JP2006208633A - 光学素子、光学素子の製造方法、偏光面光源及び表示装置 - Google Patents

光学素子、光学素子の製造方法、偏光面光源及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 入射光を介して励起発光した光を表裏面の少なくとも一方の面から十分な偏光度を有する直線偏光として出射し得る光学素子を提供する。
【解決手段】 光学素子10は、透光性樹脂1と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部2とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料3を含有する。前記光学素子の厚み方向に沿った前記発光性材料の濃度分布は、前記光学素子の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光学素子、この光学素子の製造方法、この光学素子を用いた偏光面光源及びこの偏光面光源を用いた表示装置に関し、特に、入射光を介して励起発光した光を、表裏面の少なくとも一方から所定の振動面を有する直線偏光として出射し得る光学素子、この光学素子の製造方法、この光学素子を用いた偏光面光源及びこの偏光面光源を用いた表示装置に関する。
従来、液晶表示装置のいわゆるバックライトに用いられるサイドライト型導光板として、透光性樹脂板に酸化チタンや硫酸バリウム等の高反射率顔料含有の反射ドット等からなる光出射手段を設け、当該光出射手段を介して、樹脂板内の全反射による伝送光を散乱等によって樹脂板の表裏面の一方より出射させるようにしたものが知られている。
しかしながら、前記構成を有する導光板からの出射光は、殆ど偏光特性を示さない自然光であるため、液晶表示に際しては、前記出射光を偏光板を介して直線偏光に変換する必要がある。従って、当該偏光板による光の吸収損失が生じるため、光の利用効率が50%を越えることができないという問題があった。
そこで、このような問題を解決するべく、いわゆるブリュースター角を利用して直線偏光を得る偏光分離手段や、位相差板を利用した偏光変換手段などを用いて光の利用効率向上を図った種々のバックライトが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12及び特許文献13参照)。
しかしながら、斯かる従来のバックライトでは、十分な偏光が得られないと共に、偏光方向の制御も困難であるため、実用性に乏しいという問題があった。
そこで、上記のような問題点を解決するべく、本発明の発明者らは、入射光を介して励起発光した光を、表裏面の少なくとも一方から所定の振動面を有する直線偏光として出射し得ると共に、その偏光方向(振動面)も任意に制御可能な光学素子等を開発した(特許文献14参照)。
しかしながら、特許文献14に記載の光学素子を開発した時点においては、発光性材料を透光性樹脂及び微小領域部のいずれか一方又は両方に均一に分解又は分散することが好ましいと考えており(特許文献14の明細書段落0026参照)、実際に試作し評価試験を行った光学素子も発光性材料を均一に分解又は分散した構成としていた。斯かる構成によっても、特許文献14に記載の比較例と比べれば高い偏光度を有する光学素子を得ることができたものの、実用的には必ずしも十分な偏光度とは言い難いという問題があった。
特開平6−18873号公報 特開平6−160840号公報 特開平6−265892号公報 特開平7−72475号公報 特開平7−261122号公報 特開平7−270792号公報 特開平9−54556号公報 特開平9−105933号公報 特開平9−138406号公報 特開平9−152604号公報 特開平9−293406号公報 特開平9−326205号公報 特開平10−78581号公報 特開2004−205953号公報
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、入射光を介して励起発光した光を表裏面の少なくとも一方の面から十分な偏光度を有する直線偏光として出射し得る光学素子、この光学素子の製造方法、この光学素子を用いた偏光面光源及びこの偏光面光源を用いた表示装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、光学素子の光出射面近傍に存在する発光性材料に励起光が照射されて発光した光は、十分な散乱経路を経ることなく光学素子の外部に出射する(微小領域部に衝突せずに外部に出射する、或いは、一の微小領域部に衝突して散乱したΔn1方向条件(後述の記載参照)を満足しない散乱光が他の微小領域部に衝突せずにそのまま外部に出射する等)確率が高いため、これに起因して光学素子の出射光全体としての偏光度が十分には得られないことを見出した。本発明は、斯かる発明者らの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、特許請求の範囲の請求項1に記載の如く、透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する光学素子であって、前記光学素子の厚み方向に沿った前記発光性材料の濃度分布が、前記光学素子の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布となっていることを特徴とする光学素子を提供するものである。
請求項1に係る発明によれば、従来のように透光性樹脂に反射ドット等からなる特別の光出射手段を設ける必要が無く、入射した励起光によって光学素子に含有された発光性材料で発光した光を、所定の振動面を有する直線偏光として外部に出射することが可能である。また、光学素子の設置角度に応じて(後述するΔn1方向を何れに設定するかに応じて)直線偏光の偏光方向(振動面)を任意に設定可能である。
より具体的に説明すれば、光学素子内部に入射した励起光によって励起発光した光の大部分は、光学素子と空気との屈折率差に応じて空気界面で全反射され、光学素子内で伝送される。斯かる伝送光の内、微小領域部と透光性樹脂との屈折率差が最大値(Δn1)を示す前記微小領域部の軸方向(Δn1方向)に平行な振動面を有する直線偏光成分が選択的に強く散乱されることになる。斯かる散乱光の内、全反射角よりも小さい角度で散乱した光は、光学素子から外部(空気)に出射することになる。
ここで、透光性樹脂に微小領域部が分散分布されていない場合を考えれば、上記のような選択的な偏光散乱が生じないため、光学素子内の発光性材料によって励起発光した光は、立体角の関係上、約80%が透光性樹脂内に閉じ込められて全反射を繰り返している状態である。
請求項1に係る発明によれば、前記閉じ込められた光が、微小領域部と透光性樹脂との界面における散乱により、全反射条件が崩れた場合にのみ光学素子外部に出射することになるため、微小領域部のサイズや分布率によって出射効率を任意に制御可能である。
一方、前記Δn1方向の散乱において全反射角よりも大きい角度で散乱した光、微小領域部に衝突しなかった光、及び、Δn1方向以外の振動面を有する光は、光学素子内に閉じ込められて全反射を繰り返しつつ伝送され、光学素子内の複屈折位相差等により偏光状態も解消され、Δn1方向条件を満足して(Δn1方向に平行な振動面を有する直線偏光となって)出射する機会を待つことになる。以上の動作が繰り返されることにより、結果的に、光学素子から所定の振動面を有する直線偏光が効率良く出射されることになる。
ここで、図1(a)に示すように、発光性材料3(図1中、ハッチングを施した部分が発光性材料3を含有する領域。他の図についても同様)を透光性樹脂1及び微小領域部2のいずれか一方又は両方(図1(a)では両方の場合を図示)に均一に含有させる(光学素子10’の厚み方向に沿った発光性材料3の濃度分布が均一である)場合には、光学素子10’の光出射面近傍に存在する発光性材料3が励起光源9によって励起されることにより発光した光L1が、十分な散乱経路を経ることなく(図1(a)では微小領域部2に衝突せずに)そのまま自然光として外部に出射する確率が高くなる結果、出射光全体としての偏光度が十分には得られない。
しかしながら、請求項1に係る発明によれば、図1(b)に示すように、光学素子10の厚み方向に沿った発光性材料3の濃度分布が、光学素子10の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布(一方の面側に分布している発光性材料3の濃度の方が他方の面側に分布している発光性材料3の濃度よりも高い)とされているため、励起光源9を前記一方の面側に配設することにより、当該一方の面側に多く分布している発光体3が励起光源9によって励起されることにより発光した光L1は、光学素子10の外部に出射されるまでの間に十分な散乱経路を経る(微小領域部2に衝突する確率が高い)結果、Δn1方向条件を満足した偏光L2として外部に出射することが可能となり、出射光全体として十分な偏光度を得ることが可能である。
以上のように、請求項1に係る発明によれば、入射光を介して励起発光した光を表裏面の一方の面から十分な偏光度を有する直線偏光として出射することが可能である。なお、請求項1に係る発明における「光学素子の厚み方向に沿った発光性材料の濃度分布が、光学素子の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布とされている」とは、前述のように、一方の面側に分布している発光性材料の濃度の方が他方の面側に分布している発光性材料の濃度よりも高いことを意味し、(1)光学素子全体に発光性材料が含有されているものの、一方の面側に分布している発光性材料の濃度の方が高い場合と、(2)他方の面側には発光性材料が全く含有されていない場合(図1(b)に示すような場合)との双方を含む概念である。
また、前記課題を解決するべく、本発明は、特許請求の範囲の請求項2に記載の如く、透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する光学素子であって、前記光学素子の厚み方向に沿った前記発光性材料の濃度分布が、前記光学素子の厚み方向中央部に偏在した分布となっていることを特徴とする光学素子としても提供される。
請求項2に係る発明によれば、光学素子の厚み方向に沿った発光性材料の濃度分布が、光学素子の厚み方向中央部に偏在した分布(光学素子の厚み方向中央部に分布している発光性材料の濃度の方が表裏面近傍に分布している発光性材料の濃度よりも高い)とされているため、励起光源を光学素子の表裏面の何れの面側に配設したとしても、当該中央部に多く分布している発光体が励起光源によって励起されることにより発光した光は、光学素子の外部に出射されるまでの間に十分な散乱経路を経る結果、Δn1方向条件を満足した偏光として外部に出射することが可能となり、出射光全体として十分な偏光度を得ることが可能である。
なお、請求項2に係る発明における「光学素子の厚み方向に沿った発光性材料の濃度分布が、光学素子の厚み方向中央部に偏在した分布とされている」とは、前述のように、光学素子の厚み方向中央部に分布している発光性材料の濃度の方が表裏面近傍に分布している発光性材料の濃度よりも高いことを意味し、(1)光学素子全体に発光性材料が含有されているものの、中央部に分布している発光性材料の濃度の方が高い場合と、(2)表裏面近傍には発光性材料が全く含有されていない場合との双方を含む概念である。
請求項1又は請求項2に係る発明における発光性材料としては、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に分散され、その発光波長よりも小さい粒径を有する発光体を用いることが好ましい。
ここで、発光体の粒径が所定以上に大きければ、光学素子内の一の発光体によって励起発光し、微小領域部に衝突することによって得られた直線偏光(Δn1方向に平行な振動面を有する直線偏光)が、光学素子外部に出射できる条件を満足するにもかかわらず光学素子外部に出射する前に他の発光体に衝突することで散乱し偏光解消して、結果的に出射光の偏光度が低下してしまうおそれがある。特に、光学素子内で伝送される光の光路長が比較的長く、複数回の反射/散乱を繰り返すことから、光学素子外部に出射する前に他の発光体に衝突する確率は高い。しかしながら、発光体の粒径をその発光波長(可視光領域)よりも小さく(従って、前記直線偏光の波長よりも小さく)すれば、前記直線偏光は他の発光体によってほとんど散乱されずに素通りし、偏光解消されるおそれがほとんどない。つまり、光は波としての性質を有するため、その波長よりも小さい対象に対しては大半が影響を受けずに素通りすることになる。従って、十分な偏光度を有する直線偏光として出射することが可能である。
また、発光体の粒径がその発光波長よりも小さいことから、実用上想定される光学素子の厚みに対して発光体の粒径が十分に小さいことになり、分散させた発光体が光学素子表面に突出するといった外観不良が生じることもない。また、光学素子を作製する際に、微小領域部の形成の障害物となったり、延伸処理を施す場合に透光性樹脂の破断する起点となったりすることもなく作製が容易となる。
さらには、発光体の粒径がその発光波長よりも小さいことから、光学素子から出射される光の輝度を効果的に高めることが可能である。これは、光学素子内に総重量が同一の発光体を分散させるとしても、分散させる発光体の粒径を小さくすれば、粒径が大きい場合に比べて多数の発光体を分散させることができるからである。例えば、総重量が同一の条件で、各発光体の粒径を1/2とすれば、発光体の総数は8倍、発光体の総表面積は2倍となる。発光体の励起発光は発光体の表面で生じるため、分散する各発光体の粒径を小さくして、発光体全数での総表面積が広くなれば、その分だけ発光量が増し、結果的に光学素子から出射される光の輝度を効果的に高めることが可能である。
以上のように、請求項1又は請求項2に係る発明における発光性材料として、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に分散され、その発光波長よりも小さい粒径を有する発光体を用いれば、入射光を介して励起発光した光を表裏面の少なくとも一方から十分な偏光度を有する直線偏光として出射し得ると共に、外観不良が生じることもなく作製容易で、出射光の輝度を容易に高めることが可能である。
さらに、前記発光体としては無機系顔料を用いるのが好ましい。
無機系顔料は、発光輝度(発光効率)が高い上、耐久性が非常に高く、長期間の使用に耐え得るため、染料系の発光体を用いる場合に比べ、発光輝度・耐久性・信頼性に優れた光学素子を得ることが可能である。
請求項1に記載の光学素子を製造する方法としては、例えば、特許請求の範囲の請求項3に記載の如く、透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成された基材の表裏面の何れか一方の面に、少なくとも1種以上の発光性材料を含有する塗工液を塗布して、当該塗布面を溶解し又は膨潤させて染み込ませることにより、前記発光性材料を前記基材の内部に侵入させる方法を例示することができる。請求項3に係る発明によれば、塗工液の塗布面側に発光性材料を偏在させることが可能である。
また、請求項1又は2に記載の光学素子を製造する方法としては、例えば、特許請求の範囲の請求項4に記載の如く、透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する基材の表裏面の少なくとも何れか一方の面側から、前記発光性材料を抽出除去し又は失活させる方法を例示することができる。より具体的には、請求項1に記載の光学素子を製造する場合には、前記基材の表裏面の少なくとも何れか一方の面側から前記発光性材料を抽出除去し又は失活させ、請求項2に記載の光学素子を製造する場合には、前記基材の表裏面の双方の側から前記発光性材料を抽出除去し又は失活させればよい。請求項4に係る発明によれば、発光性材料を抽出除去し又は失活させた面側と反対の面側(或いは、中央部)に発光性材料を偏在させることが可能である。なお、発光性材料を抽出除去するには、例えば、前記基材の一方の面(又は表裏面双方)を溶剤で膨潤させ又は溶解し、発光性材料を含有するに至った前記溶剤を洗浄除去する方法が考えられる。また、発光性材料を失活させるには、例えば、前記基材の一方の面(又は表裏面双方)に紫外線を照射し、破壊失活させることが考えられる。
或いは、請求項1又は2に記載の光学素子を製造する方法として、例えば、特許請求の範囲の請求項5に記載の如く、透光性樹脂中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する発光層の表裏面の少なくとも何れか一方の面に、前記透光性樹脂と前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成された基材を積層し一体化する方法を例示することも可能である。より具体的には、請求項1に記載の光学素子を製造する場合には、前記発光層の表裏面の何れか一方の面に前記基材を積層して一体化し、請求項2に記載の光学素子を製造する場合には、前記発光層の表裏面双方に前記基材を積層し一体化すればよい。請求項5に係る発明によれば、発光層を積層した面側(或いは、中央部)に発光性材料を偏在させることが可能である。なお、前記発光層の表裏面の少なくとも何れか一方の面に前記基材を積層し一体化するには、例えば、貼り合わせる方法や、押し出し成形する方法を適用することが考えられる。
さらに、請求項1に記載の光学素子を製造する方法として、例えば、特許請求の範囲の請求項6に記載の如く、透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成された基材の表裏面の何れか一方の面に微細な亀裂(クレイズ)を作製し、前記亀裂を作製した一方の面に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する塗工液を塗布する方法を例示することができる。請求項6に係る発明によれば、亀裂を作製した面側に発光性材料を偏在させることが可能である。なお、前記基材の表裏面の何れか一方の面に微細な亀裂(クレイズ)を作製するには、例えば、特許第3156058号に準じた方法を適用することが可能である。
また、本発明は、特許請求の範囲の請求項7に記載の如く、請求項1又は2に記載の光学素子と、前記光学素子に含有された発光性材料を励起し得る波長の光を出射する励起光源とを備えることを特徴とする偏光面光源としても提供される。
さらに、本発明は、特許請求の範囲の請求項8に記載の如く、請求項7に記載の偏光面光源を備えることを特徴とする表示装置としても提供される。
本発明によれば、入射光を介して励起発光した光を表裏面の少なくとも一方から十分な偏光度を有する直線偏光として出射することが可能である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る光学素子の概略構成を示す縦断面図である。図2に示すように、本実施形態に係る光学素子10は、透光性樹脂1と、透光性樹脂1に分散分布された透光性樹脂1とは複屈折性の相違する微小領域部2とを具備して板状に形成されている。また、光学素子10は、透光性樹脂1及び/又は微小領域部2中に、少なくとも1種以上の発光性材料3を含有している。そして、光学素子10の厚み方向に沿った発光性材料3の濃度分布が、光学素子10の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布となっている。すなわち、一方の面側(図2に示す例では裏面(下面)側)に分布している発光性材料3の濃度の方が他方の面側に分布している発光性材料3の濃度よりも高いものとされている。
より具体的には、図2(a)は裏面側にのみ発光性材料3が含有されていると共に含有されている領域では略均一な濃度とされている例を、図2(b)は裏面側にのみ発光性材料3が含有されていると共に表面側に行くに従って低い濃度とされている例を、図2(c)は裏面側に作製された亀裂に発光性材料3が含有されている例を、図2(d)は透光性樹脂1と同種の材料内に発光性材料3を略均一に含有する発光層が積層され一体化された例を示す。なお、図2(a)〜(d)では、他方の面側(図2に示す例では表面(上面)側)には発光性材料3が全く含有されていない例を示しているが、本発明はこれに限るものではなく、一方の面側に分布している発光性材料3の濃度の方が高い限りにおいて、光学素子10全体に発光性材料3が含有されていてもよい。また、図2(a)〜(c)では、透光性樹脂1及び微小領域部2の双方中に発光性材料3が含有されている例を示しているが、本発明はこれに限るものではなく、一方の面側に分布している発光性材料3の濃度の方が高い限りにおいて、透光性樹脂1中にのみ発光性材料3が含有されている構成や、微小領域部2中にのみ発光性材料3が含有されている構成とすることも可能である。
また、図3に示すように、本実施形態に係る光学素子10は、光学素子10の厚み方向に沿った発光性材料3の濃度分布が、光学素子10の厚み方向中央部に偏在した分布とすることも可能である。すなわち、光学素子10の厚み方向中央部に分布している発光性材料3の濃度の方が表裏面近傍に分布している発光性材料3の濃度よりも高いものとすることも可能である。
より具体的には、図3(a)は中央部にのみ発光性材料3が含有されていると共に含有されている領域では略均一な濃度とされている例を、図3(b)は中央部にのみ発光性材料3が含有されていると共に表裏面側に行くに従って低い濃度とされている例を、図3(c)は透光性樹脂1と同種の材料内に発光性材料3を略均一に含有する発光層が積層され一体化された例を示す。なお、図3(a)〜(c)では、表裏面近傍には発光性材料3が全く含有されていない例を示しているが、本発明はこれに限るものではなく、中央部に分布している発光性材料3の濃度の方が高い限りにおいて、光学素子10全体に発光性材料3が含有されていてもよい。また、図3(a)、(b)では、透光性樹脂1及び微小領域部2の双方中に発光性材料3が含有されている例を示しているが、本発明はこれに限るものではなく、中央部に分布している発光性材料3の濃度の方が高い限りにおいて、透光性樹脂1中にのみ発光性材料3が含有されている構成や、微小領域部2中にのみ発光性材料3が含有されている構成とすることも可能である。
光学素子10の形状は、少なくとも2面の対向する平坦面を有していれば特に制限はないが、面光源への利用や、全反射効率という観点から、図2又は図3に示すように、断面矩形のフィルム状、シート状、或いは、プレート状の形状であることが好ましく、特に、取り扱いが容易である点で、フィルム状に形成することが望ましい。光学素子10の厚みは、好ましくは20μm〜3mm、より好ましくは30μm〜1mm、さらに好ましくは40μm〜500μm、特に好ましくは50μm〜200μmとされる。光学素子10の厚みが20μmよりも薄い場合、励起光源から出射した励起光がそのまま透過して散乱性が損なわれたりする結果、輝度ムラが生じてしまうおそれがある。また、散乱光の十分な伝送経路を確保できないため、十分な偏光度を有する直線偏光が得られないおそれがある。一方、光学素子10の厚みが3mmよりも厚い場合、励起光が光学素子10の厚み方向に十分に伝わらず、発光性材料3の全てを有効活用できなくなる結果、直線偏光の発光効率が低下するおそれがある。
光学素子10の対向する2面101、102(図2(a)参照)は、発光性材料3で発光した光を全反射によって閉じこめる閉じ込め効率の観点より、鏡面に近い平滑性を有することが好ましい。ただし、光学素子10の対向する2面101、102の平滑性が乏しい場合には、別途平滑性に優れた透光性のフィルムやシートを透明な接着剤や粘着剤で透光性樹脂1に貼着し、当該貼着した透光性のフィルムやシートの平滑な表面を全反射界面とすることでも同様の効果が得られる。
前述のように、光学素子10の厚み方向に沿った発光性材料3の濃度分布が光学素子10の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布となる(図2参照)か、或いは、光学素子10の厚み方向中央部に偏在した分布となる(図3参照)ように、発光性材料3は、透光性樹脂1及び微小領域部2のいずれか一方又は両方に溶解又は分散されていることが好ましい。発光性材料3によって光の散乱が生じることは望ましくないため、溶解する材料であることがより好ましい。また、発光性材料3を分散する場合には、不必要な光の散乱を抑制するという観点から、その分散サイズはできる限り小さい方が好ましい。発光性材料3は、例えば、光学素子10の形成の際に、透光性樹脂1や微小領域部2を形成する材料に予め発光材料3を必要に応じて他の添加剤と共に配合しておく方法など、適宜な方法によって溶解又は分散させることができるが、上記のようにその濃度分布を偏在させるための具体的な方法については後述する。
発光性材料3としては、紫外光又は可視光を吸収して、可視光領域の波長の光を励起発光する適宜な材料の1種又は2種以上を用いることができ、特に制限はない。より具体的には、励起1重項からの発光である蛍光や3重項からの発光である燐光などを放射する有機染料や無機顔料等からなる蛍光材料や蓄光材料を用いることができる。
発光性材料3としては、青色、緑色、赤色の発光波長を有する材料をそれぞれ単独で又は混合して用いることが好ましい。例えば、発光性材料3を有機蛍光染料(青色蛍光体、緑色蛍光体、赤色蛍光体)とする場合について、以下に具体的に説明する。
青色蛍光体として好ましい有機化合物は、溶液状態での蛍光ピーク波長が380nm以上480nm未満であれば特に制限はない。具体的には、特開平6−203963号公報に記載されている、スチルベン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体及びトリススチリルアリーレン誘導体の中から選ばれた少なくとも一種を含有させるのが好ましい。その他の好ましい青色蛍光体としては、アントラセン、ペリレン、コロネン等の多環芳香族やそのアルキル置換体が挙げられる。
緑色蛍光体として好ましい有機化合物は、溶液状態での蛍光ピーク波長が480nm以上580nm未満であれば特に制限はない。具体的には、緑色蛍光体として、3−(2’−ペンジミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン535)、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン540)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジノ−<9,9a,1−gh>クマリン(クマリン540A)、3−(5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン34)、4−トリフルオロメチルーピペリジノ[3,2−g]クマリン(クマリン340)、N−エチル−4−トリフルオロメチルーピペリジノ[3,2−g]クマリン(クマリン355)、N−メチル−4−トリフルオロメチルーピペリジノ[2,3−h]クマリン、9−シアノ−1,2,4,5−3H,6H,10H−テトラヒドロ−1−ベンゾピラノ[9,9a1−gh]キノリジン−10−オン(クマリン337)等のクマリン化合物、2,7−ジクロロフルオレセン等のキサンチン色素、テトラセン、キナクリドン化合物等が挙げられる。
赤色蛍光体として好ましい有機化合物は、溶液状態での蛍光ピーク波長が580nm以上650nm以下であれば特に制限はない。具体的には、例えば、欧州公開特許第0281381号公報に記載されている赤色発振レーザー色素として用いられるジシアノメチレンピラン誘導体、ジシアノメチレンチオピラン誘導体、フルオレセイン誘導体、ペリレン誘導体等が挙げられる。
これらの有機化合物は、濃度消光を生じないようにするべく、層を形成する有機化合物(透光性樹脂1又は微小領域部2)に対して、0.1〜10モル%、好ましくは0.5〜5モル%の割合で含有させることが必要である。なお、光学素子10の作成プロセスや、使用環境での発光効率の低下を考慮すれば、堅牢性に優れた発光材料3を用いることが好ましい。
光学素子10は、例えばポリマー類や液晶類等の透明性に優れる適宜な材料の1種又は2種以上を、延伸処理等による適宜な配向処理によって複屈折性の相違する領域が形成される組合せで用いて配向フィルムを得る方法など、適宜な方法で形成することができる。前述したように、発光材料3は、小さなサイズで分散されていることが望ましいため、前記組み合わせる材料の少なくとも一方は、分散される発光材料3と相溶性良く混和するものであることが好ましい。
前記材料の組合せ例としては、ポリマー類と液晶類の組合せ、等方性ポリマーと異方性ポリマーの組合せ、異方性ポリマ一同士の組合せなどが挙げられる。なお、微小領域部2の分散分布性などの点より、相分離する組合せとすることが好ましく、組み合せる材料の相溶性によって分散分布性を制御することができる。例えば、非相溶性の材料を溶媒によって溶液化する方法や、非相溶性の材料を加熱溶融下に混合する方法など、適宜な方法によって相分離させることができる。
前記材料の組合せで延伸処理によって配向処理する場合、ポリマー類と液晶類の組合せ及び等方性ポリマーと異方性ポリマーの組合せでは、任意の延伸温度や延伸倍率によって、異方性ポリマ一同士の組合せでは、延伸条件を適宜に制御することによって、それぞれ目的とする光学素子10を形成することができる。なお、異方性ポリマーは、延伸方向の屈折率変化の特性に基づいて正負に分類されるが、本実施形態では、正負いずれの異方性ポリマーをも用いることができ、正同士の組合せ、負同士の組合せ及び正負の組合せのいずれをも使用することが可能である。
前記ポリマー類の例としては、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの如きエステル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(ASポリマー類)の如きスチレン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系乃至ノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きオレフィン系ポリマー、ポリメチルメタクリレートの如きアクリル系ポリマー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロースの如きセルロース系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドの如きアミド系ポリマーが挙げられる。
また、カーボネート系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン、シリコーン系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エーテル系ポリマー、酢酸ビニル系ポリマー、前記ポリマーの混合物、或いは、フェノール系、メラミン系、アクリル系、ウレタン系、ウレタンアクリル系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型又は紫外線硬化型のポリマー類なども前記透明なポリマー類の例として挙げられる。
一方、前記液晶類の例としては、シアノビフェニル系、シアノフェニルシクロヘキサン系、シアノフェニルエステル系、安息香酸フェニルエステル系、フェニルピリミジン系、これらの混合物の如き、室温又は高温でネマチック相やスメクチック相を呈する低分子液晶や架橋性液晶モノマーの他、室温又は高温でネマチック相やスメクチック相を呈する液晶ポリマーなどが挙げられる。前記架橋性液晶モノマーは、通常、配向処理した後、熱や光等による適宜な方法で架橋処理されてポリマーとされる。
耐熱性や耐久性等に優れる光学素子10を得るという観点では、ガラス転移温度が好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上、特に好ましくは120℃以上のポリマ一類と、架橋性液晶モノマー又は液晶ポリマーとの組合せを用いることが好ましい。前記液晶ポリマーとしては、主鎖型や側鎖型等の適宜なものを用いることができ、その種類について特に限定はない。粒径分布の均一性に優れる微小領域部2の形成性、熱的安定性、フィルムへの成形性、配向処理の容易性などの点より、液晶ポリマーとして、重合度が好ましくは8以上、より好ましくは10以上、特に好ましくは15〜5000のものを用いるのが好ましい。
液晶ポリマーを用いた光学素子10は、例えばポリマ一類の1種又は2種以上と、微小領域部2を形成するための液晶ポリマーの1種又は2種以上を混合して、液晶ポリマーが微小領域を占める状態で分散含有されたポリマーフィルムを形成し、適宜な方法で配向処理し、複屈折性が相違する領域を形成する方法などによって形成することができる。
ここで、微小領域部2と透光性樹脂1との屈折率差について、当該屈折率差が最大値を示す微小領域部2の軸方向の屈折率差をΔn1とし、前記最大値を示す軸方向に直交する軸方向の屈折率差をΔn2及びΔn3とする。前記配向処理による屈折率差△n1、△n2及びΔn3の制御性等の点より、前記液晶ポリマーとしては、ガラス転移温度が50℃以上で、併用のポリマー類(透光性樹脂1)のガラス転移温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈するものを用いるのが好ましい。その具体例としては、下記の一般式で表されるモノマー単位を有する側鎖型の液晶ポリマーなどが挙げられる。
一般式:(−X−)

Y−Z
前記一般式において、Xは、液晶ポリマーの主鎖を形成する骨格基であり、線状、分岐状、環状等の適宜な連結鎖によって形成されていればよい。その具体例としては、ポリアクリレート類、ポリメタクリレート類、ポリ−α−ハロアクリレート類、ポリ−α−シアノアクリレート類、ポリアクリルアミド類、ポリアクリロニトリル類、ポリフタクリロニトリル類、ポリアミド類、ポリエステル類、ポリウレタン類、ポリエーテル類、ポリイミド類、ポリシロキサン類などが挙げられる。
また、Yは、主鎖より分岐するスペーサ基である。屈折率差の制御など光学素子10の形成性などの点より、スペーサ基Yとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オクチレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エトキシエチレン、メトキシブチレンなどとするのが好ましい。一方、Zは、液晶配向性を付与するメソゲン基である。
前記ネマチック配向性の側鎖型液晶ポリマーは、前記一般式で表されるモノマー単位を有するホモポリマーやコポリマー等の適宜な熱可塑性ポリマーであればよく、特にモノドメイン配向性に優れるものが好ましい。
ネマチック配向性の液晶ポリマーを用いた光学素子10は、例えば、ポリマーフィルムを形成するためのポリマー類と、そのポリマー類のガラス転移温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈し、ガラス転移温度が好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上、特に好ましくは70℃以上の液晶ポリマーとを混合して、液晶ポリマーが微小領域を占める状態で分散含有されたポリマーフィルムを形成した後、その微小領域部2を形成する液晶ポリマーを加熱処理してネマチック液晶相に配向させ、その配向状態を冷却固定する方法などによって形成することができる。
配向処理前の微小領域部2を分散含有するポリマーフィルム(透光性樹脂1)、すなわち、配向処理対象のフィルムは、例えば、キャスティング法、押出成形法、射出成形法、ロール成形法、流延成形法などの適宜な方法によって形成することができる他、モノマー状態で展開し、それを加熱処理や紫外線等の放射線処理などにより重合してフィルム状に製膜する方法などによっても形成することができる。
微小領域部2の均等分布性に優れる光学素子10を得るという点では、溶媒を介した形成材の混合液をキャスティング法や流延成形法等によって製膜する方法が好ましい。その場合、溶媒の種類、混合液の粘度、混合液展開層の乾燥速度などによって微小領域部2の大きさや分布性などを制御することができる。微小領域部2の小面積化には、混合液の低粘度化や混合液展開層の乾燥速度の急速化などが有効である。
配向処理対象のフィルムの厚みは、適宜に決定すればよいが、一般には、配向処理性などの点より、好ましくは10mm以下、より好ましくは30μm〜5mm、さらに好ましくは50μm〜2mm、特に好ましくは100μm〜1mmとされる。なお、フィルムの形成に際しては、例えば、分散剤、界面活性剤、色調調節剤、難燃剤、離型剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することができる。
配向処理は、例えば、1軸、2軸、逐次2軸、Z軸等による延伸処理方法、圧延方法、ガラス転移温度又は液晶転移温度以上の温度で電場又は磁場を印加して急冷し配向を固定化する方法、製膜の際に流動配向させる方法、等方性ポリマーの僅かな配向に基づいて液晶を自己配向させる方法など、配向によって屈折率を制御し得る適宜な方法の1種又は2種以上を用いて行うことができる。従って、得られる光学素子10としては、延伸フィルムとなる場合もあるし、非延伸フィルムとなる場合もある。なお、延伸フィルムとする場合、脆性ポリマーを用いることもできるが、延び性に優れるポリマーを用いるのが好ましい。また、配向処理対象のフィルムの厚みが2mm以上の場合、延伸処理方法として圧延方法等を用いることで好適に配向処理を施すことができる。
また、微小領域部2が液晶ポリマーからなる場合には、例えば、ポリマーフィルム中に分散分布する液晶ポリマーがネマチック液晶相等の目的とする液晶相を呈する温度に加熱して溶融させ、それを配向規制力の作用下に配向させて急冷し、配向状態を固定化する方法などによっても配向処理することができる。微小領域部2の配向状態は、光学特性のバラツキ防止などの観点より、モノドメイン状態にあることが好ましい。
なお、前記配向規制力としては、例えば、ポリマーフィルムを適宜な倍率で延伸処理する方法による延伸力、フィルム形成時のシェアリングカ、電界や磁界など、液晶ポリマーを配向させることができる適宜な規制力を適用でき、その1種又は2種以上の規制力を作用させて、液晶ポリマーを配向処理することができる。
光学素子10における微小領域部2以外の部分、つまり透光性樹脂1は、複屈折性を示すものであってもよいし、等方性のものであってもよい。光学素子10の全体が複屈折性を示すものは、フィルム形成用のポリマー類として配向複屈折性のものを用いて、前述した製膜過程における分子配向などによって得ることができる。なお、必要に応じて、例えば、延伸処理等の公知の配向処理を施し、複屈折性を付与乃至制御することも可能である。また、微小領域部2以外の部分が等方性の光学素子10は、例えば、フィルム形成用のポリマー類として等方性のものを用いて、そのフィルムを当該ポリマー類のガラス転移温度以下の温度領域で延伸処理する方法などによって得ることができる。
前述のように、透光性樹脂1と微小領域部2とは複屈折性が相違している。具体的には、前述のように、微小領域部2と透光性樹脂1との屈折率差について、当該屈折率差が最大値を示す微小領域部2の軸方向(Δn1方向)の屈折率差をΔn1とし、前記最大値を示す軸方向に直交する軸方向(Δn2方向、Δn3方向)の屈折率差をΔn2及びΔn3とした場合、後述する全反射の点より、Δn1は適度に大きいことが好ましく、Δn2及びΔn3は小さければ小さいほど良く、できるだけゼロであることが好ましい。本実施形態に係る光学素子10は、0.03≦Δn1≦0.5、0≦Δn2≦0.03、0≦Δn3≦0.03となるように制御されており、より好ましくは、さらにΔn2=Δn3とされる。なお、斯かる屈折率差は、使用材料の屈折率や配向処理などによって制御することができる。
斯かる屈折率差Δn1、Δn2及びΔn3とすることにより、光学素子10内部に入射した励起光によって励起発光した光の内、△n1方向の直線偏光が強く散乱され、臨界角(全反射角)よりも小さい角度で散乱されることにより光学素子10から外部に出射する光量を増やすことができる一方、それ以外の方向の直線偏光は散乱され難く、全反射を繰り返すことにより、光学素子10の内部に閉じ込めることができる。
なお、微小領域部2の各軸方向と透光性樹脂1との屈折率差(Δn1、Δn2及びΔn3)は、透光性樹脂1が光学的等方性のものである場合には、微小領域部2の各軸方向の屈折率と透光性樹脂1の平均屈折率との差を意味し、透光性樹脂1が光学的異方性のものである場合には、透光性樹脂1の主光軸方向と微小領域部2の主光軸方向とが通常は一致しているため、それぞれの軸方向における各屈折率の差を意味する。
△n1方向は、光学素子10から出射される直線偏光の振動面に平行であるため、斯かる△n1方向は光学素子10の対向する2面101、102に平行であることが好ましい。なお、2面101、102に平行である限り、△n1方向は、光学素子10を適用する液晶セル等に応じた適宜な方向とすることができる。
光学素子10における微小領域部2は、当該微小領域部2における散乱効果の均質性などの点より、できるだけ均等に分散分布していることが好ましい。微小領域部2の大きさ、特に散乱方向である△n1方向の長さは、後方散乱(反射)や波長依存性に影響する。光利用効率の向上、波長依存性による着色の防止、微小領域部2の視覚化による視認阻害の防止ないし鮮明な表示の阻害防止、さらには製膜性やフィルム強度などの点より、微小領域部2の好ましい大きさ、特に△n1方向の長さは、好ましくは0.05〜500μm、より好ましくは0.1〜250μm、特に好ましくは1〜100μmである。なお、微小領域部2は、通常、ドメインの状態で光学素子10内に存在するが、その△n2方向等の長さについては特に限定はない。
光学素子10中に占める微小領域部2の割合は、△n1方向の散乱性などの点より適宜に決定することができるが、一般には、フィルム強度なども踏まえ、好ましくは0.1〜70重量%、より好ましくは0.5〜50重量%、特に好ましくは1〜30重量%とされる。
以下、光学素子10の厚み方向に沿った発光性材料3の濃度分布を光学素子10の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布とする(図2参照)ための具体的方法について説明する。
(1)塗工法
透光性樹脂1と、透光性樹脂1に分散分布された透光性樹脂1とは複屈折性の相違する微小領域部2とを具備して板状に形成された基材の表裏面の何れか一方の面に、少なくとも1種以上の発光性材料3を含有する塗工液を塗布して、当該塗布面を溶解し又は膨潤させて染み込ませることにより、発光性材料3を前記基材の内部に侵入させる方法である。斯かる方法によって得られる光学素子10は、図2(a)又は(b)に相当する構成となる。斯かる方法を適用する場合において、前記基材を溶解する溶剤を用いた塗工液を用いると、塗工液と基材との相互浸入による一体化が促進される。前記基材が前記溶剤によって破壊される場合には、前記基材を膨潤させる程度の溶剤の種類にすればよい。また、前記基材を作製するための溶剤が乾燥する前に連続して別組成の塗工液を重ね塗りすれば、塗膜界面が溶融一体化した光学素子を得ることが可能である。本方法を適用する場合には、図4に示す溶解又は膨潤を生じる基材と溶剤との組み合わせ例の中から適宜選択すれば良い。なお、前記塗工前の基材中に発光性材料(塗工液中に含有された発光性材料と同種でも別種でも構わない)が含有されていても構わない。また、塗工液中に含有された発光性材料(例えば、希土類イオン類)を基材中に染みこませた後、加熱や酸化/還元処理を施して基材中で析出させる方法を採用することも可能である。
(2)抽出法
透光性樹脂1と、透光性樹脂1に分散分布された透光性樹脂1とは複屈折性の相違する微小領域部2とを具備して板状に形成されており、透光性樹脂1及び/又は微小領域部2中に少なくとも1種以上の発光性材料3を含有(均一に含有)する基材の表裏面の一方の面側から、発光性材料3を抽出除去し又は失活させる方法である。斯かる方法によって得られる光学素子10も、図2(a)又は(b)に相当する構成となる。発光性材料3を抽出除去するには、例えば、前記基材の一方の面を溶剤で膨潤させ又は溶解し(図4に示す組み合わせの中から適宜選択)、発光性材料3を含有するに至った前記溶媒を洗浄除去する方法が考えられる。また、発光性材料(例えば、蛍光染料)3を失活させるには、例えば、前記基材の一方の面に300nm以下の短波長の強い紫外線を照射し、破壊失活させることが考えられる。
(3)浸透法
透光性樹脂1と、透光性樹脂1に分散分布された透光性樹脂1とは複屈折性の相違する微小領域部2とを具備して板状に形成された基材の表裏面の何れか一方の面に微細な亀裂(クレイズ)を作製し、前記亀裂を作製した一方の面に少なくとも1種以上の発光性材料3を含有する塗工液を塗布する方法である。斯かる方法によって得られる光学素子10は、図2(c)に相当する構成となる。前記基材の表裏面の何れか一方の面に微細な亀裂(クレイズ)を作製するには、例えば、特許第3156058号に準じた方法を適用することが可能である。
(4)貼り合わせ法・押し出し法
透光性樹脂1中に少なくとも1種以上の発光性材料3を含有する発光層の表裏面の何れか一方の面に、透光性樹脂1と透光性樹脂1に分散分布された透光性樹脂1とは複屈折性の相違する微小領域部2とを具備して板状に形成された基材を積層し一体化する方法である。斯かる方法によって得られる光学素子10は、図2(d)に相当する構成となる。前記発光層の表裏面の何れか一方の面に前記基材を積層し一体化するには、例えば、貼り合わせる方法や、押し出し成形する方法を適用することができる。発光層と基材とを貼り合わせるには、例えば、基材(透光性樹脂)を溶解する溶剤(図4に示す組み合わせの中から適宜選択)を用いることができ、これにより界面が存在しないように容易に一体化させることが可能である。また、適当な接着材や粘着材を用いることも可能である。より具体的には、NORLAND社製紫外線硬化樹脂(NOAシリーズ)、旭電化製アデカオプトマー等の光重合樹脂類、日東電工製No.7のようなアクリル系光透過性粘着材を用いることができる。この場合、用いる接着材・粘着材は、貼り合わせ対象(発光層、基材を構成する透光性樹脂)の屈折率に近い物を用いることが好ましい。屈折率差が大きいと臨界反射が生じ、貼り合わせ面の法線と大きな角度を成す方向の光を利用することができないからである。なお、貼り合わせる発光層と基材とは、それぞれ個別に押し出し成形したもを用いることも可能である。また、発光層と基材とを押し出し成形するには、マルチフィードブロックを有する連続同時押し出し成型器を用いて射出一体化し、その一体物を延伸することが考えられる。
また、光学素子10の厚み方向中央部に偏在した分布とする(図3参照)ための具体的方法については、上記(2)の抽出法において、基材の表裏面の双方の側から発光性材料3を抽出除去し又は失活させる方法(斯かる方法によって得られる光学素子10は、図3(a)又は(b)に相当する構成となる)や、上記(4)の貼り合わせ法・押し出し法において、発光層の表裏面双方に基材を積層し一体化する方法(斯かる方法によって得られる光学素子10は、図3(c)に相当する構成となる)などを適用することが可能である。
なお、透光性樹脂1中にのみ発光性材料3を含有させる方法としては、例えば、以下に説明するような方法が考えられる。すなわち、先ず最初に、発光性材料としてのZnSのディスパージョン(水分散品)と、透光性樹脂としてのPVA(ポリビニルアルコール)とを混合してベーススラリー(水溶液)を調製し、このベーススラリーに微小領域部作製用の材料として大日本インキ化学工業社製液晶モノマーUCL008を添加し、透光性樹脂中にのみ発光性材料が含有された第1の塗液を調製する。
次に、前記第1の塗液とはZnSの含有量(濃度)が異なる第2の塗液を調製する。そして、第1の塗液を所定の厚みに塗布、乾燥して製膜し、第1の塗膜を作製する。この第1の塗膜は、透光性樹脂のみにZnSが含有されたものとなる。一方、第2の塗液を所定の厚みに塗布、乾燥して製膜し、第1の塗膜とはZnSの含有量(濃度)が異なる第2の塗膜を作製する。この第2の塗膜も、透光性樹脂のみにZnSが含有されたものとなる。
次に、第1の塗膜と第2の塗膜とを貼り合わせるに際して、両塗膜が対向する少なくとも一方の面に水を塗布し、膨潤させてから貼り合わせた後、加熱ローラーにてラミネートし、基材を作製する。次に、以上のようにして得られた基材を、80℃程度で約3倍延伸した後、急冷し、透光性樹脂にのみZnSが含有され且つZnSが偏在している光学素子を作製する。なお、ZnSが含有されていない塗膜を積層させても良い。また、ZnSの濃度が異なる層を3層以上にしても良い。
以上のようにして作製された光学素子10は、水分散されたZnSが水溶性であるPVAにしか分散されず、微小領域部作製用の液晶モノマーには分散され難いため、透光性樹脂1中にのみ発光性材料3が含有されることになると考えられる。
また、微小領域部2中にのみ発光性材料3を含有させる方法としては、例えば、以下に説明するような方法が考えられる。すなわち、先ず最初に、発光性材料としてのクマリン540を所定の溶媒(エタノール等)に溶解し、微小領域部作製用の材料としての大日本インキ化学工業社製液晶モノマーUCL008を混合した後に前記溶媒を揮発させて微小領域部を調製する。
次に、この微小領域部を透光性樹脂としてのPVA(ポリビニルアルコール)の水溶液に混合し、微小領域部中にのみ発光性材料が含有された第1の塗液を調製する。さらに、第1の塗液とはクマリン540の含有量(濃度)が異なる第2の塗液を調製する。
そして、第1の塗液を所定の厚みに塗布、乾燥して製膜し、第1の塗膜を作製する。この第1の塗膜は、微小領域部のみにクマリン540が含有されたものとなる。一方、第2の塗液を所定の厚みに塗布、乾燥して製膜し、第1の塗膜とはクマリン540の含有量(濃度)が異なる第2の塗膜を作製する。この第2の塗膜も、微小領域部のみにクマリン540が含有されたものとなる。
次に、第1の塗膜と第2の塗膜とを貼り合わせるに際して、両塗膜が対向する少なくとも一方の面に水を塗布し、膨潤させてから貼り合わせた後、加熱ローラーにてラミネートし、基材を作製する。次に、以上のようにして得られた基材を、80℃程度で約3倍延伸した後、急冷し、微小領域部中にのみクマリン540が含有され且つクマリン540が偏在している光学素子を作製する。なお、クマリン540が含有されていない塗膜を積層させても良い。また、クマリン540の濃度が異なる層を3層以上にしても良い。
以上のようにして作製された光学素子10は、微小領域部作製用の液晶モノマーが相溶性(分散性)を示し、液晶モノマー中に含有された発光性材料が、水溶性であるPVA中には拡散していかないため、微小領域部2中にのみ発光性材料3が含有されることになると考えられる。
以上に説明した本実施形態に係る光学素子10は、当該光学素子10に含有された発光性材料3を励起し得る波長の光を出射する励起光源と組み合わせることにより、偏光面光源とすることが可能である。励起光源と光学素子10との配置は特に制限はないが、光学素子10に効果的に励起光が入射されることが望ましい。斯かる観点より、図5に示すように、励起光源9を光学素子10の側面に配置した構成や、図6に示すように、励起光源9がエレクトロルミネッセンス素子のような面光源であり、その上部に光学素子10の平坦面が対向するように配置した構成とするのが好ましい。光学素子10は、図5に示すように、そのまま配置した状態でも良い他、励起光源9や透光性の支持体と、透光性の接着層などを介して一体化された状態としてもよい。さらに効率的に、励起光源からの光を光学素子10内へ導くための導光板を設けることも好ましい。前記導光板としては、特に制限はないが、例えば透光性の樹脂よりなる平板や楔形の板や、さらに当該樹脂に反射ドットを設けたものなど、一般に液晶ディスプレイのバックライト用に用いられるものが好適に使用できる。
なお、励起光源9の種類としては、発光性材料3を励起し得る波長の光を出射する励起光源である限りにおいて特に限定されるものではないが、発光性材料3が基本的にエネルギーの高い短波長光線を長波長光線に変換することで発光に至ることから、紫外線を発光する励起光源又は紫外線から可視光の発光帯域を有する励起光源を用いることが好ましい。
より具体的に説明すれば、本実施形態に係る励起光源9としては、熱陰極管や冷陰極管などの水銀蒸気を用いた従来から存在する紫外線〜可視光発光光源の他、例えば三洋電機や三星電子にて製造販売されているキセノンガスなど環境負荷の少ない物質を用いた水銀レス蛍光管や、例えば日亜化学工業、豊田合成、ルミレッズ、クーリエ等が製造販売している紫外域から可視光域にかけて発光帯域を有する高輝度LEDや無機/有機エレクトロルミネッセンス素子などを好適に用いることができる。
本実施形態に係る光学素子10は、単層で形成することができる他、2層以上を重畳したものとして形成することも可能である。当該光学素子10の重畳化により、厚み増加以上の相乗的な散乱効果を発揮させることができる。斯かる重畳体は、散乱効果を増加させる等の点より、△n1方向が各層で平行関係となるように重畳したものが好ましい。重畳数は、2層以上の適宜な数とすればよい。
重畳する光学素子10は、△n1、△n2及びΔn3が互いに同じものであっても良いし、異なるものであっても良い。また、各光学素子10に含まれる発光性材料3についても、同じ材料であっても異なる材料であっても良い。なお、△n1方向等についての各層での平行関係は、前述のように互いに平行であることが好ましいものの、作業誤差によるズレなどは許容される。また、各光学素子10内で△n1方向等にバラツキがある場合には、その平均方向が平行関係となるように重畳するのが好ましい。
光学素子10と励起光源、支持体、導光板等との重畳体や、光学素子10同士の重畳体は、全反射界面が最表面となるように、接着層等を介して接着されることにより形成される。接着層としては、例えば、ホットメルト系や粘着系などの適宜な接着剤を用いることができる。反射損を抑制する点より、光学素子10との屈折率差が小さい接着層を用いることが好ましく、光学素子10の透光性樹脂1や微小領域部2を形成する樹脂によって接着することも可能である。前記接着剤としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等の透明な粘着剤など、適宜な接着剤を用いることができ、特に制限はない。ただし、光学特性の変化を防止する点などより、硬化や乾燥に高温プロセスを必要としなかったり、長時間の硬化や乾燥処理を必要としないものが好ましい。また、加熱や加湿の条件下で、浮きや剥がれ等の剥離現象を生じないものが好ましい。
従って、メチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の改良成分からなるアクリル系モノマーとを、ガラス転移温度が0℃以下となる組み合わせで共重合した、重量平均分子量が10万以上のアクリル系重合体をベースポリマーとするアクリル系粘着剤などが、接着剤として好ましく用いられる。なお、アクリル系粘着剤は、透明性、耐候性、耐熱性などに優れる利点も有する。
光学素子10ヘの接着層の付設は、適宜な方法で行うことができる。具体的には、例えば、トルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒に、粘着剤成分を溶解又は分散させて10〜40重量%程度の粘着剤液を調整し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方法によって光学素子10上に直接付設する方法や、或いは、これに準じてセパレータ上に接着層を形成し、それを光学素子10上に移着する方法などが挙げられる。なお、付設する接着層は、異なる組成や種類等のものの重畳層とすることも可能である。
接着層の厚さは、接着力等に応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmとされる。また、接着層には、必要に応じて例えば天然物や合成物の樹脂類、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉その他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤や酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することも可能である。
なお、図5に示す例では、以上に説明したような接着層8を介して光学素子10に平滑性に優れた透光性シート4が貼り合わせられており、当該貼り合わせた透光性シート4の平滑な表面(上面)が全反射界面とされている。
光学素子10は、当該光学素子10内を光が伝送する過程で、適度に偏光状態が解消される必要があることから、光学素子10全体で又は部分的に位相差を有するように構成することが好ましい。なお、基本的には光学素子10の遅相軸(Δn1方向の軸)と、散乱されにくい直線偏光の偏光軸(振動面)とは直交関係にあるため、位相差による偏光変換は生じ難いものの、僅かな散乱によって見かけの角度が変化し、偏光変換が生じるものと考えられる。
斯かる偏光変換を生じさせる点より、一般には光学素子10が5nm以上の面内位相差を有することが好ましいが、当該光学素子10の厚みに応じてその値は変化する。なお、斯かる位相差は、光学素子10に複屈折性の微粒子を含有させる方法や表面に付着させる方法、透光性樹脂1を複屈折性とする方法、それらを併用する方法の他、複屈折性フィルムを一体化積層する方法等、適宜な方法で付与することができる。
本実施形態に係る光学素子10を適用した偏光面光源においては、光学素子10の表裏面のうち一方の面から偏光を効率良く出射させるため、図5に示すように、反射層5を適宜配置すればよい。図5に示す例では、反射層5が光学素子10の裏面(下面)側に配置されており、光学素子10の裏面から出射する光を反射層5を介して偏光状態を変化させることなく反転させ、出射光を光学素子10の表面に集中させて輝度を向上させることが可能である。
反射層5としては、偏光状態を維持させる点より、鏡面であることが好ましく、そのため金属や誘電体多層膜からなる反射面とするのが好ましい。斯かる金属としては、例えば、アルミニウム、銀、クロム、金、銅、錫、亜鉛、インジウム、パラジウム、白金、或いはそれらの合金など、適宜な金属を用いることができる。
反射層5は、蒸着による金属薄膜の付設層等として光学素子10に直接密着させることもできるが、完全反射は困難であり、当該反射層5による若干の吸収が生じる。従って、光学素子10内を伝送する光に全反射が繰り返される点を考慮すると、直接密着させたのでは反射層5による吸収損失が懸念されるため、これを防止するべく、光学素子10と反射層5とは、単に重ねて置くだけの配置(つまり両者の間には空気層が介在することになる)とするのが好ましい。
従って、反射層5としては、例えば支持基材にスパッタリングや蒸着等によって金属薄膜を付設した反射板や、金属箔や金属の圧延シートなどの板状のものを用いるのが好ましい。前記支持基材としては、ガラス板や樹脂シートなどの適宜なものを用いることができる。特に、反射層5としては、反射率、色味、取扱性などの点より、銀やアルミニウム等を樹脂シートに蒸着したものが好ましく用いられる。
一方、誘電体多層膜からなる反射層5としては、例えば特表平10−511322号公報に記載のフィルムなどを適宜用いることが可能である。
なお、反射層5は、図5に示すように光学素子10の裏面に配置する他、光学素子10の表面や側面に導光板を配置する場合には、その表裏面や側面など、必要に応じて適宜な場所に配置すれば良い。
図5に示すように、本実施形態に係る光学素子10を適用した偏光面光源において、光学素子10からの光の取り出し面側(上面側)には、偏光維持性のレンズシート7や光拡散層6を配置することができる他、波長カットフィルター(図示せず)や位相差フィルム(図示せず)などを適宜配置することも可能である。
レンズシート7は、光学素子10からの出射光(直線偏光)を、その偏光度を維持しつつ光路制御し、視認に有利な正面方向への指向性を向上させ、散乱性の出射光の強度ピークを正面方向とすることなどを目的とする。
レンズシート7としては、一方の面(裏面)より入射した散乱光を光路制御し、他方の面(表面)よりシート面に垂直な方向(正面方向)に効率良く出射し得る適宜なものを用いることができ、特に限定はない。従って、偏光維持性の点を除き、例えば特開平5−169015号公報に記載されているような従来のいわゆるサイドライト型導光板で使用される各種のレンズ形態を有するいずれのレンズシートをも用いることができる。
レンズシート7としては、例えば、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、特に好ましくは90%以上の全光線透過率を示し、クロスニコル間に配置した場合に、偏光解消による漏れ光の透過率が、好ましくは5%以下、より好ましくは2%以下、特に好ましくは1%以下であるが如く、光透過度に優れると共に、出射光の偏光特性が解消されないものを用いるのが好ましい。
一般に、偏光の解消は複屈折や多重散乱によって生じることから、偏光維持性を示すレンズシート7は、例えば、複屈折を低減することや、内部で伝送される光の平均反射(散乱)回数を減らすことなどによって達成できる。具体的には、例えば、前述した光学素子10に使用するポリマーとして例示した、三酢酸セルロース系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ノルボルネン系樹脂のような複屈折率の小さい樹脂(光学的等方性の良好な樹脂)を1種又は2種以上用いて、偏光維持性を示すレンズシート7を作成することができる。
レンズシート7としては、例えば、屈折率が相違する樹脂を含有することもある透明な樹脂基材の表面又は内部に光重合体等を介して屈折率を制御した凸レンズ型や屈折率分布型(GI型)のレンズ領域(特に微小なレンズ領域)を多数形成したもの、透明な樹脂基材に設けた多数の貫通孔に屈折率が相違する重合体を充填してレンズ領域を形成したもの、或いは、多数の球状レンズを単層配置してそれを薄膜で固定したものなど、適宜なレンズ形態を有するものとすることができる。しかしながら、屈折率の相違による光路制御の点などより、図5に示すように、レンズシート7の表面に凹凸構造からなるレンズ形態71を有するものが好ましい。
斯かるレンズ形態71を形成する凹凸構造としては、レンズシート7を透過した光の光路を制御してその透過光を正面方向に集光する機能を発揮するものであれば良く、例えば、断面三角形等の線状の溝や突起をストライプ状や格子状に多数配列したもの、或いは、三角錐、四角錐、その他の多角錐、円錐等の底面形状を有する錐体状の微小突起を点状に多数配列したものなどを挙げることができる。なお、上記線状又は点状の凹凸構造は、球状レンズ、非球面レンズ、半円筒レンズなどであってもよい。
線状又は点状の凹凸構造を有するレンズシート7は、例えば、所定の凹凸構造が形成されるように形成した型に、樹脂液や樹脂形成用のモノマーを充填し、必要に応じて重合処理して前記型の凹凸構造を転写する方法や、前記型に樹脂シートを加熱圧着してその凹凸構造を転写する方法など、適宜な方法で形成することができる。なお、レンズシート7は、支持シートにレンズ形態を付加したもののように、同種又は異種の樹脂層の2層以上の重畳層として形成しても良い。
レンズシート7は、光学素子10の光出射側に、1層又は2層以上配置することができる。2層以上配置する場合、各レンズシート7は同じものであっても良いし、異なるものであっても良いが、全体として偏光維持性を保持することが好ましい。レンズシート7を光学素子10に隣接させて配置する場合には、前述した反射層5の場合と同様に、光学素子10との間に空隙が生じるように、つまり両者の間に空気層を介在させて配置することが好ましい。また、その空隙は、全反射の点より、入射光の波長よりも十分に大きいことが好ましい。
なお、レンズシート7のレンズ形態が線状の凹凸構造からなる場合には、正面方向への光路制御等の点より、その線方向が光学素子10の光軸方向(出射偏光の振動面方向)と平行状態又は直交状態となるように配置することが好ましい。また、斯かるレンズシート7を2層以上配置する場合には、光路制御の効率の点より、上下の層で線方向が交差するように配置することが好ましい。
光拡散層6は、光学素子10からの出射光の偏光度を維持しつつ拡散させて発光を均一化したり、レンズシート7の凹凸構造が視覚化されるのを緩和したりして、視認性を向上させることなどを目的とする。
光拡散層6としては、前述したレンズシート7と同様に、光透過度に優れると共に、出射光の偏光特性を維持するものを用いるのが好ましい。従って、光拡散層6は、レンズシート7について例示したような複屈折率の小さい樹脂を用いて形成するのが好ましく、例えば、その樹脂中に透明粒子を分散含有させたり、表面に微細凹凸構造を有する樹脂層とすること等により、偏光維持性を示す光拡散層6を形成することができる。
なお、前述した樹脂中に分散含有させる透明粒子としては、例えば、シリカ、ガラス、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性を有することもある無機系微粒子、或いは、アクリル系ポリマー、ポリアクリロニトリル、ポリエステル、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、シリコーン系樹脂、ベンゾグアナミン、メラミン・ベンゾグアナミン縮合物、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物のような架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などが挙げられる。
また、前記透明粒子としては、1種又は2種以上を用いることができ、その粒径は、光の拡散性やその拡散の均等性などの点より、1〜20μmとするのが好ましい。一方、粒形は任意であるものの、一般には(真)球形やその2次凝集体などが用いられる。また、特に、偏光維持性の点より、樹脂との屈折率比が0.9〜1.1の透明粒子を用いるのが好ましい。
以上に説明した透明粒子含有の光拡散層6は、例えば、樹脂の溶融液に透明粒子を混合してシート等に押し出し成形する方法、樹脂の溶液やモノマーに透明粒子を配合しシート等にキャスティングして必要に応じ重合処理する方法、透明粒子含有の樹脂液を所定面や偏光維持性の支持フィルム等に塗工する方法など、公知の適宜な方法によって形成することができる。
一方、表面に微細凹凸構造を有する光拡散層6は、例えば、サンドブラスト等によるバフ処理やエンボス加工等によって樹脂からなるシートの表面を粗面化する方法、樹脂シートの表面に突起を有する透光性材料の層を形成する方法など、適宜な方法で形成することができる。ただし、空気等の気泡や酸化チタン微粒子など、樹脂との屈折率差が大きい凹凸(突起)を形成する方法は、偏光を解消し易いため好ましくない。
光拡散層6における表面の微細凹凸構造は、光の拡散性やその拡散の均等性などの点より、入射光の波長以上で且つ100μm以下の表面粗さを有し周期性の無い凹凸からなるものが好ましい。
なお、上記した透明粒子含有型や表面微細凹凸型の光拡散層6の形成に際しては、特にその樹脂からなるベース層に、光弾性や配向による位相差の増加が生じることを抑制することが偏光維持性の点より好ましい。
光拡散層6は、板状物等による独立層として配置することもできる一方、レンズシート7に密着一体化した従属層として配置することも可能である。光拡散層6の配置位置が光学素子10に隣接する場合には、レンズシート7の場合と同様に、光学素子10との間に空隙が生じるように配置することが好ましい。なお、2層以上の光拡散層6を配置する場合、各光拡散層6は同じものであっても良いし、異なるものであっても良いが、全体として偏光維持性を保持することが好ましい。
前述した波長カットフィルターは、励起光源9からの直接光が、本実施形態に係る偏光面光源で照明される液晶表示素子などに進入することを防止する目的で用いられる。特に、励起光が紫外線である場合には、紫外線による液晶や偏光板の劣化を防止する必要があるため、波長カットフィルターが好適に用いられる。また、波長カットフィルターは、不必要な波長の可視光線を排除する目的で用いることもできる。
前記波長カットフィルターとしては、例えば、可視光に対して透光性を有する樹脂に、目的とする波長を吸収する材料(サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤など)を分散したり塗布したフィルムや、透光性のフィルム上にコレステリック液晶を敷設したフィルムの他、誘電体多層膜の反射によって目的波長の光を反射させるものなどが挙げられる。また、波長カットフィルターを別途設けず、光学素子10やその他の光学部材に例えば紫外線吸収剤などを配合して波長カットの機能をもたせることも可能である。
前述した位相差フィルムは、光学素子10から出射された直線偏光を任意の偏光状態へ変換する目的で用いられる。例えば、位相差フィルムとしての1/4波長板をその遅層軸方向が出射される直線偏光と45°の角度となるように配置して円偏光に変換したり、位相差フィルムとして1/2波長板を用いて、出射される直線偏光の偏光軸を回転させることなどが可能である。
前記位相差フィルムとしては、一般に液晶セルの補償に用いられるようなポリマーフィルムによって構成されるものや、透光性のフィルム上に液晶ポリマーなどを配向して敷設したものなど、任意のものを用いることができる。
以上に説明したレンズシート7、光拡散層6、波長カットフィルターなどは、それぞれ単層で又は積層して用いることができる。さらに、上部に配置される液晶表示素子などと接着層等を介して密着させることも可能である。ただし、前述した凹凸構造を有するレンズシート7や表面微細凹凸型の光拡散層6の場合には、液晶表示素子との間に空隙を設けた配置が好ましい。
また、レンズシート7、光拡散層6、波長カットフィルター等は、偏光を効率良く取り出すという観点より、光学素子10内での臨界角条件の制御を妨げないようにするべく、光学素子10との間に空隙を介して配置されることが好ましい。
以上に説明した本実施形態に係る光学素子10及び当該素子を適用した偏光面光源は、励起光源9より入射した光を用いて、光学素子10から直線偏光として出射し得ると共に、その偏光方向(振動面)を制御可能であるため、例えば、液晶表示装置など直線偏光を利用する種々の装置や用途に好適に用いることが可能である。
以下、実施例及び比較例を示すことにより、本発明の特徴をより一層明らかにする。
<実施例1>
(1)基材の作製
透光性樹脂としてのノルボルネン系樹脂(JSR社製、アートン、ガラス転移温度182℃)95部(重量部、以下同じ)と、微小領域部作製用の材料として下記の化学式で表される液晶ポリマー(ガラス転移温度80℃、ネマチック液晶化温度100〜290℃)5部とを混合分散させた20重量%ジクロロメタン溶液(混合溶液A1)を用いて、ガラス基板上にアプリケーターを用いたキャスト法により厚み100μmのフィルムを形成し、それを180℃で3倍に延伸処理したのち急冷して基材(基材A1)を作製した。
前記基材A1は、ノルボルネン系樹脂からなる透明フィルム中に液晶ポリマーが延伸方向に長軸な状態でほぼ同じ形状のドメイン状に分散したものであり、屈折率差△n1が0.23で、△n2及び△n3がそれぞれ0.029であった。なお、斯かる屈折率差の測定に際しては、ノルボルネン系樹脂を単独で上記と同条件により延伸処理したものと、前記液晶ポリマーを単独で配向膜上に塗布し配向固定したものとについて、それぞれアッベ屈折率計により屈折率を測定し、それらの差を前記Δn1、Δn2及びΔn3として算出した。また、微小領域部(液晶ポリマーのドメイン)の平均径を偏光顕微鏡観察による位相差に基づく着色によって測定したところ、△n1方向の長さが約5μmであった。
(2)発光層の作製
ノルボルネン系樹脂(JSR社製、アートン、ガラス転移温度182℃)99.8部(重量部、以下同じ)に、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン540)0.2部を溶解させた20重量%ジクロロメタン溶液(混合溶液B1)を用いて、ガラス基板上にアプリケーターを用いたキャスト法により厚み150μmの塗膜を形成した。これを常温で1時間風乾した後に100℃で10分加熱し、厚み30μmのフィルムからなる発光層(フィルムB1)を作製した。
(3)光学素子の作製
前記基材A1に前記フィルムB1を貼り合わせた。貼り合わせに際しては、基材A1の表面にワイヤーバー#12によってジクロロメタンを塗布した。そして、フィルムB1をハンドローラーによって貼り合わせた後、加熱ローラー(60℃)によって加圧ラミネートした。これによって作製された光学素子は、基材A1とフィルムB1との界面近傍が溶媒(ジクロロメタン)によって一部溶解しており一体化されていた。
<実施例2>
(1)基材の作製
透光性樹脂としてクラレ社製のPVA(ポリビニルアルコール)であるポバールPVA124(重合度2400)を80℃の温水によって溶解し、13重量%溶液を作製した。そして、これにPVA固形分に対して15重量%のグリセリンを添加した混合液(PVA混合液)を作製した。微小領域部作製用の材料として大日本インキ化学工業社製液晶モノマーUCL008(1.45g)を60℃に加温して等方相化した後、上記のPVA混合液(225g)を添加し、ホモミキサーによって6000rpmで20分攪拌して脱泡した(混合溶液A2)。この混合溶液A2をガラス基板上にアプリケーターを用いて厚み1mmで塗布した。これを10分風乾した後に、110℃で20分乾燥させ、さらに140℃で4分間アニール処理した。以上のようにして得られた基材を60℃の硼酸水溶液(4重量%)中で4倍に延伸し、基材(基材A2)を作製した。
(2)塗工液
クラレ社製のPVA(ポリビニルアルコール)であるポバールPVA124(重合度2400)99.8部(重量部、以下同じ)と、発光性材料としての住友大阪セメント社製ZnSナノ粒子(平均粒径20nm)の分散液0.2部(固形分)とを80℃の温水を用いて溶解させた20重量%水溶液(混合溶液B3)を用いた。
(3)光学素子の作製
前記基材A2の表裏面の何れか一方の面に、アプリケーターを用いたキャスト法により厚み150μmの前記混合溶液B3(80℃)の塗膜を形成した。これを80℃で30分加熱して乾燥させ、一体化した光学素子を作製した。作製した光学素子は、基材A2と混合溶液B3の塗膜との界面が溶融して相互浸入し、元の界面近傍10μm程度の範囲で発光性材料の濃度傾斜領域が得られた。
<実施例3>
(1)基材の作製
透光性樹脂としてのポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂(三菱レーヨン社製、アクリペット)を微小領域部作製用材料としてのシアノ系ネマチック液晶(チッソ社製GR41)と重量比3:1の混合比で220℃にて溶融混練りし、ペレタイザーによってペレット化した。そして、このペレットを用いて2軸押し出し機(ダイ温度220℃)で厚み約220μmの押し出しフィルムを作製し、これを乾式延伸によって1.2倍に延伸し、厚み約180μmの基材(基材A3)を作製した。
(2)発光層の作製
ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂(三菱レーヨン社製、アクリペット)に発光性材料としての紫外線発光粒子(ZnS顔料、粒径5〜8μmを溶融混練りし、ペレタイザーによってペレット化した。そして、このペレットを用いて前記基材の作製方法に準じて厚み約200μmの発光層(フィルムB4)を作製した。
(3)光学素子の作製
前記基材A3と前記フィルムB4とを積層し、超音波接合機(プランソン社製ブランソン2000)を用いて両者間に振動発熱を生じさせ、溶着一体化した光学素子を作製した。作製した光学素子は、基材A3とフィルムB4との界面が同種のPMMA同士で溶着していた。
<実施例4>
実施例1で説明した混合溶液A1をステンレスベルト上にキャスト法で厚み500μmだけ塗布し、その上に連続して、実施例1で説明した混合溶液B1のクマリン540の代わりにトリス(8−キノリノラート)アルミニウムの微粉末を分散混合した混合溶液(混合溶液B2)をキャスト法で厚み300μmだけに塗布した。これをステンレスベルトから乾燥剥離し、2層の界面が溶融混合した基材を作製した。この基材をさらに180℃の環境下で3倍延伸した後に急冷し、光学素子を作製した。作製した光学素子は、2層間の界面が消失し、2層間を剥離することは不可能であった。
<実施例5>
(1)亀裂付き基材の作製
実施例1で説明した基材A1(厚み100μm)の表面に、特許第3156058号に準じた方法で微細な亀裂(約100本/mm、深さ25μm)を作製した。より具体的には、先ず最初に、基材A1を分子配向方向と略平行に折り曲げ、局部的な折り曲げ部を形成した。この折り曲げた基材の上下面をニトリルブタジエンゴム製の加圧体で押圧し、前記加圧体を左右に振動させることにより基材を折り曲げ方向に引っ張った。これにより基材の分子配向方向と略平行に連続的な縞状の亀裂(クレイズ)が無数に形成された亀裂付き基材を作製した。
(2)光学素子の作製
前記亀裂付き基材の亀裂面側に3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン540)5部を溶解させたジクロロメタン溶液を塗布し、常温で乾燥させた後にエタノールで表面の余剰付着分を除去した。これにより亀裂(クレイズ)にクマリン540が染み込み、基材(アートン)表面はジクロロメタンによって溶解し、亀裂表面が閉鎖された状態の光学素子が作製された。
<比較例1>
ノルボルネン系樹脂(JSR社製、アートン、ガラス転移温度182℃)950部(重量部、以下同じ)、前述した実施例1と同じ化学式で表される液晶ポリマー(ガラス転移温度80℃、ネマチック液晶化温度100〜290℃)50部、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン540)2部を溶解させた20重量%ジクロロメタン溶液を用いてキャスト法により厚み100μmのフィルムを形成し、それを180℃で3倍に延伸処理したのち急冷して光学素子を作製した。
前記光学素子は、ノルボルネン系樹脂からなる透明フィルム中に液晶ポリマーが延伸方向に長軸な状態でほぼ同じ形状のドメイン状に分散したものであり、屈折率差△n1が0.23で、△n2及び△n3がそれぞれ0.029であった。クマリンは、ノルボルネン系樹脂に溶解した形で存在していた。また、微小領域部(液晶ポリマーのドメイン)の平均径を偏光顕微鏡観察による位相差に基づく着色によって測定したところ、△n1方向の長さが約5μmであった。
<実施例6>
比較例1に準じて蛍光染料クマリン含有基材(ただし、延伸処理前、厚み100μm)を作製した。この基材に実施例1で説明した混合溶液A1をキャスト法によって塗布し、乾燥させて総厚み200μmの基材を作製した。この基材を3倍に延伸処理し、さらに混合溶液A1を塗布しなかった面に大日本インキ化学工業社製ユニディック17−806(トルエン:20重量%、Irg184:5重量%)を乾燥厚み5μm相当で塗布し、100℃で2分乾燥させた後、紫外線照射器によって100mW/cmの紫外線照射を1秒間実施した。これによって作製された光学素子の厚み方向に沿った発光性材料(クマリン)の濃度分布は、厚み方向中央部に偏在した分布となり、混合溶液A1の塗布面側は偏光出射面として機能し、ユニディック17−806の塗布面側はクマリンの浸出防止層として機能した。
<参考例>
比較例1に準じた20重量%ジクロロメタン溶液を用いて、ダイキン化学社製離型処理剤ダイフリーによって離型処理を施したガラス基板上に、キャスト法により厚み500μmの塗膜を形成し、これを溶媒含有率20重量%になるまで乾燥させた後にガラス基板から剥離し基材C1を作製した。同様にして、実施例1で説明した混合溶液A1を用いて、離型処理を施したガラス基板上に、キャスト法により厚み300μmの塗膜を形成し、これを溶媒含有率20重量%になるまで乾燥させた後にガラス基板から剥離し基材C2を作製した。次に、基材C1、基材C2、基材C1の順に積層し、加熱ラミネーターによって80℃で加圧密着させ、さらに110℃で5分間加熱して乾燥させ、残存溶媒を除去した。これにより作製された基材は、その接着界面が一体化していた。この基材を180℃の環境下で3倍に延伸処理し、急冷固定して光学素子を作製した。作製した光学素子の厚み方向に沿った発光性材料(クマリン)の濃度分布は、厚み方向中央部の濃度が低く、表裏面近傍の濃度が高い分布となった。
<比較例2>
クラレ社製のPVA(ポリビニルアルコール)であるポバールPVA124(重合度2400)を80℃の温水によって溶解し、13重量%溶液を作製した。そして、これにPVA固形分に対して15重量%のグリセリンを添加した混合液(PVA混合液)を作製した。大日本インキ化学工業社製液晶モノマーUCL008(1.45g)と住友大阪セメント社製ZnSナノ粒子(固形分1.45g)を混合し、60℃に加温して等方相化した後、上記のPVA混合液(225g)を添加し、ホモミキサーによって6000rpmで20分攪拌して脱泡した。この混合溶液をガラス基板上にアプリケーターを用いて厚み1mmで塗布した。これを10分風乾した後に、110℃で20分乾燥させ、さらに140℃で4分間アニール処理した。以上のようにして得られた基材を60℃の硼酸水溶液(4重量%)中で4倍に延伸し、光学素子を作製した。
<評価>
実施例1〜6、比較例1〜2、参考例の各光学素子について透過比を評価した。具体的には、励起光源としてブラックライト蛍光灯(中心波長360nm)から出射した光を各光学素子に照射(発光性材料の濃度分布が、光学素子の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布となっている場合には濃度の高い方の面側から照射)し、これによって発生した偏光発光が各光学素子に対向配置した吸収型直線偏光子(偏光度99.9%以上、日東電工社製TEG1465DU)を透過する光量を計測し、透過比を算出した。ここで、透過光量の計測は、励起光源からの直接光が視認されない角度(光学素子の法線に対して45°の角度)から計測した。また、透過比は、光学素子の延伸軸を偏光子の偏光軸に対して直交させた場合の透過光量と、光学素子の延伸軸と偏光子の偏光軸とを平行にした場合の透過光量とを比較し、透過比=(多い方の透過光量/少ない方の透過光量)で定義される値である。
図7に、評価結果を示す。なお、図7に示す微小領域部平均径は、微小領域部の長軸側の長さを意味する。図7に示すように、実施例1〜6の光学素子は、比較例1〜2の光学素子よりも透過比が大きい(すなわち、偏光度が高い)ことが分かった。
図1は、本発明によって偏光度を高めることができる理由を説明するための説明図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る光学素子の概略構成を示す縦断面図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る光学素子の概略構成を示す縦断面図である。 図4は、溶解又は膨潤を生じる基材と溶剤との組み合わせ例を示す表である。 図5は、本発明の一実施形態に係る光学素子を適用した偏光面光源の概略構成例を示す縦断面図である。 図6は、図5に示す偏光面光源において他の励起光源を用いた場合の概略構成例を部分的に示す縦断面図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る光学素子の偏光度を評価した結果を示す表である。
符号の説明
1・・・透光性樹脂
2・・・微小領域部
3・・・発光性材料
4・・・透光性シート
5・・・反射層
6・・・光拡散層
7・・・レンズシート
8・・・接着層
9・・・励起光源
10・・・光学素子

Claims (8)

  1. 透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する光学素子であって、
    前記光学素子の厚み方向に沿った前記発光性材料の濃度分布が、前記光学素子の表裏面の何れか一方の面側に偏在した分布となっていることを特徴とする光学素子。
  2. 透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する光学素子であって、
    前記光学素子の厚み方向に沿った前記発光性材料の濃度分布が、前記光学素子の厚み方向中央部に偏在した分布となっていることを特徴とする光学素子。
  3. 透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成された基材の表裏面の何れか一方の面に、少なくとも1種以上の発光性材料を含有する塗工液を塗布して、当該塗布面を溶解し又は膨潤させて染み込ませることにより、前記発光性材料を前記基材の内部に侵入させることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  4. 透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成されており、前記透光性樹脂及び/又は前記微小領域部中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する基材の表裏面の少なくとも何れか一方の面側から、前記発光性材料を抽出除去し又は失活させることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
  5. 透光性樹脂中に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する発光層の表裏面の少なくとも何れか一方の面に、前記透光性樹脂と前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成された基材を積層し一体化することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子の製造方法。
  6. 透光性樹脂と、前記透光性樹脂に分散分布された前記透光性樹脂とは複屈折性の相違する微小領域部とを具備して板状に形成された基材の表裏面の何れか一方の面に微細な亀裂を作製し、前記亀裂を作製した一方の面に少なくとも1種以上の発光性材料を含有する塗工液を塗布することを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  7. 請求項1又は2に記載の光学素子と、
    前記光学素子に含有された発光性材料を励起し得る波長の光を出射する励起光源とを備えることを特徴とする偏光面光源。
  8. 請求項7に記載の偏光面光源を備えることを特徴とする表示装置。
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