JP2006213569A - 表面処理カーボンナノファイバーおよびその製造方法 - Google Patents

表面処理カーボンナノファイバーおよびその製造方法 Download PDF

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Naoto Otake
尚登 大竹
Osamu Fujiwara
修 藤原
Shintaro Kitakata
慎太郎 北方
Hiroshi Kurata
洋志 藏田
Toshiyuki Yasuhara
鋭幸 安原
Kazushiro Enomoto
和城 榎本
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Abstract

【課題】 カーボンナノファイバー自身の強度を実質的に低下させることなく、しかも好適な強度を有する複合材料を与えることができるカーボンナノファイバーを提供する。
【解決手段】 表面に炭素膜を有するカーボンナノファイバー。該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp3結合/sp2結合比が5%〜90%である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、特定の物性を示す炭素膜(例えば、アモルファス炭素膜)を表面に有するカーボンナノファイバー、および該カーボンナノファイバーの製造方法に関する。
カーボンナノチューブをはじめとするカーボンナノファイバー(以下、「CNF」という)は、その高いヤング率、強度、電気導電率、熱導電率と大きいアスペクト比の形状を有するという観点から、種々の分野における応用が期待されている。例えば、CNFを樹脂や金属のマトリクスに分散させた複合材料は、将来の超高強度軽量構造材料として期待されている。
しかしながら、CNFを樹脂や金属のマトリクス中に単純に分散させた場合(特許文献1)、CNFとマトリクスとの密着力が不足する。
これらを解決するために、CNFの表面を処理する方法が種々提案されている。それらは、酸(硫酸と硝酸の混酸)によりCNF表面にO基およびOH基を修飾し、さらにこれをカルボキシル基、アミノ基修飾などの極性官能基で置換するもの(非特許文献2)、シランカップリング剤などで処理したもの(特許文献1)表面へのポリマー重合,含ハロゲン基の付与などもである。また、プラズマおよび紫外線を用いて表面処理したものも報告されている(特許文献2〜4)。しかし、それらのほとんどは表面処理したCNF自体の特性評価にとどまっており、複合材料としてバルクの機械的特性を研究した報告は非常にまれである。これは,CNFが未だに高価であること、コンポジット化に必要な量の表面処理には大規模な装置が必要であることによるものと思われる。
加えて、上記したいずれの方法においても、CNFの化学結合手が切断されてしまうために、CNF自身の強度が低下するという問題があった。
大竹尚登、榎本和城、安原鋭幸:日本複合材料学会誌 6巻220頁2002年 F.H. Gojny, M.H.G.Wichmann, U.Kopke, B.Fiedler, K.Schulte Composites Science and Technology vol.64 pp.2363 2004 2000−309666号公報 2003−306607号公報 2003−238816号公報 平8−143707号公報
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を解消したCNFを提供することにある。
本発明の他の目的は、CNF自身の強度を実質的に低下させることなく、しかも好適な強度を有する複合材料を与えることができるCNFを提供することにある。
本発明者は鋭意研究の結果、特定のsp結合の(sp結合+sp結合)に対する割合を示す炭素膜を表面に有するCNFを見出した。本発明者は更に研究を進めた結果、このような特定の炭素膜を表面に有するCNFを複合材料等において用いることが、上記目的の達成のために極めて効果的なことを見出した。
本発明のCNFは上記知見に基づくものであり、より詳しくは、その表面に炭素膜を有するカーボンナノファイバーであって、且つ、
該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.9のもの、好ましくはsp結合/(sp結合+sp結合)=0.3〜0.7のもの、より好ましくはsp結合/(sp結合+sp結合)=0.6〜0.7のものである。
上述したように本発明によれば、従来と比較して高い樹脂との密着力を有するCNFが提供される。
本発明によれば、CNF自身の強度を実質的に低下させることなく、しかも好適な強度を有する複合材料を与えることができるCNFが提供される。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載において量比を表す「部」、「%」およびsp結合/(sp結合+sp結合)は、特に断らない限り質量基準とする。
(カーボンナノファイバー)
本発明のCNFは、その表面に炭素膜を有するカーボンナノファイバーであって、且つ、該炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)が0.05〜0.9のものである。このsp結合/(sp結合+sp結合)は、更には0.3〜0.7(特に0.6〜0.7)であることが好ましい。
また、樹脂と接するCNFの比表面積を大きくする点からは、本発明のCNFの直径は、200nm以下であることが好ましく、1.5〜80nm(特に分散の良好性を考えると10〜30nm)であることが更に好ましい。
このsp3結合とsp2結合との割合、およびCNF直径は、以下の方法により好適に確認することができる。
<sp結合/(sp結合+sp結合)の確認方法>
sp結合とsp結合の割合は、X線光電子分光分析(X-ray Photoelectron Spectrometry:XPS)によって、C1Sスペクトルを測定し、波形をsp炭素とsp炭素に分離して確認する。
<CNF直径(繊維径)の確認方法>
走査型電子顕微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)により確認する。特に、300本のCNFを観察してそれぞれの直径を画像上で測り、平均値や分散値を求めることが望ましい。
本発明のCNFは、樹脂と接するCNFの比表面積を大きくし、かつ樹脂側における十分な補強効果を発言させる点からは、アスペクト比(CNF直径に対するCNF長の比率)が、10以上であることが好ましく、100〜1000(特に100〜300)であることがさらに好ましい。300程度より大きいと分散が困難になる弊害が生じる。CNF長(繊維長)は、以下の方法により好適に確認することができる。
<CNF長(繊維長)の確認方法>
CNFの長さはSEM観察像から求められるが、特に、300本のCNFを観察してそれぞれの長さを画像上で測り、平均値や分散値を求めることが望ましい。上述のCNF直径と併せてアスペクト比を求めることができる。
(好適な一態様)
上記した特定物性を示す炭素膜を表面に有する限り、本発明のCNFの形態、性状等は特に制限されない。本発明のCNFは、例えば、通常のCNFに対応するCNF層と、該CNF層の表面側に配置された炭素膜とを少なくとも含む2層構成を有することができる。本発明において、CNF層の表面の上記の炭素膜で覆われている比率、すなわち、(炭素膜で覆われているCNF層表面の面積)/(CNF層表面の全面積)の比率は、0.3%以上であることが好ましく、更には10%以上(特に50%以上)であることが好ましい。このような面積比は、例えば、以下の方法により好適に確認することができる。
<炭素膜で覆われている面積比の確認方法>
平板電極上にCNFを固定してRFプラズマCVDまたはパルスプラズマCVDにより炭素膜を合成する場合には、合成面積すなわち基材ホルダの面積S/総CNF表面積SF(=πdl・N、ただし、d、l、Nは、それぞれ、基材ホルダにセットしたCNFの平均直径、平均長さ、本数を示す)で求まる。
(CNFの好適な一態様)
上記の構成を有する本発明のCNFは、例えば、アモルファス炭素膜をCNF表面にコーティングすることにより得ることが好ましい。このようにアモルファス炭素膜をコーティングすることにより、従来と比較して高い樹脂との密着力を有するCNFを得ることができる。
この態様においては、樹脂との界面強度を上昇させるために、CNFに代表されるカーボンナノ繊維上に、水素化アモルファス炭素膜をコーティングする。水素化アモルファス炭素膜は、合成条件によりspリッチのグラファイト状アモルファス炭素膜からspリッチのダイヤモンド状炭素(DLC)膜、更にspリッチのポリマー状アモルファス炭素膜に変化させることができる。
一方、CNF、特にCNF表面は炭素のsp結合からなるグラフェンシートで構成されている。この態様においては、この表面構造に着目し、繊維に近い部分をspリッチのグラファイト状アモルファス炭素膜とし、連続的にDLCを経て樹脂側をポリマー状アモルファス炭素膜で構成される3層からなる水素化アモルファス炭素膜を構成する。これにより、CNFとも樹脂とも結合性の高いコーティングを実現する。
なお、グラファイト状炭素膜を経ずにCNFに直接ダイヤモンド状炭素膜をコーティングしてもCNFと樹脂との結着力を上昇させることが可能である。ダイヤモンド状状炭素膜にはsp結合が0.2〜0.9の割合で含まれているからである。この場合にも、表面をポリマー状アモルファス炭素にすることが好ましい。
また、上述の3層構成のうちダイヤモンド状炭素膜を挟まない2層構成の場合もCNFと樹脂との結着力を上昇させることが可能である。これはsp結合を多く有するGLCがCNFとよく結合し、sp結合を多く有するPLCが樹脂と結合しやすいからである。
(製造方法の一態様)
上記した特性を有する限り、本発明のCNFの製造方法は特に制限されない。簡便に少量を合成する点からは、以下のような方法を用いることが好ましい。
すなわち、高周波電源またはパルス電源を用いてメタンまたはアセチレンを分解し、カーボンナノ繊維(例えば、マルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)、CNT(直径80nm)、または、気相成長炭素繊維(直径150nm)など)上に2〜50原子層の炭素と水素からなるアモルファス炭素膜を堆積させる。カーボンナノチューブは基板上に固定して電圧を印加するか、プラズマ中に浮遊させてセルフバイアスにより−50〜150V程度の電圧を有することを利用する。
(本発明の主な態様)
本発明は、その主な態様として、以下の内容を含む。
態様(1):
CNFの表面処理方法:高周波またはパルス電源を用いてCNFの表面にアモルファス炭素膜を堆積させる製造方法。この方法においては、基板にCNFを固定する方法と浮遊させる方法がある。これにより以下の態様(2)、態様(3)の膜を合成することができる。
態様(2):
CNFの樹脂との結着強度を上昇させるために、ファイバーに近い部分をspリッチのグラファイト状アモルファス炭素(GLC)膜とし、連続的にDLCを経て、樹脂側がポリマー状アモルファス炭素(PLC)膜で構成される3層からなるアモルファス炭素膜を製造する。
態様(3):
CNFの樹脂との結着強度を上昇させるために、ファイバーに近い部分をダイヤモンド状アモルファス炭素(DLC)とし、樹脂側がポリマー状アモルファス炭素(PLC)膜で構成される2層からなるアモルファス炭素膜を製造する。
態様(4):
上記態様(2)および/又は態様(3)の膜を合成する際の合成条件の調整により、表面の凹凸を大きくし、アンカー効果を生じさせて付着力を更に向上させる方法。
態様(5):
上記態様(2)および/又は態様(3)の膜を合成した後に、表面をアミノ基修飾することにより付着力を更に向上させる方法(上記態様(4)の方法と、態様(5)の方法とは併用することができる)。
態様(6):
CNFに態様1の方法で表面処理をし態様2または態様3の膜を合成したもの、または、さらに態様4または/および態様5の処理をしたものを、樹脂に混入させることによって樹脂に混入させることによって低摩擦係数・耐摩耗性部材を製造する。
(CNF製造方法の好適な一態様)
本発明において、CNFは以下の方法により製造することが好ましい。
すなわち、CNF上にプラズマCVD法によりアモルファス炭素膜を合成する。13.56MHzの高周波電源(Vdc=−20〜−350V)または半価幅90ns〜10μs、−5〜−20kVの負のパルス電源を用いてメタンまたはアセチレンを分解し、マルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)またはCNT(直径80nm)または気相成長炭素繊維(直径150nm)上に2〜50原子層の炭素と水素からなるアモルファス炭素膜を堆積させる。
(2層構成の水素化アモルファス炭素膜)
上記したCNF製造方法において、繊維に近い部分をspリッチのグラファイト状アモルファス炭素(GLC)膜とし、連続的にDLCを経て樹脂側をポリマー状アモルファス炭素(PLC)膜で構成される2層からなる水素化アモルファス炭素膜を構成する場合には、例えば高周波電源を用いて、以下のように合成することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を6Pa程度にして、電圧を−350〜−700VとしてGLC膜を数原子層合成する。
(3)電圧を−150V程度としてDLC膜を数層合成する。
(4)さらに、圧力を40Pa程度にして、(3)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
また、パルス電源を用いる場合は、以下のように合成することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を10〜20Paにして、電圧を−15k〜−25kVとしてGLC膜を数原子層合成する。
(3)続いて、電圧を−6k〜−12kV程度としてDLC膜を数層合成する。
(4)さらに、圧力を40Pa程度にして、(3)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
(DLCのみで処理する態様)
DLCのみで処理する場合には、以下の方法を採用することができる。
(1)アルゴン等の不活性ガスにより表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)6Pa程度の圧力でDLC膜を数層合成する(電圧は、高周波の場合には、例えば−150V程度とする)。
(3)圧力を高くしてPLC膜を数層合成する。
(DLC層とPLC層の2層構成で処理する態様)
DLC層とPLC層の2層構成で処理する場合には、高周波電源を用いる場合は、以下の方法を採用することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を6Pa程度にして電圧を−150V程度として、DLC膜を数層合成する。
(3)続いて、圧力を40Pa程度にして(2)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
また、パルス電源を用いる場合は、以下のように合成することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を10〜20Paにして電圧を−6〜−12kVとしてDLC膜を数原子層合成する。
(3)さらに、圧力を40Pa程度にして(2)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
(改良した態様−1)
更に、上記した製造方法を以下のように改良することもできる。
前述の処理方法により合成される薄膜は、後述する実施例で示すように、表面が平滑でナノファイバーの表面に沿って合成されるもので、化学結合とファンデルワールス結合により樹脂との結着力を向上させるものである。進化させた方法は、平滑ではなく、凹凸を有する膜を合成することによって、更に物理的な結着すなわちアンカー効果を重畳させる方法である。
この方法を利用するには、アモルファス炭素膜の合成方法を工夫する。すなわち、炭化水素のクラスターを利用した合成方法とすることが好ましい。すなわち、基板上にCNFを乗せ、その2mm程度上部にグリッド電極を設置し、そのグリッド電極に負のバイアスを印加し、基板はアースにする。これによりイオンはCNFには到達せずにグリッドでトラップされ、クラスターのみがCNFに到達して島状に堆積して、CNF上アモルファス炭素膜の膜圧高低差10〜90%のCNFを得る。
(改良した態様−2)
上記した製造方法を、以下のように改良することもできる。
この方法は、アモルファス炭素膜を合成した後に表面をアミノ化するものである。CNFのアミノ化自体は公知であるが、アモルファス炭素膜を、強度上昇を目的にアミノ化することについては未だ報告されていない。
(各態様の効果)
上記した各態様によれば、以下の方法により、CNF上にGLC(グラファイト状アモルファス炭素)−DLC−PLC(ポリマー状アモルファス炭素)を形成することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)高周波電源を用いる場合は、次に、メタンまたはアセチレンの圧力を6Pa程度にして電圧を−350〜−700VとしてGLC膜を数原子層合成する。
(3)電圧を−150V程度としてDLC膜を数層合成する。
(4)さらに、圧力を40Pa程度にして、(3)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
また、パルス電源を用いる場合は、以下のようにして合成することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を10〜20Paにして電圧を−15k〜−25kVとしてGLC膜を数原子層合成する。
(3)続いて、電圧を−6k〜−12kV程度としてDLC膜を数層合成する。
(4)さらに、圧力を40Pa程度にして、(3)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
本発明において、上記したいずれかの方法により合成し、実際にポリプロピレン樹脂に2軸混連機により混合し、射出成形で引張試験片を作製し、引張試験を行った結果、後述する実施例に示すように、引張強度が改善されることが判明した。
(各態様の効果)
上記した各態様によれば、以下の方法により、DLC−PLCのみで処理することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5PaPa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)6Pa程度の圧力でDLC膜を数層合成する。電圧は高周波の場合には−150V程度。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を6Pa程度にして電圧を−150V程度として、DLC膜を数層合成する。
(3)続いて、圧力を40Pa程度にして(2)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
また、パルス電源を用いる場合は、以下のようにして合成することができる。
(1)上記のアモルファス炭素膜合成時に、CVDチャンバー中にアルゴン等の不活性ガスまたは酸素を0.5〜5Pa導入し、スパッタエッチングすることで表面を清浄化し、かつ若干の欠陥を導入する。
(2)次に、メタンまたはアセチレンの圧力を10〜20Paにして電圧を−6〜−12kVとしてDLC膜を数原子層合成する。
(3)さらに、圧力を40Pa程度にして(2)と同じ電圧でPLC膜を2〜10nm合成する。
上記した方法を採用した場合についても、後述する実施例に示すように、同様に引張試験片を作製して強度を比較した結果、強度の向上がみられた。
更に、DLC−PLCで表面凹凸処理した場合には、後述する実施例に示すように、強度上昇が確認された。これにSiまたはNを導入したり、合成後にアミノ基修飾させた場合には、後述する実施例に示すように、更に強度上昇がみられた。
(コーティング表面の凹凸)
本発明においては、以下のようにコーティングの表面を凹凸にすることにより、更なる強化を実現できる。
この態様においては、コーティングするアモルファス炭素膜表面を、平滑ではなく、凹凸のある膜とすることによって、更に物理的な結着すなわちアンカー効果を重畳させる。この方法を利用するには、アモルファス炭素膜の合成方法を工夫すること、例えば、炭化水素のクラスターを利用した合成方法とすることが好ましい。
すなわち、基板上にCNFを乗せ、その2mm程度上部にグリッド電極を設置し、そのグリッド電極に負のバイアスを印加し、基板はアースにする。これによりイオンはCNFには到達せずにグリッドでトラップされ、クラスターのみがCNFに到達して島状に堆積する。4nm程度のわずかな凹凸を導入することによって、通常の平滑なアモルファス炭素膜の場合と比較して、6%程度の強化効果がある。
(アモルファス炭素コーティングCNFの大量合成)
本発明においては、CNFをアモルファス炭素でコーティングすることにより、ヤング率と引張強度を向上できることが判明した。図1(高周波プラズマCVD装置)を用いる方法で処理を行うことも可能であるが、大量のCNFを処理するためには、やや時間がかかる傾向がある。
そこで、本発明においては、図2に示すCNFの大量合成装置を考案している。この図2に示す装置は、ガラス管の上部と下部に電極を有し、その間で放電プラズマが生ずるようになっている。両電極にはフィルターが取り付けられていて、その間にCNFを封入し、炭化水素ガスを流入させることによってアモルファス炭素膜をコーティングすることができるようになっている。これにより、一度に1gのCNFを処理することができたことから、本方法はCNFのプラズマ処理方法として有効であることが確認された。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されない。
実施例1
CNF(Carbon nanofiber;CNF)の一種である気層成長炭素繊維(Vapor-grown Carbon Fiber;VGCF、径150nm、長さ15μm)の表面に、プラズマCVD法でアモルファス炭素膜を合成した。
すなわち、図1に示す合成装置を用いて、ステンレスシャーレ上に薄く広げたCNFを基板上に置き、13.56MHzの高周波を印加した。まず、アルゴンガスを導入して、2分間表面のスパッタエッチングおよび欠陥導入を行った。その後、CNFの表面に一様にアモルファス炭素膜を合成するために、アセチレンガスを導入しながらシャーレ上のCNFをかき混ぜて合成するというプロセスを5回繰り返した。合成条件を表1に示す。
実施例1A
このアモルファス炭素膜を合成したCNF(Surface coated CNF:SC−CNF)または未処理のCNFを2軸混練機内で210℃に溶融させた汎用ポリプロピレン樹脂(PP)と10分間混ぜ合わせた。
これを冷却後に細かく粉砕してペレットとし、射出圧力110MPa、樹脂温度210℃、金型温度60℃の条件下で射出成形することにより、長さ60mm、幅5mm、厚さ0.3mmの成形品を得た。得られた成形品を引張速度1mm/min、室温の条件下で引張試験し、成形品のヤング率および引張強さを算出した。
実施例2
表面処理したCNF上にアモルファス炭素膜が合成されていることを確認するために、実施例1において得られたCNFについて走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM;倍率5万倍と15万倍)による観察を行った。
このSEM観察により、CNF(図3(a))は表面がなめらかであるのに対して、表面処理したCNF(図3(b))の表面には鱗状の凹凸が確認された。また、表面処理したCNFは電気を通さないアモルファス炭素膜によりチャージアップし、輪郭のはっきりしない像が得られた。以上の2点より、CNFの表面にアモルファス炭素膜が合成されたことを確認した。
5回の合成によりアモルファス炭素膜の合成された面積は、全体のCNF面積の3.3〜4.8×10-3(0.33〜0.48%)であった。これは、合成時に多くのCNFがプラズマから見えて(すなわち、プラズマに晒されて)おらず、5回の合成では回数が不足していたためと考えられる。
実施例3
更に、表面処理したCNF上にアモルファス炭素膜が合成されていることを確認し、厚さを検定するために、実施例1において得られたCNFについて透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM;倍率50〜150万倍)による観察を行った。
上記TEM観察の結果、CNF(図4(a))は整列した原子層の表面に2nm程度のアモルファス層が存在するのに対し、SC−CNF(図4(b))の表面には5〜10nmのアモルファス層が確認された。これにより、本表面処理法により全表面の0.1%程度の表面にCNFの表面に5〜10nm程度のアモルファス炭素膜が合成されたことを確認した。
実施例4
次いで、実施例1において得られたCNFについてCNFおよびSC−CNFのラマン分光分析を行った。結果を図5に示す。
この結果、CNF単体については、1580cm-1付近に鋭いピークが観察された。これは炭素の六員環構造(グラファイト構造)に起因するものであり、黒鉛化処理されたCNFの標準的なスペクトルである。
それに対し、実施例1で得られた表面処理したCNFは、1580cm-1付近のピークが緩やかなものに変化している。1580cm-1付近のピークの半値幅はそれぞれ27.38および75.46であった。すなわち、SC−CNFのラマンスペクトルは、CNFのラマンスペクトルとアモルファス炭素膜のラマンスペクトルを重畳したスペクトルとなっている。よってラマン分光分析によってもCNFの表面にアモルファス炭素膜が合成されたことを確認することができた。
実施例5
実施例1Aにおいて得られた表面処理したCNFを混ぜ会わせたポリプロピレン樹脂について、引張り試験により算出したヤング率および引張強さを図6に示す。この図に示すように、ヤング率(図6(a))は1450MPaから1460MPaに約0.7%向上し、引張強さ(図6(b))は31.2MPaから32.0MPaに約2.5%向上した。これにより、CNFにアモルファス炭素膜を合成することが、CNF含有樹脂複合材料の機械的強度の向上に有効であることが示された。
この方法は、PP(ポリプロピレン)以外の樹脂材料、すなわちポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニルスルフィド(PPS)、ナイロン66(PA66)に対してもPPと同様の効果のあることが確認された。
上記した実験において、PP樹脂に含有させたCNFの総表面積は20〜30m2であり、1回の合成面積は1.3×10-22であることから、前述のようにアモルファス炭素膜の総被覆面積は、CNF総表面積の0.33〜0.48%である。
強化効果は処理面積の割合が大きくなれば、ほぼ線形で大きくなるので、CNFの表面に一様にアモルファス炭素膜を合成した場合、ヤング率は約3900MPaと約2.7倍に、そして引張強さは約230MPaと約7.4倍に大きく向上する。
実施例6
アモルファス炭素膜には、大別してPLC(Polymer-Like Carbon)、GLC(Graphite-Like Carbon)、DLC(Diamond-Like Carbon)がある。前述の実施例はDLCをコーティングしたものであり、これはラマンスペクトルからも明らかである。そこで、CNFと薄膜および薄膜と樹脂との「なじみ」(界面接合力)を更に改善するために、CNF表面に近い部分の薄膜をGLCとして、その後DLCを積層し、更にその後PLCを樹脂と接する表面層にコーティングすることを行った。GLCは印加電圧を1.5〜2.5倍に上昇させることにより、またPLCは合成圧力を60Paとすることで合成した。
その結果、32.2MPaと、実施例5と比較して0.5%とわずかに高い引張強度が得られ、効果を確認することができた。ヤング率は実験誤差の範囲で実施例5と比較してほとんど変化がなかった。
実施例7
また、付着力を更に改善させるために、メタン、アセチレンなど炭素と水素からなる反応ガスに、他の元素を混入させることを試みた。ここでは、Si系とN系についての結果を述べる。
なお、本実施例においては、下記のようなガスを使用した以外は、実施例1と同様の条件で行った。
(1)Si(シリコン)系ガス
Si(CH3)4:テトラメチルシランをC(アセチレン)に20%混入させてシリコンを含むアモルファス炭素膜を合成した。
(2)N(窒素)系ガス
またはNHをC(アセチレン)に10%混入させてアモルファス炭素膜を合成した。
その結果、(1)の方法ではヤング率が実施例5と比較して約9%向上し、引張強度も13%向上した。更に、(2)の方法では実施例5と比較してヤング率は約20%向上し、引張強度は23%向上した。従って、SiおよびNを混入させたアモルファス炭素膜で表面処理することは、CNFとPP樹脂との密着強度を向上させる効果が大きいことが確認された。Nを添加した場合には、赤外線吸収スペクトルからアミノ基が検出されたことから、表面のアミノ基が強度向上に関連していると考えられる。
実施例8
実施例7におけるような表面のSi化、N化の処理は、合成後に行うことも可能である。この場合には、実施例5の後にSi(CH3)4を真空容器中に導入してSi、CおよびHからなる基を表面に導入する。また、NH3またはN2+C2H2または臭化シアン(BrCN)ガスを導入することにより表面にアミノ基を基本とした基を形成させる。これらの場合にも実施例7と同等の強化効果を得ることができる。
実施例9
CNFのアモルファス炭素膜コーティングの効果を調べるために、実施例1Aにおいて得られた表面処理したCNFを混ぜ会わせたポリプロピレン樹脂ついて、ヤング率、引張強度評価のほかに、耐摩耗性の評価も行った。
これらの評価は、図7に示すボールオンディスク型の摩擦摩耗試験装置により行った。回転板上に、実施例1Aで得られたCNF/PP複合材料の板を乗せて、ボールを鉛直方向下向きに押し当て、0.19Nの荷重を加えながら板を回転させ、摩擦係数を測定した。その結果、PPのみの場合には摩擦係数は0.45であったのに対して、CNFを30重量%添加したPPの場合には摩擦係数は約0.3に低下する。
更に、アモルファス炭素膜の表面処理を施したCNFを30重量%添加したPPの場合には、摩擦係数は0.27に低下した。この場合のCNF表面のアモルファス炭素膜被覆率は約0.4%であることから、わずかな量の処理にもかかわらず摩擦係数の低下に大きい効果のあることがわかる。この場合のアモルファス炭素膜は、DLCであった。
すなわち、CNF上にDLC膜をコーティングし、それを樹脂中に混入させた複合材料は、低摩擦係数を示す摩擦材料として有効であることが示された。
CNFへのダイヤモンド状炭素(DLC)膜の合成について、XPS分析を行ってsp2/sp3比を明らかにした。併せて、アミノ基修飾したCNFのFTIR分析と複合材料としての強度評価を行った。
比較例10
(シリコン基板上へのDLCコーティング)
RFプラスマCVD法でシリコン基板上にDLC膜を合成した。洗浄したシリコン基板をチャンバー内に挿入し、アルゴンプラズマに15分間晒し不純物を除去した後、アセチレンガスを原料とし10分間合成を行った。主な合成条件を表2に示す。レーザー表面粗さ計で推定された膜厚は1μmであり、XPSの測定深度より充分に大きかった。
実施例11
(CNFへのDLCコーティング)
RFプラスマCVD法で直径80nmのMWCNTであるVGNFへのDLC膜合成を行なった。アセトン100mlに10分間の超音波Sonicationにより分散させた0.1gのVGNFを、洗浄した単結晶(100)シリコン基板(φ=6inch)で室温で30分間乾燥させ、VGNFをシリコン基板上に固定した。VGNFが付着したシリコン基板を真空チャンバー内に挿入し、表2に示す条件で合成した。アルゴンプラズマによる不純物の除去は、VGNFに損傷を与えることが予想されたので行わなかった。
実施例12
(XPSによるsp/sp比測定結果)
VGNF、比較例10で得られたシリコン基板上に合成した(DLC)および実施例11で得られたDLC幕をコーティングしたVGNF(D−VGNF)の3試料についてXPS測定を行った。
C1sスペクトルによるsp2/sp3比の測定。
VGNFおよびD−VGNFは、VGCFのsp2結合は285.0eVにピークを有し(F. Wang、 S. Arai、S. Morimoto、 M.Endo: Electrochem.Comm 6 (2004) 242)、sp3結合はsp2結合と[sp3]<[sp2]+1eVの関係がある(I. H. Tan、 M. Ueda、K. Kostov、 P. A. P. Nascente、 N. R. Demarquette: JJAP 43 (2004) 6399)との報告に基づき、ピークフィッティングを行った。また、DLCは、[sp3]<[sp2]+1eVの関係からピークフィッティングを行った。結果をピークフィッティングの結果を含めて図8に示す。また、これらのスペクトルをまとめたものを図9に、sp2/(sp2+sp3)比を算出してまとめた結果を図10に示す。
図8の波形分離スペクトルより、VGNFはsp2成分が85%、Si基板上に合成したDLCはsp2成分が72%程度であるのに対し、DLCを表面に合成したCNFであるD−VGNFはsp2成分が44%程度とVGNFとDLCの間の値となっていることが判明した。また、VGNFスペクトルにはベンゼン環に含まれるsp2結合のπ−π*遷移に基づくsp2サテライトピーク(292eV)が検出されたが、D−VGNFではそのピークが減少し、DLCにはほとんど観察されなかった。
以上のように、D−VGNFは、VGNFとDLCとを重ね合わせた化学結合であることを示したことから、VGNF上にDLCが合成されたことが確認できた。本発明者の知見によれば、DLCのピーク位置が0.5eV程度シフトしている原因は、基材の影響を受けたため。D−VGNFは基材がCであるため、VGNFに近いピーク位置となったものと推定された。
実施例13
(他の元素について)
図11にXPSの概観スペクトルを示す。VGNFは、炭素以外の元素は検出能以下であった。DLCおよびD−VGNFでは酸素のピーク(533eV付近)が観察された。この酸素は、DLC合成時の原料ガスまたはチャンバー内に残存した水分に起因するもので、DLC膜に含まれる酸素と考えられる。よって、D−VGNFにもDLCが合成されたと考えられる。
以上の分析結果より、VGNF上にsp3成分が約70%のDLC層が形成されていることが確認された。
実施例14
(アミノ化したCNFのFTIR分析および強度評価)
アミノ化は、溶液処理またはNHプラズマ処理により行った。
溶液処理によりアミノ化したCNFの赤外線吸収スペクトルを図12に示す。アミノ基修飾後のスペクトルでは、CNF単体には観察されないNH2、NH、C=Nのピークが観察され、官能基が付与されていることがわかる。
なお、溶液処理の条件と手順は以下の通りである。
(1)1.75mlのHSOと25mlのHNOを混合し、その中に1gのVGNFを投入する
(2)混合物を110℃まで加熱し、60min。撹拌する
(3)希釈、分液の後に平均孔径300nmのメンブレンフィルタで吸引濾過する
(4)乾燥炉(100℃)で一晩乾燥させた後に粉砕する→酸化処理終了(o−VGNF)
(5)キシレン400mlに4gのo−VGNFを投入し、超音波バス中で10min、超音波処理(Sonication)する。
(6)溶剤中にo−VGNFが分散したら、o−VGNF1gあたり1mlのTETA(トリエチレンテトラミン)を投入して、更に10min、超音波処理(Sonication)する。
(7)混合物を120℃まで加熱し、2h撹拌する
(8)平均孔径300nmのメンブレンフィルタで吸引濾過し、アセトンで洗浄
(9)乾燥炉(100℃)で一晩乾燥させる → アミノ基修飾終了(a−VGNF)
次いで、アミノ基修飾したCNFが複合材料として樹脂との結着強度向上に効果があるかどうかを検討するために、PPに混入させて射出成形を行って引張試験片を作製し、引張試験により強度を測定した。測定結果を図13に示す。アミノ基修飾したCNFを用いることにより、強度の上昇はアミノ基修飾を行わない場合の2倍程度に上昇していることから、アミノ基修飾により樹脂との結着強度が向上していると言える。このように、本発明においては、炭素系の表面処理に加えて、アミノ基修飾およびそれらの複合処理も効果的なことが判明している。
高周波プラズマCVD装置の一例を示す模式図である。 CNF大量表面処理装置の一例を示す模式図である。 実施例で得られた未処理CNF(a)および表面処理CNF(b)のSEM像である。 実施例で得られた未処理CNF(a)および表面処理CNF(b)のTEM像である。 実施例で得られたラマン分光分析結果を示すグラフである。 実施例で得られたヤング率(a)および引張強さ(b)の測定結果を示すグラフである。 実施例で用いた摩擦摩耗試験装置を示す模式図である。 実施例で得られたC1sスペクトルの波形分離を示すグラフである。 (a)VGNFのC1sスペクトル (b)実施例11で得られたD−VGNFC1sスペクトル (c)比較例10で得られたDLCのC1sスペクトル 実施例で得られたXPS測定スペクトルのまとめを示すグラフである。 実施例で得られたsp2/(sp2+sp3)を示すグラフである。 実施例で得られた結合エネルギー/強度を示すグラフである。 実施例で得られたFTIRスペクトルを示すグラフである。 実施例で得られたアミノ化CNTを用いたPP複合材料の引張強度を示すグラフである。

Claims (29)

  1. その表面に炭素膜を有するカーボンナノファイバーであって、且つ、
    該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.9であるカーボンナノファイバー。
  2. sp結合/(sp結合+sp結合)=0.3〜0.7である請求項1に記載のカーボンナノファイバー。
  3. sp結合/(sp結合+sp結合)=0.6〜0.7である請求項1に記載のカーボンナノファイバー。
  4. 直径が200nm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  5. 前記表面炭素膜中に、炭素に対して原子比率で0.1〜50%の水素を含む請求項1〜4のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  6. 前記表面炭素膜中に、0.5〜30原子%のSiおよび/または1〜50原子%のNを含む請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  7. 前記表面炭素膜が2層構成を有し、該2層構成が、繊維側のsp結合/(sp結合+sp結合)=0.2〜0.9のダイヤモンド状炭素膜(DLC)と樹脂側のsp結合/(sp結合+sp結合)=0.1〜0.7のポリマー状炭素膜(PLC)との2層からなる水素化していても良いアモルファス炭素膜を構成している請求項1〜6のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  8. 前記表面炭素膜が2層構成を有し、該2層構成が、繊維側のsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.2のグラファイト状炭素膜(GLC)と樹脂側ののsp結合/(sp結合+sp結合)=0.1〜0.7のポリマー状炭素膜(PLC)との2層からなる水素化していても良いアモルファス炭素膜を構成している請求項1〜6のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  9. 前記表面炭素膜がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.2〜0.9のダイヤモンド状炭素膜(DLC)からなる水素化していても良いアモルファス炭素膜を構成している請求項1〜6のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  10. 前記表面炭素膜が3層構成を有し、該3層構成が、繊維に近い部分のspリッチ(sp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.2)のグラファイト状アモルファス炭素(GLC)膜と、連続的にダイヤモンド状炭素膜(DLC:sp結合/(sp結合+sp結合)=0.2〜0.9)と樹脂側をポリマー状アモルファス炭素膜(PLC:sp結合/(sp結合+sp結合)=0.1〜0.7)との3層からなる水素化していても良いアモルファス炭素膜を構成している請求項1〜6のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  11. 前記表面炭素膜の被覆後にSi、C、Hからなる官能基を表面に導入した請求項1〜10のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  12. 前記表面炭素膜の被覆後に、N、C、H、Oからなる官能基を表面に導入した請求項1〜11のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  13. 前記表面炭素膜が、膜厚の10〜90%の高低差の粗さを有し、且つ、ヤング率および引張強度が無処理のカーボンナノファイバーと比較して向上している請求項1〜12のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  14. 前記カーボンナノファイバーが、直径85nm以下のカーボンナノチューブの形態である請求項1〜13のいずれかに記載のカーボンナノファイバー。
  15. 樹脂と、該樹脂中に分散されたカーボンナノファイバーとを少なくとも含む樹脂基複合材料であって、
    該カーボンナノファイバーが、その表面に炭素膜を有し、該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.9であり、且つ、
    ヤング率および引張強度が、無処理のカーボンナノファイバーを含有する場合より向上していることを特徴とする樹脂基複合材料。
  16. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.3〜0.7である請求項15に記載の樹脂基複合材料。
  17. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.6〜0.7である請求項15に記載の樹脂基複合材料。
  18. 樹脂と、該樹脂中に分散されたカーボンナノファイバーとを少なくとも含む樹脂基複合材料であって、
    該カーボンナノファイバーが、その表面に炭素膜を有し、該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.9であり、且つ、
    鉄鋼材料との摩擦係数が無被覆のカーボンナノファイバーを含有する場合より低下していることを特徴とする樹脂基複合材料。
  19. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.3〜0.7である請求項18に記載の樹脂基複合材料。
  20. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.6〜0.7である請求項18に記載の樹脂基複合材料。
  21. 炭化水素ガスをプラズマ化して、プラズマ気相成長法によりカーボンナノファイバー上に炭素膜を堆積させる方法であって、
    その表面に炭素膜を有し、且つ、該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.9であるカーボンナノファイバーを生成させる表面処理カーボンナノファイバーの製造方法。
  22. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.3〜0.7である請求項21に記載の方法。
  23. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.6〜0.7である請求項21に記載の方法。
  24. ガスをプラズマ化して、プラズマ気相成長法によりカーボンナノファイバー上に炭素膜を堆積させる方法であって、
    前記ガスとして、炭化水素ガスに含Siガスまたは/および含Nガスを加えた原料ガスを用い、
    その表面に炭素膜を有し、該表面炭素膜において、炭素同士の結合が室温のX線光電子分光分析でsp結合/(sp結合+sp結合)=0.05〜0.9であり、且つ、
    前記表面炭素膜中に、炭素に対して原子比率で0.1〜50%の水素を含むカーボンナノファイバーを生成させる表面処理カーボンナノファイバーの製造方法。
  25. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.3〜0.7である請求項24に記載の方法。
  26. 前記カーボンナノファイバー表面炭素膜の炭素同士の結合がsp結合/(sp結合+sp結合)=0.6〜0.7である請求項24に記載の方法。
  27. 前記表面炭素膜の被覆後に、含シリコンガスをプラズマ化することにより、Si、C、Hからなる官能基を表面に導入する請求項21〜26のいずれかに記載の表面処理カーボンナノファイバーの製造方法。
  28. 前記表面炭素膜の被覆後に、含窒素ガスをプラズマ化することにより、N、C、H、Oからなる官能基を表面に導入する請求項21〜27のいずれかに記載の表面処理カーボンナノファイバーの製造方法。
  29. 前記カーボンナノファイバーが、直径85nm以下のカーボンナノチューブの形態である請求項21〜28のいずれかに記載の表面処理カーボンナノファイバーの製造方法。
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