JP2001021717A - 偏光導光板及び偏光面光源 - Google Patents

偏光導光板及び偏光面光源

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JP2001021717A
JP2001021717A JP11197083A JP19708399A JP2001021717A JP 2001021717 A JP2001021717 A JP 2001021717A JP 11197083 A JP11197083 A JP 11197083A JP 19708399 A JP19708399 A JP 19708399A JP 2001021717 A JP2001021717 A JP 2001021717A
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polarization
plate
light guide
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English (en)
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Minoru Miyatake
宮武  稔
Takafumi Sakuramoto
孝文 櫻本
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線偏光からなる出射光が輝度の均一性よく
得られてその偏光方向(振動面)も任意に制御できる導
光板の開発。 【解決手段】 透光性樹脂板(1)の片面又は両面に、
複屈折性の微小領域を分散含有して偏光方向により散乱
異方性を示す偏光散乱板(3)を、通光路(2)を介し
部分的に密着させてなる偏光導光板及びその偏光導光板
の少なくとも一側面に光源(8)を有する偏光面光源。 【効果】 側面より自然光を入射させて導光板の表裏面
より直線偏光を輝度の均一性よく効率的に出射させ、偏
光散乱板の光軸を介し直線偏光の振動方向を制御でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、側面からの入射光を振動
面が制御された状態で直線偏光が輝度の均一性よく出射
されて液晶表示装置のバックライトの形成などに好適な
偏光導光板及び偏光面光源に関する。
【0002】
【発明の背景】従来、液晶表示装置のバックライトとし
て用いうるサイドライト型導光板としては、透光性樹脂
板に酸化チタンや硫酸バリウム等の高反射率顔料含有の
反射ドット等からなる光出射手段を設けてその光出射手
段を介し板内の全反射による伝送光を散乱等により板の
表裏の一方より出射させるようにしたものが知られてい
た。しかしながら、前記の出射光は殆ど偏光特性を示さ
ない自然光であり、液晶表示に際してはそれを偏光板を
介し直線偏光に変換する必要のあることから、偏光板に
よる吸収ロスを生じて光の利用効率が50%を超え得な
い問題点があった。
【0003】一方、ブリュスター角を利用して直線偏光
が得られる偏光分離板と位相差板を組合せた偏光変換手
段を併用するシステムも知られていた(特開平6−18
873号公報、特開平6−160840号公報、特開平
6−265892号公報、特開平7−72475号公
報、特開平7−261122号公報、特開平7−270
792号公報、特開平9−54556号公報、特開平9
−105933号公報、特開平9−138406号公
報、特開平9−152604公報、特開平9−2934
06号公報、特開平9−326205号公報、特開平1
0−78581号公報等)。しかしながら、かかるバッ
クライトにては充分な偏光が得られず偏光方向の制御も
困難なことなどから実用性に乏しい難点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】本発明は、直線偏光からなる出射
光が輝度の均一性よく得られてその偏光方向(振動面)
も任意に制御できる導光板の開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】本発明は、透光性樹脂板の片面又は
両面に、複屈折性の微小領域を分散含有して偏光方向に
より散乱異方性を示す偏光散乱板を、通光路を介し部分
的に密着させてなることを特徴とする偏光導光板、及び
その偏光導光板の少なくとも一側面に光源を有すること
を特徴とする偏光面光源を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】本発明によれば、側面より自然光を入射
させて導光板の表裏面より直線偏光を輝度の均一性よく
効率的に出射させることができ、かつ併用の偏光散乱板
の光軸を介してそれに応じた振動方向の直線偏光を得る
ことができる。従って偏光散乱板の光軸制御で直線偏光
の振動方向を任意に変えることができる。
【0007】すなわち前記において透光性樹脂板の側面
より入射させた光は、空気界面との屈折率差により全反
射されて樹脂板内を伝送されつつ通光路での散乱等を介
して偏光散乱板に入射し導光板より出射する。従ってそ
の通光路との密着面積を介して入射光量、ひいては輝度
を制御することができる。一方、偏光散乱板に入射した
光は、その内の微小領域との最大屈折率差(△n1)を
示す軸方向(△n1方向)に平行な振動面を有する直線
偏光が選択的に強く散乱されてその一部が全反射角より
も小さい角度となり導光板より出射する。その場合に導
光板の表裏面の一方に反射層を設けることにより、それ
を設けた側では出射が遮られて反対面に供給されその面
(反射層を有しない側)に出射光が集中されて導光板の
一面より直線偏光を効率よく出射させることができる。
【0008】他方、前記の△n1方向の散乱で大きい角
度で散乱された光、及び△n1方向条件を満足したが散
乱を受けなかった光、加えて△n1方向以外の振動方向
を有する光は、導光板内に閉じ込められて全反射を繰り
返しつつ伝送され偏光散乱板による複屈折位相差などに
より偏光状態も解消されて前記の△n1方向条件を満足
して出射する機会を待つ。以上の繰り返しにより、導光
板より所定振動面の直線偏光が輝度の均一性よく効率的
に出射される。
【0009】
【発明の実施形態】本発明による偏光導光板は、透光性
樹脂板の片面又は両面に、複屈折性の微小領域を分散含
有して偏光方向により散乱異方性を示す偏光散乱板を、
通光路を介し部分的に密着させたものよりなる。その例
を図1に示した。1が透光性樹脂板、2が通光路、3が
偏光散乱板であり、それらが最少必要単位を有する偏光
導光板としての積層体4を形成している。5,6,7は
それぞれ必要に応じての反射層、光拡散層、レンズシー
トである。なお図1は、偏光面光源としたものを例示し
ており、8が光源である。
【0010】透光性樹脂板は、光源の波長域に応じそれ
に透明性を示す適宜な材料にて形成された板状物であれ
ばよい。ちなみに可視光域では、例えばアクリル系樹脂
やポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂やノルボル
ネン系樹脂、エポキシ系樹脂からなる板などが好ましく
用いうる。光透過率の点よりは、屈折率が可及的に小さ
い樹脂からなる板が好ましい。
【0011】また出射光の偏光特性を維持する点より
は、面内方向の位相差が可及的に小さい樹脂板が好まし
く、かかる点より板を成形する際に歪み等による配向複
屈折を生じにくい材料、特にポリメチルメタレートやノ
ルボルネン系樹脂などが好ましく用いうる。かかる樹脂
は、板の成形性にも優れている。
【0012】透光性樹脂板の形状は、液晶セルのサイズ
や光源の特性、出射光の輝度の均一化などに応じて適宜
に決定することができ、特に限定はない。成形の容易性
などの点よりは平板や楔形の板などが好ましい。板の厚
さも光源や液晶セルのサイズなどに応じて適宜に決定で
き特に限定はないが、薄型軽量化等を目的に可及的に薄
いことが好ましく、就中10mm以下、特に0.5〜5mm
が好ましい。
【0013】透光性樹脂板の形成は、例えば射出成形方
式や注型成形方式、押出成形方式や流延成形方式、圧延
成形方式やロール塗工成形方式、トランスファ成形方式
や反応射出成形方式(RIM)などの適宜な方式で行う
ことができる。その形成に際しては、必要に応じて例え
ば変色防止剤や酸化防止剤、紫外線吸収剤や離型剤など
の適宜な添加剤を配合することができる。
【0014】一方、偏光散乱板としては、複屈折性の微
小領域を分散含有して偏光方向により散乱異方性を示す
適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、透明
フィルム中に複屈折性の微小領域を分散含有させたもの
などがあげられその形成は、例えばポリマー類や液晶類
等の透明性に優れる適宜な材料の1種又は2種以上を、
延伸処理等による適宜な配向処理で複屈折性が相違する
領域を形成する組合せで用いて配向フィルムを得る方式
などの適宜な方式にて行うことができる。
【0015】ちなみに前記の組合せ例としては、ポリマ
ー類と液晶類の組合せ、等方性ポリマーと異方性ポリマ
ーの組合せ、異方性ポリマー同士の組合せなどがあげら
れる。微小領域の分散分布性などの点より、相分離する
組合せが好ましく、組合せる材料の相溶性により分散分
布性を制御することができる。相分離は、例えば非相溶
性の材料を溶媒にて溶液化する方式や、非相溶性の材料
を加熱溶融下に混合する方式などの適宜な方式で行うこ
とができる。
【0016】前記の組合せにて延伸方式により配向処理
する場合、ポリマー類と液晶類の組合せ及び等方性ポリ
マーと異方性ポリマーの組合せでは任意な延伸温度や延
伸倍率にて、異方性ポリマー同士の組合せでは延伸条件
を適宜に制御することにより目的の偏光散乱板を形成す
ることができる。なお異方性ポリマーでは延伸方向の屈
折率変化の特性に基づいて正負に分類されるが、本発明
においては正負いずれの異方性ポリマーも用いることが
でき、正同士や負同士、あるいは正負の組合せのいずれ
にても用いうる。
【0017】前記したポリマー類の例としては、ポリエ
チレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートの如
きエステル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリ
ル・スチレン共重合体(ASポリマー類)の如きスチレ
ン系ポリマー、ポリエチレンやポリプロピレン、シクロ
系ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィンやエ
チレン・プロピレン共重合体の如きオレフィン系ポリマ
ー、ポリメチルメタクリレートの如きアクリル系ポリマ
ー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロースの如きセルロ
ース系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドの如きア
ミド系ポリマーがあげられる。
【0018】またカーボネート系ポリマーや塩化ビニル
系ポリマー、イミド系ポリマーやスルホン系ポリマー、
ポリエーテルスルホンやポリエーテルエーテルケトン、
ポリフェニレンスルフィドやビニルアルコール系ポリマ
ー、塩化ビニリデン系ポリマーやビニルブチラール系ポ
リマー、アリレート系ポリマーやポリオキシメチレン、
シリコーン系ポリマーやウレタン系ポリマー、エーテル
系ポリマーや酢酸ビニル系ポリマー、前記ポリマーのブ
レンド物、あるいはフェノール系やメラミン系、アクリ
ル系やウレタン系、ウレタンアクリル系やエポキシ系や
シリコーン系等の熱硬化型ないし紫外線硬化型のポリマ
ーなども前記ポリマー類の例としてあげられる。
【0019】一方、液晶類の例としては、シアノビフェ
ニル系やシアノフェニルシクロヘキサン系、シアノフェ
ニルエステル系や安息香酸フェニルエステル系、フェニ
ルピリミジン系やそれらの混合物の如き室温又は高温で
ネマチック相やスメクチック相を呈する低分子液晶や架
橋性液晶モノマー、あるいは室温又は高温でネマチック
相やスメクチック相を呈する液晶ポリマーなどがあげら
れる。前記の架橋性液晶モノマーは通例、配向処理した
後、熱や光等による適宜な方式で架橋処理されてポリマ
ーとされる。
【0020】耐熱性や耐久性等に優れる偏光散乱板を得
る点よりは、ガラス転移温度が50℃以上、就中80℃
以上、特に120℃以上のポリマー類と、架橋性液晶モ
ノマーないし液晶ポリマーとの組合せで用いることが好
ましい。その液晶ポリマーとしては主鎖型や側鎖型等の
適宜なものを用いることができ、その種類について特に
限定はない。粒径分布の均一性に優れる微小領域の形成
性や熱的安定性、フィルムへの成形性や配向処理の容易
性などの点より好ましく用いうる液晶ポリマーは、重合
度が8以上、就中10以上、特に15〜5000のもの
である。
【0021】液晶ポリマーを用いての偏光散乱板の形成
は、例えばポリマー類の1種又は2種以上と、微小領域
を形成するための液晶ポリマーの1種又は2種以上を混
合し、液晶ポリマーを微小領域の状態で分散含有するポ
リマーフィルムを形成して適宜な方式で配向処理し、複
屈折性が相違する領域を形成する方法などにて行うこと
ができる。
【0022】前記において配向処理による上記した屈折
率差△n1、△n2の制御性などの点よりは、ガラス転
移温度が50℃以上で、併用のポリマー類のガラス転移
温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈するもの
が好ましく用いうる。ちなみにその具体例としては、下
記の一般式で表されるモノマー単位を有する側鎖型の液
晶ポリマーなどがあげられる。
【0023】一般式:
【0024】前記一般式においてXは、液晶ポリマーの
主鎖を形成する骨格基であり、線状や分岐状や環状等の
適宜な連結鎖にて形成されていてよい。ちなみにその例
としては、ポリアクリレート類やポリメタクリレート
類、ポリ−α−ハロアクリレート類やポリ−α−シアノ
アクリレート類、ポリアクリルアミド類やポリアクリロ
ニトリル類、ポリメタクリロニトリル類やポリアミド
類、ポリエステル類やポリウレタン類、ポリエーテル類
やポリイミド類、ポリシロキサン類などがあげられる。
【0025】またYは、主鎖より分岐するスペーサ基で
あり、屈折率制御等の偏光散乱板の形成性などの点より
好ましいスペーサ基Yは、例えばエチレンやプロピレ
ン、ブチレンやペンチレン、ヘキシレンやオクチレン、
デシレンやウンデシレン、ドデシレンやオクタデシレ
ン、エトキシエチレンやメトキシブチレンなどである。
【0026】一方、Zは液晶配向性を付与するメソゲン
基であり、下記の化合物などがあげられる。
【0027】前記化合物における末端置換基Aは、例え
ばシアノ基やアルキル基、アルケニル基やアルコキシ
基、オキサアルキル基や水素の1個以上がフッ素又は塩
素にて置換されたハロアルキル基やハロアルコキシ基や
ハロアルケニル基などの適宜なものであってよい。
【0028】前記において、スペーサ基Yとメソゲン基
Zはエーテル結合、すなわち−O−を介して結合してい
てもよい。またメソゲン基Zにおけるフェニル基は、そ
の1個又は2個の水素がハロゲンで置換されていてもよ
く、その場合、ハロゲンとしては塩素又はフッ素が好ま
しい。
【0029】上記したネマチック配向性の側鎖型液晶ポ
リマーは、前記一般式で表されるモノマー単位を有する
ホモポリマーやコポリマー等の適宜な熱可塑性ポリマー
であればよく、就中モノドメイン配向性に優れるものが
好ましい。
【0030】ネマチック配向性の液晶ポリマーを用いた
偏光散乱板の形成は、例えばポリマーフィルムを形成す
るためのポリマー類と、そのポリマー類のガラス転移温
度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈するガラス
転移温度が50℃以上、就中60℃以上、特に70℃以
上の液晶ポリマーを混合して、液晶ポリマーを微小領域
の状態で分散含有するポリマーフィルムを形成した後、
その微小領域を形成する液晶ポリマーを加熱処理してネ
マチック液晶相に配向させ、その配向状態を冷却固定す
る方法などにて行うことができる。
【0031】上記した微小領域を分散含有するポリマー
フィルム、すなわち配向処理対象のフィルムの形成は、
例えばキャスティング法や押出成形法、射出成形法やロ
ール成形法、流延成形法などの適宜な方式にて得ること
ができ、モノマー状態で展開しそれを加熱処理や紫外線
等の放射線処理などにより重合してフィルム状に製膜す
る方式などにても行うことができる。
【0032】微小領域の均等分布性に優れる偏光散乱板
を得る点などよりは、溶媒を介した形成材の混合液をキ
ャスティング法や流延成形法等にて製膜する方式が好ま
しい。その場合、溶媒の種類や混合液の粘度、混合液展
開層の乾燥速度などにより微小領域の大きさや分布性な
どを制御することができる。ちなみに微小領域の小面積
化には混合液の低粘度化や混合液展開層の乾燥速度の急
速化などが有利である。
【0033】配向処理対象のフィルムの厚さは、適宜に
決定しうるが、一般には配向処理性などの点より1μm
〜3mm、就中5μm〜1mm、特に10〜500μmとされ
る。なおフィルムの形成に際しては、例えば分散剤や界
面活性剤、紫外線吸収剤や色調調節剤、難燃剤や離型
剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することがで
きる。
【0034】配向処理は、上記した如く例えば1軸や2
軸、逐次2軸やZ軸等による延伸処理方式や圧延方式、
ガラス転移温度又は液晶転移温度以上の温度で電場又は
磁場を印加して急冷し配向を固定化する方式や製膜時に
流動配向させる方式、等方性ポリマーの僅かな配向に基
づいて液晶を自己配向させる方式などの、配向により屈
折率を制御しうる適宜な方式の1種又は2種以上を用い
て行うことができる。従って得られた偏光散乱板は、延
伸フィルムであってもよいし、非延伸フィルムであって
もよい。なお延伸フィルムとする場合には、脆性ポリマ
ーも用いうるが、延び性に優れるポリマーが特に好まし
く用いうる。
【0035】また微小領域が液晶ポリマーからなる場合
には、例えばポリマーフィルム中に微小領域として分散
分布する液晶ポリマーがネマチック相等の目的とする液
晶相を呈する温度に加熱して溶融させ、それを配向規制
力の作用下に配向させて急冷し、配向状態を固定化する
方式などにても行うことができる。微小領域の配向状態
は、可及的にモノドメイン状態にあることが光学特性の
バラツキ防止などの点より好ましい。
【0036】なお前記の配向規制力としては、例えばポ
リマーフィルムを適宜な倍率で延伸処理する方式による
延伸力やフィルム形成時のシェアリング力、電界や磁界
などの、液晶ポリマーを配向させうる適宜な規制力を適
用でき、その1種又は2種以上の規制力を作用させて液
晶ポリマーの配向処理を行うことができる。
【0037】従って偏光散乱板における微小領域以外の
部分は、複屈折性を示すものであってもよいし、等方性
のものであってもよい。偏光散乱板の全体が複屈折性を
示すものは、フィルム形成用のポリマー類に配向複屈折
性のものを用いて上記した製膜過程における分子配向な
どにより得ることができ、必要に応じ例えば延伸処理等
の公知の配向手段を加えて複屈折性を付与ないし制御す
ることができる。
【0038】また微小領域以外の部分が等方性の偏光散
乱板は、例えばフィルム形成用のポリマー類に等方性の
ものを用いて、そのフィルムを当該ポリマー類のガラス
転移温度以下の温度領域で延伸処理する方式などにより
得ることができる。
【0039】好ましく用いうる偏光散乱板は、微小領域
とそれ以外の部分、すなわちポリマーフィルムからなる
部分との、微小領域の各光軸方向における屈折率差△n
1、△n2、△n3が最大値を示す軸方向(△n1方
向)において0.03以上(△n1)であり、かつその
△n1方向と直交する残る2軸方向(△n2方向、△n
3方向)において前記△n1の50%以下(△n2、△
n3)となるように制御したものであり、その△n2と
△n3の等しいものがより好ましい。
【0040】前記の屈折率差とすることにより、△n1
方向の直線偏光が強く散乱され全反射角よりも小さい角
度で散乱されて導光板より出射する光量を増やすことが
でき、それ以外の方向の直線偏光は散乱されにくくて全
反射を繰り返し、導光板内に閉じ込めることができる。
【0041】なお前記において微小領域の各光軸方向と
微小領域以外の部分との屈折率差は、フィルムを形成す
るポリマーが光学的等方性のものである場合には、微小
領域の各光軸方向の屈折率とポリマーフィルムの平均屈
折率との差を意味し、フィルムを形成するポリマーが光
学的異方性のものである場合には、ポリマーフィルムの
主光軸方向と微小領域の主光軸方向とが通常は一致して
いるためそれぞれの軸方向における各屈折率の差を意味
する。
【0042】前記した全反射の点より△n1方向におけ
る屈折率差△n1は、適度に大きいことが好ましく、就
中0.035〜1、特に0.045〜0.5の屈折率差
△n1であることが好ましい。△n2方向と△n3方向
における屈折率差△n2、△n3方向は、適度に小さい
ことが好ましい。かかる屈折率差は、使用材料の屈折率
や上記した配向操作などにより制御することができる。
【0043】また前記の△n1方向は、導光板より出射
される直線偏光の振動面であることより、かかる△n1
方向は偏光散乱板面に平行であることが好ましい。なお
面内におけるかかる△n1方向は、目的とする液晶セル
等に応じた適宜な方向とすることができる。
【0044】偏光散乱板における微小領域は、前記散乱
効果等の均質性などの点より可及的に均等に分散分布し
ていることが好ましい。微小領域の大きさ、特に散乱方
向である△n1方向の長さは、後方散乱(反射)や波長
依存性に関係する。
【0045】光利用効率の向上や波長依存性による着色
の防止、微小領域の視覚による視認阻害の防止ないし鮮
明な表示の阻害防止、さらには製膜性やフィルム強度な
どの点より微小領域の好ましい大きさ、特に△n1方向
の好ましい長さは、0.05〜500μm、就中0.1
〜250μm、特に1〜100μmである。なお微小領域
は、通例ドメインの状態で偏光散乱板中に存在するが、
その△n2方向等の長さについては特に限定はない。
【0046】偏光散乱板中に占める微小領域の割合は、
△n1方向の散乱性などの点より適宜に決定しうるが、
一般にはフィルム強度なども踏まえて0.1〜70重量
%、就中0.5〜50重量%、特に1〜30重量%とさ
れる。
【0047】偏光散乱板は、上記した複屈折特性を示す
フィルムの単層にても形成しうるし、かかるフィルムを
2層以上重畳したものとしても形成しうる。当該フィル
ムの重畳化により、厚さ増加以上の相乗的な散乱効果を
発揮させることができる。重畳体は、△n1方向又は△
n2方向等の任意な配置角度で当該フィルムを重畳した
ものであってよいが、散乱効果の拡大などの点よりは△
n1方向が上下の層で平行関係となるように重畳したも
のが好ましい。当該フィルムの重畳数は、2層以上の適
宜な数とすることができる。
【0048】重畳する当該フィルムは、△n1又は△n
2等が同じものであってもよいし、異なるものであって
もよい。なお△n1方向等における上下の層での平行関
係は、可及的に平行であることが好ましいが、作業誤差
によるズレなどは許容される。また△n1方向等にバラ
ツキがある場合には、その平均方向に基づく。
【0049】重畳体における当該フィルムは、全反射界
面が最表面となるように接着層等を介して接着される。
その接着には、例えばホットメルト系や粘着系などの適
宜な接着剤を用いうる。反射損を抑制する点よりは、当
該フィルムとの屈折率差が可及的に小さい接着層が好ま
しく、当該フィルムやその微小領域を形成するポリマー
にて接着することもできる。
【0050】光学特性の変化を防止する点などよりは、
硬化や乾燥に高温プロセスを要さず、長時間の硬化や乾
燥処理を要しないものが好ましく、また加熱や加湿の条
件下に浮きや剥がれ等の剥離問題を生じないものが好ま
しい。かかる点より前記の接着処理には例えばアクリル
系やシリコーン系、ポリエステル系やポリウレタン系、
ポリエーテル系やゴム系等の透明な粘着剤などが好まし
く用いうる。
【0051】特にメチル基やエチル基やブチル基等の炭
素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の改良成分からなる
アクリル系モノマーを、ガラス転移温度が0℃以下とな
る組合せにて共重合してなる、重量平均分子量が10万
以上のアクリル系重合体をベースポリマーとするアクリ
ル系粘着剤などが好ましく用いられる。アクリル系粘着
剤は、透明性や耐候性や耐熱性などに優れる利点も有し
ている。
【0052】偏光散乱板を形成するフィルムへの粘着層
の付設は、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤
の単独物又は混合物からなる溶媒に粘着剤成分を溶解又
は分散させて粘着剤液を調製し、それを流延方式や塗工
方式等の適宜な展開方式でフィルム上に直接付設する方
式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成し
てそれをフィルム上に移着する方式などがあげられる。
設ける粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層
であってもよい。
【0053】粘着層等の接着層の厚さは、接着力等に応
じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmとされ
る。接着層には、必要に応じて例えば天然物や合成物の
樹脂類、ガラス繊維やガラスビーズ等からなる充填剤や
酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することもでき
る。また微粒子を含有させて光拡散性を示す接着層とし
てもよい。
【0054】なお散乱偏光板は、導光板内を光が伝送す
る過程で適当に偏光状態が解消されることが光利用効率
の点より有利であることより、板の全体で又は部分的に
位相差を有することが好ましい。基本的には散乱偏光板
の遅相軸と散乱されにくい直線偏光の偏光軸(振動面)
とは直交関係にあるため位相差による偏光変換は起きに
くいが、僅かな散乱によって見かけの角度が変化し、偏
光変換が生じるものと考えられる。
【0055】前記した偏光変換の点よりは、散乱偏光板
の厚さにて変化するが一般には5nm以上の面内位相差の
あることが好ましい。なおその位相差の付与は、複屈折
性の微粒子を含有させる方式や表面に付着させる方式、
ポリマーフィルムを複屈折性とする方式、それらを併用
する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
【0056】本発明による偏光導光板は、透光性樹脂板
から偏光散乱板に入射する伝送光の光量を制御すること
を目的に、図1に例示の如く透光性樹脂板1の片面又は
両面に通光路2を介して偏光散乱板3を部分的に密着さ
せた積層体4を用いたものである。
【0057】すなわち前記により、透光性樹脂板と偏光
散乱板との空隙を介した隔離配置で全反射条件を満足さ
せて伝送光を透光性樹脂板内に閉じ込めつつ、その伝送
光の通光路部での散乱等により伝送光を通光路を介し透
光性樹脂板から偏光散乱板に導き、その場合に通光路の
配置状態の調節により透光性樹脂板から偏光散乱板への
入射光量を制御し、ひいては導光板上での輝度の均一化
を図るものである。
【0058】通光路は、透光性樹脂板と偏光散乱板の間
に結果的に介在すればよく、従って適宜な方法で形成す
ることができる。ちなみにその例としては、透光性樹脂
板や偏光散乱板を形成する際にその表裏面の一方又は両
方に凹凸構造として同時形成する方式等により透光性樹
脂板や偏光散乱板と同体に形成してその凹凸構造面を介
し透光性樹脂板と偏光散乱板を積層する方法があげられ
る。
【0059】また凹凸構造を有するシートとして形成し
てそのシートを介し透光性樹脂板と偏光散乱板を積層す
る方法、透光性樹脂板や偏光散乱板の表裏面の一方又は
両方にマスクを介したパターン塗工方式等により凹凸構
造を付加してその面を介し透光性樹脂板と偏光散乱板を
積層する方法などがあげられる。従って通光路は、透光
性樹脂板又は偏光散乱板と同体に形成されていてもよい
し、透光性樹脂板や偏光散乱板とは別体に形成されてい
てもよい。
【0060】通光路の形態は、例えば点状やストライプ
状の形態などの如く、透光性樹脂板と偏光散乱板を部分
的に接続しうる適宜なものであってよい。透光性樹脂板
や偏光散乱板との密着による入射光量の制御性などの点
よりはその密着面が平坦に形成された通光路が好まし
い。
【0061】特に通光路を前記した透光性樹脂板や偏光
散乱板の表面における凹凸構造による凸部として設ける
場合には、その凸部による当該密着性や凸部間の凹部に
よる全反射性などの点より図2に例示した如く、凹部2
1及び凸部22(通光路2)に平坦面23,25を有す
る断面矩形状の凹凸構造であることが好ましい。従って
透光性樹脂板と偏光散乱板の通光路と密着しない部分
は、全反射性の点より平坦面であることが好ましい。
【0062】前記の平坦面は、粗面化処理等による微細
凹凸を有する構造であってもよいが、当該全反射性や密
着性の点よりは可及的に平滑であることが好ましい。特
に通光路における密着面としての平坦面では、透光性樹
脂板や偏光散乱板との密着処理で平滑な配置を確保でき
ることが好ましい。
【0063】また上記図例の凹部21等からなる通光路
の透光性樹脂板側は、その断面形状の一次微分曲線が連
続となり、角部24等が緩やかなカーブを有することが
好ましい。通光路の透光性樹脂板側における角部が急峻
な角度を有すると、その部分が輝点や輝線の発生原因と
なりやすい。
【0064】通光路の配置形態は、目的とする偏光散乱
板への入射光量などにより適宜に決定しうるが、本発明
においては一般に導光板の側面に光源を配置して偏光面
光源としたときに光源に近いほど明るくなる傾向にあ
り、その明るさのバラツキを防止して導光板出射面の全
体における輝度の均一化を向上させる点よりは、通光路
の分布密度を相違させた配置形態、特に光源から遠離る
ほど通光路の平面面積に基づいてその分布密度を高くし
た配置形態が好ましい。その分布密度の相違は、段階的
であってもよいし、連続的であってもよい。
【0065】凹凸構造の場合の凹凸の高低差等としての
通光路の長さ、従って通光路が介在しない位置での透光
性樹脂板と散乱偏光板との間隙厚は、導光板の薄型化の
点より小さくすることが好ましい。また当該間隙厚が大
きいとその部分による漏れ光としての光溜まりが多くな
って光の利用効率が減少する。その光利用効率の減少防
止や伝送光の波長よりも大きい間隙の確保による上記し
た全反射効率などの点より好ましい通光路の長さは、
0.5〜1000μm、就中500μm以下、特に1〜1
00μmである。
【0066】透光性樹脂板と偏光散乱板との通光路を介
した部分的な密着は、それらの密着界面における反射を
可及的に抑制するため、すなわち通光路を介した透光性
樹脂板から偏光散乱板への伝送光の透過を容易とするた
め当該密着界面は、接着固定状態にあることが好まし
い。接着固定は、軸関係のズレ防止などの点よりも有効
である。
【0067】前記の接着固定には、上記した重畳型の偏
光散乱板に準じて例えば粘着型やホットメルト型、紫外
線硬化型や熱硬化型等の接着剤などからなる適宜な接着
性物質を用いることができ、透明性に優れて可及的に屈
折率の近い接着性物質が好ましく用いうる。その場合、
図1に例示した如くかかる接着性物質にて通光路2を形
成してその通光路を介し透光性樹脂板1と偏光散乱板3
を接着固定することもできる。
【0068】本発明による偏光導光板は、透光性樹脂板
の表裏両面に偏光散乱板を設けたものとすることもでき
る。その場合、表裏両面の偏光散乱板と透光性樹脂板の
間に通光路を設けることもできるし、通光路を設ける側
を表裏両面の一方側の偏光散乱板と透光性樹脂板の間と
することもできる。
【0069】図1に例示の如く透光性樹脂板1と偏光散
乱板3の積層体4における表裏面の一方に必要に応じて
設ける偏光維持性の反射層5は、その反射層配置側より
出射する光を反射層を介し偏光状態を可及的に変化させ
ることなく反転させて出射光を偏光導光板の表裏面の一
方に集中させて輝度の向上を図ることを目的とする。
【0070】偏光維持性の反射層としては、適宜なもの
を用いうるが偏光状態の維持の点よりは可及的に鏡面で
あるものが好ましく、かかる点より金属からなる反射面
を有するものが特に好ましい。その金属としては、例え
ばアルミニウムや銀、クロムや金、銅や錫、亜鉛やイン
ジウム、パラジウムや白金、あるいはその合金などの適
宜なものを用いうる。
【0071】反射層は、蒸着方式等による金属薄膜の付
設層などとして積層体に直接密着させることもできる
が、完全反射は困難でやはり反射層による若干の吸収が
生じ全反射による繰り返しを考慮すると吸収損失が懸念
され、それを防止する点よりは反射板を単に重ね置くだ
けの空気層が介在しうる配置方式が好ましい。
【0072】従ってかかる点より反射層は、例えば支持
基材にスパッタリング方式や蒸着方式等にて金属薄膜を
付設した反射板、金属箔や金属の圧延シートなどの板状
のものが好ましく用いうる。上記した反射層の支持基材
には、ガラス板や樹脂シートなどの適宜なものを用いう
る。就中、反射率や色味、取扱性などの点より銀やアル
ミニウム等を樹脂シートに蒸着したものなどが好ましく
用いうる。なお反射層は、積層体の表裏のいずれに配置
してもよい。
【0073】また偏光導光板の形成に際しては必要に応
じて、図1に例示の如く適宜な同種又は異種の光学層の
1種又は2種以上を適宜な位置に配置することができ
る。その光学層については特に限定はなく、例えば光拡
散層6やレンズシート7、偏光板や位相差板、液晶セル
の如き液晶表示装置などの形成に使用する適宜なものを
用いうる。かかる光学層は前記した反射層5を設ける場
合には通例、それを配置しない側、すなわち偏光導光板
の光出射側に配置される。
【0074】前記の光拡散層は、出射光の拡散による輝
度の均一化やレンズシートの凹凸パターン等の視覚緩和
による視認性の向上などを目的に配置されるものであ
る。またレンズシートは、偏光導光板よりの散乱性の出
射光(直線偏光)を光路制御して視認に有利な正面方向
への指向性を向上させ、散乱性の出射光の強度ピークを
正面方向とすることなどを目的に配置されるものであ
る。
【0075】本発明においては偏光導光板より出射した
直線偏光を有効利用する点より、偏光導光板の光出射側
に配置する光学層、特に偏光板を配置する場合にはその
偏光板と偏光導光板の間に配置する光学層は、光透過度
に優れると共に、出射光の直線偏光状態(偏光度)を可
及的に解消せずに維持するものが好ましく用いられる。
殊に全光線透過率が80%以上、就中85%以上、特に
90%以上であり、クロスニコル間に配置した場合の偏
光解消による漏れ光(透過率)が5%以下、就中2%以
下、特に1%以下の光学層であることが好ましい。
【0076】前記において偏光の解消が通例、複屈折や
多重散乱により生じることに鑑みた場合、前記した偏光
維持性を示す光学層は、複屈折を可及的に低減するこ
と、光線の軌跡において平均反射(散乱)回数を減らす
ことなどにより達成することができる。かかる点より光
学層の形成には、例えば三酢酸セルロース系樹脂やポリ
メタクリル酸メチル、ポリカーボネートやノルボルネン
系樹脂の如き複屈折性の低い樹脂(光学的等方性の良好
な樹脂)を用いることが好ましい。なお樹脂は、1種又
は2種以上を用いうる。
【0077】ちなみに偏光維持性に優れる光拡散層は、
例えば複屈折率の小さい樹脂からなる層中に透明粒子を
分散含有させる方式や樹脂層を粗面化する方式などの適
宜な方式で表面に微細凹凸構造を付与したものとして得
ることができる。
【0078】前記の透明粒子には、例えばシリカないし
ガラスやアルミナ、チタニアやジルコニア、酸化錫や酸
化インジウム、酸化カドミウムや酸化アンチモン等から
なる導電性のこともある無機系微粒子、あるいはアクリ
ル系ポリマーやポリアクリロニトリル、ポリエステルや
エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂やウレタン系樹脂、ポ
リカーボネートやポリスチレン、シリコーン系樹脂やベ
ンゾグアナミン、メラミン・ベンゾグアナミン縮合物や
ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物の如き架橋
又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などを1
種又は2種以上用いうる。
【0079】透明粒子の粒径は、光の拡散性やその拡散
の均等性などの点より1〜20μmが好ましい。粒形は
任意であるが、一般には(真)球形やその2次凝集体な
どが用いられる。特に偏光維持性の点よりは樹脂との屈
折率比が0.9〜1.1の透明粒子が好ましく用いう
る。
【0080】なお透明粒子含有の光拡散層は、例えば樹
脂の溶融液に透明粒子を混合してシート等に押出し成形
する方式、樹脂の溶液やモノマーに透明粒子を配合しシ
ート等にキャスティングして必要に応じ重合処理する方
式、透明粒子含有の樹脂液を所定面や偏光維持性の支持
フィルム等に塗工する方式などの従来に準じた適宜な方
式にて形成することができる。
【0081】また表面微細凹凸構造からなる粗面を有す
る光拡散層は、例えばサンドブラスト等によるバフ処理
やエンボス加工方式等により樹脂からなるシートの表面
を粗面化する方式、当該シートの表面に突起を有する透
光性材料の層を形成する方式などの適宜な方式にて形成
することができる。ただし、空気等の気泡や酸化チタン
微粒子などの樹脂との屈折率差が大きい凹凸(突起)を
形成する方式は、偏光を解消しやすくて好ましくない。
【0082】前記の光拡散層における表面の微細凹凸構
造は、光の拡散性やその拡散の均等性などの点より入射
光の波長以上、かつ100μm以下の表面粗さで周期性
のない凹凸からなるものが好ましい。なお上記した透明
粒子含有型や粗面型の光拡散層の形成に際しては、特に
その樹脂からなるベース層に光弾性や配向による位相差
の増加が生じることを可及的に抑制することが偏光維持
性等の点より好ましい。
【0083】一方、レンズシートとしては、片面(裏
面)より入射した散乱光を光路制御して他面(表面)よ
りシート面に可及的に垂直(正面)な方向に効率よく出
射するようにした適宜なものを用いることができる。従
って偏光維持性の点を除き従来のサイドライト型導光板
で使用の各種のレンズ形態を有するいずれのものも用い
うる(例えば特開平5−169015号公報等)。
【0084】就中、屈折率の相違を介した光路制御の点
などよりは図1に例示の如くシート7の片面又は両面、
特に片面に凹凸構造からなるレンズ形態71を有するも
のが好ましく用いうる。そのレンズ形態を形成する凹凸
構造は、シートを透過した光の光路を制御してその透過
光を正面方向に集光する機能を発揮するものであればよ
い。
【0085】ちなみに前記凹凸構造の例としては、断面
三角形等の線状の溝や突起がストライプ状や格子状に多
数配列したもの、あるいは三角錐や四角錐、その他の多
角錐や円錐等の底面形状を有する錐体状の微小突起が点
状に多数配列したものなどがあげられる。なお線状又は
点状の凹凸構造は、球状レンズや非球面レンズ、半円筒
レンズなどであってもよく、適宜なレンズ形態を有する
ものであってよい。
【0086】前記した線状又は点状の凹凸構造を有する
レンズシートの形成は、例えば所定の凹凸構造が形成さ
れるように形成した型に樹脂液や樹脂形成用のモノマー
を充填し必要に応じ重合処理して当該型の凹凸構造を転
写する方式や当該型に樹脂シートを加熱圧着してその凹
凸構造を転写する方式などの適宜な方式にて行うことが
できる。なおレンズシートは、支持シートにレンズ形態
を付加したものの如く同種又は異種の樹脂層の二層以上
の重畳層などとして形成されていてもよい。
【0087】光拡散層やレンズシート等の光学層は、上
記したように偏光導光板の光出射側に1層又は2層以上
配置でき、同種のものを2層以上配置する場合には同じ
もの又は異なるものを用いうるが、その全体として偏光
維持性を保持することが好ましい。
【0088】なお光学層の配置に際し偏光導光板に隣接
する光学層については、接着層等を介して密着させるこ
ともできるが、一般には上記した反射層の場合と同様に
積層体に対し空隙が生じるように配置されていることが
好ましい。またその空隙は、全反射の点より入射光の波
長よりも充分に大きいことが好ましい。
【0089】偏光導光板に隣接しない光学層について
は、必要に応じ接着層等を介して密着処理されていても
よい。ただし上記した表面微細凹凸型の光拡散層や凹凸
構造を有するレンズシートの如く表面に凹凸を有する光
学層は、上記した空隙を設けた配置が好ましい。従って
光拡散層等の光学層は、板状物等による独立層として配
置することもできるし、他の光学層に密着一体化した従
属層として配置することもできる。
【0090】なお図1の如く光拡散層6とレンズシート
7を併用する場合、その光拡散層はレンズシートと偏光
導光板の間又は/及びレンズシートの光出射側に1層又
は2層以上配置することができる。また線状の凹凸構造
からなるレンズ形態を有するレンズシートについては、
正面方向への光路制御等の点よりその線方向が偏光散乱
板の光軸方向と平行状態又は直交状態となるように配置
することが好ましい。さらにかかるレンズシートを2層
以上配置する場合には、上下の層で線方向が交差するよ
うに配置することが光路制御の効率の点より好ましい。
【0091】本発明による偏光導光板は、上記したよう
に側面からの入射光を表裏面より直線偏光として出射す
る特性を示すことより偏光面光源の形成に好ましく用い
うる。その偏光面光源は、図1に例示した如く偏光導光
板の少なくとも一側面に光源8を配置することにより形
成することができる。
【0092】前記の光源としては、偏光導光板、就中そ
の積層体4、特にその透光性樹脂板1の側面に配置うる
例えば(冷,熱)陰極管、発光ダイオード等の線状ない
し面状のアレイ体、白熱球などの適宜なものを用いう
る。発光効率や低消費電力性、細径性などの点よりは冷
陰極管が好ましく用いうる。光源は、輝度やその均一性
等の点より偏光導光板の対向する二側面やコの字管等に
よる三側面などの複数の側面に配置することもできる。
【0093】偏光面光源の形成に際しては、必要に応じ
て図例の如く光源からの発散光を偏光導光板の側面に導
くために光源8を包囲するリフレクタ81などの適宜な
補助手段を配置することもできる。リフレクタには、高
反射率の金属薄膜を付設した樹脂シートや金属箔などが
一般に用いられる。またリフレクタを偏光導光板の下面
に延設して反射層を兼ねさすこともできる。なおリフレ
クタは、光源の固定手段などとしても有用である。
【0094】なお上記した偏光導光板の形成に際して配
置する必要に応じての反射層や光学層は、偏光面光源と
した後に配置することもできる。また偏光導光板や偏光
面光源を形成する各層には、必要に応じ例えばサリチル
酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベン
ゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合
物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤を配合して
紫外線吸収能をもたせることができる。
【0095】本発明による偏光導光板や偏光面光源は、
上記した如く直線偏光をその振動面(偏光軸)を制御し
た状態で提供するものであることより、その特長に基づ
いて例えば液晶表示装置の形成などの、直線偏光を利用
する適宜な装置や用途に用いることができる。
【0096】
【実施例】実施例1 ノルボルネン系樹脂(JSR社製、アートン、ガラス転
移温度182℃)950部(重量部、以下同じ)と下式
で表される液晶ポリマー(ガラス転移温度80℃、ネマ
チック液晶化温度100〜290℃)50部を溶解させ
た20重量%ジクロロメタン溶液を用いてキャスト法に
より厚さ100μmのフィルムを形成し、それを180
℃で3倍に延伸処理したのち急冷して偏光散乱板を得
た。
【0097】前記の偏光散乱板は、ノルボルネン系樹脂
からなる透明フィルム中に液晶ポリマーが延伸方向に長
軸な状態でほぼ同じ形状のドメイン状に分散したもので
あり、屈折率差△n1が0.230で、△n2、△n3
が0.029であった。また前記の微小領域の平均径を
偏光顕微鏡観察による位相差に基づく着色により測定し
たところ、△n1方向の長さが約5μmであった。
【0098】次に前記の偏光散乱板の片面に直径1mmの
多数の貫通孔を形成したマスクパターンを介してホット
メルト樹脂(デュポン社製、エバフレックス)のトルエ
ン溶液を塗工し乾燥させて光源配置側が疎でその対向端
部側が密な状態に分布させた高さ10μmの通光路を形
成した。
【0099】ついで前記の偏光散乱板をその△n1方向
が光源配置端面に対し45度の交差角となるように厚さ
2mmのアクリル樹脂板(三菱レイヨン社製)の片面に通
光路形成側を介して熱圧着して偏光導光板を得、その下
面にPETシートに銀蒸着を施した鏡面反射シートを配
置すると共に、偏光導光板の一側面に冷陰極管をマット
処理したPET系反射シートよりなるランプリフレクタ
にて固定して偏光面光源を得た。
【0100】比較例1 厚さ2mmのアクリル樹脂板の片面にチタン白を混合した
反射インクをドット状に印刷し、その片面に発泡PET
よりなる白色反射板を配置してなる導光板を用いたほか
は実施例1に準じて面光源を得た。
【0101】比較例2 偏光散乱板の片面の全面にホットメルト樹脂を塗工し、
それを介してアクリル樹脂板と全面接着したほかは実施
例1に準じて偏光導光板及び偏光面光源を得た。
【0102】評価試験 実施例、比較例で得た(偏光)面光源上に透過率44
%、偏光度99%の市販の吸収型偏光板を透過軸が45
度となるように配置してその輝度を目視評価した。その
結果、比較例1との対比より実施例と比較例2では偏光
板を介した輝度が飛躍的に向上して面光源より直線偏光
が出射されていることがわかった。
【0103】一方、比較例2では光源側が明るくて光源
より遠離るほど暗くなり、輝度のバラツキが大きかった
が、実施例では全面での明るさに差は視覚されず輝度の
均一性に優れていた。以上より本発明による偏光面光源
を液晶表示装置のバックライトに用いることで光の利用
効率が飛躍的に向上し、明るくて輝度の均一性に優れ視
認性の良好な表示を達成できることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光面光源例の断面図
【図2】通光路の断面形状の説明図
【符号の説明】
4:積層体(偏光導光板) 1:透光性樹脂板 2:接着層兼用の通光路 3:偏光
散乱板 5:反射層 6:光拡散層 7:レンズシート
8:光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 AA04 AA26 BA02 BA20 DA02 DA03 DA04 DA05 DA07 DC02 2H049 BA02 BA44 BB06 BB63 BC03 BC06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性樹脂板の片面又は両面に、複屈折
    性の微小領域を分散含有して偏光方向により散乱異方性
    を示す偏光散乱板を、通光路を介し部分的に密着させて
    なることを特徴とする偏光導光板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、通光路が透光性樹脂
    板又は散乱偏光板に設けた凹凸構造による凸部からな
    り、その凹凸構造が凹部及び凸部に平滑な平坦面を有し
    て断面矩形状のものである偏光導光板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、通光路の分布
    密度に相違を有する偏光導光板。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3において、通光路の長さが
    0.5〜1000μmである偏光導光板。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4において、通光路の透光性
    樹脂板側がその断面形状の一次微分曲線に基づいて連続
    であり急峻な角を有しないものである偏光導光板。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5において、通光路が接着性
    物質よりなる偏光導光板。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6において、表裏面の一方に
    偏光維持性の反射層を有する偏光導光板。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7において、表裏面の一方に
    少なくとも1層の偏光維持性の光拡散層を有する偏光導
    光板。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8において、表裏面の一方に
    少なくとも1層の偏光維持性のレンズシートを有する偏
    光導光板。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9に記載の偏光導光板の少
    なくとも一側面に光源を有することを特徴とする偏光面
    光源。
JP11197083A 1999-05-12 1999-07-12 偏光導光板及び偏光面光源 Pending JP2001021717A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011118563A1 (ja) * 2010-03-26 2011-09-29 日本電気株式会社 偏光導光板、照明装置および投射型表示装置

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