JP2006210768A - 熱処理装置及び基板の製造方法 - Google Patents

熱処理装置及び基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反応管内の温度制御を正確に行うことのできる熱処理装置及び基板の製造方法を提供する。
【解決手段】反応炉40は、基板支持具30を収容する反応管42を有し、反応管42の周囲にはヒータ部46a〜46eを有するヒータ46が形成される。この反応炉40には反応管42の外壁近傍の温度を測定する第1の温度測定手段としての熱電対82が設けられている。この熱電対82は、各ヒータ部46a〜46eの垂直方向の位置に対応するように例えば5つ(第1熱電対82a〜第5熱電対82e)配置される。また更に、反応炉40には、この反応管42の外壁温度を測定する第2の温度測定手段としての放射温度計84が設けられている。この放射温度計84は、各ヒータ部46a〜46eの垂直方向の位置に対応するように例えば5つ(第1放射温度計84a〜第5放射温度計84e)配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウエハやガラス基板等を熱処理するための熱処理装置および半導体ウエハやガラス等の基板を製造するための基板の製造方法に関する。
従来、半導体ウエハやガラス基板等の熱処理には、縦型熱処理装置が広く用いられている。この熱処理装置における処理室の温度制御は、アウターチューブとヒータとの間に設けられた熱電対により加熱温度が計測され、この計測結果に基づいてヒータをフィードバック制御するものが公知となっている(例えば特許文献1)。
特開2003−249456号公報
しかしながら、処理室内を急冷する際は温度制御が正確に行われないといった問題があった。
この原因は、この急冷時において、ブロアを用いてプロセスチューブ外側に空気の流れを作ることにより処理室を冷却していたため、熱電対の温度検知部が空気の流れを受けて処理室内よりも早く冷却されてしまい、実際の処理室温度と熱電対の測定温度とに差異が生じていたためと考えられる。
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、反応管内の温度制御を正確に行うことのできる熱処理装置及び基板の製造方法を提供する。
本発明の第1の特徴とするところは、反応管と、基板を加熱するヒータと、反応管外部に設けられた第1の温度測定手段と、反応管外部に設けられた第2の温度測定手段と、反応管内で基板を処理する際は少なくとも第1の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行い、反応管を急激に強制冷却する際は少なくとも第2の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うように制御する制御手段とを有する熱処理装置にある。
本発明の第2の特徴とするところは、反応管内に基板を搬入する工程と、反応管内の温度を処理温度まで昇温させる工程と、反応管内で処理温度において基板を処理する工程と、反応管を急激に強制冷却する工程を含み、反応管内の温度を処理温度から処理温度よりも低い温度まで降温させる工程と、処理後の基板を処理室より搬出する工程とを有し、前記基板処理工程においては少なくとも第1の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行い、前記降温工程における強制冷却工程では少なくとも第2の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行う基板の製造方法にある。
好適には、前記第1の温度測定手段は熱電対であり、前記第2の温度測定手段は放射温度計である。
また、好適には、前記反応管に対して冷却用の気体(空気、窒素等)を供給する手段と、その気体を前記反応管全体に流通させる流路と、その流通させた気体を排出する手段とを有し、前記第1の温度測定手段、前記第2の温度測定手段は気体の流路に配置される。
また、好適には、前記反応管は、SiC製の一重管からなる。
反応管を急激に強制冷却する際は、少なくとも第2の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うことにより、冷却用の気体の影響を受けずに反応管内の温度制御を正確に行うことができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の実施形態に係る熱処理装置10の一例を示す。この熱処理装置10は、バッチ式縦型熱処理装置であり、主要部が配置される筐体12を有する。この筐体12の正面側には、ポッドステージ14が接続されており、このポッドステージ14にポッド16が搬送される。ポッド16には、例えば25枚の基板が収納され、図示しない蓋が閉じられた状態でポッドステージ14にセットされる。
筐体12内の正面側であって、ポッドステージ14に対向する位置には、ポッド搬送装置18が配置されている。また、このポッド搬送装置18の近傍には、ポッド棚20、ポッドオープナ22及び基板枚数検知器24が配置されている。ポッド棚20はポッドオープナ22の上方に配置され、基板枚数検知器24はポッドオープナ22に隣接して配置される。ポッド搬送装置18は、ポッドステージ14とポッド棚20とポッドオープナ22との間でポッド16を搬送する。ポッドオープナ22は、ポッド16の蓋を開けるものであり、この蓋が開けられたポッド16内の基板枚数が基板枚数検知器24により検知される。
さらに、筐体12内には、基板移載機26、ノッチアライナ28及び基板支持具(ボート)30が配置されている。基板移載機26は例えば5枚の基板を取り出すことができるアーム(ツイーザ)32を有し、このアーム32を動かすことにより、ポッドオープナ22の位置に置かれたポッド、ノッチアライナ28及び基板支持具30間で基板を搬送する。ノッチアライナ28は、基板に形成されたノッチまたはオリフラを検出して基板のノッチまたはオリフラを一定の位置に揃えるものである。
さらに、筐体12内の背面側上部には反応炉40が配置されている。この反応炉40内に、複数枚の基板を装填した基板支持具30が搬入され熱処理が行われる。
図2に反応炉40の一例を示す。この反応炉40は、炭化珪素(SiC)製の一重管からなる反応管42を有する。この反応管42は、上端部が閉塞され下端部が開放された円筒形状をしており、開放された下端部はフランジ状に形成されている。この反応管42の下方には反応管42を支持するよう石英製のアダプタ44が配置される。このアダプタ44は上端部と下端部が開放された円筒形状をしており、開放された上端部と下端部はフランジ状に形成されている。アダプタ44の上端部フランジの上面に反応管42の下端部フランジの下面が当接している。また、アダプタ44を除いた反応管42の周囲には、ヒータ46が配置されている。
反応炉40の下部は、基板支持具30を挿入するために開放され、この開放部分(炉口部)は炉口シールキャップ48がOリングを挟んでアダプタ44の下端部フランジの下面に当接することにより密閉されるようにしてある。炉口シールキャップ48は基板支持具30を支持し、基板支持具30と共に昇降可能に設けられている。炉口シールキャップ48の基板支持具30との間には、石英製の第1のキャップ52と、この第1のキャップ52の上部に配置された炭化珪素(SiC)製の第2のキャップ50とが設けられている。基板支持具30は、多数枚の基板54を略水平状態で隙間をもって多数段に支持し、反応管42内に装填される。
1200℃以上の高温での処理を可能とするため、反応管42は炭化珪素(SiC)製としてある。このSiC製の反応管42を炉口部まで延ばし、この炉口部をOリングを介して炉口シールキャップ48でシールする構造とすると、SiC製の反応管42を介して伝達された熱によりシール部まで高温となり、シール材料であるOリングを溶かしてしまうおそれがある。Oリングを溶かさないようSiC製の反応管42のシール部を冷却すると、SiC製の反応管42が温度差による熱膨張差により破損してしまう。そこで、ヒータ46による加熱領域をSiC製の反応管42で構成し、ヒータ46による加熱領域から外れた部分を石英製のアダプタ44で構成することで、SiC製の反応管42からの熱の伝達を和らげ、Oリングを溶かすことなく、また反応管42を破損することなく炉口部をシールすることが可能となる。また、SiC製の反応管42と石英製のアダプタ44とのシールは、双方の面精度を良くすれば、SiC製の反応管42はヒータ46の加熱領域に配置されているため温度差が発生せず、等方的に熱膨張する。よって、SiC製の反応管42下端部のフランジ部分は平面を保つことができ、アダプタ44との間に隙間ができないので、SiC製の反応管42を石英製のアダプタ44に載せるだけでシール性を確保することができる。
アダプタ44には、アダプタ44と一体にガス供給口56とガス排気口58とが設けられている。ガス供給口56にはガス導入管60が、ガス排気口58には排気管62がそれぞれ接続されている。アダプタ44の側壁部(肉厚部)には、ガス供給口56と連通し、垂直方向に向かうガス導入経路64が設けられ、その上部にはノズル取付孔が上方に開口するように設けられている。このノズル取付孔にはノズル66が挿入され固定されている。すなわち、アダプタ44の上面にノズル66が接続されることとなる。この構成により、ノズル接続部は熱で変形しにくく、また破損しにくい。また、ノズル66とアダプタ44の組立て、解体が容易になるというメリットもある。ガス導入管60からガス供給口56に導入された処理ガスは、アダプタ44の側壁部に設けられたガス導入経路64、ノズル66を介して反応管42内に供給される。なお、ノズル66は、反応管42の内壁に沿って基板配列領域の上方(基板支持具30の上方)まで延びるように構成される。
また、図2に示すように、反応炉40の上部および側部には断熱カバー68が設けられ、この上部断熱カバー68及び側部断熱カバー68の内側に設けられたヒータ46と反応管42との間には冷却用の気体(空気、窒素等)である冷却エア70を流通させるための冷却エア通路72が、反応管42を全体的に包囲するように形成されている。ヒータ46の下端部付近には冷却エア70を冷却エア通路72に供給する給気管74が配置されており、給気管74に供給された冷却エア70は冷却エア通路72の全周に拡散するようになっている。また、上部断熱カバー68の中央部には冷却エア70を冷却エア通路72から排出する排気口76が形成されており、排気口76には排気路78が接続され、排気路78にはブロア80が設けられている。給気管74から供給された冷却エア70は、冷却エア通路72、排気口76、排気路78を介してブロア80により排気される。
上述したヒータ46は、例えば5つのヒータ部(反応炉40の上部から順に、第1ヒータ部46a、第2ヒータ部46b、第3ヒータ部46c、第4ヒータ部46d及び第5ヒータ部46e)を有し、各々に対する温度の設定および調節が可能となっている。各ヒータ部46a〜46eは、例えば、1つの連続したヒータ46の巻線から、複数のタップを引き出すことにより、あるいは、それぞれ独立した巻線を有する5つのヒータを設けることにより実現される。これらの各ヒータ部46a〜46eは、後述する制御装置によって互いに連携および独立してシーケンス制御されるように構成されている。なお、上述した側部断熱カバー68は、各ヒータ部46a〜46eに対応するように5つ(反応炉40の上部から順に第1断熱カバー部68a、第2断熱カバー部68b、第3断熱カバー部68c、第4断熱カバー部68d、第5断熱カバー部68e)に分割されている。
また、反応炉40の冷却エア通路72には、この反応管42の外壁近傍の雰囲気温度を測定する第1の温度測定手段としての熱電対82が設けられている。この熱電対82は、各ヒータ部46a〜46eの垂直方向の位置に対応するように例えば5つ(反応炉40の上部から順に、第1熱電対82a、第2熱電対82b、第3熱電対82c、第4熱電対82d及び第5熱電対82e)配置される。各熱電対82a〜82eは、ヒータ46および側部断熱カバー68の外部からこれらを貫通するように反応炉40内部に向かって差し込まれ、その各先端部(温度検知部である各熱接点)は反応管42の外壁近傍に配置されている。
また更に、反応炉40の冷却エア通路72には、反応管42の外壁の温度を測定する第2の温度測定手段としての放射温度計84が設けられている。この放射温度計84は、各ヒータ部46a〜46eの垂直方向の位置に対応するように例えば5つ(反応炉40の上部から順に、第1放射温度計84a、第2放射温度計84b、第3放射温度計84c、第4放射温度計84d、第5放射温度計84e)配置される。各放射温度計84a〜84eは、ヒータ46および側部断熱カバー68の外部からこれらを貫通するように反応炉40内部に向かって差し込まれ、その各先端部(各温度検知部)は反応管42の外壁近傍に配置されている。
制御装置86には、上述した各ヒータ部46a〜46e,各熱電対82a〜82e及び各放射温度計84a〜84eがそれぞれ接続されており、各熱電対82a〜82e及び各放射温度計84a〜84eは測定結果を制御装置86にそれぞれ送信するようになっている。制御装置86は、各熱電対82a〜82e及び各放射温度計84a〜84eの少なくとも一方により検出された温度によって各ヒータ部46a〜46eをフィードバック制御するようになっている。すなわち、制御装置86は、各ヒータ部46a〜46eの目標温度と各熱電対82a〜82e及び各放射温度計84a〜84eの少なくとも一方により検出された温度との誤差を求めて、誤差がある場合には誤差を解消させるフィードバック制御を実行するようになっている。
次に、上述したように構成された熱処理装置10の作用について説明する。
まず、ポッドステージ14に複数枚の基板を収容したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置18によりポッド16をポッドステージ14からポッド棚20へ搬送し、このポッド棚20にストックする。次に、ポッド搬送装置18により、このポッド棚20にストックされたポッド16をポッドオープナ22に搬送してセットし、このポッドオープナ22によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器24によりポッド16に収容されている基板の枚数を検知する。
次に、基板移載機26により、ポッドオープナ22の位置にあるポッド16から基板を取り出し、ノッチアライナ28に移載する。このノッチアライナ28においては、基板を回転させながら、ノッチを検出し、検出した情報に基づいて複数枚の基板のノッチを同じ位置に整列させる。次に、基板移載機26により、ノッチアライナ28から基板を取り出し、支持具30に移載する。
このようにして、1バッチ分の基板を基板支持具30に移載すると、例えば600℃程度の温度に設定された反応炉40内に複数枚の基板を充填した基板支持具30を装入し(基板搬入工程)、炉口シールキャップ48により反応炉40内を密閉する。次に、炉内温度を熱処理温度まで昇温させて(昇温工程)、ガス導入管60からガス導入口56、アダプタ44側壁部に設けられたガス導入経路64、及びノズル66を介して反応管42内に処理ガスを導入する。処理ガスには、窒素、アルゴン、水素、酸素、塩化水素(HCl)、ジクロロエチレン(C2H2Cl2、略称DCE)等が含まれる。基板を熱処理する際、基板は例えば1350℃程度以上の温度に加熱される(基板処理工程)。なお、この間、各熱電対82a〜82e及び各放射温度計84a〜84eの少なくとも一方により検出された温度に基づいて反応管42内の温度をモニタしながら、予め設定された昇温シーケンス、熱処理シーケンスに従って各ヒータ部46a〜46eの制御を行い熱処理する。
基板の熱処理が終了すると、例えば炉内温度を600℃程度の温度に降温する(降温工程)。この降温工程において、炉内温度を急激に冷却する際は、給気管74より冷却エア70を冷却エア通路72に供給し、排気口76から排気路78を介しブロア80により排気する。即ち、反応管42の外壁付近に冷却エア70の流れを作り、反応管42を急速に冷却する(強制冷却工程)。その後、熱処理後の基板を支持した基板支持具30を反応炉40から搬出する(搬出工程)。基板支持具30に支持された全ての基板が冷えるまで、基板支持具30を所定位置で待機させる。この降温工程の際も、各熱電対82a〜82e及び各放射温度計84a〜84eの少なくとも一方により検出された温度に基づいて反応管42内の温度をモニタしながら、予め設定された降温シーケンスに従って各ヒータ部46a〜46eの制御を行い降温する。なお、昇温シーケンス、熱処理シーケンス及び降温シーケンスの制御は制御装置86により行う。
次に、待機させた基板支持具30の基板が所定温度まで冷却されると、基板移載機26により、基板支持具30から基板を取り出し、ポッドオープナ22にセットされている空のポッド16に搬送して収容する。次に、ポッド搬送装置18により、基板が収容されたポッド16をポッド棚20、またはポッドステージ14に搬送して完了する。
次に、上述した温度制御のパターンについて図3に基づいて詳細に説明する。
図3(a)は、温度シーケンスの一例を示し、図3(b)は図3(a)の各シーケンスに用いる温度測定手段の一例、図3(c)は図3(a)の各シーケンスに対応する各工程を示す。
まず、基板支持具30に複数枚の基板を略水平状態で隙間をもって複数段に装填する(ウエハチャージ工程)。次に、熱電対82により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ600℃の温度に設定された反応管42内に、基板支持具30を装入(ボートロード工程)し、その後、熱電対82により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ炉内温度を1000℃程度の温度まで昇温させる(第1昇温工程)。炉内温度が1000℃程度の温度に到達したところで、昇温レートを変えて熱電対82により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ炉内温度を1350℃程度の温度まで昇温させる(第2昇温工程)。このとき、第2昇温工程より第1昇温工程の昇温レートを大きくしている。炉内温度が1350℃程度の温度に達したら熱電対82により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ炉内温度を1350℃程度の温度に維持した状態で反応炉内に処理ガスを導入して基板を熱処理する(アニール工程)。熱処理終了後、熱電対82により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ炉内温度を1000℃程度の温度まで降温させる(第1降温工程)。
次に、炉内温度が1000℃程度の温度に到達したところで、降温レートを変えて放射温度計84により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ炉内温度を600℃程度の温度まで降温させる(第2降温工程)。このとき、第1降温工程より第2降温工程(強制冷却工程)の降温レートを大きくしている。即ち、この第2降温工程(強制冷却工程)においては、短時間で炉内温度を降温させるため、反応管42外部に冷却エアの流れを作り、反応管を強制的に急速に冷却している。その後、炉内温度が600℃程度の温度に達したら、熱電対82により検出された温度に基づいてヒータ46を制御しつつ炉内温度を600℃程度の温度に維持した状態で、基板支持具30を反応炉40から搬出(ボートアンロード)し、基板支持具30から基板を取り出す(ウエハディスチャージ)。
図3(b)に示すように、上述したウエハチャージ工程、ボートロード工程、炉内昇温工程(第1昇温工程、第2昇温工程)、アニール工程、第1降温工程、ボートアンロード工程、ウエハディスチャージ工程における炉内温度の制御は、例えば熱電対により検出された温度に基づいて行っており、一方、第2降温工程(強制冷却工程)における炉内温度の制御は、放射温度計により検出された温度に基づいて行っている。
このように、第2降温工程(強制冷却工程)における炉内温度の測定に放射温度計を用いることにより、冷却ガスの影響を受けることなく炉内温度を測定することができる。即ち、第2降温工程(強制冷却工程)における炉内温度の測定に熱電対を用いた場合、炉内を流れる冷却エアにより熱電対が早く冷却され、実際の炉内温度と熱電対の測定温度とに差異が生じる。そこで、放射温度計を用いて、反応管からの熱放射をとらえて反応管の温度を検出することにより、この冷却エアの影響を受けることなく反応管内の温度をより正確に測定することができる。
従って、降温工程における強制冷却工程では放射温度計により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うことにより、反応管の温度を適正に測定し、より正確な温度制御を実現することができる。
なお、第2降温工程(強制冷却工程)以外の工程においても、放射温度計により検出された温度に基づいて温度制御を行ってもよい。
ところで、本実施例においては、反応管内の温度制御に2種類の温度測定手段(熱電対、放射温度計)を用いているが、この熱電対と放射温度計の特性の相違点ついて説明する。
まず、熱電対及び放射温度計の追従性(応答性)について図4に基づいて説明する。
図4は、昇温時における炉内の測定温度を示し、図4(a)は熱電対及び放射温度計の応答性を表すグラフであり、図4(b)は図4(a)の一部を拡大したグラフである。
制御熱電対によりヒータの温度制御を行い、600℃から1000℃まで昇温レート30℃/minの条件で昇温試験を行った。放射温度計は、炉内の測定対象物近傍に配置し、この測定対象物の熱放射より温度を測定し、接触熱電対は、この測定対象物に温度検知部を直接接触させて温度を測定した。また、この測定対象物近傍の雰囲気温度をB型熱電対及びR型熱電対で測定した。なお、接触熱電対は炉内を直接熱電対で測定したものである。
図4(b)に示すように、放射温度計の測定結果は、温度検知部を測定対象物に直接接触させた接触熱電対の測定結果と同様の追従性(応答性)が確認できた。即ち、放射温度計は測定対象物に対し非接触での温度測定であるが、温度変化における追従性(応答性)が良いため、熱電対(R型熱電対、B型熱電対)では追従できないオーバーシュートを検出することができた。このことから、炉内の温度制御に放射温度計により検出された温度を用いることにより、熱電対と比較してより応答性の良い温度制御を実現することができる。なお、この図4(a)および図4(b)のグラフにおける温度誤差は、ソフト的に取り去ることができるので、昇温終了時の炉内のオーバーシュートと放射温度計により検出された温度曲線とが同じ挙動を示すことにより、放射温度計が応答性良く炉内温度を測定できることを示す。
次に、放射温度計及び熱電対の温度測定誤差について説明する。
本実施例における熱処理装置では、高温処理、特に1200℃以上になると反応管に石英を使用することができずSiCを使用するため、放射温度計の測定対象物はSiCとなる。SiCの放射率は約0.80〜0.85とされており、放射温度計ではこの放射率の変化が温度測定誤差となる。
放射温度計の温度測定誤差に関する一般式は、次式1で示される。
(測定波長[μm]×測定温度の2乗[K]/係数)×放射率変動率[%] ・・・(1)
例えば1300℃の温度測定時において、放射温度計による温度測定誤差を算出する。
本実施例での各条件は、
測定波長 :0.995[μm]
測定温度 :1573.15[K] (1300+273.15)
係数 :14388
放射率変動率:3[%] (放射率0.825に対し0.25の変化)
とする。
この各条件を1式に代入すると、
(0.995×1573.15/14338)×0.03
となり、放射温度計の温度測定誤差は約5.1℃となる。
一方、熱電対(R型)での温度誤差は一般に、±1.5℃または、±0.25%である。上述と同様に、例えば1300℃の温度測定時において、熱電対による温度測定誤差を算出すると、温度測定誤差は約3.3℃となる。
これにより、高温時(特に1200℃以上)における温度測定において、熱電対は放射温度計よりも温度測定誤差が小さく、より正確に測定できることになる。従って、高温処理時である熱処理工程(基板処理工程)においては、熱電対により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うことで、より正確な温度制御を行うことができる。
また、熱電対と放射温度計との特性における他の相違点としては、寿命の違いが挙げられる。熱電対は、高温状態で長時間使用すると温度ドリフトが生じるため、一定期間で交換しなければならない。一方、放射温度計においては、温度ドリフト等の問題が無く長寿命である。また、放射温度計の温度補正方法においては、測定対象物(反応管等)の反射率等の数値を温度調節器に入力するのみでよいので容易に設定することができる。
以上のことから、少なくとも高温処理時である熱処理工程(基板処理工程)においては、第1の温度測定手段としての熱電対により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行い、降温工程における強制冷却工程では、第2の温度測定手段としての放射温度計により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うことにより、応答性が良く且つ正確な温度制御が可能となる。
なお、上記実施形態の説明にあっては、熱処理装置として、複数の基板を熱処理するバッチ式のものを用いたが、これに限定するものではなく、枚葉式のものであってもよい。
本発明は、SOI(Silicon On Insulator)ウエハの一種であるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)ウエハの製造工程の一工程に適用することができる。
即ち、SIMOXにおいては、まずイオン注入装置等により単結晶シリコンウエハ内へ酸素イオンをイオン注入する。その後、酸素イオンが注入されたウエハを上記実施形態の熱処理装置を用いて、例えばAr、O2雰囲気のもと、1300℃〜1400℃、例えば1350℃以上の高温でアニールする。これらの処理により、ウエハ内部にSiO2層が形成された(SiO2層が埋め込まれた)SIMOXウエハが作成される。
また、SIMOXウエハの他、水素アニールウエハの製造工程の一工程に本発明を適用することも可能である。
以上のような基板の製造工程の一工程として行う高温アニール処理を行う場合であっても、本発明を用いることにより、応答性が良く且つ正確な温度制御が可能となる。
また本発明は、半導体装置の製造工程に適用することも可能である。
特に、比較的高い温度で行う熱処理工程、例えば、ウエット酸化、ドライ酸化、水素燃焼酸化(パイロジェニック酸化)、HCl酸化等の酸化工程や、硼素(B)、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)等の不純物(ドーパント)を半導体薄膜に拡散する熱拡散工程等に適用するのが好ましい。
このような半導体デバイスの製造工程の一工程としての熱処理工程を行う場合においても、本発明を用いることにより、応答性が良く且つ正確な温度制御が可能となる。
本発明の実施形態に係る熱処理装置を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る反応炉を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る温度制御パターンを示し、図3(a)は温度シーケンスの一例、図3(b)は図3(a)の各シーケンスに用いた温度測定手段の一例、図3(c)は図3(a)の各シーケンスに対応する各工程を示す。 昇温時における炉内の測定温度を示し、図4(a)は熱電対及び放射温度計の応答性を表すグラフであり、図4(b)は図4(a)の一部を拡大したグラフである。
符号の説明
10 熱処理装置
40 反応炉
42 反応管
46 ヒータ
70 冷却エア
72 冷却エア通路
74 給気管
76 排気口
78 排気路
80 ブロア
82 熱電対
84 放射温度計
86 制御装置

Claims (2)

  1. 反応管と、
    基板を加熱するヒータと、
    反応管外部に設けられた第1の温度測定手段と、
    反応管外部に設けられた第2の温度測定手段と、
    反応管内で基板を処理する際は少なくとも第1の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行い、反応管を急激に強制冷却する際は少なくとも第2の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする熱処理装置。
  2. 反応管内に基板を搬入する工程と、
    反応管内の温度を処理温度まで昇温させる工程と、
    反応管内で処理温度において基板を処理する工程と、
    反応管を急激に強制冷却する工程を含み、反応管内の温度を処理温度から処理温度よりも低い温度まで降温させる工程と、
    処理後の基板を処理室より搬出する工程とを有し、
    前記基板処理工程においては少なくとも第1の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行い、前記降温工程における強制冷却工程では少なくとも第2の温度測定手段により検出された温度に基づいて反応管内の温度制御を行うことを特徴とする基板の製造方法。
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