JP2006212687A - 超音波接合用装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合する2材料の両方に適度に食い込んで工具と材料のずれを防止することのできる超音波接合用装置を提供する。
【解決手段】硬質材1と接する工具に、材料を挟んで加重を加えたときに、軟質材2側の単純なローレット目形状凸部51を持つ工具が軟質材2に食い込むよりも食い込みやすい八角錐台形状などの形状の凸部71を設けた超音波接合用装置。
【選択図】図9
【解決手段】硬質材1と接する工具に、材料を挟んで加重を加えたときに、軟質材2側の単純なローレット目形状凸部51を持つ工具が軟質材2に食い込むよりも食い込みやすい八角錐台形状などの形状の凸部71を設けた超音波接合用装置。
【選択図】図9
Description
本発明は、超音波接合用装置に関する。
異種金属同士の接合方法として超音波接合がある。超音波接合では、安定した加振力を金属界面に働かせるために、超音波を加えたときに工具と接合する材料とがずれないようにする必要がある。
このために、従来の技術では、接合する一方の材料を載置する工具であるアンビルと、他方の材料を押さえる工具であるホーンヘッドにローレット目を刻み込むことで、このローレット目が材料に適宜めり込むなどして材料と工具とのずれを防止するようにしている(特許文献1)。
特開昭60‐250891号公報
ところで、従来の超音波接合においては、接合する材料の界面に対して垂直加重を付与することで、前記のアンビルやホーンヘッドに刻まれたローレット目が適切に材料にめり込んで工具と材料がずれずに必要な加振力が材料に加わることになる。したがって、この垂直加重が低いとうまく接合できず、逆に、垂直加重を上げすぎると接合対象である金属を変形させ過ぎて、結果的に接合部の強度を落とすことになってしまう。特に、異種金属接合において、一方の金属がもう―方の金属と比較して変形しやすい場合、十分と思われる加重を加えても、片側のみが変形し、もう―方の工具が金属に十分に食い込まない場合が発生する。こうした場合、加振力が十分に金属界面に伝わらないため、接合品質の低下を招くという問題があった。
そこで本発明の目的は、異種金属の超音波接合において、工具と材料のずれを確実に防止し、加振力を十分に金属界面に伝播させることのできる超音波接合用装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、第1の材料と、相対的に前記第1の材料よりも軟らかい第2の材料とを超音波接合するための超音波接合用装置であって、前記第1の材料に接する第1の工具と、前記第2の材料に接する第2の工具と、前記第1の工具の前記第1の材料との接触部に形成されており、前記第1の材料と前記第2の材料を接触させて前記第1の工具と前記第2の工具で挟んで加重を加えたときに、前記第2の工具が前記第2の材料に食い込む食い込み量よりも前記第1の工具が前記第1の材料に食い込む食い込み量が大きくなる形状の凸部と、を有することを特徴とする超音波接合用装置である。
また上記課題を解決するための本発明は、第1の材料と、相対的に前記第1の材料よりも軟らかい第2の材料とを超音波接合するための超音波接合用装置であって、前記第1の材料に接する第1の工具と、前記第2の材料に接する第2の工具と、前記第2の工具の前記第2の材料との接触部に形成されており、前記第1の材料と前記第2の材料を接触させて前記第1の工具と前記第2の工具で挟んで加重を加えたときに、前記第2の材料に食い込む食い込み量が狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状の凸部と、を有することを特徴とする超音波接合用装置である。
また上記課題を解決するための本発明は、第1の材料と、相対的に前記第1の材料よりも軟らかい第2の材料とを超音波接合するための超音波接合用装置であって、前記第1の材料に接する第1の凸部を備えた第1の工具と、前記第2の材料に接する第2の凸部を備えた第2の工具と、を有し、前記第1の凸部および前記第2の凸部において材料との接触部の面積をS0、凸部基底部の面積をS1としたとき、前記第1の凸部のS0/S1の値が前記第2の凸部のS0/S1の値より小さいことを特徴とする超音波接合用装置である。
本発明の超音波接合用装置によれば、相対的に硬い第1の材料に接する第1の工具に、材料に対して加重を加えたときに、第2の工具が第2の材料に食い込む食い込み量よりも第1の工具が第1の材料に食い込む食い込み量が大きくなる形状の凸部を設けたことで、相対的に軟らかい材料に第2の工具が食い込む食い込み量と同じように硬い材料の側に第1の工具を食い込ませることができるようになり、両材料側共に工具と材料のずれを防止して確実に両材料に超音波振動を伝達することができ接合部強度の強い接合が可能になる。
また、本発明によれば、相対的に軟らかい第2の材料に接する第2の工具に、材料に対して加重を加えたときに、第2の材料に食い込む食い込み量が狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状の凸部を設けたので、第2の材料に対しては設計狙い目以上の食い込みがほとんどなく、狙い目の食い込み量を超えてからの加重は硬い材料に第1の工具が食い込むための力として使われるため、両材料側共に―定の工具食い込み量を確保でき、両材料側共に工具と材料のずれが防止されて超音波振動が効率よく材料界面へ伝播するようになり、接合部強度の強い接合が可能になる。
また、本発明によれば、相対的に硬い材料に接する第1の工具に形成した第1の凸部と相対的に軟らかい材料に接する第2の工具に形成した第2の凸部において材料との接触部の面積をS0、凸部基底部の面積をS1としたとき、第1の凸部のS0/S1の値が第2の凸部のS0/S1の値より小さくすることで、硬い材料と軟らかい材料のそれぞれへの工具の食い込み量が同じになるように制御することができるようになる。したがって、両材料側共に―定の工具食い込み量を確保でき、両材料側共に工具と材料のずれが防止されて超音波振動が効率よく材料界面へ伝播するようになり、接合部強度の強い接合が可能になる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本実施形態における工具は、異なった剛性(硬さ)を持つ金属間の超音波接合において、強度が低く、相対的に軟らかい材料側の加工時の押し込み圧力が、所望の食い込み量で止まり、硬い材料側の工具も同程度以上食い込むようにしたものである。なお、ここでは接合する異種金属の相対的に硬度が高い方を硬質材(第1の材料)、硬度が低い方(軟らかい方)を軟質材(第2の材料)と称する。
このための工具条件として、第1には、軟質材側工具に、硬質材側よりも食い込みにくい形状の工具を使用することである。この条件を満たすためには、簡単に言えば、硬い材料に食い込みやすいように、硬質材側の工具(以下硬質材側工具と称する)において、材料との接触面積が、軟質材側の工具(以下軟質材側工具と称する)における材料との接触面積よりも小さな凸部を設けることである。
第2には、軟質材側工具における材料との接触部分に、材料に対する設計食い込み量を超えてから工具反力が急上昇するような形状の凸部を設けることである。これにより軟質材に対しては設計狙い目以上の食い込みがほとんどなくなり、この設計狙い目の食い込み量を超えてからの加重分は硬質材に硬質材側工具が食い込むための力として使われるため、硬い材料への設計狙い目の食い込み量を容易に達成することができ、また、硬質材に十分な食い込み量を確保するために必要な加重を加えたとしても、軟質材側が必要以上に変形することもない。
なお、これらの第1および第2の条件は互いに独立して用いてもよいし、同時に用いてもよい。
このような条件にあう工具形状を選定するために、シミュレーションによって材料に対する工具の食い込み量を調べた。
図1は、異種金属接合の形成シミュレーションを説明するための説明図であり、図1(a)は接合部の拡大断面図、(b)は工具に設けられている凸部の食い込み部分のみの拡大断面図(ハーフモデル)である。図2はこのシミュレーションにおける工具反力と工具ストロークの関係を示すグラフである。
まず、図1(a)に示すように、異種金属の超音波接合においては、硬質材1と軟質材2を両側からそれぞれ硬質材側工具11と軟質材側工具12によって挟み込んで加重を加えることで、硬質材側工具11と軟質材側工具12のそれぞれに設けられている凸部13および14を材料(ここでは軟質材2)に食い込ませる。このとき材料と工具との間には図1(b)に示すように、工具側から加重が加わり、工具には加重と同じ力で向きが逆の反力(工具反力)が加わる。そしてこのとき材料に工具が食い込む量を工具ストロークと称し、材料には工具ストロークによって食い込んだ分の肉逃げが生じる。
シミュレーションは、硬質材1として銅合金、軟質材2としてアルミニウム合金を用いた。また、銅合金もアルミニウム合金も板厚2mm、工具の食い込み量として銅合金側もアルミニウム合金側も0.06mmを設計狙い値とした。そしてアルミニウム合金の裏面を固定し、工具による食い込み量を見るために成形シミュレーションを実施した。なお、工具の素材は工具の固さを規定するために鋼とした。
このような設計狙い目において、第1の条件を満たすために、材料に対して食い込みやすい形状としては、図2に示すように、四角錐台形状および八角錐台形状が、低い工具反力で設計狙い目の工具ストロークを得られることがわかる。
また、第2の条件は、図2に示すように、工具反力が比例状態から工具ストロークの設計狙い目を超えてのち急速に上昇するものである。
図3は、このような第2の条件のさらに具体的なシミュレーション結果を示すグラフである。また、図4は、工具ストロークと肉逃げ量の関係を示す模式図である。
このシミュレーションの結果、図3に示すように、前記の通り0.06mmを設計狙い目とした場合、確実に0.06mm食い込ませるためには、それよりも10〜20%多い0.07mm付近で工具反力が急上昇するようにするとよい。なお、図3においては、工具反力は、力が同じで向きが逆の加重である形成力により示した。
これにより図4に示すように、幾何学的に工具の凸部14が食い込んだ工具ストローク量(食い込み量)の全体積Vkに対して材料の肉逃げの全体積(V1+V2)が同じになる。
このような第2の条件を満たす凸部形状としては、図5に示すように、材料との接触部の面積S0と凸部基底部の面積S1との比S0/S1によって決まり、材料との接触部の加振方向の長さLが同じ場合に、比S0/S1の値が小さくなるほど食い込み狙い目を過ぎた時点で工具反力が急速に大きくなる。
また、第1の条件を満足させるためには、材料との接触部の加振方向の長さLと基底部の同方向長さL1が同じであれば、この比S0/S1の値がより小さい方が食い込みやすい。したがって、硬質側工具11の凸部13におけるS0/S1の値を軟質側工具12の凸部14におけるS0/S1の値より小さくすることで、硬質側工具11における凸部13を軟質材側と同じ食い込み量にすることができるようになる。また、その食い込み量は、それぞれの側でS0/S1の値を制御することで、自在に調整することが可能となる。
なお、図5においては、凸部形状として四角錐台形状を示したが、これは接触部の面積S0と凸部基底部の面積S1を説明するための説明図であって、具体的な凸部形状は後述する。
以下、具体的な工具形状について説明する。
図6は材料との接触部に、断面が台形状となったローレット目形状の凸部52を形成した工具(ローレット目工具51)の斜視図、図7は同じく四角錐台形状の凸部62を形成した工具(四角錐台形工具61)の斜視図、図8は同じく八角錐台形状の凸部72を形成した工具(八角錐台形状工具71)の斜視図である。
各工具の食い込みやすさは、加振方向断面における材料との接触部分の長さ(各図のL)を同じにした場合、接触部面積S0と基底部の面積S1の比S0/S1が、八角錐台形状工具71<四角錐台形工具61<ローレット目工具51となるので、この順で食い込みやすいことになる。
したがって、超音波接合用装置としては、これらの形状を軟質材2側と硬質材1側とで上述した第1および/または第2の条件となるように組み合わせて使用することになる。
以下、各形状の組み合わせ例とそのシミュレーション結果を説明する。なお、以下の説明で用いる図9〜11は、シミュレーションにおけるグラフィクモデル図であって、接合材料部分を1/4カットしたモデルを示している。各(a)図は加振方向の接合部の拡大断面図であり、各(b)図は接合部の拡大斜視図である。
(第1実施例)
第1実施例は、図9に示すように、硬質材1側に八角錐台形状工具71(第1の工具)、軟質材2側に加振方向断面が台形状のローレット目工具51(第2の工具)とする。また、軟質材2側のローレット目工具51の形状は、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とすることが好ましい。これにより、硬質材1側に工具が食い込みやすいと共に、加えられた加重が多くなればなるほど、硬質材1側のみ工具の食い込みが大きくなり、一方の軟質材2側では設計狙い目以上の食い込みがおこらず安定して加振力を加えることが可能となる。
第1実施例は、図9に示すように、硬質材1側に八角錐台形状工具71(第1の工具)、軟質材2側に加振方向断面が台形状のローレット目工具51(第2の工具)とする。また、軟質材2側のローレット目工具51の形状は、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とすることが好ましい。これにより、硬質材1側に工具が食い込みやすいと共に、加えられた加重が多くなればなるほど、硬質材1側のみ工具の食い込みが大きくなり、一方の軟質材2側では設計狙い目以上の食い込みがおこらず安定して加振力を加えることが可能となる。
この工具の組み合わせによる上記シミュレーション結果によれば、硬質材側の八角錐台形状工具71のS0/S1を0.025、軟質材側のローレット目工具51のS0/S1を0.175としたときに、硬質材1側も軟質材2側も食い込み量の設計狙い目(0.06mm)どおりにするために必要な形成圧は22.05Nであった。なお、硬質材側の工具も軟質材側の工具も、共に材料と接触する部分の加振方向の長さLは0.1mmとした(以下各実施例および比較例について同じである)。
(第2実施例)
図10に示すように、硬質材1側に四角錐台形状工具61(第1の工具)、軟質材2側に加振方向断面が台形状のローレット目工具51(第2の工具)とする。また、軟質材2側のローレット目工具51の形状は、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とすることが好ましい。これにより、第1の例と同様に、硬質材1側に工具が食い込みやすいと共に、加えられた加重が多くなればなるほど、硬質材1側のみ工具の食い込みが大きくなり、一方の軟質材2側では設計狙い目以上の食い込みがおこらず安定して加振力を加えることが可能となる。
図10に示すように、硬質材1側に四角錐台形状工具61(第1の工具)、軟質材2側に加振方向断面が台形状のローレット目工具51(第2の工具)とする。また、軟質材2側のローレット目工具51の形状は、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とすることが好ましい。これにより、第1の例と同様に、硬質材1側に工具が食い込みやすいと共に、加えられた加重が多くなればなるほど、硬質材1側のみ工具の食い込みが大きくなり、一方の軟質材2側では設計狙い目以上の食い込みがおこらず安定して加振力を加えることが可能となる。
この工具の組み合わせによる上記シミュレーション結果によれば、硬質材側の四角錐台形状工具61のS0/S1を0.029、軟質材側のローレット目工具51のS0/S1を0.175としたときに、硬質材1側も軟質材2側も食い込み量の設計狙い目(0.06mm)どおりにするために必要な形成圧は27.4Nであった。
(第3実施例)
図11に示すように、硬質材1側に加振方向断面が台形状のローレット目工具51a(第1の工具)、軟質材2側にも加振方向断面が台形状のローレット目工具51b(第2の工具)とする。ただし、軟質材2側のローレット目工具51bの形状は、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とする。これにより、第1の例と同様に、硬質材1側に工具が食い込みやすいと共に、加えられた加重が多くなればなるほど、硬質材1側のみ工具の食い込みが大きくなり、一方の軟質材2側では設計狙い目以上の食い込みがおこらず安定して加振力を加えることが可能となる。
図11に示すように、硬質材1側に加振方向断面が台形状のローレット目工具51a(第1の工具)、軟質材2側にも加振方向断面が台形状のローレット目工具51b(第2の工具)とする。ただし、軟質材2側のローレット目工具51bの形状は、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とする。これにより、第1の例と同様に、硬質材1側に工具が食い込みやすいと共に、加えられた加重が多くなればなるほど、硬質材1側のみ工具の食い込みが大きくなり、一方の軟質材2側では設計狙い目以上の食い込みがおこらず安定して加振力を加えることが可能となる。
この工具の組み合わせによる上記シミュレーション結果によれば、硬質材側のローレット目工具51のS0/S1を0.175、軟質材側のローレット目工具51のS0/S1を0.175としたときに、硬質材1側も軟質材2側も食い込み量の設計狙い目(0.06mm)どおりにするために必要な形成圧は43.8Nであった。
(比較例)
また、比較のために、硬質材1側と軟質材2側を共に同じ形状でS0/S1が0.03となる加振方向断面が台形状のローレット目の凸部を形成した工具とした場合(ただし、第2の条件のような形状限定はない)、上記シミュレーション結果によれば、硬質材1側の食い込み量が0.06mmのとき、硬質材1側の食い込み量が0.01mm以下となり、形成圧は19.5Nで、軟質材2側が破断した。
また、比較のために、硬質材1側と軟質材2側を共に同じ形状でS0/S1が0.03となる加振方向断面が台形状のローレット目の凸部を形成した工具とした場合(ただし、第2の条件のような形状限定はない)、上記シミュレーション結果によれば、硬質材1側の食い込み量が0.06mmのとき、硬質材1側の食い込み量が0.01mm以下となり、形成圧は19.5Nで、軟質材2側が破断した。
これらの結果から、工具表面に設ける凸部形状として、第1実施例のごとく、硬質材1側には八角錐台形状、軟質材2側に単純なローレット目形状の工具とすることで最も低い加重により硬質材1側も軟質材2側も設計狙い目の食い込み量を得ることができる。また、第2実施例のように、硬質材1側に四角錐台形状を用いることでも、両側を同じ形状とした比較例よりも低い形成圧で硬質材1も軟質材2も設計狙い目の食い込み量を得られることがわかる。また、第3実施例から、基本形状が同じであっても、軟質材側の工具を設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とすることで、硬質材1側と軟質材2側の食い込み量をほぼ同じくできることわかる。
これらの結果から、本実施形態および本実施例によれば、より低い加重により硬質材1側も軟質材2側も設計狙い目通りの食い込み量を得られるので、確実に両材料に超音波振動を伝達することができるようになり、接合対象である金属を変形させたりすることなく、接合部強度の強い接合が可能になる。
また、両側とも―定の工具食い込み量を確保できるため、超音波振動が効率よく材料界面へ伝播するので、接合時間も短くなる。したがって、製造サイクル短縮、加工エネルギーの削減、工具摩耗量の低減などにも効果がある。
以上、本発明の実施形態を説明したが本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。たとえば、上述した実施形態では、多角錐台形状としては八角錐台形状を示したが、これは、八角錐台形状が、工具制作の容易製を考慮すると好ましい形状であるからである。したがってこれに限らず、六角錐や十二角錐その他の多角錐台形状、また円錐台形状などであっても良い。
また、2つの工具の組み合わせとしては、上述実施例の他にも、たとえば、硬質側には八角錐台形状、軟質材2側に四角錐台形状などとしてもよい。また、両方とも基本形状として四角錐台形状や八角錐台形状とし、軟質材2側のみ、設計狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状とするよいにしてもよい。
本発明は、たとえば超音波接合に適用可能である。
1…硬質材、
2…軟質材、
11…硬質材側工具、
12…軟質材側工具、
13、14…凸部、
51…ローレット目工具、
61…四角錐台形工具、
71…八角錐台形状工具。
2…軟質材、
11…硬質材側工具、
12…軟質材側工具、
13、14…凸部、
51…ローレット目工具、
61…四角錐台形工具、
71…八角錐台形状工具。
Claims (5)
- 第1の材料と、相対的に前記第1の材料よりも軟らかい第2の材料とを超音波接合するための超音波接合用装置であって、
前記第1の材料に接する第1の工具と、
前記第2の材料に接する第2の工具と、
前記第1の工具の前記第1の材料との接触部に形成されており、前記第1の材料と前記第2の材料を接触させて前記第1の工具と前記第2の工具で挟んで加重を加えたときに、前記第2の工具が前記第2の材料に食い込む食い込み量よりも前記第1の工具が前記第1の材料に食い込む食い込み量が同等以上となる形状の凸部と、
を有することを特徴とする超音波接合用装置。 - 前記凸部は四角錐形状であることを特徴とする請求項1記載の超音波接合用装置。
- 前記凸部は八角錐形状であることを特徴とする請求項1記載の超音波接合用装置。
- 第1の材料と、相対的に前記第1の材料よりも軟らかい第2の材料とを超音波接合するための超音波接合用装置であって、
前記第1の材料に接する第1の工具と、
前記第2の材料に接する第2の工具と、
前記第2の工具の前記第2の材料との接触部に形成されており、前記第1の材料と前記第2の材料を接触させて前記第1の工具と前記第2の工具で挟んで加重を加えたときに、前記第2の材料に食い込む食い込み量が狙い目の食い込み量を超えたときに急速に工具反力が大きくなる形状の凸部と、
を有することを特徴とする超音波接合用装置。 - 第1の材料と、相対的に前記第1の材料よりも軟らかい第2の材料とを超音波接合するための超音波接合用装置であって、
前記第1の材料に接する第1の凸部を備えた第1の工具と、
前記第2の材料に接する第2の凸部を備えた第2の工具と、を有し、
前記第1の凸部および前記第2の凸部において材料との接触部の面積をS0、凸部基底部の面積をS1としたとき、前記第1の凸部のS0/S1の値が前記第2の凸部のS0/S1の値より小さいことを特徴とする超音波接合用装置。
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WO2008126143A1 (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-23 | Fujitsu Limited | 金属間の超音波接合のシミュレーション方法、シミュレーション・プログラム、および、シミュレーション装置 |
WO2013105361A1 (ja) * | 2012-01-12 | 2013-07-18 | 日立マクセル株式会社 | 超音波溶接用チップ、超音波溶接機、及び電池の製造方法 |
JP2016198780A (ja) * | 2015-04-08 | 2016-12-01 | 積水化学工業株式会社 | 超音波接合方法 |
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2005
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