JP3422474B2 - 偏光導光板及び偏光面光源 - Google Patents

偏光導光板及び偏光面光源

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JP3422474B2
JP3422474B2 JP13810299A JP13810299A JP3422474B2 JP 3422474 B2 JP3422474 B2 JP 3422474B2 JP 13810299 A JP13810299 A JP 13810299A JP 13810299 A JP13810299 A JP 13810299A JP 3422474 B2 JP3422474 B2 JP 3422474B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、側面からの入射光を表裏
面の一方より振動面が制御された状態で直線偏光が出射
されて液晶表示装置のバックライトの形成などに好適な
偏光導光板及び偏光面光源に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、液晶表示装置のバックライトとし
て用いうるサイドライト型導光板としては、透光性樹脂
板に酸化チタンや硫酸バリウム等の高反射率顔料含有の
反射ドット等からなる光出射手段を設けてその光出射手
段を介し板内の全反射による伝送光を散乱等により板の
表裏の一方より出射させるようにしたものが知られてい
た。しかしながら、前記の出射光は殆ど偏光特性を示さ
ない自然光であり、液晶表示に際してはそれを偏光板を
介し直線偏光に変換する必要のあることから、偏光板に
よる吸収ロスを生じて光の利用効率が50%を超え得な
い問題点があった。
【0003】前記に鑑みて、ブリュスター角を利用して
直線偏光が得られる偏光分離板と位相差板を組合せた偏
光変換手段を併用するシステムなども提案されている
(特開平6−18873号公報、特開平6−16084
0号公報、特開平6−265892号公報、特開平7−
72475号公報、特開平7−261122号公報、特
開平7−270792号公報、特開平9−54556号
公報、特開平9−105933号公報、特開平9−13
8406号公報、特開平9−152604公報、特開平
9−293406号公報、特開平9−326205号公
報、特開平10−78581号公報等)。しかしなが
ら、かかるバックライトにては充分な偏光が得られず偏
光方向の制御も困難なことなどから実用性に乏しい難点
があった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、直線偏光からなる出射
光が得られてその偏光方向(振動面)も任意に制御でき
る導光板の開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】 本発明は、透光性樹脂板の片面又
は両面に、複屈折性の微小領域を分散含有して偏光方向
により散乱異方性を示す偏光散乱板を設けてなる積層体
の片面に鏡面反射層を有し、前記積層体の他面に少なく
とも一層の偏光維持性の光拡散層を有してなり、側面よ
り入射させた自然光の内、前記の散乱異方性にて選択的
散乱された直線偏光を当該鏡面反射層を有しない側か
ら出射することを特徴とする偏光導光板、及びその偏光
導光板の少なくとも一側面に光源を有することを特徴と
する偏光面光源を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、上記の構成により透光
性樹脂板に反射ドット等の特別な光出射手段を形成する
必要なく側面より自然光を入射させて表裏面の鏡面反射
層を有しない一方より直線偏光を効率よく出射させるこ
とができ、かつ併用の偏光散乱板の光軸を介してそれに
応じた振動方向の直線偏光を得ることができる。従って
偏光散乱板の光軸制御で直線偏光の振動方向を任意に変
えることができる。また偏光維持性の光拡散層を介し出
射光の拡散性に優れる直線偏光が得られてその上に偏光
軸を平行にして液晶表示素子を配置することで輝度の均
一性に優れて、通常よりも2倍近い輝度を達成すること
も可能である。
【0007】すなわち前記において、側面よりの入射光
は空気界面との屈折率差により全反射されて導光板内を
伝送されつつ偏光散乱板に入射しその入射光の内、微小
領域との最大屈折率差(△n1)を示す軸方向(△n1
方向)に平行な振動面を有する直線偏光が選択的に強く
散乱されてその一部が全反射角よりも小さい角度となり
導光板より出射する。その場合、鏡面反射層を設けた側
では出射が遮られ反対面に供給されてその面(鏡面反射
層を有しない導光板の表裏一方の面)に出射光が集中さ
れる結果、導光板の一面より直線偏光が光拡散層を介し
偏光度を大きく低下することなく分散されて均等性よく
出射する。
【0008】一方、前記の△n1方向の散乱で大きい角
度で散乱された光、及び△n1方向条件を満足したが散
乱を受けなかった光、加えて△n1方向以外の振動方向
を有する光は、導光板内に閉じ込められて全反射を繰り
返しつつ伝送され偏光散乱板による複屈折位相差などに
より偏光状態も解消されて前記の△n1方向条件を満足
して出射する機会を待つ。以上の繰り返しにより、導光
板より所定振動面の直線偏光が効率よく出射される。
【0009】
【発明の実施形態】 本発明による偏光導光板は、透光
性樹脂板の片面又は両面に、複屈折性の微小領域を分散
含有して偏光方向により散乱異方性を示す偏光散乱板を
設けてなる積層体の片面に鏡面反射層を有し、前記積層
体の他面に少なくとも一層の偏光維持性の光拡散層を有
してなり、側面より入射させた自然光の内、前記の散乱
異方性にて選択的に散乱された直線偏光を当該鏡面反射
層を有しない側から出射するものよりなる。その例を図
1に示した。1が透光性樹脂板、3が偏光散乱板で、4
がそれらの積層体であり、5が鏡面反射層、6が光拡散
板であり、2は必要に応じての接着層である。なお図1
は、偏光面光源としたものを例示しており、7が光源で
ある。
【0010】透光性樹脂板は、光源の波長域に応じそれ
に透明性を示す適宜な材料にて形成された板状物であれ
ばよい。ちなみに可視光域では、例えばアクリル系樹脂
やポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂やノルボル
ネン系樹脂、エポキシ系樹脂からなる板などが好ましく
用いうる。光透過率の点よりは、屈折率が可及的に小さ
い樹脂からなる板が好ましい。
【0011】また出射光の偏光特性を維持する点より
は、面内方向の位相差が可及的に小さい樹脂板が好まし
く、かかる点よりは板を成形する際に歪み等による配向
複屈折を生じにくい材料、特にポリメチルメタレートや
ノルボルネン系樹脂などが好ましく用いうる。かかる樹
脂は、板の成形性にも優れている。
【0012】透光性樹脂板の形状は、液晶セルのサイズ
や光源の特性、出射光の輝度の均一化などに応じて適宜
に決定することができ、特に限定はない。成形の容易性
などの点よりは平板や楔形の板などが好ましい。板の厚
さも光源や液晶セルのサイズなどに応じて適宜に決定で
き特に限定はないが、薄型軽量化等を目的に可及的に薄
いことが好ましく就中10mm以下、特に0.5〜5mmが
好ましい。
【0013】なお透光性樹脂板の形成は、例えば射出成
形方式や注型成形方式、押出成形方式や流延成形方式、
圧延成形方式やロール塗工成形方式、トランスファ成形
方式や反応射出成形方式(RIM)などの適宜な方式で
行うことができる。その形成に際しては、必要に応じて
例えば変色防止剤や酸化防止剤、紫外線吸収剤や離型剤
などの適宜な添加剤を配合することができる。
【0014】一方、偏光散乱板としては、複屈折性の微
小領域を分散含有して偏光方向により散乱異方性を示す
適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、透明
フィルム中に複屈折性の微小領域を分散含有させたもの
などがあげられる。
【0015】前記した散乱異方性を示す偏光散乱板の形
成は、例えばポリマー類や液晶類等の透明性に優れる適
宜な材料の1種又は2種以上を、延伸処理等による適宜
な配向処理で複屈折性が相違する領域を形成する組合せ
で用いて配向フィルムを得る方式などの適宜な方式にて
行うことができる。
【0016】ちなみに前記の組合せ例としては、ポリマ
ー類と液晶類の組合せ、等方性ポリマーと異方性ポリマ
ーの組合せ、異方性ポリマー同士の組合せなどがあげら
れる。微小領域の分散分布性などの点より、相分離する
組合せが好ましく、組合せる材料の相溶性により分散分
布性を制御することができる。相分離は、例えば非相溶
性の材料を溶媒にて溶液化する方式や、非相溶性の材料
を加熱溶融下に混合する方式などの適宜な方式で行うこ
とができる。
【0017】前記の組合せにて延伸方式により配向処理
する場合、ポリマー類と液晶類の組合せ及び等方性ポリ
マーと異方性ポリマーの組合せでは任意な延伸温度や延
伸倍率にて、異方性ポリマー同士の組合せでは延伸条件
を適宜に制御することにより目的の偏光散乱板を形成す
ることができる。なお異方性ポリマーでは延伸方向の屈
折率変化の特性に基づいて正負に分類されるが、本発明
においては正負いずれの異方性ポリマーも用いることが
でき、正同士や負同士、あるいは正負の組合せのいずれ
にても用いうる。
【0018】前記したポリマー類の例としては、ポリエ
チレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの如
きエステル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリ
ル・スチレン共重合体(ASポリマー類)の如きスチレ
ン系ポリマー、ポリエチレンやポリプロピレン、シクロ
系ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィンやエ
チレン・プロピレン共重合体の如きオレフィン系ポリマ
ー、ポリメチルメタクリレートの如きアクリル系ポリマ
ー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロースの如きセルロ
ース系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドの如きア
ミド系ポリマーがあげられる。
【0019】またカーボネート系ポリマーや塩化ビニル
系ポリマー、イミド系ポリマーやスルホン系ポリマー、
ポリエーテルスルホンやポリエーテルエーテルケトン、
ポリフェニレンスルフィドやビニルアルコール系ポリマ
ー、塩化ビニリデン系ポリマーやビニルブチラール系ポ
リマー、アリレート系ポリマーやポリオキシメチレン、
シリコーン系ポリマーやウレタン系ポリマー、エーテル
系ポリマーや酢酸ビニル系ポリマー、前記ポリマーのブ
レンド物、あるいはフェノール系やメラミン系、アクリ
ル系やウレタン系、ウレタンアクリル系やエポキシ系や
シリコーン系等の熱硬化型、ないし紫外線硬化型のポリ
マー類なども前記した透明ポリマーの例としてあげられ
る。
【0020】一方、液晶類の例としては、シアノビフェ
ニル系やシアノフェニルシクロヘキサン系、シアノフェ
ニルエステル系や安息香酸フェニルエステル系、フェニ
ルピリミジン系やそれらの混合物の如き室温又は高温で
ネマチック相やスメクチック相を呈する低分子液晶や架
橋性液晶モノマー、あるいは室温又は高温でネマチック
相やスメクチック相を呈する液晶ポリマーなどがあげら
れる。前記の架橋性液晶モノマーは通例、配向処理した
後、熱や光等による適宜な方式で架橋処理されてポリマ
ーとされる。
【0021】耐熱性や耐久性等に優れる偏光散乱板を得
る点よりは、ガラス転移温度が50℃以上、就中80℃
以上、特に120℃以上のポリマー類と、架橋性液晶モ
ノマーないし液晶ポリマーとの組合せで用いることが好
ましい。その液晶ポリマーとしては主鎖型や側鎖型等の
適宜なものを用いることができ、その種類について特に
限定はない。粒径分布の均一性に優れる微小領域の形成
性や熱的安定性、フィルムへの成形性や配向処理の容易
性などの点より好ましく用いうる液晶ポリマーは、重合
度が8以上、就中10以上、特に15〜5000のもの
である。
【0022】液晶ポリマーを用いての偏光散乱板の形成
は、例えばポリマー類の1種又は2種以上と、微小領域
を形成するための液晶ポリマーの1種又は2種以上を混
合し、液晶ポリマーを微小領域の状態で分散含有するポ
リマーフィルムを形成して適宜な方式で配向処理し、複
屈折性が相違する領域を形成する方法などにて行うこと
ができる。
【0023】前記において配向処理による上記した屈折
率差△n、△nの制御性などの点よりは、ガラス転
移温度が50℃以上で、併用のポリマー類のガラス転移
温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈するもの
が好ましく用いうる。ちなみにその具体例としては、下
記の一般式で表されるモノマー単位を有する側鎖型の液
晶ポリマーなどがあげられる。
【0024】一般式:
【0025】前記一般式においてXは、液晶ポリマーの
主鎖を形成する骨格基であり、線状や分岐状や環状等の
適宜な連結鎖にて形成されていてよい。ちなみにその例
としては、ポリアクリレート類やポリメタクリレート
類、ポリ−α−ハロアクリレート類やポリ−α−シアノ
アクリレート類、ポリアクリルアミド類やポリアクリロ
ニトリル類、ポリメタクリロニトリル類やポリアミド
類、ポリエステル類やポリウレタン類、ポリエーテル類
やポリイミド類、ポリシロキサン類などがあげられる。
【0026】またYは、主鎖より分岐するスペーサ基で
あり、屈折率制御等の偏光散乱板の形成性などの点より
好ましいスペーサ基Yは、例えばエチレンやプロピレ
ン、ブチレンやペンチレン、ヘキシレンやオクチレン、
デシレンやウンデシレン、ドデシレンやオクタデシレ
ン、エトキシエチレンやメトキシブチレンなどである。
【0027】一方、Zは液晶配向性を付与するメソゲン
基であり、下記の化合物などがあげられる。
【0028】前記化合物における末端置換基Aは、例え
ばシアノ基やアルキル基、アルケニル基やアルコキシ
基、オキサアルキル基や水素の1個以上がフッ素又は塩
素にて置換されたハロアルキル基やハロアルコキシ基や
ハロアルケニル基などの適宜なものであってよい。
【0029】前記において、スペーサ基Yとメソゲン基
Zはエーテル結合、すなわち−O−を介して結合してい
てもよい。またメソゲン基Zにおけるフェニル基は、そ
の1個又は2個の水素がハロゲンで置換されていてもよ
く、その場合、ハロゲンとしては塩素又はフッ素が好ま
しい。
【0030】上記したネマチック配向性の側鎖型液晶ポ
リマーは、前記一般式で表されるモノマー単位を有する
ホモポリマーやコポリマー等の適宜な熱可塑性ポリマー
であればよく、就中モノドメイン配向性に優れるものが
好ましい。
【0031】上記したネマチック配向性の液晶ポリマー
を用いた偏光散乱板の形成は、例えばポリマーフィルム
を形成するためのポリマー類と、そのポリマー類のガラ
ス転移温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈す
るガラス転移温度が50℃以上、就中60℃以上、特に
70℃以上の液晶ポリマーを混合して、液晶ポリマーを
微小領域の状態で分散含有するポリマーフィルムを形成
した後、その微小領域を形成する液晶ポリマーを加熱処
理してネマチック液晶相に配向させ、その配向状態を冷
却固定する方法などにて行うことができる。
【0032】上記した微小領域を分散含有するポリマー
フィルム、すなわち配向処理対象のフィルムの形成は、
例えばキャスティング法や押出成形法、射出成形法やロ
ール成形法、流延成形法などの適宜な方式にて得ること
ができ、モノマー状態で展開しそれを加熱処理や紫外線
等の放射線処理などにより重合してフィルム状に製膜す
る方式などにても行うことができる。
【0033】微小領域の均等分布性に優れる偏光散乱板
を得る点などよりは、溶媒を介した形成材の混合液をキ
ャスティング法や流延成形法等にて製膜する方式が好ま
しい。その場合、溶媒の種類や混合液の粘度、混合液展
開層の乾燥速度などにより微小領域の大きさや分布性な
どを制御することができる。ちなみに微小領域の小面積
化には混合液の低粘度化や混合液展開層の乾燥速度の急
速化などが有利である。
【0034】配向処理対象のフィルムの厚さは、適宜に
決定しうるが、一般には配向処理性などの点より1μm
〜3mm、就中5μm〜1mm、特に10〜500μmとされ
る。なおフィルムの形成に際しては、例えば分散剤や界
面活性剤、紫外線吸収剤や色調調節剤、難燃剤や離型
剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することがで
きる。
【0035】配向処理は、上記した如く例えば一軸や二
軸、逐次二軸やZ軸等による延伸処理方式や圧延方式、
ガラス転移温度又は液晶転移温度以上の温度で電場又は
磁場を印加して急冷し配向を固定化する方式や製膜時に
流動配向させる方式、等方性ポリマーの僅かな配向に基
づいて液晶を自己配向させる方式などの、配向により屈
折率を制御しうる適宜な方式の1種又は2種以上を用い
て行うことができる。従って得られた偏光散乱板は、延
伸フィルムであってもよいし、非延伸フィルムであって
もよい。なお延伸フィルムとする場合には、脆性ポリマ
ーも用いうるが、延び性に優れるポリマーが特に好まし
く用いうる。
【0036】また微小領域が上記した液晶ポリマーから
なる場合には、例えばポリマーフィルム中に微小領域と
して分散分布する液晶ポリマーがネマチック相等の目的
とする液晶相を呈する温度に加熱して溶融させ、それを
配向規制力の作用下に配向させて急冷し、配向状態を固
定化する方式などにても行うことができる。微小領域の
配向状態は、可及的にモノドメイン状態にあることが光
学特性のバラツキ防止などの点より好ましい。
【0037】なお前記の配向規制力としては、例えばポ
リマーフィルムを適宜な倍率で延伸処理する方式による
延伸力やフィルム形成時のシェアリング力、電界や磁界
などの、液晶ポリマーを配向させうる適宜な規制力を適
用でき、その1種又は2種以上の規制力を作用させて液
晶ポリマーの配向処理を行うことができる。
【0038】従って偏光散乱板における微小領域以外の
部分は、複屈折性を示すものであってもよいし、等方性
のものであってもよい。偏光散乱板の全体が複屈折性を
示すものは、フィルム形成用のポリマー類に配向複屈折
性のものを用いて上記した製膜過程における分子配向な
どにより得ることができ、必要に応じ例えば延伸処理等
の公知の配向手段を加えて複屈折性を付与ないし制御す
ることができる。また微小領域以外の部分が等方性の偏
光散乱板は、例えばフィルム形成用のポリマー類に等方
性のものを用いて、そのフィルムを当該ポリマー類のガ
ラス転移温度以下の温度領域で延伸処理する方式などに
より得ることができる。
【0039】好ましく用いうる偏光散乱板は、微小領域
とそれ以外の部分、すなわちポリマーフィルムからなる
部分との、微小領域の各光軸方向における屈折率差△n
1、△n2、、△n3が最大値を示す軸方向(△n1方
向)において0.03以上(△n1)であり、かつその
△n1方向と直交する残る二軸方向(△n2方向、△n
3方向)において前記△n1の50%以下(△n2、△
n3)でそれらが等しくなるように制御したものであ
る。
【0040】前記の屈折率差とすることにより、△n1
方向の直線偏光が強く散乱され全反射角よりも小さい角
度で散乱されて導光板より出射する光量を増やすことが
でき、それ以外の方向の直線偏光は散乱されにくくて全
反射を繰り返し、導光板内に閉じ込めることができる。
【0041】なお前記において微小領域の各光軸方向と
微小領域以外の部分との屈折率差は、フィルムを形成す
るポリマーが光学的等方性のものである場合には、微小
領域の各光軸方向の屈折率とポリマーフィルムの平均屈
折率との差を意味し、フィルムを形成するポリマーが光
学的異方性のものである場合には、ポリマーフィルムの
主光軸方向と微小領域の主光軸方向とが通常は一致して
いるためそれぞれの軸方向における各屈折率の差を意味
する。
【0042】前記した全反射の点より△n1方向におけ
る屈折率差△n1は、適度に大きいことが好ましく、就
中0.035〜1、特に0.045〜0.5の屈折率差
△n1であることが好ましく、△n2方向と△n3方向
における屈折率差△n2、△n3方向は適度に小さいこ
とが好ましい。かかる屈折率差は、使用材料の屈折率や
上記した配向操作などにより制御することができる。
【0043】また前記の△n1方向は、導光板より出射
される直線偏光の振動面であることより、かかる△n1
方向は偏光散乱板面に平行であることが好ましい。なお
面内におけるかかる△n1方向は、目的とする液晶セル
等に応じた適宜な方向とすることができる。
【0044】偏光散乱板における微小領域は、前記散乱
効果等の均質性などの点より可及的に均等に分散分布し
ていることが好ましい。微小領域の大きさ、特に散乱方
向である△n1方向の長さは、後方散乱(反射)や波長
依存性に関係する。
【0045】光利用効率の向上や波長依存性による着色
の防止、微小領域の視覚による視認阻害の防止ないし鮮
明な表示の阻害防止、さらには製膜性やフィルム強度な
どの点より微小領域の好ましい大きさ、特に△n1方向
の好ましい長さは、0.05〜500μm、就中0.1
〜250μm、特に1〜100μmである。なお微小領域
は、通例ドメインの状態で偏光散乱板中に存在するが、
その△n2方向等の長さについては特に限定はない。
【0046】偏光散乱板中に占める微小領域の割合は、
△n1方向の散乱性などの点より適宜に決定しうるが、
一般にはフィルム強度なども踏まえて0.1〜70重量
%、就中0.5〜50重量%、特に1〜30重量%とさ
れる。
【0047】偏光散乱板は、上記した複屈折特性を示す
フィルムの単層にて形成することもできるし、かかるフ
ィルムを2層以上重畳したものとして形成することもで
きる。当該フィルムの重畳化により、厚さ増加以上の相
乗的な散乱効果を発揮させることができる。重畳体は、
△n1方向又は△n2方向等の任意な配置角度で当該フ
ィルムを重畳したものであってよいが、散乱効果の拡大
などの点よりは△n1方向が上下の層で平行関係となる
ように重畳したものが好ましい。当該フィルムの重畳数
は、2層以上の適宜な数とすることができる。
【0048】重畳する当該フィルムは、△n1又は△n
2等が同じものであってもよいし、異なるものであって
もよい。なお△n1方向等における上下の層での平行関
係は、可及的に平行であることが好ましいが、作業誤差
によるズレなどは許容される。また△n1方向等にバラ
ツキがある場合には、その平均方向に基づく。
【0049】重畳体における当該フィルムは、全反射界
面が最表面となるように接着層等を介して接着される。
その接着には、例えばホットメルト系や粘着系などの適
宜な接着剤を用いうる。反射損を抑制する点よりは、当
該フィルムとの屈折率差が可及的に小さい接着層が好ま
しく、当該フィルムやその微小領域を形成するポリマー
にて接着することもできる。
【0050】なお散乱偏光板は、導光板内を光が伝送す
る過程で適当に偏光状態が解消される必要があることよ
り板の全体で又は部分的に位相差を有することが好まし
い。基本的には散乱偏光板の遅相軸と散乱されにくい直
線偏光の偏光軸(振動面)とは直交関係にあるため位相
差による偏光変換は起きにくいが、僅かな散乱によって
見かけの角度が変化し、偏光変換が生じるものと考えら
れる。
【0051】前記した偏光変換の点よりは、散乱偏光板
の厚さにて変化するが一般には5nm以上の面内位相差の
あることが好ましい。なおその位相差の付与は、複屈折
性の微粒子を含有させる方式や表面に付着させる方式、
ポリマーフィルムを複屈折性とする方式、それらを併用
する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
【0052】本発明による偏光導光板は、透光性樹脂板
と偏光散乱板との積層体を用いたものであるが、その形
成に際しては図1に例示した如く透光性樹脂板1と偏光
散乱板3との界面での反射を可及的に抑制するため、す
なわち透光性樹脂板と偏光散乱板との間の伝送光の透過
を容易としてそれらの密着一体物からなる積層体の表裏
面での全反射を達成するため可及的に屈折率の近い接着
剤等にて接着されていることが好ましい。接着処理は、
軸関係のズレ防止などの点よりも有効である。なお偏光
導光板の形成に際しては、図2に例示した如く透光性樹
脂板1の表裏両面に偏光散乱板3を設けることもでき
る。
【0053】前記の接着処理は、上記した重畳型の偏光
散乱板に準じて例えばアクリル系やシリコーン系、ポリ
エステル系やポリウレタン系、ポリエーテル系やゴム系
等の透明な粘着剤などの適宜な接着剤を用いることがで
き、特に限定はない。光学特性の変化を防止する点など
よりは、硬化や乾燥に高温プロセスを要さず、長時間の
硬化や乾燥処理を要しないものが好ましい。また加熱や
加湿の条件下に浮きや剥がれ等の剥離問題を生じないも
のが好ましい。
【0054】前記の点より、メチル基やエチル基やブチ
ル基等の炭素数が20以下のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリ
ル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の改良成
分からなるアクリル系モノマーを、ガラス転移温度が0
℃以下となる組合せにて共重合してなる、重量平均分子
量が10万以上のアクリル系重合体をベースポリマーと
するアクリル系粘着剤などが好ましく用いられる。アク
リル系粘着剤は、透明性や耐候性や耐熱性などに優れる
利点も有している。
【0055】透光性樹脂板又は/及び偏光散乱板への粘
着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例として
は、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独
物又は混合物からなる溶媒に粘着剤成分を溶解又は分散
させて10〜40重量%程度の粘着剤液を調製し、それ
を流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で透光性樹脂
板や偏光散乱板の上に直接付設する方式、あるいは前記
に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを透光性樹
脂板や偏光散乱板の上に移着する方式などがあげられ
る。設ける粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重
畳層であってもよい。
【0056】接着層の厚さは、接着力等に応じて適宜に
決定でき、一般には1〜500μmとされる。接着層に
は、必要に応じて例えば天然物や合成物の樹脂類、ガラ
ス繊維やガラスビーズ、金属粉やその他の無機粉末等か
らなる充填剤や顔料、着色剤や酸化防止剤などの適宜な
添加剤を配合することもできる。また微粒子を含有させ
て光拡散性を示す接着層としてもよい。
【0057】図1に例示の如く透光性樹脂板1と偏光散
乱板3の積層体4の片面に設ける鏡面反射層5は、その
反射層配置側より出射する光を鏡面反射層を介し偏光状
態を変化させることなく反転させて出射光を偏光導光板
の表裏面の一方に集中させて輝度を向上させることを目
的とする。
【0058】前記の反射層としては、偏光状態の維持の
点より可及的に鏡面であることが好ましく、かかる点よ
り金属からなる反射面が特に好ましい。その金属として
は、例えばアルミニウムや銀、クロムや金、銅や錫、亜
鉛やインジウム、パラジウムや白金、あるいはその合金
などの適宜なものを用いうる。
【0059】鏡面反射層は、蒸着方式等による金属薄膜
の付設層などとして積層体に直接密着させることもでき
るが、完全反射は困難でやはり反射層による若干の吸収
が生じ全反射による繰り返しを考慮すると吸収損失が懸
念され、それを防止する点よりは反射板を単に重ね置く
だけの空気層が介在しうる配置方式が好ましい。
【0060】従ってかかる点より鏡面反射層は、例えば
支持基材にスパッタリング方式や蒸着方式等にて金属薄
膜を付設した反射板、金属箔や金属の圧延シートなどの
板状のものが好ましく用いうる。上記した反射層の支持
基材には、ガラス板や樹脂シートなどの適宜なものを用
いうる。就中、反射率や色味、取扱性などの点より銀や
アルミニウム等を樹脂シートに蒸着したものなどが好ま
しく用いうる。なお反射層は、積層体の表裏のいずれに
配置してもよい。
【0061】一方、積層体の反対面、すなわち前記の鏡
面反射層を配置しない面に設ける偏光維持性の光拡散層
は、積層体よりの出射光(直線偏光)をその偏光度を可
及的に維持しつつ拡散して発光を均一化し視認性を向上
させることなどを目的とする。
【0062】本発明においては、光透過度に優れて、出
射光の偏光特性が可及的に解消されない拡散度のものが
好ましく用いられる。ちなみにその偏光維持性の程度と
しては例えば、クロスニコルに配置したプリズム偏光子
等を利用してその間に光拡散層を配置し、それに完全偏
光を入射させた場合の透過率が5%以下、就中2%以
下、特に1%以下であるものが好ましい。また前記の光
透過度としては、積分球を用いた全光線透過率に基づい
て80%以上、就中85%以上、特に90%以上である
ものが好ましい。
【0063】前記の偏光維持性を示す光拡散層は、一般
に偏光の解消が複屈折や多重散乱により生じることよ
り、例えば複屈折を可及的に低減すること、光線の軌跡
において平均散乱回数を減らすことなどにより達成する
ことができる。具体的には例えば、光学的等方性の透光
性樹脂層中に透明粒子を分散含有するものや、表面に微
細凹凸構造を有する光学的等方性の透光性樹脂層などと
してかかる偏光維持性の光拡散層を得ることができる。
【0064】前記した光学的等方性の透光性樹脂として
は、上記した透光性樹脂板や散乱偏光板で例示したポリ
マーなどの適宜なものを用いうるが就中、複屈折の低減
の点より例えば三酢酸セルロース系樹脂やポリメタクリ
ル酸メチル、ポリカーボネートやノルボルネン系樹脂の
如き複屈折率の小さいものが好ましく用いうる。
【0065】一方、透光性樹脂層中に分散含有させる透
明粒子としては、例えばシリカないしガラスやアルミ
ナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸化インジウム、
酸化カドミウムや酸化アンチモン等からなる導電性のこ
ともある無機系微粒子があげられる。
【0066】またアクリル系ポリマーやポリアクリロニ
トリル、ポリエステルやエポキシ系樹脂、メラミン系樹
脂やウレタン系樹脂、ポリカーボネートやポリスチレ
ン、シリコーン系樹脂やベンゾグアナミン、メラミン・
ベンゾグアナミン縮合物やベンゾグアナミン・ホルムア
ルデヒド縮合物の如き架橋又は未架橋のポリマー等から
なる有機系微粒子なども前記透明粒子の例としてあげら
れる。
【0067】透明粒子は、1種又は2種以上を用いるこ
とができ、粒径は光の拡散性やその拡散の均等性などの
点より1〜20μmが好ましい。一方、粒形は任意であ
るが、一般には(真)球形やその二次凝集体などが用い
られる。特に偏光維持性の点よりは、光学的等方性の透
光性樹脂との屈折率比が0.9〜1.1の透明粒子が好
ましく用いうる。
【0068】粒子含有の光拡散層の形成は、例えば樹脂
の溶融液に透明粒子を混合してシート等に押出し成形す
る方式、樹脂の溶液やモノマーに透明粒子を配合しシー
ト等にキャスティングして必要に応じ重合処理する方
式、透明粒子含有の樹脂液を所定面や偏光維持性の支持
フィルム等に塗工する方式などの従来に準じた適宜な方
式にて形成することができる。
【0069】一方、表面に微細凹凸構造を有する光拡散
層の形成は、例えばサンドブラスト等によるバフ処理や
エンボス加工方式等により光学的等方性の透光性樹脂か
らなるシートの表面を粗面化する方式、当該シートの表
面に突起を有する透光性材料の層を形成する方式などの
適宜な方式にて行うことができる。ただし、空気等の気
泡や酸化チタン微粒子などの透光性樹脂との屈折率差が
大きい凹凸(突起)を形成する方式は、偏光を解消しや
すくて好ましくない。
【0070】前記の光拡散層における表面の微細凹凸構
造は、光の拡散性やその拡散の均等性などの点より入射
光の波長以上、かつ100μm以下の表面粗さで周期性
のない凹凸からなるものが好ましい。なお上記した透明
粒子含有型や表面微細凹凸型の光拡散層の形成に際して
は、特にその透光性樹脂からなるベース層に光弾性や配
向による位相差の増加が生じることを可及的に抑制する
ことが偏光維持性等の点より好ましい。
【0071】光拡散層は、積層体の光出射側に1層又は
2層以上配置することができる。2層以上配置する場
合、その光拡散層は同じものであってもよいし、異なる
ものであってもよいが、その全体として上記した偏光維
持性を保持することが好ましい。光拡散層も上記の鏡面
反射層に準じて積層体に対し空隙が生じるように配置さ
れていることが好ましい。またその空隙は、全反射の点
より入射光の波長よりも充分に大きいことが好ましい。
【0072】本発明による偏光導光板は、上記したよう
に側面からの入射光を表裏面の一方より直線偏光として
出射する特性を示すことより偏光面光源の形成に好まし
く用いうる。その偏光面光源は、図1に例示した如く偏
光導光板の少なくとも一側面に光源7を配置することに
より形成することができる。
【0073】前記の光源としては、偏光導光板、特にそ
の積層体4の側面に配置うる例えば(冷,熱)陰極管、
発光ダイオード等の線状ないし面状のアレイ体、白熱球
などの適宜なものを用いうる。就中、発光効率や低消費
電力性、細径性などの点より冷陰極管が好ましく用いう
る。光源は、輝度やその均一性等の点より偏光導光板の
対向する二側面やコの字管等による三側面などの複数の
側面に配置することもできる。
【0074】偏光面光源の形成に際しては、必要に応じ
て図例の如く光源からの発散光を偏光導光板の側面に導
くために光源7を包囲するリフレクタ71などの適宜な
補助手段を配置することもできる。リフレクタには、高
反射率の金属薄膜を付設した樹脂シートや金属箔などが
一般に用いられる。またリフレクタを偏光導光板の下面
に延設して鏡面反射層を兼ねさすこともできる。なおリ
フレクタは、光源の固定手段などとしても有用である。
【0075】偏光面光源の形成に際しては、適宜な光学
層の1種又は2種以上を適宜な位置に配置することがで
きる。その光学層については特に限定はなく、例えば液
晶表示装置の形成に用いられる偏光板や位相差板、液晶
セルなどの適宜なものを用いうる。その場合、上記した
光拡散層は偏光導光板の上側に配置する光学層に接着層
等を介して密着させることもできる。ただし表面微細凹
凸型の光拡散層の場合には、上記した空隙を設けた配置
が好ましい。
【0076】なお本発明において偏光導光板や偏光面光
源を形成する各層には、必要に応じ例えばサリチル酸エ
ステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾト
リアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニ
ッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤を配合して紫外線
吸収能をもたせることができる。
【0077】本発明による偏光導光板や偏光面光源は、
上記した如く直線偏光をその振動面(偏光軸)を制御し
た状態で提供するものであることより、その特長に基づ
いて例えば液晶表示装置の形成などの、直線偏光を利用
する適宜な装置や用途に用いることができる。
【0078】
【実施例】実施例1 ガラス転移温度が182℃のノルボルネン系樹脂(JS
R社製、アートン)950部(重量部、以下同じ)と下
式で表されるガラス転移温度80℃、ネマチック液晶化
温度100〜290℃の液晶ポリマー50部を溶解させ
た20重量%ジクロロメタン溶液を用いてキャスト法に
より厚さ100μmのポリマーフィルムを形成し、それ
を180℃で3倍に延伸処理したのち急冷して偏光散乱
板を得た。
【0079】前記の偏光散乱板は、ノルボルネン系樹脂
からなる透明フィルム中に液晶ポリマーが延伸方向に長
軸なほぼ同じ形状のドメイン状に分散したものであり、
屈折率差△n1が0.23で、△n2、△n3が0.0
29であった。また前記の微小領域の平均径を偏光顕微
鏡観察による位相差に基づく着色により測定したとこ
ろ、△n1方向の長さが約5μmであった。
【0080】次に前記の偏光散乱板をその△n1方向が
端面に対し45度の交差角となるように厚さ2mmのアク
リル樹脂板(三菱レイヨン社製)の片面にアクリル系粘
着層を介し接着して積層体とし、その下面にPETシー
トに銀蒸着を施した鏡面反射シートを配置すると共に上
面に光拡散板を配置して偏光導光板を得、その積層体の
一側面に冷陰極管をマット処理したPET系反射シート
よりなるランプリフレクタにて固定して偏光面光源を得
た。
【0081】なお前記の光拡散板は、平均粒径4μmの
シリコーン粒子30部を紫外線硬化型のエポキシ樹脂7
0部に添加し攪拌混合して脱泡後、厚さ80μmの三酢
酸セルロースフィルムの片面に30μmの厚さで塗布し
高圧水銀ランプにて光を積算光量で1000mj/cm
射して硬化処理することにより得たものであり、シリコ
ーン粒子と硬化エポキシ樹脂との屈折率比は0.95で
ある。またクロスニコルの偏光子間に配置して偏光解消
で漏れ出す光の量(以下同じ)は、全入射光の0.7%
であった。
【0082】実施例2 光拡散板として、平均粒径1.8μmのシリカ粒子10
部、紫外線硬化型のアクリルウレタン系オリゴマー10
0部及びベンゾフェノン3部を酢酸エチルと共に高速攪
拌して固形分50重量%の混合分散液とし、それを厚さ
80μmの三酢酸セルロースフィルムの片面にワイヤバ
ーにて塗布し乾燥させて厚さ4μmとし、それを高圧水
銀ランプにて光を積算光量で150mj/cm照射して硬
化処理することにより得た表面微細凹凸構造のものを用
いたほかは実施例1に準じて偏光導光板及び偏光面光源
を得た。
【0083】なお光拡散板におけるシリカ粒子と硬化樹
脂との屈折率比は0.93、偏光解消による漏れ光量は
全入射光の1.0%であった。また表面粗さ計による表
面粗さRz(JIS B 0601に準拠した10点平
均粗さ)は、1.5μmであった。
【0084】比較例1 厚さ2mmのアクリル樹脂板の片面にチタン白を混合した
反射インクをドット状に印刷し、その片面に発泡PET
よりなる白色反射板を配置してなる導光板を用いたほか
は実施例1に準じて面光源を得た。
【0085】比較例2 三酢酸セルロースフィルムに代えてポリエステルフィル
ムを用いた偏光解消による漏れ光量が全入射光の5.2
%の光拡散板を用いたほかは実施例2に準じて偏光導光
板及び偏光面光源を得た。
【0086】比較例3 光拡散板を配置しないほかは実施例1に準じて偏光導光
板及び偏光面光源を得た。
【0087】評価試験 実施例、比較例で得た(偏光)面光源についてその中央
部における正面方向の輝度及び面上での輝度の均一性を
輝度計(トプコン社製、BM−7)にて測定し、比較例
1の場合を基準としてその割合を調べた。その結果を次
表に示した。なお表には、面光源上に偏光板を透過軸が
45度となるように配置したときの輝度の前記基準に対
する割合を( )内に示した。
【0088】 正面輝度(偏光板配置) 均一性 実施例1 110(100) 良好 実施例2 90( 80) 良好 比較例1 100( 40) 良好 比較例2 90( 50) 良好 比較例3 60( 50) 不良
【0089】表による比較例3との対比より、光拡散層
の配置で正面輝度が飛躍的に向上し、面上での輝度の均
一性も向上することがわかる。また実施例と比較例1の
対比より、実施例では直線偏光が出射されて偏光板を介
した場合の輝度が飛躍的に向上しており、比較例2との
対比より光拡散層が偏光状態を解消するものである場合
には直線偏光を出射する利点が活かされないことがわか
る。以上より本発明による偏光面光源を液晶表示装置の
バックライトとして用いることで通常の場合(比較例
1)の2倍以上の輝度が達成されて非常に明るく均一性
に優れる表示を達成できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光面光源例の断面図
【図2】他の偏光導光板例の断面図
【符号の説明】
4:積層体 1:透光性樹脂板 2:接着層 3:偏光散乱板 5:鏡面反射層 6:光拡散層 7:光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G02F 1/13357 G02F 1/1335 530 (56)参考文献 特開 平9−134607(JP,A) 特開 平9−274108(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性樹脂板の片面又は両面に、複屈折
    性の微小領域を分散含有して偏光方向により散乱異方性
    を示す偏光散乱板を設けてなる積層体の片面に鏡面反射
    層を有し、前記積層体の他面に少なくとも一層の偏光維
    持性の光拡散層を有してなり、側面より入射させた自然
    光の内、前記の散乱異方性にて選択的に散乱された直線
    偏光を当該鏡面反射層を有しない側から出射することを
    特徴とする偏光導光板。
  2. 【請求項2】 光拡散層が光学的等方性の透光性樹脂層
    中にその樹脂に対する屈折率比が0.9〜1.1の透明
    粒子を分散含有するもの、又は表面に微細凹凸構造を有
    する光学的等方性の透光性樹脂層からなる請求項1に記
    載の偏光導光板。
  3. 【請求項3】 光学的等方性の透光性樹脂が三酢酸セル
    ロース系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネ
    ート又はノルボルネン系樹脂である請求項2に記載の偏
    光導光板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の偏光導光板の少な
    くとも一側面に光源を有することを特徴とする偏光面光
    源。
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