図1は、本発明の実施形態である景品取得ゲーム装置1の全体外観を示す斜視図である。
景品取得ゲーム装置1の筐体2は、プレイヤの操作によるゲームを展開するゲーム空間4を内部に構成する本体部2a及び該本体部2aに開閉自在に取り付けたドア部2bとで構成される。ドア部2b上部の前面及び左右側面には、透明パネル3が取り付けられ、この透明パネル3により、外部よりゲーム空間4を見ることができるようになっている。
ゲーム空間4には、プレイヤによる操作に基づき駆動する景品押出手段8が設けられ、その奥側には、玩具などの景品を載置するためのトレイ5L,5R及び移動可能な移動部材としての第1回動板35を取り付けた基台6が上下2箇所に設けられる。左右一対のトレイを一組として、一つの基台6上に2組取り付ける。すなわち、一対のトレイ5L,5Rと第1回動板35とで一つの載置台を構成している。また、トレイ5L,5Rは、第1回動板35上に回転自在に支持されている。
このような構成の景品取得ゲーム装置1は、プレイヤの操作により上記景品押出手段8の位置決めがされた後、その景品押出手段8がゲーム空間4の前後方向(Y軸方向)を後方に向かって自動的に移動し、景品押出手段8の先端に取り付けられたプッシャ8aがトレイ5L,5R上の景品7を押し出すことで景品7を取得可能なゲーム装置である。
景品押出手段8によりトレイ5L,5R上から押し出された景品7は、直接或いはスロープ部11を通って落し穴部12に入り、後述の景品払出口17より払い出される。
景品押出手段8は、モータの駆動によりZ軸スライドレール9を上下に往復移動する移動体に取り付けられ、ゲーム空間4を上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成される。ゲーム実行中は、プレイヤにより後述の上昇操作ボタン15が押されている間、Z軸スライドレール9上を景品押出手段8が上方向に移動する。
Z軸スライドレール9は、モータの駆動によりX軸スライドレール10を左右に往復移動する移動体に取り付けられ、ゲーム空間4を左右方向(X軸方向)に移動可能に構成される。ゲーム実行中は、プレイヤにより後述の横移動操作ボタン14が押されている間、Z軸スライドレール9が右方向に移動する。
このように、プレイヤによる横移動操作ボタン14及び上昇操作ボタン15の操作により、景品押出手段8の位置決めが行われ、その決定した位置において、景品押出手段8がY軸方向を後方に向かって自動的に移動する。なお、景品押出手段8の駆動は、モータの駆動によりY軸方向を前後に移動するように構成される。
また、本ゲーム装置は、景品取得の困難性を付与するための機構を備えている。具体的には、トレイ5L,5R上の景品7が景品押出手段8により押されたとき、当該景品7とトレイ5L,5Rの間に生じる摩擦力によってトレイ5L,5Rが奥側(後方)に移動する機構である。
ドア部2bの前面下部には、ゲーム操作部13が設けられ、このゲーム操作部13の上端部にはプレイヤの操作により景品押出手段8を右方向に移動させるための横移動操作ボタン14、同じくプレイヤの操作により景品押出手段8を上方向に移動させるための上昇操作ボタン15が設けられる。
ゲーム操作部13の前面には、ゲームの実行に必要なコインを投入するためのコイン投入口16及び取得した景品7が払い出される景品払出口17が設けられる。
上昇操作ボタン15の右側には、コイン投入口16に投入されたコイン数に応じて実行可能なゲーム数を表示するゲームカウント表示部18が設けられる。
横移動操作ボタン14の左側には、ゲーム毎に数字の可変表示が実行され、所定態様(例えば“777”)で停止すればサービスプレイを付与するサービスプレイ表示部72が設けられる。
サービスプレイとは、例えば、1コインで2プレイできるような場合で、プレイヤにとって有利なゲーム状態である。また、このサービスプレイを、後述のクラッチブレーキ29の作動パターンの難易度を低くした景品の獲得し易いゲーム状態としてもよい。なお、サービスプレイは、上記のようなサービスプレイ表示部72を利用したものに限らず、例えば、100円玉1枚投入で1プレイのところ、500円玉1枚投入で6プレイできるようにするといった場合もある。
これらゲームカウント表示部18及びサービスプレイ表示部72は、7セグメントLEDで構成される。
図2は、本発明の景品取得ゲーム装置1の動作を制御する制御手段の構成を示すブロック図である。CPU,RAM,ROM等で構成される制御回路30には、各種スイッチ,センサが接続され、これらからの入力信号に基づいて、制御回路30は各種アクチュエータの動作を制御する。
制御回路30に接続される各種スイッチ,センサとしては、ドア部2bの開閉を検知するためのドアセンサ2S、コイン投入口16に投入されたコインを検出するコイン投入スイッチ16S、横移動操作ボタン14の操作入力を検出する横移動操作スイッチ14S、上昇操作ボタン15の操作入力を検出する上昇操作スイッチ15S、景品払出口17より払い出される景品を検出する景品検出センサ17S、Z軸スライドレール9のX軸方向の初期位置を検知するためのX軸初期位置検知センサ19、Z軸スライドレール9のX軸方向の限界位置を検知するためのX軸限界位置検知センサ20、景品押出手段8のY軸方向の初期位置を検知するためのY軸初期位置検知センサ21、景品押出手段8のY軸方向の限界位置を検知するためのY軸限界位置検知センサ22、景品押出手段8のZ軸方向の上端位置を検知するためのZ軸上端検知センサ23、及び景品押出手段8のZ軸方向の下端位置を検知するためのZ軸下端検知センサ24を備える。
制御回路30に接続される各種アクチュエータとしては、Z軸スライドレール9をX軸スライドレール10上を左右に移動させるX軸方向駆動モータ25、景品押出手段8をY軸上の前後方向に移動させるY軸方向駆動モータ26、景品押出手段8をZ軸スライドレール9上を上下方向に移動させるZ軸方向駆動モータ27、横移動操作ボタン14のプレイヤによる操作入力が有効となったときに点灯する横移動操作ボタンランプ14P、上昇操作ボタン15のプレイヤによる操作入力が有効となったときに点灯する上昇操作ボタンランプ15P、上記ゲームカウント表示部18、各種装飾ランプ28、及び後述のクラッチブレーキ29を備える。
また、制御回路30には、コイン投入スイッチ16Sからの入力信号に基づきゲーム数をカウントするゲームカウンタ31、景品検出センサ17Sからの入力信号に基づき払い出された景品の数をカウントする景品カウンタ32、及び後述のゲームモードと設定モードの切り換えを行うゲームモード/設定モード切換スイッチ33が接続されている。
図3は、景品押出手段8の移動する様子を示したものである。図3(i)は、左右のトレイ5L,5R上には景品7がそれぞれ載置され、ここでは、右側のトレイ5R上に載置された景品7(この場合、鳥のおもちゃ)に向かって景品押出手段8が移動している様子を示す。
図3(ii)は、景品押出手段8のプッシャ8aが右側のトレイ5R上に載置された景品7を上手く押すことができ、当該景品7をトレイ5R上から落とすことができたときの様子を示している。
図3(iii)は、景品押出手段8のプッシャ8aが右側のトレイ5R上に載置された景品7を上手く押すことができず、当該景品7をトレイ5R上より落とすことができなかったときの様子を示している。
この図3(ii)及び図3(iii)に示すように、景品押出手段8のプッシャ8aがトレイ5R上に載置された景品7を押したとき、景品7とトレイ5Rの間に生じる摩擦力によって、右側のトレイ5Rは奥側(後方向)に、左側のトレイ5Lは手前側(前方向)に移動するような構成となっている。これは、2つのトレイ5L,5Rが1つの第1回動板35上に取り付けられた一つの載置台として構成され、一方のトレイが景品押出手段8によって動かされると、その動きに伴って他方のトレイも連動するような機構によるものである。すなわち、2つのトレイ5L,5Rと第1回動板35とで構成される載置台は、上記摩擦力によって、第1回動板35の中央の回転軸である回転軸36(図3(ii))を中心とした回転運動を行う。
また、各トレイ5L,5Rは、第1回動板35上で、当該トレイ5L,5Rの中心点5C(図1)を中心として回転可能に支持されている。
また、回転軸36の下端には第1傘歯車47(図5)が軸着され、この第1傘歯車47(図5)を介して、制動手段としてのクラッチブレーキ29(図5)を取り付ける。このクラッチブレーキ29は、摩擦力で載置台が移動させられたときの回転軸36に加わる回転トルクに対抗する回転トルク、すなわち載置台を移動させる摩擦力に対抗する制動力を発生する。
本実施例では、励磁電流の増加にほぼ比例して回転トルクが増加するようなクラッチブレーキ29を用いる。クラッチブレーキ29には、例えば回転トルクの伝達に磁性鉄粉を用いるパウダクラッチブレーキを用いる。このクラッチブレーキ29により回転軸36の回転方向と逆方向に回転トルクをかけ、トレイ5L,5Rと第1回動板35とで構成される載置台の移動させる力すなわち摩擦力に対抗する制動力をかけることができる。これにより、景品7を落とし易くしたり、落とし難くするといった調節が可能となる。
例えば、載置台の移動に対し全く制動力をかけない場合、景品押出手段8の進行に伴って載置台が奥側に押しやられるため、景品7をトレイ5L,5Rから落とすことが困難である。特に重い景品7の場合、景品7とトレイ5L,5Rの間に生じる摩擦力が大きくなるため、載置台を奥側に押しやるだけで、景品7を動かすことは難しい。一方、クラッチブレーキ29(図5)により載置台の移動に対し制動力をかける場合、その制動力の大きさによって載置台の移動が止められ、景品7を動かし易くなる。すなわち、景品7の獲得が比較的容易になる。
このように、トレイ5L,5R上に載置される景品7が同一のものであっても、制動力をかけるタイミングや駆動時間或いは制止力の大小によって、景品7を落とし易くしたり落とし難くするといった調節が可能となる、すなわち、景品の払出率を調節することが可能となる。
図4及び図5は、トレイ5L,5Rと第1回動板35とで構成される載置台の構造を示す。トレイ5L,5Rは、連動部材37とネジ38で連結され、この連動部材37の回転軸である連動部材回転軸37aは、第1回動板35の両端に形成する軸支穴35aで軸支されている。これにより、連動部材37はトレイ5L,5Rの回転に連動して回転し、第1回動板35はトレイ5L,5Rの水平方向への移動に伴って、回転軸36を中心とした回転を可能としている。
トレイ5L,5Rの底面には、円筒形状のストッパ39が2ケ所に取り付けられ、このストッパ39を第1回動板35の側面に当てて、トレイ5L,5Rの回転を係止させることとしている。例えば、トレイ5L,5Rの回転角度が最大60度となるような角度範囲でストッパ39が取り付けられる。
また、連動部材37は、第1回動板35と結合された第2回動板40と第1バネ41で連結されている。これは、回転したトレイ5L,5Rを回転前の元の位置に戻すために設けられる。
各トレイ5L,5Rの前面に設けられる防壁49は、景品7がトレイ5L,5Rの前方より落下するのを防止するために設けられる。
次に、図5に示すように、第2回動板40は、中央に長楕円形状に切り抜いた開口部40aを形成し、第1回動板35と第2回動板40をネジ42で結合したとき、その開口部40aによって、第1回動板35の底面に長楕円形状の溝が形成される。軸受カバー43で回転自在に軸支された回転軸36の先端に長楕円形状の止部材44を軸通し、この止部材44を第1回動板35の底面に形成された溝に嵌合することで、第2回動板40と結合された第1回動板35を回転軸36を中心として回転自在とする。また、回転軸36に、該回転軸36の動作に伴い回転するカバー45を軸着する。これにより、トレイ5L,5Rが水平方向に動かされたとき、その動かされる力(景品押出手段8により景品7が押されたときに景品7とトレイ5L,5Rとの間に生じる摩擦力)に応じて第1回動板35が回転し、第1回動板35の回転に応じて上記止部材44を介して回転軸36が回転し、さらに回転軸36の回転に応じてカバー45が回転する。
また、軸受カバー43とカバー45を第2バネ46で連結する。この第2バネ46は、原点復帰機構としての役割を果たし、載置台(トレイ5L,5R及び第1回動板35)を動かす力が無くなったとき、回転したカバー45が回転前の元の位置に強制的に戻される。これにより、回転軸36が回転前の元の位置まで戻され、載置台(トレイ5L,5R及び第1回動板35)が元の位置に戻される。
回転軸36の下端部には、第1傘歯車47が軸着され、該第1傘歯車47にクラッチブレーキ29の軸に軸着した第2傘歯車48と歯合させ、回転軸36に対しクラッチブレーキ29によるトルクをかけることができるように構成される。
景品取得ゲーム装置1では、上述の通り、クラッチブレーキ29を駆動させるタイミングや駆動時間或いは制止力の大小によって、景品7を落とし易くしたり落とし難くするといった調節が可能となることを述べたが、以下に詳細を説明する。
景品取得ゲーム装置1では、予め定められた払出率のうちの一つを予め選択しておき、その選択した通りの払出率で景品払出を実現するために、クラッチブレーキ29の作動を制御する。
図6に示すように、払出率に応じた設定レベルが定められ、例えば、ゲーム店の店員により、いずれか一つの設定レベルが選択される。設定レベルは、6段階で、レベル6は払出率が約30%、レベル5は払出率が約20%、レベル4は払出率が約15%、レベル3は払出率が約10%、レベル2は払出率が約5%、レベル1は払出率が約3%、といった内容で設定され、設定レベルが高いほど景品獲得の難易度を低くしている。
この設定レベルの選択は、ゲーム操作部13(図1)の内部に設けられた設定装置(図示省略)のゲームモード/設定モード切換スイッチ33(図2)を「設定モード」に切り換えて行う。「設定モード」に切り換えた後、横移動操作ボタン14(図1)及び上昇操作ボタン15(図1)の操作により、上記設定レベルの選択を行う。このとき、選択された設定レベルはゲームカウント表示部18(図1)に、例えば「Lv1,Lv2…」といった態様で表示される。
図7は、クラッチブレーキ29の作動パターンを「難易度ランク」別に示し、それぞれの作動パターンには、払出率の目安が定められている。「難易度ランク」とは、景品7を落とすことが容易かどうかの難易度を示すものである。クラッチブレーキ29が作動し載置台を移動させる力に対抗する制動力がかけられ、載置台の奥側への移動を制止することができれば、トレイ5L,5R上の景品7を落とすことのできる可能性が高くなる。従って、制動力のかかる回数が多い場合や制動力のかかる時間が長い場合などは、景品7を落とすことのできる可能性が高くなるため、そのような作動パターンは、上記難易度ランクが低くなっている。すなわち、クラッチブレーキ29を作動させるタイミング、作動時間の長さ、制動力の強さを変化させることで、景品7を落とすことのできる困難性を調整することができるようになっている。
これらクラッチブレーキ29の作動パターンは、景品取得ゲーム装置1の電源投入時において、上記設定レベルに応じた難易度ランクのものが選択される。電源投入時に、設定レベルが「レベル6」,「レベル5」の場合、払出率はそれぞれ約30%,約20%であるので、クラッチブレーキ29の作動パターンとしては払出率の目安が「20〜40%」の難易度ランク“C(普通)”が選択され、設定レベルが「レベル4」,「レベル3」,「レベル2」の場合、払出率はそれぞれ約15%,10%,5%であるので、クラッチブレーキ29の作動パターンとしては払出率の目安が「5〜20%」の難易度ランク“B(やや高)”が選択され、設定レベルが「レベル1」の場合、払出率が約3%であるので、クラッチブレーキ29の作動パターンとしては払出率の目安が「0〜5%」の難易度ランク“A(高)”が選択される。
例えば、設定レベルとして「レベル6」又は「レベル5」が選択された場合、図7の難易度ランク“C(普通)”に示す作動パターンでクラッチブレーキ29の作動が制御される。しかしながら、難易度ランク“C(普通)”に設定された払出率の目安である20%〜40%には必ずしも収まるとは限らないので、実際の払出率を監視しながら難易度ランクを切り換えて、設定レベルが「レベル6」の場合は約30%に、設定レベルが「レベル5」の場合は約20%に実際の払出率が落ち着くようにする。
その具体的な例として、最初の10ゲームを初期設定である難易度ランク“C(普通)”の作動パターンでクラッチブレーキ29の作動を制御し、ゲームを実行する。ここで、この10ゲームの間、プレイヤが景品を1個しか取れなかった場合、すなわち、実際の払出率が10%の場合、次の10ゲームにおけるクラッチブレーキ29の作動パターンを難易度ランク“D(やや低)”とし、プレイヤが景品を取れ易くする。そして、10ゲームが終了した時点(計20ゲーム)で、再び実際の払出率を参照し、その払出率に応じて難易度ランクの切換を行うようにする。このようにして、所望の払出率に収まるようにする。
なお、払出率を判断するゲーム数(判断に用いる母数)は、ここでは10ゲームとしているが、任意に設定できるようにし、例えば、設定された難易度ランクに応じてゲーム数を変化させるようにししてもよい。
図7に示すクラッチブレーキ29の作動パターンは、X軸に景品押出手段8の移動時間[s]、Y軸にブレーキの強さ(クラッチブレーキ29の出力トルク)[N.m]を示している。ここで景品押出手段8の移動時間とは、景品押出手段8がゲーム空間の奥側に向けての移動を開始してから完了するまでの時間である。
従って、X軸に示した「MAX」とは、景品押出手段8がゲーム空間の奥側に向けての移動を完了したときを示しており、Y軸に示した「MAX」とは、クラッチブレーキ29がかけることのできる最大のブレーキの強さ、すなわちクラッチブレーキ29が出力することのできる最大トルクを示している。
難易度ランクが“A(高)”の場合のクラッチブレーキ29の作動パターンは、クラッチブレーキ29を全く作動させずブレーキをかけない場合である。この場合、景品押出手段8で景品7を押しても、景品7とトレイ5L,5Rの間の摩擦力でトレイ5L,5Rが奥側に押しやられ、景品7を落とすことは難しい。なお、景品7の選定に際しては、この難易度ランクが“A(高)”の場合において、ほぼ100%の確率で落とすことができないような重さのものを選定することが望ましい。
難易度ランクが“B(やや高)”の場合のクラッチブレーキ29の作動パターンは、景品押出手段8の移動時間がt2のときにクラッチブレーキ29の作動を開始させ、景品押出手段8の移動時間に比例するように伝達トルクを増加させ、t3のときに最大トルクとした後、景品押出手段8の移動時間に反比例するように伝達トルクを減少させ、t4のときにクラッチブレーキ29の作動を停止させる。この場合、全くブレーキのかからない難易度ランク“A(高)”の作動パターンに比べ景品取得の可能性は高く、特に、ブレーキの強さが最大となるt3のときに、景品7を落とすチャンスが高くなるが、最大ブレーキのかかる時間が一瞬でかつ一回だけなので、景品取得の可能性が高いとは言い難い。特に、景品7が重い物のときは、それを落とすことは難しい。
難易度ランクが“C(普通)”の場合のクラッチブレーキ29の作動パターンは、景品押出手段8の移動時間がt2のときにクラッチブレーキ29の作動を開始させ、景品押出手段8の移動時間に比例するように伝達トルクを増加させ、t3のときに最大トルクとして当該トルクでt4まで継続してブレーキをかけ続け、その後、景品押出手段8の移動時間に反比例するように伝達トルクを減少させ、t5のときにクラッチブレーキ29の作動を停止させる。この場合、ブレーキの強さが最大となる時間がt3〜t4であるため、ブレーキの強さが最大となる時間が一瞬の難易度ランク“B(やや高)”の作動パターンに比べ景品取得の可能性は高くなる。
難易度ランクが“D(やや低)”の場合のクラッチブレーキ29の作動パターンは、景品押出手段8の移動時間がt1のときにクラッチブレーキ29の作動を開始させ、景品押出手段8の移動時間に比例するように伝達トルクを増加させ、t2のときに最大トルクとして当該トルクでt4まで継続してブレーキをかけ続け、その後、景品押出手段8の移動時間に反比例するように伝達トルクを減少させ、t5のときにクラッチブレーキ29の作動を停止させる。この場合、ブレーキの強さが最大となる時間がt2〜t4であるため、ブレーキの強さが最大となる時間がt3〜t4の難易度ランク“C(普通)”の作動パターンに比べ景品取得の可能性は高くなる。
難易度ランクが“E(低)”の場合のクラッチブレーキ29の作動パターンは、景品押出手段8の移動開始と同時にクラッチブレーキ29の作動を開始させ、景品押出手段8の移動時間に比例するように伝達トルクを増加させ、t1のときに最大トルクとして当該トルクでt2まで継続してブレーキをかけ続け、その後、景品押出手段8の移動時間に反比例するように伝達トルクを0まで減少させ、t3で再び景品押出手段8の移動時間に比例するように伝達トルクを増加させ、t4のときに最大トルクとして当該トルクでt5まで継続してブレーキをかけ続け、その後、景品押出手段8の移動時間に反比例するように伝達トルクを減少させ、t6(MAX)のときにクラッチブレーキ29の作動を停止させる。すなわち、ブレーキの強さが最大となる時間がt1〜t2及びt4〜t5でと2回に分けられている。この場合、一回ブレーキを緩めた後再びブレーキをかけるため、その再びブレーキをかける瞬間、景品7とトレイ5L,5Rの間の摩擦力が発生する前に景品に衝撃力がかかり、景品が落としやすくなる。この作動パターンであれば、比較的重い景品であっても落とすことのできる可能性が高くなる。
なお、ブレーキの作動パターンは以上のパターンに限らない。例えば、ブレーキがかかっていることをプレイヤに気付かれないような自然な動きとするために、景品押出手段8の移動時間経過に伴うブレーキ強さの増加量を少なくしたり(この場合、景品押出手段8の移動速度を遅くする)、景品7を落としにくいように景品押出手段8の移動時間の終わり付近でブレーキをかけるようにするなど、様々なパターンが考えられる。
図8は、クラッチブレーキ29を作動させたとき(ブレーキ作動時)と作動させないとき(ブレーキ未作動時)における、載置台(ここでは5L,5R及び第1回動板35で構成される載置台)の動きを示した概略図である。
図8(a)は、プッシャ8aが左側のトレイ5L上の景品7に当接したときの様子を示し、その後、景品押出手段8が前進すると、景品7とトレイ5Lの間に摩擦力が生じ、載置台が時計方向に回転し、左側のトレイ5Lが奥側に押しやられる。
図8(b)は、載置台の時計方向への回転動作が制動力によって止められたときの様子を示す。この場合、載置台が制動力によって固定されるため、景品7を押す景品押出手段8の力が摩擦力を上回れば、景品7はトレイ5L上を奥側に移動する。従って、このように、ブレーキ作動を継続し載置台の位置が固定された状態が継続すると、トレイ5L上から景品7を落とすことが可能となる。
図8(c)は、載置台に対し制動力かかっていないときの様子を示す。この場合、載置台が景品押出手段8の進行に伴い時計方向に回転するため、景品7はトレイ5L上をほとんど移動することはない。従って、トレイ5L上から景品7を落とすことは困難である。
また、本ゲーム装置では、予め設定したゲーム数分、プレイヤにとって有利な状態でゲームが行える「アシストゲーム状態」を設ける。この「アシストゲーム状態」中にゲームを行うと、プレイヤは簡単に景品を獲得することができる。例えば、この「アシストゲーム状態」中では、クラッチブレーキ29を難易度の低い作動パターン(例えば、難易度ランク“D”)で作動させるようにし、プレイヤが景品を取れ易い状態とする。
次に、制御回路30が実行する処理について図9〜図11のフローチャートを参照して説明する。
図9に示すように、景品取得ゲーム装置1の電源がON(ST1)されると、払出率の設定に基づきクラッチブレーキ29の作動パターンをセットし(ST2)、ゲームカウンタ31を0にリセットし(ST3)、景品カウンタ32を0にリセットする(ST4)。
次にゲームカウンタ31を参照し、カウント値(ゲームカウント値)が10N(N=1,2,3,…)のときは(ST5で“YES”)、ST6に移り、10Nでないときは(ST5で“NO”)、ST11に移る。ST6では、実際に景品が払い出された払出率(以下「実払出率」という)を算出する。実払出率は、行われたゲーム数のうち景品が払い出されたゲーム数を示す割合で、景品カウンタのカウント値(景品カウント値)をゲームカウント値で割ったときの数値で示される。
ST6で求めた実払出率が設定した払出率(設定払出率)を超えているとき(ST7で“YES”)、難易度の1ランク高いクラッチブレーキ29の作動パターンをセットする(ST8)。例えば、難易度ランクEのクラッチブレーキ29の作動パターンがセットされている場合において、このST7の処理で“YES”のときは、難易度ランクDのクラッチブレーキ29の作動パターンがセットされる。ここで、「実払出率が設定払出率を超えているとき」とは、ゲーム店が予定していた以上に景品が払い出されている場合であり、クラッチブレーキ29の作動パターンの難易度ランクを1ランク上げることで、実払出率を設定払出率に近づけることとしたものである。
一方、ST6で求めた実払出率が設定払出率より小さいとき(ST9で“YES”)、難易度の1ランク低いクラッチブレーキ29の作動パターンをセットする(ST10)。例えば、難易度ランクAのクラッチブレーキ29の作動パターンがセットされている場合は、このST9の処理で“YES”のときは、難易度ランクBのクラッチブレーキ29の作動パターンがセットされる。ここで、実払出率が設定払出率より小さいときとは、ゲーム店が予定していた払出率に達していないときで、クラッチブレーキ29の作動パターンの難易度ランクを1ランク下げることで、実払出率を設定払出率に近づけることとしたものである。
なお、払出率を一定に保つために、軽い物品を景品7とするときは、景品7とトレイ5L,5Rの間に生じる摩擦力を高めるためにトレイ5L,5Rの上面にゴム製のマットを敷くようにする。また、不安定な形状の物品を景品7とするときは、その景品7を安定した形状の透明カプセル等に入れてトレイ5L,5R上に載置するようにする。
ST11では、「ゲーム制御処理」を実行し、続いて、景品が景品押出手段8により落とされ、景品検出センサ17Sが景品を検出したかどうか判別し(ST12)、景品を検出したときは(ST12で“YES”)、景品カウンタ32に“1”加算する(ST13)。
図10に示すように、まず、コインの投入があるか、すなわちコイン投入スイッチ16Sからの入力信号があるかどうか判別し(ST20)、ここで“YES”のときは、コインの投入数に応じてゲームカウンタのカウント値を加算する(ST21)。上昇操作ボタンランプ15Pを点滅させ(ST22)、上昇操作ボタン15がONされたかどうか、すなわち上昇操作ボタン15がプレイヤにより押されたかどうか判別する(ST23)。ここで“YES”のときは、景品押出手段8の上昇を開始させる(ST24)。すなわち、Z軸方向駆動モータ27を駆動させ、景品押出手段8をZ軸の上方向へ移動させる。
上昇操作ボタン15がOFFされたかどうか、すなわちプレイヤにより押されていた上昇操作ボタン15が解放されたかどうか判別し(ST25)、ここで“YES”のときは、景品押出手段8の上昇を停止させる(ST27)。すなわち、Z軸方向駆動モータ27の駆動を停止させる。ST25で“NO”であっても、景品押出手段8がZ軸の上端に到達し、Z軸上端検知センサ23がONとなったときは(ST26で“YES”)、景品押出手段8の上昇を停止させる(ST27)。
続いて、横移動操作ボタンランプ14Pを点滅させる(ST28)。続いて、横移動操作ボタン14がONされたかどうか、すなわち横移動操作ボタン14がプレイヤにより押されたかどうか判別し(ST29)、ここで“YES”のときは、景品押出手段8の取り付けられたZ軸スライドレール9の横移動を開始させる(ST30)。すなわち、X軸方向駆動モータ25を駆動させ、Z軸スライドレール9をX軸の右方向へ移動させる。
横移動操作ボタン14がOFFされたかどうか、すなわちプレイヤにより押されていた横移動操作ボタン14が解放されたかどうか判別し(ST31)、ここで“YES”のときは、X軸方向駆動モータ25の駆動を停止させ、Z軸スライドレール9の横移動を停止させる(ST33)。ST31で“NO”であっても、Z軸スライドレール9がX軸の限界位置に到達し、X軸限界位置検知センサ20がONとなったときは(ST32で“YES”)、Z軸スライドレール9の横移動を停止させる(ST33)。
次に図11に移り、Y軸方向駆動モータ26を駆動させ、景品押出手段8のゲーム空間の奥側への移動(前進)を開始させ(ST34)、続いて、セットされたクラッチブレーキ29の作動パターンに基づきクラッチブレーキ29を作動させる(ST35)。
景品押出手段8がY軸の限界位置に到達し、Y軸限界位置検知センサ22がONとなったときは(ST36で“YES”)、景品押出手段8をY軸の初期位置に戻すように手前に移動(後退)させる(ST37)。Y軸初期位置検知センサ21がONとなり、景品押出手段8が初期位置に戻ったことを確認すれば(ST38で“YES”)、続いて、Z軸スライドレール9をX軸の初期位置に戻すように左側に横移動させる(ST39)。X軸初期位置検知センサ19がONとなり、Z軸スライドレール9が初期位置に戻ったことを確認すれば(ST40で“YES”)、続いて、景品押出手段8をZ軸の下端に戻すように下降させる(ST41)。Z軸下端検知センサ24がONとなり、景品押出手段8がZ軸の下端に戻ったことを確認すれば(ST42で“YES”)、1ゲーム終了となる。
なお、景品押出手段8のY軸方向への移動開始から終了までを、上記のようなセンサ(Y軸限界位置検知センサ22,Y軸初期位置検知センサ21)の検知によって判断するのではなく、時間(秒数)で判断するようにしてもよい。
また、本ゲーム装置1において、上記の設定レベルの選択を含む各種の設定を行うため、液晶表示装置、CRT等の表示装置を筐体2に設け、その表示画面を利用して設定操作を行えるようにしてもよい。この場合、種々の設定操作が簡潔に行える。図12〜図17に、その表示装置を用いて設定を行う場合の具体例を示す。
図12は、各種の設定を行うために設けた画面70に表示される「初期メニュー」を示す。この「初期メニュー」は、上記ゲームモード/設定モード切換スイッチ33を「設定モード」に切り換えたときに表示される。この「初期メニュー」では、「1.設定」、「2.データ表示」、「3.テスト」及び「4.アシスト」の4つの選択項目が表示される。
この「初期メニュー」において、横移動操作ボタン14の操作によりカーソル71を移動させ、上昇操作ボタン15の操作により一つの選択項目が選択される。その後、カーソル71が「決定」項目に移動し、上昇操作ボタン15の操作を行うと、続いて、選択した項目に応じたメニューを画面70に表示する。
図13(1)は、上記「初期メニュー」において、「1.設定」が選択されたときに表示される「設定メインメニュー」を示す。この「設定メインメニュー」では、「1.ペイアウト設定」、「2.サウンド設定」、「3.料金設定」、及び「4.時間設定」の4つの選択項目が表示される。
この「設定メインメニュー」において、上記「初期メニュー」と同様の操作により一つの選択項目を選択すれば、カーソル71が移動し、「A:決定」又は「B:戻る」のいずれかが横移動操作ボタン14により選択可能な状態となる。そして、「A:決定」が選択された状態で上昇操作ボタン15を操作すると、その選択項目に応じたメニューを画面70に表示し、「B:戻る」が選択された状態で上昇操作ボタン15を操作すると、上記「初期メニュー」を画面70に再び表示する。
図13(2)は、上記「設定メインメニュー」において、「1.ペイアウト設定」が選択されたときに表示される「ペイアウト設定メインメニュー」を示す。この「ペイアウト設定メインメニュー」では、「1.チャンスアップ設定」及び「2.固定設定」の2つの選択項目が表示される。
「ペイアウト設定メインメニュー」では、上記「設定メインメニュー」と同様の操作により項目の選択がなされ、「1.チャンスアップ設定」が選択された場合は、その後、払出率に応じて定めたレベルを選択する後述の「レベル選択メニュー」が表示され、ここで選択されたレベルを基に、実払出率に応じたクラッチブレーキ29の作動パターンの難易度調整がゲーム中実行される。一方、「ペイアウト設定メインメニュー」で「2.固定設定」が選択された場合は、その後、クラッチブレーキ29の作動パターンの難易度(とれやすさレベル)を選択する後述の「とれやすさレベル選択メニュー」が表示され、ここで選択された難易度のクラッチブレーキ29の作動パターンでゲームが実行される。すなわち、「2.固定設定」が選択された場合は、クラッチブレーキ29の作動パターンの難易度調整は行われず、当該難易度を固定した状態でゲームが実行される。
図13(3)は、上記「設定メインメニュー」において、「2.サウンド設定」が選択されたときに表示される「サウンド設定メニュー」を示す。この「サウンド設定メニュー」では、ゲーム中或いはデモ演出中におけるBGMや効果音が選択でき、ここでは、これらの音の種類を示す「1.サウンド1」〜「7.サウンド7」及び「8.サウンドなし」の8つの選択項目が表示される。
図13(4)は、上記「設定メインメニュー」において、「3.料金設定」が選択されたときに表示される「料金設定メニュー」を示す。この「料金設定メニュー」では、サービスプレイのON/OFFの切換及びサービスプレイの設定変更が行える。
図13(5)は、上記「設定メインメニュー」において、「4.時間設定」が選択されたときに表示される「時間設定メニュー」を示す。この「時間設定メニュー」では、現在の日付及び時間の設定が行える。
図14は、「ペイアウト設定メインメニュー」で「1.チャンスアップ設定」或いは「2.固定設定」のいずれかが選択された後の画面70での表示内容の流れを示す。
まず、画面70には、図14(11)に示す「個別/全体選択メニュー」が表示される。これは、「1.チャンスアップ設定」或いは「2.固定設定」のいずれが選択された場合であっても表示される。ここで、「1.個別設定」が選択されたときは、各トレイ毎にレベル或いはとれやすさレベルの選択が行える。一方、「2.全体設定」が選択されたときは、全トレイについて均一に定めるレベル或いはとれやすさレベルの選択が行える。
「1.個別設定」が選択されたときは、続いて、図14(12)に示すような「景品情報」が画面70に表示される。この「景品情報」では、各トレイ毎に設定されているレベル或いはとれやすさレベルが参照できる。また、この景品情報では、トレイ上に載置されている景品の外観を含む景品についての情報が表示される。「景品情報」を表示した後、各トレイについてのレベルが選択できる図14(13)に示す「レベル選択メニュー」或いはとれやすさレベルが選択できる図14(14)に示す「とれやすさレベル選択メニュー」が表示される。
「2.全体設定」が選択されたときは、図14(12)に示すような「景品情報」を表示することなく、「レベル選択メニュー」或いは「とれやすさレベル選択メニュー」が表示される。
図14(13)に示す「レベル選択メニュー」は、上述の通り、「ペイアウト設定メインメニュー」で「1.チャンスアップ設定」が選択されたときに表示され、ここでは、実払出率に応じたクラッチブレーキ29の作動パターンの難易度調整の基となるレベルの選択が行え、ここに示す“1〜6”は図6に示す“設定レベル1〜6”を示している。
図14(14)に示す「とれやすさレベル選択メニュー」は、上述の通り、「ペイアウト設定メインメニュー」で「1.固定設定」が選択されたときに表示され、ここでは、クラッチブレーキ29の作動パターンの難易度を示すとれやすさレベルの選択が行え、ここに示す“A〜E”は図7に示す“難易度ランクA〜E”を示している。
図15(21)は、上記「初期メニュー」において、「2.データ表示」が選択されたときに表示される「データ表示メニュー」を示す。この「データ表示メニュー」では、「1.個別」及び「2.全体」の2つの選択項目が表示される。ここで、「1.個別」が選択されたときは、各トレイ毎の各種データが表示され、「2.全体」が選択されたときは、ゲーム装置全体の各種データが表示される。
表示されるデータは、図15(22)に示すように、投入された金額を示す「インカム」、「プレイ回数」、景品を払い出した数を示す「払出数」、プレイ回数に対する払出数の割合を示す「払出率」が表示される。これらのデータは、時間毎或いは日にち毎に表示可能である。
図16(31)は、上記「初期メニュー」において、「3.テスト」が選択されたときに表示される「テストメインメニュー」を示す。この「テストメインメニュー」では、「1.7セグLEDテスト」、「2.サウンドテスト」、「3.スイッチ入力テスト」及び「4.センサテスト」の4つの選択項目が表示される。
この「テストメインメニュー」において、「1.7セグLEDテスト」が選択されたときは、7セグメントLEDで構成される上記ゲームカウント表示部18及びサービスプレイ表示部72の表示機能が正常に作動するかどうかのテストが実行され、「2.サウンドテスト」が選択されたときは、正常にサウンド出力が行われるかどうかのテストが実行される。
「テストメインメニュー」において、「3.スイッチ入力テスト」が選択されたときは、続いて、図16(32)に示すような「スイッチ入力テストメニュー」が表示される。「スイッチ入力テストメニュー」では、横移動操作スイッチ14Sの動作テストを実行する「1.横移動操作スイッチ」、上昇操作スイッチ15Sの動作テストを実行する「2.上昇操作スイッチ」、コインの投入なしで1プレイ分の動作を可能とするサービススイッチの動作テストを実行する「3.サービススイッチ」、コイン投入スイッチ16Sの動作テストを実行する「4.コイン投入スイッチ」、景品検出センサ17Sの動作テストを実行する「5.景品検出センサ」及びドアセンサ2Sの動作テストを実行する「6.ドアセンサ」の4つの選択項目が表示される。この「スイッチ入力テストメニュー」でいずれかの項目が選択されると、その項目に応じたスイッチ,センサについて、正常に作動するかどうかのテストが実行される。
「テストメインメニュー」において、「4.センサテスト」が選択されたときは、続いて、図16(33)に示すような「センサテストメニュー」が表示される。「センサテストメニュー」では、「1.オートテスト」及び「2.マニュアルテスト」の2つ選択項目が表示される。
この「センサテストメニュー」において、「1.オートテスト」が選択されたときは、X軸初期位置検知センサ19、X軸限界位置検知センサ20、Y軸初期位置検知センサ21、Y軸限界位置検知センサ22、Z軸上端検知センサ23、及びZ軸下端検知センサ24の各々について正常に動作するかどうかのテストが自動的に実行される。
一方、「センサテストメニュー」において、「2.マニュアルテスト」が選択されたときは、続いて、図16(34)に示すような「マニュアルテストメニュー」が表示される。この「マニュアルテストメニュー」では、「1.左右移動」「2.上下移動」及び「3.奥行き移動」の3つ選択項目が表示される。
「1.左右移動」が選択されたときは、Z軸スライドレール9を左右に駆動させ、X軸初期位置検知センサ19及びX軸限界位置検知センサ20の動作テストが実行される。「2.上下移動」が選択されたときは、景品押出手段8を上下に駆動させ、Z軸上端検知センサ23及びZ軸下端検知センサ24の動作テストが実行される。「3.奥行き移動」が選択されたときは、景品押出手段8をY軸方向に駆動させ、Y軸初期位置検知センサ21及びY軸限界位置検知センサ22の動作テストが実行される。
図17は、上記「初期メニュー」において、「4.アシスト」が選択されたときに表示される「アシストメニュー」を示す。この「アシストメニュー」では、上述のアシストゲーム状態とするゲーム数を1〜9ゲームの間で設定することができる。
以上のような設定を、表示画面を備えたノートパソコン,携帯電話機,PDA,携帯ゲーム機等の携帯端末機を景品取得ゲーム装置1に接続して、該携帯端末の画面上で各種設定を行えるようにしてもよい。この場合、携帯端末機を景品取得ゲーム装置1に固定できるような構成としてもよい。
1…景品取得ゲーム装置、2…筐体、2a…本体部、2b…ドア部、2S…ドアセンサ、3…透明パネル、4…ゲーム空間、5L,5R…トレイ、6…基台、7…景品、8…景品押出手段、8a…プッシャ、9…Z軸スライドレール、10…X軸スライドレール、11…スロープ部、12…落し穴部、13…ゲーム操作部、14…横移動操作ボタン、14S…横移動操作スイッチ、14P…横移動操作ボタンランプ、15…上昇操作ボタン、15S…上昇操作スイッチ、15P…上昇操作ボタンランプ、16…コイン投入口、16S…コイン投入スイッチ、17…景品払出口、17S…景品検出センサ、18…ゲームカウント表示部、19…X軸初期位置検知センサ、20…X軸限界位置検知センサ、21…Y軸初期位置検知センサ、22…Y軸限界位置検知センサ、23…Z軸上端検知センサ、24…Z軸下端検知センサ、25…X軸方向駆動モータ、26…Y軸方向駆動モータ、27…Z軸方向駆動モータ、28…装飾ランプ、29…クラッチブレーキ、30…制御回路、31…ゲームカウンタ、32…景品カウンタ、33…ゲームモード/設定モード切換スイッチ、35…第1回動板、35a…軸支穴、36…回転軸、37…連動部材、37a…連動部材回転軸、38,42…ネジ、39…ストッパ、40…第2回動板、40a…開口部、41…第1バネ、43…軸受カバー、44…止部材、45…カバー、46…第2バネ、47…第1傘歯車、48…第2傘歯車、70…画面、71…カーソル、72…サービスプレイ表示部。