JP2006206406A - 半導体粒子の製造方法および製造装置 - Google Patents

半導体粒子の製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融滴下法による半導体粒子の製造過程において発生する不純物成分を効果的に溶融装置の外部に排出することにより、高純度の半導体粒子を高速で製造する方法および装置を提供する。
【解決手段】半導体材料を加熱し溶融させる工程および半導体融液を気相中に滴下する工程の少なくとも一方を、坩堝内または坩堝が収容された外套容器内に一方から希ガスを供給し、他方から希ガスを順次排出しながら行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体粒子、特にシリコンなどの高融点を有する半導体の粒子を製造する方法および装置に関するものである。
半導体粒子の代表的製造方法として、主として溶融滴下法が検討されている。溶融滴下法は、坩堝内に収容された半導体融液を不活性ガスで加圧し、坩堝底部のノズル孔から融液を連続的に滴下させるのが一般的な方法であり、高い生産性が期待される。溶融滴下法の具体例として、石英などの耐熱性坩堝内で加熱して溶融させたシリコン融液を、He、Arなど希ガスにより加圧して坩堝底部のノズル孔から滴下し、その液滴を気相中に自然落下させて固化し、太陽電池用の球状シリコン結晶を製造する方法および装置が開示されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
溶融滴下法では、坩堝内の半導体材料を高温に加熱して溶融させ、その融液を坩堝内に貯留し、坩堝底部のノズル孔から滴下する過程において、坩堝表面で融液と坩堝材料との化学反応が起こり、反応生成物が融液中に混入する。また、坩堝材料に含まれている不純物が融液中に溶け込み、さらに、坩堝の周辺部材から発生する不純物ガスが融液に溶け込む。対象とする半導体を構成する原子以外の原子およびその化合物は全て不純物であることから、不純物の種類は、半導体の種類、坩堝およびその周辺部材の材料などによって多種多様に異なる。
一般に不純物が粒子に含まれると、粒子の物理的、機械的、および化学的な性質が変化し、初期の機能を十分に果たせなくなる。特に半導体粒子の場合、微量の不純物の混入によって電気的特性が大きく変わるので、不純物の低減が必要不可欠となる。Si半導体の場合には、酸素、炭素という軽元素および鉄などの金属元素が低減すべき代表的な不純物である。
Czochralski法、Floating zone法、およびキャスト法のように、常に液相(融液)と固相(結晶)とを長時間にわたって共存させながら円柱状の半導体結晶を作製する場合には、融液から結晶中に取り込まれる不純物量は偏析により低減される。しかし、溶融滴下法では液滴を短時間で一度に固化させるので、得られる半導体粒子の不純物濃度を融液中の濃度以下に低減することはできない。従って、溶融滴下法により製造される半導体粒子中の不純物を低減するには、製造過程で融液に取り込まれる不純物を極力抑制することが必要不可欠な課題である。
溶融滴下法により半導体粒子を製造する場合の坩堝材料として、石英、SiC、パイロコートカーボン、Si、およびアルミナなどの各種耐熱性材料が検討されている。しかし、例えば、カーボン系はノズル孔に融液が濡れやすいため、融液が安定的に滴下し難く、Siやアルミナなどは不純物が融液に比較的容易に混入するという問題などがある。このように、上記材料には一長一短があるが、総合的に評価して比較的適性を備えた石英が一般的に坩堝材料として用いられている。
以下に、石英製坩堝を用いて、溶融滴下法によりSi粒子を製造する場合を代表例として、従来技術の問題点を説明する。1414℃という高融点のシリコン(Si)を溶融させる際に、石英(SiO)製の坩堝を用いて高温に加熱すると、坩堝表面でSi+SiO→2SiOの反応がおこり、融液中にSiOが混入する。そのSiOの一部は融液の表面から雰囲気ガス中に蒸発する。Si融液には、上記のSiO以外に、坩堝中に含まれる微量な不純物の元素(Fe、Alなど)も取り込まれる。
また、石英製坩堝の周囲には、外套容器をはじめ、外套容器蓋などのグラファイト製の周辺部材があり、これら部材と坩堝との反応により、COガスが発生する。さらに、装置内に残留している酸素ならびに融液から蒸発したSiOと周辺部材との反応からもCOガスが発生する。これらのCOは容易に融液内に溶け込む。上記以外の不純物混入経路として、Si材料と金属部材との機械的接触によるSi中への金属系不純物の混入、およびSi加熱用のグラファイトヒーターや前記周辺部材から蒸発したFe、Ni、およびCuなどの金属系不純物のSi融液への混入などがある。
Si融液中に溶解した上記のSiOおよびCOなどの軽元素系不純物成分、ならびにFe、Alなどの元素を含む金属系不純物成分は、作製されるSi粒子中の軽元素不純物および金属不純物の源となる。上記の内、金属系不純物の混入防止のためには、Si材料自身の高純度化に加えて、坩堝および坩堝周辺部材の高純度化、坩堝の洗浄、およびSi材料と金属材との接触禁止などの対策が採られている。これらにより、金属系不純物の混入防止に万全を期すことにより、一定の効果が認められているが、製造コストを増大させるという難点がある。
一方、酸素は石英坩堝の、炭素はグラファイト製の坩堝周辺部材の、それぞれ構成元素であるため、高純度材料を使用した場合でも、これら軽元素の融液への混入を低減することは難しい。従来の溶融滴下法では、Siを溶融させた後、素早く坩堝内の融液を希ガスにより加圧して融液を滴下することで、SiOとCOの発生量を抑制し、軽元素不純物の融液への混入を抑制しようとしている。しかし、この方法により、多量のSi材料を用いて連続的に多量のSi粒子を製造する場合には、Si材料の溶融に必要な時間、融液が坩堝内に貯留されている時間、および融液の滴下時間が長くなるため、SiOとCOの発生と融液への混入を抑制する効果が期待できず、軽元素不純物の低減効果が殆ど得られていない。
USP4、188、177 特開2002−292265
本発明は、溶融滴下法による半導体粒子の製造における上記の問題を解決し、坩堝材料と半導体融液との反応生成物、ならびに坩堝材料と坩堝周辺部材から発生する不純物ガスなどの不純物成分を効果的に溶融装置の外部に排出し、半導体融液中の不純物成分の含有量を低減することを課題とする。この課題を解決することにより、高純度の半導体粒子を高速で製造する方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の半導体粒子の製造方法は、坩堝内に収容された半導体材料を加熱し溶融させる工程(1)、および、前記半導体材料の融液を坩堝の底部のノズル孔から気相中に滴下する工程(2)を有する半導体粒子の製造方法であって、前記工程(1)および工程(2)の少なくとも一方における前記坩堝内の雰囲気が、前記坩堝または前記坩堝が収容された外套容器からなる溶融装置の希ガス供給口から前記溶融装置内に希ガスを供給するとともに、前記溶融装置の希ガス排出口から前記希ガスを前記溶融装置の外に順次排出することにより形成される希ガス雰囲気であることを特徴とするものである。
本発明の半導体粒子の製造方法の工程(2)においては、坩堝内の融液を加圧する希ガスの圧力と坩堝内の融液の自重による圧力の和が、融液が滴下される側の気相の圧力よりも1〜80kPa高いことが好ましい。本発明は、半導体がシリコンである場合に適用するのが好ましい。本発明の半導体粒子の製造方法においては、希ガス供給口よりも低い位置に設けた希ガス排出口から、希ガスを排出するのが好ましい。
本発明の半導体粒子の製造装置は、坩堝に収容された半導体材料を加熱し溶融させる加熱装置、前記半導体材料の融液を滴下させるノズル孔が底部に形成された坩堝または前記坩堝が収容された外套容器からなる溶融装置、前記坩堝内の融液を加圧する希ガスの圧力と前記坩堝内の融液の自重による圧力の和が、前記融液が滴下される側の気相の圧力より高い所定の圧力になるように調整して前記溶融装置内に希ガスを供給できるガス源、前記ガス源から前記溶融装置の希ガス供給口に通じるガス供給経路、および、前記溶融装置の希ガス排出口から前記溶融装置の外部に通じるガス排出経路を備えたことを特徴とするものである。
本発明により、溶融滴下法による半導体粒子の製造過程で発生する不純物成分を効果的に溶融装置の外部に排出し、半導体融液中の不純物成分の含有量を低減することができ、高純度半導体粒子を高速で製造することができる。
本発明は、溶融滴下法により半導体粒子を製造する過程で発生する不純物成分を希ガスと共に強制的に系外に排出させることにより、半導体融液中の不純物成分の含有量を低減し、高純度の半導体粒子を製造することを可能にしたものである。本発明は、坩堝内に収容された半導体材料を加熱し溶融させる工程(1)、および半導体材料の融液を坩堝の底部のノズル孔から気相中に滴下する工程(2)の少なくとも一方の坩堝内の雰囲気を、坩堝または坩堝が収容された外套容器からなる溶融装置内に一方から希ガスを供給するとともに、供給された希ガスを他方から溶融装置の外に順次排出することにより形成される希ガス雰囲気とするものである。
まず、本発明による半導体粒子の製造方法の理解を容易にするために、本発明による半導体粒子の製造装置の一実施形態例を図1により説明する。図1は、半導体材料を溶融させ、その融液を滴下させる部分の製造装置の概略図である。ガス源1からは、二重管16の内管17を通して、内管先端部の希ガス供給口23から溶融装置内に希ガスが供給される。内管17の上部には開閉弁25が設けられ、その開閉度合いなどにより供給する希ガスの流量が制御される。溶融装置は、開口した坩堝2を底部に収容した外套容器本体7と外套容器蓋20から構成されている。希ガス排出口24となる二重管の外管18の先端部から、外管18を通して、坩堝2内もしくは溶融装置内の空間4から希ガスが製造装置の外部へ排出される。外管18の上部には開閉弁19が設けられ、その開閉度合いなどにより排出する希ガスの流量が制御される。
溶融装置は、その周辺部を囲むカーボンヒータなどの電気ヒータ5によって加熱される。外套容器本体7は支持体6によって支持され、二重管の先端部が貫通する外套容器蓋20によって開口部が封じられている。坩堝2の底部に設けられたノズル孔8から滴下する融液3の液滴9は、支持体6およびこれに連結された落下塔の内部の気相10中を落下する。溶融装置および電気ヒータ5などは断熱材11で覆われている。製造装置の外壁には、電気ヒータ5やその周辺部材の酸化などによる損傷を防止するために製造装置内に供給される希ガスの入口21および出口22が設けられている。入口21から供給された希ガスは、電気ヒータ5と外套容器(溶融装置)の間の空間、およびカーボンフェルトからなる断熱材11の中の多数の微細な空間隙間を経由して、出口22から製造装置の外部に排出される。
図1では、開口した坩堝2が外套容器本体7と外套容器蓋20とからなる外套容器に収納され、外套容器内に希ガスを供給することにより、坩堝2内に希ガスを供給し、外套容器から希ガスを排出することにより坩堝内から希ガスを排出する構造を採っている。しかし、これに拘ることなく、外套容器を使用せず、蓋付きの坩堝を用いて、直接に坩堝内に希ガスを供給し、坩堝内から直接に希ガスを排出する構造を採ってもよい。本発明では、上記のように坩堝が収納された外套容器、および蓋付きの坩堝を何れも溶融装置と呼称する。また、図1では希ガスの供給経路および排出経路を1つの二重管で構成しているが、希ガスの供給と排出をそれぞれ独立した1つの管または複数の管で行ってもよい。
溶融装置内の空間4のガス圧力は、融液滴下工程の直前までは融液3がノズル孔8より滴下せず、融液滴下工程では所定の速度で液滴9が滴下するように、供給する希ガスの流量を開閉弁19および25の開閉度により調整される。坩堝内の融液を加圧する希ガスの圧力と坩堝内の融液の自重による圧力の和が、融液が滴下される側の気相の圧力より高くなるように調整して、溶融装置内に希ガスを供給することにより融液が滴下する。
参考までに、従来の製造装置における希ガスの供給および排出機構の一例を説明する。図11は、従来の製造装置のうち、図1の製造装置の破線で囲った部分に相当する部分の構造を部分的に示すものである。図1の二重管の代わりに希ガス供給専用管250が用いられ、上部に希ガス供給経路の開閉弁251、側部に空気と希ガスを置換する際の開閉弁252が設けられている。
空気と希ガスを置換する際には開閉弁252を開き、真空ポンプを接続して溶融装置内の空気を排除する。次いで、開閉弁252を閉じ、開閉弁251を開いて溶融装置内に希ガスを供給し、所定の圧力になれば開閉弁251を閉じる。このように希ガスが封じ込まれた雰囲気中で半導体材料が溶融される。融液を滴下する工程では希ガスを追加供給して圧力調整した後、開閉弁251を閉じて希ガスが封じ込まれる。従って、工程(1)および(2)において、溶融装置内の希ガスが排出されないので、工程中に発生した希ガス中の不純物成分が溶融装置外に排出されることなく、その多くが溶融液中に混入することになり、高純度の半導体粒子を製造することができない。
希ガスとしては、He、Ne、Ar、KrおよびXeからなる群から選ばれた少なくとも一種からなるガスを用いることができる。希ガスを供給する場合には、ガス源から、半導体材料あるいは融液を収容した坩堝内に直接的に供給してもよく、開口した坩堝を収容した外套容器内に供給する方法を採っても良い。希ガスを排出する場合には、坩堝内から直接的に排出してもよく、開口した坩堝を収容した外套容器内から排出する方法を採っても良い。
Siなどの半導体の高温度の融液は極めて活性なので、化学的に安定な状態を保つために、通常、希ガスなどの不活性ガスから形成される雰囲気中で扱われる。本発明による製造方法は、上記工程(1)および工程(2)のうちの少なくとも一つの工程を単に希ガス雰囲気中で行うに止まらず、溶融装置内もしくは坩堝内に希ガスを供給しながら、一方では供給された希ガスを排出させるものである。排出される希ガスがキャリヤーガスとして機能し、上記工程で発生した不純物成分を坩堝内もしくはこれに通じる空間から排出することが可能となる。
キャリヤーガスとともに排出される不純物成分は、気体状または気体に同伴される飛沫状もしくは微粉状のものであり、溶融装置内もしくは坩堝内に供給する希ガスと排出する希ガスの流れを適切に制御することにより、効果的に排除することができる。上記工程(1)および(2)の過程で、半導体融液を滴下するまでの間に融液を貯蔵するプロセスを設ける場合は、上記と同様の希ガスを供給しながら排出することにより形成する雰囲気中で貯蔵することが好ましい。
このようにして、坩堝内もしくはその近傍の気相から不純物成分を排除することにより、不純物成分の融液中への混入が阻止される。これにより、得られた半導体粒子中の軽元素不純物や金属不純物を効果的に低減することができ、さらに、融液を滴下する工程(2)において、ノズル孔の側壁が融液で濡れて滴下し難くなったり、ノズル孔が閉塞して滴下が停止するという問題がなくなり、連続的かつ円滑に融液を滴下することができる。これらの効果により、高純度の半導体粒子を生産性良く、低コストで製造することが可能となる。
上記の不純物成分としては、工程(1)および(2)のそれぞれにおける、坩堝表面での融液と坩堝材料との化学反応による生成物、および高温加熱時に坩堝材料中の不純物および坩堝周辺部材から発生する不純物ガスがある。背景技術の項で述べたように、例えば、石英製坩堝を用いてSi粒子を製造する場合には、Siを溶融させ、あるいは溶融状態を維持するために坩堝を高温に加熱すると、坩堝表面でSiOが生成して融液中に溶解する。溶解したSiOの一部はSiOガスとなって融液から坩堝上部空間の希ガス中に蒸発する。Siの融液には、上記のSiO以外に、坩堝中に含まれるFe、Alなどの不純物元素を含む微量な成分が取り込まれ、その一部は融液近傍の希ガス中に蒸発する。
また、外套容器をはじめとするカーボン製の坩堝周辺部材と石英製坩堝との反応、および装置内の残留酸素や融液から蒸発したSiOガスと坩堝周辺部材との反応により不純物成分としてのCOガスが発生し希ガス中に混在する。これらのCOガスは融液に溶け込みやすい。上記以外に、Siを加熱するため使用するグラファイトヒーターから希ガス中に蒸発した金属系不純物の一部がSi融液に混入する。
工程(1)および(2)においては、上記の不純物成分(SiO、COなどの軽元素含有化合物、およびFe、Alなどの金属やそれらの化合物)が含まれた希ガスは、順次坩堝内もしくはその近傍の空間から排出され、一方では清浄な希ガスが坩堝内に順次供給される。不純物成分を効果的に排出させるためには、坩堝内の融液の液面近傍の希ガスを優先的に排出させることが重要である。このようにして、不純物成分の濃度が濃い希ガスが坩堝内から排出され、清浄な希ガスと入れ替わると、融液液面の周辺は、常に不純物成分の濃度が低い希ガス雰囲気に維持されるので、融液中への不純物成分の混入が抑制される。また、融液液面の周辺を清浄な希ガス雰囲気に維持することにより、融液中に溶解している不純物成分は、清浄な希ガス中と融液中の不純物成分濃度が平衡状態になるように、融液中から希ガス中に移行(蒸発)し、逐次、坩堝内から排出される。
上記の理由により、本発明の半導体粒子の製造方法において、不純物成分を効果的に排出させるためには、融液の液面に近い空間に存在する希ガスから優先して排出するのが好ましい。そのため、溶融装置内の希ガス供給口よりも低い位置、即ち融液の液面により近い位置、に設けた希ガス排出口から、希ガスを排出するのが好ましい。これにより、高純度の半導体粒子が得られ、その上に、工程(2)における坩堝内およびノズル孔内の融液の流れが円滑に保たれ、連続的に安定した状態で融液を滴下できるという本発明の効果が一層顕著に得られる。
本発明の工程(1)における坩堝は、半導体材料を溶融させるための坩堝であり、工程(2)における坩堝は、融液を滴下するために底部にノズル孔を設けた坩堝である。本発明の実施に当っては、これらの工程において同一の坩堝を兼用するのが最も合理的な方法である。本発明による半導体粒子の製造プロセスは、様々な実施形態を採ることができるが、代表的な実施形態は、兼用坩堝を用いて、坩堝中の半導体材料を加熱溶融し、引き続き、その坩堝中の融液を滴下させる方法である。この場合、融液を滴下させるまでの間に必要に応じて同じ坩堝中で融液を貯蔵するプロセスを設けてもよい。また、多量の半導体粒子を連続して生産する場合には、兼用坩堝を用いて、半導体材料を加熱溶融し、融液を滴下させながら、順次、半導体材料を坩堝内に追加供給し、加熱溶融した融液を滴下する方法を採ることが好ましい。これにより、多量の融液を連続的に滴下させることができる。
しかし、工程(1)および(2)は必ずしも同じ坩堝を兼用する必要はなく、生産規模などに応じて、それぞれの専用坩堝を用いても良い。例えば、溶融専用坩堝中の半導体材料を加熱溶融しながら、その融液を滴下専用坩堝に連続的に供給し、順次、溶融専用坩堝中に半導体材料を追加して加熱溶融する方法を採ることができる。これにより、多量の融液を連続的に滴下させることができる。
本発明の製造方法は、従来技術では高純度半導体粒子の再現性の良い生産が難しいSi粒子の製造に適用した場合に最も大きな効果が得られる。高純度Si粒子の製造が難しい理由は、1414℃という高融点を有するSiを溶融させ、その溶融状態を維持するために、坩堝やその周辺部材が高温に加熱されるので不純物成分を発生し易く、さらにSi融液が高温度なので坩堝材料との反応性が高く、不純物成分としての反応生成物が生成し易いことにある。
高融点で反応性が高いSiなどの半導体粒子を製造する際に用いる坩堝の材料は、少なくともノズル孔付近の材料には、高温度の融液に対する化学的安定性、非濡れ性および耐熱性などが要求される。坩堝用材料に関しては、有望視される多種類の材料について検討されているが、坩堝用として要求される特性の全てを兼ね備えた材料は見出されていない。
例えば、タングステン、モリブデン、タンタルおよびアルミナなどの耐熱性材料はSi融液と容易に反応してシリサイドを生成する。さらに、従来から一般的な坩堝材料として用いられているカーボンは、Si融液と反応して表面にSiCを生成する。これら反応生成物は、融液の坩堝材料への濡れ性を著しく助長したり、融液に溶解あるいは混入し易い。本発明者らは、これらの材料を種々検討した中で、石英ガラスは、Siを溶融させ融液を貯留する過程での1450℃前後という高温下では、前述のようにSiOが生成するが濡れ性を助長せず、本来の優れた非濡れ性を維持することを見出し、坩堝用として比較的好ましい材料であることを見極めた。
本発明において、ノズル孔から滴下しようとする融液に加わる圧力、即ち、融液の上部空間の希ガスの圧力と融液の自重による圧力の和、は融液が滴下される側の気相の圧力よりも1〜80kPa高い圧力であることが好ましい。この場合、上記の融液に加わる圧力と融液が滴下する側の気相の圧力との差が1kPa未満の場合には、ノズル孔から融液が十分に滴下しないので、1kPa以上が好ましく、5kPa以上であることが一層好ましい。80kPaを超えると、溶融装置および希ガスによる加圧装置の構造が複雑になるので、80kPa以下であることが好ましく、50kPa以下であることがさらに好ましい。
本発明の半導体粒子の製造装置は、上記本発明の半導体粒子の製造方法を実施するために最適な装置であり、半導体材料を、溶融、滴下、あるいは貯蔵する過程において、不純物成分を多く含む希ガスを溶融装置から効果的に排出することにより、溶融装置内の雰囲気を清浄に保つことを容易にする装置である。この製造装置を用いることにより、高純度の半導体粒子を高速で製造することができる。
本発明の半導体粒子の製造装置は、坩堝に収容された半導体材料を加熱し、溶融させる加熱装置、半導体材料の融液を滴下させるノズル孔が底部に形成された坩堝そのもの、または前記坩堝が収容された外套容器からなる溶融装置、坩堝内でのガス圧力と融液の自重による圧力の和が、融液が滴下される側の気相の圧力よりも高くなるように調整して溶融装置内に希ガスを供給できるガス源、ガス源から溶融装置の希ガス供給口に通じるガス供給経路、および、溶融装置の希ガス排出口から溶融装置の外部に通じるガス排出経路を備えたものである。
ガス排出経路は、溶融装置内の空間から製造装置の外部に通じるガス排出管によって構成することができる。特に、図1の第1の実施形態の製造装置に示したように、溶融装置内の空間に通じる二重管の内管および外管の一方がガス排出経路を構成し、他方がガス供給経路を構成することが好ましい。ガス排出管以外にガス排出経路を設ける場合には、以下に説明する第2の実施形態の製造装置のように溶融装置に貫通孔を形成し、これを希ガス排出口とするガス排出経路を形成することが好ましい。特に、希ガス供給口より下部に位置する溶融装置の側壁の同一円周上に同一形状の複数の貫通孔を等間隔で形成することが好ましい。これに拘ることなく、溶融装置の蓋部など適宜な位置に貫通孔を設けることにより、不純物の排出効果が得られる。
本発明による半導体粒子の製造装置の第2の実施形態は、先に説明した図1の製造装置における二重管構造による希ガスの供給・排出機構に加えて、溶融装置に設けた貫通孔を希ガス排出口とするガス排出経路を設けたものである。これにより、不純物成分を含む希ガスを坩堝内もしくはその近傍の空間から一層効果的に排出することができる。以下に、第2の実施形態の製造装置について説明するが、図1の第1の実施形態の製造装置と同じ構造の部分の説明は省略し、図1と異なる部分の構造、即ち、ガス排出口としての貫通孔をもうけた溶融装置、を主体に説明する。
まず、外套容器に坩堝が内蔵された溶融装置の側壁に貫通孔を設けた場合を例示する。図2はその縦断面図、図3は図2の3−3線での断面図である。外套容器本体30の側壁の同一円周上に6個の貫通孔31が等間隔に設けられており、外套容器内に収容された坩堝32の上部が開口し、内部には半導体融液33が貯留され、底部にノズル孔34が設けられている。外套容器本体30の開口部は二重管16が貫通する外套容器蓋36により閉口されて溶融装置が構成されている。二重管16の内管はガス供給管17であり、その先端部は希ガス供給口23となっており、外管はガス排出管18であり、その先端部は貫通孔31とは別の希ガス排出口24となっている。
次に、坩堝を内蔵した外套容器の蓋部に貫通孔を設けた溶融装置を示す。図4はその縦断面図、図5は図4の5−5線での断面図である。この溶融装置の構造は、外套容器の側壁に貫通孔を設ける代わりに、外套容器蓋37に、外套容器蓋37と同軸の同一円周上に同一形状の4個の貫通孔38を等間隔で形成した以外は図2の溶融装置と同様である。図6および図7は坩堝自体が溶融装置であり、坩堝蓋に貫通孔を設けた溶融装置を示す。図6はその縦断面図、図7は図6の7−7線での断面図である。坩堝本体39には半導体融液33が貯留され、底部にノズル孔40が設けられている。坩堝本体39の開口部は図2と同じ二重管16が貫通する坩堝蓋41により閉口されて溶融装置が構成されている。坩堝蓋41には、坩堝蓋41と同軸の同一円周上に同一形状の6個の貫通孔42が等間隔で形成されている。
以上のように設けられた貫通孔を排出口として、溶融装置内から電気ヒータと溶融装置の間の空間に排出された不純物成分を含む希ガスは、坩堝周辺の部材を保護するために製造装置内に供給される希ガスとともに、製造装置外に排出される。実際の製造装置のガス排出経路を設計する場合には、貫通孔からガスを排出する経路とガス排出管を併用する方法、またはこれら二つのガス排出経路の何れかを設ける方法を状況に応じて選択すればよい。前者を選択する場合は、状況に応じてガス排出管の開閉弁を閉じて装置を運転してもよい。貫通孔の数、その口径、および設置位置などは、ガス排出管との併用の有無あるいは坩堝内への希ガスの流量などを勘案して決めることが好ましい。
このようにして製造された半導体粒子は、例えば、球状シリコン太陽電池素子(球状素子)の第1導電型半導体として使用される。球状素子を用いて形成される太陽電池の一例として、マイクロ集光型球状太陽電池がある。この太陽電池は、支持体に多数の凹部を設け、各凹部に単体の球状素子を収容する方式を採るもので、凹部内面の反射鏡の作用により球状素子に直接照射される光の4〜6倍の光を照射することによって、素子一個あたりの出力を高める構造になっている(例えば、特開2002−164554参照)。
通常、太陽電池用シリコン粒子はp型半導体なので、粒子の表面にn型半導体層を拡散させて球状素子を形成する。次に、球状素子の底部を切除して、p型領域の一部が露出するようにn型半導体層に開口部を形成する。次いで、p型半導体の露出部に電極を形成し、この球状太陽電池を支持体内の所定位置に配置する。
図8は代表的な支持体の部分的な平面図で、図9は図8の9−9線での断面図である。支持体は第2導電体層225と電気絶縁体層228からなり、複数の凹部226が形成されている。凹部226は底になるにつれて狭くなっている。凹部226の開口端は一辺約2mmの六角形であり、各開口端は相互に隣接している。電気絶縁体層228には円形の接続孔229が形成されている。第2導電体層225の内面は、第2半導体層と導通する導電層および反射鏡として機能する。
図10には、球状素子を組み込んだ球状太陽電池の縦断面図を示す。図10に示した球状太陽電池は、図9の支持体の凹部226に上記の球状素子を配置して、p型半導体205と第1導電体層231、およびn型半導体層206と第2導電体層225をそれぞれ電気的に接続したものである。球状素子は、その底部が支持体の接続孔229に嵌る位置に配置されている。p型半導体側の電極230は、第1導電体層231の突起部276と半田234により接続されている。n型半導体層206は、支持部の凹部226の底部に塗布された導電性ペースト235を熱処理することにより、第2導電体層225と接続されている。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
図1に示した第1の実施形態の製造装置、即ち、二重管の内管を希ガスの供給経路とし、その外管を排出経路とする製造装置を用いて半導体粒子を製造した。半導体材料としてCZ(Czochralski)法で育成された抵抗率1〜2Ωcmのp型シリコンウエハーを細片上に破砕したものを使用した。
50gの半導体材料を充填した石英製坩堝を外套容器内へセットした後、この溶融装置の内部の空気をArガスに置換するため、ロータリーポンプを使用して溶融装置内の空気を減圧度が10mPaになるまで排出した。次いで、Arガスを溶融装置内へ5リットル/分の流量で供給し、一方では同じ流量で排出しながら昇温して溶融装置内のガス圧を大気圧に保ち、1430℃にて30分間保持して坩堝内の半導体材料を完全に溶融させた。
半導体材料を溶融後、引き続きArガスを溶融装置内へ5リットル/分の流量で供給しながら、ガス排出管の開閉弁を絞って坩堝内のArガスの圧力が大気圧+20kPaとなるように調整して、坩堝底部のノズル孔(口径0.3mm)より融液を滴下した。尚、滴下開始時における融液の自重による圧力は0.2kPaであり、滴下が進むにつれてこの圧力は減少する。滴下した液滴を落下塔内部の気相(大気圧のArガス雰囲気)中の約6.5mを自然落下させて固化させ、落下塔底部に敷いた数mm厚のアルミナ布上にシリコン粒子として捕集した。尚、半導体材料を溶融し、融液を滴下させ、シリコン粒子を捕集するまでの上記の工程において、終始、製造装置の希ガスの入口から5リットル/分の流量でArガスを供給し、同流量で出口から排出させた。上記の方法により、直径約1mmのシリコン粒子を毎秒約300個の速度で製造した。
比較例1
実施例1と同様にして溶融装置内の空気を排出した後、内部のガス圧力が大気圧になるようArガスを溶融装置内に供給した後、ガス供給管およびガス排出管の開閉弁を閉じて、Arガスを溶融装置内に封入した状態のまま、半導体材料を溶融させた。その後、ガス排出管の開閉弁を閉じたまま、ガス供給管の開閉弁を調整して溶融装置内のガス圧を大気圧+20kPaに保ちながら、融液を滴下し、落下塔内の気相(大気圧のAr雰囲気)中を自然落下させた。上記以外は、実施例1と同様の方法でシリコン粒子を製造した。
比較例2
ノズル孔から滴下させた融液を自然落下させた落下塔内の気相の雰囲気を、大気圧の空気雰囲気とした以外は、比較例1と同様にしてシリコン粒子を作製した。
実施例1、比較例1および比較例2の各シリコン粒子を用いて太陽電池用球状素子を作製した。まず、シリコン粒子(p型半導体)の表面を研磨し、エッチングした後、表面に燐を拡散させてn型の半導体層を形成した。この球状粒子の底部を、p型半導体の一部が露出するように切除し、その露出部とn型半導体層の下部にそれぞれ導電性ペーストを塗布し、熱処理を施してp型半導体側およびn型半導体側の電極を形成した。
このようにして作製した球状素子の変換効率を、ソーラシミュレータにより、AM−1.5、100mW/cmの条件下で測定した。表1には、実施例1、比較例1および比較例2のそれぞれのシリコン粒子試料のSIMSによる酸素および炭素の計測量、ならびに、比較例1の球状素子の平均変換効率を基準にした実施例1および比較例2の平均変換効率の比率を示す。表1における試料数は、実施例1、比較例1および比較例2ともに、それぞれ3個である。
表1から分かるように、比較例1および2と比較して、実施例1は不純物としての酸素および炭素の含有量は何れも大幅に低減されており、本発明による不純物の低減効果が極めて大きいことが確認された。比較例1と比較例2の酸素および炭素の計測量に比較的大きなバラツキはあるものの、両者はほぼ同等レベルの不純物を含有していると見做すことができ、不純物混入に関する落下塔内雰囲気の依存性は少ないものと判断できる。球状素子の変換効率に関しては、実施例1が、比較例1および2よりもはるかに高い値を示した。これらの結果から、本発明によるシリコン融液中への不純物成分の混入を阻止する効果、およびシリコン粒子中の不純物低減による球状素子の顕著な特性向上効果が確認された。
前記の第2の実施形態の製造装置を用いてシリコン粒子を製造した。この製造装置は、希ガスを二重管の内管から溶融装置内へ供給し、二重管の外管および溶融装置の貫通孔の双方から希ガスを製造装置外に排出する構造になっている。図4に示したと同様に、溶融装置を構成する外套容器蓋の同一円周上に直径1.5mmの4個の貫通孔を等間隔の位置に設けた。半導体材料には高抵抗のポリシリコン粒と高濃度ボロンシリコンの混合物を用いた。
外套容器に収納された石英製坩堝に約150gの半導体材料を充填し、実施例1の場合と同様に溶融装置内の空気を排気し、Arガスを15リットル/分の流量で供給し、同流量で二重管の外管および溶融装置の貫通孔の双方から排出しながら、1510℃に昇温して30分間保持し、坩堝内の半導体材料を完全に溶融した。半導体材料を溶融後、坩堝内のArガスの圧力が大気圧+20kPaとなるように、流量調整してArガスを溶融装置内へ供給しながら、坩堝底部のノズル孔(口径0.3mm)より融液を滴下した。尚、滴下開始時における融液の自重による圧力は0.6kPaであり、滴下が進むにつれてこの圧力は減少する。
滴下した液滴を落下塔内部の気相(大気圧のArガス雰囲気)中を約6.5mの自然落下をさせて固化させ、シリコン粒子として捕集した。尚、半導体材料を溶融し、融液を滴下させ、シリコン粒子を捕集するまでの上記の工程において、終始、製造装置の希ガスの入口から10リットル/分の流量でArガスを供給し、同流量で出口から排出させた。上記以外は実施例1と同じ製造方法を適用して、直径約1mmのシリコン粒子を毎秒約300個の速度で製造した。得られた球状シリコン粒子はp型半導体で、抵抗率は1〜2Ωcmであった。
溶融装置にガス排出口としての貫通孔を設けない第1の実施形態の製造装置を用い、実施例2と同じ製造条件にてシリコン粒子を製造した。
表2に実施例2および実施例3のシリコン粒子中の酸素および炭素のSIMSによる計測結果を示す。表2から、溶融装置内の希ガス排出を排出管と外套容器蓋の貫通孔の双方から行った実施例2の炭素含有量は、排出管のみからガス排出を行った実施例3よりも少ないことが分かる。酸素含有量に関しては、実施例2よりも実施例3のほうが若干小さい値を示しているが、双方の酸素含有量は同等の低レベルにあると考えて差し支えない。以上の結果から、ガス排出管に加えて、溶融装置の貫通孔から希ガスを排出する経路を設けることにより、一層の不純物低減効果が得られ、より高純度のシリコン粒子を製造できることが確認された。
産業上の利用の可能性
本発明により、高純度半導体粒子を高速で製造することができる。これにより、球状太陽電池素子を用いた各種光発電装置、および半導体粒子を用いた各種球状半導体素子などを、高性能化するとともに容易に工業的に製造することができる。
本発明による半導体粒子の製造装置の第1の実施形態のうち、半導体材料を溶融し、その融液を滴下させる部分の概略縦断面図である。 本発明による半導体粒子の製造装置における溶融装置の第1の実施形態を示す概断面図である。 図2の3−3線断面図である。 本発明による半導体粒子の製造装置における溶融装置の第2の実施形態を示す縦断面図である。 図4の5−5線断面図である。 本発明による半導体粒子の製造装置における溶融装置の第3の実施形態を示す縦断面図である。 図6の7−7線断面図である。 球状太陽電池用支持体の平面図である。 図8の9−9線断面図である。 本発明により製造したシリコン粒子を用いた球状太陽電池の主要部の縦断面図である。 従来の半導体粒子の製造装置のうち、ガス供給経路の主要部の縦断面図である。
符号の説明
1 ガス源
2、32、39 坩堝
3、33 融液
6 支持体
7、30 外套容器本体
8、34 ノズル孔
9 液滴
10 気相
11 断熱材
16 二重管
17 内管(ガス供給管)
18 外管(ガス排出管)
20、36、37 外套容器蓋
23 希ガス供給口
24 希ガス排出口
31、38、42 貫通孔
41 坩堝蓋

Claims (5)

  1. 坩堝内に収容された半導体材料を加熱し溶融させる工程(1)、および、前記半導体材料の融液を坩堝の底部のノズル孔から気相中に滴下する工程(2)を有する半導体粒子の製造方法であって、前記工程(1)および工程(2)の少なくとも一方における前記坩堝内の雰囲気が、前記坩堝または前記坩堝が収容された外套容器からなる溶融装置の希ガス供給口から前記溶融装置内に希ガスを供給するとともに、前記溶融装置の希ガス排出口から前記希ガスを前記溶融装置の外に順次排出することにより形成される希ガス雰囲気であることを特徴とする半導体粒子の製造方法。
  2. 前記工程(2)において、前記坩堝内の融液を加圧する希ガスの圧力と前記坩堝内の融液の自重による圧力の和が、前記融液が滴下される側の気相の圧力よりも1〜80kPa高い請求項1に記載の半導体粒子の製造方法。
  3. 前記半導体がシリコンである請求項1または2に記載の半導体粒子の製造方法。
  4. 前記希ガス供給口よりも低い位置に設けた希ガス排出口から、前記希ガスを排出する請求項1〜3の何れかに記載の半導体粒子の製造方法。
  5. 坩堝に収容された半導体材料を加熱し溶融させる加熱装置、前記半導体材料の融液を滴下させるノズル孔が底部に形成された坩堝または前記坩堝が収容された外套容器からなる溶融装置、前記坩堝内の融液を加圧する希ガスの圧力と前記坩堝内の融液の自重による圧力の和が、前記融液が滴下される側の気相の圧力より高い所定の圧力になるように調整して前記溶融装置内に希ガスを供給できるガス源、前記ガス源から前記溶融装置の希ガス供給口に通じるガス供給経路、および、前記溶融装置の希ガス排出口から前記溶融装置の外部に通じるガス排出経路を備えたことを特徴とする半導体粒子の製造装置。
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