JP2004114688A - インクジェットプリンタシステム及びインクジェット印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凝集しない高速なシングルパスインクジェット印刷を実行する。
【解決手段】 画像を記録するためのインクジェットプリンタは、画像形成時に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパス印刷モードで受容層媒体(18)の表面上に堆積させるために選択的に動作可能な複数のノズルを有する印刷ヘッド(16)を備え、このとき、印刷の解像度はRであり、受容層媒体(18)に対する液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDは0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDは21/2/R<D<2.0/Rの範囲にある。受容層媒体(18)は液滴を受容するための表面を有し、この表面に近接する媒体の部分は液滴の拡散に影響し、この媒体の部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有する。
【選択図】図1

Description

 本発明は、インクジェット印刷システム及び印刷方法、及びそれとともに用いるための受容層(又は受容部材)に関する。
 インクジェット印刷は、例えば、その非衝撃性、低騒音特性及びシステムの単純さに起因して、ディジタル制御式の電子印刷の業界では競争力のある卓越した存在として認識されるようになってきている。これらの理由により、インクジェットプリンタは、家庭用、業務用及び他の分野において商業的成功を収めている。インクジェット印刷の機構は、連続式(CIJ)又はドロップ・オン・デマンド式(DOD)のいずれかに分類可能である。
 1970年にカイザー(Kyser)ほかに発行された特許文献1は、高い電圧を圧電結晶に印加することで当該圧電結晶を曲げさせ、インク貯蔵器に圧力をかけてオンデマンドでインク滴を噴射するDODインクジェットプリンタを開示している。圧電式DODプリンタは、家庭用及び業務用プリンタとして、720dpi(ドット毎インチ)を超える画像解像度で商業的成功を収めている。
 1979年に遠藤ほかに発行された特許文献2は、インク液路(インクチャンネル)中の水性インクと熱的に接触しているヒータに電力パルスを印加する電熱式ドロップ・オン・デマンド・インクジェットプリンタを開示している。少量のインクは即座に蒸発して気泡を形成し、これによりインク滴がインク液路の端部に沿った複数の小さな開口部から射出される。この技術は、サーマルインクジェット又はバブルジェット(登録商標)として知られている。サーマルインクジェット印刷は、典型的には、急速に気泡を発生させる400℃近い温度にまでインクを加熱するのに十分なエネルギー衝撃をヒータが生成することを必要とする。
 1982年8月24日にカール・エイチ・ヘルツ(Carl H. Hertz)名義で発行された「小液滴上の電荷を制御するための方法及び装置と、これを組み込んだインクジェット記録装置(METHOD AND APPARATUS FOR CONTROLLING THE ELECTRIC CHARGE ON DROPLETS AND INK JET RECORDER INCORPORATING THE SAME)」と題する特許文献3は、CIJシステムを開示している。このようなシステムでは、生成される小液滴は荷電され、次に排水溝(ガター)の中にかもしくは印刷媒体上に向かって偏向される必要がある。
 1998年4月14日に中村治夫に発行された「離隔配置された電極間の静電気的な引力により変形された弾性プレートを有する電界駆動型インクジェットプリンタ(ELECTRIC FIELD DRIVEN INK JET PRINTER HAVING A RESILIENT PLATE DEFORMED BY AN ELECTROSTATIC ATTRACTION FORCE BETWEEN SPACED APART ELECTRODES)」と題する特許文献4は、透明なガラス基板を介して外部からのレーザ光を照射する電界駆動型の印刷ヘッドを開示している。レーザ光が光伝導材料に当たると、これは導電性になり、こうして電界に対する電気的な経路が完成する。電気的な経路が完成すると、電界は個別のセグメントの周りで消滅する。これらのセグメントは、印加される電界に対するそれらの電気機械的な応答に起因して変形された状態にある。ひとまとまりのインクに接触している個別のセグメントは弛緩し、それによって、一定の容積のインクをノズルプレートから噴出させる。
 これに対して、1999年3月19日にキーア・シルヴァーブルック(Kia Silverbrook)名義で発行された「液体インク印刷装置及びシステム(LIQUID INK PRINTING APPARATUS AND SYSTEM)」と題する特許文献5と、ジェームズ・クワレク(James Chwalek)ほかの名義で発行された「非対称加熱の液滴の偏向による連続式インクジェットプリンタ(CONTINUOUS INK JET PRINTER WITH ASYMMETRIC HEATING DROP DEFLECTION)」と題する特許文献6と、アナグノストプロス(Anagnostopoulos)ほかの名義で公開された特許文献7とは、経済的に有利に製造可能な、ページ幅の高解像度インクジェット印刷により良く適合する伸長された長さの印刷ヘッドを提供するように改良された液体印刷システムを開示している。本願明細書で使用されているように、「ページ幅」という用語は、最短長さが約4インチ(10.2cm)である印刷ヘッドを示す。高解像度は、各インクの色について、1インチ当たり最小で約150個のノズルから最大で約6000個のノズルまでのノズル密度を指す。
米国特許第3,946,398号の明細書。 英国特許出願公開第2,007,162号の明細書。 米国特許第4,346,387号の明細書。 米国特許第5,739,831号の明細書。 米国特許第5,880,759号の明細書。 米国特許第6,079,821号の明細書。 欧州特許出願公開第1215047A2号の明細書。 米国特許第4,914,451号の明細書。 欧州特許出願公開第0544487A1号の明細書。 米国特許第4,748,453号の明細書。 パルマーほか,「HPペイントジェット・プリンタ用のインク及び媒体の開発」,ヒューレット・パッカード・ジャーナル,米国,1988年8月,45〜50ページ(Palmer et al., "Ink and Media Development for the HP PaintJet Printer", August 1988, U.S., Hewlett-Packard Journal, pages 45-50)。 アサイほか,「用紙上へのインク滴の衝突」,非衝撃印刷技術の進歩に関するIS&T第7回国際会議,第2巻,146ページ,(1991年)(Asai et al., "Impact of an Ink Drop on Paper," IS&T 7th International Congress on Advances in Non-Impact Printing Technologies, Vol. II, p.146, (1991))。 チャイドロンほか,「固体表面への液滴の衝突に関する研究」,非衝撃印刷技術の進歩に関するIS&T第15回国際会議,70ページ,(1999年)(Chaidron et al., "Study of the Impact of Drops on Solid Surfaces," IS&T 15th International Congress on Advances in Non-Impact Printing Technologies, p.70, (1999))。 エイ・アサイ,エム・シオヤ,エス・ヒラサワ,ティー・オカザキ,「用紙上へのインク滴の衝突」,電子写真学会誌,37号,205−207ページ,1993年(A.Asai, M.Shioya, S.Hirasawa, T.Okazaki, "Impact of an ink drop on paper", J.Imaging Sci. and Technol. 37, p.205-207, 1993)。 エイ・クラーク,ティー・ブレーク,ケー・カラザーズ,エイ・ウッドワード,「多孔性の受容層上での小液滴の拡散及び膨潤」,ラングミュア,18号,2980〜2984ページ,2002年(A.Clarke, T.Blake, K.Carruthers, and A.Woodward, "Spreading and imbibition of liquid droplets on porous receivers", Langmuir 18, p.2980-2984, 2002)。 エス・ジェイ・グレッグ,ケイ・エス・ダブリュー・シング,「吸着、表面積及び空隙率」,第2版,アカデミック・プレス,ロンドン,173〜190ページ,1982年(S. J. Gregg and K. S. W. Sing, "Adsorption, Surface Area and Porosity", Second Edition, p.173-190, Academic Press, London, 1982)。
 インクジェット印刷において最も画像を損なう欠陥のうちの1つは、複数の湿ったインク滴が受容層表面で互いに接触する際に観察される凝集又はパドリング(濁り)である。高速印刷において発生する場合の多いこの凝集性のアーティファクトにより、画像はしみの多いもの、又は「濁った」ものとなって表れ、結果的に、塗りつぶすように印刷された領域における不均一さをもたらす。パルマーほかによって非特許文献1の刊行物において述べられているように、オーバーヘッド転写フィルムには、隣接するドット間の最適なオーバーラップが達成されるまでに3.5倍の係数でインク滴の拡散が許容されることで、画像が記録されていてもよい。受容層表面における複数のインク滴間の接触を防止するためには、衝突直後のインク滴の最大の直径が画素の間隔より小さくなければならない。次いで、ドットサイズは、インク滴が表面に浸透した後に大幅に増大し、最適なドットサイズに到達する。さらに、モリス(Morris)ほかの特許文献8では、ドットは1/R未満のサイズでありかつドットは約2.0/Rまで増大できるように、インクドットが受容層媒体に印刷される印刷方法が説明されている。しかしながら、モリスらによって提示された例では、印刷後の画像現像(image development)は、溶媒の除去による、特に取外し可能な保護シートの間に画像媒体を配置することによる、半径方向の拡散を停止する形式で提供される必要がある。さらにモリスらは、彼らの例のすべてにおいて2パス印刷に言及し、従って、インク滴の凝集なしに高速のシングルパス印刷が実現されうるということは認識していない。
 アダミック(Adamic)及びギブニー(Gibney)(特許文献9)は、インク中に添加剤(例えばポリエーテルポリオール)を使用して、インクの表面張力を低下させかつ1回の発射当たりのインク滴の量を増大させることを開示している。低下された表面張力は用紙上のインクの湿潤性を増大させ、よって用紙へのインクのより速い浸透を可能にする。このことは、凝集の問題を緩和させる。しかしながら、インクの表面張力を低下させると、特にピエゾ式の印刷ヘッドの場合に、印刷ヘッドの噴出性(jettability)に影響が出る。さらに、このことはドットサイズを増大させ、よって印刷品質を低下させる。
 リン(Lin)ほか(特許文献10)は、オーバーヘッドの透明フィルム(overhead transparencies)上の市松模様内の選択された画素の中央の上に、インクが1つのスポットから重複する隣のスポットへ流れないように液体インクのスポットを堆積させる方法を開示している。この方法は、所望のエリアにおけるすべての画素上へのインクの堆積を完了するために少なくとも2つのパスを使用する。しかしながら、N>1とするときのNパス印刷や又はマルチパス印刷の使用は、プリンタの生産性を係数Nで低下させる。
 本発明の目的は、以上の問題点を解決し、受容層上/内に拡散するインク滴を制御することによる凝集しない高速なシングルパスのインクジェットプリンタ、インクジェットプリンタシステム、インクジェットプリンタシステムにおいて使用するための受容層媒体又はそのパッケージ、及びインクジェット印刷方法を提供することにある。
 本発明においては、受容層の表面でのインク滴の拡散と受容層内部へのドットの拡散との両方を制御することによる、凝集しない高速なシングルパスインクジェット印刷のシステム及び方法について説明する。インク滴及びドットの拡散の制御は、インク滴サイズの適正な選択と受容層媒体の特性の選択とによって達成される。
 本願明細書で使用されているように、「シングルパス印刷」という用語は、印刷ヘッドと受容層媒体との間で相対的に移動する間に、隣接する画素の場所において、インク滴が同時又は実質上同時に堆積されることを可能にする印刷を示す。これは、隣接する画素の場所がインク滴を同時又は実質上同時に堆積させないことを保証することでインク滴の凝集を防止するための、予め決められたパターンが確立される非シングルパス印刷(non-single pass printing)とは区別される。従って、このような非シングルパス印刷のシステム又はモードでは、第1のパスの間にスキップされた特定の場所にインク滴を充たすために、第2、第3又は第4のパスが開始される。本発明はシングルパス印刷モードで動作するシステム及び方法に関するものであることと、このような印刷モードは、マルチパス印刷モードで動作する能力をも有する可能性のある特定の印刷装置の高速動作のための動作モードであってもよいということとは理解されるであろう。
 本発明の第1の態様によれば、シングルパス印刷モードで画像を記録するためのインクジェットプリンタシステムが提供され、
 上記インクジェットプリンタシステムは、複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、上記印刷ヘッドは、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパス印刷モードで受容層媒体の表面上に堆積させるために選択的に動作可能であり、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
 上記受容層媒体は上記液滴を受容するための表面を有し、上記表面に近接する上記受容層媒体の部分は液滴の拡散に対する影響を有し、上記部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の液滴の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有することを特徴とする。
 本発明の第2の態様によれば、インクジェットプリンタシステムにおいて使用するための受容層媒体又はそのパッケージが提供され、
 画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴は、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記受容層媒体の表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように、シングルパス印刷モードで上記受容層媒体上に堆積され、
 上記受容層媒体は上記液滴を受容するための表面を有し、上記表面に近接する上記受容層媒体の部分は液滴の拡散に対する影響を有し、上記部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の液滴の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有し、上記受容層媒体又はそのパッケージは、そこに付随しかつ上記媒体の液滴の拡散係数Sに関連する表示物を含むことを特徴とする。
 本発明の第3の態様によれば、シングルパスインクジェットプリンタが提供され、
 上記シングルパスインクジェットプリンタは、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパスで受容層媒体の表面上に堆積させるために選択的に動作可能な複数のノズルを有する印刷ヘッドを備え、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
 上記シングルパスインクジェットプリンタは、上記受容層媒体に付随しかつ媒体の液滴の拡散係数Sに関連する表示物を表す信号を受信するための入力を備え、ここで、S=D/Dであり、Dは上記シングルパスインクジェットプリンタによって印刷された後の上記受容層媒体上の最終的なドットサイズであり、Dは、上記受容層媒体上に堆積され、上記受容層媒体との衝突から結果として生じる液滴のドットサイズであることを特徴とする。
 本発明の第4の態様によれば、シングルパス印刷モードで画像を記録するインクジェット印刷方法が提供され、
 上記インクジェット印刷方法は、複数のノズルを有する印刷ヘッドを提供することと、上記印刷ヘッドを選択的に動作させて、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパス印刷モードで受容層媒体の表面上に堆積させることとを含み、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが少なくとも21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
 上記受容層媒体は上記液滴を受容するための表面を有し、上記表面に近接する上記受容層媒体の部分は上記液滴の拡散に対する影響を有し、上記部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の液滴の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有することを特徴とする。
 本発明の第5の態様によれば、インクジェット印刷方法が提供され、
 上記インクジェット印刷方法は、複数のノズルを有する印刷ヘッドを提供することと、上記印刷ヘッドを選択的に動作させて、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパスで受容層媒体の表面上に堆積させることとを含み、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
 上記インクジェット印刷方法は、上記受容層媒体に付随しかつ媒体の液滴の拡散係数Sに関連する表示物を表す信号を提供することを含み、ここで、S=D/Dであり、Dはインクジェットプリンタによって印刷された後の上記受容層媒体上の最終的なドットサイズであり、Dは、上記受容層媒体上に堆積され、上記受容層媒体との衝突から結果として生じる液滴のドットサイズであり、
 上記インクジェット印刷方法は、上記信号に応答して、上記複数のノズルから放出される液滴の1つ又は複数の液滴サイズを制御することを含むことを特徴とする。
 本発明及びその目的及びさらなる特徴及び優位点は、添付の図面とともに考察される以下のより詳細な説明から明らかとなるであろう。
 以上説明したように、本発明によれば、凝集しない高速なシングルパスのインクジェットプリンタ、インクジェットプリンタシステム、インクジェットプリンタシステムにおいて使用するための受容層媒体又はそのパッケージ、及びインクジェット印刷方法を提供することができる。
 以下の説明は、特に、本発明に係る実施形態の装置の一部を形成する構成要素、又は本発明に係る実施形態の装置とより直接的に協働する構成要素について行う。特に図示されていない、もしくは特に説明されていない構成要素も、当業者には公知の様々な形式を取りうるということは理解される必要がある。
 インクジェット印刷において、受容層へのインク滴の拡散は、2つの異なる物理的過程、すなわち(1)衝突効果に起因してインク滴が平らに拡散することと、(2)毛細管作用(多孔性の媒体の場合)又は分子拡散(多孔性ではない媒体の場合)に起因して受容層の中へインク滴が物質移動することとで構成される。一般に、衝突過程は比較的に短い時間(〜10乃至100マイクロ秒)で発生し、物質移動過程の開始条件を提供する。
 従って、受容層に衝突するインク滴の拡散の全体は、2つの部分、すなわち衝突効果に起因する拡散と、受容層内部の物質移動現象に起因する拡散とで構成される。図1は、受容層の表面上及び受容層の内部へと拡散するインク滴を示す断面図である。衝突前のインク滴直径の初期値に対する受容層上の最終的なドット直径の比によって定義される全体の拡散係数(S)は、単に、衝突の拡散係数(S)と媒体の拡散係数(S)との積であって、すなわち、次式になる。
Figure 2004114688
 ここで、衝突の拡散係数Sは、受容層の表面上における最大のインク滴サイズを決定し、媒体の拡散係数Sは、その後の、受容層におけるさらなるインク滴の拡散を決定する。
1.衝突の拡散係数(S).
 直径dのインク滴が受容層に衝突すると、インク滴は、衝突直後に、受容層の表面上で最大の直径Dにまで広がる。インク滴の衝突前の直径dに対する衝突後の直径Dの比で定義される衝突の拡散係数Sは、受容層の特性とは独立であって、インク滴のウェーバー数(We)及びレイノルズ数(Re)にのみ依存する。インク滴の直径Dとウェーバー数Weとレイノルズ数Reとを相関させる経験的に得られた式は、アサイほかによって非特許文献2において次式のように与えられた。
Figure 2004114688
 ここで、
Figure 2004114688
Figure 2004114688
である。
 数2乃至数4において、a,b及びcは定数であり、vはインク滴の速度であり、ρ,σ及びμは各々インクの密度、表面張力及び粘度である。
 一般に、衝突の拡散係数は、インク滴の直径及びインク滴の速度が増加すると増大するが、インクの表面張力及び粘度が増大すると低下する。インクの物理的特性(ρ,σ,μ)が与えられると、衝突の拡散係数は、インク滴の直径及びインク滴の速度を変化させることによって制御されうる。実験結果に基づくと、衝突の拡散係数Sの範囲は1.26と4.0の間である。
 図2は、ウェーバー数Weに対する衝突の拡散係数の依存性を示す。チャイドロンほかによる非特許文献3の測定データに適合するようにアサイのモデルにおいて使用された定数a,b及びcの値は各々、1.48、0.22及び0.29である。このモデルの結果は実験データと非常に良く一致しているということに注意する。
2.媒体の拡散係数(S).
 インク滴のサイズ、インク滴の速度及びインクの物理的特性が与えられると、媒体の拡散係数Sは主として、空隙率(多孔性の媒体の場合)及び拡散定数(多孔性ではない媒体の場合)等の媒体の物理的特性に依存する。多孔性の媒体内に拡散するインク滴に対する空隙率の効果については、本発明者らにより、鋭い界面のモデルを使用して詳細に研究されてきた。このようなモデルにおいては、液体で完全に含浸された媒体の領域(又は部分)と、まったく含浸されていない媒体の領域(又は部分)との間の界面が無限に鋭いとみなされる。さらに、インク滴の流体を媒体の中へと引き込む毛細管圧は一定でありかつ媒体の含浸のレベルとは独立であるとされる。このモデルのコンテキストにおいて、本発明者らは、液体の半径方向の最大の拡散を媒体の空隙率の関数として計算した。全体の拡散係数Sは、衝突に起因する半径の相対的な増加率(α)と、媒体内のインクの移動に起因する半径の相対的な増加率(α)との項により、次式のように表されうる。
Figure 2004114688
 ここで、半径の相対的な増加率α及びαは、次式によって、衝突の拡散係数(S)及び媒体の拡散係数(S)に関連付けられる。
Figure 2004114688
Figure 2004114688
 図3は、インクで濡らされた半径であって複数の異なる値の半径R(すなわち、衝突後のインク滴の半径)について、媒体内の吸着に起因する半径の相対的な増加率(α)を空隙率の関数として示す。図4は、図3に示されたものと同じデータをプロットしたグラフである。インクで濡らされた半径であって与えられた値の半径においては、空隙率の低下に伴ってインク滴の流体の半径方向の拡散は増大するということに注意する。さらに、与えられた空隙率の媒体では、表面上のインクで濡らされた半径の増大に伴って半径方向の拡散の相対的な増加量は低下する。これらの計算においては、インク滴は単位体積を有するように正規化されている。よって、インク滴の半径(R)は、正規化された長さである0.62を有する。インクで濡らされた半径R=0.78であれば、半径の相対的な増加率α=(R−R)/R=0.26となり、かつ衝突の拡散係数S=1.26となる。
3.コーティングパラメータに対する多孔性の媒体の空隙率の依存性.
 コーティングパラメータに対する多孔性の媒体の空隙率の依存性は、次式のように、二成分混合物モデルによって説明することができる。
Figure 2004114688
 ここで、
ε=空隙率、
=コーティングの重量、
t=コーティングの厚さ、
ρ=成分1(有機物)の密度、
ρ=成分2(無機物)の密度、
=成分2(無機物)の質量百分率、
である。
 二成分混合物モデルからの結果は、水銀圧入ポロシメトリ(細孔分布測定)技術を使用して測定された空隙率データと良く一致することが分かっている。さらに、成分2(無機物)の質量百分率fに関する空隙率εの微分で表された変化と、コーティングの表面積に対する空隙容積又は空隙容量(Vvoid)(以下、空隙容積という。)と、成分2(無機物)の質量百分率fに関する空隙容積Vvoidの微分で表された変化とは、次式によって与えられる。
Figure 2004114688
Figure 2004114688
Figure 2004114688
 図5及び図6は、それぞれシリカ/PVAコーティング及びヒュームドアルミナ(fumed alumina)/PVAコーティングについて、無機材料の質量百分率(重量パーセント)に対する空隙率と空隙容積(すなわち、表面積に対する空隙容積又は空隙容量。単位:mL/m(ミリリットル毎平方メートル))の依存性を示す。図5のシリカ/PVAの例の場合、コーティングの重量W=25.5g/m及びコーティングの厚さt=30μmである。図6のヒュームドアルミナ/PVAの例の場合、コーティングの重量W=51.2g/m及びコーティングの厚さt=39μmである。これらの図面は、多孔性コーティングの空隙率及び空隙容積が共に無機成分の質量百分率の線形関数であることを示している。コーティングの重量と、コーティングにおける有機材料に対する無機材料の重量比とを適正に選択すれば、最適な印刷のための所望の空隙率及び空隙容積を得ることができる。
4.凝集しないインクジェット印刷のためのインク滴のサイズ、インク滴の拡散、及び受容層の組成に関する必要条件.
 凝集しない印刷を達成するためには、受容層の表面上において、インク滴とその近傍のインク滴との接触を回避する必要がある。印刷の解像度(R)が与えられたとすれば、衝突後の媒体表面上のインク滴のサイズは、画素の間隔(1/R)と、少なくとも21/2/Rである最終的なドットサイズとよりも小さくなるように(図7参照)、すなわち、次式に従って制御される必要がある。
Figure 2004114688
Figure 2004114688
 例えば、インクで濡らされたドットの直径Dに対する安全係数βと、最終的なドットの直径Dに対する安全係数δとがそれぞれ、0.9及び1.0であるように選択されると、必要な媒体の拡散係数(S=D/D)は少なくとも1.57でなければならない。
 図8は、凝集しない印刷のためのインク滴サイズ、インク滴の拡散、及び受容層の例をそれぞれ示す表である。一例として、印刷の解像度Rは600dpiであり、安全係数β及びδは各々0.9及び1.0であるように選択され、衝突の拡散係数(S)は1.48であるものと仮定する。図8の表から、凝集しない印刷を達成するためには、必要とされるインク滴の体積Vd、空隙率、及び二成分多孔性コーティング(ヒュームドアルミナ/PVA)におけるヒュームドアルミナの質量百分率(重量パーセント)fは各々、8.9pL(ピコリットル)、0.26及び46.2%である。
 次に、図9のプリンタシステムを参照すると、インクジェットプリンタシステムは、ページ記述言語の形式であるラスタ画像データ、アウトライン表示された画像データや、あるいは他の形式のディジタル画像データを供給するスキャナ又はコンピュータのような画像ソース10を含む。この画像データは、画像処理装置12によって中間調化された画像データ又は他のビットマップ表示された画像データに変換され、上記画像処理装置もまたメモリに画像データを記憶する。当該技術において公知である複数の制御回路(例えば、インク滴サイズ制御回路)14が提供され、これらは、画像メモリからのデータに応答して、印刷ヘッド16上の回路に対して時間的に変化する電気的パルスを印加し、上記印刷ヘッド16上の回路は、同じく印刷ヘッド16上に配置された各ノズルに関連付けられている。
 上述のように、印刷ヘッドは、ドロップ・オン・デマンド式インクジェットプリンタにおける圧電式に動作されるインク噴射ノズルと、ドロップ・オン・デマンド式インクジェットプリンタにおける熱で動作されるインク噴射ノズルとで構成されることが可能である。
 一方で、インクジェット印刷ヘッドは、連続式インクジェット印刷ヘッドとして知られたものであってもよく、上記連続式インクジェット印刷ヘッドではインク小滴が生成され、印刷される画像情報に従って、上記インク小滴の幾分かは受容層媒体の方向へ選択的に方向付けられ、それ以外のインク小滴は受容層媒体に接触することなく選択的に遮断されるか又は除去される。画像データに応答し、制御システムは、印刷される画像データの必要条件に依存して変化するインク滴サイズを提供するように適合化されたものであってもよい。例えば、印刷される各画素に対する画像データは、多くの異なるインク滴サイズを可能にするために1ビットを超える画像データで表現されてもよく、好ましくは、シングルパスモードの印刷における最大サイズのドットであってかつ媒体の多孔性に起因して拡散する前の最大サイズのドットとして、高々1/R未満のサイズまでのドットDを形成する。さらなる例として、画素毎に4ビットのビット深度である画像データ信号は、最大で16個の異なるインク滴サイズを画成し、よって0から15までの相対的なサイズで画素のサイズを画成することができる。
 また、ある画素の場所におけるドットサイズの変化は、シングルパスの間にその画素の場所において多数のインク滴を高速で連続的に堆積させ、媒体の多孔性に起因する拡散よりも前に、サイズが高々1/R未満までのドットサイズDを有するドットを受容層表面上に形成することによっても提供されうる。他方で、画像データは画素毎に1ビットのみのビット深度によって表現されてもよい。すなわち、ある画素の場所においてインク滴は堆積されるかもしくは堆積されないかのいずれかであり、堆積されたインク滴はすべて実質的に同一サイズである。インクジェットの制御回路は、印刷される画像情報に従ってこれらの異なるインク滴サイズを生成することで知られる。形成されるインク滴が、記録媒体(又は用紙、もしくは受容層媒体)18上において、画像メモリ内のデータによって指定される適正な位置にドットを形成するように、適切な時刻であってかつ適切なノズルに対してパルスが印加される。
 記録媒体(受容層媒体)18は、記録媒体(又は、用紙もしくは受容層媒体)移送システム20によって印刷ヘッド16に対して相対的に移動され、記録媒体移送システム20は記録媒体(又は、用紙もしくは受容層媒体)移送制御システム22によって電子的に制御され、代わって、記録媒体移送制御システム22はマイクロコントローラ24によって制御される。記録媒体移送システム20は、多くの異なる機械的な構成を採用することが可能である。ページ幅の印刷ヘッド16の場合には、静止した印刷ヘッド16に記録媒体(受容層媒体)18を通して移動させることが最も便利である。しかしながら、走査式印刷システムの場合には、通常は、印刷ヘッド16を一方の軸に沿って(副走査方向)かつ記録媒体18を上記軸に直交した軸に沿って(主走査方向)相対的なラスタ動作で移動させる方がより便利である。もう1つの代替例として、印刷ヘッド16は、ページ全体を含む複数行の画像を同時又は実質上同時に印刷するためのページ全体のサイズの印刷ヘッドのような2次元印刷ヘッドであってもよい。印刷ヘッド16は3行又はそれ以上の行数のノズルを備え、その各行はページ幅の寸法であり、かつ各々が異なる色のインクで印刷し、複数のノズルにてなるこれらの行は実質上同時に動作してもよいということは理解されるであろう。複数のノズルにてなる各行は、1/Rの間隔で互いに均等に離隔配置された一連のノズルを備える。複数のノズルにてなるこれらの行は、同じく1/Rの間隔で隣接する行から離隔配置されてもよい。上述の通り、印刷はシングルパス印刷によって行われ、印刷される画像に関するすべての色は、受容層媒体18に対する印刷ヘッド16のシングルパスによって印刷される。
 インクはインク貯蔵器28に貯蔵され、いくつかの印刷システムにおいてはインク貯蔵器28は加圧下にあってもよい。インクは、インク液路(インクチャンネル)装置30によって印刷ヘッド16の裏面に分配される。インクは、好適には、印刷ヘッド16のシリコン基板を通してエッチングされたスロット及び/又は穴を介して、複数のノズルが配置されたその前面へと流れる。印刷ヘッド16がシリコンで製造される場合、制御回路及び/又は他の回路を印刷ヘッドと一体化することが可能である。
 本発明の一態様によれば、マイクロコントローラ24は、上面に印刷されている受容層シートに対する媒体の拡散係数Sに関連した入力信号に応答する。この点に関して、センサ27が、受容層シートの裏側にあってかつ受容層シートの拡散係数Sに関する情報を提供する表示物(又はしるし)を検出するということは、本発明の一態様により認識されるであろう。図10において認識されうるように、表示物31は、バーコード又は他のタイプの印刷された表示物もしくはコーティングされた表示物を備えてもよく、センサ27は、受容層シート18が印刷ステーションへ進入するときにこの表示物を検出するように受容層シートの裏側に近接して配置されてもよい。代替として、図11で参照されるように、表示物32は受容層シートのパッケージ33上に提供され、プリンタによって自動的に検出されるか、もしくは操作者が使用するキーボード、タッチスクリーン又は他の入力制御装置を介して入力されるかのいずれかであってもよい。マイクロコントローラ24は、受容層媒体の拡散係数Sを、本発明の実施形態による特定の媒体上への印刷にとって適正な1つ又は複数のインク滴サイズに対して関連付けるための複数のテーブルを記憶するメモリを含む。これらのテーブルは、その中に、印刷される画像の解像度Rに従ったインク滴サイズの異なる値を記憶していてもよい。
 本発明の実施形態で使用されるインク及び受容層媒体は、好適には、多孔性材料を介するインクの吸着及び拡散を提供するものであり、拡散は圧力勾配によって生じ、かつ、拡散は実質上、着色剤の濃度勾配が残存していても比較的急速に停止する。多孔性材料は、典型的には厚さ20〜40マイクロメートルであり、支持層(原紙)上にコーティングされていてもされていなくてもよく、かつ媒染剤を含んでいても含んでいなくてもよい。多孔層の厚さは、その中に堆積される所定体積のインクを保持するのに十分な厚さにされる。インク滴のキャリア流体中における染料又は顔料の濃度は、典型的には約1パーセントと3パーセントの間である。これらの層を支持するサポートは、紙又はプラスチック製の透明材料を備えていてもよい。受容層はまた、多孔性材料にてなる複数の層で製造されてもよい。インクを引き寄せるドット又はインクをはじくドットを堆積させるインクジェット印刷ヘッドを使用して印刷板(プリンティング・プレート)を印刷することが知られているので、本発明の実施形態はまた、受容層シート上に印刷するために、印刷板上にそのような液体を堆積させて、上記印刷板が最終的にはそこに選択的にインクを引き寄せるために使用されるということを企図している。
 ゼラチン状の保護膜を有する受容層媒体は、先に引用した従来技術の文献に記載されているように、拡散が続き、かつ典型的には、印刷される受容層媒体をスリーブ(覆い)内に配置したりすることで溶媒のキャリアを乾燥させることによって拡散が停止されるため、本発明には不適である。本発明の実施形態に係る印刷システム及び印刷方法では、印刷された受容層媒体をスリーブ等の吸い取り手段内に配置することは不要である。代わりに、本発明の実施形態は、好適には多孔性コーティング層を有する受容層媒体を採用し、よって、インクの速い移動が存在するような毛細管力に起因して、インクの移動は、多孔性ではない媒体の場合より100乃至1000のオーダーで速くなる傾向がある。多孔性コーティング層を有する媒体は、硬化剤(ジヒドロキシジオクサン(dihydroxydiozane;DHD)等)と共に有機結合剤(ポリビニルアルコール(PVA)等)内に無機物の粒子(ヒュームドアルミナ及びシリカ等)を含み、上にインク滴が堆積される多孔性コーティング層を備えた構造を有する。
 本発明の実施形態によれば、媒体のインク滴の拡散係数は、好適には21/2<S<2×21/2の範囲にあって、ここで21/2は2の平方根又は1.414であり、上記拡散係数は、より好適には1.414<S<2.357の範囲にある。最も好適な範囲は、1.414<S<1.768である。
 好ましい印刷の解像度は、150dpi〜6000dpiの範囲にあり、より好適には300dpi〜2400dpiにあり、最も好適には600dpi〜1200dpiにある。
 好ましいインク滴の衝突のドットサイズは、好ましくは0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、より好適には0.7/R<D<0.9/Rの範囲にあり、最も好適には0.8/R<D<0.9/Rの範囲にある。
 最終的なドットサイズは、好適には21/2/R<D<2.0/Rであり、より好適には1.5/R<D<1.8/Rであり、最も好適には1.1×21/2/R<D<1.7/Rである。
 インクドットが中で広がる層の空隙率は、好適には0.2〜0.8の範囲にあり、より好適には0.25〜0.7の範囲にあり、最も好適には0.3〜0.5の範囲にある。空隙率は、層全体の容積に対する層内の空隙の容積の比によって決定される。空隙の容積は、結合剤で結合される無機物の粒子間の隙間である。これは、空隙率の公知の定義である。
 本願明細書で説明した様々なパラメータを決定するために、圧電インクジェット印刷ヘッドによってインク滴が周期的に射出され、受容層媒体に対して垂直に衝突させられた。インク滴のサイズ及び速度は、印刷ヘッドに印加される電気的パルスによって制御された。インク滴の振るまいを観測するために使用された装置は、静止画像及びビデオレート画像の両方の取得をサポートするための、顕微鏡と、CCDカメラと、駆動パルスに同期化されたストロボ光源と、画像生成光学装置と、受容層媒体移送用並進ステージと、モニタと、画像取得用ハードウェア及びソフトウェアとを含んでいる。照明の遅延を変化させることによって、拡散現象の異なる段階が観測された。受容層媒体との衝突直後のインク滴のサイズ(D)が測定され、既知の長さに照らして校正される。
 媒体に衝突する前のインク滴のサイズ(d)は、既知の多数(百万個単位)のインク滴が印刷ヘッドから発射され、発射されたインク滴の目標となる容器に付加された重量を測定することによって決定可能である。インク滴は、印刷ヘッドから受容層媒体までの自由飛行においては球であることが仮定され、既知の密度を有する。従って、インク滴のサイズ(d)を計算することができる。最終的なドットサイズ(D)は、単離した単一のインク滴を媒体上に噴射することにより、顕微鏡を用いて測定することができる。
 ドットサイズの測定手順について記述している参考文献は、(1)非特許文献4と、(2)非特許文献5とを含む。
 空隙率は、物質の「開口度(openness)」と呼ばれる、物質内の空気を含む空間のサイズ及び個数である。特に空隙率は、固体の全体の体積に対する開いた空隙の体積の比として定義される。一般に多孔性材料の空隙率は、「水銀圧入法」によって正確に測定可能である。本方法については、非特許文献6に詳述されている。測定原理は、下記の通りである。
 サンプル/非湿潤性液体表面の自由エネルギーはサンプル/気体表面の自由エネルギーより大きいことから、水銀のような非湿潤性の液体はサンプル中の空隙を自発的には充填しない。しかしながら、圧力をかければ、非湿潤性の液体をサンプル中の空隙へ押し込むことができる。非湿潤性の液体を空隙へ押し込むために必要な差圧は、次式のウォッシュバーン(Washburn)の式によって与えられる。
Figure 2004114688
 ここで、Δp=差圧であり、σは非湿潤性液体の表面張力であり、θはサンプルに対する非湿潤性液体の接触角度であり、r=空隙の半径である。
 この技術では、圧入される非湿潤性液体の圧力及び容積が正確に測定される。これらのデータを表面張力、液体の接触角度及びサンプルの厚さと組み合わせて、空隙の半径、空隙容積の分布、空隙の表面積及び空隙率が計算される。
 典型的なポロシメータ(細孔分布測定器)は、14850ニューヨーク州、イサカ、ブラウン・ロード83番のポーラス・マテリアルズ・インコーポレイテッド(Porous Materials, Inc.)により、型番AMP−200−A−1として製造されている。
 本願明細書で言及されたインクは、染料をベースとするインクであってもよく、特に、顔料の粒子が受容層の最上層を介して移動して拡散できるように、顔料が受容層の最上層の空隙のサイズの半分未満(好適には、受容層の最上層の空隙のサイズの10分の1未満)の粒子サイズを有するときには、顔料を含むインクであってもよい。
 インク又は使用される印刷用液体の表面張力及び粘度は、典型的には印刷ヘッドのタイプ、すなわち、熱式、圧電式、連続式と、印刷ヘッドのタイプのこれらの分類内での変形物とに関連する。
 一般に、これらのインク又は印刷用液体は、1乃至8cP(センチポアズ)の範囲の粘度と、10乃至50ダイン/cmの範囲の表面張力とを有する。
 インク又は印刷用液体の液滴の体積は、0.1pL乃至128pLの範囲である可能性がある。本願明細書で説明した階調印刷の議論に一致して、ある画素の場所における最終的なインク滴のサイズは、その画素の場所で複数のインク滴を堆積させることにより生成することができる。
 インク滴が拡散する画像受容層は、0.2乃至0.8の空隙率の範囲で20乃至150ミクロンの厚さを有してもよい。
 以上、凝集しないシングルパスインクジェット印刷のための新規な印刷方法及びプリンタシステムについて説明した。本方法及びシステムは、凝集が受容層表面におけるインク滴とその隣接するインク滴との接触に起因するという事実を利用している。インク滴の接触を回避するためには、衝突後の受容層表面でのインク滴サイズがピクセル間隔(1/R)より小さくなるように制御される必要があり、最終的なドットサイズが21/2/Rより大きくなるように制御される必要がある。ここで、Rは印刷の解像度である。衝突後の受容層表面でのインク滴サイズは、衝突前のインク滴サイズの初期値とインク滴の速度との適正な選択によって制御可能である。物質移動現象に起因して受容層内に拡散するインク滴は、多孔性媒体の空隙率のような受容層特性の適正な選択によって制御可能である。二成分媒体の空隙率は、コーティングの重量と、コーティングにおける有機材料に対する無機材料の比との適正な選択によって制御可能である。この凝集しない新規な印刷技術は印刷速度とは独立したものであり、生産性を犠牲にすることなくシングルパス印刷に適用可能である。
本発明の実施形態に係る方法及び装置に関する説明による、受容層の表面上又は受容層の内部へと拡散するインク滴を示す断面図である。 ウェーバー数に対する衝突の拡散係数の依存性を示すグラフである。 インクで濡らされた様々な異なる値の半径に関して、すなわち衝突後のインク滴半径に関して、媒体内の吸着によるドット半径の相対的な増加率を空隙率の関数として示したグラフである。 最終的なドットサイズを、インク滴で濡らされた表面上のドットサイズと受容層の空隙率との関数として示してプロットしたグラフである。 シリカ/PVAでコーティングされた受容層媒体に関する無機材料の質量百分率に対する空隙率及び空隙容積の依存性を示すグラフである。 ヒュームドアルミナ/PVAでコーティングされた受容層媒体に関する無機材料の質量百分率に対する空隙率及び空隙容積の依存性を示すグラフである。 本発明の実施形態によるシングルパス印刷モードにおける、受容層上/内に拡散するインク滴を制御することによる、凝集しないインクジェット印刷を示す図である。 本発明の実施形態に係る凝集しない印刷のためのインク滴サイズ、インク滴の拡散及び受容層の例をそれぞれ示す表である。 本発明の実施形態によるインクジェットプリンタシステムを示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る、受容層シートの媒体拡散係数を示す表示物を含む受容層シート又は受容層媒体を示す概略的な斜視図である。 本発明の実施形態に係る、梱包材料がパッケージ内の受容層シートの媒体拡散係数に関する表示物を含む、受容層シートのパッケージを示す概略的な斜視図である。
符号の説明
10…画像ソース、
12…画像処理装置、
14…インク滴サイズ制御回路、
16…印刷ヘッド、
18…記録媒体、
20…記録媒体移送システム、
22…記録媒体移送制御システム、
24…マイクロコントローラ、
27…センサ、
28…インク貯蔵器、
30…インク液路装置、
31,32…表示物、
33…パッケージ。

Claims (5)

  1.  シングルパス印刷モードで画像を記録するためのインクジェットプリンタシステムであって、
     複数のノズルを有する印刷ヘッド(16)を備え、上記印刷ヘッド(16)は、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパス印刷モードで受容層媒体(18)の表面上に堆積させるために選択的に動作可能であり、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体(18)に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
     上記受容層媒体(18)は上記液滴を受容するための表面を有し、上記表面に近接する上記受容層媒体の部分は液滴の拡散に対する影響を有し、上記部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の液滴の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有することを特徴とするインクジェットプリンタシステム。
  2.  インクジェットプリンタシステムにおいて使用するための受容層媒体(18)又はそのパッケージ(33)であって、
     画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴は、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体(18)に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記受容層媒体(18)の表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように、シングルパス印刷モードで上記受容層媒体(18)上に堆積され、
     上記受容層媒体(18)は上記液滴を受容するための表面を有し、上記表面に近接する上記受容層媒体の部分は液滴の拡散に対する影響を有し、上記部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の液滴の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有し、
     上記受容層媒体(18)又はそのパッケージ(33)は、そこに付随しかつ上記媒体の液滴の拡散係数Sに関連する表示物(31,32)を含むことを特徴とする受容層媒体(18)又はそのパッケージ(33)。
  3.  シングルパスインクジェットプリンタであって、
     画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパスで受容層媒体の表面上に堆積させるために選択的に動作可能な複数のノズルを有する印刷ヘッド(16)を備え、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
     上記シングルパスインクジェットプリンタは、
     上記受容層媒体に付随しかつ媒体の液滴の拡散係数Sに関連する表示物を表す信号を受信するための入力(24,27)を備え、ここで、S=D/Dであり、Dは上記シングルパスインクジェットプリンタによって印刷された後の上記受容層媒体上の最終的なドットサイズであり、Dは、上記受容層媒体上に堆積され、上記受容層媒体との衝突から結果として生じる液滴のドットサイズであることを特徴とするシングルパスインクジェットプリンタ。
  4.  シングルパス印刷モードで画像を記録するインクジェット印刷方法であって、
     複数のノズルを有する印刷ヘッドを提供することと、
     上記印刷ヘッドを選択的に動作させて、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパス印刷モードで受容層媒体の表面上に堆積させることとを含み、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが少なくとも21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
     上記受容層媒体は上記液滴を受容するための表面を有し、上記表面に近接する上記受容層媒体の部分は上記液滴の拡散に対する影響を有し、上記部分は、S=D/Dかつ21/2<S<2×21/2として、媒体の液滴の拡散係数Sを提供するのに十分な0.2乃至0.8の範囲の空隙率を有することを特徴とするインクジェット印刷方法。
  5.  インクジェット印刷方法であって、
     複数のノズルを有する印刷ヘッドを提供することと、
     上記印刷ヘッドを選択的に動作させて、画像を形成する際に使用される液体インク又は他の液体の液滴をシングルパスで受容層媒体の表面上に堆積させることとを含み、このとき、印刷の解像度がRであり、上記受容層媒体に対する上記液滴の衝突から結果的に生じるドットのドットサイズDが0.5/R<D<1/Rの範囲にあり、上記表面上に拡散した後の最終的なドットサイズDが21/2/R<D<2.0/Rの範囲にあるように上記液滴は上記表面上に堆積され、
     上記インクジェット印刷方法は、
     上記受容層媒体に付随しかつ媒体の液滴の拡散係数Sに関連する表示物を表す信号を提供することを含み、ここで、S=D/Dであり、Dはインクジェットプリンタによって印刷された後の上記受容層媒体上の最終的なドットサイズであり、Dは、上記受容層媒体上に堆積され、上記受容層媒体との衝突から結果として生じる液滴のドットサイズであり、
     上記インクジェット印刷方法は、
     上記信号に応答して、上記複数のノズルから放出される液滴の1つ又は複数の液滴サイズを制御することを含むことを特徴とするインクジェット印刷方法。
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