JP2006208786A - 反射素子及びそれを備えた投影システム - Google Patents

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    • G02B17/006Systems in which light light is reflected on a plurality of parallel surfaces, e.g. louvre mirrors, total internal reflection [TIR] lenses

Abstract

【課題】偏光スクリーンを備えた投影システムで用いられる反射素子であって、映像光の明るさの損失を生じさせることなく、投影機から出射された映像光の偏光状態を所望のものに変換することができ、かつ、明るい環境光の下でも映像をコントラストよく表示することができる反射素子を提供する。
【解決手段】投影機21は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ円偏光を含む映像光を出射するものであり、液晶プロジェクター21a及び1/4波長位相差板22を有している。反射素子10のコレステリック反射層11は、特定の波長帯域の円偏光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の円偏光を透過するものであり、円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射する。金属反射層12は、コレステリック反射層11で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射するものであり、円偏光の偏光状態を反転させながら当該円偏光を反射する。
【選択図】図1

Description

本発明は、投影機により投影スクリーン上に映像光を投射して映像を表示する投影システムに係り、とりわけ、投影機から出射された映像光の偏光状態を変換する偏光素子としての反射素子及びそれを備えた投影システムに関する。
従来の投影システムとしては、投影機により投射された映像光を投影スクリーン上に映し出し、その反射光を観察者が映像として観察するものが一般的である。
このような従来の投影システムで用いられる反射型の投影スクリーンとしては、白色の紙材や布材の他、プラスチックフィルム上に光を白色散乱するインキを塗装したものなどが一般に用いられている。また、より高品質な投影スクリーンとして、ビーズやパールなどを練りこんだ散乱層を含み、この散乱層によって映像光の散乱状態を制御するものが市販されている。なお、これらの投影スクリーンはいずれも偏光選択性を有していないので、これらの投影スクリーンを備えた投影システムにおいては、映像光の偏光状態を制御する必要はなかった。
一方、上述したような投影スクリーンとは異なる種類の投影スクリーンとして、偏光板や偏光分離素子を利用した偏光スクリーンが知られている(特許文献1、2及び3参照)。このような偏光スクリーンは、特定の偏光状態の光のみを選択的に反射する偏光選択性を有しているので、映像光の偏光状態を制御して、映像光と室内照明などの外光とをその偏光状態によって区別するようにすれば、明るい環境光の下でも高い映像品質(特にコントラスト)を得ることができる。
ところで、このような偏光スクリーンを備えた投影システムにおいて、投影機として例えばCRT(陰極線管)やDMD(digital micromirror device)を利用したものが用いられる場合には、CRTやDMDから出射される映像光が無偏光であるので、映像光の偏光状態を制御するための偏光板などの偏光制御素子を、投影機の出射口付近や、投影機と偏光スクリーンとの間の光路上に設け、映像光を無偏光から特定の偏光状態の光に変換することが必要となる。しかしながら、このようにして偏光板などの偏光制御素子を設けると、不要な偏光が偏光制御素子に吸収されるなどして映像光としては利用されなくなるので、投影機本来の性能を発揮することができず、映像光の明るさが半減するという問題があった。
これに対し、投影機として液晶プロジェクターが用いられる場合には、液晶プロジェクターからは通常の状態で既に直線偏光が出射されているので、偏光スクリーンが直線偏光を反射する種類のものであれば、そのまま利用することが可能であり、また、偏光スクリーンが円偏光などを反射する種類のものであっても、1/4波長位相差板などを配置することにより、映像光の明るさの損失を生じさせることなく、所望の偏光状態を持つ映像光を得ることができる。
しかしながら、投影機として液晶プロジェクターが用いられる場合には、上述したような映像光の明るさの損失といった問題はないものの、次のような問題がある。すなわち、通常市販されている液晶プロジェクターは、映像光を構成する3原色(赤色(R)、緑色(G)及び青色(B))のそれぞれの波長帯域の光(直線偏光)で偏光軸が同一でないものがほとんどであるので(特許文献4参照)、反射される直線偏光の偏光軸が全ての波長帯域において同一である通常の偏光スクリーンを備えた投影システムでは、通常市販されている液晶プロジェクターをそのまま利用することができないという問題がある。また、円偏光を反射する偏光スクリーンを備えた投影システムでは、直線偏光を円偏光に変換した上で利用することとなるが、その場合でも、変換前の直線偏光の偏光状態が揃えられていないので、変換後の円偏光(右円偏光及び左円偏光)の旋光方向を揃えることが困難であるという問題がある。
特開平5−107660公報 特開2003−287818公報 特開昭62−266980公報 特開2000−221449公報
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、偏光スクリーンを備えた投影システムで用いられる反射素子であって、映像光の明るさの損失を生じさせることなく、投影機から出射された映像光の偏光状態を所望のものに変換することができ、かつ、明るい環境光の下でも映像をコントラストよく表示することができる反射素子及びそれを備えた投影システムを提供することを目的とする。
本発明は、第1の解決手段として、特定の波長帯域の光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の光を透過する第1反射層と、前記第1反射層で反射される前記特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射する第2反射層とを備え、前記第1反射層及び前記第2反射層のうちの一方は、円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射する偏光維持型反射層であり、他方は、円偏光の偏光状態を反転させながら当該円偏光を反射する偏光反転型反射層であることを特徴とする反射素子を提供する。
なお、上述した第1の解決手段において、前記第1反射層及び前記第2反射層は、円偏光を鏡面的に反射する鏡面反射層であることが好ましい。
また、上述した第1の解決手段において、前記第1反射層は、前記偏光維持型反射層としてのコレステリック反射層であり、前記第2反射層は、前記偏光反転型反射層としての金属反射層又はブラッグ反射層であることが好ましい。また、前記第1反射層は、前記偏光反転型反射層としてのブラッグ反射層であり、前記第2反射層は、前記偏光維持型反射層としてのコレステリック反射層であってもよい。
さらに、上述した第1の解決手段において、前記コレステリック反射層は、コレステリック液晶高分子からなる層であることが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段において、前記金属反射層又は前記ブラッグ反射層は、その表面にて光を反射する表面鏡として構成されていることが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段において、前記第1反射層は、緑色の波長帯域の光のみを選択的に反射し、前記第2反射層は、緑色の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射することが好ましい。また、前記第1反射層は、緑色の波長帯域以外の波長帯域の光のみを選択的に反射し、前記第2反射層は、緑色の波長帯域を少なくともカバーする光を反射してもよい。
さらに、上述した第1の解決手段において、前記第2反射層は、可視光全域の光を反射することが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段において、前記第1反射層及び前記第2反射層は、中間層を介して互いに積層されていてもよい。この場合、前記中間層は、コレステリック液晶高分子を配向させる配向膜であることが好ましい。
さらに、上述した第1の解決手段においては、前記第1反射層に入射する光に1/4波長位相差を与える1/4波長位相差層をさらに備えてもよい。
本発明は、第2の解決手段として、映像光を出射する投影機と、前記投影機から出射された映像光のうち特定の偏光状態の光のみを選択的に反射して映像を表示する偏光スクリーンと、前記投影機と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記投影機から出射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する、上述した第1の解決手段に係る反射素子(1/4波長位相差層が設けられていない反射素子)とを備え、前記投影機は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ円偏光を含む映像光を出射し、前記反射素子の前記第1反射層及び前記第2反射層は、当該第1反射層及び当該第2反射層で反射された後の円偏光の偏光状態を全ての波長帯域で揃えるよう、前記投影機から出射された映像光に含まれる円偏光の偏光状態及び波長帯域に応じた偏光特性及び反射波長帯域を有することを特徴とする投影システムを提供する。
なお、上述した第2の解決手段において、前記投影機は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ直線偏光を含む映像光を出射する投影機本体と、前記投影機本体と前記反射素子との間の光路上に配置され、前記投影機本体から出射された映像光に含まれる直線偏光を円偏光に変換する1/4波長位相差板とを有することが好ましい。この場合、前記投影機本体は、液晶プロジェクターであることが好ましい。
また、上述した第2の解決手段において、前記反射素子は、前記投影機に一体的に組み込まれていることが好ましい。
さらに、上述した第2の解決手段においては、前記反射素子と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記反射素子で反射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する反射鏡をさらに備えることが好ましい。
本発明は、第3の解決手段として、映像光を出射する投影機と、前記投影機から出射された映像光のうち特定の偏光状態の光のみを選択的に反射して映像を表示する偏光スクリーンと、前記投影機と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記投影機から出射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する、上述した第1の解決手段に係る反射素子(1/4波長位相差層が設けられた反射素子)とを備え、前記投影機は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ直線偏光を含む映像光を出射し、前記反射素子の前記1/4波長位相差層は、前記投影機から出射された映像光に含まれる直線偏光を円偏光に変換し、前記反射素子の前記第1反射層及び前記第2反射層は、当該第1反射層及び当該第2反射層で反射された後の円偏光の偏光状態を全ての波長帯域で揃えるよう、前記投影機から出射された映像光に含まれる円偏光の偏光状態及び波長帯域に応じた偏光特性及び反射波長帯域を有することを特徴とする投影システムを提供する。この場合、前記投影機は、液晶プロジェクターを含むことが好ましい。
また、上述した第3の解決手段において、前記反射素子は、前記投影機に一体的に組み込まれていることが好ましい。
さらに、上述した第3の解決手段においては、前記反射素子と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記反射素子で反射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する反射鏡をさらに備えることが好ましい。
本発明によれば、投影機から出射された映像光を反射して偏光スクリーン上に投射するための反射素子として、特定の波長帯域の円偏光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の円偏光を透過する第1反射層と、第1反射層で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射する第2反射層とからなる反射素子を設け、第1反射層及び第2反射層により特定の波長帯域の及び当該特定の波長帯域以外の波長帯域の円偏光を反射するようにしているので、投影機から出射された映像光を、当該映像光の明るさ(光量)の損失をほとんど生じさせることなく、偏光スクリーンが選択的に反射する映像光の偏光状態に変換することができ、このため、映像光を室内照明などの外光に比べて効率的に反射することが可能となり、明るい環境光の下でも映像をコントラストよく表示することができる。
また、本発明によれば、第1反射層及び第2反射層のうちの一方により円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射し、かつ、他方により円偏光の偏光状態を反転しながら当該円偏光を反射しているので、反射素子の第1反射層及び第2反射層で反射された後の映像光の偏光状態が全ての波長帯域で揃えられる。このため、投影機として、一般に市販されている液晶プロジェクター(特定の偏光軸を持つ緑色(G)の波長帯域の直線偏光と、この緑色(G)の波長帯域の直線偏光の偏光軸に直交する偏光軸を持つ赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光とを出射する、3板式液晶プロジェクター)が用いられる場合で、かつ、偏光スクリーンとして、反射される映像光の偏光状態が波長帯域にかかわらず同一であるような一般的な偏光スクリーンが用いられる場合であっても、映像を正しく映し出すことが可能である。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1により、本発明の第1の実施形態に係る反射素子を備えた投影システムの全体構成について説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る投影システム20は、映像光を前面側から投射するフロントプロジェクションシステムであり、映像光を出射する投影機21と、投影機21から出射された映像光のうち特定の偏光状態の光のみを選択的に反射して映像を表示する反射型偏光スクリーン23と、投影機21と反射型偏光スクリーン23との間の光路上に配置され、投影機21から出射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23へ向けて投射する反射素子10とを備えている。
このうち、投影機21は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ円偏光を含む映像光を出射するものであり、液晶プロジェクター(投影機本体)21aと、液晶プロジェクター21aと反射素子10との間の光路上に配置された1/4波長位相差板22とを有している。なお、1/4波長位相差板22は、図1に示すように、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射された映像光のみが通過し、反射素子10で反射された映像光が再度通過しないように配置されている。
ここで、液晶プロジェクター21aは、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ直線偏光を含む映像光を出射するものである。すなわち、液晶プロジェクターは通常、映像光を構成する3原色(赤色(R)、緑色(G)及び青色(B))のそれぞれの波長帯域に対応する液晶セルでオン/オフを行うものであるので、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のそれぞれの波長帯域に対応する直線偏光の偏光軸が必ずしも一致しているわけではない。このような事情の下で、本実施形態では、液晶プロジェクター21aから出射される映像光が、一般に市販されている液晶プロジェクター(3板式液晶プロジェクター)と同様に、特定の偏光軸を持つ緑色(G)の波長帯域の直線偏光と、この緑色(G)の波長帯域の直線偏光の偏光軸に直交する偏光軸を持つ赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光とを含む場合を例に挙げて説明する。
また、1/4波長位相差板22は、液晶プロジェクター21aから出射された映像光に含まれる直線偏光を円偏光に変換するものである。ここで、偏光軸が直交する2種類の直線偏光が1/4波長位相差板22を通過すると、一方が右円偏光となり、他方は左円偏光となる。なお、原理的には、1/4波長位相差板22の遅相軸が直線偏光の偏光軸と45°の関係であるときに円偏光に変換される。これにより、投影機21から最終的に反射素子10へ向けて出射される映像光は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ円偏光(例えば、緑色(G)の波長帯域の左円偏光、及び赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光)を含むものとなる。なお、1/4波長位相差板22は、映像光を構成する3原色(赤色(R)、緑色(G)及び青色(B))のそれぞれの波長帯域の光の波長に合った位相差を持つ必要があるので、広帯域1/4波長位相差層を含むものであることが好ましい。なお、このような広帯域1/4波長位相差層としては、1/2波長位相差層と1/4波長位相差層とを組み合わせたものや、屈折率特性が異なる材料を組み合わせたものや、材料そのものが広帯域特性に適したものなどを用いることができる。また、その形態についても、板状のものやフィルム状のものなどを用いることができる。具体的には例えば、円偏光板に利用される位相差層をそのまま利用することができる。なお、1/4波長位相差板22として、広帯域1/4波長位相差層が用いられる場合には、直線偏光から変換された円偏光の楕円率が真円に近づくので、反射素子10での偏光変換制御をより確実に行うことができる。
次に、反射型偏光スクリーン23について説明する。
反射型偏光スクリーン23は、投影機21から出射された映像光のうち特定の偏光状態の光のみを選択的に反射するものであり、吸収型の偏光層や、DBEFなどの多層フィルムからなる直線偏光分離層を利用した偏光スクリーンや、コレステリック液晶からなる円偏光分離層などを利用した偏光スクリーンなどを用いることができる。なお、本実施形態では、反射素子10で反射されて反射型偏光スクリーン23上に投射される映像光が円偏光を含むものであるので、反射型偏光スクリーン23としては、コレステリック液晶からなる円偏光分離層などを利用した偏光スクリーンなどが好ましく用いられる。ここで、反射型偏光スクリーン23は、映像光を構成する3原色(赤色(R)、緑色(G)及び青色(B))の全ての波長帯域において同一の偏光状態の円偏光(例えば左円偏光)を選択的に反射するものとする。
次に、反射素子10について説明する。
反射素子10は、映像光が入射する入射側に位置する第1反射層としてのコレステリック反射層11と、映像光が入射する入射側から見て反対側(背面側)に位置する第2反射層としての金属反射層12とを備えている。なお、これらのコレステリック反射層11及び金属反射層12は、基材13上に積層されている。
このうち、コレステリック反射層11は、コレステリック液晶をポリマー化したコレステリック液晶高分子からなる薄膜層であり、特定の波長帯域の円偏光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の円偏光を透過するように設計されている。具体的には例えば、コレステリック反射層11は、図2に示すように、緑色(G)の波長帯域の光のみを選択的に反射するように設計されている(符号A参照)。なお、コレステリック反射層11は、円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射する層(「偏光維持型反射層」という)として機能する。具体的には例えば、コレステリック反射層11に円偏光(例えば左円偏光)が入射する場合を想定すると、コレステリック反射層11は左円偏光を左円偏光のまま反射する。ここで、このようなコレステリック反射層11は、一方の旋光方向の円偏光(例えば左円偏光)のみを反射するものであるので、コレステリック反射層11で反射されるべき円偏光の旋光方向がコレステリック反射層11の偏光特性に合うよう、反射素子10へ入射する映像光に含まれる円偏光の旋光方向を決めておく必要がある。
金属反射層12は、各種の金属からなる層であり、コレステリック反射層11で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射するように設計されている。具体的には例えば、金属反射層12は、図2に示すように、可視光全域の光を反射するように設計されている(符号B参照)。なお、金属反射層12は、円偏光の偏光状態を反転させながら当該円偏光を反射する層(「偏光反転型反射層」という)として機能する。具体的には例えば、金属反射層12に円偏光(例えば右円偏光)が入射する場合を想定すると、金属反射層12は右円偏光を左円偏光として反射することとなる。なお、金属反射層12に直線偏光が入射する場合には、上述したような偏光状態の反転の現象は生じない。ここで、金属反射層12としては、金属表面での反射であれば常に円偏光の偏光状態が反転するので、どのような金属からなっていてもよいが、映像システムに利用されるものであることから、白色のもの(すなわち波長分散が少ないもの)であることが好ましい。具体的には例えば、銀やアルミニウム、クロムなどの金属が好ましく用いられる。
なお、反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12では、それぞれ異なる色の波長帯域の光が反射されるが、反射素子10で最終的に反射された光を合成したものの波長分散は入射前の光の波長分散とほぼ等しいことが重要である。すなわち、投影機21の液晶プロジェクター21aが白表示である場合には、反射素子10で反射された光も白表示でなければならない。各色のバランスについては、反射素子10で反射される各色の波長帯域及び反射率の他、液晶プロジェクター21aの波長分散などが関係するので、これらを考慮して適宜調整すればよい。代表的には、青色(B)の波長帯域は400〜500nm、緑色(G)の波長帯域は500〜570nm、赤色(R)の波長帯域は570〜800nmであることが好ましい。また、各色の反射率は各色で等しいことが好ましい。なおこの場合、コレステリック反射層11では、光の入射角によって反射波長帯域が短波長側へシフト(「ブルーシフト」という)するので、斜めに光が入射する態様で反射素子10が用いられる場合には、上述したようなブルーシフトを考慮した設計が必要となる。
また、反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12はいずれも、反射型偏光スクリーン23上に投射される映像光が鮮明に保たれるようにするため、円偏光を鏡面的に反射する鏡面反射層であることが好ましい。また、コレステリック反射層11及び金属反射層12は、それぞれで反射される映像光の方向が同一となるよう、その鏡面が平面をなす平面鏡面反射層であることが好ましい。さらに、金属反射層12は、その表面(表層の数ミクロンの厚さの部分)にて光を反射する表面鏡として構成されていることが好ましい。このようにすれば、第2反射層としての金属反射層12で反射される映像光と、第1反射層としてのコレステリック反射層11で反射される映像光との間の光路差を最小にすることができる。
なお、図1に示す投影システム20において、投影機21から出射された映像光が反射素子10に入射する角度は任意の角度とすることができ、また、投影機21及び反射素子10の配置関係も任意に設定することができる。具体的には例えば、反射素子10への映像光の入射角度を大きな角度(例えば、90°)とすることができるのであれば、投影機21(液晶プロジェクター21a及び1/4波長位相差板22)を床置きや天井吊りにするのではなく、図9に示すような態様で、壁25に設置して利用することも可能である。
なお、図1に示す投影システム20において、照明光源(図示せず)から反射型偏光スクリーン23に照射される照明光は、反射型偏光スクリーン23で反射されない偏光成分の光を主として含むことが好ましい。ただし、必ずしもこのような照明光源に限定されるものではなく、無偏光状態の照明光を照射する一般的な照明光源を用いることができることはもちろんである。
次に、このような構成からなる本発明の第1の実施形態に係る投影システム20の作用について説明する。なおここでは、投影システム20において、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射される映像光が、特定の偏光軸を持つ緑色(G)の波長帯域の直線偏光と、この緑色(G)の波長帯域の直線偏光の偏光軸に直交する偏光軸を持つ赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光とを含むものであり、また、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光が、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の左円偏光である場合を例に挙げて説明する。
図1に示す投影システム20において、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射された映像光は、まず、1/4波長位相差板22を通過し、映像光に含まれる赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のそれぞれの波長帯域の直線偏光が円偏光に変換される。このとき、1/4波長位相差板22の遅相軸は液晶プロジェクター21aから出射される直線偏光の偏光軸と45°の関係であるようにマッチングされており、その結果、緑色(G)の波長帯域の直線偏光は左円偏光に変換され、赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光は右円偏光に変換される。
その後、このようにして1/4波長位相差板22を通過した映像光(緑色(G)の波長帯域の左円偏光、及び赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光)は、反射素子10に入射し、当該反射素子10で反射される。なおここでは、反射素子10のコレステリック反射層11が緑色(G)の波長帯域の光を反射し、金属反射層12が赤色(R)及び青色(B)の波長帯域をカバーする可視光全域の光を反射するものとする。
この場合、反射素子10に入射する映像光のうち緑色(G)の波長帯域の左円偏光は、コレステリック反射層11で左円偏光のまま反射される。一方、赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光は、コレステリック反射層11で反射されることなく当該コレステリック反射層11を通過し、金属反射層12で左円偏光に変換されて反射される。これにより、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の光は、反射素子10で反射された後はいずれも左円偏光となり、反射素子10で反射された後の円偏光の偏光状態が全ての波長帯域で揃えられることとなる。
このようにして赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の全ての波長帯域で偏光状態が揃えられた映像光(左円偏光)の偏光状態は、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光の偏光状態と一致しているので、映像光を室内照明などの外光に比べて効率的に反射することが可能となり、反射型偏光スクリーン23上にて明るく鮮明な映像を映し出すことができる。
このように本発明の第1の実施形態によれば、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23上に投射するための反射素子10として、特定の波長帯域の円偏光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の円偏光を透過するコレステリック反射層11と、コレステリック反射層11で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射する金属反射層12とからなる反射素子10を設け、コレステリック反射層11及び金属反射層12により特定の波長帯域の及び当該特定の波長帯域以外の波長帯域の円偏光を反射するようにしているので、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射された映像光を、当該映像光の明るさ(光量)の損失をほとんど生じさせることなく、反射型偏光スクリーン23が選択的に反射する映像光の偏光状態に変換することができ、このため、映像光を室内照明などの外光に比べて効率的に反射することが可能となり、明るい環境光の下でも映像をコントラストよく表示することができる。
また、本発明の第1の実施形態によれば、コレステリック反射層11により円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射し、かつ、金属反射層12により円偏光の偏光状態を反転しながら当該円偏光を反射しているので、反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12で反射された後の映像光の偏光状態が全ての波長帯域で揃えられる。このため、投影機21の液晶プロジェクター21aとして、一般に市販されている液晶プロジェクター(特定の偏光軸を持つ緑色(G)の波長帯域の直線偏光と、この緑色(G)の波長帯域の直線偏光の偏光軸に直交する偏光軸を持つ赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光とを出射する、3板式液晶プロジェクター)が用いられる場合で、かつ、反射型偏光スクリーン23として、反射される映像光の偏光状態が波長帯域にかかわらず同一であるような一般的な反射型偏光スクリーンが用いられる場合であっても、映像を正しく映し出すことが可能である。
なお、上述した第1の実施形態においては、背面側の第2反射層として、金属反射層12を用いているが、第1反射層であるコレステリック反射層11で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射することができるもので、かつ、上述したような偏光反転型反射層であれば、これ以外の任意の層を用いることができる。具体的には例えば、屈折率の異なる薄膜を積層することにより得られる誘電多層膜などからなるブラッグ反射層を用いることができる。なお、ブラッグ反射層としては、一般に市販されている干渉フィルターやバンドパスフィルター、ダイクロイックミラーなどで、ブラッグ反射の原理を用いたものであれば、特に制限なく用いることができる。この場合、このようなブラッグ反射層は、例えば、図2に示すように、可視光全域の光を反射するように設計されていてもよいが(符号B参照)、図3に示すように、コレステリック反射層11が、緑色(G)の波長帯域の光のみを選択的に反射するように設計されている場合には(符号A参照)、緑色の波長帯域以外の波長帯域の光(赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の光)のみを選択的に反射するように設計されていてもよい(符号C参照)。
また、上述した第1の実施形態においては、コレステリック反射層11が緑色(G)の波長帯域の光のみを選択的に反射する場合を例に挙げて説明したが、緑色(G)の波長帯域以外の波長帯域の光(例えば、赤色(R)や青色(B)の波長帯域の光)のみを選択的に反射する場合にも同様にして適用することができる。
さらに、上述した第1の実施形態においては、反射素子10で反射された映像光が反射型偏光スクリーン23上に直接投射されているが、これに限らず、図4に示すように、反射素子10と反射型偏光スクリーン23との間の光路上に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の映像光を反射する反射鏡24を配置し、このような反射鏡24により、反射素子10で反射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23へ向けて投射するようにしてもよい。この場合、反射鏡24で反射されて反射型偏光スクリーン23上に投射される映像光の偏光状態は、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光の偏光状態と一致する必要がある。このため、反射鏡24として、反射素子10で反射された円偏光の偏光状態を反転させながら当該円偏光を反射する金属反射層又はブラッグ反射層が用いられる場合には、反射型偏光スクリーン23としては、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光を選択的に反射する種類のものを用いる必要がある。これに対し、反射鏡24として、反射素子10で反射された円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射するコレステリック反射層が用いられる場合には、上述した反射型偏光スクリーン23と同様に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の左円偏光を選択的に反射する種類のものを用いることができる。なお、図1に示す投影システム20の構成では、反射素子10で映像光を一度だけ折り返すので、投影機21から映像光が出射される出射方向と反対側に映像光が投射されることとなり、従来の一般的なフロントプロジェクションシステムとは、投影機21及び反射型偏光スクリーン23の配置関係が異なることとなる。しかしながら、図4に示す投影システム20の構成では、反射素子10及び反射鏡24により映像光を二度折り返すので、投影機21及び反射型偏光スクリーン23の配置関係は、従来の一般的なフロントプロジェクションシステムと同様のものとなる。
さらに、上述した第1の実施形態においては、コレステリック反射層11及び金属反射層12が基材13上に積層されているが、これに限らず、図5に示すように、基材13が設けられず、コレステリック反射層11及び金属反射層12のみで反射素子10が構成されていてもよい。
さらに、上述した第1の実施形態においては、コレステリック反射層11及び金属反射層12が互いに直接積層されているが、これに限らず、図6に示すように、コレステリック反射層11及び金属反射層12が、ベース基材や粘着層などの中間層14を介して互いに積層されていてもよい。
ここで、コレステリック反射層11及び金属反射層12は、基本的に近接していることが好ましい。これは、これら2つの層(コレステリック反射層11及び金属反射層12)の間に比較的厚みのある中間層が配置されると、図7(B)に示すように、コレステリック反射層11及び金属反射層12のそれぞれで反射された光の間に大きな光路差が生じ、反射型偏光スクリーン23上にて映し出される映像が色ごとにずれる可能性があるからである。このため、反射素子10の金属反射層12としては、反射面が最表面にある表面鏡が用いられることが好ましく、また、その反射面にコレステリック反射層11が直接積層されていることが好ましい。なお、このようにして金属反射層12上にコレステリック反射層11が直接積層される場合には、蒸着法や直接塗布法などが好ましく用いられ、また、粘着層を介しない転写法などの方法も好ましく用いられる。
ただし、図7(A)に示すように、コレステリック反射層11と金属反射層12との間に配置される中間層14の厚さが非常に薄い場合には、光路差に与える影響はほとんどない。このため、例えば、中間層14の厚さが100ミクロン以下(好ましくは50ミクロン以下、さらに好ましくは5ミクロン以下)であれば、適宜、所望の中間層を配置することが可能である。具体的には例えば、中間層14として、接着性や密着性を高める層や、材料を塗布する際の濡れ性や保護膜としての機能を持たせるような層を配置することが可能である。また、金属反射層12上にコレステリック液晶を直接塗布することによりコレステリック反射層11が形成される場合には、中間層14として、コレステリック液晶高分子を配向させる配向膜を配置することが好ましい。なお、このような配向膜としては、一般的に液晶ディスプレイに利用されているものを用いることができ、ポリイミドやPVA(ポリビニルアルコール)などにラビング処理を施したものや、光配向膜に光配向処理を施したものなどを用いることが可能である。
さらに、上述した第1の実施形態においては、反射素子10が投影機21とは別に設けられているが、これに限らず、反射素子10が投影機21に一体的に組み込まれていてもよい。
さらに、上述した第1の実施形態においては、コレステリック反射層11が、所望の波長帯域をカバーするような反射特性を持つ一層のコレステリック層により構成されているが、これに限らず、図8に示すように、例えば独立した波長帯域を持つ複数のコレステリック液晶層(第1コレステリック層11a及び第2コレステリック層11b)により構成されていてもよい。
(第2の実施形態)
次に、図10及び図11により、本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第2の実施形態は、反射素子の層構成が異なる点を除いて、他は、図1乃至図9に示す第1の実施形態と略同一である。図10及び図11に示す第2の実施形態において、図1乃至図9に示す第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
すなわち、図1乃至図9に示す第1の実施形態においては、投影システム20の反射素子10の層構成として、入射側の第1反射層として、偏光維持型反射層としてのコレステリック反射層11が配置される一方で、背面側の第2反射層として、偏光反転型反射層としての金属反射層12が配置されている。しかしながら、反射素子10の層構成に関しては、第1反射層及び第2反射層の一方が偏光維持型反射層、他方が偏光反転側反射層であればよく、上述した態様に限らず、入射側の第1反射層として偏光反転型反射層が配置される一方で、背面側の第2反射層として偏光維持型反射層が配置される態様をとってもよい。
具体的には例えば、図10に示すように、入射側の第1反射層として、特定の波長帯域の光(例えば、赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の光)のみを選択的に反射して残りの波長帯域の光を透過する偏光反転型反射層としてのブラッグ反射層12′が配置される一方で、背面側の第2反射層として、ブラッグ反射層12′で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域をカバーする光(例えば、緑色(G)の波長帯域の光)を反射する偏光維持型反射層としてのコレステリック反射層11が配置されていてもよい。
次に、このような構成からなる本発明の第2の実施形態に係る投影システム20の作用について説明する。なおここでは、投影システム20において、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射される映像光が、特定の偏光軸を持つ赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光と、これらの赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光の偏光軸に直交する偏光軸を持つ緑色(G)の波長帯域の直線偏光とを含むものであり、また、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光が、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の左円偏光である場合を例に挙げて説明する。
図10に示す投影システム20において、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射された映像光は、まず、1/4波長位相差板22を通過し、映像光に含まれる赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のそれぞれの波長帯域の直線偏光が円偏光に変換される。このとき、1/4波長位相差板22の遅相軸は液晶プロジェクター21aから出射される直線偏光の偏光軸と45°の関係であるようにマッチングされており、その結果、赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光は右円偏光に変換され、緑色(G)の波長帯域の直線偏光は左円偏光に変換される。
その後、このようにして1/4波長位相差板22を通過した映像光(赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光、及び緑色(G)の波長帯域の左円偏光)は、反射素子10に入射し、当該反射素子10で反射される。なおここでは、反射素子10のブラッグ反射層12′が赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の光を反射し、コレステリック反射層11が緑色(G)の波長帯域の光を反射するものとする。
この場合、反射素子10に入射する映像光のうち赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光は、ブラッグ反射層12′で左円偏光に変換されて反射される。一方、緑色(G)の波長帯域の左円偏光は、ブラッグ反射層12′で反射されることなく当該ブラッグ反射層12′を通過し、コレステリック反射層11で左円偏光のまま反射される。これにより、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の光は、反射素子10で反射された後はいずれも左円偏光となり、反射素子10で反射された後の円偏光の偏光状態が全ての波長帯域で揃えられることとなる。
このようにして赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の全ての波長帯域で偏光状態が揃えられた映像光(左円偏光)の偏光状態は、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光の偏光状態と一致しているので、映像光を室内照明などの外光に比べて効率的に反射することが可能となり、反射型偏光スクリーン23上にて明るく鮮明な映像を映し出すことができる。
このように本発明の第2の実施形態によれば、投影機21の液晶プロジェクター21aから出射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23上に投射するための反射素子10として、特定の波長帯域の円偏光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の円偏光を透過するブラッグ反射層12′と、ブラッグ反射層12′で反射される特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射するコレステリック反射層11とからなる反射素子10を設け、ブラッグ反射層12′及びコレステリック反射層11により特定の波長帯域の及び当該特定の波長帯域以外の波長帯域の円偏光を反射するようにしているので、上述した第1の実施形態の場合と同様に、明るい環境光の下でも映像をコントラストよく表示することができる。
また、本発明の第2の実施形態によれば、ブラッグ反射層12′により円偏光の偏光状態を反転しながら当該円偏光を反射し、かつ、コレステリック反射層11により円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射しているので、反射素子10のブラッグ反射層12′及びコレステリック反射層11で反射された後の映像光の偏光状態が全ての波長帯域で揃えられる。このため、上述した第1の実施形態の場合と同様に、映像を正しく映し出すことが可能である。
なお、上述した第2の実施形態においては、反射素子10で反射された映像光が反射型偏光スクリーン23上に直接投射されているが、上述した第1の実施形態の場合と同様に、図11に示すように、反射素子10と反射型偏光スクリーン23との間の光路上に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の映像光を反射する反射鏡24を配置し、このような反射鏡24により、反射素子10で反射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23へ向けて投射するようにしてもよい。
(第3の実施形態)
次に、図12及び図13により、本発明の第3の実施形態について説明する。本発明の第3の実施形態は、反射素子の層構成が異なる点、投影機に1/4波長位相差板が含まれていない点、及び反射型偏光スクリーンが直線偏光を反射する種類のものである点を除いて、他は、図1乃至図9に示す第1の実施形態と略同一である。図12及び図13に示す第3の実施形態において、図1乃至図9に示す第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図12に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る投影システム20において、投影機21は、液晶プロジェクター21aのみを有し、図1に示すような1/4波長位相差板は設けられていない。また、反射素子10は、基材12上に積層されたコレステリック層11及び金属反射層12に加えて、入射側のコレステリック層11に入射する光に1/4波長位相差を与える1/4波長位相差層15をさらに備えている。さらに、反射型偏光スクリーン23としては、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光を選択的に反射する種類のものが用いられている。
なお、反射素子10に含まれる1/4波長位相差層15は、図1に示す1/4波長位相差板22と同様の機能を有し、液晶プロジェクター21a(投影機21)から出射された映像光に含まれる直線偏光を円偏光に変換するものである。なお、1/4波長位相差層15は、1/4波長位相差板22と同様に、映像光を構成する3原色(赤色(R)、緑色(G)及び青色(B))のそれぞれの波長帯域の光の波長に合った位相差を持つ必要があるので、広帯域1/4波長位相差層として構成されていることが好ましい。なお、このような広帯域1/4波長位相差層としては、1/2波長位相差層と1/4波長位相差層とを組み合わせたものや、屈折率特性が異なる材料を組み合わせたものや、材料そのものが広帯域特性に適したものなどを用いることができる。また、その形態についても、板状のものやフィルム状のものなどを用いることができる。具体的には例えば、円偏光板に利用される位相差層をそのまま利用することができる。なお、1/4波長位相差層15として、広帯域1/4波長位相差層が用いられる場合には、直線偏光から変換された円偏光の楕円率が真円に近づくので、反射素子10での偏光変換制御をより確実に行うことができる。
次に、このような構成からなる本発明の第3の実施形態に係る投影システム20の作用について説明する。なおここでは、投影システム20において、液晶プロジェクター21a(投影機21)から出射される映像光が、特定の偏光軸を持つ緑色(G)の波長帯域の直線偏光と、この緑色(G)の波長帯域の直線偏光の偏光軸に直交する偏光軸を持つ赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光とを含むものであり、また、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光が、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光である場合を例に挙げて説明する。
図12に示す投影システム20において、液晶プロジェクター21a(投影機21)から出射された映像光は、まず、反射素子10の1/4波長位相差層15を通過し、映像光に含まれる赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のそれぞれの波長帯域の直線偏光が円偏光に変換される。このとき、反射素子10の1/4波長位相差層15の遅相軸は液晶プロジェクター21a(投影機21)から出射される直線偏光の偏光軸と45°の関係であるようにマッチングされており、その結果、緑色(G)の波長帯域の直線偏光は左円偏光に変換され、赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の直線偏光は右円偏光に変換される。
その後、このようにして反射素子10の1/4波長位相差層15を通過した映像光(緑色(G)の波長帯域の左円偏光、及び赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光)は、反射素子10のコレステリック反射層11に入射し、当該コレステリック反射層11及びその背面側に配置された金属反射層12のそれぞれで反射される。なおここでは、反射素子10のコレステリック反射層11が緑色(G)の波長帯域の光を反射し、金属反射層12が赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の光を反射するものとする。
この場合、反射素子10のコレステリック反射層11に入射する映像光のうち緑色(G)の波長帯域の左円偏光は、コレステリック反射層11で左円偏光のまま反射される。一方、赤色(R)及び青色(B)の波長帯域の右円偏光は、コレステリック反射層11で反射されることなく当該コレステリック反射層11を通過し、金属反射層12で左円偏光に変換されて反射される。これにより、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の光は、反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12で反射された後はいずれも左円偏光となり、反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12で反射された後の円偏光の偏光状態を全ての波長帯域で揃えることが可能となる。
なお、このようにして反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12で反射された円偏光は、反射型偏光スクリーン23へ向けて投射される際に、再度反射素子10の1/4波長位相差層15を通過することとなる。この場合、円偏光は直線偏光に変換されることとなるが、1/4波長位相差層15を通過する前の円偏光の偏光状態が揃えられているので、通過した後の直線偏光の偏光状態(偏光軸)も揃えられたものとなる。
このようにして赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の全ての波長帯域で偏光状態(偏光軸)が揃えられた映像光(直線偏光)の偏光状態は、反射型偏光スクリーン23で選択的に反射される映像光(直線偏光)の偏光状態と一致しているので、反射型偏光スクリーン23の光学軸と、反射型偏光スクリーン23上に投射される直線偏光の偏光軸とが一致するようにしておけば、映像光を室内照明などの外光に比べて効率的に反射することが可能となり、反射型偏光スクリーン23上にて明るく鮮明な映像を映し出すことができる。
このように本発明の第3の実施形態によれば、液晶プロジェクター21a(投影機21)から出射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23上に投射するための反射素子10として、コレステリック層11及び金属反射層12に加えて1/4波長位相差層15を備えた反射素子10を設け、コレステリック反射層11及び金属反射層12により特定の波長帯域の及び当該特定の波長帯域以外の波長帯域の円偏光を反射する一方で、1/4波長位相差層15により映像光の偏光状態を直線偏光と円偏光との間で変換するようにしているので、投影機21内に1/4波長位相差板を設けなくとも、上述した第1の実施形態の場合と同様に、明るい環境光の下でも映像をコントラストよく表示することができる。
また、本発明の第3の実施形態によれば、コレステリック反射層11により円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射し、かつ、金属反射層12により円偏光の偏光状態を反転しながら当該円偏光を反射するので、反射素子10のコレステリック反射層11及び金属反射層12で反射された後の映像光の偏光状態が全ての波長帯域で揃えられる。このため、上述した第1の実施形態の場合と同様に、映像を正しく映し出すことが可能である。
なお、上述した第3の実施形態においては、反射素子10で反射された映像光が反射型偏光スクリーン23上に直接投射されているが、上述した第1の実施形態の場合と同様に、図13に示すように、反射素子10と反射型偏光スクリーン23との間の光路上に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長帯域の映像光を反射する反射鏡24を配置し、このような反射鏡24により、反射素子10で反射された映像光を反射して反射型偏光スクリーン23へ向けて投射するようにしてもよい。
また、上述した第3の実施形態においては、反射素子10のコレステリック反射層11から離間した形で1/4波長位相差層15が設けられているが、これに限らず、図14に示すように、反射素子10のコレステリック反射層11に近接した形で1/4波長位相差層15が積層されていてもよい。
次に、上述した第1の実施形態の具体的実施例について述べる。
(実施例)
反射素子として、アルミニウム表面鏡(金属反射層)上に、緑色の波長帯域の光のみを選択的に反射するコレステリック反射膜(コレステリック反射層)を熱転写により積層した。なお、アルミニウム表面鏡及びコレステリック反射膜のいずれも、光を鏡面的に反射する鏡面反射層として作製した。
ここで、コレステリック反射膜としては、PET基材(東レ社製の延伸PETT60)上に膜厚2.5ミクロンで成膜したものを用いた。このようなコレステリック反射膜はコレステリック液晶ポリマーからなるものであり、その反射波長帯域は520〜560nmで、反射率は90%であった。
そして、このようにしてPET基材上に成膜されたコレステリック反射膜を、当該コレステリック反射膜がアルミニウム表面鏡の反射面に密着するような形でラミネートし、150度で圧着した後、PET基材を剥離することにより、アルミニウム表面鏡上にコレステリック反射膜を転写した。
その後、図15(A)に示す態様で、以上のようにして作製されたアルミニウム表面鏡及びコレステリック反射膜からなる反射素子を、液晶プロジェクター(エプソン社製のELP−52)、広帯域1/4波長位相差フィルム(JSR社製)及び反射型偏光スクリーンと組み合わせることにより、実施例に係る投影システムを構成した。なお、反射型偏光スクリーンとしては、コレステリック液晶からなる円偏光分離層を利用したものを用いた。より具体的には、映像光を構成する3原色の全ての波長帯域(赤色(R)の波長帯域:570〜800nm、緑色(G)の波長帯域:500〜570nm、青色(B)の波長帯域:400〜500nm)において左円偏光を選択的に反射する白色スクリーンを用いた。また、照明光源としては、通常の蛍光灯を用いた。
ここで、液晶プロジェクターから出射された映像光の方向と略垂直に位置付けられた広帯域1/4波長位相差フィルムと、アルミニウム表面鏡及びコレステリック反射膜からなる反射素子とは、図15(B)に示すような態様で、コレステリック反射膜が広帯域1/4波長位相差フィルム側にくるようにして配置した。また、その際、反射素子が広帯域1/4波長位相差フィルムに対して15°だけ傾けられ、かつ、反射素子と広帯域1/4波長位相差フィルムとが100mmだけ離間するようにした。なお、反射素子及び広帯域1/4波長位相差フィルムの寸法(円形状部材の直径)はそれぞれ100mm及び50mmとした。
(比較例)
比較例に係る投影システムとして、反射素子が設けられておらず、かつ、液晶プロジェクターから出射された映像光が広帯域1/4波長位相差フィルムを介して反射型偏光スクリーン上に直接投射されるようにした偏光プロジェクションシステムを準備した。
(評価結果)
以上のようにして構成された実施例に係る投影システムにおいて、液晶プロジェクターから映像光を出射させて、反射素子を介して反射型偏光スクリーン上に投射したところ、反射素子が設けられていない比較例に係る投影システムに比べて、約1.7倍も輝度が向上することが確認された。また、蛍光灯による照明がある明室でのコントラストは、比較例に係る投影システムに比べて、1.6倍の向上が確認され、明るく鮮明な映像を視認することができた。
本発明の第1の実施形態に係る反射素子を備えた投影システムの一例を示す図。 図1に示す投影システムで用いられる反射素子の反射特性の一例を示す図。 図1に示す投影システムで用いられる反射素子の反射特性の他の例を示す図。 図1に示す投影システムの他の例を示す図。 図1に示す投影システムで用いられる反射素子の他の例を示す断面図。 図1に示す投影システムで用いられる反射素子のさらに他の例を示す断面図。 図6に示す反射素子に含まれる中間層の厚さと反射光の光路差との関係を説明するための図。 図1に示す投影システムで用いられる反射素子のさらに他の例を示す断面図。 図1に示す投影システムにおける投影機の設置態様の変形例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る反射素子を備えた投影システムの一例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係る反射素子を備えた投影システムの他の例を示す図。 本発明の第3の実施形態に係る反射素子を備えた投影システムの一例を示す図。 本発明の第3の実施形態に係る反射素子を備えた投影システムの他の例を示す図。 図12及び図13に示す投影システムで用いられる反射素子の他の例を示す断面図。 本発明の具体的実施例に係る投影システムの配置態様を説明するための図。
符号の説明
10 反射素子
11 コレステリック反射層(偏光維持型反射層)
11a 第1コレステリック層
11b 第2コレステリック層
12 金属反射層(偏光反転型反射層)
12′ ブラッグ反射層(偏光反転型反射層)
13 基材
14 中間層
15 1/4波長位相差層
20 投影システム
21 投影機
21a 液晶プロジェクター(投影機本体)
22 1/4波長位相差板
23 反射型偏光スクリーン
24 反射鏡
25 壁

Claims (21)

  1. 特定の波長帯域の光のみを選択的に反射して残りの波長帯域の光を透過する第1反射層と、
    前記第1反射層で反射される前記特定の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射する第2反射層とを備え、
    前記第1反射層及び前記第2反射層のうちの一方は、円偏光の偏光状態を維持しながら当該円偏光を反射する偏光維持型反射層であり、他方は、円偏光の偏光状態を反転させながら当該円偏光を反射する偏光反転型反射層であることを特徴とする反射素子。
  2. 前記第1反射層及び前記第2反射層は、円偏光を鏡面的に反射する鏡面反射層であることを特徴とする、請求項1に記載の反射素子。
  3. 前記第1反射層は、前記偏光維持型反射層としてのコレステリック反射層であり、前記第2反射層は、前記偏光反転型反射層としての金属反射層又はブラッグ反射層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射素子。
  4. 前記第1反射層は、前記偏光反転型反射層としてのブラッグ反射層であり、前記第2反射層は、前記偏光維持型反射層としてのコレステリック反射層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の反射素子。
  5. 前記コレステリック反射層は、コレステリック液晶高分子からなる層であることを特徴とする、請求項3又は4に記載の反射素子。
  6. 前記金属反射層又は前記ブラッグ反射層は、その表面にて光を反射する表面鏡として構成されていることを特徴とする、請求項3乃至5のいずれか一項に記載の反射素子。
  7. 前記第1反射層は、緑色の波長帯域の光のみを選択的に反射し、前記第2反射層は、緑色の波長帯域以外の波長帯域を少なくともカバーする光を反射することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の反射素子。
  8. 前記第1反射層は、緑色の波長帯域以外の波長帯域の光のみを選択的に反射し、前記第2反射層は、緑色の波長帯域を少なくともカバーする光を反射することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の反射素子。
  9. 前記第2反射層は、可視光全域の光を反射することを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の反射素子。
  10. 前記第1反射層及び前記第2反射層は、中間層を介して互いに積層されていることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の反射素子。
  11. 前記中間層は、コレステリック液晶高分子を配向させる配向膜であることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の反射素子。
  12. 前記第1反射層に入射する光に1/4波長位相差を与える1/4波長位相差層をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の反射素子。
  13. 映像光を出射する投影機と、
    前記投影機から出射された映像光のうち特定の偏光状態の光のみを選択的に反射して映像を表示する偏光スクリーンと、
    前記投影機と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記投影機から出射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の反射素子とを備え、
    前記投影機は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ円偏光を含む映像光を出射し、
    前記反射素子の前記第1反射層及び前記第2反射層は、当該第1反射層及び当該第2反射層で反射された後の円偏光の偏光状態を全ての波長帯域で揃えるよう、前記投影機から出射された映像光に含まれる円偏光の偏光状態及び波長帯域に応じた偏光特性及び反射波長帯域を有することを特徴とする投影システム。
  14. 前記投影機は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ直線偏光を含む映像光を出射する投影機本体と、前記投影機本体と前記反射素子との間の光路上に配置され、前記投影機本体から出射された映像光に含まれる直線偏光を円偏光に変換する1/4波長位相差板とを有することを特徴とする、請求項13に記載の投影システム。
  15. 前記投影機本体は、液晶プロジェクターであることを特徴とする、請求項14に記載の投影システム。
  16. 前記反射素子は、前記投影機に一体的に組み込まれていることを特徴とする、請求項13乃至15のいずれか一項に記載の投影システム。
  17. 前記反射素子と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記反射素子で反射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する反射鏡をさらに備えたことを特徴とする、請求項13乃至16のいずれか一項に記載の投影システム。
  18. 映像光を出射する投影機と、
    前記投影機から出射された映像光のうち特定の偏光状態の光のみを選択的に反射して映像を表示する偏光スクリーンと、
    前記投影機と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記投影機から出射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する、請求項12に記載の反射素子とを備え、
    前記投影機は、波長帯域ごとに異なる偏光状態を持つ直線偏光を含む映像光を出射し、
    前記反射素子の前記1/4波長位相差層は、前記投影機から出射された映像光に含まれる直線偏光を円偏光に変換し、
    前記反射素子の前記第1反射層及び前記第2反射層は、当該第1反射層及び当該第2反射層で反射された後の円偏光の偏光状態を全ての波長帯域で揃えるよう、前記投影機から出射された映像光に含まれる円偏光の偏光状態及び波長帯域に応じた偏光特性及び反射波長帯域を有することを特徴とする投影システム。
  19. 前記投影機は、液晶プロジェクターを含むことを特徴とする、請求項18に記載の投影システム。
  20. 前記反射素子は、前記投影機に一体的に組み込まれていることを特徴とする、請求項18又は19に記載の投影システム。
  21. 前記反射素子と前記偏光スクリーンとの間の光路上に配置され、前記反射素子で反射された映像光を反射して前記偏光スクリーンへ向けて投射する反射鏡をさらに備えたことを特徴とする、請求項18乃至20のいずれか一項に記載の投影システム。
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