JP2006212193A - 燻蒸処理室、燻蒸処理装置および燻蒸ガスの除去方法 - Google Patents

燻蒸処理室、燻蒸処理装置および燻蒸ガスの除去方法 Download PDF

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武 石黒
Kentaro Amano
健太郎 天野
Shuichi Numanaka
秀一 沼中
Mikio Takahashi
幹雄 高橋
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Abstract

【課題】内装材料表面を加熱することにより付着した燻蒸ガスを追い出すことを可能とする燻蒸処理室、燻蒸処理装置および燻蒸ガスの除去方法を提供する。
【解決手段】内装材の裏面に発熱体を組み込んだパネル材により壁面を形成し、内装意匠材の表面に発熱体を重合した透明のパネル材を配設することにより壁面として、空気導入部を備えた燻蒸処理室41と、燻蒸処理室に噴出部と吸引部とを介して隣接配置された循環シャフト44と、循環シャフト内に燻蒸ガスを供給する燻蒸ガス注入装置50とを備え、循環シャフトは、噴出部に送風機を設け、送風機の吸込側に発熱体を設けた混合用パネル48を配置し、燻蒸ガス注入装置から注入される燻蒸ガスを取り込み、送風機により噴出部と吸引部とを介して燻蒸処理室の空気を循環させ、燻蒸ガスの離脱時に発熱体により循環空気を昇温し壁面に吸着した燻蒸ガスを除去する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燻蒸処理室、燻蒸処理装置および燻蒸ガスの除去方法に関する。
ホルムアルデヒド等の化学物質を定期的に注入して室内の化学物質濃度を一時的に高めて燻蒸を行う施設においては、燻蒸した後、入室する際には、燻蒸に使用した化学物質を厚生労働省が示す室内の化学物質濃度指針値以下まで短時間に低減することで、安全を確保する。人の心理面や居住性も考慮した意匠性が求められる空間(部屋)も含まれる。
滅菌を目的として行われる燻蒸処理に用いられる燻蒸ガスは、気化させて室内に導入し、処理後は燻蒸ガスを速やかに排気しなければならない。通常は、そのまま屋外に排気する場合が多い。しかし、化学物質の排出規制の動向から、排気時にブロアーで室内に残留する燻蒸ガスを吸引して、除外装置で処理する燻蒸処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
その一例を図5に示す。図5では、バイオクリーンルーム1に適用した場合について説明する。
バイオクリーンルーム1は、清浄空気を供給する空気導入部2を天井に備えるとともに、排気口3を床に備えている。空気導入部2には、外気を導入し温度、湿度を調整する空調機4と温度、湿度を調整された空気の清浄度を高める高性能フィルタ5とを備えた給気路6が設けてある。また、排気口3には、バイオクリーンルーム1内の空気を排気するファン7を備えた排気路8が設けてある。給気路6と排気路8とは開閉弁9aを設けたバイパス路9を介して連絡している。給気路6はバイパス路9との接続部より上流側に開閉弁6aを設け、排気路8はバイパス路9との接続部より下流側に開閉弁9aを設けている。また、バイオクリーンルーム1には、燻蒸ガス発生装置10が連絡している。
このように構成された従来装置では、バイオクリーンルーム1の空調と清浄度を保つための通常運転時には、バイパス路9の開閉弁9aを閉じた状態で、外気を導入し給気路6にて所定の処理を施してバイオクリーンルーム1内に空調された清浄空気を空気導入部2から供給し、ファン7にてバイオクリーンルーム1内の空気を吸引し、外部へ排気している。勿論、バイパス路9の開閉弁9aの開度を調整し、バイオクリーンルーム1内の空気を循環することも可能である。
そして、バイオクリーンルーム1を燻蒸処理する場合には、給気路6および排気路8の開閉弁6a,8aを閉じるとともに、バイパス路9の開閉弁9aを開き、次いで、燻蒸ガス発生装置10から燻蒸ガスをバイオクリーンルーム1内に供給し、燻蒸ガスを排気路8、バイパス路9、給気路6およびバイオクリーンルーム1を介して所定時間循環する。例えば、殺菌を目的として燻蒸を行う施設においては、パラホルムを加熱蒸散させることでホルムアルデヒドを3000ppm程度まで濃度を高めて一定時間放置する。そして、燻蒸処理後は、燻蒸ガス発生装置10を停止し、バイパス路9の開閉弁9aを閉じるとともに給気路6および排気路8の開閉弁6a、8aを開いて外気を導入しながら燻蒸ガスを排気する。燻蒸が終了してから、通常の運用を行うまでに、強制的な排気や空気清浄機の運転を行うことでホルムアルデヒド濃度の低減を行う。この際、例えば、特許文献1に示すような燻蒸処理装置により処理をすることが行われる。
特許第2760909号公報
しかし、バイオクリーンルーム1では、内装材にホルムアルデヒドが凝縮し、吸着することで残留する室内のホルムアルデヒド濃度が低減するまでに約2日を要する場合が多い。例えば、燻蒸時と排気時の室内のホルムアルデヒド濃度および水分濃度を測定すると、燻蒸時(密閉空間)で室内ホルムアルデヒド濃度、水分濃度は減衰し、室内内装材全体に吸着することがわかる。また、入室者の健康面の配慮から、厚生労働省が示す室内化学物質濃度指針値を下回るようにしなければならず、通常は排気を行って2日程度は入室が禁止され、施設の運用効率が低くなってしまう。入室が許可される室内のホルムアルデヒドの濃度は、健康を損ねない厚生労働省が示す指針値0.08ppm以下(作業領域においては0.25ppm)であることが必要である。安全な濃度までホルムアルデヒドを低減するためには、多くの排気を継続して運転することが必要であり、ランニングコストが増える。また、排気を行っている間は、施設の使用ができないため、運用効率が低くなる。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、内装材料表面を加熱することにより付着した燻蒸ガスを追い出すことを可能とする燻蒸処理室、燻蒸処理装置および燻蒸ガスの除去方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、内装材の裏面に発熱体を組み込んだパネル材により壁面を形成して成る。
請求項2に係る発明は、内装意匠材の表面に発熱体を重合した透明のパネル材を配設することにより壁面を形成して成る。
請求項3に係る発明は、空気導入部を備えた燻蒸処理室と、燻蒸処理室に噴出部と吸引部とを介して隣接配置された循環シャフトと、循環シャフト内に燻蒸ガスを供給する燻蒸ガス注入装置とを備え、循環シャフトは、噴出部に送風機を設け、送風機の吸込側に発熱体を設けた混合用パネルを配置し、燻蒸ガス注入装置から注入される燻蒸ガスを取り込み、送風機により噴出部と吸引部とを介して燻蒸処理室の空気を循環させ、燻蒸ガスの離脱時に発熱体により循環空気を昇温する。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の燻蒸処理装置において、燻蒸処理室は、内装材の裏面に発熱体を組み込んだパネル材により壁面を形成して成る。
請求項5に係る発明は、請求項3に記載の燻蒸処理装置において、燻蒸処理室は、内装意匠材の表面に発熱体を重合した透明のパネル材を配設することにより壁面を形成して成る。
請求項6に係る発明は、請求項1に記載の燻蒸処理室における燻蒸ガスの除去方法において、燻蒸ガスの排気を行いながら、発熱体により壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する。
請求項7に係る発明は、請求項2に記載の燻蒸処理室における燻蒸ガスの除去方法において、燻蒸ガスの排気を行いながら、発熱体により壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する。
請求項8に係る発明は、請求項3に記載の燻蒸処理装置における燻蒸ガスの除去方法において、燻蒸ガスの排気を行いながら、発熱体により混合パネルの表面温度を35〜40℃に加熱し、送風機により噴出部と吸引部とを介して燻蒸処理室の空気を循環させ、壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する。
請求項9に係る発明は、請求項4に記載の燻蒸処理装置における燻蒸ガスの除去方法において、燻蒸ガスの排気を行いながら、発熱体により混合パネルの表面温度を35〜40℃に加熱し、送風機により噴出部と吸引部とを介して燻蒸処理室の空気を循環させ、発熱体により壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する。
請求項10に係る発明は、請求項5に記載の燻蒸処理装置における燻蒸ガスの除去方法において、燻蒸ガスの排気を行いながら、発熱体により混合パネルの表面温度を35〜40℃に加熱し、送風機により噴出部と吸引部とを介して燻蒸処理室の空気を循環させ、発熱体により壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する。
(1)吸着した化学物質を内装材表面から強制的に脱離させて、室内の燻蒸ガス濃度を短時間に低減させることで、施設の運転効率を向上させることができる。
(2)吸着した化学物質を完全に脱離させて室内の化学物質濃度を確実に低減させることで、入室する人の安全を確保できる。
(3)意匠性の選択範囲が広がる。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燻蒸処理室を示す(請求項1に対応)。
本実施形態に係る燻蒸処理室は、例えば、図5に示すバイオクリーンルーム1と同様に、清浄空気を供給する空気導入部2を天井に備えるとともに、排気口3を床に備えている。空気導入部2には、外気を導入し温度、湿度を調整する空調機4と温度、湿度を調整された空気の清浄度を高める高性能フィルタ5とを備えた給気路6が設けてある。また、排気口3には、バイオクリーンルーム1内の空気を排気するファン7を備えた排気路8が設けてある。給気路6と排気路8とは開閉弁9aを設けたバイパス路9を介して連絡している。給気路6はバイパス路9との接続部より上流側に開閉弁6aを設け、排気路8はバイパス路9との接続部より下流側に開閉弁9aを設けている。また、バイオクリーンルーム1には、燻蒸ガス発生装置10が連絡している。
本実施形態に係る燻蒸処理室では、バイオクリーンルーム1の壁面20を、図1に示すように、一対の鋼板21,22の間に面状発熱体または線状発熱体などの発熱体23と珪酸カルシウム板24とを組み込んだパネル材により形成している。この壁面20には、所定の内装材が取り付けられている。ここで、壁面20とは、バイオクリーンルーム1の床、壁、天井などの内壁面の全面もしくはその一部をいう。
次に、本実施形態の作用を説明する(請求項6に対応)。
本実施形態に係る燻蒸処理室は、例えば、バイオクリーンルーム1の空調と清浄度を保つための通常運転時には、バイパス路9の開閉弁9aを閉じた状態で、外気を導入し給気路6にて所定の処理を施してバイオクリーンルーム1内に空調された清浄空気を空気導入部2から供給し、ファン7にてバイオクリーンルーム1内の空気を吸引し、外部へ排気している。勿論、バイパス路9の開閉弁9aの開度を調整し、バイオクリーンルーム1内の空気を循環することも可能である。
そして、燻蒸処理室を燻蒸処理する場合には、給気路6および排気路8の開閉弁6a,8aを閉じるとともに、バイパス路9の開閉弁9aを開き、次いで、燻蒸ガス発生装置10から燻蒸ガスをバイオクリーンルーム1内に供給し、燻蒸ガスを排気路8、バイパス路9、給気路6およびバイオクリーンルーム1を介して所定時間循環する。例えば、殺菌を目的として燻蒸を行う施設においては、パラホルムを加熱蒸散させることでホルムアルデヒドを3000ppm程度まで濃度を高めて一定時間放置する。そして、燻蒸処理後は、燻蒸ガス発生装置10を停止し、バイパス路9の開閉弁9aを閉じるとともに給気路6および排気路8の開閉弁6a、8aを開いて外気を導入しながら燻蒸ガスを排気しながら、発熱体23に通電して壁面20の表面温度を35〜40℃に加熱し、壁面20が吸収した燻蒸ガスを強制的に離脱し排出する。この際、排気ガスを公知の燻蒸処理装置により処理をすることが行われる。
以上のように、本実施形態によれば、燻蒸のために、ホルムマリン等の化学物質を注入した後、排気を行いながら、壁面20の表面を35〜40℃まで加熱して、吸着した化学物質を強制的に離脱して脱離させて排出するので、燻蒸処理室内の燻蒸ガス濃度を短時間に低減させることが可能となる。
図2は、本発明の別の実施形態に係る燻蒸処理室を示す(請求項2に対応)。
本実施形態に係る燻蒸処理室は、図1に示す一実施形態と同様に、例えば図5に示すバイオクリーンルーム1に相当する。
本実施形態に係る燻蒸処理室では、バイオクリーンルーム1の壁面30を、図2に示すように、壁面30を取り付ける下地材31と、下地材31に取り付けられる内装意匠材32と、内装意匠材32に取り付けられる表面に発熱体を重合した透明のパネル材33とから成るパネル材により形成している。ここで、発熱体は、例えば、ガラスやアクリル樹脂板に金属膜を蒸着することによって構成されている。また、壁面30とは、バイオクリーンルーム1の床、壁、天井などの内壁面の全面もしくはその一部をいう。
次に、本実施形態に係る燻蒸処理室の作用を説明する(請求項7に対応)。
例えば、バイオクリーンルーム1として通常に使用する場合は、一実施形態と同様に作用する。
そして、燻蒸処理室を燻蒸処理する場合には、給気路6および排気路8の開閉弁6a,8aを閉じるとともに、バイパス路9の開閉弁9aを開き、次いで、燻蒸ガス発生装置10から燻蒸ガスをバイオクリーンルーム1内に供給し、燻蒸ガスを排気路8、バイパス路9、給気路6およびバイオクリーンルーム1を介して所定時間循環する。例えば、殺菌を目的として燻蒸を行う施設においては、パラホルムを加熱蒸散させることでホルムアルデヒドを3000ppm程度まで濃度を高めて一定時間放置する。そして、燻蒸処理後は、燻蒸ガス発生装置10を停止し、バイパス路9の開閉弁9aを閉じるとともに給気路6および排気路8の開閉弁6a、8aを開いて外気を導入しながら燻蒸ガスを排気しながら、透明のパネル材33の発熱体に通電して壁面30の表面温度を35〜40℃に加熱し、壁面30が吸収した燻蒸ガスを強制的に離脱し排出する。この際、排気ガスを公知の燻蒸処理装置により処理をすることが行われる。
以上のように、本実施形態によれば、燻蒸のために、ホルムマリン等の化学物質を注入した後、排気を行いながら、壁面30の表面を35〜40℃まで加熱して、透明のパネル材33に吸着した化学物質を強制的に離脱して脱離させて排出するので、燻蒸処理室内の燻蒸ガス濃度を短時間に低減させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、意匠性を高めるために、木質材料や壁紙等一般の内装仕上げ材を内装意匠材32として用い、その表面にガラス等の透明のパネル材33を被せることで、化学物質の内装意匠材32への放散を低減することが可能となる。そのため、燻蒸処理室の構成材料が任意に選定できる。
図3、図4は、本発明の一実施形態に係る燻蒸処理装置40を示す(請求項3,4,5に対応)。
本実施形態に係る燻蒸処理装置40は、天井に空気導入部42を備えた燻蒸室41と、燻蒸処理室41に噴出部45と吸引部46とを設けた壁面43を介して隣接配置された循環シャフト44と、循環シャフト44内に燻蒸ガスを供給する燻蒸ガス注入装置50と、循環シャフト44の下部に設けた排気口49と連絡する除外装置60とを備えている。
燻蒸室41は、床、壁、天井などの内壁面の全面もしくはその一部が図1に示す壁面20または図2に示す壁面30によって構成されている。また、空気導入部42には、例えば、図5に示すように、外気を取り込むとともにその温度、湿度を調整する空調機と、所定の清浄度にする高性能フィルタとが連絡している。また、燻蒸室41をバイオクリーンルームとして使用する場合には、例えば、図5に示すように、床に排気口を設け、排気ファンを介して排気する排気路を設けている。
循環シャフト44は、噴出部45に循環ファン47を設け、循環ファン47の吸込側に発熱体を設けた混合用パネル48を配置している。混合用パネル48は、複数のステンレス等の鋼板を階段状や螺旋状に組んで形成されたパネルと、このパネル表面に取り付けられ加熱時に表面温度が35〜40℃になる発熱体とで構成されている。
燻蒸ガス注入装置50は、マスフローコントローラ52および切替バルブ53を設けた燻蒸ガス管51を介して循環シャフト44内と連絡している。マスフローコントローラ52は、壁面43の吸引部46側に設けた燻蒸ガス濃度センサ49と連絡している。
除外装置60は、循環シャフト44の下部に設けた排気口49に連絡する排気管61を介して連絡している。排気管61には排気ファン62が設けてある。
次に、本実施形態の作用を説明する(請求項8,9,10に対応)。
例えば、燻蒸室41をバイオクリーンルーム1として通常に使用する場合は、図1の一実施形態と同様に作用する。
そして、燻蒸室41の燻蒸処理する場合には、給気路および排気路を閉じるとともに、除外装置60を閉じた状態で、燻蒸ガス注入装置50から燻蒸ガスを循環シャフト44内供給する。循環シャフト44では、循環ファン47により噴出部46と吸引部47とを介して燻蒸処理室41の空気を循環させ、燻蒸処理を行う。この際、混合用パネル34は、図4に示すように、燻蒸ガス注入装置50から導入された燻蒸ガスを循環ファン47に吸引される際に循環シャフト44内の空気と混合することができる攪拌装置として機能する。また、マスタフローコントローラ52は、燻蒸ガス濃度センサ4による到達濃度の予測制御により燻蒸ガス注入装置50の導入量を制御している。
燻蒸ガスの離脱時には、切替バルブ53により燻蒸ガス管51を閉じた後、給気路を開き、除外装置60を駆動し、排気ファン62により燻蒸ガスを排気する。この際、燻蒸室41の壁面20または30に設けた発熱体および循環シャフト44内の混合用パネル48に設けた発熱体に通電し、表面温度を35〜40℃に発熱する。これによって、循環シャフト44内および燻蒸室41内の雰囲気温度は高まるとともに混合用パネル48および燻蒸室41の壁面に吸着した化学物質が離脱する。また、循環ファン47により加温された空気が燻蒸室41内に送られ、燻蒸室41内の温度が上昇し、燻蒸室41壁面に吸着した化学物質が離脱する。このとき、燻蒸室41に供給する清浄空気を一時的に増やすことで、燻蒸室41の壁面から離脱した化学物質は早期に燻蒸室41の外部へ排出させることができる。また、燻蒸室41の壁面20または30の一部に発熱体を設ける場合も、その設置面積を増やすほど、燻蒸室41の化学物質濃度の低減効果は大きくなる。
この操作により、燻蒸室41内の化学物質の濃度を0.08ppm以下に低減することができる。
以上のように、本実施形態によれば、燻蒸のために、ホルムマリン等の化学物質を注入した後、排気を行いながら、燻蒸室41の壁面20または30の表面を35〜40℃まで加熱するとともに混合パネル47の表面を35〜40℃まで加熱することができるので、燻蒸室41および循環シャフト44内の壁面20または30および混合パネル47に吸着した化学物質を強制的に離脱して脱離させて排出することが可能となり、燻蒸処理室内の燻蒸ガス濃度を短時間に低減させることが可能となる。
なお、循環シャフト44の壁面も同様に、図1または図2に示す壁面20または30とすると、さらに短時間に吸着した化学物質を離脱することが可能となる。
また、燻蒸ガスとして、ホルムアルデヒドについて説明したが、例えば、過酢酸液やダルタールでも同様に対応できる。
本発明によれば、下記の分野において利用可能である。
・食品等を一時的に保管するために燻蒸する倉庫
・美術館、博物館において、燻蒸処理を行う収蔵庫
・ホルムアルデヒド等で定期的に燻蒸を行う病院、製薬製造・研究施設、動物舎等
・燻蒸により殺菌を行うバイオクリーンルーム
・脱臭・マスキング等を目的として化学物質を噴霧する居室(喫煙場所等)
・空気浄化機能を有する浄化剤の効率試験を行うチャンバー
・工業化製品全般のガス耐久性試験室
本発明の一実施形態に係る燻蒸処理室を構成する壁面の分解斜視図である。 本発明の別の実施形態に係る燻蒸処理室を構成する壁面の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る燻蒸処理装置を示す説明図である。 図3の燻蒸処理装置の作動状態を示す説明図である。 従来の燻蒸処理装置を示す説明図である。
符号の説明
1 バイオクリーンルーム
2 空気導入部
3 排気口
4 空調機
5 高性能フィルタ
6 給気路
6a,7a,8a 開閉弁
7 ファン
8 排気路
9 バイパス路
20,30 壁面
21,22 鋼板
23 発熱体
24 珪酸カルシウム板
31 下地材
32 内装意匠材
33 透明のパネル材
40 燻蒸処理装置
41 燻蒸室
42 空気導入部
43 壁面
44 循環シャフト
45 噴出部
46 吸引部
47 循環ファン
48 混合用パネル
49 排気口
50 燻蒸ガス注入装置
51 燻蒸ガス管
52 マスフローコントローラ
53 切替バルブ
60 除外装置
61 排気管
62 排気ファン

Claims (10)

  1. 内装材の裏面に発熱体を組み込んだパネル材により壁面を形成して成る
    ことを特徴とする燻蒸処理室。
  2. 内装意匠材の表面に発熱体を重合した透明のパネル材を配設することにより壁面を形成して成る
    ことを特徴とする燻蒸処理室。
  3. 空気導入部を備えた燻蒸処理室と、
    前記燻蒸処理室に噴出部と吸引部とを介して隣接配置された循環シャフトと、
    前記循環シャフト内に燻蒸ガスを供給する燻蒸ガス注入装置とを備え、
    前記循環シャフトは、前記噴出部に送風機を設け、前記送風機の吸込側に発熱体を設けた混合用パネルを配置し、前記燻蒸ガス注入装置から注入される燻蒸ガスを取り込み、前記送風機により前記噴出部と前記吸引部とを介して前記燻蒸処理室の空気を循環させ、前記燻蒸ガスの離脱時に前記発熱体により循環空気を昇温する
    ことを特徴とする燻蒸処理装置。
  4. 請求項3に記載の燻蒸処理装置において、
    前記燻蒸処理室は、内装材の裏面に発熱体を組み込んだパネル材により壁面を形成して成る
    ことを特徴とする燻蒸処理装置。
  5. 請求項3に記載の燻蒸処理装置において、
    前記燻蒸処理室は、内装意匠材の表面に発熱体を重合した透明のパネル材を配設することにより壁面を形成して成る
    ことを特徴とする燻蒸処理装置。
  6. 請求項1に記載の燻蒸処理室における燻蒸ガスの除去方法において、
    前記燻蒸ガスの排気を行いながら、前記発熱体により前記壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、前記壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する
    ことを特徴とする燻蒸ガスの除去方法。
  7. 請求項2に記載の燻蒸処理室における燻蒸ガスの除去方法において、
    前記燻蒸ガスの排気を行いながら、前記発熱体により前記壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、前記壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する
    ことを特徴とする燻蒸ガスの除去方法。
  8. 請求項3に記載の燻蒸処理装置における燻蒸ガスの除去方法において、
    前記燻蒸ガスの排気を行いながら、前記発熱体により前記混合パネルの表面温度を35〜40℃に加熱し、前記送風機により前記噴出部と前記吸引部とを介して前記燻蒸処理室の空気を循環させ、前記壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する
    ことを特徴とする燻蒸ガスの除去方法。
  9. 請求項4に記載の燻蒸処理装置における燻蒸ガスの除去方法において、
    前記燻蒸ガスの排気を行いながら、前記発熱体により前記混合パネルの表面温度を35〜40℃に加熱し、前記送風機により前記噴出部と前記吸引部とを介して前記燻蒸処理室の空気を循環させ、前記発熱体により前記壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、前記壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する
    ことを特徴とする燻蒸ガスの除去方法。
  10. 請求項5に記載の燻蒸処理装置における燻蒸ガスの除去方法において、
    前記燻蒸ガスの排気を行いながら、前記発熱体により前記混合パネルの表面温度を35〜40℃に加熱し、前記送風機により前記噴出部と前記吸引部とを介して前記燻蒸処理室の空気を循環させ、前記発熱体により前記壁面の表面温度を35〜40℃に加熱し、前記壁面が吸着した化学物質を強制的に離脱して排出する
    ことを特徴とする燻蒸ガスの除去方法。
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