病(Venturia nashicola)、赤星病(Gymnosporangium haraeanum)、輪紋病(Physalospora piricola);モモの灰星病(Sclerotinia cinerea)、黒星病(Cladosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp.);カキの炭そ病(Gloeosporium kaki)、落葉病(Cercospora kaki; Mycosphaerella nawae)、うどんこ病(Phyllactinia kakikora);キュウリのべと病(Pseudoperonospora cubensis)、ウリ類の立枯病(Rizoctonia solani)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、つる枯病(Mycosphaerella melonis);トマトの輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvam)、疫病(Phytophthora infestans);ナスのうどんこ病(Erysiphe cichoracorum)、すすかび病(Mycovellosiella nattrassii); アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑病(Cercosporella brassicae)、根こぶ病(Plasmodiophora brassicae )、根朽病(Phoma lingam);ネギのさび病(Puccinia allii)、黒斑病(Alternaria porri); ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycinnes)、黒点病(Diaporthe phaseololum);インゲンの炭そ病(Colletotrichum lindemuthianum);ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella berkeleyi)、褐斑病(Cercospora arachidicola);エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi)、べと病(Peronospora pisi);ジャガイモの夏疫病(Alternaria solani)、黒あざ病(Rhizoctonia solani)、疫病(Phytophthora infestans);ソラマメのべと病(Peronospora viciae)、疫病(Phytophthora nicotianae);チャの網もち病(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucospila)、炭そ病(Colletotrichum theae-sinensis);タバコの赤星病(Alternaria longipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、 炭そ病(Colletotrichum tabacum)、疫病(Phytophthora parasitica);テンサイの褐斑病(Cercospora beticola); バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、疫病(Phytophthora megasperma); キクの褐斑病(Septoria chrysanthemi-indici)、白さび病(Puccinia horiana);イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca humuli)、疫病(Phytophthora nicotianae);インゲン、キュウリ、トマト、イチゴ、ブドウ、ジャガイモ、ダイズ、キャベツ、ナス、レタス等の菌核病(Sclerotinia sclerotiorum);カンキツの黒点病(Diaporthe citri); ニンジンの黒葉枯病(Alternaria dauci)等が挙げられる。
上記の植物病害の発生時に同時に発生する害虫として、アワヨトウ、イネヨトウ、フタオビコヤガ、タマナヤガ、ワタアカキリバ、オオタバコガ、シロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウ、カブラヤガ、ヨトウガ、タマナギンウワバ、ニカメイガ、コブノメイガ、サンカメイガ、ナシオオシンクイ、ハイマダラメイガ、マメノメイガ、イネツトムシ、ワタアカミムシ、ジャガイモガ、ノシメマダラメイガ、チャノコカクモンハマキ、キンモンホソガ、ミカンハモグリガ、ブドウホソハマキ、ナシヒメシンクイ、マメシンクイガ、モモシンクイガ、ブドウスカシバ、チャノホソガ、コナガ、イガ等の鱗翅目害虫;タバココナジラミ、オンシツコナジラミ、ミカントゲコナジラミ、ワタアブラムシ、ユキヤナギアブラムシ、リンゴワタムシ、モモアカアブラムシ、ダイコンアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、マメアブラムシ、コミカンアブラムシ、ミカンクロアブラムシ、ブドウネアブラムシ、ムギミドリアブラムシ、ジャガイモヒゲナガアブラムシ、チャノミドリヒメヨコバイ、フタテンヒメヨコバイ、ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ、シロオオヨコバイ、ルビーロウムシ、オリーブカタカイガラムシ、サンホーゼカイガラムシ、リンゴカキカイガラムシ、アカマルカイガラムシ、アカホシマルカイガラムシ、ヤノネカイガラムシ、クワコナカイガラムシ、ミカンコナカイガラムシ、イセリアカイガラムシ、リンゴキジラミ、ミカンキジラミ、ミナミアオカメムシ、ホソヘリカメムシ、ナシグンバイ等の半翅目害虫;イネミズゾウムシ、イネドロオイムシ、キスジノミハムシ、コロラドハムシ、テンサイトビハムシ、Diabrotica spp.、クリヤケシキスイ、ニジュウヤホシテントウ、インゲンマメゾウムシ、アズキゾウムシ、ヨツモンマメゾウムシ、ドウガネブイブイ、ヒメコガネ、マメコガネ、ゴマダラカミキリ、タバコシバンムシ、ヒメマルカツオブシムシ、コクヌストモドキ、ヒラタキクイムシ等の鞘翅目害虫;ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ、チャノホコリダニ、ミカンサビダニ、ニセナシサビダニ等のダニ目害虫などをあげることが出来る。植物病害の発生時に同時に発生する害虫の防除に対して、成分IIの化合物を適宜選択すればよい。
以下実施例により、本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は実施例にのみ限定されるものではない。
<製剤例>
<製剤例1(水和剤混剤)>
成分Iのペンチオピラド:5部、成分IIと部数(下記に記載の何れか一つの化合物とその部数)、リグニンスルホン酸ナトリウム:5部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:10部、ホワイトカーボン:10部、珪藻土又はクレー:残部を粉砕混合して水和剤を得た。
(製剤例1における成分IIと部数は各々、<有機リン>プロフェノホス:20部、メタミドホス:25部、メチルパラチオン:25部、キナルホス:20部、メチダチオン:20部、オメトエート:20部、トリアゾホス:20部、アジンホスメチル:20部、エチオン:25部、オキシデメトンメチル:15部、ホサロン:15部、ホスメット:25部、ピリミホスメチル:20部、クロルフェンビンホス:10部、ホスファミドン:20部、ピラクロホス:25部、イソキサチオン:20部、パラチオン:20部、バミドチオン:20部、チオメトン:10部、デメトンエスメチル:15部、エトリムホス:15部、メビンホス:15部、ジクロフェンチオン:30部、スルプロホス:25部、ナレッド:25部、テトラクロルビンホス:25部、メカルバム:15部、<ピレスロイド系>シペルメトリン:3部、デルタメトリン:2.5部、ラムダシハロトリン:2.5部、アルファシペルメトリン:2.5部、エスフェンバレレート:0.5部、ビフェントリン:1部、シフルトリン:2.5部、ゼータシペルメトリン:5部、フェンプロパトリン:5部、フルバリネート:10部、アクリナトリン:1.5部、シクロプロトリン:5部、フルシトリネート:2部、トラロメトリン:1部、ハルフェンプロックス:5部、アレスリン:25部、レスメトリン:25部、シハロトリン:2.5部、シラフルオフェン:10部、ベータ・シフルトリン:5部、テトラメトリン:0.5部、ガンマ・シハロトリン:2.5部、ベータ・シペルメトリン:2.5部、<カーバメート系>カルボフラン:20部、チオジカルブ:15部、フェノキシカルブ:25部、フェノチオカルブ:15部、ホルメタネート:15部、アラニカルブ:20部、エチオフェンカルブ:25部、プロポキスル:25部、XMC:25部である。)
<比較用製剤例1−2(ペンチオピラド単剤)>
ペンチオピラド:10部、リグニンスルホン酸ナトリウム:5部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:10部、ホワイトカーボン:10部、珪藻土又はクレー:残部を粉砕混合して水和剤を得た。
<比較用製剤例1−3(成分II単剤)>
成分II(下記に記載の何れか一つの化合物とその部数)、リグニンスルホン酸ナトリウム:5部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム:10部、ホワイトカーボン:10部、珪藻土又はクレー:残部を粉砕混合して水和剤を得た。
(比較用製剤例1−3における成分IIと部数は各々、<有機リン>プロフェノホス:40部、メタミドホス:50部、メチルパラチオン:50部、キナルホス:40部、メチダチオン:40部、オメトエート:40部、トリアゾホス:40部、アジンホスメチル:40部、エチオン:50部、オキシデメトンメチル:30部、ホサロン:30部、ホスメット:50部、ピリミホスメチル:40部、クロルフェンビンホス:20部、ホスファミドン:40部、ピラクロホス:50部、イソキサチオン:40部、パラチオン:40部、バミドチオン:40部、チオメトン:20部、デメトンエスメチル:30部、エトリムホス:30部、メビンホス:30部、ジクロフェンチオン:60部、スルプロホス:50部、ナレッド:50部、テトラクロルビンホス:50部、メカルバム:30部、<ピレスロイド系>シペルメトリン:6部、デルタメトリン:5部、ラムダシハロトリン:5部、アルファシペルメトリン:5部、エスフェンバレレート:1部、ビフェントリン:2部、シフルトリン:5部、ゼータシペルメトリン:10部、フェンプロパトリン:10部、フルバリネート:20部、アクリナトリン:3部、シクロプロトリン:10部、フルシトリネート:4部、トラロメトリン:2部、ハルフェンプロックス:10部、アレスリン:50部、レスメトリン:50部、シハロトリン:5部、シラフルオフェン:20部、ベータ・シフルトリン:10部、テトラメトリン:1部、ガンマ・シハロトリン:5部、ベータ・シペルメトリン:5部、<カーバメート系>カルボフラン:40部、チオジカルブ:30部、フェノキシカルブ:50部、フェノチオカルブ:30部、ホルメタネート:30部、アラニカルブ:40部、エチオフェンカルブ:50部、プロポキスル:50部、XMC:50部である。)
(病害防除試験例)
以下、病害防除試験例の結果について具体的に示す。また、各表中のアルファベットPは成分Iのペンチオピラドを示す。また、下記に示す試験例全てにおいて、植物体に薬害症状は認められなかった。
(試験例1)ナス開花期灰色かび病防除試験(灰色かび病菌:RS菌)
温室内にて1/5000aのワグネルポットに開花期まで生育させたナス(品種:千両ニ号)に、<製剤例1>に準じて調製した水和剤を所定濃度に希釈して、4ポットあたり200mlづつスプレーガンにて1週間間隔で2回散布した。また、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>についても同様に散布した。薬剤処理1日後に、予めPDA培地上で培養した灰色かび病菌(MBC耐性:RS菌)から調整した培養液含有分生胞子懸濁液を、花部を中心に1回/1週間で計2回噴霧接種し、15〜30℃の温室内に保った。また、各接種後3日間は加湿器にて湿度を高めた。最終接種20日後に調査を実施した。調査は各ポットの発病果率(ナス幼果総数に占める発病幼果率)を調査し、各処理区の平均発病果率を求め、以下の防除価を算出して、結果を第1表に示した。
防除価=(1−処理区の発病果率/無処理区の発病果率)×100
Figure 2006213665
Figure 2006213665
(試験例2)リンゴ斑点落葉病防除試験
温室内にて1/5000aのワグネルポットに15葉期以上まで生育させたリンゴ(品種:王林)に<製剤例1>に準じて調製した水和剤を水で所定濃度に希釈し、3ポットあたり100mlづつハンディースプレーにて散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。薬液が乾いた後に、予め寒天培地上で形成させた斑点落葉病菌の胞子を水に懸濁させ試験区全体に均一にスプレー接種し、さらに予め発病させておいた斑点落葉病罹病樹を風上に置き、夕方霧吹きを行い発病を促した。接種20日後に調査を実施した。調査はリンゴ1葉当りに病斑が占める面積を下記の指標に従って調査し、各区の平均発病度から下記の計算式により防除価を算出した。
(発病度)0:病斑無し
1:病斑面積が 5%以下
2:病斑面積が 6〜25%
3:病斑面積が 26〜50%
4:病斑面積が 51%以上
各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。防除価は以下の様に算出した。
防除価=(1−処理区の発病度/無処理区の発病度)×100
Figure 2006213665
(試験例3)イチゴうどんこ病防除試験
温室内にて直径15cmのプラスチックポットに開花期まで生育させたイチゴ(品種:とよのか)に<製剤例1>に準じて調製した水和剤を水で希釈し、3ポットあたり100mlづつスプレーガンにて散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。薬液が乾いた後に、予め発病させておいたイチゴ苗を試験ポットと隣接し、うどんこ病菌を風媒接種し、温室内(15〜30℃)に20日間保った後、調査を実施した。調査は幼果実と花で行い、総花果実に対する発病花果実の割合(発病花果率%)を調べ、下記の計算式にて防除価を算出した。結果は第3表に示した。
各処理区と無処理区の平均値を発病花果率とした。防除価は以下の様に算出した。
防除価=(1−処理区の発病花果率/無処理区の発病花果率)×100
Figure 2006213665
(試験例4)バラうどんこ病防除試験
温室内にて直径15cmのプラスチックポットに開花期まで生育させ、うどんこ病が下位葉に自然発生したバラ(品種:ホワイトクリスマス)に<製剤例1>に準じて調製した水和剤を水で希釈し、1ポットあたり100mlづつハンディースプレーにて上位葉に散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。散布16日後、各ポット上位葉について調査を実施した。次の指標に従って行った。調査はバラ20葉について1葉当りに病斑が占める面積を試験例2と同様の指標に従って調査し、同様の方法で防除価を算出した。結果は第4表に示した。
Figure 2006213665
(試験例5)トマト開花期灰色かび病防除試験(灰色かび病菌:RS菌)
温室内にて直径15cmのビニールポットに開花期まで生育させたトマト(品種:ハウス桃太郎)に、<製剤例1>に準じて調製した水和剤を所定濃度に希釈して、4ポットあたり200mlづつスプレーガンにて1週間間隔で2回散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して使用した。薬剤処理1日後に、予めPDA培地上で培養した灰色かび病菌(MBC耐性・ジカルボキシイミド系薬剤感受性:RS菌)から調整した培養液含有分生胞子懸濁液を、花部を中心に1回/1週間で計2回噴霧接種し、各接種後2日間は18〜24℃、湿度90%以上の湿室に保ち、その後通常温室に置いた。最終接種10日後に調査を実施した。調査は各ポットの発病果率(トマト幼果総数に占める発病幼果率)を調査し、各処理区の平均発病果率を求め、以下の様に防除価を算出して、結果を第5表に示した。
防除価=(1−処理区の発病果率/無処理区の発病果率)×100
Figure 2006213665
(試験例6)ミカン灰色かび病防除試験
温室内にて1/5000aのワグネルポットに開花期まで生育させた温州ミカンに<製剤例1>に準じて調製した水和剤を水で所定濃度に希釈し、3ポットあたり200mlづつハンディースプレーにて散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。薬液が完全に乾いた処理1日後に、予めPDA培地上で培養した灰色かび病菌(MBC耐性・ジカルボキシイミド系薬剤感受性:RS菌)から調整した培養液含有分生胞子懸濁液を、花部を中心に噴霧接種し、接種後4日間は18〜24℃、湿度95%以上の湿室に保ち、その後通常温室に置いた。接種14日後に調査を実施した。調査は各ポットの発病花部率(花部総数に占める発病花部率)を調査し、各処理区の平均発病花部率を求め、以下の様に防除価を算出して、結果を第6表に示した。
防除価=(1−処理区の発病花部率/無処理区の発病花部率)×100
Figure 2006213665
(試験例7)イネ紋枯れ病防除試験
温室内にて1/5000ワグネルポットに5葉期まで生育させたイネ(品種:ツキミモチ)に<製剤例1>に準じて調製した水和剤を水で所定濃度に希釈し、3ポットあたり200mlづつハンディースプレーにて散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。薬液が乾いた後に、予めPDSA培地上で培養した紋枯れ病菌の直径9cmの菌糸体寒天ディスク(1枚/株)を2つ折りにしてイネ株元に置床接種し、20〜30℃に14日間保った後、調査を実施した。調査は株当りの最長の病斑高(病斑の高さ)を次の指標に従って行った。結果を第7表に示す。
発病度 0:病斑無し
1:病斑の高さ 5cm以下
2:病斑の高さ 6〜10cm
3:病斑の高さ 11〜15cm
4:病斑の高さ 16cm以上
各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。防除価は以下の様に算出した。
防除価=(1−処理区の発病度/無処理区の発病度)×100
Figure 2006213665
(試験例8)キュウリうどんこ病防除試験(EBI剤耐性菌)
温室内にて直径7.5cmのプラスチックポットに1.5葉期まで生育させた2本立てのキュウリ(品種:相模半白)に<製剤例1>に準じて調製した製剤を水で所定濃度に希釈し、4ポットあたり50mlづつスプレーガンにて散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。薬液が乾いた後に、予め発病させておいたキュウリの発病葉上のうどんこ病菌(EBI剤耐性菌)を絵筆で均一に払い落として接種し、温室内恒温室(20〜25℃)に14日間保った後、調査を実施した。次の指標に従って行い、調査はキュウリ1葉当りに病斑が占める面積を下記の指標に従って調査し、各区の平均発病度から下記の計算式により防除価を算出した。結果は第8表に示した。
発病度 0:病斑無し
1:病斑面積が 5%以下
2:病斑面積が 6〜25%
3:病斑面積が 26〜50%
4:病斑面積が 51%以上
各処理区および無処理区の平均値を発病度とした。防除価は以下の様に算出した。
防除価=(1−処理区の発病度/無処理区の発病度)×100
Figure 2006213665
(試験例9)ブドウうどんこ病防除試験
温室内にて直径30cmのプラスチックポットに約20葉期まで生育させたブドウ(品種:巨峰)に<製剤例1>に準じて調製した水和剤を水で所定濃度に希釈し、2ポットあたり200mlづつハンディースプレーにて散布した。なお、比較製剤例(単剤例)として<製剤例1−2>、<製剤例1−3>を水で希釈して同様に散布した。薬液が乾いた後に、予め発病させておいたブドウ樹を試験ポットと隣接し、うどんこ病菌を風媒接種し、温室内(15〜28℃)に20日間保った後、調査を実施した。調査はブドウ1葉当りに病斑が占める面積を試験例8と同様の指標に従って調査し、各区の平均発病度から試験例8と同様の方法で防除価を算出した。結果は第9表に示した。
Figure 2006213665
以上の結果から、ペンチオピラドと成分IIの殺虫成分の組み合わせ組成物はペンチオピラドを単独で使用した場合に比べて、飛躍的に防除効果が高くなっていることがわかった。

Claims (2)

  1. 成分I及びIIの有効成分を含有する植物病害虫防除組成物であって、成分Iが(RS)−N−[2−(1,3−ジメチルブチル)チオフェン−3−イル]−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミドであり、成分IIがプロフェノホス、メタミドホス、メチルパラチオン、キナルホス、メチダチオン、オメトエート、トリアゾホス、アジンホスメチル、エチオン、オキシデメトンメチル、ホサロン、ホスメット、ピリミホスメチル、クロルフェンビンホス、ホスファミドン、ピラクロホス、イソキサチオン、パラチオン、バミドチオン、チオメトン、デメトンエスメチル、エトリムホス、メビンホス、ジクロフェンチオン、スルプロホス、ナレッド、テトラクロルビンホス、メカルバム、シペルメトリン、デルタメトリン、ラムダシハロトリン、アルファシペルメトリン、エスフェンバレレート、ビフェントリン、シフルトリン、ゼータシペルメトリン、フェンプロパトリン、フルバリネート、アクリナトリン、シクロプロトリン、フルシトリネート、トラロメトリン、ハルフェンプロックス、アレスリン、レスメトリン、シハロトリン、シラフルオフェン、ベータ・シフルトリン、テトラメトリン、ガンマ・シハロトリン、ベータ・シペルメトリン、カルボフラン、チオジカルブ、フェノキシカルブ、フェノチオカルブ、ホルメタネート、アラニカルブ、エチオフェンカルブ、プロポキスル、及びXMCよりなる群から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする植物病害虫防除組成物。
  2. 請求項1に記載の植物病害虫防除組成物を植物病原菌と植物害虫が共に生息する環境に施用し、植物病害虫に対して相乗的に防除効果を発揮する植物病害虫防除方法。
JP2005029315A 2005-02-04 2005-02-04 植物病害防除組成物及びその防除方法 Pending JP2006213665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005029315A JP2006213665A (ja) 2005-02-04 2005-02-04 植物病害防除組成物及びその防除方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005029315A JP2006213665A (ja) 2005-02-04 2005-02-04 植物病害防除組成物及びその防除方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006213665A true JP2006213665A (ja) 2006-08-17

Family

ID=36977192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005029315A Pending JP2006213665A (ja) 2005-02-04 2005-02-04 植物病害防除組成物及びその防除方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006213665A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20110098176A1 (en) * 2008-07-04 2011-04-28 Basf Se Fungicidal Mixtures Comprising Substituted 1-methylpyrazol-4-ylcarboxanilides
WO2011076727A3 (en) * 2009-12-23 2011-11-17 Bayer Cropscience Ag Pesticidal compound mixtures
JP2011246460A (ja) * 2010-04-28 2011-12-08 Sumitomo Chemical Co Ltd 有害生物防除組成物およびその用途
WO2011107508A3 (en) * 2010-03-04 2012-06-07 Basf Se Synergistic fungicidal mixtures
EP2649879A1 (en) * 2012-04-10 2013-10-16 Basf Se Pesticidal mixtures containing fluxapyroxad
CN103651539A (zh) * 2012-09-11 2014-03-26 陕西美邦农药有限公司 一种含吡噻菌胺的农药组合物
CN103651557A (zh) * 2013-12-10 2014-03-26 济南凯因生物科技有限公司 含有苯氧威的乳油及应用
US9161539B2 (en) 2010-04-28 2015-10-20 Sumitomo Chemical Company, Limited Plant disease control composition and its use
US9232798B2 (en) 2010-04-27 2016-01-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Pesticidal composition and its use
US9232797B2 (en) 2010-04-27 2016-01-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Pesticidal composition and its use
US9375003B2 (en) 2010-04-28 2016-06-28 Sumitomo Chemical Company, Limited Plant disease control composition and its use
WO2019230764A1 (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 株式会社アクアソリューション 果実の防カビ方法、及び果実の防カビ用組成物

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09235282A (ja) * 1995-04-11 1997-09-09 Mitsui Toatsu Chem Inc 置換チオフェン誘導体およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤
JPH11228309A (ja) * 1998-02-12 1999-08-24 Mitsui Chem Inc 植物病害防除剤組成物
JP2001072513A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Mitsui Chemicals Inc 植物病害防除剤組成物
JP2001072511A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Mitsui Chemicals Inc 植物病害防除剤組成物
JP2001072512A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Mitsui Chemicals Inc 植物病害防除剤組成物
JP2003528118A (ja) * 2000-03-30 2003-09-24 シンジエンタ パーテイスィペイシヨンズ アクチエンゲゼルシヤフト ピロキロン化合物とネオニコチノイド化合物とからなる組成物
JP2004538325A (ja) * 2001-08-16 2004-12-24 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト トリフロキシストロビンを含有する殺真菌活性物質の組合せ
WO2006082723A1 (ja) * 2005-02-04 2006-08-10 Mitsui Chemicals, Inc. 植物病害防除組成物及びその防除方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09235282A (ja) * 1995-04-11 1997-09-09 Mitsui Toatsu Chem Inc 置換チオフェン誘導体およびこれを有効成分とする農園芸用殺菌剤
JPH11228309A (ja) * 1998-02-12 1999-08-24 Mitsui Chem Inc 植物病害防除剤組成物
JP2001072513A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Mitsui Chemicals Inc 植物病害防除剤組成物
JP2001072511A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Mitsui Chemicals Inc 植物病害防除剤組成物
JP2001072512A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Mitsui Chemicals Inc 植物病害防除剤組成物
JP2003528118A (ja) * 2000-03-30 2003-09-24 シンジエンタ パーテイスィペイシヨンズ アクチエンゲゼルシヤフト ピロキロン化合物とネオニコチノイド化合物とからなる組成物
JP2004538325A (ja) * 2001-08-16 2004-12-24 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト トリフロキシストロビンを含有する殺真菌活性物質の組合せ
WO2006082723A1 (ja) * 2005-02-04 2006-08-10 Mitsui Chemicals, Inc. 植物病害防除組成物及びその防除方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8871679B2 (en) * 2008-07-04 2014-10-28 Basf Se Fungicidal mixtures comprising substituted 1-methylpyrazol-4-ylcarboxanilides
JP2011526599A (ja) * 2008-07-04 2011-10-13 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 置換1−メチルピラゾール−4−イルカルボキシアニリドを含んでいる殺菌剤混合物
US20110098176A1 (en) * 2008-07-04 2011-04-28 Basf Se Fungicidal Mixtures Comprising Substituted 1-methylpyrazol-4-ylcarboxanilides
WO2011076727A3 (en) * 2009-12-23 2011-11-17 Bayer Cropscience Ag Pesticidal compound mixtures
WO2011107508A3 (en) * 2010-03-04 2012-06-07 Basf Se Synergistic fungicidal mixtures
CN102781233A (zh) * 2010-03-04 2012-11-14 巴斯夫欧洲公司 协同增效杀真菌混合物
US9232797B2 (en) 2010-04-27 2016-01-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Pesticidal composition and its use
US9232798B2 (en) 2010-04-27 2016-01-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Pesticidal composition and its use
US9161539B2 (en) 2010-04-28 2015-10-20 Sumitomo Chemical Company, Limited Plant disease control composition and its use
JP2011246460A (ja) * 2010-04-28 2011-12-08 Sumitomo Chemical Co Ltd 有害生物防除組成物およびその用途
US9375003B2 (en) 2010-04-28 2016-06-28 Sumitomo Chemical Company, Limited Plant disease control composition and its use
KR101840487B1 (ko) 2010-04-28 2018-03-20 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 유해 생물 방제 조성물 및 그의 용도
EP2649879A1 (en) * 2012-04-10 2013-10-16 Basf Se Pesticidal mixtures containing fluxapyroxad
CN103651539A (zh) * 2012-09-11 2014-03-26 陕西美邦农药有限公司 一种含吡噻菌胺的农药组合物
CN103651557A (zh) * 2013-12-10 2014-03-26 济南凯因生物科技有限公司 含有苯氧威的乳油及应用
WO2019230764A1 (ja) * 2018-05-30 2019-12-05 株式会社アクアソリューション 果実の防カビ方法、及び果実の防カビ用組成物
JPWO2019230764A1 (ja) * 2018-05-30 2021-08-26 株式会社アクアソリューション 果実の防カビ方法、及び果実の防カビ用組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4589959B2 (ja) 植物病害防除組成物及びその防除方法
JP2006213665A (ja) 植物病害防除組成物及びその防除方法
JP2006213664A (ja) 植物病害防除組成物及びその防除方法
RU2673722C2 (ru) Композиция для борьбы с болезнями растений и способ борьбы с болезнями растений путем ее применения
JP5020256B2 (ja) 植物病害防除組成物および植物病害の予防防除方法
JP6806981B2 (ja) 硝化阻害剤としてのチオエーテル化合物
JP5512794B2 (ja) 植物病害防除剤
AU2016214305A1 (en) Pyrazole compounds as nitrification inhibitors
EP0096307B1 (en) Fungicidal composition
JP3963570B2 (ja) 植物病害防除剤組成物
JP3824421B2 (ja) 植物病害防除剤組成物
JP3963569B2 (ja) 植物病害防除剤組成物
JP3856561B2 (ja) 植物病害防除剤組成物
JP3848530B2 (ja) 農園芸用殺菌組成物
JPWO2016114165A1 (ja) カルバメート化合物及びその用途
WO2016114163A1 (ja) カルバメート化合物及びその用途
JP2019026616A (ja) ベンゾオキサジノン化合物を有効成分とする農園芸用殺菌剤
JP2018016562A (ja) 農園芸用殺菌剤の処理方法
JPS6299312A (ja) 農業用殺虫殺菌組成物
JPH04368301A (ja) 農園芸用殺菌組成物
JPH06329507A (ja) 農業用殺虫殺菌組成物
JPH083002A (ja) 農園芸用殺菌剤組成物
NZ731389A (en) Benzylpropargylether as nitrification inhibitors
JPH07187917A (ja) 殺菌剤組成物
JPH07285812A (ja) 殺菌剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070709

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20071018

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101012

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110426