JP2006210472A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 窒化ガリウム系化合物半導体層を用いた半導体装置において、半導体装置の動作時に、歪による結晶欠陥によってリーク電流が発生することを防止する。
【解決手段】 窒化ガリウム系化合物半導体層よりなるチャネル層12とゲート電極17との間にゲート絶縁膜13を備えた半導体装置であって、ゲート絶縁膜13は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化ガリウム系化合物半導体層を用いた半導体装置に関し、特に、電界効果型トランジスタ、具体的には、MISFET及びMIS−HFET等、並びに半導体レーザ、具体的には、青色半導体レーザ、及び紫外半導体レーザ等に関する。
高周波電子デバイスの用途である電界効果型トランジスタの材料としては、砒化ガリウム(GaAs)が主流であるが、最近では、より高い耐圧性、及びより優れた飽和電子速度をもち、更には、耐放射線性にも優れ、且つヘテロ構造の作製が容易な、窒化ガリウム(GaN)系の材料が注目されている。
開発当初は、GaN結晶と格子整合する基板が少なかったので、高品質なGaN結晶が得られないという課題があったが、近年では、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal−Organic Chemical Vapor Deposition)、及び分子線エピタキシャル法(MBE:Molecular−Beam Epitaxy)による結晶成長技術の進歩により、実際の電子デバイスとして使用が可能である程の高品質なGaN結晶の形成が可能となった。
このため、近年では、高耐圧性、高出力性、及び高温動作性の電子デバイスの用途である電界効果型トランジスタの材料として、GaN系の材料が用いられている。GaN系の材料を用いた電界効果型トランジスタの具体例として、例えば、MISFET(金属−絶縁体−半導体 電界効果型トランジスタ)及びMIS−HFET(ヘテロ接合 金属−絶縁体−半導体 電界効果型トランジスタ)等が挙げられる。
これらの電界効果型トランジスタにおけるゲート絶縁膜として、半絶縁性の材料であるAlGaNよりなるゲート絶縁膜を備えた電界効果型トランジスタ(例えば、特許文献1参照)、及びダイアモンドよりなるゲート絶縁膜を備えた電界効果型トランジスタ(例えば、特許文献2参照)が挙げられる。
AlGaN及びダイアモンドは高抵抗性の材料であり、電界効果型トランジスタにおけるゲート絶縁膜の材料として、AlGaN及びダイアモンドを用いることにより、高耐圧性の電界効果型トランジスタを実現することができる。
また、GaN系の材料は、バンドギャップが大きい。このため、近年では、半導体レーザの材料として、GaN系の材料が用いられている。このように、GaN系の材料を用いた半導体レーザ(以下、窒化ガリウム系化合物半導体レーザと記す)は、バンドギャップが大きい材料よりなるので、例えば、次世代型のDVDにおける光源として注目されている。
以下に、窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造について、図8を参照しながら説明する。
図8は、従来の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を示す断面図である。
図8に示すように、サファイアよりなる基板60の上には、バッファ層を兼ね備え且つn−GaNよりなる第1のコンタクト層61、n−AlGaNよりなる第1のクラッド層62、GaNよりなる第1のガイド層63、InGaNよりなる活性層64、GaNよりなる第2のガイド層65、p−AlGaNよりなる第2のクラッド層66、及びp−GaNよりなる第2のコンタクト層67が下から順に積層されている。
第2のクラッド層66及び第2のコンタクト層67には、断面凸状のリッジ部が形成されている。第2のクラッド層66の上には、リッジ部における電流注入領域(p電極69の形成領域)以外の領域を被覆するようにして、SiO2 よりなる電流狭窄層68が形成されている。
第2のコンタクト層67における電流狭窄層68が存在していない領域、すなわち、電流注入領域にはp電極69が形成されており、第1のコンタクト層61の上にはn電極70が形成されている。
このように、従来の半導体レーザでは、電流流入領域以外の領域がSiO2 膜よりなる電流狭窄層68によって被覆されることにより、電流狭窄構造が形成されている。
特開平11―261052号公報 特開平11―163334号公報
しかしながら、従来の電界効果型トランジスタ及び半導体レーザでは、以下に示す問題がある。
まず、従来の電界効果型トランジスタにおける問題について以下に示す。
電界効果型トランジスタにおけるゲート絶縁膜として、半絶縁性の材料であるAlGaN結晶を用いた場合、AlGaN結晶とGaN結晶とは格子定数の違いが大きい。このため、AlGaNよりなるゲート絶縁膜と該ゲート絶縁膜の形成領域直下におけるGaNよりなるチャネル層との間に歪が発生する。これにより、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に歪による結晶欠陥が発生するため、電界効果型トランジスタの動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生するので、電界効果型トランジスタの信頼性が低下する。
また、AlGaN結晶とGaN結晶とは熱膨張係数の違いが大きい。このため、電界効果型トランジスタの高温動作を行った場合、電界効果型トランジスタの動作時に生じる熱に伴って、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に発生する歪による結晶欠陥は増大する。このため、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に歪による結晶欠陥を発生させることなく、電界効果型トランジスタの高温動作を行うことができない。このように、本来、高温での動作が期待されるべき電界効果型トランジスタにおいて、高温動作が可能な電界効果型トランジスタを実現することができない。
また、電界効果型トランジスタにおけるゲート絶縁膜としてダイアモンド結晶を用いた場合、ダイアモンド結晶とGaN結晶とは格子定数の違いが大きい。このため、前述したように、ダイアモンドよりなるゲート絶縁膜とGaNよりなるチャネル層との間に、歪による結晶欠陥が発生するので、該結晶欠陥によるリーク電流が発生する。また、電界効果型トランジスタの動作時に生じる熱に伴って、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に発生する歪による結晶欠陥は増大する。このため、前述したように、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に歪による結晶欠陥を発生させることなく、電界効果型トランジスタの高温動作を行うことができない。
また、ダイアモンド結晶とGaN結晶とは、格子定数だけでなく結晶構造も異なる。このため、ダイアモンドよりなるゲート絶縁膜とGaNよりなるチャネル層との間に、転移による結晶欠陥が発生する。
以上のように、従来の電界効果型トランジスタでは、ゲート絶縁膜と該ゲート絶縁膜の形成領域直下におけるチャネル層との間に、歪による結晶欠陥が発生するので、電界効果型トランジスタの信頼性が低下するだけでなく、高温動作が可能な電界効果型トランジスタを実現することができない。
次に、従来の窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおける問題について以下に示す。
図8に示すように、窒化ガリウム系化合物半導体レーザにおける電流狭窄層68としてSiO2 結晶を用いた場合、SiO2 結晶とGaN結晶とは熱膨張係数の違いが大きい。このため、窒化ガリウム系化合物半導体レーザの動作時に、電流狭窄層68の形成領域直下におけるリッジ部に対して、過剰なストレスが加わる。これにより、歪みによる結晶欠陥が発生するので、前述したように、窒化ガリウム系化合物半導体レーザの動作時に、電流狭窄層68とリッジ部との間に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生する。また、窒化ガリウム系化合物半導体レーザの動作時に生じる熱に伴って、電流狭窄層68とリッジ部との間に発生する歪による結晶欠陥は増大する。このため、電流狭窄層68とリッジ部との間に歪による結晶欠陥を発生させることなく、窒化ガリウム系化合物半導体レーザの高温動作を行うことができない。
以上のように、従来の半導体装置では、絶縁領域を構成する材料(例えば、AlGaN、ダイアモンド及びSiO2 )が有する格子定数と、該絶縁領域の形成領域直下における半導体層を構成する材料(窒化ガリウム系化合物半導体)が有する格子定数との間に大きな差があると共に、該絶縁領域を構成する材料が有する熱膨張係数と該半導体層を構成する材料が有する熱膨張係数との間に大きな差がある。
このため、従来の半導体装置では、歪みによる結晶欠陥が発生するため、半導体装置の動作時に、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との間に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生するので、半導体装置の信頼性及び特性の低下が引き起こされる。
前記に鑑み、本発明の目的は、半導体装置における絶縁領域の材料として、良好な高抵抗性の材料を提供すると共に、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との格子整合を図ることにより、半導体装置の動作時に、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との間に、結晶歪によるリーク電流が発生することを防止することである。
前記の課題を解決するために、本発明に係る半導体装置は、絶縁領域を備えた半導体装置であって、絶縁領域は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によると、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を形成することができるので、半導体装置の動作時に、リーク電流が発生することを防止することができる。
本発明に係る半導体装置において、絶縁領域は、マグネシウムが更に添加された窒化ガリウムよりなることが好ましい。
このようにすると、絶縁領域において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。これにより、絶縁領域の更なる高抵抗化を図ることができるので、半導体装置の動作時に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができる。
本発明に係る半導体装置は、窒化ガリウム系化合物半導体層よりなるチャネル層とゲート電極との間にゲート絶縁膜を備えた半導体装置であって、ゲート絶縁膜は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によると、チャネル層とゲート電極との間に良好な高抵抗性の材料よりなるゲート絶縁膜を形成すると共に、ゲート絶縁膜とチャネル層との格子整合を図ることができる。
このため、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る半導体装置によると、高耐圧性の材料よりなるゲート絶縁膜を備えた半導体装置を実現することができるため、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
更には、本発明に係る半導体装置によると、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に、結晶欠陥によるリーク電流を発生させることなく、高温動作が可能な半導体装置を提供することができる。
このように、本発明に係る半導体装置では、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に、結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止すると共に、高出力動作及び高温動作が可能な半導体装置を提供することができるので、半導体装置の信頼性及び特性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、ゲート絶縁膜は、マグネシウムが更に添加された窒化ガリウムよりなることが好ましい。
このようにすると、ゲート絶縁膜において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。
これにより、ゲート絶縁膜の更なる高抵抗化を図ることができるため、より一層、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、より一層、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
また、半導体装置の動作時に、ゲート絶縁膜とチャネル層との間に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができるので、半導体装置の更なる信頼性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置は、電流狭窄層を備えた窒化ガリウム系化合物半導体レーザよりなる半導体装置であって、電流狭窄層は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によると、窒化ガリウム系化合物半導体よりなる半導体層の上に、良好な高抵抗性の材料よりなる電流狭窄層を形成すると共に、電流狭窄層と該半導体層との格子整合を図ることができる。
このため、電流狭窄層と窒化ガリウム系化合物半導体よりなる半導体層との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る半導体装置によると、高耐圧性の材料よりなる電流狭窄層を備えた半導体装置を実現することができるため、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
更には、本発明に係る半導体装置によると、電流狭窄層と窒化ガリウム系化合物半導体よりなる半導体層との間に、結晶欠陥によるリーク電流を発生させることなく、高温動作が可能な半導体装置を提供することができる。
このように、本発明に係る半導体装置では、電流狭窄層と窒化ガリウム系化合物半導体よりなる半導体層との間に、結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止すると共に、高出力動作及び高温動作が可能な半導体装置を提供することができるので、半導体装置の信頼性及び特性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、電流狭窄層は、マグネシウムが更に添加された窒化ガリウムよりなることが好ましい。
このようにすると、電流狭窄層において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。
これにより、電流狭窄層の更なる高抵抗化を図ることができるため、より一層、高電圧印加が可能な半導体装置を提供することができるので、より一層、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
また、半導体装置の動作時に、電流狭窄層と窒化ガリウム系化合物半導体よりなる半導体層との間に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができるので、半導体装置の更なる信頼性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置は、窒化ガリウム系化合物半導体層における素子形成領域を区画する素子分離領域を備えた半導体装置であって、素子分離領域は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によると、窒化ガリウム系化合物半導体層における所望の領域に、良好な高抵抗性の材料よりなる素子分離領域を形成すると共に、素子分離領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との格子整合を図ることができる。
このため、素子分離領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る半導体装置によると、窒化ガリウム系化合物半導体層における所望の領域を除去することなく、素子分離領域を形成することができるので、一様で平坦な窒化ガリウム系化合物半導体層を備えた半導体装置を提供することができる。
これにより、半導体装置の動作時に、素子分離領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との間に、歪による結晶欠陥が局所的に集中することを防止することができるので、半導体装置の更なる信頼性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、素子分離領域は、マグネシウムが更に添加された窒化ガリウムよりなることが好ましい。
このようにすると、素子分離領域において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。
これにより、素子分離領域の更なる高抵抗化を図ることができるため、より一層、高電圧印加が可能な半導体装置を提供することができるので、より一層、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
また、半導体装置の動作時に、素子分離領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との間に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができるので、半導体装置の更なる信頼性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の上に絶縁領域を形成する工程を備えた半導体装置の製造方法であって、絶縁領域を形成する工程は、分子線エピタキシャル法を用いて、基板に対して、ガリウムフラックス、活性窒素ラジカル及び砒素フラックスを照射することにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成する工程を含み、砒素フラックスを照射する強度は、ガリウムフラックスを照射する強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下であることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によると、窒化ガリウムが有するバンドギャップ及び格子定数を実質的に変えない程度の量だけの砒素、すなわち、極めて少量の砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成することができる。
これにより、窒化ガリウムが有するバンドギャップを実質的に変えることなく、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を提供すると共に、窒化ガリウムが有する格子定数を実質的に変えることなく、砒素が添加された窒化ガリウムを得ることができる。
このため、本発明に係る半導体装置の製造方法では、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を形成することができるので、半導体装置の動作時に、リーク電流が発生することを防止することができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、絶縁領域を形成する工程は、マグネシウムフラックスを更に照射することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成する工程を含み、マグネシウムフラックスを照射する強度は、ガリウムフラックスを照射する強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下であることが好ましい。
このようにすると、絶縁領域において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアをマグネシウムに由来するp型キャリアによって補償することができる。これにより、絶縁領域の更なる高抵抗化を図ることができるので、半導体装置の動作時に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の上に絶縁領域を備えた半導体装置の製造方法であって、分子線エピタキシャル法を用いて、基板に対して、ガリウムフラックス、活性窒素ラジカル及びマグネシウムフラックスを照射することにより、マグネシウムが添加された窒化ガリウム層を形成する工程と、マグネシウムが添加された窒化ガリウム層に対して砒素を注入することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によると、イオン注入を用いて、窒化ガリウム内に砒素を添加することができるので、製造の際に、チャンバー内に無駄なAs(砒素)ビームを発生させることなく絶縁領域を形成することができる。このため、絶縁領域の形成後におけるチャンバー内に、有害な廃棄物であるAsが残り難いため、製造装置のメンテナンスが容易であるので、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法によると、絶縁領域において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアをマグネシウムに由来するp型キャリアによって補償することができる。これにより、絶縁領域の更なる高抵抗化を図ることができるので、半導体装置の動作時に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、基板の上に絶縁領域を備えた半導体装置の製造方法であって、有機金属気相成長法又は分子線エピタキシャル成長法を用いて、基板の上に窒化ガリウム層を形成する工程と、窒化ガリウム層に対して砒素及びマグネシウムを注入することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によると、イオン注入を用いて、窒化ガリウム内に砒素を添加することができるので、製造の際に、チャンバー内に無駄なAs(砒素)ビームを発生させることなく絶縁領域を形成することができる。このため、絶縁領域の形成後におけるチャンバー内に、有害な廃棄物であるAsが残り難いため、製造装置のメンテナンスが容易であるので、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法によると、絶縁領域において、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアをマグネシウムに由来するp型キャリアによって補償することができる。これにより、絶縁領域の更なる高抵抗化を図ることができるので、半導体装置の動作時に、リーク電流が発生することをより効果的に防止することができる。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を形成すると共に、該絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との格子整合を図ることができる。
このため、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、高耐圧性の材料よりなる絶縁領域を備えた半導体装置を実現することができるため、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
更には、本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との間に、結晶欠陥によるリーク電流を発生させることなく、高温動作が可能な半導体装置を提供することができる。
このように、本発明に係る半導体装置では、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層との間に、結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止すると共に、高出力動作及び高温動作が可能な半導体装置を提供することができるので、半導体装置の信頼性及び特性の向上を図ることができる。
本発明は、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を提供することができるので、絶縁領域を備えた半導体装置であれば、本発明を適用することが可能である。
本発明が適用可能な半導体装置の具体例として、例えば、電界効果型トランジスタ(以下、FET(Field Effect Transistor)と記す)、バイポーラトランジスタ、青色半導体レーザ、青紫色半導体レーザ、紫外半導体レーザ、ショットキーバリアダイオード、青色発光ダイオード(以下、LED(Light Emitting Diode)と記す)、白色LED等の半導体装置が挙げられる。
これらの半導体装置は全て絶縁領域を備えており、該絶縁領域として本発明を適用することにより、これらの半導体装置において、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を提供することができる。
更に、絶縁領域の形成領域直下における半導体層が窒化ガリウム系化合物半導体層である場合、該絶縁領域として本発明を適用することにより、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を提供するだけでなく、絶縁領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との格子整合を図ることができる。
このため、絶縁領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、高耐圧性の材料よりなる絶縁領域を備えた半導体装置を実現することができるため、高電圧印加が可能な半導体装置実現することができるので、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
更には、絶縁領域と窒化ガリウム系化合物半導体層との間に、結晶欠陥によるリーク電流を発生させることなく、高温動作が可能な半導体装置を提供することができる。
したがって、本発明が適用された絶縁領域を備えた半導体装置では、半導体装置の信頼性及び特性の向上を図ることができる。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置、具体的には、窒化ガリウム系化合物半導体層を用いたMISFETの構造について、図1を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。
図1に示すように、サファイアよりなる基板10の上には、GaNよりなるバッファ層11及びGaNよりなるチャネル層12が下から順に形成されている。
チャネル層12の上には、砒素が添加された窒化ガリウムよりなるゲート絶縁膜13を介して、ゲート電極17が形成されている。チャネル層12におけるゲート電極17の両側方に位置する領域には、チャネル層12に対してSiがドープされてなるソース領域15及びドレイン領域16が形成されている。
ソース領域15の上にはソース電極18が形成されており、ドレイン領域16の上にはドレイン電極19が形成されている。
このようにして、チャネル層12の上には、ソース電極18、ゲート電極17及びドレイン電極19よりなるトランジスタが形成されている。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図2(a) 〜(d) 及び図3(a) 〜(c) を参照しながら説明する。
図2(a) 〜(d) 及び図3(a) 〜(c) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
まず、図2(a) に示すように、分子線エピタキシャル成長装置(以下、MBE装置と記す)におけるチャンバー(図示せず)内に基板10を搬入し、該チャンバー内における雰囲気を1.3×10-7Pa(1×10-9Torr)よりも高真空な状態(以下、超高真空状態と記す)に制御する。超高真空状態の下、基板10の温度を例えば500℃まで上昇させ、高周波プラズマ励起法によって、MBE装置におけるチャンバー内に活性窒素ラジカルを生成し、基板10に対して、例えば、10分間の間、活性窒素ラジカルを照射することにより、基板10の表面における不純物の除去を行う。続いて、基板10の温度を例えば800℃まで上昇させ、超高真空状態の下、例えば、30分間の間、基板10を放置することにより、基板10の表面に対して熱クリーニングを行う。
次に、図2(b) に示すように、MBE装置におけるチャンバー内において、超高真空状態の下、基板10の温度を例えば300℃〜500℃まで下降させ、基板10に対して、活性窒素ラジカル及びガリウムフラックスを照射することにより、基板10の上に、窒化ガリウムよりなるバッファ層11を形成する。
次に、図2(c) に示すように、MBE装置におけるチャンバー内において、超高真空状態の下、基板10の温度を例えば700℃〜850℃まで上昇させ、基板10に対して、活性窒素ラジカル及びガリウムフラックスを照射することにより、バッファ層11の上に、窒化ガリウムよりなるチャネル層12を形成する。
次に、図2(d) に示すように、MBE装置におけるチャンバー内において、超高真空状態であって且つ基板10の温度を例えば700℃〜850℃に保った状態の下、基板10に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス及び砒素フラックスを照射することにより、チャネル層12の上に、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁膜13aを形成する。
このとき、基板10に対して照射される砒素フラックスの強度は、基板10に対して照射されるガリウムフラックスの強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下である。
次に、MBE装置におけるチャンバー内から基板10を取り出した後、リソグラフィ技術を用いて、絶縁膜13aの上に、所望の形状にパターニングされた保護膜14を形成する。続いて、図3(a) に示すように、エッチング技術を用いて、絶縁膜13aにおける保護膜14が存在していない部分の除去を行う。これにより、絶縁膜13aを所望の形状にパターニングすることにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなるゲート絶縁膜13を形成する。
次に、図3(b) に示すように、イオン注入を用いて、チャネル層12におけるゲート絶縁膜13の両側方に位置する領域に対して、Siイオンを注入する。続いて、アニールを用いて、チャネル層12におけるSiイオンが注入された領域の活性化を図ることにより、該領域が低抵抗化されてなるソース領域15及びドレイン領域16を形成する。このとき、保護膜14はマスクとして機能するので、ゲート絶縁膜13に対して、Siイオンが注入されることがないので、ゲート絶縁膜13の形成領域直下におけるチャネル層12内にSiイオンが注入されることはない。
次に、エッチング技術を用いて、保護膜14を完全に除去した後、図3(c) に示すように、蒸着装置を用いて、ゲート絶縁膜13の上にゲート電極17を形成し、チャネル層12におけるソース領域15の上にソース電極18を形成し、チャネル層12におけるドレイン領域16の上にドレイン電極19を形成する。
このようにして、チャネル層12の上に、ソース電極18、ゲート電極17及びドレイン電極19よりなるトランジスタを形成する。
ここで、前述した絶縁膜13aの形成は、MBE法を用いて、基板10に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス及び砒素フラックスを照射するだけでなく、マグネシウムフラックスを更に照射しても良い。このとき、基板10に対して照射されるマグネシウムフラックスの強度は、基板10に対して照射されるガリウムフラックスの強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下の強度である。
このように、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアを補償するようにして、マグネシウムフラックスが照射される。
これにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁膜13a内にわずかに残留しているn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。
これにより、より一層、良好な高抵抗性の材料よりなるゲート絶縁膜を形成することができるので、ゲート絶縁膜の更なる耐圧性の向上を図ることができる。したがって、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置において、より一層、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、より一層、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
以下に、砒素が添加された窒化ガリウムについて、様々な測定による評価を行った。
まず、砒素が添加された窒化ガリウムについて、窒化ガリウム内に砒素が添加されていることを確認するために、2次イオン質量分析(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)の測定を行った。
図4は、SIMSの測定に利用されたサンプルの構造を示す断面図である。
図4に示すように、窒化ガリウムよりなる基板20の上に、膜厚が約200nm〜300nmであって且つ砒素が添加された窒化ガリウムよりなる半導体層21が形成されてなるサンプルを用いて、SIMSの測定を行った。
ここで、半導体層21の形成はMBE法を用いて行った。具体的には、MBE装置におけるチャンバー内において、超高真空状態であって且つ基板20の温度を約800℃に保った状態の下、基板20に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス及び砒素フラックスを照射することにより、基板20の上に、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる半導体層21を形成した。
このとき、基板20に対して照射される砒素フラックスの強度は、基板20に対して照射されるガリウムフラックスの強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下の強度である。
このようにして、基板20の上に砒素が添加された窒化ガリウムよりなる半導体層21が形成されてなるサンプルを作製した。
上記に示すサンプルを用いて行われたSIMSの測定結果について、図5を参照しながら説明する。
図5は、ガリウム及び砒素に関するSIMSの測定結果を示す図である。
図5に示される横軸、つまり、X軸は、図4に示されるX軸に相当する。また、図4に示すように、SIMSの測定は、半導体層21の表面を始点として、基板20に対して垂直な方向、つまり、深さ方向に沿って、深さ1μmの地点まで行った。
また、図5に示される縦軸は、半導体層21の表面からある深さ(Depth)におけるAs原子の濃度(Concentration)であって、単位体積当たりに含まれるAs原子の数に相当する。ここで、縦軸における単位は、1E+y(cm-3)で表され、具体的には、1×10y(cm-3 を意味する。
図5に示すように、濃度が3×1019(cm-3)〜1×1017(cm-3)の範囲に、砒素(As)のピークが確認され、窒化ガリウム内に砒素が添加されていることが確認された。
このように、ノイズレベル(濃度が1×1015(cm-3)〜1×1017(cm-3))の範囲よりも、高い濃度の範囲にAsのピークが観測されるので、窒化ガリウム内に砒素が添加されていることは明らかである。
次に、上記と同じ条件の下で作製されたサンプルを用いて、以下に示す様々な測定を行った。
まず、砒素が添加された窒化ガリウムの導電性について評価を行うために、半導体層21におけるホール測定を行った。
ホール測定により、半導体層21におけるキャリア密度は少なくとも1×1015cm-3未満であることが分かった。これにより、砒素が添加された窒化ガリウムは、半絶縁性の材料であることが確認された。
また、砒素が添加された窒化ガリウムの耐圧性について評価を行うために、半導体層21における電流印加電圧測定を行った。
電流印加電圧測定により、半導体層21が少なくとも300Vの電圧に耐えることが確認された。これにより、砒素が添加された窒化ガリウムは、高耐圧性の材料であることが確認された。
また、砒素が添加された窒化ガリウムの格子定数について評価を行うために、半導体層21におけるX線回折装置(以下、XRDと記す)による測定を行った。
XRDによる測定により、半導体層21の格子定数は、窒化ガリウムの格子定数と同等の数値を示すことが確認された。また、サンプルの温度に依存することなく、半導体層21の格子定数と窒化ガリウムの格子定数とは同等の数値を示す関係にあることが確認された。これにより、砒素が添加された窒化ガリウム(半導体層21)と窒化ガリウム(基板20)とは格子整合し、砒素が添加された窒化ガリウムが有する熱膨張係数と窒化ガリウムが有する熱膨張係数とは同等であることが明らかとなった。
また、砒素が添加された窒化ガリウムのバンドキャップについて評価を行うために、半導体層21におけるフォトルミネセンス測定装置(以下、PLと記す)による測定を行った。
PLによる測定により、半導体層21のPLピークは、窒化ガリウムのPLピークと同等の波長であることが確認された。これにより、砒素が添加された窒化ガリウム(半導体層21)が有するバンドギャップと窒化ガリウム(基板20)が有するバンドギャップとは実質的に同等であると判断することができる。
以上のように、砒素が添加された窒化ガリウムに対して、様々な測定による評価を行うことにより、MBE法を用いて形成された絶縁領域は、窒化ガリウムが有するバンドギャップ及び格子定数を実質的に変えない程度の量だけの砒素、すなわち、極めて少量の砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域であることが分かった。
これにより、窒化ガリウムが有するバンドギャップを実質的に変えることなく、良好な高抵抗性の材料よりなる絶縁領域を提供すると共に、窒化ガリウムが有する格子定数を実質的に変えることなく、砒素が添加された窒化ガリウムを得ることができる。
このように、本発明は、窒化ガリウム内に極めて少量の砒素を添加することにより、該窒化ガリウムが有するバンドギャップ及び格子定数を実質的に変えることなく、良好な高抵抗性の材料を提供することができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、ゲート絶縁膜13の材料として、砒素が添加された窒化ガリウムを用いる。これにより、チャネル層12とゲート電極17との間に良好な高抵抗性の材料よりなるゲート絶縁膜13を形成すると共に、ゲート絶縁膜13とゲート絶縁膜13の形成領域直下におけるチャネル層12との格子整合を図ることができる。
このため、ゲート絶縁膜13とチャネル層12との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、高耐圧性の材料よりなるゲート絶縁膜13を備えた半導体装置を実現することができるため、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
更には、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、ゲート絶縁膜13とチャネル層12との間に、結晶欠陥によるリーク電流を発生させることなく、高温動作が可能な半導体装置を提供することができる。
このように、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、絶縁領域(ゲート絶縁膜13)として本発明が適用されている。これにより、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層(チャネル層12)との間に、歪による結晶欠陥によってリーク電流が発生することを防止すると共に、高出力動作及び高温動作が可能な半導体装置を提供することができるので、半導体装置の信頼性及び特性の向上を図ることができる。
尚、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、半導体装置の具体例として、MISFETを挙げて説明したが、半導体装置はMISFETに限定されず、MIS−HFET等のように、窒化ガリウム系化合物半導体層よりなるチャネル層とゲート絶縁膜とを備えた全ての半導体装置において、上記と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置、具体的には、窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造について、図6を参照しながら説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。
図6に示すように、サファイアよりなる基板30の上には、バッファ層を兼ね備え且つn−GaNよりなる第1のコンタクト層31、n−AlGaNよりなる第1のクラッド層32、GaNよりなる第1のガイド層33、InGaNよりなる活性層34、GaNよりなる第2のガイド層35、p−AlGaNよりなる第2のクラッド層36、及びp−GaNよりなる第2のコンタクト層37が下から順に積層されている。
第2のクラッド層36及び第2のコンタクト層37には、断面凸状のリッジ部が形成されている。第2のクラッド層36の上には、リッジ部における電流注入領域(p電極39の形成領域)以外の領域を被覆するようにして、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる電流狭窄層38が形成されている。
第2のコンタクト層37における電流狭窄層38が存在していない領域、すなわち、電流注入領域にはp電極39が形成されており、第1のコンタクト層31の上にはn電極40が形成されている。
このように、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置では、電流注入領域以外の領域が電流狭窄層38によって被覆されることにより、電流狭窄構造が形成されている。
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図6を参照しながら簡単に説明する。
まず、MBE装置におけるチャンバー(図示せず)内に基板30を搬入し、該チャンバー内における雰囲気を超高真空状態に制御する。超高真空状態の下、基板30の温度を例えば500℃まで上昇させ、高周波プラズマ励起法によって、MBE装置におけるチャンバー内に活性窒素ラジカルを生成し、基板30に対して、例えば、10分間の間、活性窒素ラジカルを照射することにより、基板30の表面における不純物の除去を行う。続いて、基板30の温度を例えば800℃まで上昇させ、超高真空状態の下、例えば、30分間の間、基板30を放置することにより、基板30の表面に対して熱クリーニングを行う。
次に、MBE装置におけるチャンバー内において、各半導体層(31〜37)の形成条件に応じて基板30の温度を所望の温度に調整し、所望の温度であって且つ超高真空状態下、基板30に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス、アルミニウムフラックス及びインジウムフラックスを選択して照射することにより、各半導体層(31〜37)を形成する。
次に、MBE装置におけるチャンバー内から基板30を取り出した後、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、第2のクラッド層36及び第2のコンタクト層37における所望の領域を選択的に除去することにより、所望の形状にパターニングされたリッジ部を形成する。
次に、MBE装置におけるチャンバー内に基板30を再び搬入し、該チャンバー内における雰囲気が超高真空状態の下、基板30の温度を例えば700℃〜850℃まで上昇させ、基板30に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス及び砒素フラックスを照射することにより、第2のクラッド層36の上に、リッジ部を覆うようにして、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁層を形成する。
このとき、基板30に対して照射される砒素フラックスの強度は、基板30に対して照射されるガリウムフラックスの強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下の強度である。
次に、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、第2のコンタクト層37を露出するように、絶縁層を選択的に除去することにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる電流狭窄層38を形成する。
次に、蒸着装置を用いて、第2のコンタクト層37における電流狭窄層38が存在していない領域、すなわち、電流注入領域にp電極39を形成すると共に、第1のコンタクト層31の上にn電極40を形成する。
ここで、前述した絶縁層の形成は、MBE法を用いて、基板30に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス及び砒素フラックスを照射するだけでなく、マグネシウムフラックスを更に照射しても良い。このとき、基板30に対して照射されるマグネシウムフラックスの強度は、基板30に対して照射されるガリウムフラックスの強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下の強度である。
このように、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアを補償するようにして、マグネシウムフラックスが照射される。
これにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁層内にわずかに残留しているn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。
これにより、より一層、良好な高抵抗性の材料よりなる電流狭窄層を形成することができるので、電流狭窄層の更なる耐圧性の向上を図ることができる。したがって、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置において、より一層、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、より一層、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、電流狭窄層38の材料として、砒素が添加された窒化ガリウムを用いる。これにより、第2のクラッド層36の上に、リッジ部を覆うように、良好な高抵抗性の材料よりなる電流狭窄層38を形成すると共に、電流狭窄層38と電流狭窄層38の形成領域直下における半導体層(36及び37)との格子整合を図ることができる。
このため、電流狭窄層38と半導体層(36及び37)との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、高耐圧性の材料よりなる電流狭窄層38を備えた半導体装置を実現することができるため、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
更には、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、電流狭窄層38と半導体層(36及び37)との間に、結晶欠陥によるリーク電流を発生させることなく、高温動作が可能な半導体装置を提供することができる。
このように、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、絶縁領域(電流狭窄層38)として本発明が適用されている。これにより、絶縁領域と該絶縁領域の形成領域直下における半導体層(36及び37)との間に、歪による結晶欠陥によってリーク電流が発生することを防止することができると共に、高出力動作及び高温動作が可能な半導体装置を提供することができるので、半導体装置の信頼性及び特性の向上を図ることができる。
尚、本発明の第1〜第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、絶縁領域(ゲート絶縁膜13及び電流狭窄層38)の形成は、MBE法又はMOCVD法を用いて、基板(10及び30)の上に、窒化ガリウムよりなる半導体層を形成した後、イオン注入を用いて、窒化ガリウムよりなる半導体層に対してAsイオンを注入することにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域(ゲート絶縁膜13及び電流狭窄層38)を形成してもよい。
また、本発明の第1〜第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、絶縁領域の材料として、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムを用いる場合、該絶縁領域の形成は、以下に示す製造方法を用いて行ってもよい。
例えば、MBE法を用いて、基板(10及び30)に対して、活性窒素ラジカル、ガリウムフラックス及びマグネシウムフラックスを照射することによって、マグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる半導体層を形成した後、イオン注入を用いて、マグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる半導体層に対してAsイオンを注入することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成する。
また、例えば、MBE法又はMOCVD法を用いて、基板(10及び30)の上に、窒化ガリウムよりなる半導体層を形成した後、イオン注入を用いて、窒化ガリウムよりなる半導体層に対してAsイオン及びMgイオンを注入することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域を形成する。
このように、MBE法ではなくイオン注入法を用いて、窒化ガリウム内に砒素を添加することにより、製造の際に、チャンバー内に無駄なAsビームを発生させることなく絶縁領域を形成することができる。このため、絶縁領域の形成後におけるチャンバー内に、有害な廃棄物であるAsが残り難いため、製造装置のメンテナンスが容易であるので、半導体装置の製造コストの低減を図ることができる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置、具体的には、高周波増幅回路の構造について、図7を参照しながら説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。
図7に示すように、サファイアよりなる基板50の上には、n−GaNよりなるバッファ層51及びn−GaNよりなるチャネル層52が下から順に形成されている。
チャネル層52の上には、各々のゲート絶縁膜(53a及び53b)を介して、各々のゲート電極(56a及び56b)が形成されている。チャネル層52における各々のゲート電極(56a及び56b)の両側方に位置する領域には、チャネル層52に対してSiがドープされてなるソース領域(54a及び54b)及びドレイン領域(55a及び55b)が形成されている。
各々のソース領域(54a及び54b)の上には、各々のソース電極(57a及び57b)が形成されており、各々のドレイン領域(55a及び55b)の上には、各々のドレイン電極(58a及び58b)が形成されている。
このようにして、チャネル層52の上には、ソース電極57a、ゲート電極56a及びドレイン電極58aよりなる第1のトランジスタ、並びにソース電極57b、ゲート電極56b及びドレイン電極58bよりなる第2のトランジスタが形成されている。
チャネル層52には、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる素子分離領域59が形成されており、これにより、第1のトランジスタと第2のトランジスタとが電気的に分離されている。また、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタは周辺回路(図示せず)に接続されており、以上のようにして、高周波増幅回路が構成されている。
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図7及び前述した図3(a) 〜(c) を参照しながら簡単に説明する。
まず、MOCVD法を用いて、サファイアよりなる基板50の上に、n−GaNよりなるバッファ層51及びn−GaNよりなるチャネル層52を形成する。
次に、前述した図3(a) に示される工程と同様に、リソグラフィ及びエッチング技術を用いて、チャネル層52の上に、所望の形状にパターニングされたゲート絶縁膜(53a及び53b)を形成する。
次に、前述した図3(b) に示される工程と同様に、イオン注入及びアニールを用いて、チャネル層52における各々のゲート絶縁膜(53a及び53b)の両側方に位置する領域に、該領域が低抵抗化されてなるソース領域(54a及び54b)及びドレイン領域(55a及び55b)を形成する。
次に、前述した図3(c) に示される工程と同様に、蒸着装置を用いて、各々のゲート絶縁膜(53a及び53b)の上に各々のゲート電極(56a及び56b)を形成し、各々のソース領域(54a及び54b)の上に各々のソース電極(57a及び57b)を形成し、各々のドレイン領域(55a及び55b)の上に各々のドレイン電極(58a及び58b)を形成する。
このようにして、チャネル層52の上に、ソース電極57a、ゲート電極56a及びドレイン電極58aよりなる第1のトランジスタを形成すると共に、ソース電極57b、ゲート電極56b及びドレイン電極58bよりなる第2のトランジスタを形成する。
次に、イオン注入を用いて、チャネル層52における所望の領域に対して、Asイオンを注入することにより、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタとを電気的に分離するように、素子分離領域59を形成する。
ここで、前述した素子分離領域59の形成は、イオン注入を用いて、チャネル層52における所望の領域に対して、Asイオンを注入するだけでなく、Mgイオンを更に注入しても良い。このとき、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアを補償するように、Mgイオンを注入する。
これにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる素子分離領域59内にわずかに残留しているn型キャリアが、マグネシウムに由来するp型キャリアによって補償される。
これにより、より一層、良好な高抵抗性の材料よりなる素子分離領域を形成することができるので、素子分離領域の更なる耐圧性の向上を図ることができる。したがって、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置において、より一層、高電圧印加が可能な半導体装置を実現することができるので、より一層、高出力動作が可能な半導体装置を提供することができる。
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、チャネル層52における所望の領域に、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる素子分離領域59を形成する。これにより、良好な高抵抗性の材料よりなる素子分離領域59を形成すると共に、素子分離領域59とチャネル層52との格子整合を図ることができる。
このため、素子分離領域59とチャネル層52との間に、歪による結晶欠陥が発生することを防止することができるため、半導体装置の動作時に、該結晶欠陥によるリーク電流が発生することを防止することができるので、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、従来のように、メサ分離法を用いて、チャネル層における所望の領域を除去することによって、各トランジスタの形成領域を互いに区画することなく、素子分離領域59を形成することができる。
このため、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、一様で平坦なチャネル層52を備えた半導体装置を提供することができる。これにより、素子分離領域59とチャネル層52との間に、歪による結晶欠陥が局所的に集中することを防止することができるので、半導体装置の動作時に、半導体装置の更なる信頼性の向上を図ることができる。
更に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、各々のゲート絶縁膜(53a及び53b)の材料として、砒素が添加された窒化ガリウムを用いることにより、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法と同様の効果を得ることができる。
このように、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、絶縁領域(素子分離領域59)として本発明を適用することにより、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。更には、素子分離領域59だけでなく、ゲート絶縁膜(53a及び53b)においても本発明を適用することにより、半導体装置の更なる信頼性及び特性の向上を図ることができる。
尚、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、半導体装置の具体例として、高周波増幅回路を挙げて説明したが、半導体装置は高周波増幅回路に限定されず、窒化ガリウム系化合物半導体層における素子形成領域を区画するための素子分離領域を備えた全ての半導体装置において、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、素子分離領域59の形成は、MBE法を用いて、基板50の上に、窒化ガリウムよりなるチャネル層52を形成した後、イオン注入を用いて、チャネル層52における所望の領域に対してAsイオンを注入することにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる素子分離領域59を形成してもよい。
本発明の第1〜第3の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、前述したように、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる絶縁領域(例えば、ゲート絶縁膜13、電流狭窄層38及び素子分離領域59)に対して、マグネシウムを更に添加することにより、該絶縁領域の更なる高抵抗化を図ったが、マグネシウムに限定されることはなく、窒化ガリウム内に残留するn型キャリアを補償することのできる元素であれば良い。
本発明は、絶縁領域を備えた半導体装置及びその製造方法に有用であり、特に、窒化ガリウム系化合物半導体層を用いた半導体装置及びその製造方法に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 (a) 〜(d) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 (a) 〜(c) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す要部工程断面図である。 SIMSの測定に利用されたサンプルの構造を示す断面図である。 SIMSの測定結果を示す図である 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造を示す断面図である。 従来の窒化ガリウム系化合物半導体レーザの構造を示す断面図である。
符号の説明
10、20、30、50 基板
11、51 バッファ層
12、52 チャネル層
13a 絶縁膜
13、53a、53b ゲート絶縁膜
14 保護膜
15、54a、54b ソース領域
16、55a、55b ドレイン領域
17、56a、56b ゲート電極
18、57a、57b ソース電極
19、58a、58b ドレイン電極
21 半導体層
31 第1のコンタクト層
32 第1のクラッド層
33 第1のガイド層
34 活性層
35 第2のガイド層
36 第2のクラッド層
37 第2のコンタクト層
38 電流狭窄層
39 p電極
40 n電極
59 素子分離領域
60 基板
61 第1のコンタクト層
62 第1のクラッド層
63 第1のガイド層
64 活性層
65 第2のガイド層
66 第2のクラッド層
67 第2のコンタクト層
68 電流狭窄層
69 p電極
70 n電極

Claims (12)

  1. 絶縁領域を備えた半導体装置であって、
    前記絶縁領域は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記絶縁領域は、マグネシウムが更に添加された前記窒化ガリウムよりなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 窒化ガリウム系化合物半導体層よりなるチャネル層とゲート電極との間にゲート絶縁膜を備えた半導体装置であって、
    前記ゲート絶縁膜は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする半導体装置。
  4. 前記ゲート絶縁膜は、マグネシウムが更に添加された前記窒化ガリウムよりなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 電流狭窄層を備えた窒化ガリウム系化合物半導体レーザよりなる半導体装置であって、
    前記電流狭窄層は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする半導体装置。
  6. 前記電流狭窄層は、マグネシウムが更に添加された前記窒化ガリウムよりなることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 窒化ガリウム系化合物半導体層における素子形成領域を区画する素子分離領域を備えた半導体装置であって、
    前記素子分離領域は、砒素が添加された窒化ガリウムよりなることを特徴とする半導体装置。
  8. 前記素子分離領域は、マグネシウムが更に添加された前記窒化ガリウムよりなることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
  9. 基板の上に絶縁領域を形成する工程を備えた半導体装置の製造方法であって、
    前記絶縁領域を形成する工程は、分子線エピタキシャル法を用いて、前記基板に対して、ガリウムフラックス、活性窒素ラジカル及び砒素フラックスを照射することにより、砒素が添加された窒化ガリウムよりなる前記絶縁領域を形成する工程を含み、
    前記砒素フラックスを照射する強度は、前記ガリウムフラックスを照射する強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 前記絶縁領域を形成する工程は、マグネシウムフラックスを更に照射することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる前記絶縁領域を形成する工程を含み、
    前記マグネシウムフラックスを照射する強度は、前記ガリウムフラックスを照射する強度の1000分の1以上であって且つ100分の1以下であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 基板の上に絶縁領域を備えた半導体装置の製造方法であって、
    分子線エピタキシャル法を用いて、前記基板に対して、ガリウムフラックス、活性窒素ラジカル及びマグネシウムフラックスを照射することにより、マグネシウムが添加された窒化ガリウム層を形成する工程と、
    前記マグネシウムが添加された窒化ガリウム層に対して砒素を注入することにより、砒素及びマグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる前記絶縁領域を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 基板の上に絶縁領域を備えた半導体装置の製造方法であって、
    有機金属気相成長法又は分子線エピタキシャル成長法を用いて、前記基板の上に窒化ガリウム層を形成する工程と、
    前記窒化ガリウム層に対して砒素及びマグネシウムを注入することにより、前記砒素及び前記マグネシウムが添加された窒化ガリウムよりなる前記絶縁領域を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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