JP2006210129A - 燃料電池の加熱方法及び運転方法並びに該燃料電池を搭載した燃料電池システム、携帯機器及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の燃料電池の欠点であった、定常運転までの時間を短縮し且つ小型化を達成した燃料電池を提供する。
【解決手段】 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。
【選択図】 図1
【解決手段】 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池の反応は基本的には水素と酸素を反応させ水を生成する過程において電気化学的にエネルギーを取り出しているものである。
この水素は必ずしも水素である必要はなく水素基を含有する化合物が適用される。具体的には、アルコール、炭化水素などである。炭素成分はある場合はCO2の生成に伴うエネルギーの取りだしも可能となる。同様に酸素も必ずしも酸素である必要はなく、酸素源として空気なども使用される。
様々な燃料電池(燐酸型、溶融炭酸塩型、固体高分子型、固体酸化物型等)内でおこる化学反応は、使用される燃料や酸素源により様々であるが、いずれの反応も、その反応速度は温度の関数であり、低温では反応速度は遅く、高温になるほど反応速度は速くなる。電力を実用的レベルで取り出そうとした場合、この反応速度を上げるため燃料電池には適度な(使用する材料等が機能低下を起こさない範囲という意味で)高温で運転することが要求される。
しかしながら、この適正な温度まで燃料電池が達するまでは時間がかかる。燃料電池は起動性が悪いといわれている所以である。この起動性を改善する手段として、発電反応以外の熱を燃料電池に与えて短時間で燃料電池を適正な温度まで昇温する技術が開示されている(特許文献1及び2等参照)。
特許文献1では、固体酸化物型燃料電池を加熱する技術が開示されている。燃料電池を1000℃程度まで加熱するのに水素ガスと空気(酸素)を燃焼室で混合燃焼し、発生した熱で燃料電池セルを加熱している。また水素と酸素を燃焼させるのに燃焼室に着火源(発火装置)を備えている。
水素と酸素の着火による燃焼反応は非常に早く進行するものの、その反応が爆発的速度で進行するため燃焼室自体を堅牢にする必要があること、燃焼室の小型化が困難であること、着火装置が必要であること、発熱量の制御が難しいことなどの欠点を有している。
特許文献2には、液体燃料電池を加熱する技術が開示されている。燃料電池のカソード極に液体燃料と空気の混合物を供給し、カソード触媒上で反応させることにより発生した熱で燃料電池を加熱している。
しかしならが、昇温速度が遅いとともに、カソード触媒の被毒に関する考慮がなされていない。
メタノールを使用して定常運転している液体燃料供給型の燃料電池のアノード極およびカソード極の反応は次式で表される。
アノード反応;CH3OH+H2O→6H++6e−+CO2
カソード反応;6H++3/2O2+6e−→3H2O
カソード反応;6H++3/2O2+6e−→3H2O
いずれの反応も触媒存在下で進行するものである。
アノード極での反応は、メタノール等の液体燃料と水の反応によりメタノールを酸化し、水素イオン及び二酸化炭素を生成する。
カソード極での反応は、アノード極で発生した水素イオンと酸素が反応して水を生成する。
上記の例におけるアノード極及びカソード極の触媒は、白金系の触媒が使用される。アノード極の触媒はメタノールの酸化により発生する副生成物からの被毒を回避するため、白金を含有する2成分系以上の金属触媒を使用され、カソード極は水素イオンの酸化のみでよいことから白金単体が使用されるのが一般的である。
メタノール等の有機物の触媒上での酸化過程は様々な素過程を経由して進行するが、この素過程は白金単体の触媒では進行しにくい。白金が反応素過程で発生する副生成物の被毒をうけるためである。
特許文献2では、この被毒に対する考慮がなされていない。すなわちカソード極に混合燃料を供給し、カソード極の触媒上でメタノールと酸素の反応がおこるため白金単体では被毒をうけ、反応が停止してしまう。
特開2003−45464号公報
特開平5−307970号公報
本発明は、かかる問題を解決することを主目的としている。
つまり、本発明の目的は、従来の燃料電池の欠点であった、定常運転までの時間を短縮し且つ小型化を達成した燃料電池を提供することである。
本発明者らは、上記の課題に鑑みて鋭意検討を重ねたところ、下記の(1)〜(13)に示す発明をするに至った。つまり、
(1) 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。これにより、燃料電池の定常運転までに時間を短くするとともに、着火装置を用いることなく小型化が可能で、且つ、安全性の高い燃料電池の加熱方法を提供できる。
(1) 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。これにより、燃料電池の定常運転までに時間を短くするとともに、着火装置を用いることなく小型化が可能で、且つ、安全性の高い燃料電池の加熱方法を提供できる。
(2) 前記昇温工程の後に、前記燃料と前記酸化剤とを前記発電部に供給して発電する、発電工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の加熱方法。これにより、燃料電池の定常運転までに時間を短くするとともに、着火装置を用いることなく小型化が可能で、且つ、安全性の高い燃料電池の加熱方法を提供できる。
(3) 前記燃料は、エタノールであり、
前記触媒成分は、白金と、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属とを少なくとも3種類以上有する混合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池の加熱方法。これにより、上述に加え、人体に無害で安全性が高く、エネルギー密度が高くできるエタノール使用した燃料電池の加熱方法を提供できる。
前記触媒成分は、白金と、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属とを少なくとも3種類以上有する混合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池の加熱方法。これにより、上述に加え、人体に無害で安全性が高く、エネルギー密度が高くできるエタノール使用した燃料電池の加熱方法を提供できる。
(4) 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の運転方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程;
前記発電部が所定温度に達したことを判断する判断工程;
該判断工程の後、前記燃料と前記酸化剤とを前記発電部に供給して発電する、発電工程;
を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。これにより、燃料電池の定常運転までに時間を短くするとともに、着火装置を用いることなく小型化が可能で、且つ、安全性の高い燃料電池の運転方法を提供できる。
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程;
前記発電部が所定温度に達したことを判断する判断工程;
該判断工程の後、前記燃料と前記酸化剤とを前記発電部に供給して発電する、発電工程;
を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。これにより、燃料電池の定常運転までに時間を短くするとともに、着火装置を用いることなく小型化が可能で、且つ、安全性の高い燃料電池の運転方法を提供できる。
(5) 触媒成分を有するアノード極と、カソード極とからなる燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記アノード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。これにより、昇温速度が速く、カソード触媒の被毒が改善され、小型軽量化された燃料電池の加熱方法を提供できる。
燃料と酸化剤とを前記アノード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。これにより、昇温速度が速く、カソード触媒の被毒が改善され、小型軽量化された燃料電池の加熱方法を提供できる。
(6) 前記カソード極に触媒成分を有し、
燃料と酸化剤とを前記カソード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の加熱方法。これにより、上述に加え、さらに昇温速度が速い燃料電池の加熱方法が提供できる。
燃料と酸化剤とを前記カソード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の加熱方法。これにより、上述に加え、さらに昇温速度が速い燃料電池の加熱方法が提供できる。
(7) 触媒成分を有するアノード極と、カソード極とからなる燃料電池の運転方法であって、
燃料と酸化剤とを前記アノード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程;
前記燃料電池が所定温度に達したことを判断する判断工程;
該判断工程の後、前記燃料と前記酸化剤とで発電する、発電工程;
を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。これにより、昇温速度が速く、カソード触媒の被毒が改善され、小型軽量化された燃料電池の運転方法を提供できる。
燃料と酸化剤とを前記アノード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程;
前記燃料電池が所定温度に達したことを判断する判断工程;
該判断工程の後、前記燃料と前記酸化剤とで発電する、発電工程;
を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。これにより、昇温速度が速く、カソード触媒の被毒が改善され、小型軽量化された燃料電池の運転方法を提供できる。
(8) 請求項1乃至3及び5乃至6のいずれか一項に記載の燃料電池の加熱方法を用いた燃料電池システム。これにより、初期動作性能に優れた燃料電池システムを提供できる。燃料電池システムを提供できる。
これにより、小型化した燃料電池システムが提供できる。
これにより、小型化した燃料電池システムが提供できる。
(9) 請求項4又は7に記載の燃料電池の運転方法を用いた燃料電池システム。これにより、小型化され、初期動作性能に優れた燃料電池システムを提供できる。
(10) 固体高分子電解質を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の燃料電池システム。これにより、上述に加え、さらに小型化された燃料電池システムを提供できる。
(11) 前記燃料は、エタノールであり、
前記触媒成分は、白金と、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属とを少なくとも3種類以上有する混合体であることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池システム。これにより、上述に加え、安全でエネルギー密度が高い燃料を使用して、安定に運転できる燃料電池システムが提供できる。
前記触媒成分は、白金と、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属とを少なくとも3種類以上有する混合体であることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池システム。これにより、上述に加え、安全でエネルギー密度が高い燃料を使用して、安定に運転できる燃料電池システムが提供できる。
(12) 請求項8乃至11のいずれか一項に記載の燃料電池システムを搭載したことを特徴とする携帯機器。これにより、稼動時間までの時間が短く、安全で、エネルギー密度高く、長時間使用可能な燃料電池を搭載した携帯機器を提供できる。
(13)請求項8乃至11のいずれか一項に記載の燃料電池システムを搭載したことを特徴とする画像形成装置。これにより、稼動時間までの時間が短く、安全で、エネルギー密度高く、長時間使用可能な燃料電池を搭載した画像形成機器を提供できる。
小型化され、稼動状態までの時間を短縮され、且つ安全性の高い燃料電池を得ることができる。
(本発明による燃料電池に使用する燃料)
本発明に使用する触媒部で燃焼させる燃料は、触媒の種類により適正があるが基本的にはいかなる燃料も使用可能である。しかしながら、燃料は体積及び/又は重量当たりの発熱量の多いものが好ましい。また、触媒部での燃焼のために燃料電池の燃料と別な燃料を持つことは、機器の小型軽量化の面から好ましくないため、触媒部で燃焼させる燃料と燃料電池の発電部に供給する燃料は同一のものを使用することが好ましい。
本発明に使用する触媒部で燃焼させる燃料は、触媒の種類により適正があるが基本的にはいかなる燃料も使用可能である。しかしながら、燃料は体積及び/又は重量当たりの発熱量の多いものが好ましい。また、触媒部での燃焼のために燃料電池の燃料と別な燃料を持つことは、機器の小型軽量化の面から好ましくないため、触媒部で燃焼させる燃料と燃料電池の発電部に供給する燃料は同一のものを使用することが好ましい。
燃料電池の発電部に供給される燃料としては、水素、ガソリン、液体状炭化水素、液体状アルコールなどの気体状、液体状燃料が使用できるが、本体燃料電池の小型化が可能な点、体積エネルギー密度に優れる点より、アルコール燃料を使用することが好ましい。アルコール燃料を使用することにより、燃料電池の駆動時間を向上させることが可能である。なかでも、炭素数4以下のアルコールを使用することが好ましい。さらに好ましくは、安全性が高く、生合成が可能である点(環境面)からエタノールを使用することが最も好ましい。このような燃料は前記の反応式からもわかるように、水とともに触媒作用部に供給されるものである。
このような形態の燃料電池は、体積エネルギー密度、重量エネルギー密度に優れることから、持ち運びするIT機器(パソコン、電話等)や画像形成機器(カメラ、インクジェット、コピー等)に搭載する場合、特に好ましい。
(本発明による燃料電池に使用する触媒)
以下本発明に触媒部に使用する触媒の好ましい形態について述べる。燃料中に微量存在する一酸化炭素(CO)や、その他の微量な不純物により燃料電池の機能を損なう問題(触媒被毒)がある。触媒CO被毒の問題は従来から検討されており、これを低減するために提案されている触媒に白金−ルテニウム(Pt−Ru)合金触媒がある。しかしながら、溶液中のメタノール、エタノールのアノード酸化における触媒化学反応の阻害要因は、CO被毒では説明できないことも多い。これはメタノールやエタノールの酸化反応が水素やCOとは比べ物とならない程の多数の素反応を経て酸化されるためである。
以下本発明に触媒部に使用する触媒の好ましい形態について述べる。燃料中に微量存在する一酸化炭素(CO)や、その他の微量な不純物により燃料電池の機能を損なう問題(触媒被毒)がある。触媒CO被毒の問題は従来から検討されており、これを低減するために提案されている触媒に白金−ルテニウム(Pt−Ru)合金触媒がある。しかしながら、溶液中のメタノール、エタノールのアノード酸化における触媒化学反応の阻害要因は、CO被毒では説明できないことも多い。これはメタノールやエタノールの酸化反応が水素やCOとは比べ物とならない程の多数の素反応を経て酸化されるためである。
本発明によればメタノールの酸化には “PtとRuもしくはIr”からなる触媒が好ましく、エタノールの酸化には“Ptと、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属”とからなる3種以上の触媒成分を使用することが好ましい。これらの触媒が好適な理由は、メタノール、エタノールの複雑な反応素過程の進行促進に本触媒が寄与していると考えられる。
(本発明による燃料電池に使用する電解質層)
本発明に使用する電解質層は、アノード極及びカソード極に供給する燃料と酸化剤との化学反応により発生する伝導体を伝導し得る化合物であれば、固体、液体を問わず種々使用可能である。具体的には、酸性溶液(燐酸、硫酸等)や溶融塩、固体酸化物酸素伝道体、固体高分子電解質等の水素イオンや酸素イオンを伝導できる物質であれば使用できが、小型化・低温駆動が可能な点から固体高分子電解質が好ましい。
本発明に使用する電解質層は、アノード極及びカソード極に供給する燃料と酸化剤との化学反応により発生する伝導体を伝導し得る化合物であれば、固体、液体を問わず種々使用可能である。具体的には、酸性溶液(燐酸、硫酸等)や溶融塩、固体酸化物酸素伝道体、固体高分子電解質等の水素イオンや酸素イオンを伝導できる物質であれば使用できが、小型化・低温駆動が可能な点から固体高分子電解質が好ましい。
(本発明による燃料電池の第1実施例)
図面に基づいて本発明をさらに詳述する。図1は、本発明による燃料電池の第1の概略図であり、燃料(アノード極供給)に水素、酸化剤(カソード極供給)に空気を使用した例である。発電部7はアノード極1とカソード極2により電解質層3を挟んだ形態である。
4は水素貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
図面に基づいて本発明をさらに詳述する。図1は、本発明による燃料電池の第1の概略図であり、燃料(アノード極供給)に水素、酸化剤(カソード極供給)に空気を使用した例である。発電部7はアノード極1とカソード極2により電解質層3を挟んだ形態である。
4は水素貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
本発明による燃料電池の加熱方法は、主に2つの段階で進行する。1つは、発電部を燃料電池として機能させるのに適した温度に昇温する昇温工程であり、いま1つは、下述する、燃料電池として機能するのに適した温度に昇温された状態で発電を行う工程である。
まず、昇温工程において、燃料電池稼動開始時に、水素貯蔵部4及び酸化剤貯蔵部5にそれぞれ貯蔵された水素及び空気を、ポンプ(図示せず)にて触媒部6に供給する。供給された水素及び空気は、触媒部6において化学反応を起こし、この反応で発生する熱は、水蒸気となってアノード極1およびカソード極2に供給される。これにより発電部7は、水素と空気とによる化学反応で発生した水蒸気により加熱され、発電部7の温度が上昇する。このように昇温された発電部の温度は、別途設けた温度センサーにより測定される。この温度が、所定の温度、例えば、燃料電池において効率良く発電され得る温度に達すると、次の発電工程に移行する。
発電工程では、上記の昇温工程において水素貯蔵部4及び酸化剤貯蔵部5から触媒部6にそれぞれ供給していた水素及び空気を、それぞれアノード極1及びカソード極2に供給するように切り替える。これにより、燃料電池の稼動に適した定常状態に達した発電部7において、発電工程を効率良く行うことが可能となる。
なお、本実施例において、昇温工程と発電工程とを順次行う態様を例に挙げて説明したが、昇温工程と発電工程とを同時に行ってもよい。昇温工程と発電工程とを同時に行う場合、4つのバルブはすべて開けた状態とする。すなわち、アノード触媒作用部8へは、燃料及び水蒸気を、カソード触媒作用部9へは、酸化剤及び水蒸気を供給することにより、昇温工程と発電工程とを同時に行い、発電部7が上述の通り所定の温度に達した後は、触媒部6への燃料及び酸化剤の供給を停止する態様にて行ってもよい。
このように、発電部の加熱、運転方法をとることにより、燃料電池の定常運転までの時間を短縮し得るとともに、燃焼部を堅牢にすることなく小型化が可能で、着火装置不要で、安全性の高い燃料電池を提供することができる。
(本発明による燃料電池の第2実施例)
図2は本発明による燃料電池の第2の概略図であって、触媒部6での熱をアノード極1に供給する例である。1はアノード極、2はカソード極、3は電解質層、4は水素貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
図2は本発明による燃料電池の第2の概略図であって、触媒部6での熱をアノード極1に供給する例である。1はアノード極、2はカソード極、3は電解質層、4は水素貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
本実施例では、触媒部で化学反応させて発生する熱をアノード極1にのみ供給する点で図1に示した実施例と異なる。
つまり、まず、昇温工程において、燃料電池稼動開始時に、水素貯蔵部4及び酸化剤貯蔵部5にそれぞれ貯蔵された水素及び酸化剤を、ポンプ(図示せず)にて触媒部6に供給する。供給された水素及び空気は、触媒部6において化学反応を起こし、この反応で発生する熱は、水蒸気となってアノード極1に供給される。これにより発電部7は、水素と空気とによる化学反応で発生した水蒸気により加熱され、発電部7の温度が上昇する。このように昇温された発電部の温度は、別途設けた温度センサーにより測定される。この温度が、所定の温度、例えば、燃料電池において効率良く発電され得る温度に達すると、次の発電工程に移行する。
発電工程では、上記の昇温工程において水素貯蔵部4及び酸化剤貯蔵部5から触媒部6にそれぞれ供給していた水素及び酸化剤を、それぞれアノード極1及びカソード極2に供給するように切り替える。これにより、燃料電池の稼動に適した定常状態に達した発電部7において、発電工程を効率良く行うことが可能となる。
なお、本実施例において、昇温工程と発電工程とを順次行う態様を例に挙げて説明したが、昇温工程と発電工程とを同時に行ってもよい。昇温工程と発電工程とを同時に行う場合、4つのバルブはすべて開けた状態とする。すなわち、アノード触媒作用部8へは、燃料及び水蒸気を、カソード触媒作用部9へは、酸化剤及び水蒸気を供給することにより、昇温工程と発電工程とを同時に行い、発電部7が上述の通り所定の温度に達した後は、触媒部6への燃料及び酸化剤の供給を停止する態様にて行ってもよい。
この態様の場合、水素過剰の状態で触媒部6に水素および空気を供給することにより発電しながらの加熱ができる。また、図2では、触媒部6で発生した熱をアノード極1に供給するように示されているが、カソード極2に供給されるようにすることも可能である。この場合、酸化剤貯蔵部5から過剰の空気を供給することにより、発電しながらの加熱が可能となる。さらに、触媒部6で発生する熱をアノード触媒作用部8又はカソード触媒作用部9のいずれか一方にのみ供給すればよく、配管数を減少させることができ、本実施例による燃料電池の製造が容易となるとともに、運転に係るコストを削減することも可能となる。
(本発明による燃料電池の第3実施例)
図3は、本発明による燃料電池の第3の概略図であって、燃料を直接アノード極及びカソード極に供給する態様を示す。1はアノード極、2はカソード極、3は電解質層、10は液体燃料貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
図3は、本発明による燃料電池の第3の概略図であって、燃料を直接アノード極及びカソード極に供給する態様を示す。1はアノード極、2はカソード極、3は電解質層、10は液体燃料貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
本実施例では、発電部7の昇温を、上記の触媒部での化学反応ではなく、アノード触媒作用部及びカソード触媒作用部でそれぞれ行う点で、図1に示した実施例と異なる。
つまり、まず、昇温工程において、燃料電池稼動開始時に、液体燃料貯蔵部10及び酸化剤貯蔵部5にそれぞれ貯蔵された燃料及び酸化剤を、ポンプ(図示せず)にてそれぞれ、カソード触媒作用部9及びアノード触媒作用部8に供給する。供給された燃料及び酸化剤は、発電部7を構成するアノード触媒作用部8及びカソード触媒作用部9において、化学反応を起こし、熱を発生する。この熱により、発電部7は昇温され、発電部7の温度が上昇する。このように昇温された発電部の温度は、別途設けた温度センサーにより測定される。この温度が、所定の温度、例えば、燃料電池において効率良く発電され得る温度に達すると、次の発電工程に移行する。
上記の昇温工程では、燃料及び酸化剤は、液体燃料貯蔵部10及び酸化剤貯蔵部5からカソード触媒作用部9及びアノード触媒作用部8に供給していた。本実施例による発電工程では、燃料は、液体燃料貯蔵部10からアノード触媒作用部8に供給されるようにし、且つ、酸化剤は、酸化剤貯蔵部5からカソード触媒作用部9に供給されるようにする。つまり、液体燃料貯蔵部10からカソード触媒作用部9への燃料及び酸化剤貯蔵部5からアノード触媒作用部8への酸化剤の供給をそれぞれ停止する。この供給の停止により、発電工程へと移行する。これにより、燃料電池の稼動に適した定常状態に達した発電部7において、発電工程を効率良く行うことが可能となる。
アノード触媒作用部8への酸化剤の供給は過酸化水素等の液体の場合は、そのまま導入すればよいが、気体である場合、混合部に気体が微細化できるようなフィルターをもうけ、液体燃料中に多量にガスを溶け込ませたり、微細な泡上で供給することが効果的である。
また、カソード触媒作用部9への液体燃料の供給は、酸化剤が液体である場合、そのまま供給すればよいが、気体である場合、液体燃料を気化手段を設け気体化、あるいはスプレイ等で霧状にして供給することが効果的である。
本実施例の場合、液体燃料過剰の状態でアノード極に燃料及び酸化剤を供給し、酸化剤過剰の状態でカソード極に燃料及び酸化剤を供給することにより、発電しながらの加熱が可能となる。
本実施例の場合、使用する触媒は、後述するがカソード触媒の被毒をさけるためカソード触媒をアノード触媒と同等品を使用するのが好ましい。
このような発電部の加熱、運転方法をとることにより、燃料電池の定常運転までの時間を短くするとともに、燃料燃焼部を別途もつ必要がなく小型軽量化できるとともに、昇温速度が速い燃料電池を提供することができる。
(本発明による燃料電池の第4実施例)
図4は、本発明による燃料電池の第4の概略図であって、酸化剤をアノード極に直接供給する態様例である。図中、1はアノード極、2はカソード極、3は電解質層、10は液体燃料貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
図4は、本発明による燃料電池の第4の概略図であって、酸化剤をアノード極に直接供給する態様例である。図中、1はアノード極、2はカソード極、3は電解質層、10は液体燃料貯蔵部、5は酸化剤貯蔵部、6は触媒部(燃焼部)、8はアノード触媒作用部、9はカソード触媒作用部である。
本実施例は、アノード極における酸化剤の分解反応により発電部を昇温させる点で、図3に示した実施例と異なる。
つまり、まず、昇温工程において、燃料電池稼動開始時に、酸化剤貯蔵部5に貯蔵された酸化剤と、ポンプ(図示せず)によりアノード触媒作用部に供給する。供給された酸化剤はアノード極での分解作用により反応し熱を発生する。この熱により、発電部7は昇温され、発電部7の温度が上昇する。このように昇温された発電部の温度は、別途設けた温度センサーにより測定される。この温度が、所定の温度、例えば、燃料電池において効率良く発電され得る温度に達すると、次の発電工程に移行する。
発電工程では、上記の昇温工程において酸化剤貯蔵部5からアノード触媒作用部8に供給していた酸化剤を、カソード極2に供給するように切り替える。これにより、燃料電池の稼動に適した定常状態に達した発電部7において、発電工程を効率良く行うことが可能となる。
本実施例の場合、液体燃料過剰の状態で燃料および酸化剤をアノード極に供給することにより発電しながらの加熱ができる。
カソード極に燃料と酸化剤を供給する場合は、燃焼により発生する水による触媒作用部のフラッディング現象がおこる可能性があり、且つ、アノード極にガス状燃料を供給する燃料電池の場合にも同様にフラッディング現象が起こる可能性があるが、本態様の場合にはアノードには元から液体(有機物と水)が供給されていることから、混合燃焼によって生じた水の影響がでにくい好ましい態様である。
また、本実施例は、被毒に強いアノード極での“液体燃料と酸化剤”の反応であるため、カソードの被毒が改善できる燃料電池を提供することができる。
従って、アノード極に供給している燃料がカソード極に供給された時、アノード極に存在する触媒が被毒を受けてしまうような触媒を使用している燃料電池においては、アノード極のみで燃料と酸化剤とを反応させることが好ましいことを示している。
具体的にはアノード極に存在する触媒が有機物の酸化触媒、カソード極に存在する触媒が水素の酸化触媒の場合が挙げられる。
有機物の酸化触媒は水素の酸化触媒と比較すると複数種の金属の混合物で構成される。これは有機物の酸化過程が水素に比べて複雑で、すべての素反応過程を進行させるのに必要な触媒活性を有している必要があるためである。
このような触媒を、カソード極側にも適用すれば、被毒の問題は回避されるが、触媒構造が複雑であることから、触媒の製造が煩雑で、高価である。水素の反応活性が低くなるという問題を有することになる。
このような発電部の加熱、運転方法をとることにより、燃料電池の定常運転までの時間を短くするとともに、燃料燃焼部を別途もつ必要がなく小型軽量化できるとともに、昇温速度が速い燃料電池を提供することができる。
また被毒に強いアノード極側において液体燃料と酸化剤とを反応させるため、カソード極側での被毒が改善できる燃料電池を提供することができる。
(本発明による発電工程を行う燃料電池に関する一態様)
以下、高分子固体電解質を用いた、本発明による燃料電池の具体例を示す。図5は、高分子固体電解質を使用した、本発明による燃料電池の概略図である。
以下、高分子固体電解質を用いた、本発明による燃料電池の具体例を示す。図5は、高分子固体電解質を使用した、本発明による燃料電池の概略図である。
本実施例による燃料電池を構成する発電部は、基本的構成要素として、中心に高分子固体電解質を有し、その両側にアノード極側の触媒層とカソード極側の触媒層とが配置された構成を有している。燃料としてアノード極側にプロトン源となる燃料(水素、アルコールと水など)を供給し、アノード極内の触媒層における触媒作用により燃料から水素イオンが発生する。この時、発生する電子は外部回路に流れ出る。一方、触媒作用により発生した水素イオンは固体電解質を伝搬し、カソード極側に達する。カソード極側には、酸化剤(空気、酸素など)が供給されており、この酸化剤を構成する酸素と、アノード極側から供給された水素イオンと、外部回路を通して流れてくる電子とが反応し、水が生成する。
これを反応式として現すと以下のようになる。
アノード反応;H2→2H++2e−(水素燃料の場合)
カソード反応;2H++1/2O2+2e− → H2O
全反応;H2+1/2O2→H2O
カソード反応;2H++1/2O2+2e− → H2O
全反応;H2+1/2O2→H2O
水素ガスを燃料とする燃料電池は、一般に高い出力密度が得られる。このことから、水素燃料を用いた固体高分子電解質型燃料電池は、電気自動車など高速移動体の電源及び/又は分散型電源として期待されている。しかしながら、燃料水素の貯蔵や運搬、燃料加給の方法などにはまだ欠点もあり、特に小型携帯機器等の電子機器用電源を目的としたパーソナル用途には不向きである。
本実施例に示す高分子固体電解質型燃料電池に使用される燃料は、上述のように、触媒の種類により適正があるが、基本的にはいかなる燃料も使用可能である。しかしながら、燃料は、体積及び重量エネルギー密度に優れるもの使用することが好ましい。燃料は、通常、有限な空間(容器等)に収められているため、一定の体積を有する。したがって、本発明の実施にあたっては、有限な空間に収納可能で、体積及び重量エネルギー密度に優れた燃料を使用することがこのましい。特に、体積エネルギー密度に優れた燃料が好ましい。この点、気体状燃料よりも、液体状燃料、固体状燃料が好ましい。
一定の体積(気体、液体及び固体)を有する燃料に関するエネルギー密度を検討すると、燃料1分子当たりに含まれる水素数、つまり、水素であれば2個、メタノールであれば6個、エタノールであれば12個に比例することから、各々の分子1molから取り出せるクーロン量はそれぞれ理論値として、96500×2C、96500×6C、96500×12Cとなる。各々の密度、分子量を考慮し、1cc当たりのクーロン量に換算すると水素で約9C/cc、メタノールで約14400C/cc、エタノールで15200C/ccのエネルギー密度となる。常圧の気体としての水素は単位体積あたりのエネルギー密度は著しく低くなることなる。メタノールとエタノールは酸化反応には水分子がそれぞれ、1分子、3分子必要であるが(以下の式)、これを加味しても液体燃料が優れることは明らかである。
CH3OH+H2O→6H++6e−+CO2
C2H5OH+3H2O→12H++12e−+2CO2
C2H5OH+3H2O→12H++12e−+2CO2
高圧状態の水素又は液体水素を使用することも可能であるが、容器を堅牢にする必要があり、容器込みのエネルギー密度を考慮すると、常温常圧で液体又は固体状態の燃料が優れている。
具体的には水素吸蔵合金に蓄えた水素、ガソリン、液体状炭化水素、液体状アルコールなどの固体状、液体状燃料が使用できるが、本体燃料電池の小型化が可能な点、体積エネルギー密度に優れる点より、アルコール燃料を使用することが好ましい。アルコール燃料を使用することにより、燃料電池の駆動時間を向上させることが可能できる。なかでも、炭素数4以下のアルコールを使用することが好ましい。さらに好ましくは、安全性が高く、生合成が可能である点(環境面)からエタノールを使用することが好ましい。このような燃料は前記の反応式からもわかるように水とともに触媒作用部に供給されるものである。
このような形態の燃料電池は体積エネルギー密度、重量エネルギー密度に優れることから、持ち運びするIT機器(パソコン、電話等)や画像形成機器(カメラ、インクジェット、コピー等)に使用した場合に特に好ましいものである。
高分子固体電解質燃料電地に使用する触媒層の触媒について以下述べる。液体燃料の直接酸化ではなく、液化天然ガス(LNG)、メタンガスのような炭化水素系燃料、メタノール等の液体燃料を改質して水素を得て燃料電池の燃料とする、いわゆる改質燃料型の燃料電池が検討されている。この場合、原燃料の改質によって得られる水素ガス燃料中に微量存在する一酸化炭素(CO)や、その他の微量な不純物により燃料電池の機能を損なう問題(触媒被毒)がある。触媒CO被毒の問題は従来から検討されており、これを低減するために提案されている触媒に白金−ルテニウム(Pt−Ru)合金触媒がある。しかしながら、溶液中のメタノール、エタノールのアノード酸化における触媒化学反応の阻害要因は、CO被毒では説明できないことも多い。これはメタノールやエタノールの酸化反応が水素やCOとは比べ物とならない程の多数の素反応を経て酸化されるためである。
本発明によればメタノールの酸化には “PtとRuもしくはIr”からなる触媒が好ましく、エタノールの酸化には“Ptと、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属”とからなる3種以上の触媒成分を使用することが好ましい。これらの触媒が好適な理由は、メタノール、エタノールの複雑な反応素過程の進行促進に本触媒が寄与していると考えられるためである。
1 アノード極
2 カソード極
3 電解質層
4 水素貯蔵部
5 酸化剤貯蔵部
6 触媒部
7 発電部
8 アノード触媒作用部
9 カソード触媒作用部
10 液体燃料貯蔵部
2 カソード極
3 電解質層
4 水素貯蔵部
5 酸化剤貯蔵部
6 触媒部
7 発電部
8 アノード触媒作用部
9 カソード触媒作用部
10 液体燃料貯蔵部
Claims (13)
- 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。 - 前記昇温工程の後に、前記燃料と前記酸化剤とを前記発電部に供給して発電する、発電工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の加熱方法。
- 前記燃料は、エタノールであり、
前記触媒成分は、白金と、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属とを少なくとも3種類以上有する混合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池の加熱方法。 - 発電部と触媒成分を有する触媒部とからなる燃料電池を用いた燃料電池の運転方法であって、
燃料と酸化剤とを前記触媒部で触媒反応させ、該反応に由来する熱を前記発電部に供給する昇温工程;
前記発電部が所定温度に達したことを判断する判断工程;
該判断工程の後、前記燃料と前記酸化剤とを前記発電部に供給して発電する、発電工程;
を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 触媒成分を有するアノード極と、カソード極とからなる燃料電池の加熱方法であって、
燃料と酸化剤とを前記アノード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程を有することを特徴とする燃料電池の加熱方法。 - 前記カソード極に触媒成分を有し、
燃料と酸化剤とを前記カソード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池の加熱方法。 - 触媒成分を有するアノード極と、カソード極とからなる燃料電池の運転方法であって、
燃料と酸化剤とを前記アノード極の前記触媒成分において触媒反応させ、該反応に由来する熱で昇温させる工程;
前記燃料電池が所定温度に達したことを判断する判断工程;
該判断工程の後、前記燃料と前記酸化剤とで発電する、発電工程;
を有することを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 請求項1乃至3及び5乃至6のいずれか一項に記載の燃料電池の加熱方法を用いた燃料電池システム。
- 請求項4又は7に記載の燃料電池の運転方法を用いた燃料電池システム。
- 固体高分子電解質を有することを特徴とする請求項8又は9に記載の燃料電池システム。
- 前記燃料は、エタノールであり、
前記触媒成分は、白金と、Ru、Ir、W及びSnからなる群から選択された金属とを少なくとも3種類以上有する混合体であることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池システム。 - 請求項8乃至11のいずれか一項に記載の燃料電池システムを搭載したことを特徴とする携帯機器。
- 請求項8乃至11のいずれか一項に記載の燃料電池システムを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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JP2005020381A JP2006210129A (ja) | 2005-01-27 | 2005-01-27 | 燃料電池の加熱方法及び運転方法並びに該燃料電池を搭載した燃料電池システム、携帯機器及び画像形成装置 |
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JP2008066200A (ja) * | 2006-09-08 | 2008-03-21 | Toshiba Corp | 燃料電池 |
JP2008198385A (ja) * | 2007-02-08 | 2008-08-28 | Sharp Corp | 燃料電池 |
WO2009096107A1 (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-06 | Daihatsu Motor Co., Ltd. | 燃料電池システム |
JP2009238637A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Daihatsu Motor Co Ltd | 燃料電池システム |
-
2005
- 2005-01-27 JP JP2005020381A patent/JP2006210129A/ja active Pending
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