JP2006210366A - 漏洩試験方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】漏洩試験を効率的に行うことにより、燃料電池の製造効率を向上させる。
【解決手段】燃料電池積層体は、発電用ガスの通過する複数のガス通路孔が設けられたセパレータと、該セパレータによって挟持される電解質膜と、を積層して形成される。この燃料電池積層体の漏洩試験を行う際には、まず、複数のガス通路孔のうち少なくとも2つのガス通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填する。そして、少なくとも2つのガス通路孔のそれぞれに充填された所定の検査流体の圧力を測定することにより漏洩の有無を検査する。
【選択図】図16

Description

この発明は、燃料電池を製造・試験する技術に関し、詳しくは固体電解質膜とセパレータとを積層した燃料電池積層体の漏洩試験を実施する技術に関する。
燃料電池は、水素を含む燃料ガスをアノード側に供給し、酸素を含む酸化ガスをカソード側に供給し、両極で起こる電気化学反応を利用して燃料の有する化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。このような燃料電池の一般的な形態は、電解質膜を挟んで一対の電極を配置し、一方の電極(アノード)に水素を含む燃料ガスを、他方の電極(カソード)に酸素を含む酸化ガスを供給するものである。固体高分子型燃料電池では、電解質膜には固体高分子電解質膜が使用されている。
燃料電池は、十分な起電力を得るために、単電池(単セルと呼ばれる)を積層したスタック構造をとる。単セルは、電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟持してサンドイッチ構造を形成し、このサンドイッチ構造をガス不透過なセパレータで更に挟持した構造となっている。電解質膜の2つのガス拡散電極のそれぞれに燃料ガスと酸化ガスとを供給すると電解質膜の両側で電気化学反応が起こり、それぞれの単セルで起電力が生じる。必要な起電力を得るために、この単セルを積層してスタック構造の燃料電池を構成する。
このような固体高分子型燃料電池では、電解質膜は単セルに供給される燃料ガスと酸化ガスとを隔てる役割を果たしており、セパレータは隣接する単セル間でガスが混合することを防止する役割を果たしている。従って、固体高分子型燃料電池で燃料ガスと酸化ガスとの混合を防ぐためには、各単セルの周辺部で、電解質膜とセパレータとの間のシール性を十分に確保することが重要となる。
通常、このようなシールには、接着剤を用いて電解質膜とセパレータとを接着する方法や、熱圧着により電解質膜とセパレータとを密着させる方法等が用いられている。例えば、出願人は特開平9−199145において、電解質膜とセパレータとの間で十分なシールを実現する技術を開示している。これら技術を用いれば、電解質膜とセパレータとの間をOリングを用いてシールする場合に比べて、シール構造を小型化することができ、延いては燃料電池全体を小型化することができる利点がある。接着剤や熱圧着によって十分なシール性を得るためには、接着部あるいは圧着部を一定時間加圧保持する必要があるので、電解質膜とセパレータとを積層してプレス機にセットし、一定時間(代表的には10時間程度)加圧保持した後に、シールの良否を検査している。供給される燃料ガスと酸化ガスとが混合することを確実に防止するために、この漏洩検査は製造した全ての燃料電池について実施される。
しかし、加圧接着された電解質膜の積層体をプレス機から取り出して、シールの良否を検査する漏洩試験装置にセットするためには、多大な労力が必要となる。また、電解質膜の積層体をプレス機から漏洩試験装置に移載する必要があるので、移載時に電解質膜積層体を工具の角等で傷つけてしまう等、製造品質の悪化要因となり、燃料電池の製造効率を低下させてしまうという問題がある。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、電解質膜とセパレータとを積層して形成される燃料電池積層体の漏洩試験を、効率よく行うことによって、燃料電池の製造効率を向上させることを可能とする技術を提供することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第1の漏洩試験方法は、
発電用ガスの通過する複数のガス通路孔が設けられたセパレータと該セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形成された燃料電池積層体の漏洩試験方法であって、
前記複数のガス通路孔のうちの少なくとも2つのガス通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填して、前記少なくとも2つのガス通路孔のそれぞれに充填された前記所定の検査流体の圧力を測定することにより漏洩の有無を検査することを要旨とする。
かかる漏洩試験方法においては、少なくとも2つのガス通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填し、それぞれのガス通路孔に充填された検査流体の圧力を測定して漏洩試験を行うことにより、ガス通路孔と外部との間で生じる漏洩の他、ガス通路孔間で発生する漏洩も同時に検出できる。そのため、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うことができ、延いては燃料電池の製造効率を向上させることが可能となる。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第2の漏洩試験方法は、
発電用ガスの通過するガス通路孔と冷却水の通過する冷却水通路孔とが設けられたセパレータと該セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形成された燃料電池積層体の漏洩試験方法であって、
前記ガス通路孔と前記冷却水通路孔とのうちの少なくとも2つの通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填して、前記少なくとも2つの通路孔のそれぞれに充填された前記所定の検査流体の圧力を測定することにより漏洩の有無を検査することを要旨とする。
かかる漏洩試験方法においては、ガス通路孔と冷却水通路孔とのうち少なくとも2つの通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填し、それぞれの通路孔に充填された検査流体の圧力を測定して漏洩試験を行うことにより、通路孔と外部との間で生じる漏洩の他、通路孔間で発生する漏洩も同時に検出できる。そのため、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うことができ、延いては燃料電池の製造効率を向上させることが可能となる。
発明の他の構成
上述の課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の漏洩試験装置は、次の構成を採用することもできる。すなわち、
発電用ガスの通過するガス通路孔が設けられたセパレータと該セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形成され、該ガス通路孔が互いに連通して前記電解質膜に前記発電用ガスを供給するガスマニホールドを内蔵した燃料電池積層体の漏洩試験装置であって、
前記セパレータと前記電解質膜とが積層される第1ブロックと、
該第1ブロックに立設されて、前記積層されるセパレータの位置決めを行う位置決め部材と、
前記積層されたセパレータおよび電解質膜の上から載せられる第2ブロックと、
前記第1ブロックと第2ブロックとを締結する締結部材と
を備え、
前記第2ブロックあるいは第1ブロックの少なくとも一方には、前記セパレータのガス通路孔のある位置に開口して前記ガスマニホールドに所定の検査流体を供給する検査流体供給通路が設けられていることを要旨とする。
また、上記の漏洩試験装置に対応する本発明の漏洩試験方法は、
発電用ガスの通過するガス通路孔が設けられたセパレータと該セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形成され、該ガス通路孔が互いに連通して前記電解質膜に前記発電用ガスを供給するガスマニホールドを内蔵した燃料電池積層体の漏洩試験方法であって、
第1ブロックに立設された位置決め部材により位置決めしながら、前記セパレータを該第1ブロック上に積層し、
前記積層されたセパレータおよび電解質膜の上から第2ブロックを載せて、該第2ブロックを第1ブロックに締結した後、
前記第2ブロックあるいは第1ブロックの少なくとも一方に設けられて、前記セパレータのガス通路孔のある位置に開口する検査流体供給通路から、前記ガスマニホールドに所定の検査流体を供給して、該ガスマニホールドの漏洩有無を検査することを要旨とする。
かかる漏洩試験装置および漏洩試験方法においては、セパレータと電解質膜の積層体を第1ブロックと第2ブロック間に挟んで締結し、この状態を所定時間だけ保持して電解質膜とセパレータとを接着する。接着完了後、第1ブロックあるいは第2ブロックのいずれかに設けられている検査流体供給通路から、燃料電池積層体の中に形成されているガスマニホールドに所定の検査流体を供給して、ガスマニホールドの漏洩有無を検査する。このようにすれば、電解質膜とセパレータとの接着完了後、そのままの状態で漏洩検査を行うことができるので、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うことができ、延いては燃料電池の製造効率を向上させることが可能となる。また、押圧設備を使用するのは締結完了までの期間であり、接着完了まで押圧設備を独占することがないため、設備効率を高めることができるという利点もある。
前記セパレータには、前記ガス通路孔として燃料ガスが通過する燃料ガス通路孔と酸化ガスが通過する酸化ガス通路孔とが設けられていて、該セパレータを積層することによって燃料電池積層体の内部には、燃料ガス通路孔が連通して前記電解質膜の片面に前記燃料ガスを供給する燃料ガスマニホールドと、酸化ガス通路孔が連通して前記電解質の他面に前記酸化ガスを供給する酸化ガスマニホールドとが形成される場合には、次のような漏洩試験装置としてもよい。すなわち、前記燃料ガス通路孔のある位置に開口して前記燃料ガスマニホールドに所定の検査流体を供給する第1の検査流体供給通路と、前記酸化ガス通路孔のある位置に開口して前記酸化ガスマニホールドに所定の検査流体を供給する第2の検査流体供給通路を、前記第2ブロックあるいは前記第1ブロックのいずれかに設けてもよい。
このような構成においては、電解質膜とセパレータの積層体を第2ブロックと第1ブロックとで締結して接着を完了した後、第1あるいは第2のいずれかの検査流体供給通路から検査流体を供給して、一方のガスマニホールドの漏洩有無を検査し、その後他方の検査流体供給通路から検査流体を供給して漏洩有無を検査する。こうすれば、電解質膜とセパレータとの接着完了後、そのままの状態で漏洩検査を行うことができるので、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うことができ、延いては燃料電池の製造効率を向上させることが可能となる。
前記セパレータには、前記ガス通路孔の他に、冷却水の通過する冷却水通路孔が設けられていて、該セパレータを積層することによって燃料電池積層体の内部には、前記ガスマニホールドに加えて、冷却水通路孔が連通した冷却水マニホールドが形成される場合には、次のような漏洩試験装置としてもよい。すなわち、前記検査流体供給通路に加えて、前記冷却水通路孔のある位置に開口して前記冷却水マニホールドに所定の検査流体を供給する第3の検査流体供給通路を、前記第2ブロックあるいは前記第1ブロックのいずれかに設けてもよい。
このような構成においても、電解質膜とセパレータの積層体を第2ブロックと第1ブロックとで締結して接着を完了した後、検査流体供給通路から検査流体を供給してガスマニホールドの漏洩有無を検査し、その後、第3の検査流体供給通路から検査流体を供給して冷却水マニホールドの漏洩有無を検査する。もちろん、両者の検査順序は逆であっても構わない。こうすれば、電解質膜とセパレータとの接着完了後、そのままの状態で漏洩検査を行うことができるので、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うことができる。
上述の漏洩試験装置においては、前記検査流体供給通路に前記検査流体を供給するための検査流体供給口を、積層するセパレータの形状によらず、該検査流体供給通路を備えた前記第2ブロックあるいは第1ブロックの所定位置に設けておいてもよい。
こうすれば、次のようにして漏洩試験の効率を更に向上させることができる。例えば、セパレータ形状の異なる燃料電池積層体を製造する場合でも、検査流体供給口が設けられている位置が一定であれば、セパレータ形状の違いに影響されずに漏洩検査を行うことができる。また、漏洩試験の自動化を図る際にも、検査流体供給口が一定位置に設けられていれば、セパレータ形状の違いを識別することなく漏洩試験を実施できるなど、簡便に自動化を行うことができる。
上述の漏洩試験装置においては、前記第1ブロックを搬送用パレットと一体に構成してもよい。こうすれば、電解質膜とセパレータとを搬送用パレットに直接積層することができ、漏洩試験装置を搬送用パレットに搭載する手間を省くことができるので好適である。
かかる漏洩試験装置においては、第2ブロックと第1ブロックとを、ナットあるいはボルトのネジの締結力を用いて締結し、前記第2ブロックに該ナットあるいはボルトの脱落防止部材を設けてもよい。
ネジの締結力を用いて締結すれば、第2ブロックと第1ブロックとを簡便にかつ確実に締結することができる。更に、第2ブロックにナットあるいはボルトの脱落防止部材を設けておけば、漏洩試験装置から燃料電池積層体を取り出すために第2ブロックを外しても、ナットあるいはボルトが第2ブロックから脱落することがないので、次回、第2ブロックを第1ブロックに締結する際にナットあるいはボルトを供給する必要がなくなるので好適である。
かかる漏洩試験装置においては、第2ブロックあるいは第1ブロック側の少なくとも一方に、前記締結部材によって締結されて、前記積層された電解質膜およびセパレータに加わる締結力を調整する緩衝部材を設けてもよい。
緩衝部材とともにセパレータおよび電解質膜等を締め付ければ、多少締め付けすぎたとしても緩衝部材が縮んで吸収するために、セパレータや電解質膜等に過度の圧力がかかることを回避することができるので好適である。
以上に説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。初めに、燃料電池積層体が用いられている燃料電池の概略構成を簡単に説明し、その後に、本発明に漏洩試験装置を用いて行う燃料電池積層体の製造・検査方法について説明する。
A.燃料電池の概略構成:
図1は、本発明により製造される燃料電池10の内部構成の概略を例示する説明図である。燃料電池10は、単セル101を積層したスタック構造を有する4つの燃料電池積層体100A〜100Dと、この燃料電池積層体100A〜100Dに対して燃料などの給排を行う燃料等給排部20と、燃料電池積層体100A〜100Dに積層方向の圧力を加える加圧機構30等から構成されている。燃料等給排部20には、図示しない燃料ガス供給装置と、図示しない酸化ガス供給装置と、図示しない冷却水供給装置とが接続されて、全体として燃料電池装置として機能する。燃料ガスには水素を含有するガスが用いられ、酸化ガスには酸素を含有するガス(本実施例では空気)が用いられている。
燃料電池積層体100A〜100Dは、固体高分子電解質形の燃料電池として構成されており、構成単位である単セル101を複数積層することによって形成されている。固体高分子型燃料電池において進行する電気化学反応を以下に示す。
2 → 2H++2e- …(1)
(1/2)O2+2H++2e- → H2O …(2)
2 +(1/2)O2 → H2O …(3)
(1)式は燃料電池のアノード側における反応、(2)式は燃料電池のカソード側における反応を表し、燃料電池全体では(3)式に示す反応が進行する。このように、固体高分子電解質型燃料電池は、アノード側に水素を含有する燃料ガスの供給を受け、カソード側に酸素を含有する酸化ガスの供給を受けて、上記反応を進行させて起電力を得る。
図2は、燃料電池積層体100A〜100Dを構成する単セル101の構造を例示する断面図である。単セル101は、電解質膜102と、アノード103およびカソード104と、セパレータ105,106とから構成されている。アノード103およびカソード104は、電解質膜102を両側から挟んでサンドイッチ構造をなすガス拡散電極である。セパレータ105,106は、このサンドイッチ構造をさらに両側から挟みつつ、アノード103およびカソード104との間に、燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。アノード103とセパレータ105との間には燃料ガス流路105Pが形成されており、カソード104とセパレータ106との間には酸化ガス流路106Pが形成されている。尚、セパレータ105,106は、図2ではそれぞれ片面にのみ流路を形成しているが、実際にはその両面にリブが形成されており、片面はアノード103との間で燃料ガス流路105Pを形成し、他面は隣接する単セルが備えるカソードとの間で酸化ガス流路を形成する。このように、セパレータ105,106は、ガス拡散電極との間でガス流路を形成するとともに、隣接する単セルとの間で燃料ガスと酸化ガスの流れを分離する役割を果たしている。
ここで、電解質膜102は、固体高分子材料、例えば、フッ素系樹脂により形成された厚さ100μmないし200μmのプロトン導電性のイオン交換樹脂であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。本実施例では、ナフィオン膜(デュポン社製)を使用した。電解質膜102の表面には、触媒としての白金または白金と他の金属の混合物、あるいはこれら金属の合金が所定の方法によって塗布されている。
アノード103およびカソード104は、ともに炭素繊維の糸で織成したカーボンクロスにより形成されている。尚、本実施例では、アノード103およびカソード104をカーボンクロスにより形成したが、炭素繊維からなるカーボンペーパまたはカーボンフエルトにより形成する構成も好適である。
セパレータ105,106は、ガス不透過の導電性材料、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンにより形成されている。セパレータ105,106は、その両面にガス流路105P,106Pを形成する複数のリブを有している。図2では、燃料ガス流路105Pと酸化ガス流路106Pとは平行に表されているが、本実施例の燃料電池10では、燃料ガス流路105Pと酸化ガス流路106Pとは互いに直交するように形成した。この各セパレータの表面に形成されたリブの形状は、ガス拡散電極に対して燃料ガスまたは酸化ガスを供給可能な形状であればよい。
図3に、本実施例の燃料電池積層体100A〜100Dにおいて、実際に単セル101が積層される様子を分解斜視図によって表す。セパレータ105,106は、実際の燃料電池積層体100A〜100Dでは、中央セパレータ110、端部セパレータ111、冷却セパレータ113のいずれかとして構成されている。これらのセパレータは、積層面が略四角形である板状に成型されていて、積層すると、前述した燃料ガス通路105P、酸化ガス通路106P、および冷却水通路が形成されるようになっている。各セパレータそれぞれの構造については、後述する。
尚、上記の3種類のセパレータは、既述したように緻密質カーボンによって形成することとしたが、導電性を有する他の部材によって形成することとしてもよい。例えば、剛性および伝熱性を重視して、銅合金やアルミニウム合金等の金属で形成してもよい。
燃料電池積層体を形成するときには、電解質膜102をアノード103とカソード104で挟持した構造を、セパレータで両側から挟持して組み付ける。図3では、中央セパレータ110,端部セパレータ111,冷却セパレータ113を各一枚ずつしか示さなかったが、実際に燃料電池積層体を構成するときには、各セパレータを積層する割合は必ずしもこれに限定されることはなく、例えば、中央セパレータ110を5枚積層する毎に端部セパレータ111と冷却セパレータ113を積層するようにしてもよい。
また、燃料電池積層体の形成に際しては、電解質膜102の周辺部には、セパレータと接する領域において所定のシール部材が設けられる。このシール部材は、各単セル内部から燃料ガスおよび酸化ガスが漏れ出すのを防ぐとともに、燃料電池積層体100内において燃料ガスと酸化ガスとが混合してしまうのを防止する役割を果たしている。また、シール部材は、電解質膜を挟持しているセパレータ間を電気的に絶縁する役割も兼ねている。
以上のように形成された燃料電池積層体100は、その両端に集電板を、さらにその両側に絶縁板とエンドプレートが取り付けられて、図1に示した燃料電池10に取り付けられる。ここで、集電板は緻密質カーボンや銅板などにより形成され、絶縁板はゴムや樹脂等の絶縁性部材によって形成され、エンドプレートは十分な剛性を備えた鋼等の金属によって形成されている。集電板には、出力端子が設けられており、燃料電池で生じた電力を取り出すことが可能となっている。以上、説明してきた各部材は、単セルの積層方向に所定の押圧力がかかった状態で保持されて使用される。図1に概観のみ示した加圧機構30は、ネジの締結力を使用して押圧力を発生させる機構であるが、次のような機構とすることもできる。すなわち所定形状の収納部材を用意して、この収納部材の内部に燃料電池積層体や集電板などの各部材を収納した上で、収納部材の両端部を折り曲げて所定の押圧力を作用させる構成としてもよい。
また、燃料ガス供給装置と酸化ガス供給装置は、それぞれのガスに対して所定量の加圧および必要に応じた加湿を行ったのち、燃料電池10に供給している。燃料ガス供給装置としては、メタノール等の炭化水素を改質して供給する装置や、水素吸蔵合金や水素ボンベに蓄えた水素を供給する水素貯蔵装置などを用いることも可能である。酸化ガス供給装置としては、空気を取り込んで加圧するブロワを用いた空気供給装置を使用することができる。
B.燃料電池積層体の製造・検査工程:
以上、燃料電池10、および燃料電池10で使用される燃料電池積層体100の概略構造について説明した。次に、この燃料電池積層体100の製造および検査工程について説明する。図4は、電解質膜やセパレータ等を積層して燃料電池積層体を製造する工程の概要を示す工程図である。図示するように、燃料電池積層体の製造工程は、接着剤を塗布しながらセパレータと電解質膜とを仮接着する仮接着工程S10と、仮接着したセパレータと電解質膜を積層する積層工程S20と、積層したセパレータと電解質膜を加圧状態で所定時間保持する加圧・接着工程S30と、燃料電池積層体のシール性能の良否を検査する漏洩試験工程S40とから構成されている。
(1)仮接着工程:
仮接着工程S10では、接着剤としてエポキシ樹脂系接着剤114を塗布しながら、前述した3種類のセパレータと、電解質膜102、アノード103、カソード104を所定の順序で積層することによって、燃料ガス通路105Pと、酸化ガス通路106P、冷却水通路とを形成する。各通路が形成されていく様子を説明するために、3種類のセパレータの構造について図3を用いて簡単に説明する。
端部セパレータ111の片面には(図3中の正面側)には、対向する酸化ガス通路孔122,123間を連絡する複数の溝状のリブ126が形成されている。リブ126は、燃料電池積層体を形成した際には隣接するカソード104との間に既述した酸化ガス流路106Pを形成する。端部セパレータ111の他面は、溝構造のないフラットな面となっている。
中央セパレータ110の片面(図3中の正面側)には、対向する酸化ガス通路孔122,123間を連絡する複数の平行な溝状のリブ126が形成されている。リブ126は、燃料電池積層体を形成した際には隣接するカソード104との間に既述した酸化ガス流路106Pを形成する。中央セパレータ110の他面には、対向する燃料ガス通路孔124,125間を連絡し、リブ126と直交する複数の溝状のリブ127が形成されている。リブ127は、燃料電池積層体を形成した際には、隣接するアノード103との間に既述した燃料ガス流路105Pを形成する。
冷却セパレータ113の片面(図3中の裏面側)には、対向する燃料ガス通路孔124,125間を連絡する複数の平行な溝状のリブ127が形成されている。リブ127は、燃料電池積層体を形成した際には隣接するアノード103との間に既述した燃料ガス流路105Pを形成する。また、冷却セパレータ113の他面(図3中の正面側)には、既述した冷却水通路孔120,121間を連絡する葛折状の溝128が形成されている。燃料電池積層体を形成する際には、冷却セパレータ113は後述するように端部セパレータ111と隣接するが、このとき溝128は端部セパレータ111のフラットな面との間で冷却水路128Pを形成する。
また、中央セパレータ110、端部セパレータ111、冷却セパレータ113には、その周辺角部の2カ所(図3中の上部両端)に、断面が略円形の冷却水通路孔120,121が形成されている。この冷却水通路孔120,121は、上記燃料電池積層体を形成した際、単セルの積層方向に燃料電池積層体を貫通する冷却水の通路(冷却水マニホールド)を形成する。また、上記三種類のセパレータの積層面の各辺の縁付近には、辺に沿って細長い一対の孔(酸化ガス通路孔)122,123および一対の孔(燃料ガス通路孔)124,125が形成されている。燃料電池積層体を形成すると、この酸化ガス通路孔122,123は酸化ガスの通路(酸化ガスマニホールド)を、燃料ガス通路孔124,125は燃料ガスの通路(酸化ガスマニホールド)を、燃料電池積層体を単セルの積層方向に貫通して形成する。
上述した各種セパレータと、電解質膜102,アノード103,カソード104を積層する一例を、図5(a)に概念的に示す。図示されているように、初めに端部セパレータ111を置き、その上にカソード104,電解質膜102、アノード103、中央セパレータ110の順に積層していく。中央セパレータ110の上に、更にカソード104,電解質膜102,アノード103,冷却セパレータ113の順に積層する。このように積層された端部セパレータ111から冷却セパレータ113までで、1つのユニットを構成する。
尚、本実施例では、1ユニットの積層体は端部セパレータ111と冷却セパレータ113の間に中央セパレータ110を1枚だけ積層した構成となっている。中央セパレータ110の両側には、カソード104,電解質膜102,アノード103の組が1組ずつあるから、単セルの数でいえば、1ユニットに単セルが2つずつ構成されることになる。もっとも、中央セパレータ110を複数枚積層して、より多数の単セルを構成してもよい。この場合は、中央セパレータ110とカソード104,電解質膜102,アノード103を1サイクルとして所定のサイクルを積層した後に、冷却セパレータ113を積層して、1ユニットを完成させる。このように積層する一例を図5(b)に示した。1ユニットの積層体に含まれる単セルの数、すなわち中央セパレータ110の枚数は、1枚の冷却セパレータ113で何個分の単セルを冷却し得るかに依存している。従って、燃料電池運転中の単セルあたりの発熱量や、冷却水温度あるいは流量等によって、1ユニットに積層する中央セパレータ110の枚数の最適値が存在する。
前述したように、冷却セパレータの一方の面はアノード103との間で燃料ガス流路105Pを形成し、他方の面は端部セパレータ111との間で冷却水通路128Pを形成する。冷却水のシールは燃料ガスあるいは酸化ガスのシールに比べて比較的容易であり、一般的なシール材を用いてシールすることも可能である。そこで本実施例では、冷却セパレータの冷却水通路側(図5の最上面)には、エポキシ樹脂系接着剤114ではなくシリコン樹脂系のシール材115を塗布している。
尚、本実施例ではエポキシ樹脂系の接着剤を塗布することによって、電解質膜102とこれを挟持するセパレータとのシールおよびセパレータ同士の絶縁を行っている。もちろん、十分なシール性と絶縁性があれば他の接着剤を使用することもできる。また、図6に例示するようにガスケット116を用いて、シールおよび絶縁を行うものであっても構わない。
(2)積層工程:
以上、説明したようにして仮接着が終了すると、積層工程S20を開始する。本実施例では、積層工程S20以降の工程は、図7に示すような専用装置を使用して行う。この専用装置は、仮接着した燃料電池積層体を積層することの他に、後述するように、燃料積層体の加圧・接着および漏洩試験にも使用される。本明細書では、図7に示す専用装置を、漏洩試験装置と呼ぶことにする。以下、図7を用いて、本実施例で使用した漏洩試験装置の構造について説明する。
図7に示すように、漏洩試験装置200は、第1ブロック201と、第1ブロック201に立設された8本の位置決めガイド202と、4本のスタッドボルト203と、4個のナット204と、第2ブロック205とから構成されている。第1ブロック201と第2ブロック205は鋼などの十分な剛性を持つ材料で形成されている。第1ブロック201の側面には、3つの穴、すなわち検査流体供給口206a,207a,208aがあいており、第1ブロック201の内部を通って、第1ブロック201の上面の開口部206b,207b,208bに通じている。図7では、それぞれの検査流体供給通路206,207,208の中心のみを破線で示している。これら通路は、燃料電池積層体を加圧・接着した後に、検査流体を供給して漏洩試験を行うための通路である。加圧・接着および漏洩試験については後述する。
図8は、仮接着したセパレータおよび電解質膜を漏洩試験装置200に積層している様子を概念的に示した説明図である。図8(a)は、漏洩試験装置200に積層している様子を正面から見た様子を示したものである。図8(b)は、図8(a)のP−P位置で矢視方向から見た様子を示した説明図である。図8に示すように、1ユニット分のセパレータと電解質膜等を仮接着する度に、第1ブロック201上に積層していく。予め多数の積層体を仮接着しておき、第1ブロック201上に一度に積層する方法は、本実施例では採用していない。これは、塗布された接着剤が加圧されていない状態で長時間放置されることを避けるためである。多数の積層体を予め仮接着しておくと、塗布後すぐに加圧されるユニットと長時間放置後に加圧されるユニットができてしまい、これらユニット間でシール性能に違いが生じる可能性がある。そこで、安定したシール性能を確保するために、1ユニットの積層体を仮接着する度に第1ブロック201に積層する。このようにすれば、塗布から加圧までの時間差は、最初に積層するユニットを仮接着してから最後のユニットを仮接着するまでの時間しか生じない。この時間は、仮接着工程を複数ラインで行うことによって短縮することが可能である。すなわち、図9のブロック図に示すように、積層工程S20に対して仮接着工程S10を数カ所で行うのである。また、他の方法として、仮接着したユニットを第1ブロック上に1ユニット積層する毎に、上方から加圧シリンダ等で加圧することも可能である。このような方法によれば、各ユニットの仮接着から加圧までの時間をほぼ均一にすることができる。
1ユニット毎に積層されるそれぞれの積層体は、第1ブロック201に立設している8本の位置決めガイド202によって、互いに位置決めされる。このように、1ユニット分のセパレータは、第1ブロック201上に積層する際に、位置決めガイド202によって互いに位置決めされるので、仮接着工程S10において各セパレータを多少ずれて積層していても、積層工程S20で修正することが可能である。
また、位置決めガイド202によって各セパレータを正確に位置決めしながら積層することができるので、仮接着工程S10を設けずに、第1ブロック201上で各種セパレータと電解質膜等を仮接着することも可能である。すなわち、図5あるいは図6に示した順番で、各種セパレータとカソード104、アノード103、電解質膜102等を直接積層していくのである。こうすれば、1ユニット分の積層体を仮接着する度に積層する手間を省略することができるという利点がある。
尚、本実施例で仮接着工程S10を設け、1ユニット分のセパレータ等を積層するたびに第1ブロック201上に積層する方法を採用しているのは、次のようなことを考慮したためである。本実施例ではセパレータと電解質膜とを接着剤によってシールするとともに、電解質膜を挟持するセパレータ(例えば、端部セパレータ111と中央セパレータ110、あるいは中央セパレータ110と冷却セパレータ113)間を電気的に絶縁している。従って、接着剤は必要十分な量を塗布する必要があり、各セパレータを積層していくと余分な接着剤がはみ出す傾向にある。また、接着剤切れ等の何らかのトラブルで、十分な接着剤が塗布されていない箇所があると、その部分で燃料ガスや酸化ガスが漏れる等の不具合が発生する。このため、本実施例では1ユニット分のセパレータ等を積層するたびに、はみ出した接着剤を除去するとともに、十分な量の接着剤が塗布されていることを確認することによって安定した製造品質を確保している。このような作業は、第1ブロック201上に積層した状態で実施するには適していないので、本実施例では、積層工程S20とは別に仮接着工程S10を設けている。また、前述したように、仮接着を複数ラインで並行して行えば、塗布されてから加圧されるまでの各ユニット間の時間差を実際上の問題が生じない程度に短縮することができ、製造品質を安定させることができる利点もある。
図7または図8では、第1ブロック201には8本の位置決めガイド202が立設されているものとして説明したが、もちろん位置決めガイド202の本数は8本に限定されるものではない。更に、図10に示すような位置決め方法を採用することもできる。すなわち、セパレータの4辺のうちの2辺だけを位置決めガイド202で位置決めしておき、1ユニットの積層体を載せる度に、反対側から自動機で積層体を押しつけるようにして位置決めするのである。図10は、このようにして位置決めする方法を説明する説明図であり、図示位置はちょうど図8(b)の表示位置に対応している。尚、図が煩雑となることを避けるために、図10では積層された冷却セパレータ113の溝構造を省略して表示している。図10に示すように、位置決めガイド202は冷却セパレータ113の隣り合う2辺に、合計4本のみ設けられている。位置決めガイドのない側には、エアシリンダ209で駆動される押さえ板210が設けられている。仮接着されたセパレータ等の積層体を第1ブロック201に積層する度に、押さえ板210によって2方向から押しつけられて積層体は位置決めされる。このような方法によって位置決めすれば、仮接着したセパレータ等を位置決めガイド202のない側から積層することができるので、第1ブロック201上に積層する作業が容易になるという利点がある。
(3)加圧・接着工程:
以上のようにして所定数のユニットを積層し終わると、加圧・接着工程S30を開始する。積層工程S20で積層するセパレータの数は、代表的には、単セルの数にして50セル分あるいは100セル分である。本実施例では、50セル分をまとめて加圧・接着している。もちろん、積層するセル数はこれに限定されるものではない。
加圧・接着工程S30は、積層工程S20で位置決めしながら積層した積層体に圧力を加えながら保持することによって、セパレータと電解質膜とを密着させた状態で接着剤を硬化させ、セパレータと電解質膜間に十分なシール性を持たせる工程である。具体的には、室温で1000N(ニュートン)前後の加重をかけた状態を10時間前後保持する必要がある。もっとも、この値は加圧・接着条件によって変動する。例えば、セパレータの大きさが小さくなればそれにつれて加重の値も減少するし、また保持する温度や接着剤の種類等によって、加重の値や保持時間は変動し得る。
図11は、本実施例の漏洩試験装置200を用いて加圧・接着している様子を概念的に示す説明図である。図示するように、第1ブロック201上に所定数のセパレータおよび電解質膜等の積層体を積層した上から、第2ブロック205を載せた後、ナット204で締め付けることによって積層体の加圧を行う。この状態を、所定時間(本実施例では約10時間)室温で保持すれば積層体の加圧・接着が終了する。積層体に加わる加重は、4つのナット204の締め付けトルクを管理することによって行う。実際の製造ラインにおいては、ナット締め付け機の締め付けトルクを、予め実験的に求めておいた所定値に設定すればよい。あるいは、次のような方法によってもよい。先ず、ごく軽いとトルクでナット204を締め付けて、それから所定回数だけナット204を回転させる。ナットを回転させればそれだけ締め付けることになるから、ナットの回転回数(あるいは回転角度)により、燃料電池積層体に加わる加重の値を管理することもできる。このような方法を締め付け角度法と呼ぶことにする。
また、図12に示すような方法を用いれば、積層体に加える加重の精度を更に高めることができる。すなわち、第2ブロック205にプレス機211を用いて所定の加重(本実施例では約100kg)をかけ、この状態でナット204を軽く締めた後、プレス機211の加重を開放する。第2ブロック205の位置をナット204で固定した後は、プレス機211の加重を取り除いても、第1ブロック201上の積層体には所定値の加重を加わえたまま保持することができる。プレス機211で加重をかけているので、ナット204の締め付けはライン作業者が素手で締め付けることもできるし、また、ナット締め付け機の締め付けトルクをごく小さな値に設定しておけば、無人化することも可能である。
加圧・接着工程S30における加重の値を管理するために、次のような方法を採用することも好適である。例えば、第1ブロック201あるいは第2ブロック205にロードセルをセットしておき、加重を計測してもよい。あるいは、図13に示すように、スタッドボルト203の伸びを変位ゲージで測定し、これに基づいて管理してもよい。すなわち、燃料電池積層体に圧縮加重が加わると、その反作用としてスタッドボルト203には引張軸力が作用し、スタッドボルト203の長さが伸びることになる。スタッドボルト203の伸び量と引張軸力(すなわち燃料電池積層体に加わる圧縮加重)とは比例関係にあるから、変位ゲージでスタッドボルト203の伸び量を計測すれば燃料電池積層体に加わる加重を管理することができる。特に、各スタッドボルト203(本実施例では4本)全ての伸び量を計測し、伸び量が均等になるようにナット204を締め付ければ、燃料電池積層体に加わる加重の分布を均等化することができるので好適である。
図14(a)に示すように、第1ブロック201あるいは第2ブロック205のどちらかに緩衝部材212を設け、第2ブロック205の変位を管理するようにしてもよい。緩衝部材212としては、例えばスプリングや皿バネ等を用いることができる。燃料電池積層体に加わる加重に応じて緩衝部材212が縮み、この縮み量が積層体に加わる加重の値に比例するので、第2ブロック205の変位を管理することで積層体に加わる加重の値を管理することができる。この方法による場合も、第2ブロック205の複数箇所で変位を計測して各箇所での変位が均等化するようすれば、燃料電池積層体に均一に加重を加えることができる。更に、このようにすれば締め付け角度法による管理精度も向上させることができる。もっとも、締め付け角度法を用いる場合は、図14(b)に示すように、ナット204の下に皿バネ213等を設けてもよい。スタッドボルト203は剛性が高いので、例えばナット204を半回転だけ多めに締めただけでもスタッドボルト203にかかる軸力、すなわち燃料電池積層体に加わる加重は大きく増加してしまう。これに対して図14(b)に示すようにナット204の下に皿バネ213を設けておけば、皿バネ213はスタッドボルト203に比べて変形しやすいので、たとえナット204を半回転多めに締めたとしても燃料電池積層体に加わる加重の増加を小さく抑えることができ、従って加重の値を適切に管理することが容易となる。
尚、以上説明した例では、電解質膜とセパレータとを接着剤を用いて接着することによりシールしているが、電解質膜あるいはセパレータの材質によっては、熱を加えながら加圧することにより、電解質膜とセパレータとを密着させてシールするようにしても構わない。
ここで、本実施例の方法により、燃料電池積層体を製造する製造ラインの一例を図15(a)に示しておく。仮接着場は、前述の仮接着工程S10を行う場所である。ここで、3種類のセパレータと、カソード104、電解質膜102、アノード103等を1ユニット分ずつ仮接着して、積層場に備えられている第1ブロック201に積層していく。所定数のセパレータ等を積層したら第2ブロック205を載せ、漏洩試験装置200ごとプレス機に送り込んで所定の加重を加え、第2ブロック205を軽くナットで固定する。もちろん、プレス機を用いることなく、ナット締め付け機の締め付けトルクを適切な値に設定することによって所定の加重を加えることとしてもよい。いずれにしても、ナットを締め付けた後は漏洩試験装置200ごと燃料電池積層体を取り出して、続く漏洩試験を行うためにリーク試験機に送ることができる。漏洩試験については後述する。積層場からプレス機あるいは締め付け機、およびリーク試験機までは、漏洩試験装置200をベルトコンベアあるいはトランスファマシン等で搬送すればよい。搬送については漏洩試験とともに後述する。プレス機(または締め付け機)からリーク試験機までの搬送速度と搬送距離を適切な値に設定しておけば、搬送中に燃料電池積層体の加圧・接着することができる。従って、プレス機(または締め付け機)とリーク試験機とを1台ずつ備えておけば、流れ作業的に次々と加圧・接着および漏洩試験が行われることになり、製造効率を大きく向上させることができる。
参考までに、本実施例の漏洩試験装置200を用いない場合の燃料電池積層体の製造ラインの一例を図15(b)に示した。前述したように、燃料電池積層体の加圧・接着には約10時間程度加圧状態を保持する必要があるので、本実施例の漏洩試験装置200を用いない場合は、プレス機で加圧した状態で約10時間保持しなければならない。つまり、1台のプレス機が長時間占有されることになるので、多数のプレス機を用意する必要があり、それに伴いプレス機を設置するための広いスペースも必要となる。また、多数のプレス機を使用しているために、仮接着して積層したセパレータ等を空いているプレス機に搬送する作業や、あるいは加圧・接着が終了したプレス機から燃料電池積層体を取り出してリーク試験機に搬送する作業を、ベルトコンベアあるいはトランスファマシンを利用して自動化することも困難である。
以上のようにして、仮接着した各種セパレータおよび電解質膜等を所定ユニット分、第1ブロック201上に積層し第2ブロック205を載せて、所定の加重を加えた状態で所定時間保持する。すると、塗布した接着剤が硬化することにより、セパレータと電解質膜が密着して、この部分から燃料ガスあるいは酸化ガスが漏れることはなくなる。また、冷却水に関しても冷却セパレータ113と端部セパレータ111間に塗布されたシール材によってシールされ、冷却水が外部に漏れ出すことはない。このこと、すなわち燃料ガスあるいは酸化ガス、冷却水が十分にシールされていることを確認するために、全数の燃料電池積層体について以下のように漏洩試験を行う。
(4)漏洩試験工程:
本実施例では、図7に示すように、第1ブロック201に設けられた3つの検査流体供給通路206,207,208を利用して行う。それぞれの通路は第1ブロック201の側面から、第1ブロック上面の所定の位置に開口している。各通路の開口位置について、図8(b)を利用して説明する。図8(b)では、それぞれの検査流体供給通路は破線で示されている。図示するように、検査流体供給通路206の下流側の開口部206bは、セパレータを積層したときに燃料ガス通路孔125がくる位置に設けられている。同様に、検査流体供給通路207の開口部207bは酸化ガス通路孔123がくる位置に、検査流体供給通路208の開口部208bは冷却水通路孔121がくる位置に、それぞれ設けられている。本実施例では、漏洩試験装置200にセットされた状態で加圧・接着の完了した燃料電池積層体に、検査流体供給口206a,207a,208aのそれぞれから検査流体を充填し、充填した検査流体の漏れの有無を調べることによって漏洩試験を実施する。
以下、漏洩試験の概要について説明する。図16(a)は、本実施例で行っている漏洩試験の一例を概念的に示す説明図である。検査流体(本実施例では窒素ガス)はガスボンベ231に充填されている。ガスボンベ231から出た検査流体は初めに減圧弁229に導かれ、ここで所定の充填圧力に減圧される。本実施例では、減圧後、検査流体は3系統に分岐されて、それぞれの系統で開閉弁と圧力計を介し、検査流体供給装置230に設けられた3つの接続金具206c,207c,208cから検査流体供給口206a,207a,208aのそれぞれに供給される。検査流体供給装置230の接続金具206c,207c,208cは、漏洩試験装置200の第1ブロック201に設けられた3つの検査流体供給口206a,207a,208aの位置関係に合わせて設けられている。このため、漏洩試験装置200を位置決めした後、検査流体供給装置230を前進させて第1ブロック201に押しつけると、3つの接続金具206c,207c,208cと、それぞれが対応する検査流体供給口206a,207a,208aとの接続が同時に完了するようになっている。接続金具の接続は、各系統の開閉弁を締めた状態で行う。尚、本実施例では3つの接続金具が一体に構成されていて、同時に接続が完了するようになっているが、検査流体を供給する3つの系統毎に接続金具206c,207c,208cが分離されていて、それぞれの供給口に別々に接続するようにしても構わないのはもちろんである。
3つの接続金具206c,207c,208cを検査流体供給口206a,207a,208aに接続すると、燃料ガスマニホールド、酸化ガスマニホールド、冷却水マニホールドの順番で、以下のようにして漏洩試験を実施する。先ず、開閉弁220を開いて、検査流体供給口206aから燃料ガスマニホールドに検査流体を供給し、検査流体を充填していく。圧力計223が所定圧に達したら充填が完了したと判断できるので、開閉弁220を閉じて圧力計223の値が変化するか否かを調べる。燃料ガスマニホールドのシールに不完全な箇所があれば、ここから検査流体が漏れ、その結果圧力計223の値が徐々に減少していくので、これによりシールの不完全な部分の有無を知ることができる。所定時間経過後も圧力計の値が変化しなければ、燃料ガスマニホールドにはシールの不完全な部分はないと判断して、検査流体供給装置230に設けられた逃がし弁(図示省略)を開いて、燃料ガスマニホールドに充填した検査流体を放出する。
以上のようにして、燃料ガスマニホールドの漏洩試験が終了すると、同様の手順に従って酸化ガスマニホールドの漏洩試験を開始する。すなわち、開閉弁221を開いて酸化ガスマニホールド内に検査流体を充填し、充填を完了したら開閉弁221を閉じて圧力計224の圧力変化を調べる。所定時間経過しても圧力変化がないようであれば、酸化ガスマニホールドにはシールの不完全な部分はないと判断して、検査流体供給装置230に設けられた逃がし弁から充填した検査流体を放出する。冷却水マニホールドについても、同様にして漏洩試験を実施する。
ここで、本実施例においては、燃料ガスマニホールドと、酸化ガスマニホールド、冷却水マニホールドの漏洩試験を上述のように別々に行っているのは、次の理由による。例えば、電解質膜に穴が開いているなど、燃料ガスマニホールドと酸化ガスマニホールドとの間のシールに不完全な部分があった場合、燃料ガスマニホールドと酸化ガスマニホールドに同時に検査流体を供給したのでは、これを発見できないからである。同様に理由で、燃料ガスマニホールドと冷却水マニホールド、あるいは酸化ガスマニホールドと冷却水マニホールドとも同時に漏洩試験を実施することはできない。もっとも、次のようにすれば、3つのマニホールドの漏洩試験を同時に実施することも可能となる。以下、この方法について図16(b)を用いて説明する。
図16(b)は、3つのマニホールドの漏洩試験を同時に行う一例を概念的に示した説明図である。前述の図16(a)に示した例では、検査流体は減圧弁229の下流側で3系統に分岐されているが、図16(b)の例ではこれに対して減圧弁の上流側で分岐されている部分のみが異なっている。このために、図16(a)の場合には各マニホールドの充填圧力は全て同一であったが、図16(b)の場合には各マニホールド毎に充填圧力を独立に設定可能となっている。すなわち、減圧弁226,227,228の設定値を別々に設定することで、燃料マニホールド、酸化ガスマニホールド、冷却水マニホールドに別々の圧力で検査流体を充填することができる。
以下、図16(b)を用いて具体的に説明する。予め、3つの減圧弁226,227,228を別々の値に設定しておき、開閉弁220,221,222を閉じた状態で検査流体供給装置230を第1ブロック201に接続する。次に、開閉弁220,221,222を開いて、各マニホールドに検査流体を充填していく。圧力計223,224,225の値が安定したら充填が完了したと判断して、3つの開閉弁を全て閉じ、所定時間経過した後の圧力計の値を調べる。3つの圧力計の値から、次のようにしてシールの良否を判断することができる。
先ず、3つの圧力計の値に変化がなければ、それぞれのマニホールドから検査流体が漏れなかったのであるから、各マニホールドのシールは完全であると判断することができる。
1つの圧力計の値のみ変化し、他の2つの圧力計は変化していない場合は、圧力値の変化したマニホールドにシールの不完全な部分があり、マニホールド内のガスが燃料電池積層体の外に漏れていると判断することができる。
2つの圧力計の値がともに下がっている場合は、次の2つのケースが考えられる。すなわち、圧力値の変化した2つのマニホールドにシールの不完全な部分があって各マニホールドの内部と燃料電池積層体の外部とが直接つながっているケース、あるいは2つのマニホールド間が連通していて、更にマニホールドの内部と外部ともつながっているケースである。
2つの圧力計のうち、1つの圧力計の値が上昇していて他の圧力計の値が減少している場合は、それら圧力計に対応する2つのマニホールドが互いに連通しているケースである。しかし検査流体は燃料電池積層体の外部には漏れていないと判断することができる。
3つの圧力計の値が変化している場合も、2つの圧力計の値が変化している場合とほぼ同様にして、どの部分でシール不良が発生したかに関する情報を得ることができる。
このようにして3つの圧力計の値の変化によって、シールに不完全な部分がないか、およびシールに不完全な部分があった場合、どの部分で不良が起きているかに関する情報を得ることができる。
図16(b)に示した方法によれば、3つのマニホールドの漏洩検査を同時に行うことができるので、試験効率を向上させることが可能である。また、漏洩試験時に、発生したシール不良の内容に関する情報を得ることもできるので、この情報を、より上流の製造工程(例えば、仮接着工程あるいは、更に上流の電解質膜製造工程など)にフィードバックさせて、全体としての製造効率を向上させることが可能であるという利点もある。
図17および図18に、燃料電池積層体内に形成されている各マニホールドに検査流体が充填されていく様子を概念的に示す。図17(a)は燃料ガスマニホールドに充填される様子を示している。第1ブロック201の側面に設けられた検査流体供給口206aに供給された窒素ガスは第1ブロック201の上面の開口部206bを通って、燃料ガス通路孔125が連通して形成された燃料ガスマニホールドの導入される。燃料ガス通路孔125は、図3あるいは図8(b)に示されるように細長い形状をしており、導入された検査流体(窒素ガス)はこの細長い断面形状をした燃料ガスマニホールドを上昇していく。図17(a)でいえば、図の手前側を上昇していくことになる。尚、図17(a)では、検査流体は燃料電池積層体内を4つの通路に分かれて上昇しているかのように表現しているが、これは図の煩雑化を避けるための便宜的に表現したものである。図17(a)の奥側には燃料ガス通路孔124が連通して形成された燃料ガスマニホールドが形成されている。図の手前側と奥側に形成された2つのマニホールド間は、各セパレータに設けられた燃料ガス流路105Pでつながっている(図2,図3参照)。そこで、検査流体は手前側のマニホールドを満たすと燃料ガス流路105Pを通って奥側に形成されたマニホールドに流入する。尚、図17(a)では、図の煩雑化を避けるため、燃料ガス流路105Pの本数を実際よりかなり少な目に表現している。こうして2つの燃料ガスマニホールド内のガス圧が設定ガス圧になると、燃料ガスマニホールドの検査流体充填作業が完了したことになる。
図17(b)は酸化ガスマニホールドに検査流体が充填される様子を示し、図18は冷却水マニホールドの検査流体が充填される様子を示す。酸化ガスマニホールドおよび冷却水マニホールドへの検査流体が充填される様子も、燃料ガスマニホールドに充填される場合と同様である。すなわち、それぞれの検査流体供給口207a,208aに検査流体を供給すると、開口部207b,208bからそれぞれのマニホールドの導入され、セパレータに設けられた通路を通って反対側のマニホールドに検査流体が充填される。
各マニホールドに充填する検査流体の圧力、すなわち減圧弁の設定圧力は実験的に求めておいた値に設定する。一般に、ガス充填圧力が高いほど充填時間を短くすることができ、また充填圧力が高いほど充填したガスが漏洩しやすく従ってガス圧の低下も早くなるので、充填完了後短時間でシール性の良否を判断することができる。しかし、あまりに高い圧力に設定すると、充填するガスの圧力でセパレータと電解質膜間のシールを破壊するおそれもあるので、実験により最適な充填圧力を求めておくのである。また、冷却水マニホールドの充填圧力は、燃料ガスあるいは酸化ガスマニホールドの充填圧力よりも低めに設定しておいてもよい。これは、一般に、ガスのシールに比べて冷却水のシールは容易であり、従って要求されるシール能力も燃料ガスマニホールド等に比べて低いからである。また、燃料ガスマニホールド等のシールは接着剤を硬化させることで行っているのに対し、冷却水のシールはシール材を塗布して行っているだけなので、充填したガスの圧力でシールが破壊されやすい傾向にあり、この点からも冷却水マニホールドの充填圧力を低い値に設定できれば好適である。本実施例では、マニホールドに検査流体を充填し始めてから、シールの良否の判断までの所要時間は30秒以内であった。
尚、以上の説明においては、検査流体として窒素ガスを使用したが、他のガスを使用することも可能である。例えば、清浄空気を用いたり、二酸化炭素あるいはヘリウムガス等を使用することができる。一般に、分子量の小さなガスほど漏れやすい傾向があるので、分子量が最も小さいガスである水素ガスを使用すれば、検査精度を更に向上させることができる。もっとも、より取り扱いや入手の容易なヘリウムガスで代用することも好適である。また、冷却水マニホールドと他のマニホールドとで検査流体を変更してもよい。すなわち、冷却水マニホールドには窒素ガスあるいは清浄空気を、他のマニホールドにはヘリウムガスなどの分子量の小さなガスを供給してもよい。これら検査流体としては、漏れの検出が容易であり、取り扱いが容易であり、更に燃料電池内での化学反応の可能性が無いという、少なくとも3つの条件を満足する流体を選択して使用することが好ましい。
以上説明してきたように、本実施例の燃料電池積層体の製造においては、漏洩試験装置200にセットした状態で、各種セパレータや電解質膜等の積層、加圧・接着、漏洩試験を行うことができる。従って、加圧・接着後の燃料電池積層体をリーク試験機にセットし直す必要がないので、製造効率を大きく向上することができるとともに、リーク試験機にセットする際に積層体に傷を付けてしまう等の製造品質の悪化要因を減少させることができる。
また、漏洩試験装置200の第1ブロック201側面には、漏洩試験用の検査流体を導入するための検査流体供給口206a,207a,208aが設けられており、該供給口から検査流体を供給すれば、図16に示したようにきわめて効率よく漏洩試験を行うことができる。例えば、燃料電池積層体が漏洩試験装置200にセットされた状態で、ベルトコンベア上を搬送されてきた場合に、製造ラインの作業者は各供給口から検査流体を充填するだけで、漏洩試験を行うことができる。
尚、以上の説明においては、検査流体供給通路は第1ブロック201に設けられているものとして説明してきたが、同様の通路を第2ブロック205に設けても構わない。第1ブロック201より第2ブロック205に設けた方が、検査流体供給口の位置が高くなるので、ライン作業者の作業姿勢が良くなり、作業効率を向上させることができる場合もある。
更に、漏洩試験装置200を搬送用パレット上に載せ、トランスファマシンでリーク試験機に搬送するようにしても良い。こうすれば、漏洩試験装置200に設けられた検査流体供給口の位置とリーク試験機との相対位置を常に一定に保つことができるので、検査流体の充填作業を自動化して漏洩試験を自動で行うことが可能となる。
また、本実施例の漏洩試験装置200を用いる場合、異なる形状の燃料電池を製造する際にも、同一の製造ラインを使用できるという利点がある。すなわち、燃料電池の形状に合わせて第1ブロック201および第2ブロック205を作成する際に、検査流体供給口の形状を同一形状としておけば、燃料電池の形状が異なっていても、同じリーク試験機を用いて漏洩試験を行うことができる。また、第1ブロック201あるいは搬送用パレットに対して、検査流体供給口の位置を燃料電池の形状によらず同一位置に設けておけば、他機種の燃料電池の漏洩試験を同じ自動機を用いて容易に実施することが可能となる。更に、スタッドボルトの位置を統一しておけば、加圧・接着工程におけるナット締め付け機も同じ装置を使用することが可能である。従って、多種類の燃料電池を単一のラインで製造することが容易になる。
漏洩試験装置200を搬送用パレットに搭載するのではなく、第1ブロック201自体を搬送用パレットと一体に形成してもよい。こうすれば、漏洩試験装置200を搬送用パレットに位置決めしながら搭載する必要もなくなるので、更に製造効率を向上させることが可能となる。
以上のようにして漏洩試験が終了すると、燃料電池積層体は漏洩試験装置200から取り外されて、次工程に搬送される。第1ブロック201と第2ブロック205は、再び積層工程S20に供給されて、加圧・接着工程S30および漏洩試験工程S40に使用される。
漏洩試験装置200から燃料電池積層体を取り外すためには、ナット204を取り外して第2ブロック205を外す必要がある。この際に、ナット204が第2ブロック205から脱落しないように、第2ブロック205にナット押さえを設けるようにしてもよい。この一例を図19に示す。ナット204は自由に回転可能であり第2ブロック205を締め付けることができるが、ナット204を緩めてもフランジ部がナット押さえ214に引っかかって第2ブロック205から脱落することはない。このようにナット押さえ214を設けておけば、ナット204は第2ブロック205と共に積層工程S20に供給されるので、第2ブロック205を締め付けるナット204を供給する必要がなくなり、製造効率を向上させることが可能となるとともに、製造ラインの自動化を図る際にもナット供給装置を用意する必要がなくなるので好適である。
漏洩試験で漏洩箇所がないと判断された積層体は、そのまま集電板とエンドプレートと共に、燃料電池10に組み立てられる。漏洩箇所があると判断された場合は、次のようにして漏洩箇所を特定し、漏洩部分を除いて再組立することが可能である。すなわち仮接着工程S10の説明中で前述したが、冷却セパレータ113とこれに接する端部セパレータ111の間にはシール材が塗布されていて、接着剤は塗布されていない。従って、加圧・接着後であっても冷却セパレータ113と端部セパレータ111間で燃料電池積層体を分解することが可能である。このように分解している様子を図20に概念的に示す。漏洩試験において漏れが見つかった場合は、図20に示すよう少しずつ分解しながら、漏洩試験を実施することにより、漏れを生じているユニットを特定することができる。こうして漏れているユニットが特定されたら、そのユニットのみを正常なユニットと交換して再組立すれば、何ら問題なく使用することができる。
以上、各種の実施例について説明してきたが、本発明は上記すべての実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。例えば、以上の説明においては第2ブロック205をナットを用いて締め付けているが、図21に例示するように、ナットの代わりにボルト215を用いる構造としてもよい。
また、以上の説明においては漏洩試験のみを行ったが、漏洩試験と合わせて他の試験を行っても良い。他の試験の一例としては、次のようにして燃料電池積層体の内部抵抗を計測することも可能である。先ず、第1ブロック201と第2ブロック205とを互いに電気的に絶縁された構造にしておき、それぞれが燃料電池積層体と接する面に電極を設けておく。第1ブロック201と第2ブロック205とを電気的に絶縁するには、例えば第2ブロック205の表面を絶縁性の材料で覆うなどすればよい。次いで、検査流体供給口から適度な水分を供給して電解質膜に電導性を付与し、第1ブロック201の電極と第2ブロック205の電極との抵抗値を計測する。内部抵抗値が所定値より高い値を示す燃料電池積層体は、不良な単セルが含まれていると考えられるから、ユニット単位で分解して不良ユニットを交換すればよい。
本実施例の燃料電池積層体を用いて組み立てられる燃料電池の全体構造を概念的に示す説明図である。 単セル分の燃料電池の構造を概念的に示す説明図である。 各種セパレータと電解質膜、カソード、アノードを組み立てて燃料電池を構成する様子を示す説明図である。 本実施例における燃料電池積層体の製造・検査工程の流れを示すフローチャートである。 1ユニット分のセパレータや電解質膜などを仮接着する様子を概念的に示す説明図である。 ガスケットを用いて1ユニット分のセパレータや電解質膜等を仮接着する様子を概念的に示す説明図である。 本実施例の漏洩試験装置の全体形状を示す説明図である。 本実施例の漏洩試験装置に、仮接着したユニットを積層している様子を示す説明図である。 本実施例の燃料電池積層工程において、仮接着作業を複数ライン化している様子を概念的に示す説明図である。 本実施例の漏洩試験装置に積層されるユニットの位置決めを行う他の態様を示す説明図である。 本実施例の漏洩試験装置において、所定の加重を加えて保持することで燃料電池積層体の加圧・接着を行っている様子を示す説明図である。 プレス機を利用することにより、燃料電池積層体に加える加重を管理している様子を概念的に示す説明図である。 漏洩試験装置のスタッドボルトの伸びを計測することにより、燃料電池積層体に加わる加重の値を管理する様子を概念的に示す説明図である。 本実施例の漏洩試験装置に緩衝部材を設けることにより、燃料電池積層体に加える加重の管理精度を向上させている様子を概念的に例示する説明図である。 本実施例の漏洩試験装置を用いて燃料電池積層体を製造する製造ラインの構成を例示する説明図である。 本実施例の漏洩試験装置を用いて燃料電池積層体の漏洩試験を行っている様子を概念的に示す説明図である。 漏洩試験において検査流体供給口から供給された検査流体が、燃料電池積層体内の燃料ガスマニホールド・酸化ガスマニホールドに充填される様子を概念的に示す説明図である。 漏洩試験において検査流体供給口から供給された検査流体が、燃料電池積層体内の冷却水マニホールドに充填される様子を概念的に示す説明図である。 本実施例の第2ブロックにナット押さえを設けた様子を例示する説明図である。 本実施例において燃料電池積層体をユニット単位で分解している様子を概念的に示す説明図である。 他の態様としての漏洩試験装置の全体形状を示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
20…燃料等給排部
30…加圧機構
100A〜100D…燃料電池積層体
101…単セル
102…電解質膜
103…アノード
104…カソード
105,106…セパレータ
105P,106P…ガス流路
110…中央セパレータ
111…端部セパレータ
113…冷却セパレータ
114…エポキシ樹脂系接着剤
115…シール材
116…ガスケット
120,121…冷却水通路孔
122,123…酸化ガス通路孔
124,125…燃料ガス通路孔
126…リブ
127…リブ
128…溝
128P…冷却水通路
128P…冷却水路
200…漏洩試験装置
201…第1ブロック
202…ガイド
203…スタッドボルト
204…ナット
205…第2ブロック
206,207,208…検査流体供給通路
206a,207a,208a…検査流体供給口
206b,207b,208b…開口部
206c,207c,208c…接続金具
209…エアシリンダ
210…押さえ板
211…プレス機
212…緩衝部材
213…皿バネ
214…ナット押さえ
215…ボルト
220〜222…開閉弁
223〜225…圧力計
226〜228…減圧弁
229…減圧弁
230…検査流体供給装置
231…ガスボンベ

Claims (2)

  1. 発電用ガスの通過する複数のガス通路孔が設けられたセパレータと該セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形成された燃料電池積層体の漏洩試験方法であって、
    前記複数のガス通路孔のうちの少なくとも2つのガス通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填して、前記少なくとも2つのガス通路孔のそれぞれに充填された前記所定の検査流体の圧力を測定することにより漏洩の有無を検査する漏洩試験方法。
  2. 発電用ガスの通過するガス通路孔と冷却水の通過する冷却水通路孔とが設けられたセパレータと該セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形成された燃料電池積層体の漏洩試験方法であって、
    前記ガス通路孔と前記冷却水通路孔とのうちの少なくとも2つの通路孔に互いに圧力の異なる所定の検査流体を充填して、前記少なくとも2つの通路孔のそれぞれに充填された前記所定の検査流体の圧力を測定することにより漏洩の有無を検査する漏洩試験方法。
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