JP2006205612A - 揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱温度制御手段90を用いて、第2検知手段80が検知したプラテン20の温度Tと第1検知手段70が検知したインクジェットヘッド30の温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持する。そして、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10の温度と、インクジェットヘッド30の温度tとを、大きく乖離させすに、それらのプリントメディア10の温度とインクジェットヘッド30の温度tとの温度差を、インク滴から蒸発した揮発性物質がインクジェットヘッド30表面に触れても結露を発生させない一定許容値範囲内に保持し続ける。
【選択図】図1
Description
この溶剤インク使用のプリンタによれば、そのインクジェットヘッド30に並ぶノズル32から噴射させてプラテン20上に搭載されたプリントメディア10表面にドット状に着弾させる溶剤インク滴により、そのプリントメディア10表面に複数の溶剤インクのドットの配列からなる、耐候性、耐水性に優れた絵図又は/及び文字をプリントできる。そして、その絵図又は/及び文字がプリントされたプリントメディア10を、耐候性、耐水性が要求される屋外広告等に使用可能となる。
また、この溶剤インク使用のプリンタによれば、そのインクジェットヘッド30に並ぶノズルから噴射させてプラテン20上に搭載されたプリントメディア10表面にドット状に着弾させる溶剤インク滴により、インク受理層が備えられていない、プラスチックシート等のプリントメディア10表面にも、絵図又は/及び文字をダイレクトに鮮明プリントできる。
また、このプリンタに使用される溶剤インクは、高温になると粘度が低下し、低温になると粘度が高まる性質を有している。そのために、この溶剤インク使用のプリンタには、図2に示したように、溶剤インクを供給して、その溶剤インクを小球状にして噴射させるノズル32を多数並べて持つインクジェットヘッド30を加熱するヘッド加熱手段60が備えられている。ヘッド加熱手段60は、例えばインクジェットヘッド30周囲に電熱ヒータ62等が巻回されて形成されている。そして、インクジェットヘッド30に供給される溶剤インクを、ヘッド加熱手段60により加熱して、その溶剤インクの粘度を適度に低下させる構造をしている。そして、その溶剤インク滴をインクジェットヘッド30に並ぶ微細径のノズル32から小球状にして円滑かつ的確に噴射させることができる構造をしている。
この揮発性物質がインクジェットヘッド30に付着する現象は、ヘッド加熱手段60により加熱されるインクジェットヘッド30の温度が低いと、顕著に発生した。
その結果、そのインクジェットヘッドのノズル32から噴射されるインク滴の飛翔奇跡が、正規の方向からいずれか一方の偏った方向に曲がったり、そのインクジェットヘッドのノズル32からインク滴が、粒状とならずに、細かいミスト状となって噴射されたりした。そして、そのミスト状となって噴射されたインク滴が、その下方のプラテン20上に搭載されたプリントメディア10表面にしぶきとなって広く分散して付着し、そのプリントメディア10表面を広範囲に汚す等した。さらには、そのインクジェットヘッド30に並ぶ一部のノズル32からは、インク滴が的確に噴射されずに、そのプリントメディア10表面にプリントされる絵図又は/及び文字の一部にインクのドットが存在すべき箇所にインクのドットが存在しないいわゆるドット抜けが生じて、その絵図又は/及び文字に縞模様等が発生した。
そして、該発見に基づき、プラテン加熱手段50により加熱されるプラテン20の温度Tと、ヘッド加熱手段60により加熱されるインクジェットヘッド30の温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持して、インク滴から蒸発した揮発性物質が結露してインクジェットヘッド30に付着するのを防いだり、プリントメディア10表面に着弾したインク滴によりプリントメディア10表面にプリントされる絵図又は/及び文字に滲みが発生したり、インクジェットヘッド30から噴射されるインク滴の粘度が低下し過ぎて、そのインクジェットヘッドのノズル32から噴射されるインク滴がミスト状に拡散してしまったり、逆にインクジェットヘッド30から噴射されるインク滴の粘度が上昇し過ぎて、そのインクジェットヘッドの微細径のノズル32からインク滴が円滑に噴射されなかったりするのを的確に防ぐことのできる、揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタを開発した。
プラテン上に搭載されたプリントメディア上方をプラテン表面とほぼ平行なX−Y方向に相対的に移動させるインクジェットヘッドに並ぶノズルから噴射させて、プラテン上に搭載されたプリントメディア表面に着弾させる、高温になると粘度が低下し、低温になると粘度が高まる、揮発性物質を含むインク滴により、複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字を前記プリントメディア表面にプリントするプリンタであって、
前記インクジェットヘッドを加熱するヘッド加熱手段と、前記プラテンを加熱して、そのプラテン上に搭載されたプリントメディアを間接的に加熱するプラテン加熱手段とが備えられたプリンタにおいて、
前記インクジェットヘッドの温度を検知する第1検知手段と、前記プラテンの温度を検知する第2検知手段と、それらの第2検知手段が検知したプラテンの温度Tと第1検知手段が検知したインクジェットヘッドの温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持して、前記プリントメディア表面に着弾したインク滴から蒸発した揮発性物質がインクジェットヘッド表面に触れて結露してインクジェットヘッドに付着したり、前記インク滴によりプリントメディア表面にプリントされる絵図又は/及び文字に滲みが発生したり、前記インクジェットヘッドから噴射されるインク滴の粘度が低下し過ぎたり逆に上昇し過ぎたりするのを防ぐ、前記ヘッド加熱手段及びプラテン加熱手段によるインクジェットヘッド及びプラテンの加熱温度を制御する加熱温度制御手段とが備えられたことを特徴としている。
その結果、そのプラテン上に搭載されたプリントメディア表面に着弾したインク滴から蒸発したプリントメディアの温度に近い温度を持つ揮発性物質が、そのプリントメディアの温度とほぼ同じ温度に加熱されたプラテンの温度Tに近い一定許容値範囲内の温度状態にあるインクジェットヘッド表面に触れても、その揮発性物質が、結露して、インクジェットヘッドに付着するのを、防ぐことができる。
また、プラテンの温度Tとインクジェットヘッドの温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持して、プラテンの温度Tを、インクジェットヘッドの温度tに近い一定許容値範囲内の温度状態に保持し続けることができる。そして、プラテン上に搭載されたプリントメディアの温度を、該メディアの軟化温度の略80℃を超えない温度等であって、ヘッド加熱手段により加熱されるインクジェットヘッドの温度tに近い比較的高温状態に保持し続けることができる。そして、その比較的高温状態にあるプリントメディア表面に着弾したインク滴に含まれる揮発性物質を早期に蒸発させて、そのインク滴が、その着弾箇所周辺のプリントメディアに広く浸透するのを、防ぐことができる。そして、そのインク滴によりプリントメディア表面にプリントされる、複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字に滲みが発生するのを、防ぐことができる。
さらに、プラテンの温度Tとインクジェットヘッドの温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持して、インクジェットヘッドの温度tを、そのインクジェットヘッドのノズルから噴射させるインク滴の沸点を超えない温度等であって、プラテンの温度Tに近い一定許容値度範囲内の、高過ぎもせず、低過ぎもしない、ほどよい高さの温度状態に保持し続けることができる。そして、そのインクジェットヘッドに供給されて、そのインクジェットヘッドのノズルから噴射されるインク滴の粘度を、ほどよい粘度状態の一定許容値範囲内に保持し続けることができる。そして、インクジェットヘッドのノズルから噴射させるインク滴の粘度が低くなり過ぎて、そのノズルからインク滴がミスト状となって噴射されたり、逆にインクジェットヘッドのノズルから噴射させるインク滴の粘度が高くなり過ぎて、そのノズルからインク滴が円滑に噴射されなくなったりするのを、防ぐことができる。
その場合には、その1枚のプリントメディア表面にプリンタが絵図又は/及び文字をプリントし始めてからプリントし終えるまでの間等の、一定範囲のプリント作業をプリンタが継続して行う間は、加熱温度制御手段を用いて、プラテン加熱手段により加熱するプラテンの温度Tをほぼ一定値に保持し続けることができる。そして、そのプラテン上に搭載されたプリントメディアの加熱温度をほぼ一定値に保持し続けることができる。そして、その1枚等のプリントメディア表面にプリンタが絵図又は/及び文字をプリントし始めてからプリントし終えるまでの間等の、一定範囲のプリント作業をプリンタが継続して行う間は、そのプリントメディア表面にインクジェットヘッドから噴射されて着弾したインク滴に含まれる溶剤等の揮発性物質が大気中に蒸散する蒸散量及び蒸散速度をほぼ一定値に保持し続けることができる。そして、そのプリントメディア表面に着弾したインク滴により、その1枚等のプリントメディア表面にプリントされる複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字の色濃度、色調、色鮮度等を、ほぼ均一で色むらのない状態に保てる。
その場合には、加熱温度制御手段を用いて、プラテン加熱手段により加熱するプラテンの温度Tを、30〜80℃の範囲内の所定加熱温度値を挟んで±8℃の範囲内に保ち続けることができる。そして、それに伴って、そのプラテン上に搭載されたプリントメディアの加熱温度を、30〜80℃の範囲内の所定加熱温度値を挟んで±8℃の範囲内に近い温度範囲内に保ち続けることができる。そして、そのプラテン上に搭載されたプリントメディアが、高温に加熱され過ぎたり、又は低温にしか加熱されなかったりするのを、防ぐことができる。そして、そのプラテン加熱手段によりプラテンと共に加熱されるプラテン上に搭載されたプリントメディア表面に着弾したインク滴から蒸散する溶剤等の揮発性物質の蒸散量が極端に多くなったり逆に極端に少なくなったりするのを、防ぐことができる。そして、そのプリントメディア表面に着弾したインク滴によりプリントメディア表面にプリントされる複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字の色濃度、色調、色鮮度等を、薄過ぎたり濃過ぎたりしない所望状態に保てる。
その場合には、その加熱温度制御手段を用いて、ヘッド加熱手段により加熱するインクジェットヘッドの温度tを、25〜40℃の常温状態に近い温度範囲内に保持し続けることができる。そして、そのインクジェットヘッドに並ぶ微細径のノズルから噴射させる、高温になると粘度が低下し、低温になると粘度が上昇する、インク滴の粘度を、さほど高粘度でもなく、さほど低粘度でもない、適度の粘度を持った状態に保持し続けることができる。そして、その適度の粘度を持ったインク滴を、インクジェットヘッドに並ぶノズルから常に円滑かつ的確に噴射させることが可能となる。
ちなみに、インクジェットヘッドの温度tが低下し過ぎて、そのインクジェットヘッドのノズルから噴射させるインク滴の粘度が高くなり過ぎると、そのインク滴がインクジェットヘッドの微細径のノズル内で詰まってしまい、そのインク滴をインクジェットヘッドの微細径のノズルから円滑に噴射させることができなくなる。逆に、インクジェットヘッドの温度tが上昇し過ぎて、そのインクジェットヘッドのノズルから噴射させるインク滴の粘度が低くなり過ぎると、そのインク滴が、インクジェットヘッドのノズルから、1個の球状に纏まった状態で噴射されずに、多数の微細粒からなる霧状となって噴射されてしまう。そして、そのインク滴をプリントメディア表面に1個のドット状に纏めて着弾させることができなくなる。
第1検知手段が、インクジェットヘッドに付設されたサーミスタ、熱電対、赤外線温度検知器の場合には、そのインクジェットヘッドに付設されたサーミスタ、熱電対、赤外線温度検知器を用いて、インクジェットヘッドの温度Tを直接に正確に検知できる。
他方、第1検知手段が、インクジェットヘッドを加熱する加熱媒体の温度を検知する温度検知器の場合には、そのインクジェットヘッドを加熱する加熱媒体の、例えばインクジェットヘッドの内外を循環させてインクジェットヘッドを加熱する水等の液体温度を温度検知器により検知することにより、その水等の液体温度とほぼ同じ温度に加熱されるインクジェットヘッドの温度tを、温度検知器により間接的に検知できる。又は、そのインクジェットヘッドを加熱する加熱媒体の、例えばインクジェットヘッドに埋設されたインクジェットヘッドを加熱する電熱器具等の温度を温度検知器により検知することにより、その電熱器具等とほぼ同じ温度に加熱されるインクジェットヘッドの温度tを、温度検知器により間接的に検知できる。
また、プラテン上に搭載されたプリントメディアの温度が、インクジェットヘッドの温度tから大きく乖離した低温状態となって、インクジェットヘッドから噴射されてプリントメディア表面に着弾する溶剤等を含むインク滴によりプリントメディア表面にプリントされる、複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字に滲みが発生するのを、防ぐことができる。
さらに、インクジェットヘッドに並ぶノズルから噴射させるインク滴の粘度を、ほどよい粘度を持った一定許容値範囲内に保持し続けて、高温になると粘度が低下し、低温になると粘度が高まる溶剤等を含むインク滴を、インクジェットヘッドのノズルから円滑かつ的確に噴射させることができる。
ヘッド加熱手段60には、電熱ヒータ62が用いられていて、その電熱ヒータ62が、インクジェットヘッド30先端周囲に巻回された状態で備えられている。そして、その電熱ヒータ62が発する熱を、インクジェットヘッド30に伝えて、そのインクジェットヘッド30の温度Tを高めることができる構造をしている。
また、インクジェットヘッド30の走行経路下方のプラテン20内側には、プラテン20を加熱して、プラテン20の温度tを高めると共に、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10を間接的に加熱して、そのプリントメディア10の温度を高める、プラテン加熱手段50が備えられている。
プラテン加熱手段50には、複数本の電熱ヒータ52が用いられていて、その複数本の電熱ヒータ52がプラテン20裏側に並べて付設されている。そして、そのプラテン加熱手段50により、プラテン20上に搭載されたプリントメディア10をプラテン20と共に加熱できる構造をしている。
第1検知手段70、第2検知手段80には、サーミスタ、熱電対、又は赤外線温度検知器が用いられていて、それらのサーミスタ、熱電対、又は赤外線温度検知器が、インクジェットヘッド30とプラテン20とにそれぞれ付設されている。
また、第2検知手段80が検知したプラテン20の温度Tと第1検知手段70が検知したインクジェットヘッド30の温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持するための、ヘッド加熱手段60及びプラテン加熱手段50によるインクジェットヘッド30及びプラテン20の加熱温度を制御する加熱温度制御手段90が備えられている。加熱温度制御手段90は、第1検知手段70、第2検知手段80、プラテン加熱手段50及びヘッド加熱手段60に電気的に接続された電子比較制御回路等から構成されている。
そして、その加熱温度制御手段90により、ヘッド加熱手段60及びプラテン加熱手段50によるインクジェットヘッド30及びプラテン20の加熱温度を制御して、プリントメディア10表面に着弾したインク滴から蒸発した揮発性物質がインクジェットヘッド30表面に触れて結露して、インクジェットヘッド30に小粒状となって付着するのを、防ぐことができる構造をしている。それと共に、インクジェットヘッド30から噴射されてプリントメディア10表面に着弾したインク滴によりプリントメディア10表面にプリントされる絵図又は/及び文字に滲みが発生するのを、防ぐことができる構造をしている。さらには、インクジェットヘッド30から噴射されるインク滴の粘度が低くなり過ぎて、そのインクジェットヘッド30のノズルから噴射されるインク滴がミスト状に拡散してしまったり、逆にインクジェットヘッド30から噴射されるインク滴の粘度が高くなり過ぎて、そのインクジェットヘッド30の微細径のノズル32からインク滴が円滑かつ的確に噴射されなかったりするのを、防ぐことができる構造をしている。
その結果、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10表面に着弾したインク滴から蒸発してインクジェットヘッド30周辺の大気中に滞留して浮遊する揮発性物質の温度を、インクジェットヘッド30の温度tに近い一定許容値範囲内の温度状態に保持つことができる。そして、そのインクジェットヘッド30の温度tに近い温度を持つ揮発性物質がインクジェットヘッド30表面に触れても、その揮発性物質が、結露して、インクジェットヘッド30に小粒状となって付着するのを、防ぐことができる。
それと共に、加熱温度制御手段90を用いて、プラテン20の温度Tとインクジェットヘッド30の温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を10〜20℃前後の一定許容値範囲内に保持して、プラテン20の温度Tを、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10の温度が、該メディアの軟化温度の略80℃を超えない温度であって、インクジェットヘッド30の温度tに近い一定許容値温度範囲内の温度状態に保持し続けることができる。そして、プラテン20上に搭載されたプリントメディア10の温度を、ヘッド加熱手段60により加熱されるインクジェットヘッド30の温度tに近い比較的高温状態に保持し続けることができる。そして、プリントメディア10表面に着弾したインク滴に含まれる揮発性物質を早期に蒸発させて、そのインク滴が、その着弾箇所周辺のプリントメディア10に広く浸透するのを、防ぐことができる。そして、そのインク滴によりプリントメディア10表面にプリントされる、複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字に滲みが発生するのを、防ぐことができる。
さらには、加熱温度制御手段90を用いて、プラテン20の温度Tとインクジェットヘッド30の温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を10〜20℃前後の一定許容値範囲内に保持して、インクジェットヘッド30の温度tを、そのインクジェットヘッド30のノズル32から噴射させるインク滴の沸点を超えない温度であって、プラテン20の温度Tに近い一定許容値温度範囲内のほどよい高温状態に保持し続けることができる。そして、そのインクジェットヘッド30に供給されて、そのインクジェットヘッドのノズル32から噴射されるインク滴の粘度を、ほどよい粘度を持った状態に保持し続けることができる。そして、インクジェットヘッドのノズル32から噴射させるインク滴の粘度が低くなり過ぎて、そのノズル32から噴射されるインク滴が多数の微細径のミスト状に拡散したり、そのインクジェットヘッドのノズル32から噴射させるインク滴の粘度が高くなり過ぎて、そのインクジェットヘッド30からインク滴が円滑かつ的確に噴射されなかったりするのを、防ぐことができる。
そして、その1枚のプリントメディア10表面にプリンタが絵図又は/及び文字をプリントし始めてからプリントし終えるまでの間等の、一定範囲のプリント作業をプリンタが継続して行う間は、加熱温度制御手段90を用いて、プラテン加熱手段50により加熱するプラテン20の温度Tをほぼ一定値に保ち続けると良い。そして、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10の加熱温度をほぼ一定値に保ち続けると良い。そして、その1枚のプリントメディア10表面に絵図又は/及び文字をプリンタがプリントし始めてからプリントし終えるまでの間等の、一定範囲のプリント作業をプリンタが継続して行う間は、そのプリントメディア10表面にインクジェットヘッド30から噴射されて着弾したインク滴に含まれる溶剤等の揮発性物質が大気中に蒸散する蒸散量及び蒸散速度をほぼ一定値に保ち続けると良い。そして、そのプリントメディア10表面に着弾したインク滴により、その1枚等のプリントメディア10表面にプリントされる複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字の色濃度、色調、色鮮度等を、ほぼ均一の色むらのない状態に保てるようにすると良い。
そして、その加熱温度制御手段90を用いて、プラテン加熱手段50により加熱するプラテン20の温度Tを、30〜80℃の範囲内の所定加熱温度値を挟んで±8℃の範囲内に保ち続けると良い。そして、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10の加熱温度を、30〜80℃の範囲内の所定加熱温度値を挟んで±8℃の範囲内の、高くもなく低くもない、ほどよい高温状態に保ち続けると良い。そして、そのプラテン20上に搭載されたプリントメディア10が、高温に加熱され過ぎたり、逆に低温にしか加熱されなかったりするのを、防ぐと良い。そして、そのプラテン加熱手段50によりプラテン20と共に加熱されるプリントメディア10表面に着弾したインク滴から蒸散する溶剤等の揮発性物質の蒸散量が、極端に多くなったり、逆に極端に少なくなったりするのを、防ぐと良い。そして、そのプリントメディア10表面に着弾したインク滴により、そのプリントメディア10表面にプリントされる複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字の色濃度、色調、色鮮度等を、薄過ぎたり濃過ぎたりしない所望状態に保てるようにすると良い。
そして、その加熱温度制御手段90を用いて、ヘッド加熱手段60により加熱するインクジェットヘッド30の温度tを、25〜40℃の一定の常温状態に近い温度範囲内で上昇又は降下させると良い。そして、そのインクジェットヘッド30に並ぶ微細径のノズル32から噴射させる、高温になると粘度が低下し、低温になると粘度が高まる、インク滴の粘度を、高粘度でもなく、低粘度でもない、ほどよい粘度を持った状態に保持し続けると良い。そして、そのほどよい粘度を持ったインク滴をインクジェットヘッドノズル32から円滑かつ的確に噴射させることができるようにすると良い。
そして、そのインクジェットヘッド30を加熱する加熱媒体の、例えばインクジェットヘッド30の内外を循環させて、そのインクジェットヘッド30を加熱する水等の液体温度を、温度検知器により検知しても良い。そして、その水等の液体温度とほぼ同じ温度に加熱されるインクジェットヘッド温度tを、温度検知器により間接的に検知できるようにしても良い。又は、インクジェットヘッド30を加熱する加熱媒体の、例えばインクジェットヘッド30に埋設されたインクジェットヘッド30を加熱する電熱器具等の温度を温度検知器により検知することにより、その電熱器具等とほぼ同じ温度に加熱されるインクジェットヘッド30の温度tを、温度検知器により間接的に検知できるようにしても良い。
20 プラテン
30 インクジェットヘッド
34 ガイドレール
40 送りローラ
42 押さえローラ
50 プラテン加熱手段
60 ヘッド加熱手段
70 第1検知手段
80 第2検知手段
90 加熱温度制御手段
Claims (7)
- プラテン上に搭載されたプリントメディア上方をプラテン表面とほぼ平行なX−Y方向に相対的に移動させるインクジェットヘッドに並ぶノズルから噴射させて、プラテン上に搭載されたプリントメディア表面に着弾させる、高温になると粘度が低下し、低温になると粘度が高まる、揮発性物質を含むインク滴により、複数のインクのドットの配列からなる絵図又は/及び文字を前記プリントメディア表面にプリントするプリンタであって、
前記インクジェットヘッドを加熱するヘッド加熱手段と、前記プラテンを加熱して、そのプラテン上に搭載されたプリントメディアを間接的に加熱するプラテン加熱手段とが備えられたプリンタにおいて、
前記インクジェットヘッドの温度tを検知する第1検知手段と、前記プラテンの温度Tを検知する第2検知手段と、それらの第1、第2検知手段が検知したプラテンの温度Tとインクジェットヘッドの温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持して、前記プリントメディア表面に着弾したインク滴から蒸発した揮発性物質がインクジェットヘッド表面に触れて結露してインクジェットヘッドに付着したり、前記インク滴によりプリントメディア表面にプリントされる絵図又は/及び文字に滲みが発生したり、前記インクジェットヘッドから噴射されるインク滴の粘度が低下し過ぎたり逆に上昇し過ぎたりするのを防ぐ、前記ヘッド加熱手段及びプラテン加熱手段によるインクジェットヘッド及びプラテンの加熱温度を制御する加熱温度制御手段とが備えられたことを特徴とする揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。 - 前記加熱温度制御手段が、プラテンの温度Tとインクジェットヘッドの温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を、前記インク滴から蒸発した揮発性物質がインクジェットヘッド表面に触れても結露を発生させない一定許容値範囲内に保持する構造のものであって、前記ヘッド加熱手段が、インクジェットヘッドを、該ヘッドのノズルから噴射させるインク滴の沸点を超えない温度に加熱する構造のものであると共に、前記プラテン加熱手段が、プラテン上に搭載されたプリントメディアを、該メディアの軟化温度の略80℃を超えない温度に加熱する構造のものであることを特徴とする請求項1記載の揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。
- 前記加熱温度制御手段が、一定範囲のプリント作業をプリンタが継続して行う間は、前記プラテン加熱手段により加熱するプラテンの温度Tをほぼ一定値に保ちながら、前記ヘッド加熱手段により加熱するインクジェットヘッドの温度tを上昇又は降下させて、そのプラテンの温度Tとインクジェットヘッドの温度tとの差ΔT(ΔT=T−t)を一定許容値範囲内に保持する構造のものであることを特徴とする請求項1又は2記載の揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。
- 前記加熱温度制御手段が、プラテン加熱手段により加熱するプラテンの温度Tをほぼ一定値に保ちながら、一定範囲のプリント作業をプリンタが継続して行う間が、1枚のプリントメディア表面にプリンタが絵図又は/及び文字をプリントし始めてから、その1枚のプリントメディア表面に絵図又は/及び文字をプリントし終えるまでの間であることを特徴とする請求項3記載の揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。
- 前記加熱温度制御手段が、プラテン加熱手段により加熱するプラテンの温度Tを30〜80℃の範囲内の所定加熱温度値を基準にして±8℃の範囲内で上昇又は降下させる構造のものであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。
- 前記加熱温度制御手段が、ヘッド加熱手段により加熱するインクジェットヘッドの温度tを25〜40℃の範囲内で上昇又は降下させる構造のもであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。
- 前記第1検知手段が、インクジェットヘッドに付設されたサーミスタ、熱電対、赤外線温度検知器、又はインクジェットヘッドを加熱する加熱媒体の温度を検知する温度検知器のいずれかであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の揮発性物質付着防止機構付きのインクジェットプリンタ。
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