JP2006212972A - インクジェット式記録装置用ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】
圧電振動子の機械的強度を低下することなく、高密度に実装したノズルを構成し、より微細なインク滴を精度良く飛翔させる飛翔特性の継続的な安定化を図る。また、圧電振動子の先端に塗布する接着剤の量の制御を容易にし、より安価で高精細かつ高速印刷分野へ適用可能なインクジェット式記録装置用ヘッドを提供する。
【解決手段】
接着剤(70)を介して振動板(31)に当接する圧電振動子(51)の凸部(51a)先端面から棚部までの高さが20μm以上あり、接着剤(70)の硬化後の硬度がJIS―Dスケールで30°以下、かつヤング率が2.5×10〜7.0×10Paとする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導電材料と圧電材料とを交互に積層して中央部に活性領域を形成してなる、接着剤を介して振動板に当接する先端が凸部の圧電振動子と、インクを吐出するノズルと連通し振動板に封止された圧力発生室とを備え、圧電振動子の伸縮により圧力発生室内のインクを圧縮して吐出させるインクジェット式記録装置用ヘッドに関するものである。
インクジェット式記録装置は、記録画像の解像度や画質において飛躍的に向上した。インクジェット式記録装置に対しては、高精細な印刷を行うことに加えて、印刷の高速化が要求されていた。インクジェット式記録装置に用いられるヘッドには、インク滴を飛翔させる方法として、バブルジェット(登録商標)方式や圧電方式が採用されてきた。使用されるヘッドはどちらも、印刷速度を上げるためにインク滴を飛翔させるためのノズル数を増やし、より微細なインク滴を精度良く飛翔させる高密度なノズル構成であった。
圧電方式に使用される圧電型ヘッドにおいても、上記の要求に対して種々の対策が講じられてきた。印加された電界と同方向に発生する歪の変形を利用してインクを飛翔させる圧電振動子や、印加された電界と直行する方向に発生する歪の変形を利用してインクを飛翔させる圧電振動子を備えたものであった(例えば、特許文献1及び2参照)。
また、圧電振動子と振動板のギャップが多少ばらついても圧電振動子の変位が効率よく伝わるように、固着に用いられる接着剤は、比較的固めのショア硬度Dスケールで40°以上の接着剤が使用され、且つ当接部以外には接着剤がはみ出さないように工夫されていた(例えば、特許文献3参照)。
また、複数のノズルを高密度に集積させた積層圧電素子を用いるインクジェットヘッドにおいては、圧電振動子を振動板に接着する際に、ショア硬度Dスケールで30°より小さい接着剤を使用することで、クロストークの低減やセカンドドロップの発生を抑制するヘッド構造が開示されていた(例えば、特許文献4参照)。
従来のインクジェット式記録装置用ヘッドの構成を図6に示す。圧電型ヘッドは、複数個のノズル11を有するノズルプレート10と、複数のノズル11に対応した圧力発生室21を有するチャンバープレート20と、圧力発生室21を封止するダイアフラムプレート30とが積層に固着された流路基板5と、流路基板5を保持する固定基台40と、圧力発生室21に対応した圧電振動子51群を備えた圧電アクチュエータ50とから構成されていた。
圧電アクチュエータ50は、圧電材料と導電材料を交互に積層してなる棒状の圧電体を支持基板52の一端面に固着した状態で、圧電体をダイシングソー等によって所定のピッチで分割して、個々の圧電振動子51を形成したものである。圧電振動子51の外表面に形成された外部電極に電圧が印加されることで圧電振動子51が伸縮する。振動板31に当接固着された圧電振動子51の伸縮によって、圧力発生室21内のインクが加圧されインクが押し出されて、ノズル11からインク滴となって飛翔するものであった。
また、振動板31に当接する圧電振動子51の先端部のみを幅狭となる凸部として圧電振動子51の機械的強度を保つことが開示されていた(例えば、特許文献5参照)。
特開平6−198871号公報
特開平4−1052号公報
特開昭62−73952号公報
特開平11−48473号公報
特開2000−946820号公報
ところで、圧電型ヘッドにおいては、圧電振動子51の振動板31に対する接触面積がインク滴の飛翔特性を決定付ける大きなファクターのひとつになっている。つまり、上記した従来のヘッド構成では、インク滴の吐出量を微小化するために圧電振動子51と振動板31の接触面積を減らす場合、圧電振動子51のノズル11の並び方向の幅寸法を小さくして分割したり、圧力発生室21の長手方向と同方向の長さを短くしたりする必要があった。また、ノズル11のピッチをさらに細かくして高密度に実装するためには、ノズル11のピッチに対応して圧力発生室21及び圧電振動子51のピッチも狭くし、かつノズル11の並び方向の幅寸法も小さくしなければならなかった。このように、圧電振動子51を小幅に分割して構成した場合に機械的強度が劣化するという問題があった。
さらに、圧電型ヘッドにおいては、上述したように圧電振動子51の変位量の損失を少なくして振動板31を変位させることが重要であるため、振動板31は適度な軟らかさを備えていなければならない。例えば、振動板31は、ステンレス製であれば5〜15μm程度、ポリイミドのような樹脂製であれば15〜25μm程度の非常に薄板で構成される。この薄板の振動板31に圧電振動子51の先端をショア硬度Dスケールで30°より小さい非常に軟らかい接着剤で固着すると、圧電振動子51の変位力が接着剤で吸収されてしまい変位量が少なくなり、印刷の効率が悪くなっていた。
また、振動板31に当接する圧電振動子51の先端部のみを幅狭となる凸部とした特許文献5においては、接着剤について詳細に検討及び記載されているものではなかった。当接部以外に接着剤がはみ出さないように固着する際は、圧電アクチュエータ50に荷重を加える。この荷重により薄板で形成されている振動板31が変形し、塑性変形をした状態で固着されることもあった。塑性変形を起こした状態で組立てられた圧電型ヘッドは、圧電振動子51の繰返しの伸縮動作により塑性変形した振動板31のへたりが加速され、インクの噴射特性に変化が生じてしまい、振動板31が破損するという問題があった。また、隣接する圧電振動子51同士が接着剤で繋がらないように塗布することは困難であった。
本発明は、導電材料と圧電材料とを交互に積層して中央部に活性領域を形成してなる、接着剤を介して振動板に当接する先端が凸部の圧電振動子と、該圧電振動子を固定する支持基板と、インクを吐出するノズルと連通し前記振動板に封止された圧力発生室と、共通のインク溜まりから前記インクが流入するリストリクタを備えた流路構成部材とで構成され、前記圧電振動子の伸縮により前記圧力発生室内の前記インクを圧縮して吐出させるインクジェットヘッドにおいて、前記圧電振動子の凸部先端面から棚部までの高さが20μm以上あり、前記接着剤の硬化後の硬度がJIS―Dスケールで30°以下、かつヤング率が2.5×10〜7.0×10Paであることを特徴とする。
また、前記圧電振動子の凸部先端面と前記振動板を前記接着剤で接合する接着層の厚さが5μm以下であることを特徴とする。
また、前記接着剤は、前記圧力発生室を封止している前記振動板領域を覆うように塗布されることを特徴とする
本発明によれば、インクジェット式記録装置用ヘッドにおいて、圧電振動子の機械的強度を低下することなく、高密度に実装したノズルを構成することができる。また、より微細なインク滴を精度良く飛翔させる飛翔特性の継続的な安定化が図れる。また、圧電振動子の先端に塗布する接着剤の量の制御が容易になり、組みたて作業が簡素化し、より安価で高精細かつ高速印刷分野へ適用可能なインクジェット式記録装置用ヘッドを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明のインクジェット式記録装置用ヘッドにおいて、圧電振動子51の並び方向と直行する方向の縦断面図である。図2は、圧電振動子51の並び方向の横断面図である。図において流路基板5は、複数個のノズル11を有するノズルプレート10と、ノズル11へ連通する圧力発生室21を備えたチャンバープレート20と、共通インク溜まり27に連通し圧力発生室21へのインク供給路となるリストリクタ26を備えたリストリクタプレート25と、圧力発生室21を封止する振動板31を備えたダイアフラムプレート30とから構成される。本発明のヘッドは、流路基板5と、これを保持する固定基台40と、圧電アクチュエータ50とで構成される。
ノズルプレート10は、ステンレスの薄板やシリコンウエハーによって形成される。ノズル11の加工には、インクが飛翔する時の方向性を左右する重量な部分であるため、例えば、ステンレスの薄板に対しては精密プレス法や、シリコンウエハーに対してはエッチング法などが用いられる。チャンバープレート20及びリストリクタプレート25も同様に、ステンレスの薄板やシリコンウエハーによって形成される。インク流路を形成するためには、上記と同様の精密プレス法を用いることができる。また、シリコンウェハーを使用する場合は、エッチング法により、チャンバープレート20とリストリクタプレート25を一体化してインク流路を形成することも可能である。
振動板31を備えたダイアフラムプレート30は、ポリイミド製の薄板にステンレスの薄板を密着して、固着したプレートのステンレス部のエッチングを行い振動板31部を形成する。
また、リストリクタプレート25と、固定基台40に備えられた共通インク溜まり27及び27’とは、ダイアフラムプレート30に複数の微細穴を形成してなるフィルター32を介して連通している。そして、圧電アクチュエータ50の圧電振動子51の自由端部が、接着剤70によって振動板31に固着されている。
次に、圧電アクチュエータ50の製造方法について図3を用いて説明する。圧電材料61と導電材料62を交互に積層して、中央部に活性領域を形成した棒状の圧電体60を支持基板52の一端面に固着する(図3(a))。支持基板52は、例えばセラミック製の基板であるとよい。圧電振動子51の個別電極となる側及び共通電極となる側には導電パターンが印刷されている。固着された圧電体60の先端を長手方向に沿って先端面の両端に棚部Aを形成する(図3(b))。次に、圧電体60の短手方向に圧力発生室21の配列ピッチと同ピッチで溝Bの加工を施す。これにより、振動板31に当接する圧電振動子51の先端に凸部51aが形成される(図3(c))。
次に、等ピッチで形成された溝Bのほぼ中央の位置にダイシング法やワイヤカット法等によって溝Bの幅寸法より狭い切込みを入れ、櫛歯状の複数の圧電振動子51群に分割する(図3(d))。
ここで、圧電振動子51の凸部51aの幅寸法Ptは、圧電振動子51の活性領域内に入り込まない程度で、圧電振動子51の幅寸法Tpよりも小さいことが望ましい。これにより圧電振動子51の活性領域の変位を効率的に伝えることができる。また、インクの噴射特性によって寸法の微調整も行うことができる。さらに、Ptは圧力発生室21の幅寸法の1/4以上3/4以下で、かつ圧電振動子51の幅の1/2以上が望ましい。1/2より狭いと変位効率が低下するばかりでなく、振動板31へ当接する際に先端部のカケ等が発生しやすいためである。詳細な設計値に関しては、振動板31の厚みや必要とされるインク滴の量によって決まることは当然のことである。
また、詳細については後述するが、凸部51a先端面から棚部までの高さ、つまり溝部の深さは、20μm以上であることが望ましい。最後に、FPC53を支持基板52の電極部と接続して本発明における圧電アクチュエータ50が完成する。
上述した圧電アクチュエータ50は、その先端の凸部51aに接着剤70を塗布し、振動板31に固着される。ここで用いられる接着剤70は、接着硬化後の硬度が、JIS−Dスケールで30°以下であることが望ましい。接着剤70の塗布方法は、転写法が用いられる。その一例を図5に示す。
複数の圧電振動子51に分割された圧電アクチュエータ50を、矢印の方向へ上下移動が可能なジグ100に保持する。段差溝102が形成された接着基台101の段差溝102に接着剤70を塗布する。この際、段差溝102に接着剤70が均一、且つ平坦に塗布されるように、余分な接着剤70はへら等でかき取ることが好ましい。接着剤70が塗布された接着基台101の段差溝102と、圧電振動子51の凸部51aとが対向する様に配置し、圧電アクチュエータ50を、ジグ100により降下させて、接着剤70を圧電振動子51に転写させる。
このようして、圧電振動子51に接着剤70が塗布された圧電アクチュエータ50を振動板31に接着する。接着剤70は振動板31の領域を覆う程度の量とすることが好ましく、隣接する圧電素子51が接着剤70で繋がっても良い。
また、振動板31と圧電振動子51の凸部51a先端との接着層の厚みは、5μm以下となることが望ましく、更に圧電振動子51の変動の効率を向上させるためには3μm以下であると良い。
図4に、圧電アクチュエータ50、接着剤70および振動板31をばね系としてモデル化して示す。振動板31のばね及びばね定数をKd、接着剤70のばね及びばね定数をKc、圧電振動子51のばね及びばね定数をKpとし、ばねKpの一端が支持基板52に固定され、ばねKdの一端がダイアフラムプレート30のステンレス板で保持されていると仮定する。圧電振動子51に電圧が印加されると圧電振動子51が収縮する。つまり、ばねKpに所定量の変位力Fが発生し、δpだけ変位する。そして、変位力FによってばねKcがδcだけ変位する。さらに、ばねKdがδdだけ変位する。これらを式に展開すると、
F=Kp×δp=Kc×δc=Kd×δd・・・・(1)
δ=δp+δc+δd・・・・(2)
F=K’×δ・・・・(3)(K’は、合成ばね定数)
これから、
K’=(Kp×Kc×Kd)/(Kc×Kd+Kp×Kd+Kp×Kc)・・・(4)
となる。
上述したように、変位量δdは、振動板31の変位量であってインク滴の噴射特性を左右する。つまりは、δdを限りなくδに近づけることが圧電振動子51の変位量の損失が最も少ない設計となる。
従って、式(1)〜(4)より
δd=F/Kd=δ×(Kp×Kc)/(Kc×Kd+Kp×Kd+Kp×Kc)・・(5)となり、
ここで、
B=(Kp×Kc)/(Kc×Kd+Kp×Kd+Kp×Kc)・・(6)
B=1/{(Kd/Kp)+(Kd/Kc)+1}・・(7)
つまり、Kp>Kd、Kc>Kdであることが望ましく、ばね定数Kp及びばね定数Kcを大きくすることが重要であることがわかる。ばね定数Kpは圧電振動子51を設計した時点でほぼ決定されるので、ばね定数Kcをいかに大きくできるかが重要となる。また、ばね定数Kcは、下式で定義される。
Kc=Ac×E/tc・・・・(8)
ここで、それぞれAcは接着面積、つまりは圧電振動子51の凸部51aの面積、Eは接着剤70のヤング率を示す。さらに、tcは圧電振動子51の先端凸部51aと振動板31間の接着層の厚み、つまり圧電振動子51の先端面と振動板31のギャップとなる。
上記したように、接着剤70は、硬化後の硬度がJIS−Dスケールで30°以下と軟らかく、ヤング率Eが大きい方が好ましく、接着剤70の接着層の厚みtcは薄くすることが望ましい。
表1〜3は、接着剤70のヤング率を変えたときの接着層の厚み(tc)を試算したものである。ここで、ノズル11のピッチを0.338mm、Kp=5.9×10(N/m)、Kd=2.96×10(N/m)、Ac=1.1×10−7(m)とした。
さらに、Kc∞は、接着剤70が限りなく硬い条件を表し、B/Kc∞は、変位効率を表す。変位効率(B/Kc∞)は、およそ70%以上、つまり変位量の損失は30%以下であることが望ましい。また、接着層の厚み(tc)は、(8)式より薄い方がよいことがわかるが、5μm以下、より好ましくは1〜3μmであると、接着の作業が容易になり効率が上がるため望ましい。なお、本発明で使用した接着剤70のヤング率は、実測で6.85×10(Pa)であった。
接着剤70は、硬化後の硬度がJIS−Dスケールで30°以下であっても硬度や配合によってヤング率に違いがあるため、接着剤70のヤング率を振って試算した。表1〜3に、接着剤70のヤング率をそれぞれ7.0×10(Pa)、2.5×10(Pa)及び0.5×10(Pa)とした場合の接着層の厚み(tc)を示す。
表1〜3より、接着剤70のヤング率が、2.5×10(Pa)以上であれば、接着層の厚み(tc)を4μm以下にすれば良いことがわかる。ヤング率が小さい場合(表3)は、接着層の厚み(tc)を極端に小さくすれば良いが、現実的でなく上記範囲が適当である。
また、接着層の厚み(tc)が20μm以上になると、変位効率が70%以下に低下し、変位量の損失が大きくなる。つまり、接着剤70を、振動板31に当接する圧電振動子51の凸部51aの先端にのみ塗布するのではなく、振動板31の全面を覆うように塗布した場合においても、圧電振動子51の凸部51a先端面から棚部までの高さが20μm以上あれば、インク滴の吐出特性への影響は殆どないことを計算及び実験で確認した。
Figure 2006212972
Figure 2006212972
Figure 2006212972
一方で、前記課題で述べたように振動板31は非常に薄いので圧電振動子51を接着する際の荷重で変形を生じる。しかし、本実施例では接着剤70が振動板31のほぼ全領域を覆っているので、前記変形による振動板31のへたり等の機械的強度を補強することができる。
また、圧電振動子51の先端面の稜線部に働く変位時の応力を分散させることもできるので、振動板31の信頼性の向上が図れる。そして、圧電振動子51の凸部51a先端以外の領域での振動板31とのギャップは20μmと十分に広くしているので、直接の変位δdは、圧電振動子51のほぼ直下にのみ働くことになる。また、接着剤70によって隣接する圧電振動子51同士が繋がっても十分な距離が確保されているので、前記同様に隣接する圧電振動子51へ影響を与えることはなかった。
上記した実施形態においては圧電振動子51は、変位方向に積層されたd33タイプの圧電体60を用いたが、d31タイプの積層圧電体60であっても同じ効果が得られる。
さらに、圧電振動子51の先端形状は、棚部となるようにしているが、C面取りのように傾斜させた形状であっても良い。本実施形態においては、先端部を凸形状とし、圧電振動子51の周囲に段差ができるようにしているが、圧電振動子51の列方向のみに段差部或いは傾斜部ができるように形成しても良い。
本発明となるインクジェットヘッドの縦断面図。 本発明となるインクジェットヘッドの横断面図。 本発明となるインクジェットヘッドの圧電アクチュエータの製造工程図。 本発明となるインクジェットヘッドの振動板から支持基板間のばねモデル図。 圧電振動子への接着剤転写方法を示すジグ図。 従来のインクジェットヘッドの縦断面図。
符号の説明
10 オリフィスプレート
11 ノズル
20 チャンバープレート
21 圧力発生室
25 リストリクタプレート
26 リストリクタ
27 共通インク溜まり
27’ 共通インク溜まり
30 ダイアフラムプレート
31 振動板
32 フィルター
40 固定基台
50 圧電アクチュエータ
51 圧電振動子
51a 凸部
52 支持基板
60 圧電体
61 圧電材料
62 導電材料
70 接着剤

Claims (3)

  1. 導電材料と圧電材料とを交互に積層して中央部に活性領域を形成してなる、接着剤を介して振動板に当接する先端が凸部の圧電振動子と、該圧電振動子を固定する支持基板と、インクを吐出するノズルと連通し前記振動板に封止された圧力発生室と、共通のインク溜まりから前記インクが流入するリストリクタを備えた流路構成部材とで構成され、前記圧電振動子の伸縮により前記圧力発生室内の前記インクを圧縮して吐出させるインクジェットヘッドにおいて、前記圧電振動子の凸部先端面から棚部までの高さが20μm以上あり、前記接着剤の硬化後の硬度がJIS―Dスケールで30°以下、かつヤング率が2.5×10〜7.0×10Paであることを特徴とするインクジェット式記録装置用ヘッド。
  2. 前記圧電振動子の凸部先端面と前記振動板を前記接着剤で接合する接着層の厚さが5μm以下であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット式記録装置用ヘッド。
  3. 前記接着剤は、前記圧力発生室を封止している前記振動板領域を覆うように塗布されることを特徴とする請求項1記載のインクジェット式記録装置用ヘッド。
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