JP2006212869A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 排紙スミアを簡単な構成で防止し、スループットの低下も最小限に抑えることが可能な信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 先行記録媒体上に高印字比率で印字された部分の記録媒体上の位置を記憶し、その部分の印字比率により決定した定着完了秒数等を設定する手段と、後続記録媒体の先端領域の印字比率を判定する手段と、プリント媒体の両端付近を支持し、プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する手段を設け、先行記録媒体に対して後続記録媒体の先端部が接触し、スミアが発生すると判断した場合、後続記録媒体の先端部分を支持手段にて支持する位置で速度制御を行う。
【選択図】 図4
【解決手段】 先行記録媒体上に高印字比率で印字された部分の記録媒体上の位置を記憶し、その部分の印字比率により決定した定着完了秒数等を設定する手段と、後続記録媒体の先端領域の印字比率を判定する手段と、プリント媒体の両端付近を支持し、プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する手段を設け、先行記録媒体に対して後続記録媒体の先端部が接触し、スミアが発生すると判断した場合、後続記録媒体の先端部分を支持手段にて支持する位置で速度制御を行う。
【選択図】 図4
Description
本発明は、記録液(インク)を用いて記録するインクジェット記録装置に係り、特に排紙時の擦れによるスミアを印字のスループットの低下を極力少なくして防止するインクジェット記録装置に関する。
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板等の被記録材上にドットパターンからなる画像を記録していくように構成されている。
前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。そのうちのインクジェット式(インクジェット記録装置)は、記録ヘッドの吐出口からインク(記録液)滴を吐出飛翔させ、これを被記録材に付着させて記録するように構成されている。
近年、数多くの記録装置が使用されるようになり、これらの記録装置に対して、高速記録、高解像度、高画像品質、低騒音などが要求されている。このような要求に応える記録装置として、前記インクジェット記録装置を挙げることができる。
しかし、インクジェット記録装置においては、多くは水性の液体のインクを用いて記録を行うためにインクの乾燥をさせるための定着時間というのが必要である。
記録速度の遅い装置においては、次のページが印刷されるまでに時間があった為に、インクの定着については余り問題視されなかった。しかし、最近のA4サイズで1分間に4から5枚以上の出力をすることが可能な記録装置、特に1分間に10枚以上の出力が可能な記録装置では、排紙スミアが生じてしまう問題が顕著になってきた。即ち、少し高い印字比率の部分があると、インクが乾燥しきらないうちに次の印字物がきて、その部分を擦ってしまうのである。
従来排紙スミアに関する問題解決法は、熱ヒーターによる定着機構を設けることか、排紙機構部に前の排紙した印字物と擦れるのを防止する為のメカ的な構造物を配置し、印字が完了した時点で排紙のメカ機構を駆動して排紙積載するようなものが主流であった。また、そのメカ機構では不足の場合には、それに排紙後の積載をさせるメカ機構の動作の遅延制御等を組み合わせるものがある。
しかし、どの方法に於いてもその具体的機構は大がかりなものとなり、大型化やコストアップの要因となるため採用は困難な場合が多かった。
そこで従来は前の用紙の印字比率が多い部分を検出し、次の用紙の記録速度を遅延させるなどの制御を用いて、排紙スミアが発生しないようにする方法がとられている(たとえば、特許文献1参照)。さらに次の用紙の印字比率によって遅延制御を開始するエリアを可変にしているものもある(たとえば、特許文献2参照)。
次の用紙の記録速度を遅延させるという方法をとる場合、遅延開始までに次の用紙に記録するデータ範囲が多いほど、スループットが上がることとなる。理想的には次の用紙の記録が終了後に遅延を開始することが望ましい。すなわち次の用紙の排紙動作までに前の用紙と接触しないことが望ましい。5枚程度の連続記録を例に挙げると、1枚目の記録に対して2枚目が接触するまでにかけられる遅延時間分、2枚目に記録されたデータ範囲は乾燥されているため、3枚目の記録時における遅延時間は大幅に短縮できることとなる。同様に5枚目の遅延時間も短縮できることとなる。このように連続記録の場合、1枚目以降の奇数枚目の遅延時間を大幅に短縮できることとなる。
特開平7−205416号公報
特開平11−309847号公報
しかしながら、次の用紙の先端領域への印字比率が多い場合、排紙される用紙の両端部先端領域が重力方向にカールして垂れ下がり、前の用紙に早々と接触しながら排紙されてしまうことがあった。よって、記録速度の遅延制御を早めに行わざるを得なくなり、連続記録時の遅延時間の和が長くなってしまうことで、スループットが落ちてしまうという課題があった。また、カールが極端な場合は排紙不良にもつながってしまうこともあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、排紙スミアを簡単な構成で防止し、スループットの低下も最小限に抑えることが可能な信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、インクを用いてプリント媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、
記録されたプリント媒体を排出する排出手段と、
前記プリント媒体の両端付近に配置され、排出されている前記プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する支持手段と、
先行プリント媒体上に付与される単位面積当たりのインク量に基づく第一の判定基準によって、前記排出手段から排出される後続プリント媒体が、前記排出手段から排出された前記先行プリント媒体の所定領域に接触することを許容するまでの期間を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された時間内に、前記後続プリント媒体が前記先行プリント媒体に接触しないよう前記後続プリント媒体への記録速度を制御するものであって、前記後続プリント媒体の先端付近に付与された単位面積あたりのインク量に基づく第二の判定基準によって、前記支持手段に支持される領域で記録速度を制御する制御手段を有することを特徴とする。
記録されたプリント媒体を排出する排出手段と、
前記プリント媒体の両端付近に配置され、排出されている前記プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する支持手段と、
先行プリント媒体上に付与される単位面積当たりのインク量に基づく第一の判定基準によって、前記排出手段から排出される後続プリント媒体が、前記排出手段から排出された前記先行プリント媒体の所定領域に接触することを許容するまでの期間を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された時間内に、前記後続プリント媒体が前記先行プリント媒体に接触しないよう前記後続プリント媒体への記録速度を制御するものであって、前記後続プリント媒体の先端付近に付与された単位面積あたりのインク量に基づく第二の判定基準によって、前記支持手段に支持される領域で記録速度を制御する制御手段を有することを特徴とする。
また、インクを用いてプリント媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、
記録されたプリント媒体を排出する排出手段と、
前記プリント媒体の両端付近に配置され、排出されている前記プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する支持手段と、
前記プリント媒体の先端領域に付与される単位面積当たりのインク量に基づく判定基準によって、前記プリント媒体の先端付近が前記支持手段に支持される領域で記録速度を制御する制御手段を有することを特徴とする。
記録されたプリント媒体を排出する排出手段と、
前記プリント媒体の両端付近に配置され、排出されている前記プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する支持手段と、
前記プリント媒体の先端領域に付与される単位面積当たりのインク量に基づく判定基準によって、前記プリント媒体の先端付近が前記支持手段に支持される領域で記録速度を制御する制御手段を有することを特徴とする。
なお、上述の構成に基づいて以下の作用を呈する。
本発明によれば、先行プリント媒体の定着が完了している部分や先行プリント媒体に後続プリント媒体が接触しない場合に関しては記録速度を落とすこと無く印字を続行することで記録装置の最大速度で高速に印字を行い、定着が完了していない部分に後続プリント媒体が接触して排紙スミアを起こしそうな部分に限って、速度制御を行うため排紙スミアを防止できる。
また、後続プリント媒体の先端領域の印字比率が高い場合は、後続プリント媒体の両端部の先端付近を支持しながら速度制御を行うので、両端部先端領域が重力方向に垂れ下がることがなくなる。よって、先行プリント媒体の定着が完了していない状態で後続プリント媒体が接触するタイミングを遅れさせられるため、先行プリント媒体の定着までに後続プリント媒体上に多くの領域に記録が出来るため、後続プリント自体も乾燥されることとなる。よって、排紙スミアを防止しつつ印字速度の低下を最小限にすることができ、排紙不良も起こることがない。
本発明によれば、先行プリント媒体の定着が完了している部分や先行プリント媒体に後続プリント媒体が接触しない場合に関しては記録速度を落とすこと無く印字を続行することで記録装置の最大速度で高速に印字を行い、定着が完了していない部分に後続プリント媒体が接触して排紙スミアを起こしそうな部分に限って、速度制御を行うため排紙スミアを防止できる。
また、後続プリント媒体の先端領域の印字比率が高い場合は、後続プリント媒体の両端部の先端付近を支持しながら速度制御を行うので、両端部先端領域が重力方向に垂れ下がることがなくなる。よって、先行プリント媒体の定着が完了していない状態で後続プリント媒体が接触するタイミングを遅れさせられるため、先行プリント媒体の定着までに後続プリント媒体上に多くの領域に記録が出来るため、後続プリント自体も乾燥されることとなる。よって、排紙スミアを防止しつつ印字速度の低下を最小限にすることができ、排紙不良も起こることがない。よって、高速記録が可能な信頼性の高いインクジェット記録装置が提供出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態を、実施例により詳しく説明する。
まず、本発明を適用可能なインクジェット記録装置の概略について述べる。
図1は本発明のインクジェット記録装置の模式的斜視図である。
図2は記録媒体Pの搬送方向Aに沿った模式的断面図である。
図3は図2の矢視B方向から見た記録媒体を支持する状態を示す図である。
通常インクジェット記録時において被記録媒体である記録媒体Pは、搬送ローラ1とこれに従動するピンチローラ2との間に挟まれ、搬送ローラ1の回転により、プラテン3上に案内、支持されながら図中矢印A方向に搬送される。このとき、プラテン3は、インクジェットヘッド4のインク吐出面とこれに対向する記録媒体Pの表面との距離を一定乃至所定の距離に維持するように記録媒体Sの裏面を支持する。プラテン3上に搬送された記録媒体Pはその後、回転する排出ローラ12、15とこれに従動する回転体である拍車13、16との間に挟まれ、搬送される。
また、排出ローラ12と排出ローラ15の間でかつ記録媒体Pの両端部付近に位置し、圧縮ばね19により、記録媒体Pの端部を押し上げ、記録媒体Pを搬送方向Aに対し凹状に支持する支持部材18が回転中心18を中心に回動可能に設置されている。この場合の支持部材にかかる圧縮ばね19のばね圧はいわゆる普通紙と呼ばれる部類の薄紙においてはその両端部を押し上げたまま搬送可能で、光沢紙等の厚紙においてはその記録媒体自体の剛性と重みにより、押し下げられたまま搬送されるように設定されている。画像記録が実施後は、排出ローラ12、15の回転によりプラテン3上から排紙トレイ17上に排出される。
また、搬送方向Aと交差する方向における記録媒体Pの端部がインクジェットヘッド4の方に浮き上がることを規制する為にプラテン3上に記録媒体押さえ14が設けられている。インクジェットヘッド4は記録媒体Pに向かってインクを吐出する姿勢で、不図示のモータ等の駆動手段により2本のガイドレール5,6に沿って往復移動されるキャリッジ7に着脱可能に搭載されている。このキャリッジ移動方向は記録媒体搬送方向(矢印A方向)と交差する方向であり、主走査方向と呼ばれる。これに対し、記録媒体搬送方向は副走査方向と呼ばれている。
インクジェットヘッド4は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出のために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば発熱抵抗素子)を備え、その熱エネルギーによりインクの状態変化(膜沸騰)を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化を達成している。なお、このような熱エネルギーによる方式に限らず、振動エネルギーを利用してもよい。
インクジェットヘッド4にはそれぞれ異なる色のインクを吐出するための複数のノズル列が設けられている。本発明の場合、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類のインクを採用しており、ブラックインクには顔料インク、シアン、マゼンタ、イエローインクには染料インクが用いられている。インクジェットヘッド4から吐出される4種類のインクの色に対応して、複数の独立したインクタンク8が、タンク装着ユニット9に着脱交換可能に装着される。
タンク装着ユニット9とインクジェットヘッド4とは、それぞれインクの色に対応した複数の液体供給チューブ10によって接続され、各インクタンク8をタンク装着ユニット9に装着することで、各インクタンク8内に収納された色のインクを、各インク色に対応するインクジェットヘッド4の各ノズル列に独立して供給することが可能となる。
さらに、インクジェットヘッド4の往復移動範囲内で、かつ、記録媒体P搬送時の通過範囲外の領域である非記録領域には、回復ユニット11が、インクジェットヘッド4のインク吐出面と対面するように配置されている。回復ユニット11は、インクジェットヘッド4のインク吐出面をキャッピングするためのキャップ部、インク吐出口面をキャッピングした状態でインクジェットヘッド4から強制的にインクを吸引するための吸引機構、インク吐出面の汚れを払拭するためのクリーニングブレード等を有する。
このような記録装置に対し、図4のフローチャートを中心に本実施例の詳細を説明する。
図4は本発明のインクジェット記録装置における第一の実施例の排紙スミア制御のフローチャートである。
図5は本発明の記録装置が異なる記録条件で記録媒体を排紙している状態を示す図である。図6は記録媒体を記録バンドごとにエリア分けした図である。
まずS1にて給紙が行われる。次にS2においては図2に示す記録媒体P2位置である先端からの距離3インチまで紙送りまたは印字を実行する。図6における各バンドの幅は記録ヘッド4におけるヘッドの印字幅と同じ1インチに設定されている。
さらに先行ページに関して着地点xが設定されている。記録媒体P2の先端領域に高い印字比率の記録が行われ、印字速度が速い場合、図5(A)において示されるように、記録後排紙された先行記録媒体P1に対し後続の記録媒体P2の両端部先端領域は重力方向にカールし、着地点xにて接触し始める。このポイントを着地点xとして設定し、着地点xを含むバンドをXとし、それ以前とそれ以降のバンドをバンドX−n、バンドX+nと設定する。この場合の着地点xは環境条件や後続記録媒体の先端領域への印字比率が最悪の条件を想定し、着地点xが最も短い値を設定しておく。
次にS3において図6のバンド1〜Xにおいて設定された残スミアウエイト時間を算出する。本実施例においてのスミアウエイト時間は、先行ページの印字バンドごとにブラックデータのドットカウント値を取得し、印字比率が40%以上と判定した部分に対して排紙スミアが起きない定着完了時間として、20秒をメモリ上にセットする。それと同時に減算タイマカウンタをスタートさせる。
S3においてバンド1〜Xにおける定着完了時間が残っていない場合はS8に進み最終データまで印字を実行する。もちろん、電源を入れたばかりの時やしばらく印字をおこなっていなかった後の1枚目の残時間は0である。定着完了時間が残っていた場合、S4に進み後続ページの先端から2インチ部分の全てのインクに対しての印字比率を算出する。この時のデューティーが30%未満の場合は図5(A)で示されるように記録媒体P2の先端が記録媒体P1に接触してしまうことはなく、図5(C)に示すように最後端印字位置まで記録媒体P1に接触することなく保持される。よってこの場合もS8に進み最終データまで印字を実行する。
デューティーが30%以上と判定された場合は、バンド1〜Xにおける定着完了時間残数が5秒未満かどうかの判定を行う。5秒未満の場合、S7に進み定着完了時間残数ウエイト後、S8に進む。ここで5秒以上の定着完了時間が残っていた場合はS6に進み、5秒間図2における記録媒体P2の位置、すなわち先端から3インチ分紙送りした位置にてウエイトをかける。この位置は図3に示すように記録媒体P2の両端を支持部材19により支持している位置であるので、記録媒体P2上の先端部分から2インチの領域に付与されたインクが乾燥し始めることで、記録媒体P2は凹状に撓み、先端部分が下方に垂れ下がることを防ぐ「こし」が付与される。
そのため、図5(B)に示すように最後端印字位置まで記録媒体P1に接触することなく保持される。この指定位置でのウエイト時間が5秒未満であった場合、記録媒体P2は凹状に保持する「こし」は若干弱く、後端印字部分で記録媒体P1に接触する場合もあるが、この場合はバンド1〜Xにおける定着完了時間が済んでいるため、スミアが発生することはない。
S8において最終データまでの印字が終了した後、S9に進み、バンド1〜X+nにおける定着完了時間が残っていない場合は排紙(S11)を実行し、排紙トレイ17上に排出する。定着完了時間が残っていた場合は残時間分ウエイト(S10)後排紙(S11)動作を実行する。複数枚続けて印字を行う場合は、次の記録媒体が給紙されてくるわけであるが、同様に制御を続ける。
また、バンド1〜X+nにおけるバンドごとの定着完了時間は時間残数の多いもの優先して、少ないものの上にオーバーライトするような構成としても良い。
以上のように、先行プリント媒体の定着が完了している部分や先行プリント媒体に後続プリント媒体が接触しない場合に関しては記録速度を落とすこと無く印字を続行することで記録装置の最大速度で高速に印字を行い、定着が完了していない部分に後続プリント媒体が接触して排紙スミアを起こしそうな部分に限って、速度制御を行うため排紙スミアを防止できる。
また、後続プリント媒体の先端領域の印字比率が高い場合は、後続プリント媒体の両端部の先端付近を支持しながら速度制御を行うので、両端部先端領域が重力方向に垂れ下がることがなくなる。よって、先行プリント媒体の定着が完了していない状態で後続プリント媒体が接触するタイミングを遅れさせられるため、先行プリント媒体の定着までに後続プリント媒体上に多くの領域に記録が出来るため、後続プリント自体も乾燥されることとなる。よって、排紙スミアを防止しつつ印字速度の低下を最小限にすることができ、排紙不良も起こることがない。
実施例2は、図7のフローチャートを中心に本実施例の詳細を説明する。
図7は本発明のインクジェット記録装置における第二の実施例の排紙スミア制御のフローチャートである。第一の実施例と同様の部分に関しては説明を省く。
まずS1にて給紙が行われる。次にS2においては図2に示す記録媒体P2位置である先端からの距離3インチまで紙送りまたは印字を実行する。次にS3に進み後続ページの先端から2インチ部分の全てのインクに対しての印字比率が30%以上かを判定する。30%以上の場合はS4に進み、5秒間ウエイト後、S5に進む。30%以下の場合もそのままS5に進み後続ページの最終データまで印字を行う。
次にS6に進み、バンド1〜X+nにおける定着完了時間が残っていない場合は排紙(S8)を実行し、排紙トレイ17上に排出する。定着完了時間が残っていた場合は残時間分ウエイト(S7)後排紙(S8)動作を実行する。
実施例3は、実施例1に対して更に記録媒体種に応じて定着完了時間及び指定位置でのウエイト時間の値を変えたものである。更に、その定着完了時間及び指定位置でのウエイト時間はその値を環境温度や湿度により変更しても良い。更に、記録ヘッドを交換する等により吐出量を変更した場合や、インク種が異なり定着性が大きく異なる場合に、それらの特性に合わせて自動的にIDを読みとって制御パラメーターを変更したり、プリンタードライバの設定により制御パラメーターを自動的に変更したり、ユーザーがインプットする等の方法で変更しても有効である。
[その他の実施例]
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液的を形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録装置において優れた効果をもたらすものである。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液的を形成し、記録を行うインクジェット方式の記録ヘッドを用いた記録装置において優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一体一で対応した液体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことが出来る。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出手段を挙げることができる。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して2個以上の個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
なお、本発明において記録とは、文字や画像等を表現するデータに基づいて紙等の媒体にインクを付着させることのみならず、無意味なデータ、例えばランダムデータやベタデータを付着させることをも意味する。
1 搬送ローラ
2 ピンチローラ
3 プラテン
4 インクジェットヘッド
5 ガイドレール
6 ガイドレール
7 キャリッジ
8 インクタンク
9 タンク装着ユニット
10 液体供給チューブ
11 回復ユニット
12 排出ローラ
13 拍車
14 記録シート押さえ
15 排出ローラ
16 拍車
17 排出トレイ
18 支持部材
19 回転中心
20 圧縮ばね
P 記録媒体
x 着地点
2 ピンチローラ
3 プラテン
4 インクジェットヘッド
5 ガイドレール
6 ガイドレール
7 キャリッジ
8 インクタンク
9 タンク装着ユニット
10 液体供給チューブ
11 回復ユニット
12 排出ローラ
13 拍車
14 記録シート押さえ
15 排出ローラ
16 拍車
17 排出トレイ
18 支持部材
19 回転中心
20 圧縮ばね
P 記録媒体
x 着地点
Claims (15)
- インクを用いてプリント媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、
記録されたプリント媒体を排出する排出手段と、
前記プリント媒体の両端付近に配置され、排出されている前記プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する支持手段と、
先行プリント媒体上に付与される単位面積当たりのインク量に基づく第一の判定基準によって、前記排出手段から排出される後続プリント媒体が、前記排出手段から排出された前記先行プリント媒体の所定領域に接触することを許容するまでの期間を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された時間内に、前記後続プリント媒体が前記先行プリント媒体に接触しないよう前記後続プリント媒体への記録速度を制御するものであって、前記後続プリント媒体の先端付近に付与された単位面積あたりのインク量に基づく第二の判定基準によって、前記支持手段に支持される領域で記録速度を制御する制御手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記制御手段は、キャリッジの走査速度の変更、ヘッドを走査させる間のディレイタイムの変更、プリント媒体の送り速度の変更、プリント媒体の送り間隔のディレイタイムの変更の少なくとも1の組み合わせにより記録速度を制御することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記支持手段はばね等の弾性部材により、前記支持手段を第一の位置から第二の位置へ付勢する押し上げ手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記単位面積当たりのインク量を、単位時間当たりに記録されるドット数によって検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記第一の判定基準及び前記第二の判定基準が、記録媒体の種類に応じて変更されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記第一の判定基準及び前記第二の判定基準が、環境の温度、又は湿度の少なくとも一つに応じて変更されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記第一の判定基準及び前記第二の判定基準が、インク吐出量の変更、インク種の変更の少なくとも1つの組み合わせに応じて変更されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記検出手段は、プリント媒体を搬送方向に所定の長さでエリア分けしたエリア毎に領域を検出し、
前記決定手段は、前記同一エリア内で検出された領域に対する期間のうち最長の期間を該エリアでの代表値とすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - インクを用いてプリント媒体上に記録を行うインクジェット記録装置において、
記録されたプリント媒体を排出する排出手段と、
前記プリント媒体の両端付近に配置され、排出されている前記プリント媒体を搬送方向に対して交差する方向に関して凹状に湾曲させるように支持する支持手段と、
前記プリント媒体の先端領域に付与される単位面積当たりのインク量に基づく判定基準によって、前記プリント媒体の先端付近が前記支持手段に支持される領域で記録速度を制御する制御手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記制御手段は、キャリッジの走査速度の変更、ヘッドを走査させる間のディレイタイムの変更、プリント媒体の送り速度の変更、プリント媒体の送り間隔のディレイタイムの変更の少なくとも1の組み合わせにより記録速度を制御することを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
- 前記支持手段はばね等の弾性部材により、前記支持手段を第一の位置から第二の位置へ付勢する押し上げ手段を有することを特徴とする請求項9または10に記載のインクジェット記録装置。
- 前記単位面積当たりのインク量を、単位時間当たりに記録されるドット数によって検出することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記判定基準が、記録媒体の種類に応じて変更されることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記判定基準が、環境の温度、又は湿度の少なくとも一つに応じて変更されることを特徴とする請求項9乃至13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記判定基準が、インク吐出量の変更、インク種の変更の少なくとも1つの組み合わせに応じて変更されることを特徴とする請求項9乃至14いずれかに記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005026511A JP2006212869A (ja) | 2005-02-02 | 2005-02-02 | インクジェット記録装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2005-02-02 JP JP2005026511A patent/JP2006212869A/ja not_active Withdrawn
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US8109624B2 (en) | 2007-03-30 | 2012-02-07 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus |
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