JP2006207812A - 一方向クラッチ - Google Patents

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康雅 日比
Hiromi Nojiri
博海 野尻
Takahide Saito
隆英 齋藤
Koji Akiyoshi
幸治 秋吉
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Abstract

【課題】外輪の内径面と内輪との回転摩擦トルクを低減する。
【解決手段】両側に側壁1a、1bを有する断面コ字状の環状部材からなる外輪1と、この外輪1内に設けた複数のスプラグ2と、各スプラグ2を係合方向に付勢する弾性部材3とを備え、その各スプラグ2を介して外輪1と内輪の間のトルクの伝達・遮断を行う一方向クラッチにおいて、前記外輪1の両側壁1a、1bの先端縁に、それぞれ内側に向く鍔部1,1を設け、その両鍔部1,1の内径面6を摺動部として上記内輪を摺動可能にし、その各摺動部の摺動面が周方向に不連続となるように開口を設けて、そこから前記径方向延在部まで切り欠かれた切り欠き部4を設けたものである。また、各摺動部は、外輪1の周方向同一位置に対向して設けられ、その周方向同一位置に対向する摺動部の摺動面を、外輪1の軸方向及び径方向に直交する同一面内のフラット面としたので、内輪と外輪1との接触面積が少なくなり、両者の回転摩擦トルクを低減することができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、動力伝達経路上で動力の伝達と遮断の切換えをする一方向クラッチに関する。
一方向クラッチは、方向性を持つカップリングであり、駆動側の回転速度が従動側より速いと、動力を伝達し、駆動側の回転方向が反転したり、従動側の回転速度が駆動側より速くなったりすると、動力の伝達を遮断するものである。
この一方向クラッチには、内輪と外輪間にスプラグを介在し、このスプラグを内外輪にその相対的な動きに応じて噛み合い・離脱をさせてトルクの伝達・遮断をするスプラグ型のものがある。
また、そのスプラグを内外輪に介在する態様として、複数のスプラグを互いに適当に隔てて設けたものと、複数のスプラグを互いに隣接して設けたものとが知られている。
前者の例として、内外輪間に多数のスプラグを環状に配置し、そのスプラグを、リテーナにより所定間隔に保持するとともに、スプリングで係合方向に付勢し、スプラグの両側面(クラッチの軸方向の両側面)に一対の環状側板を設けたものがある(特許文献1 第3図 参照)。
後者の例として、内外輪間に多数のスプラグを環状に配置し、その各スプラグをガータスプリングとリテーナにより挟持するとともに、各スプラグを係合方向に付勢し、環状側板をスプラグ側面とリテーナ間に配設したものがある(特許文献2 第6図 参照)。
特開昭59−73632号公報 特開昭58−163832号公報
また、内外輪間に多数のスプラグとそのスプラグを保持するリテーナを環状に配置し、そのリテーナの外側に設けられるエンドベアリングを断面視コ字状とするとともに、そのエンドベアリングの内径面を摺動部として、内輪の外周面に摺動可能としたものもある。
特開平05−263844号公報
この種のエンドベアリングは、一方向クラッチの内輪の外周面または前記外輪の内周面に対して摺動可能な摺動面を有する摺動部と、前記内輪の外周面から前記外輪の内周面にかけて延在する径方向延在部と、径方向において前記摺動部とは逆側に形成され前記摺動部が摺動しない方の部材に対し、固定される固定部または高摩擦力によって相対回転が抑制される高摩擦部のうちの少なくとも一方とを備えて、内輪と外輪との間を支持している。
しかし、その内輪の外周面または外輪の内周面に摺動するエンドベアリングの摺動部は、その全周に亘って連続的に設けられるので、その摺動部は、対面する部材(相手部材)からのラジアル荷重を受けて大きな回転摩擦トルクを生じさせる。摩擦トルクが大きいと、一方向クラッチのドラグトルクに影響を及ぼすため、摩擦トルクは小さくすることが望ましい。
そこで、この発明は、エンドベアリングの摺動部に生じる回転摩擦トルクを低減することを課題とする。
上記課題を解決するため、この発明は、エンドベアリングの構成としては、同軸に配置され相互に相対回転可能な内輪および外輪を備え、前記内輪と前記外輪が所定方向に相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをロックして一体回転させ、所定方向とは逆向きに相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをフリーにして相対回転を許容する一方向クラッチに設けられ、前記内輪と前記外輪との間を支持するエンドベアリングであって、前記内輪の外周面または前記外輪の内周面に対して摺動可能な摺動面を有する摺動部と、前記内輪の外周面から前記外輪の内周面にかけて延在する径方向延在部と、径方向において前記摺動部とは逆側に形成され前記摺動部が摺動しない方の部材に対し、固定される固定部または高摩擦力によって相対回転が抑制される高摩擦部のうちの少なくとも一方と、を備え、前記摺動面が不連続となるように開口し、そこから前記径方向延在部まで切り欠かれた切り欠き部が形成されてなるエンドベアリングの構成を採用したものである。
このエンドベアリングの構成によれば、エンドベアリングの摺動部と、前記内輪の外周面または前記外輪の内周面との接触面積が少なくなるので、両者の回転摩擦トルクを低減することができる。
上記の構成において、前記摺動部は、その摺動面が摺動する相手部材側面に沿った円弧となるように形成してもよいが、その摺動面を平面状に形成とすれば、相手部材側面、すなわち、内輪の外周面または外輪の内周面との接触がより線接触に近くなるので、その接触面積をさらに少なくし、両者の回転摩擦トルクを低減することができる。
一方向クラッチの構成としては、上記各構成のいずれかのエンドベアリングを備えた一方向クラッチであって、同軸に配置され相互に相対回転可能な内輪および外輪を備え、前記内輪と前記外輪が所定方向に相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをロックして一体回転させ、所定方向とは逆向きに相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをフリーにして相対回転を許容するものであり、前記内輪に外周円筒面が前記外輪に内周円筒面が各々形成され、前記外周円筒面と前記内周円筒面の間に配置されるスプラグと、該スプラグを該スプラグが少なくとも前記外周円筒面および前記内周円筒面の双方に係合するようその係合方向に付勢する弾性部材と、を備える一方向クラッチを採用し得る。
この一方向クラッチの構成によれば、エンドベアリングの摺動部と、前記内輪の外周面または前記外輪の内周面との接触面積が少なくなるので、両者の回転摩擦トルクを低減することができる。
また、上記構成の一方向クラッチにおいて、前記スプラグの軸方向両側に、前記外周円筒面または前記内周円筒面のうち一方に摺動し前記内輪と前記外輪とを支持するエンドベアリングを各々配置し、前記両エンドベアリングのうちの少なくとも一方が、上記各構成のいずれかであるエンドベアリングを備えた一方向クラッチを採用し得る。
エンドベアリングがスプラグの両側に配置されている場合において、少なくとも一方のエンドベアリングの摺動面が不連続となるように開口し、そこから径方向延在部まで切り欠かれた切り欠き部が形成されていれば、上記回転摩擦トルクの低減効果が発揮される。
もちろん、両側のエンドベアリングに上記構成を採用してもよい。両側のエンドベアリングの摺動面を、上記のごとく不連続とする場合は、その両エンドベアリングの開口、切り欠き部は周方向同一位置に対向していることが望ましいが、周方向同一位置でない構成においても所定の効果を発揮し得る。
また、前記エンドベアリングと前記外輪とを一体的に形成すれば、部品点数を減らすことができる。
この発明は、エンドベアリングの摺動部が不連続となるように開口を設けたので、その摺動する相手部材との接触面積が少なくなり、両者の回転摩擦トルクを低減することができる。
図1、図2に第一の実施形態を示し、図1(a)は正面図、同(b)は同(a)の矢視B−Bの断面図、図2(a)は図1(a)の部分拡大図、同(b)は図1(b)の部分拡大図をそれぞれ示す。
この実施形態の一方向クラッチCは、同軸に配置され相互に相対回転可能な内輪および外輪1を備え、前記内輪と前記外輪1が所定方向に相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪1とをロックして一体回転させ、所定方向とは逆向きに相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪1とをフリーにして相対回転を許容するように機能する一方向クラッチである。
その構成は、内輪をなす内軸AXi側にその内軸と当接可能な鍔部1、1を有してその鍔部間が開放状の断面コ字状の環状部材を外輪1とし、この外輪1の開放された中空断面内に互いに隣接して設けた複数のスプラグ2と、これらスプラグ2の軸方向端面の片面に沿ったリング状の弾性部材3とが設けられている。弾性部材3には、後述するコイルばね、ガーターばね、皿ばね、その他各種のスプリングやゴムなどの弾性材が用いられる。
外輪1は、所定厚さの円盤状平鋼板を、プレス成形によりその外縁側を曲げ加工してカップ状としたのち、内径部を打ち抜くとともに、前記曲げた外側縁部の外側部をさらに曲げて、断面視でコ字形の開放断面状に形成する。また、外輪1の後記外周部1cと同一径のパイプ状鋼材の両端部を内側に曲げ加工して断面視でコ字形の開放断面状に形成することもできる。
このとき、図2(b)に示すように、軸方向(クラッチの軸方向)の断面では、外輪1の図中での左の側壁(側板)1aは内側に少し凹状に窪み、右の側壁(側板)1bは外側へ曲線状の凸面として形成され、各側壁1a,1bがエンドベアリングの径方向延在部を構成している。また、外軸AXOに接合する外周部1cは軸方向に沿う断面がフラットに形成されている。
なお、少なくとも外輪1の転走面であるスプラグ当接部(外周部1cの内周面(内周円筒面))は、クラッチとしての必要な硬さを有するように、高周波焼き入れ・浸炭焼き入れ等により予め硬化処理(熱処理等)を施してある。
外輪1の中空断面内に収容されているスプラグ2の左右の端面2a、2bは、左端面2aが円弧面の凸状、右端面2bが円弧面の凹状に形成されている。その左端面2aの凸状の部分を凸部2d、右端面2bの凹状の部分を凹部2eとする。その円弧面は、柱面でも球面でも良いが、この実施例では、前者を球面、後者を柱面としており、前者は点接触、後者は線接触となっている。このとき、前者も柱面とすることができる。
上記外輪1の中空断面内には、その外輪1の一方の側壁1bと上記各スプラグ2との間に、各スプラグ2の右端面2bの凹部2eに沿って上記弾性部材3が装填されている。
上記弾性部材3によってスプラグ2は、外輪1の内面(外周部1cの内面)に当接され、弾性部材3は、スプラグ2と外輪側壁1bの間にあるため、その当接付与力に基づくその両者2、1bへの突っ張りによって外輪1内に自分自身を保持し、スプラグ2は、その付与力によるその保持された弾性部材3と外輪1内面への当接によって外輪内に保持される。
また、その弾性部材3の付勢力によって、常に、クラッチの軸中心と平行なスプラグ中心線を中心にスプラグ2が外輪1と係合するようになっているとともに、すなわち、その付勢力により、図2(a)に示すfと−fの偶力が生じてその偶力によってスプラグ2が外輪1と係合するようになっているとともに(直立する方向に付勢されているとともに)、スプラグ2は一方向クラッチCの軸方向及び周方向への移動と、ねじれを防止され、かつ取扱い時にスプラグ2が脱落するのを防止される。
スプラグ2の軸(一方向クラッチCの軸方向)と直交方向の断面は、図2(a)に示すように、上下の端面が外に突出する凸の曲面状のカム面2、2をそれぞれ有する非対称な樽形に形成されている。カム面2、2が周方向に対し直立する状態(両カム面2、2の外輪1内面との接点間の距離が比較的大きい状態)で内軸AXiと外輪1間でのトルクの伝達が行なわれ(図2実線状態)、スプラグ2が周方向に傾斜するにつれて内軸AXiは外輪1に対しすべり、トルクの伝達が遮断される(図2鎖線状態)。
なお、トルクの伝達・非伝達時のスプラグ2の動きは僅かであるが、図中に示す実線状態と鎖線状態とは、理解がし易いように大きく動いたように記載している。
その伝達時、各スプラグ2は、その下部側面が隣接する他のスプラグ2の下部側面に当接するようになっており、係合方向(f矢印方向)の過大なトルクが作用し、そのトルクによる回転力がその当接面に作用すると、当接する両スプラグ2,2は互いに反対方向に回転させようとし(反対方向の反力が作用し)、ロック状態となる。すなわち、各スプラグ2は相互に接触して過大トルクを受けても転倒しないようになっている。これにより、スプラグ2の外輪1との係離作用が安定してクラッチ動作が円滑になされる。
外輪1の鍔部1内径面6(内軸AXiに摺動する面)は、内輪の外周面(外周円筒面)に摺動する摺動部であり、その内輪の外周面との摺動面には、適宜油溝5(図1(b)参照)を形成して、その鍔部1と内軸AXiの間に油溜めを設けて、両者間の潤滑条件を良好にしている。油溝5を形成しなくても、十分な潤滑条件となる油溜めとなる場合には、油溝5を省略できる。そのとき、鍔部1がなくても、側壁1a、1bの端面と内軸AXiの間で十分な油溜めを形成できる場合には、その鍔部1も省略できる。
この外輪1と内輪との間のトルクの伝達・遮断において、内軸の外周面と当接する外輪の内径面、すなわち両鍔部1,1は、外輪1の周方向に沿って断続的に配置されている。また、その鍔部1は、外輪1の両側壁1a,1bの先端縁からそれぞれ軸方向内側へ伸びて、その対向する両鍔部1,1が上記外輪の周方向同一位置に対向して設けられており、その周方向同一位置に対向する両鍔部1,1の各内径面6が、外輪1の軸方向及び径方向に直交する同一面内のフラット面となっている。
このように摺動部が周方向に不連続となって、また、その摺動部を構成する摺動面を平面状としたので、内輪の外周面との接触が線接触となって接触面積が少なくなり、両者の回転摩擦トルクを低減することができる。
なお、外輪1の右の側壁1bには、図1(a)(b)に示すように、前述の鍔部1、1と周方向同一位置に切欠き4が形成されているので、一方の側壁1aを形成した後、その側壁1aと外周部1cの内側にスプラグ2及び弾性部材3を装填し、その後、他方の側壁1bのプレス成形がし易いようになっている。図2(b)中の4aは切欠き4の端面である。
但し、外輪1を断面コ字状にプレス成形した後、その外輪1内に、スプラグ2を鍔1、1の間から斜めにして挿入して装填することもできる。この場合には、切欠き4を省略できる。一方、切欠き4から、上記スプラグ2等を外輪1内に装填することもできる。切欠き4は、曲げ加工時の曲げ皺の発生を防ぐ作用も行うため、その作用が得られるように、その幅(外輪周方向)及び間隔を適宜に設定する。
外輪側壁1a、1bのそれぞれの内軸AXi寄りの端の内側に向く鍔部1、1は、内軸AXiの曲面に対し極くわずかな隙間が生じるように設けられている。
図3〜図6に他の実施形態の一方向クラッチC、C、C、Cを示し、それぞれの(a)は正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図を示す。いずれの実施形態も基本構成は第一の実施形態(図1)と同じであり、同じ構成、機能部材には同じ符号を付し、以下では異なる点について説明する。
図3に示す第二の実施形態の一方向クラッチCは、第一の実施形態の弾性部材3としてリング状の直径の異なる複数個のコイルばね3’を用いている。このとき、そのコイルばね3’を一本のばね線からなる円錐台状に螺旋させたものとすることもできる。
図4に示す第三の実施形態の一方向クラッチCは、上記実施形態の弾性部材3としてスプリング材を小径のらせん状に巻き全体をリング状としたガーターばね(コイルばね)3aを用いている。
図5に示す第四の実施形態の一方向クラッチCは、弾性部材3として第三の実施形態よりさらに小径としたらせん状のコイルを全体にリング状としたガーターばね(コイルばね)3a’を用いている。この実施形態では、切欠き4の領域を円周方向に大きく広げ、かつ側壁1bを短いものとして、図示の例では3箇所に設けている。又、外輪1の側壁1bの内面に沿って全円周に延びるドーナツ状のスペーサ6(外周の一部が直線状にカットされている)を設け、ガーターばね3a’を保持している点で外輪1の構造も若干異なっている。
この図3〜図5に示す各実施形態の弾性部材3(3’、3a、3a’)も、上記第一の実施形態と同様に、図2(a)で見た場合に、常、クラッチの軸中心と平行なスプラグ中心線を中心にスプラグ2が外輪1と係合するよう付勢する弾性力をスプラグ2に加えるべく、各スプラグ2の片側の端面2bの凹部に沿って係合するように設けられている。
この各実施形態の一方向クラッチC〜Cの作用は同じであり、各スプラグ2には、弾性部材3(コイルばね3’、ガーターばね3a、3a’)により、そのリング径が拡径する方向に常に弾性力が作用している。このため、図2(a)、(b)に示すように、各スプラグ2は、クラッチの軸中心と平行な回転中心線xを中心として転動するように付勢され、上下の非対称なカム面2、2を介して−f、fの方向の力(偶力)が作用して、外輪1の外周部内面、内軸AXiにそれぞれ係合する。
従って、外輪1が駆動側、内軸AXiが従動側のときは、外輪1への回転力が矢印−f方向であれば、スプラグ2が直立する方向となり、このため、クラッチC〜Cが係合されて静止している内軸AXiを同一方向(矢印fの方向)に回転させる。
一方、外輪1への回転力が反対方向であれば、弾性部材3による弾性力に逆って各スプラグ2を上記と反対方向に回転させ、このため、図2(a)の鎖線で示すように、各スプラグ2は直立状態から傾き、内軸AXiへ回転力は伝達されず、クラッチオフ(遮断)の状態となる。又、内軸AXiが駆動側、外輪1が従動側のときは、上記と全く逆の関係で、すなわち、内輪AXiへの回転力が矢印fの方向であれば、クラッチC〜Cが係合されて静止している外輪1を同一方向(矢印−fの方向)に回転させ、一方内輪への回転力が反対方向(矢印fの方向)であれば、外輪1への回転力は伝達されず、クラッチオフ(遮断)の状態となる。
いずれの実施形態も、内軸の外周面と当接する外輪1の内径面、すなわち両鍔部1,1は、外輪1の周方向に沿って断続的に配置されている。また、その鍔部1は、外輪1の両側壁1a,1bの先端縁からそれぞれ伸びて、その対向する両鍔部1,1が上記外輪の周方向同一位置に対向して設けられており、その周方向同一位置に対向する両鍔部1,1の各内径面6が、外輪1の軸方向及び径方向に直交する同一面内のフラット面となっている点は同じである。なお、上記油溝5は、前記内径面6がフラット面となるときは、その内径面6と内輪の外周面とは面接触となりにくいので省略してもよいが、そのフラット面に図示のごとく油溝5を設けることはさしつかえない。
なお、図6に示す第五の実施形態の一方向クラッチCは、鍔部1の内径面を、内輪の外周面に沿う円筒面(円弧面)としたものである。この態様において、内輪と外輪1との接触は面接触となる。このため、その内径面6には、上記油溝5を形成することが望ましい。
なお、上記第一〜第四の各実施形態では、外輪1に対する切欠き4は、図1(b)に示す右と左の両側壁1a,1bに設けたが、図6に示すように、右と左の両側壁1a,1bのうち一方の側壁のみに設けてもよい。この場合、周方向同一位置に対向する両鍔部1,1の各内径面6は、双方とも内輪の外周面に沿う円筒面とすることが望ましい。一方を面接触、他方を線接触とすることにより、両者の摩擦抵抗の差異が大きくなるからである。
さらに、両側壁1a、1b及びスプラグ2の凹凸面2a、2bの関係も図示の例と逆であってもよい。さらに、弾性部材3として上記各実施形態に限られず、他の形状のものでも,同じ機能を有するものであればよい。
また、図7乃至図9に示す第六、第七、第八の実施形態では、上記第一、第二、第三の実施形態に示す一方向クラッチC,C,Cの鍔部1の内径面6を、それぞれ上記第五の実施形態の一方向クラッチCと同様、内輪の外周面に沿う円筒面(円弧面)としたものである。
さらに、上記各実施形態では、内輪と当接可能な鍔部1、1を有してその鍔部間が開放状となった断面コ字状の環状部材をエンドベアリングと一体の外輪1としていたが、図10に示す第九の実施形態は、そのエンドベアリングと外輪1とが別体の構成としたものである。
エンドベアリングの構成は、図10に示すように、内輪と外輪1との間を支持するエンドベアリングがスプラグ2の軸方向両側に設けられており、前記内輪の外周面に対して摺動可能な摺動面を有する対向する両鍔部1,1からなる摺動部と、前記内輪の外周面から前記外輪1の内周面にかけて延在する側壁1a,1bからなる径方向延在部で構成されている。なお、図中の符号3は弾性部材を、符号7は潤滑油用の給油孔を、符号8はエンドベアリングを一定位置に保持するためのリング状の係止部材を、符号11,12はリテーナを示す。
その径方向延在部は、前記摺動部である両鍔部1,1が形成された側との逆側に設けた固定部において、前記外輪1と一体に固定されている。このエンドベアリングは、外輪1への固定部に代えて、高摩擦力によって相対回転が抑制される高摩擦部を設けて、エンドベアリングと外輪1とが摩擦によって一体に回転するようにしてもよい。
その摺動面が不連続となるように、鍔部1にはその周方向に沿って一定の間隔で開口が設けられており、そこから前記径方向延在部の中程まで切り欠かれた切り欠き部4が形成されている。この切り欠き部4の径方向高さは自由であり、図2乃至5、あるいは図8,9に示すように外輪1側にまで延びて、前記固定部あるいは高摩擦部に至る範囲で設けても良い。
なお、上記の構成において、エンドベアリングは、前記外輪の内周面に対して摺動面を有するものとして、その逆側である内輪側に前記固定部、あるいは高摩擦部を設けても良い。
上記各実施形態のように、エンドベアリング部の内輪に摺動する部分となる鍔部1の内径面6を、周方向に沿って断続的に配置した効果としては、例えば、図11に示すように、実線で示す連続円環形状(鍔部(摺動部)を断続的に配置せずに全周に亘って連続的に設けた例)の場合と比較して、破線で示す断続円環形状(鍔部(摺動部)を断続的に配置し、その摺動面である内径面を円弧面とした例)とした場合は、大きな回転摩擦トルクの低減効果が得られる。さらに、断続多角形状(その摺動面である内径面を、その面方向が軸方向及び径方向に直交する平面状とした例)とした場合には、さらなる低減効果が確認できた。
なお、上記各実施形態は、内輪を内軸AXiで構成したが、環状の内輪として、その内輪に軸を嵌める等によって連結した構成も採用できる。また、外輪1も、筒状の軸で構成することもできる。
なお、上記第一乃至第八の各実施形態において、第九の実施形態のように、スプラグを円周上等間隔に保持するリテーナ(保持器)を設けた構成を採用してもよい。また、弾性部材3(コイルばね3’、ガーターばね3a、3a’)は、そのリング径が縮小する方向に常に弾性力が作用するものとすることもできる。
第一の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの一部断面を含む側面図 (a)、(b)は図1(a)、(b)のそれぞれ部分拡大断面図 第二の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は半正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第三の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は半正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第四の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第五の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は半正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第六の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は半正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第七の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第八の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は半正面図、(b)は同(a)の矢視B−Bの部分拡大断面図 第九の実施形態の一方向クラッチを示し、(a)は部分拡大断面図、(b)はエンドベアリングの部分拡大断面図、(c)はエンドベアリングの部分正面図 鍔部を断続的に配置したことによる回転摩擦トルク低減効果を示すグラフ
符号の説明
1 外輪
1a、1b 外輪側壁
1c 外輪外周部
鍔部
2 スプラグ
2a 左端面
2b 右端面
2d スプラグの凸部
2e スプラグの凹部
スプラグの外輪側カム面
スプラグの内輪側カム面
3 弾性部材
3’ コイルばね
3a、3a’ ガーターばね
4 切欠き
5 油溝
6 内径面
Xi 内軸
XO 外軸
〜C 一方向クラッチ

Claims (6)

  1. 同軸に配置され相互に相対回転可能な内輪および外輪を備え、前記内輪と前記外輪が所定方向に相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをロックして一体回転させ、所定方向とは逆向きに相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをフリーにして相対回転を許容する一方向クラッチに設けられ、前記内輪と前記外輪との間を支持するエンドベアリングであって、
    前記内輪の外周面または前記外輪の内周面に対して摺動可能な摺動面を有する摺動部と、
    前記内輪の外周面から前記外輪の内周面にかけて延在する径方向延在部と、
    径方向において前記摺動部とは逆側に形成され前記摺動部が摺動しない方の部材に対し、固定される固定部または高摩擦力によって相対回転が抑制される高摩擦部のうちの少なくとも一方と、を備え、
    前記摺動面が不連続となるように開口し、そこから前記径方向延在部まで切り欠かれた切り欠き部が形成されてなるエンドベアリング。
  2. 前記摺動部は、前記摺動面が摺動する相手部材側面に沿った円弧となるように形勢されてなる請求項1記載のエンドベアリング。
  3. 前記摺動部は、前記摺動面が平面状に形成されてなる請求項1記載のエンドベアリング。
  4. 請求項1乃至3いずれか記載のエンドベアリングを備えた一方向クラッチであって、
    同軸に配置され相互に相対回転可能な内輪および外輪を備え、前記内輪と前記外輪が所定方向に相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをロックして一体回転させ、所定方向とは逆向きに相対回転しようとしたときに前記内輪と前記外輪とをフリーにして相対回転を許容するものであり、
    前記内輪に外周円筒面が前記外輪に内周円筒面が各々形成され、
    前記外周円筒面と前記内周円筒面の間に配置されるスプラグと、
    該スプラグを該スプラグが少なくとも前記外周円筒面および前記内周円筒面の双方に係合するようその係合方向に付勢する弾性部材と、
    を備える一方向クラッチ。
  5. 前記スプラグの軸方向両側に、前記外周円筒面または前記内周円筒面のうち一方に摺動し前記内輪と前記外輪とを支持するエンドベアリングを各々配置し、前記両エンドベアリングのうちの少なくとも一方を請求項1乃至3いずれか記載のエンドベアリングとしたことを特徴とする請求項4記載の一方向クラッチ。
  6. 前記エンドベアリングと前記外輪とが一体的に形成されていることを特徴とする請求項5記載の一方向クラッチ。
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