JP2006205185A - ダイカスト金型ガス抜き装置及びダイカスト金型装置 - Google Patents

ダイカスト金型ガス抜き装置及びダイカスト金型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 冷却パイプの設置されたベリリウム銅合金製のガス抜き装置と同等の冷却性能を有しながらも、当該装置よりも安価に製造できるガス抜き装置を提供する。
【解決手段】 ダイカスト金型のキャビティと連通するガス抜き通路102を備えるダイカスト金型用ガス抜き装置100において、鉄鋼材料から成る基材101と、基材101のうちガス抜き通路102に接する部分に形成された高熱伝導率材料から成る表面層103から構成されている。特に、表面層103は、Cu、W、またはCu及びWの合金から成る。さらに、ガス抜き通路102の形状を平滑状、段差部を有する鉤形状、又は多段の凹凸形状とした。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ダイカスト金型のキャビティと連通するガス抜き通路を備えたダイカスト金型ガス抜き装置及びダイカスト金型装置の構造に関するものである。
従来、ダイカスト金型ガス抜き装置(チルベント;以下、ガス抜き装置と称する)として、型合わせ面にダイカスト用金型のキャビティと連通する蛇行状のガス抜き通路を備えるものであって、その素材が、Be:0.15〜2.0mass%と、Ni:1.0〜6.0mass%およびCo:0.1〜0.6mass%のうちから選んだ少なくとも一種とを含有し、残部は実質的にCuの組成になり、かつ硬さがブリネル硬さHBで180以上、熱伝導率が0.2cal/cm・s・℃以上の銅合金からなるものがあった。また、蛇行状のガス抜き通路の外周に冷却パイプが設けられていた(例えば、特許文献1参照)。
特許第3025656号公報(請求項1、請求項2、図4)
上記従来のガス抜き装置においては、ガス抜き装置全体がベリリウム(Be)等を含有した銅合金で構成されているため、一般的なガス抜き装置を構成する材料として用いられている鉄鋼材料に比べて高価になりやすいという問題点があった。
また、冷却パイプを設置するとガス抜き装置の製造工程が複雑になりやすいという問題点があった。
さらに、ガス抜き通路を蛇行状に形成すると、加工費が高価になるという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、冷却パイプの設置されたベリリウム銅合金製のガス抜き装置と同等の冷却性能を有しながらも、当該ベリリウム銅合金製のガス抜き装置よりも安価に製造できるガス抜き装置を提供することを目的とする。
この発明に係るダイカスト金型用ガス抜き装置は、ダイカスト金型のキャビティと連通するガス抜き通路を備えるものにおいて、鉄鋼材料から成る基材と、基材のうちガス抜き通路に接する部分に形成された高熱伝導率材料から成る表面層とから構成されていることを特徴とする。
特に、表面層は、Cu、W、またはCu及びWの合金から成る。さらに、ガス抜き通路の形状を平滑状、段差部を有する鉤形状、又は多段の凹凸形状とした。
この発明に係るダイカスト金型装置は、キャビティに連通するガス抜き通路を備えるものにおいて、ガス抜き通路部分に、鉄鋼材料から成る板材と、ガス抜き通路に接する部分に形成された高熱伝導板とから成る合板を配設したことを特徴とする。
この発明に係るダイカスト金型装置は、キャビティに連通するガス抜き通路を備えるものにおいて、ガス抜き通路に接する部分に高熱伝導板から成る単板を配設したことを特徴とする。
この発明のダイカスト金型用ガス抜き装置によれば、ガス抜き装置全体を高熱伝導率材料で構成した場合と同等の冷却性能を有するとともに、より確実に溶融金属のフラッシュを防止することができ、かつ、安価に製作することができる効果が得られる。
この発明のダイカスト金型装置によれば、安価にガス抜き部分を製作することができるとともに、確実に溶融金属のフラッシュを防止することができ、かつガス抜き部分のダイカスト金型おも型への取り付け・取り外しが容易になり、型組み時間の短縮化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係るダイカスト金型用ガス抜き装置を示す斜視図である。本実施の形態によるガス抜き装置100は、ガス抜き装置本体部分となる一対の鉄鋼材料から構成される基材101と、この基材101のうちガス抜き通路102に接する部分に形成された高熱伝導率材料から成る表面層103とから構成されている。
ここで、ダイカスト法について図2により説明する。ダイカスト法は、ダイカスト金型装置200のスリーブ201内にアルミニウム、亜鉛、マグネシウム、銅等の溶融金属を注湯し、プランジャチップ202を高速で図示左方向に移動させることにより、湯口203を介して金型のキャビティ(空隙)204内に溶融金属を高速で充填させ、形状転写精度の良い鋳物を得る方法である。すなわち、ダイカスト法では、湯口速度30〜70m/s程度の高速で溶融金属を金型キャビティ204内に充填させる。ここで、キャビティ204内のガス抜きが適切に行われなければ、キャビティ充填率の増加とともにキャビティ内の未充填領域の圧力(以下、背圧と呼ぶ)は逃げ場のないガスが圧縮されることによって指数関数的に上昇することとなる。これは溶融金属に巻き込まれるガス欠陥の大形化を招き、製品品質を低下させることにつながる。
そのため、通常は、金型内の適当な位置にガス抜き通路205を設け、背圧が上昇しないように金型内のガスを逃がすような方策が採用されている。このガス抜き通路205の形状は、通路面積が大きく長さが短くかつ直管状に近いほど排気抵抗が小さくなり、効率的に金型内のガスを排出することが可能となる。一方で、このように排気抵抗の小さい通路形状にすると、金型内に高速で充填された溶融金属が金型外部に噴出(この現象を「フラッシュ」という)しやすくなるという問題が生じる。
そこで、これら両者のバランスを考慮して、溶融金属がフラッシュしないために、すなわち、ガス抜き通路通過中に溶融金属の凝固を完了させることのできるように以下の手段が考えられている。例えば、アルミダイカスト用金型(型締め力350〜500トン級のダイカストマシン用金型)においては、図3に示すような隙間d=0.4mm程度、長さL=160mm程度、幅60mm程度であって蛇行状(θ=90度)のガス抜き通路305を有するガス抜き装置(チルベント)300が用いられることが多い(もっとも、製品の容積・形状によって寸法・形状は適宜変更される)。また、より排気抵抗を低減させたい場合には、ガス抜き通路305の隙間dを1mm程度まで広げることのできる冷却効率の高いベリリウム等含有銅合金製のガス抜き装置が用いられている。なお、いずれの場合も、冷却パイプ301を有する。
しかしながら、溶融金属がガス抜き通路を通過する時間は100ms以下の非常に短い時間であり、また、隙間dは1mm以下の薄さであるためガス抜き通路を通過する溶融金属の熱容量は比較的小さい。発明者らはこの点に着目し、溶融金属との熱移動の授受に関与するのはガス抜き装置の最表面に限定されるのではないかと考え、図1に示すような鉄鋼材料からなる基材101のごく表面に高熱伝導率材料から成る比較的薄い表面層103を設けたガス抜き装置100を製作し、その効果の検証を行った。
本実施の形態の検証に用いたガス抜き装置100は、ガス抜き通路102の蛇行角度θが180度(すなわち平滑面)、隙間dが0.5mm、長さLが250mm、溝幅wが60mmである。ガス抜き装置本体部分である基材101としては一般的な機械構造用炭素鋼であるS45Cを用い、表面層103の材料として熱伝導率の高い材料であるCu(銅;熱伝導率390W/m・K)およびW(タングステン;熱伝導率200W/m・K)を用いた。表面層103の成膜は溶射により行い、膜厚は0.1〜2.5mmの範囲に設定した。このようにして製作したガス抜き装置100を、図4に示すようにダイカスト金型のキャビティ204の最終充填域に連通する位置であってダイカスト金型の型合わせ面に対向するように設置した。そして、実際に溶融アルミ合金(ADC12)1.0kgを射出速度1.5m/sで射出し、下記の表1に示す1−1から1−12の条件でそれぞれ全10ショット中におけるフラッシュの生じた回数を測定した。また、比較材としてダイカスト用金型に通常用いられる熱間工具鋼であるSKD61(HRC49)からなる単一構造のガス抜き装置、および高熱伝導率のBeCu合金のみから成る単一構造のガス抜き型装置の検証も同時に行った。その結果を表1に示す。
Figure 2006205185
表1からわかる通り、ガス抜き装置本体部分の基材101として一般的な機械構造用炭素鋼であるS45Cを使用し、表面層103としてCu(銅)を形成したガス抜き装置100において、表面層103の膜厚が0.5mm(No.1−2)を超えるとフラッシュを抑止する効果が現れ、膜厚1.0mm以上(No.1−3〜1−6)では膜厚差によるフラッシュの生じる程度に差は生じないことがわかった。また、表面層103のみ高熱伝導率材料で構成しているにもかかわらず、ガス抜き装置全体をBeCuで構成したガス抜き装置(比較例3)と同等の冷却性能が得られることもわかった。
さらに、本実施の形態で示したガス抜き装置100には、冷却パイプが設けられていないにもかかわらず、膜厚が1.0mmを超えるガス抜き装置(No.1−3〜1−6)は、比較例4に示した冷却水ありのBeCu製のガス抜き装置と同等の冷却性能を示した。これは、ダイカスト鋳造時においてはダイカスト金型から鋳物を取り出した後に水溶性の離型剤をキャビティ表面に塗布しているが、ガス抜き装置の表面の熱容量は比較的小さいため、この離型剤塗布により、冷却パイプと同等の冷却効果が得られているためと考えられる。
一方、ガス抜き装置本体部分の基材101として機械構造用炭素鋼であるS45Cを使用し、表面層103としてW(タングステン)を形成したガス抜き装置においても、膜厚0.5mm(No.1−8)を超えるとフラッシュの抑止効果が生じ、膜厚が1.5mmを超える(No.1−10〜1−12)と膜厚によらず一定のフラッシュ抑止効果があることがわかった。
なお、上記検証においては、図4に示すようにガス抜き装置100をダイカスト金型から飛び出した状態で取り付けているが、取り付け方法はこの態様に限定されるものではない。キャビティ204の最終充填域に連通する部分であれば、例えば、図5に示すようにダイカスト金型内に取り付けても良いし、図6に示すようにダイカスト金型の側面に取り付けても良い。また、本実施の形態では、表面層103を溶射により形成したが、所定の膜厚が得られるのであれば、溶射に限らずめっきや蒸着等により形成してもよい。
また、表1に示した検証で用いたガス抜き装置100においては、表面層103を設けた基材101をダイカスト金型のおも型とは独立別個の部材として構成している。これは、従来一般的に使用されている蛇行状ガス抜き型(図3)との整合性を持たせるためである。しかし、ガス抜き装置を独立別個の部品とせず、ダイカスト金型のおも型と一体で構成してもよい。図7にダイカスト金型のおも型と一体化した本発明に係るガス抜き装置の断面構成を示す。このように構成されたガス抜き装置の効果も実施の形態1で示したガス抜き装置と同等の効果が得られる。
なお、本実施の形態では表面層103の材料としてCuとWの二例を示したが、熱容量がこれらの材料と同等の材料であれば同程度の効果が得られると考えられる。また、本実施の形態においては、一般的に用いられる機械構造用炭素鋼S45Cをガス抜き装置本体部分である基材としたが、この材料に限定されるわけでなく、鉄鋼材料であれば特に限定はされない。
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2に係るガス抜き装置を示す斜視図である。本実施の形態によるガス抜き装置800は、ガス抜き装置本体部分となる一対の鉄鋼材料から構成される基材801と、この基材801のうちガス抜き通路802に接する部分に形成された高熱伝導率材料から成る表面層803とから構成されている。そして、ガス抜き通路802の形状は、段差部804を有する鉤(かぎ)形となっている。
表2は本実施の形態にかかるガス抜き装置の検証結果を示す。なお、検証に用いたガス抜き装置800は、実施の形態1において検証に用いたガス抜き装置と同様に、基材801として機械構造用炭素鋼S45Cを使用し、ガス抜き通路802に接する部分にCu又はWから成る膜を溶射法により0.1〜2.5mmの範囲で成膜した。ガス抜き通路802の隙間はd=0.5mm、長さL=250mm、溝幅w=60mmとし、段差部804の高さHは6mmとした。
Figure 2006205185
実施の形態1に示したガス抜き装置100においては、ガス抜き通路102を平滑な面としたため、溶融金属のフラッシュを100%防止することはできなかったが、表2から明らかな通り、ガス抜き通路を図8に示すように段差部804を有する鉤形とすることにより、検証実験においては表面層803がCu、Wのいずれの場合においても溶融金属のフラッシュを実施の形態1に示した場合よりも効果的に防止することが可能となった。表2に示したように表面層の熱容量(計算値)差は、表1に示したガス抜き通路が平滑状の場合と3%程度しか差がないが、フラッシュの抑止率はそれ以上の割合で抑止されることがわかった。これはガス抜き通路に侵入した溶融金属は段差部に衝突することにより、通過速度が低下するため、溶融金属と金型との熱量授受の時間が長くなり、溶融金属から型への熱移動は型のより深い位置まで伝達するためであると考えられる。
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3に係るガス抜き装置を示す斜視図である。本実施の形態によるガス抜き装置900は、ガス抜き装置本体部分となる一対の鉄鋼材料から構成される基材901と、この基材901のうちガス抜き通路902に接する部分に形成された高熱伝導率材料から成る表面層903とから構成されている。そして、本実施の形態においては、多段の凹凸部904が形成された基材901の表面に高熱伝導率材料が成膜されている。この場合、ガス抜き通路の形状を平滑状や鉤形状にする場合に比してより確実に溶湯のフラッシュを抑制することが可能となる。溶湯との接触面積が増えることが、熱伝達および溶湯の速度低下に対して有利に働くからである。
なお、図3に示すような従来のガス抜き装置(チルベント)においては、ガス抜き通路の段数は10段前後のものが用いられることが多かったが、本実施の形態にかかる構成を採ることにより、段数を従来品に比して低減することができる(例えば、図9に示すような3段)ため、加工費の低減に資することが可能となる。
実施の形態4.
図10はこの発明の実施の形態4に係るガス抜き装置を示す斜視図である。本実施の形態によるガス抜き装置1000は、ガス抜き装置本体部分となる一対の鉄鋼材料から構成される基材1001と、この基材1001のうちガス抜き通路1002に接する部分に形成される高熱伝導率材料(例えばW)から成る表面層1004と、さらに基材1001と表面層1004の間に形成される例えばCu−W合金から成る中間層1003とから構成されている。この中間層1003は、基材1001を構成する材料の線膨張係数と表面層1004を構成する材料の線膨張係数の間の線膨張係数を有する材料から成る。
上記実施の形態1及び2において、鉄鋼材料から成る基材の表面に直接Wを成膜することでフラッシュ防止に効果があることは示した。しかし、溶融金属が通過することによりガス抜き装置の温度が上昇すると、その界面には基材と表面層を構成する材料の線膨張係数差によって熱応力が発生する。例えば、一般的な鉄鋼材料の線膨張係数は12×10−6[1/K]であり、Wの線膨張係数は4.3×10−6[1/K]であるから、その線膨張係数差は約3倍となり、相当の熱応力が発生する。この熱応力は界面をせん断する方向に作用するため、金型の加熱−冷却サイクルによって、界面に熱疲労が発生し、表面層の剥離を招く問題が生じていた。
本構成のように、基材(鉄鋼材料)1001と表面層(W)1004の間に、線膨張係数が両者の中間である例えばCu−W合金(線膨張係数8×10−6[1/K])から成る中間層1003を成膜することにより、溶融金属通過時の温度上昇によっても熱応力の発生を緩和することが可能となり、ガス抜き装置の長寿命化を達成することができる。
実施の形態5.
図11はこの発明の実施の形態5に係るダイカスト金型に使用される板材を示す斜視図である。本実施の形態では、溶融アルミに接触する部分を銅板等の高熱伝導板1101で、その反対面である金型に接触する部分を鉄板1102で構成している。例えば、板厚2mmの鉄板と板厚2mmの銅板の合わせ板から構成される圧延板を、ガス抜き部分に適した形状(幅100mm、長さ250mm)に切り出して、図12に示すようにダイカスト金型の湯先部分に固定部材1103等により設置する。
この構造においては、溶融金属と接触するガス抜き通路面が銅板などの高熱伝導板1101から構成されているため、実施の形態1で示したようにその厚みが2mmであっても、フラッシュの抑制に効果がある。また、背面が鉄板1102で構成されているため、高熱伝導板(銅板等)のみで構成する場合よりも冷却プレートに強度を持たせることができる。さらに本実施の形態ではガス抜き部分を板形状で構成されているため、図12に示すように、スロットイン方式でおも型への装着が可能となるため、型組み時間の短縮につながる。
高熱伝導板1101としては、Cu板の他、W、またはCu及びWの合金から成る板であっても良い。
実施の形態6.
図13はこの発明の実施の形態に係るダイカスト金型に使用される板材を示す斜視図である。本実施の形態では、溶融アルミに接触する部分を銅板等の高熱伝導板1301で、その反対面の金型に接触する部分を鉄板1302で構成しており、さらに高熱伝導板1301の溶融金属と接触する部分は波形に折り曲げられている。例えば、ガス抜き部分に適した形状(幅100mm、長さ250mm)に切り出した板厚2mmの鉄板と板厚2mmの銅板の合わせ板から構成される圧延板を、例えば、プレス加工により波形(段差5mm)にしたものである。
以上のように、高熱伝導板1301の表面が多段の波形状に形成することにより、溶融金属のフラッシュをより確実に防止することが可能となる。さらに、ガス抜き部分が板形状で構成されているため、プレス成形により多段の波形状を形成することができるので、従来の機械加工による多段式のガス抜き部分と比べて加工費を大幅に低減することが可能となる。なお、ガス抜き通路部分の形状を段差部のある鉤形状にしても同様の効果を有する。
高熱伝導板1301としては、Cu板の他、W、またはCu及びWの合金から成る板であっても良い。
実施の形態7.
図14はこの発明の実施の形態7によるダイカスト金型に使用される板材を示す斜視図である。本実施の形態では、溶融アルミに接触する部分を高熱伝導板1401で形成する。この高熱伝導板1401は、例えば、厚さ20mm程度、幅100mm、長さ250mm程度のCuから成る板材である。上記実施の形態においては、高熱伝導率材料(Cu、W)を鉄鋼材料から成る基材の上に成膜することによりガス抜き通路部を構成していたが、本実施の形態においては高熱伝導率材料からなる単体の板で構成している。
このように構成することにより、高熱伝導率材料自体の厚みは成膜品より厚くする必要があるが、図15にスロットイン方式でおも型に取り付けることも可能であり、また、図16に示すようにダイカスト型のおも型にボルトで直接取り付けることも可能となる。したがって、ガス抜き通路部分の取り付け・交換が容易になるという利点がある。なお、ガス抜き通路部分の形状を段差部のある鉤形若しくは多段形状とすることにより、より効果的に溶融金属のフラッシュを抑制することができる。
高熱伝導板1401としては、Cu板の他、W、またはCu及びWの合金から成る板であっても良い。
この発明の実施の形態1に係るダイカスト金型用ガス抜き装置を示す斜視図である。 ダイカスト金型を示す断面図である。 従来のダイカスト金型用ガス抜き装置を示す斜視図及び断面図である。 この発明の実施の形態1に係るダイカスト金型用ガス抜き装置をダイカスト金型に取付けた状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係るダイカスト金型用ガス抜き装置をダイカスト金型に取付けた状態の他の例を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係るダイカスト金型用ガス抜き装置をダイカスト金型に取付けた状態の他の例を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係るダイカスト金型用のガス抜き部を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係るダイカスト金型用ガス抜き装置を示す斜視図である。 この発明の実施の形態3に係るダイカスト金型用ガス抜き装置を示す斜視図である。 この発明の実施の形態4に係るダイカスト金型用ガス抜き装置を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係るダイカスト金型に使用される板材を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係るダイカスト金型の一部分を示す斜視図である。 この発明の実施の形態6に係るダイカスト金型に使用される板材を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7によるダイカスト金型に使用される板材を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7に係るダイカスト金型の一部分を示す斜視図である。 この発明の実施の形態7に係るダイカスト金型を示す断面図である。
符号の説明
100 ガス抜き装置、101 基材、102 ガス抜き通路、103 表面層、
200 ダイカスト装置、201 スリーブ、202 プランジャチップ、
203 湯口、204 キャビティ、205 ガス抜き通路、800 ガス抜き装置、
801 基材、802 ガス抜き通路、803 表面層、804 段差部、
900 ガス抜き装置、901 基材、902 ガス抜き通路、903 表面層、
904 凹凸部、1000 ガス抜き装置、1001 基材、1002 ガス抜き通路、
1003 中間層、1004 表面層、1101 高熱伝導板、1102 鉄板、
1301 高熱伝導板、1302 鉄板、1401 高熱伝導板。

Claims (12)

  1. ダイカスト金型のキャビティと連通するガス抜き通路を備えるダイカスト金型用ガス抜き装置において、鉄鋼材料から成る基材と、上記基材のうち上記ガス抜き通路に接する部分に形成された高熱伝導率材料から成る表面層とから構成されていることを特徴とするダイカスト金型用ガス抜き装置。
  2. 上記表面層は、Cu、W、またはCu及びWの合金から成ることを特徴とする請求項1に記載のダイカスト金型用ガス抜き装置。
  3. 上記ガス抜き通路の形状を平滑状としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイカスト金型用ガス抜き装置。
  4. 上記ガス抜き通路の形状を段差部を有する鉤形状としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイカスト金型用ガス抜き装置。
  5. 上記ガス抜き通路の形状を多段の凹凸形状としたことを特徴とする請求項1に記載のダイカスト金型用ガス抜き装置。
  6. 上記基材と上記表面層の間に、上記基材を構成する材料の線膨張係数と上記表面層を構成する材料の線膨張係数の間の線膨張係数を有する材料から成る中間層を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のダイカスト金型用ガス抜き装置。
  7. キャビティに連通するガス抜き通路を備えるダイカスト金型装置において、上記ガス抜き通路部分に、鉄鋼材料から成る板材と、上記板材のうち上記ガス抜き通路に接する部分に形成された高熱伝導板とから成る合板を配設したことを特徴とするダイカスト金型装置。
  8. キャビティに連通するガス抜き通路を備えるダイカスト金型装置において、上記ガス抜き通路に接する部分に高熱伝導板から成る単板を配設したことを特徴とするダイカスト金型装置。
  9. 上記高熱伝導板は、Cu、W、またはCu及びWの合金から成ることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のダイカスト金型装置。
  10. 上記ガス抜き通路の形状を平滑状としたことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のダイカスト金型装置。
  11. 上記ガス抜き通路の形状を段差部を有する鉤形状としたことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のダイカスト金型装置。
  12. 上記ガス抜き通路の形状を多段の波形状としたことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載のダイカスト金型装置。
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